───赤羽家居城「鳳凰の間」
ピイ…ピイ…
よく晴れた庭の灯篭に、セキレイが一羽とまって忙しなく囀ずっている。
「…速水か、入れ」
音もなく廊下に控えていたくノ一に、領主カルマが声をかけた。
速水は頭を下げたままスルリと障子をあける。
「お取り込み中でしたでしょうか」
「いや、面を上げよ」
「よろしいのですか?」
「かまわぬ」
広大な謁見の間にいたのはカルマと小姓ひとり。領主と直接顔を突き合わせて話ができるのは奉行以上と決められている。速水自身、自分の雇い主の顔を見るのは久しぶりだった。
一通り瀬尾の件を報告し、懐紙に包んだ水晶を見せると、カルマは満足そうに頷き、底意地の悪い表情を見せた。
「さぞかし浅野は怒っているだろうな」
カルマはにやりと笑うと立ち上がって庭を見た。小姓が金貨を三宝に載せて速水の目の前に置く。
「もうひとつ褒美を取らす、何がいい?」
わずかな手勢で敵の重臣を討ちとったのだ。速水には戦の勝利に匹敵するほどの武勲がある。
「褒美など結構にございます。これまで通り姫様のお側に居させていただけたら…」
「そう申すと思った」
「恐れ入ります」
普通の領主なら、見目麗しきこのくノ一に褒美と称して夜伽に誘うのが当たり前であろう。
だがカルマはそうした欲にとんと興味のない変わり者だった。あまりに関心がないので、お堅い磯貝でさえ世継の心配をしているありさまだ。
カルマが何か思いついて口を開こうとした瞬間、ふいに速水が顔を上げた。
「私事ではありませぬが、お聞きいただけますか」
「かまわぬ、有り体に申せ」
速水はこの度の件で三村夫婦に大変世話になり、その助けがなければ失敗に終わっていたと話し、できればなにかの形で報いてやってほしいと懇願した。
もちろん夫婦の願い通り、帰国につながればとの思いである。
「…ふむ」
カルマは顎に手をやり、深く頷いた。
「わかった、考えておこう」
「恐れ入ります」
「おーい、カルマくんや」
突然庭先から明るい声がした。顔を向けると従姉である中村家の莉桜姫が駆け寄ってきた。
「なんだ来てたのか、聞いてないぞ」
「いしし、お忍びだからバレたら意味ないね。お、凛香もいるじゃん」
「お久しぶりにございます」
「で、なんの用?」
「つれないねえ殿は、うちのお抱え絵師がおたくの城の襖絵を描いてるってんで、わざわざ観にきたのに」
「それはご苦労様」
「ところで土産話があるんだけど」
「へえ、なに?」
速水が退出しようとすると莉桜姫に止められた。
「そこにいて、大事な話をするから」
大事な話ならなおさら聞くわけにはいかないと思うのだが、莉桜姫という人はよくこういうことをする。
「堅いこと抜きで単刀直入に訊くけどさ、カルマくんは奥田家の姫君を嫁にもらう気はない?」
何を言い出すかと思えば、これまたずいぶん直球な話だ。
「愛美姫を…?」
「そう」
………
───お庭番、詰所。
「ふう、終わったぁ~…」
今日は休日出勤、貯めに貯めていた報告書をようやく片付けて、ぼくはぐるりと肩を回した。
先日の事件でお縄になった悪党どもが白状したおかげで、城下にあった敵のアジトはほぼ壊滅。
残念ながらシロは取り逃がしてしまったけど、これでしばらくは平穏な日々が送れるだろう。
しおりちゃんは奉行所のお沙汰を受けてしばらく牢屋に入ることになってしまったけど、さやかさんのことを思えばそれだけで済んで本当によかったと思う。
さあて、そろそろ帰ろうか。ぼくはよっこいしょと立ち上がり障子を開けた。
すると、そこに立っていたのは…
「ただいま戻りました、元締」
「…は、速水さん!?ぶ、無事だったんだ~…」
ぼくはホッとして身体の力が抜けてしまった。
「四人とも無事です。ご心配をおかけしました」
「それはよかった、とりあえず入ってよ!」
火鉢を囲んでぼくらはしばらく話をした。
「…というわけで、何とか任務を果たすことができました」
「そうか、さすがだね速水さん」
報告を聞いてぼくはびっくりした。
もちろん彼女がめちゃめちゃ優秀なくノ一だってことはわかっている。でも送り出したときはとにかく不安でいっぱいだった。無事に帰ってきてくれるのか心配で、毎日そればかり考えていた。
だからこうして目の前に戻ってきてくれて本当にうれしい…
「殿への報告はこれからかい?」
「いえ、先ほどして参りました」
「そっか、何かおっしゃってた?」
「いえ、特には」
今回これだけ難しい仕事を彼女に任せたのは殿自身だ。まあ、それだけ信頼してるってことなんだろう。
…うーむ、なんだか悔しいな。
「…元締?」
「…え!?あ、いや、な、なんでもないよ」
「もうひとつお話があります」
「なになに、言ってみて」
速水さんが言うには、中村家の姫さまが隣国奥田家との縁談話を殿に持ってきたという。
「へええ、それはすごい。奥田家はこれまでずっと中立を保ってきたというのに…」
我が赤羽家は北に浅野家、北東に奥田家の領地が接している。奥田家は小国だが山岳地帯のため攻められにくく、赤羽家と浅野家の対立からも距離を置いてきた。
その奥田家の姫君がお輿入れとなると、勢力図が大きく変化することになる。これは浅野にとって黙って見過ごせる話じゃないだろう。
「殿はなんと?」
「前向きにお考えのようでした」
「ほんとに…!?」
「はい」
「そうか、そうなると我々も忙しくなるな」
「ええ、お輿入れの日までに少なくとも一度は姫がお城を訪れることになります。奥田家の姫君をとにかく安全にお連れしないといけません」
となるとだれに頼むかなあ…
ここ最近の事件を通して、ぼくは矢田さんと神崎さんのずば抜けた戦闘力の高さにもすごく驚かされている。
今度また事件があったとしたら、あの二人のうちどちらかに出てもらうことになるだろう。
…あ、でも矢田さんはまだ怪我が治ってないし、神崎さんもどっちかっていうとぼくの傍にいて参謀をしてくれるほうが向いてるよなぁ。
うーん、やっぱ今度も速水さんに頑張ってもらうことになるのか…
「元締」
「な、なんだい?」
「私は殿から大事な任務をいただいて、とてもうれしかったです」
「う、うん…」
「だから元締も私に遠慮なんてしないでくださいね、私はあなたの部下ですから」
「わ、わかってる…わかってることなんだけど…」
そんな気弱なぼくを見かねてか、彼女はふいにぼくをぎゅっと抱きしめた。
ああ…いい匂い、首筋から新鮮な果実のような甘い香りがする。
鍛えてあるとはいえ、やっぱり速水さんも普通の女の子、華奢だしぼくと背の高さもほとんどいっしょ。
でも胸やお尻は結構あって、整った顔立ちとあわせてすごく魅力的だ…
ぼくは知ってる。彼女がお城勤めの男たちにとても人気があって、時々交際を迫られているということを。
「ん、ん…(チュッ)」
速水さんの柔らかい唇にキスをする。
でも彼女が心を許しているのはこのぼくだけなんだ、絶対に誰にも渡したくないよ…
「好きだ…好きだ、凛香」
「うれしい、なぎ…んんっ」
ぼくは彼女が言い終わるまでにまた唇を塞ぎ、彼女の手をとって袴の上からぼくの肉棒に触れさせた。
「たくさんエッチしたいんだ、いい?」
「(硬くて、すっごくおっきい…)いいよ…」
ぼくは袴の紐を緩め、直に彼女に触れさせた。凛香の指が肉棒をやさしく愛撫し、ぼくはそれにビクンと反応する。
く…!き、気持ちいい…!
「(す、すご…こんなに反って…)ね、ねえ、口でしていい…?」
「えっ、いいの…!?」
「うん」
彼女は両膝をついてぼくのビキッと硬く尖った肉棒と向き合った。
ううう…この状況、何度妄想したことだろう…
レロ…レロ…
舌先で亀頭をやさしく舐める凛香。
その動きがわずかに止まった瞬間、ぼくは彼女の頭に手をおいて、おもむろに肉棒を彼女の口に押し込んだ。
ジュププ…!
「んむ…!?」
あああ…!温かくて、すっごく気持ちいい…!
ぼくの主導で最強くノ一速水凛香に
さあ、気の済むまで君の身体を堪能するから覚悟してね…!
………
───その頃、奉行所の牢屋。
「おい女、どうかしたのか?」
「ちょっと胸が苦しくて…」
牢の番人が声をかけたのは間宮しおり。彼女はここ数日、努めて模範囚を装っている。
「大丈夫か?心配だからちょっと触らせてみろ」
番人は下心を隠そうともせず、格子のあいだから彼女の胸に手を伸ばした。
「ん…ん…、もう少し下です」
「ここか?このあたりか?」
番人の手がしおりの乳房を味わうように揉みしだく。別棟ではシロの部下たちが派手に騒ぐ声がする。女しかいないこっちは当然手薄となる。
「あ、あ…、そこいいです…」
「へへ、囚人にしとくのはもったいねえカラダだな」
しおりの視線が番人の腰に下げた鍵束を捉えた。
「ねえ番人さま」
「どうした姉ちゃん」
「今度はここも触って…?」
彼女は着物の裾をめくり、白い太ももを男に見せつけた。
「おほ、たまんねえなあ!」
番人が手を伸ばそうとした瞬間、しおりはその手首をつかんでグイッと引っ張った。
「な、なにっ!?」
バキッ…!!
男の顔面を勢いよく格子に叩きつける。
「ぐえふッ…!」
バキッ…!バキッ…!バキッ…!
何度も何度も格子に叩きつけ、番人の顔が醜く変形し、そのうち動かなくなった。もういいだろう。
しおりは素早く鍵を開け、牢を出る。急げ…!奴らが騒いでいる今が好機だ。
「あッ…!女が逃げたぞ!引っ捕らえろ!」
気づいたか、でも遅い。ひらりと土塀を飛び越え、通りを駆け出す。
「ま、待てえッ…!」
あっという間に裏通りに滑り込み、誰もいない長屋に入って男たちをやり過ごした。しおりはくノ一、本気を出せば牢屋の役人など物の相手ではない。
よし、これでもう大丈夫。
しおりは囚人の証である着物を脱ぎ捨て、竈に放り込むと、髪型を変え、そこら辺にあった着物を着て何事もなかったかのように通りに出た。
彼女の横を牢役人が駆け抜けていく。ちょろいわ…男を騙すなんて容易いこと。
脱獄犯は見つかれば打首獄門。それをわかった上でしおりは敢えて実行した。
彼女を突き動かしたのは、悪友さやかのこと、そして渚のことだった。
たしかにさやかは自分を悪の道に追い込んだ張本人。打算的で鼻につく女ではあったが、お尋ね者となってからは唯一の仲間といえる存在であった。
それを殺した矢田桃花が許せない。
そしてもっと大きな理由がある、それは愛する人を目の前で奪われたことだ。
渚を最初に寝盗った速水凛香、そして神崎有希子…
今はどんなにあがいても、あの三人に武術では勝てない。シロのもとで一から鍛え直し、必ず倒す…!
復讐に燃えるしおりの顔は、一番近くにいたさやかですら見たことのない、真剣な表情だった。
………
「あんッ!いやあ…!あんッ!あんッ♥️あんッ!」
ジュポ…!グプッ!ジュポッ…!ズプッ!
うううッ…!気持ちいい!!
ぼくはいま、四つん這いの速水凛香の腰をつかんで後背位を堪能していた。
彼女のふたつに括った明るい髪からのぞくきれいなうなじ、突くたびに揺れる形のいい乳房、均整の取れた背中から劣情を掻き立てるそのお尻まで、その造形は完璧としか言い様がない。
そして待ってたかのようにじっとりと濡れ、やさしく、でもしっかりとぼくの肉棒を包み込む彼女の甘い蜜壺…
それを亀頭から根元までしっかりと抜き挿しして、ぼくはたっぷりと味わう。
ドチュッ…!ドチュッ!ドチュッ!ドチュッ!
腟奥を突くたびに愛液が太ももに飛び散り、亀頭が彼女の子宮口を連打する。ああ、蜜壺全体がすっかりぼくの形に馴染んでて、すっごく気持ちいい…!!
「あんッ!あんッ!やあッ…♥️そ、そんなに突いちゃあ、だめえ♥️(ああん、お、お腹を突き破りそう…!)」
「はあッ…はあッ…!そろそろスパートかけるよ凛香!」
「お、お願い…♥️なぎ、さ…ああんッ♥️」
パンッ…!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!
リズムよく彼女のお尻に腰を叩きつけると、たまらず彼女は背中を仰け反らせた。このまま思い切り凛香の子宮に
「あんッ!あんッ!あんッ!き、気持ちいいッ…!んはあッ♥️」
ぼくの子種を注ぎ込んで、くノ一最強の彼女を孕ませたい…!
パンッ!パンッ!パンッ!パンッ…!
ゾクゾクッとぼくの頭からお尻にかけて稲妻のような射精の兆しが走った。も、もう限界だ…!!
「いっ、いくよッ…!凛香…!」
「はあんッ…♥️き、きて…な、ぎさッ!」
切ない表情で彼女が振り返った瞬間、ぼくは肉棒を抜き取ると、凛香の濃紺のレオタードの背中に白濁した欲情をぶちまけた。
ドビュルッ…!!ドピュドピュッ!ビュルビュルッ!ビクンビクンッ!ビュルビュルッ…!
ビュクンッ!ビュクンッ…!
はあッ…!はあッ…!ま、まだ出るッ…!!
ドピュドピュッ!ビクンビクンッ…ビュプッ!
はあ…、はあ…、白濁した精液が彼女の背中一面に飛び散って、すっごくエッチだ…
「はあ…はあ…んんッ…♥️」
凛香はゆっくりと崩れるようにうつ伏せになり、時折びくんびくんと痙攣しながら、絶頂の余韻を味わっていた。
しばらくふたりでキスしていると、ようやく彼女が目をあけた。
「どうだった…?」
「ふふ、すっごく気持ちよかった…」
「ぼくもだよ…」
「ねえ、今度四人で温泉いこ?」
「え…?突然だね」
「だめ?」
「いや、そうじゃなくて、凛香がそんなこと言うなんて思わなかったから、ちょっとびっくりした」
「そうね、こういうのはいかにも矢田が言いそうなことだし」
「どうして温泉なの?」
「殿からお手当ていただいたし、矢田の傷も早く治るかなって」
そうそう、実はぼくらもお手当てをもらったんだ。
「そうだね、じゃあさっそくあのふたりと相談しようか」
「まって」
「ん…?どうしたの?」
「もう一回してからでいい…?」
「ふふ、もちろんだよ、いっぱいしよ?」
「あー、うれしい♥️」
彼女は白濁で濡れたレオタードを脱ぎ捨て、あぐらを組んだぼくの脚の上に遠慮がちに乗ってきた。
なんてきれいな裸なんだろう…ぼくの肉棒はさっそくムクムクと起き上がった。
つづく