ただ今10時ぴったり可愛い後輩にキスをされました 作:猫又二丁目。
広い和室に、布擦れの音と、女の吐息がじんわりと響く。甘いようで苦い、大人の吐息。そんな吐息が聞こえたら、ある程度
「は……あっ……だめ…。」
私の耳に栞菜の甘い声、甘い吐息がかかる。
「ここ…好きなのね…。」
中指と薬指で、下着の上からするりと下から上へとなぞる。
「ふ……あっあぁ……っ!」
コリ……と硬いものに指が触れた途端栞菜は私の服を握りしめ、ビクリと身体をふるわせた。
……ぁぁぁぁ可愛いぃぃぃぃ…!!あー良かった……ちゃんと気持ち良くなってくれてるのよね。
これからするのよね…めっちゃ緊張してる…。
ドキン、ドキン、と私と栞菜の心臓の音が、混じり合う。
「…やっぱ凄い敏感ね。栞菜、可愛いわ。」
自分でも嫌になるくらい甘い声が出たわ…。
「……ふっ……あ…はずかし…よ……。」
真っ赤で、潤んだ瞳で見つめる。唾液で濡れて、プルンとした唇が艶めかしい。
「…ん……はぁ……脱がすわよ。」
軽くキスをした後、唇を舌で舐める。その後に、親指を、栞菜の下着に引っ掛けた。
「……は……っい。」
……なんで敬語。可愛いからいいけども。
「…可愛い下着ね。」
栞菜の下着は淡い青色のレースの着いた可愛い下着を着ている。泊まるから準備してくれてたのかしら。
「…渚とする時のために……買っておいたの…。」
………………。
「……ありがと。」
首筋に舌を這わせる。
本当はキスしたかったけど…っね?顔真っ赤だし…見せたくないもの……。…第一栞菜可愛すぎるのよ。なにが渚とする時のためなのよ。男だったらその場で入れてるわよ。ほんとにいい加減にして欲しいわ。
「ん…なんか……耳…ゾワゾワする…っ。」
フルフルと身体をふるわせる。
耳…弱いのね。てか、気持ちいいのね。
「…気持ちいんだ。ここは?」
鎖骨からへそにかけて、指の腹でなぞる。
「ん…ふぁ……っっ!」
「ふふ……っ。こしょばい?」
「…こしょばい……よぉ……!」
さてと、お遊びは置いといて、そろそろ脱がしますか。
「……栞菜、もう我慢出来ないんだけど。」
「……え……あ!…うん。したい……から、その……して?」
……栞菜ってとことん煽るわよね。帰ったらもう一度しよう。
下着にかけてある親指を下にずらす。膝までずらしてから、チラリと
「あんまり……見ないで…。」
「…綺麗。」
咄嗟に出た言葉に自分でも恥ずかしくなる。
「……渚…バカ。」
栞菜は両手で顔を覆う。隠せてない耳は燃えるほどに真っ赤だ。
「…触っていい?」
「……うん。」
右手で触る。
……ん?
「…栞菜、こんなに濡れてるわ。」
ソコから指を離すと、透明な粘着質な液体が中指と薬指に橋をかけている。
「……っっばかぁぁぁ…!」
泣きながら私の頬をつねる。
「……ふふっ…ちゃんと感じてくれてたのね。」
思ったより嬉しくて、思わずキスをしてしまう。
「……気持ち良かったもん……。」
聞こえるか聞こえないかの小声でか細く呟いた。
聞かなかったことにしてあげよう。
液体を指に絡めさせ、ソコにそって直前で止める。
「…入れるわよ?。」
「……優しく……ね?」
クチュリと音を立てて、中へと侵入していく。
「……はぁ…凄い…熱い。」
うねったりしてるおかげで、指がすごく気持ちいい。
「…いっ…!…んんんっぁあ…ふぁ……ぁ…。」
「栞菜?痛かった?大丈夫?もう少し慣れるまでこのままでいましょう。」
「…やぁ…動かして…きも……ち…の。」
…………頭爆発しそう。可愛いしエッチだしなんかもうやばい。
「…奧、入れるわね。」
「……はっぁ……ぁぁっ!」
栞菜は、甘い声を出しながら、震えたあと私を見つめた。
◆
「……栞菜。お疲れ。」
「…なんか……渚いつもと違って酷かった…。」
むくれた栞菜が私に抱き着いてくる。
「痛かった!?ごめんなさい、もうしないわ…。」
「へ!?もう…しない……の?」
震えた声で私を不安そうに見る。
……そういう意味じゃないんだけど。…栞菜したいんだ。
「……そういう意味じゃなくて痛くしないって意味なんだけど……その顔なら、気持ちよかったみたいで良かったわ。」
「……へ?…………あ。」
みるみる真っ赤になっていく。首元まで真っ赤で、先程つけたキスマークが見えにくくなる。
「ふふ……栞菜のエッチ。」
「……嫌いっ!」
くるりと反対側を向く。
そう言えば、お母さんの部屋でしてから、私の部屋に戻ってもう一度した。そして今は私の部屋なので、ベッドもあるわけだ。そこで私達は裸でくるくると転がりながら、イチャイチャしている。
お母さんの部屋から私の部屋に戻った時の服装は聞かないでくれるとありがたい。
「ん……。」
反対側向いた栞菜の丸見えの背中にハート型のキスマークを作る。
「ふふ……タトゥーみたい。可愛い。」
「渚って腰にタトゥーしてたよね。よく見せて。」
「刺青、なんだけどね。どうぞ。」
私の父親が、後継を兄さんに決める前に、兄さんと香織姉さん、私の3人に刺青を入れた。兄さんのは、背中に大きく桜と鯉の刺青を、香織姉さんには背中から腕にかけて、椿の花と虎の刺青を彫った。その後に香織姉さんが自分で、首によく分からない英語と、足首に彼女の名前を彫った。
そして、私は完成途中で、腰からお尻にわたって、無数の百合の花と、龍の尾が描かれている。いっそ消してしまおうかと思ったがいつも途中で諦めたりしてしまう。
「…百合の花だよね?綺麗!」
「そうかしら?そう言ってもらうとうれしいわ。」
綺麗、か。怖いじゃないのね。もういっそ完成させちゃおうかしら。龍の尾だけってのも可哀想だし。
「私の背中に龍の刺青を完成させたら嫌かしら?」
私だったら栞菜の背中にそんなものがつくのは嫌だけど……。
「龍!?ん〜……どうだろ。カッコイイけど…なんか…なんて言うんだろ、なんか、ちょっとモヤモヤする。」
「…できればやめてってこと?」
意外な反応に少し狼狽えた。
「違うよ!違うけど……なんでだろ。」
「……?」
唇に人差し指をあて、うーん、と可愛く唸る。
「……背中にそういうの描いてあったら肌が見えないから、とか?」
「……違う。」
「……会社に見つかるのが怖いからとか?」
「んーん。違う。」
「……なんだろ。刺青入れたら痛くて当分触れないからとか?」
腰に少し入れただけで、真っ赤になったのを覚えている。あれは辛かった。
「……あ。それだ。」
「そうなの?」
「っていうか、なんかね。渚が痛がってるの…見たくないなぁって……。」
ポスリ、とまたこちらに向き直り、私の胸に顔をうずくめる。
「……は?可愛い。」
「え?」
「あ……いや、その……っうぅ……。」
恥ずかしい。つい可愛すぎて本音がポロリと。可愛いバッグの容量が多すぎて溢れちゃったのね。
「…へへ、渚好き〜。」
ふにゃふにゃと笑って、私に優しくキスをする。
「……あほぉ。」
くすくすと笑うかんなを、私の胸に、ギューッと抱きしめる。
「渚、可愛い。」
ちゅっちゅっと、私の鎖骨にキスをする。
「……何してるの?」
ただキスしたかったのかな、と思っていたが、どうも様子がおかしい。キスしたところをじーっと見つめて、もう一度キスをした後、じーっと見て、眉間にシワをよせる。
「…いや…その…えっとね、…渚にキスマーク付けたいの。」
ポポポっと桃色に染まる頬を見ながら、自然と口の筋肉を緩める。
「付け方分からないのね〜?」
くすくすと笑ってやると、うるさい〜と私の腕に頭をグリグリとこすりつけた。
「つけたい所に口付けて、吸って。何回も吸って、濃ゆく付けて。」
「……ん……ぷぁっ……んん…んーっ…はぁ。」
いちいち吸う時声出すの可愛い。
「付いた?」
「やった、付いてる!」
子供のような喜び様に少し微笑ましくなる。
「…ねぇ、栞菜。空気読まない発言だけど、その、どうして、あんなにも怒っていたの?」
目の前で喜ぶ栞菜にそう言うと、栞菜はあからさまに、嫌な顔をし、うわ、と唸りをあげた。
「ほんとに空気読まないんだね……。」
「……ごめんなさい。」
「…『綾乃さん』」
「…!」
「って、誰なの…?」
名前を聞く度に、ドクドクと嫌な心音が耳まで響く。頭痛がするし、脳では嫌な思い出がレコードのように思い出されている。
「そ…れは……。」
つい、言い淀んでしまう。『それは』何なんだ?
「……いいよ。今は、会ってないんだよね。」
「うん。……これからも…絶対に、絶対に会うことはないと思う。」
自分でも引くぐらいにドスの効いた声が出た。
「…渚にとっては、いい思い出じゃないんだね……。」
そう言って、静かに「悔しいなぁ」と呟いた。
……なにが、悔しいの?そう言いたかったけれど、きこえないふりをして、言葉を飲み込んだ。
……ダメだ、とふと思った。ほんとに、自分でもびっくりするほど急に。
「…やっぱり、話しておいて、いい?」
話さないといけない。何故かそう思った。この子にだけは。絶対に。
「……いいの?大丈夫なの?」
こんな時でも、栞菜は私を心配してくれる。心がぽかぽかして、胸がぎゅうっと苦しくなる。
「……ゆっくり…もしかしたら、朝になっちゃうかもしれないわ…明日の会議まで、聞いてくれる?」
「……うん。聞くよ。渚が聞いてって言うなら、聞くよ。」
なんで、こんなに胸が苦しいんだろう。苦しいのに嫌じゃない。変な感じがする。
「あのね……」
そう言ってから大きく息を吸って、ほっと息を吐いた。