※この作品はR-18です。

5P erosuna4   作:夜叉五郎

7 / 21
原作の6話は巽完二編の上回ですが、そんな展開になるわけもなく・・・。


第06章 隠者

<VELVET ROOM 2011年5月1日SUN 曇 --:-->

 

「あら、申し訳ございません。お風呂をちょうど頂いておりました」

 

扉を開けると豪奢なバスルームの泡風呂で寛いでいるマーガレットの姿があった。

 

「でもせっかく来て頂いたので・・・」

 

バスタブからゆっくりと立ち上がるマーガレット。

 

「ようこそバスルームへ。ふふっ。一度一緒に入ってみたかったの」

 

纏った泡が伝い落ちて徐々に裸体が露になっていく様が卑猥過ぎてマーラ様が自然と隆起する。

 

「それはそうと、また新たな技を披露するチャンスのようですわね」

 

泡に濡れたまま近づいてきたマーガレットが服を脱ぐのを手伝いながら耳元で蠱惑的に囁く。

 

「ソーププレイ」

 

広い浴室の中央には既にスケベ椅子が用意されている。

 

「この二つのヌルヌルな乳房はあなたをどのような悦楽の果てへ導くのでしょうね」

 

バスタブを満たす泡を手に取って自分の乳房を泡立てていくマーガレット。

 

「さぁ、好きな向きでお座りになって下さい。それともいきなりパイズリの方がいいのかしら。クスっ」

 

誘われるままスケベ椅子に座って近づいてくる二つの柔らかい固まりを待つ。

 

 

 

<YU SIDE 2011年5月1日SUN 曇 18:00>

 

ふーっいい風呂だった。

 

天城屋旅館でのバイトを終えて昼過ぎにマンションに戻った俺は、愛すべき恋人たちと三人でさっそくセックス勤しんだ。

夕方になり日も落ち始めて一息ついたところで夕飯の前に風呂に入って汗を流すことに決定。

当然千枝と雪子も一緒に入浴し、手狭ではあるが三人で泡まみれになってイチャつきながら躰を洗う。

盛り上がって二人に一発ずつ発射した後、少し浴槽に浸かったままで微睡んでしまったようだ。

 

夕飯の準備をしなくてはならない。

一人先に風呂から上って浴衣室で躰を拭く。

風呂場ではまた躰が汚れてしまった千枝と雪子が躰を洗い直していた。

 

<雪子さー、ご飯食べた後、あたしたち当然もう一度セックスするわけでしょー>

 

<うん、そうだね。千枝>

 

<あたしたちってさ。ここんとこずっと悠にイカされまくりじゃない?偶にはこっちが主導権握りたいっていうか、悦ばせてあげたいっていうか>

 

<どうやって?>

 

<それを相談したいんだってば。やっぱ前戯をもっと極めるべきだと思うんだー>

 

風呂場から二人の猥談な作戦会議が漏れ聞こえてくる。

ふっ。

筒抜けだぞ二人共。

 

バスタオルで躰を吹きながら耳をそばだてる。

 

<ダブルフェラとかもう結構いっぱいやってるじゃない?もっとアクセント付けたいよねー>

 

<じゃあさっ。一人がご主人様の咥えてる間に、もう一人が後ろからご主人様のお尻の穴、舐めちゃう・・・とか?>

 

<えーーーッ!?そ、そんなとこ舐めちゃうの?>

 

<うん、調べてみたら一般的みたいだよ>

 

一般的って。

雪子、それどこ情報よ?

 

やばいな。

尻の穴、ちゃんとしっかり洗ったよな?

 

<PiPiPiPiPi>

 

そのときスマホが鳴った。

 

誰だろう。

花村?

 

脱衣所から出て浴衣室のドアを閉め、通話ボタンを押す。

 

「もしもし」

 

<おうっ俺。鳴上、いきなりで悪いんだけどよ。相談に乗ってくれよっ>

 

藪から棒だ。

厄介な話ではなければいいが。

 

「何の相談だ?」

 

<もうすぐ早紀の誕生日なんだよ。何か良い誕生日プレゼントねーかな>

 

ガクっとくる。

恋人へのプレゼントも一人で決めれんのか、己は!

 

小西先輩に送る初めての贈り物になるので、迷いに迷って彼一人では決められないのだそうだ。

 

<頼むよ相棒っ、一緒に探してくれー>

 

いつの間にかタダの友人から相棒にクラスアップしてた。

なんと厚かましい奴なんだろうか!

 

 

 

 

 

<YU SIDE 2011年5月2日MAN 雨 12:50>

 

プレゼント、プレゼント。

 

昨日の花村からの相談。

邪険にしても良かったが奴には一昨日のバスケ部の練習試合に出てもらった借りがあった。

次の授業に移動するために廊下を歩きながら、どんなプレゼントなら小西先輩が喜ぶのか頭を悩ませる。

 

指輪とかネックレスが一般的なんだろうけど。

それは当の花村が嫌がった。

そういうアクセサリー系のモノはもっと金を貯めてからちゃんとしたブランドのを買ってプレゼントしたいらしい。

ほんと面倒くさい。

 

<ポトッ>

 

ん?

前を歩いてた男子生徒のポケットから何かが落ちた。

 

反射的に拾ってしまう。

小さなピンクのウサギの人形だった。

よく見ると携帯のストラップのようである。

かなりの出来の良さだ。

 

「これ、君のかい?」

 

前を歩いている背が高くてガタイのいい一年生に声をかける。

 

「ああん?」

 

苛立った声を上げて振り替える一年生。

金色に染めた髪にドクロのTシャツとシルバーの耳飾り。

随分突っ張った格好をしているな。

 

「・・・くっ」

 

俺がこの人形を拾ったのが気に食わなかったのだろうか。

差し出した人形をバシッと引っ掴み、そのまま立ち去ろうとする。

 

「【ちょっと待ってくれ】」

 

思わず呼び止めてしまう。

 

「・・・何だよ」

 

立ち止まってくれた。

相変わらず不機嫌そうな顔ではあったが。

 

「それよく出来てるな。【売ってるところを教えてくれないか】」

 

「・・・売りもんじゃねぇよ」

 

「と言うことは手作りか。凄いな。【誰が作ったのか教えてくれ】」

 

「・・・俺だよ」

 

へ?

このガラの悪そうな一年生があれを作ったってのか?

人は見かけによらないとよく言うがこれまた意外だった。

 

その驚きが自然と顔に出てしまったみたいだ。

 

「何だよ!悪いかよ!」

 

「いや、そんなことはないさ」

 

誰も悪いなんて言ってないだろうに。

早とちりな奴だ。

 

「君の裁縫の腕前に驚いただけだ。凄いね。尊敬するよ」

 

「・・・そ、尊敬だと?」

 

俺が素直に感心していることを向こうも理解してくれたらしい。

 

「お、おう。ありがとよ」

 

照れた顔で礼を言ってくる。

 

「しかし残念だな。売り物じゃないのか。今ちょっと女性に送るプレゼントを探していてさ。いいなと思ったんだけど」

 

「・・・稲羽中央通り商店街の北側にある巽屋って店に来てみろよ。似たようなのがいくつか置いてあるから」

 

「本当か?助かった。ありがとう」

 

彼の先の反応を見ると己の趣味を周りに理解されず随分苦労しているのだろう。

礼を言って彼と別れる前に老婆心ながらエールを送ることにした。

 

「社会に出ればすぐにわかるだろうけど、世の中にはいろんな人がいる」

 

「あん?」

 

「狭い学生の世界の中では特異に見えても、その外に一歩でも出れば同好の士なんてものは山ほど見つかるものさ」

 

特にオタク系コミュはね。

 

「【だから君は自分にもっと自信を持っていい】」

 

「・・・いきなり何言ってんだお前。ただまぁ嬉しいこと言ってくれるじゃねぇか。ありがとよ」

 

よし、とにかくこれで花村への一応の義理は果たせそうだ。

店が気に入らなかったら後は知らん。

 

しかし随分迫力のある一年生だったな。

 

 

 

 

 

<YU SIDE 2011年5月3日TUE 曇/晴 13:00>

 

今日から三連休。

GWである。

バイト先の天城屋旅館はもちろん予約でびっしりだ。

 

若女将の雪子は大忙しである。

俺と千枝の二人もバイトでフル稼働予定だ。

13:00から22:00までの計八時間労働(途中一時間休憩有り)できっちり稼がせてもらう。

 

雪子は毎年来るお客さんたちに「随分色っぽくなったねー」と声を掛けられまくっていた。

これまでの週末と同じように、バイト終了後は賄いと内風呂を頂いて雪子の部屋に直行。

もっと色気が出るようにじっくりたっぷりねぶり上げるように雪子を愛してやる。

 

夜の座敷で酒のお酌を強請られて困っていたようなので一計を案じる。

 

「次はこれを見せつけなよ」

 

エロ親父対策に首元にキスマークを付けてやる。

 

「あーっ、こんなにはっきりついちゃってるぅ。もうっご主人様のいじわるー」

 

雪子の白い肌だとやたら目立ってしまった。

鏡を見ながら雪子は文句を言ってくるがどこか嬉しげであった。

 

 

 

 

<YU SIDE 2011年5月4日MAN 晴 13:00>

 

連休二日目。

今日も今日とて天城屋旅館でバイトである。

 

だいぶ仕事にも慣れてきた。

千枝の方も元気印で客も含めて周囲からの評判は上々。

発声練習や接客の練習も真面目に取り組んでおりイキイキしている。

当然のことながら彼女は夜も元気である。

 

「あたしにも悠の所有物だって印、ちょうだーい」

 

雪子に対抗してキスマークを強請ってくる。

仕方ないのでその魅力的な内ももに付けてやる。

 

うーん良い肉だ。

カプリッ。

むちゅーーーっ。

 

「えーっ、そんなとこー!?」

 

千枝も口では文句言いつつもどうやら満更ではない様子。

 

 

 

 

 

<YU SIDE 2011年5月5日THU 晴 23:30>

 

連休三日目も無事終了。

日払いの契約のためにこれまでの分も含めると結構お金が溜まった。

リビング用のソファーを買ってもお金が余りそうだ。

 

ピロートークで雪子と千枝に相談。

 

「これなんかいいと思うんだが、どうかな二人共」

 

自宅の風呂場で使えるようなエアマットを候補にあげる。

やはり今敷いてるスノコだと雰囲気が出ないしなー。

 

「あたしはいいと思うよー。立ちバックでイッて力抜けた時って浴室だと滑るからやっぱり危ないし」

 

「うんうんっ。これでご主人様とソープ嬢ごっこ、したいなー」

 

裸で絡まりながらスマホでコンビニ払い可能なWebサイトを探す。

三人で品定めをして購入ボタンをタップ。

 

到着が楽しみである。

 

 

 

 

 

<YU SIDE 2011年5月6日FRI 曇 16:00>

 

来週から中間テスト。

雪子と相談して自宅で勉強会を開くことにする。

花村も誘ったが小西先輩と約束があるらしく断られた。

彼の成績は大丈夫なのだろうか。

 

学校から帰った直後。

いつもなら熱烈に愛し合ってる時間帯に勉強である。

千枝はなかなか身が入らないようだった。

うんうん唸ってばかりだ。

一旦休憩を入れよう。

 

「そう言えば事件の捜査、進展は何も無いみたいだね」

 

「おっとその話ね。アタシも自分なりに事件のこといろいろ考えてみたんだけど〜」

 

休憩中の気分転換に雪子が話を振ると千枝がガブッと食いついてきた。

急に千枝の目に生気が戻る。

 

「最初の被害者の山野アナ。次に小西先輩。次の次に雪子。三人が狙われたのは偶然じゃなくてやっぱり何か理由があるんじゃないかな」

 

「理由って何なの?」

 

「この三人にはつながりがあるの。まず小西先輩は山野アナの遺体の第一発見者。その山野アナって雪子の旅館に泊まってたんでしょ?」

 

「うん、そうだよ」

 

「だからこう考えられない?山野アナに関係した女の人が連続して狙われているって」

 

確かに千枝の言うことは一理ある。

 

「でも何でそんなことするの?」

 

「そこまではわからないけど。でもこうやって少しでもヒントを拾っていかないと、犯人には辿り着けないと思う」

 

そう。

雪子と千枝の言うとおり敵の目的は不明だ。

 

ただあの初日に霧の中で聞いた声。

すぐに姿を消してしまったがあれはただの顔見せ。

俺に対する挑発だった。

 

つまりこの事件の真の目的は俺に対する挑戦。

今この稲羽市で起こってる事件はそのために奴が巻き起こしている可能性が非常に高い。

この程度の推理も出来ないようでは自分に挑む価値など無い。

そういう無言のプレッシャーを感じる。

くそっ、悔しいぞ。

 

奴を捕まえるにはこの連続婦女暴行事件の発生法則を読み解く必要がある。

そのために他に手がかりとなるものは・・・。

 

「やはりマヨナカテレビか」

 

「確かに。もしかしてあれって犯行の予告だったりして!」

 

千枝が同意してくる。

 

「予告、か。だったらこれからも確認しなくちゃね。このテレビで」

 

雪子が不安げな表情で居間の42インチTVを見つめる。

 

「そうだな。小西先輩や雪子のときのように救出するのではなく、犯行を防いで敵の尻尾を捕まえることが出来るかもしれない」

 

「オッケー!話はまとまったみたいだし。今日はもう勉強終わりにして一緒にシャワー浴びよ!」

 

にこやかに千枝がノートを閉じようとする。

 

「待った!」

 

「千枝~」

 

雪子と一緒に千枝を睨む。

 

「ごめんごめん、冗談だって~」

 

あはははと笑って誤魔化す千枝。

ふーっ、これは何らかのテコ入れが必要だな。

 

「仕方ないな。テストが終わるまでエッチは全面禁止!」

 

「「えーーーッ!?」」

 

苦渋の決断である。

 

「わ、私もなの?」

 

雪子がショックを受けた表情を見せている。

 

「というか、雪子もそろそろ女の子の日だろ」

 

「そ、そうだけど・・・」

 

「自重しよう」

 

生理中は口でしてもらうという手もあるが。

まあ未練だろう。

きっぱりとエロ断ちを宣言する。

 

「「ブーブー」」

 

二人ともブーブー言わない!

 

 

 

 

 

<YU SIDE 2011年5月8日SUN 曇 16:00>

 

天城屋旅館でのバイトを終えてJUNESに向かう。

いつもなら千枝と雪子が一緒だったが先日通達したとおりテストが終わるまではエロ封印である。

 

JUNESで食料品をメインにお買い物。

豚肉が安かったので大量に購入。

これで自炊で食費が安く上がる計算になりホクホクになる。

 

その後は気晴らしに稲羽中央通り商店街を一人でぶらついてみた。

惣菜大学というお店でコロッケが安かったので今日の夕飯用に購入。

 

さてと。

あとは本屋に寄ってみようかな。

ん、こんなところに神社が?

 

辰姫神社というらしい。

結構古い。

この街に越して来たからには一度参拝していこうか。

しかし随分ボロボロだな。

 

賽銭を入れようと本殿に近づくと本殿の影から声が聞こえてきた。

男二人が何やら交渉中のようだ。

 

「君たちの総長って八十神高校の学生だっけ。なんとかインタビュー取らせてくれないかなー」

 

「学校かそこの巽屋って店に行けば会えるんじゃね?」

 

「それじゃ全然迫力のある絵が撮れないじゃないか!君たちの次の集会って何時なの?」

 

「いやアイツが全然許可しないんで何時になるか・・・」

 

「困るなー。宙吊り殺人事件も最近さっぱり進展無くてさ。視聴者を引き付けるニュースが今直ぐ必要なんだよ。なんとかならないかい?」

 

うーん?

片方は見るからにTVのプロデューサーのようだ。

もう片方はリーゼントばりばりの暴走族っぽいヤンキーである。

話の内容からしてもそうだろう。

 

さて違法行為の現場に居合わせたことになるのだが。

どうしよう。

堂島さんとか警察呼ぶにしても間に合わないだろうし。

悩んだときは相談だ。

 

スマホで@チャンネルの専ブラを立ち上げる。

そして"TVクルーが暴走族に暴走行為を依頼している現場に居合わせてるんだが"というスレを立てた。

ハンドルネームはとりあえず、神社に因んで"赤いキツネ"にしとく。

 

すぐにレスが付いて証拠うpうpと煩い。

とりあえず交渉シーンを録画かな。

スマホで動画撮影開始。

 

「君の力で集会を開いてくれよー。そうすればその暴れ者って噂の総長もその場に出てくるでしょ」

 

「あいつマジでヤバイんっすよ。殺されたくないっすよ」

 

「そこを何とか頼むよー。幾ら欲しい?これくらいかい?もっとかい?」

 

あ、思い出した。

天城屋旅館に押しかけてきてたTVクルーの一人だ。

あのTV番組、雪子にかなりセクハラまがいなインタビューをしていたが・・・さもありなん。

ヤンキーに札束押し付けて暴走行為を依頼してるような男がプロデューサーとは。

 

「じゃあこれでよろしく頼むよ。いい絵が撮れたらこれと同じ額を払うから」

 

「仕方ねーな」

 

「人数は最低二十人は欲しいね。あ、出来れば11日でお願い。12日の木曜日に特集組む予定なんで」

 

交渉が妥結したらしい。

ヤンキーがプロデューサーに手渡された結構な量の万札をいそいそとポケットに押し込んでいる。

録画を終了。

動画をニコニヤ動画にアップロードして、先ほどのスレにリンクを貼る。

 

「コンコーン!」

 

え?

 

さてこれからどうするかな、と思ったら。

いきなり目の前に赤い前掛けをしたキツネが現れた。

 

「な、なぜキツネ?」

 

狼狽しているとキツネがフイッと顔を後ろに向ける。

 

「このキツネめ、待ちやがれ!」

 

「いてぇよ、絶対保健所に連れてってやる!」

 

神社の入り口の方からTVクルーらしき男2人がキツネを追いかけて走りこんできた。

本殿横を伺っていた俺は当然彼らに見つかってしまうわけで。

 

「あ、お前そんなとこで何やってる!」

 

「まずいっ捕まえろ!」

 

ああそうか。

プロデューサーとヤンキーが普通に話してたのは、入り口でこいつら二人が見張っているはずだったからか。

それでこのキツネが見張りを引き離していたせいで俺が普通に神社に入ってこられたということね。

って納得している場合じゃない!

 

襲い掛かってくるTVクルーを掻い潜って逃走する。

事態に気付いたらしいプロデューサーとヤンキーも慌てて俺を追いかけてきた。

すると何故か先ほどのキツネが間に割って入って撹乱してくれた。

そのおかげで神社の境内から外に出れる。

 

チラリと後ろを振り返ってみると、ヤンキーが先ほどのお札を盛大に辺りに撒き散らしている。

そしてキツネがその金を全て掻っ攫っていくのが見えた。

 

プロデューサーとヤンキーが金を取り戻そうとキツネを追ってクルクルと踊ってる。

だがTVクルーの二人は自分たちの背後で起こっている喜劇に気付いてないようだ。

しつこくこちらを追ってくる。

 

「「待てーーーッ」」

 

よし、逃げよう。

ここからは足の早さと土地勘の有無がモノを言うだろう。

 

 

 

<YU SIDE 2011年5月8日SUN 曇 17:00>

 

撒けたか?

 

<キキーッ、ガチャン!>

 

え?

 

「あーぶなーいよ」

 

追手の様子を伺うべく背後を気にしながら走っていたのがいけなかった。

気付かずに車道までに飛び出てしまっていたようだ。

通りがかった出前中のあいかちゃんの原付きバイクに危うく轢かれそうになっていた。

 

あいかちゃんが急ブレーキを掛けてくれたお陰で無事で済んだ。

危なっ。

 

あいかちゃんと原付きバイクの方も無事のようだ。

ただ急制動を掛けて無理な体勢で止まったため、原付きバイクの後ろに積んであった岡持ちが激しく揺れている。

そして確かに陶器が割れる音がしたような・・・?

 

「ご、ごめん!出前の品物、大丈夫?」

 

ふるふると首を横に振るあいかちゃん。

 

「たーだいーまどんぶり、回収中」

 

あいかちゃん、岡持ちの中を確認。

 

どうやら注文を無駄にするという最悪の事態は免れたようだ。

しかし一番上の棚に積まれてた空の丼が三つ、見事に割れてしまってる。

あちゃー。

 

「べんしょー、おねがいします」

 

仕方ない。

これは完璧に俺が悪い。

 

「如何くらい払えばいいのかな?」

 

平身低頭して財布を取り出そうとする。

しかしあいかちゃんはスッと顔を傾けて何も言わない。

 

え?

 

「じ~~~っ」

 

あいかちゃんの視線は俺の股間に注がれてる。

 

あーはいはい。

そっちの方で弁償ね。

 

 

 

<YU SIDE 2011年5月8日SUN 曇 17:30>

 

人気のない河川敷に移動して開陳する。

 

「ペロペロ。ぐっぽぐっぽ。んんっ」

 

<ドクッドクッ>

 

まずは一発目。

 

「あむあむ。ごっくん」

 

あいかちゃん、ちゃんと良く噛んで飲み込んでる。

自分の精子が女の子に咀嚼して食われてるって改めて見ると凄いな。

 

「その・・・。美味しい?」

 

「まずいっ。もう一杯っ」

 

青汁じゃないんだから。

 

セックス禁止中のため昨日出さなかった分だけ濃厚だったようだ。

その味が気に入ったらしい。

しっかり割れた丼分、三発搾り取られた。

 

 

 

<YU SIDE 2011年5月8日SUN 曇 18:30>

 

あいかちゃんと別れて家に戻る。

 

ああそうだった。

あいかちゃんのフェラの印象が強烈過ぎてすっかり忘れてしまっていた。

スマホで専ブラを立ち上げて先ほどのスレを覗いてみる。

 

なんか盛大な祭りになっている模様。

特定班が動き出しているらしい。

動画に映っているプロデューサーの名前や来歴が全て割り出されて晒されている。

 

動画の方は権利者がウンたらカンたらで何故か消されてしまっているようだ。

しかしすでにコピーが拡散しておりアップロードと削除のイタチごっこになってる。

スマホでの録画のため元動画は音声が不明瞭なところがあったが、特定班には読唇術まで使いこなす猛者がいるらしい。

まとめサイトでテキストでほぼ100%補完されて公開されている。

 

もう俺の出る幕じゃないな。

さて明日のテストに向けてさらっと復習でもしよう。

 

 

 

 

 

<YU SIDE 2011年5月9日MON 曇/晴 8:40>

 

中間テスト一日目。

登校時に千枝と一緒になる。

 

「悠!おはよう。やっと今日からテストだね。ほんと早く終わって欲しいわ!」

 

「千枝、勉強したか?」

 

「煩悩を振り払うために死ぬ気で頑張らせて頂きました!悠、覚えていなさいよー。テストが終わったら散々に絞りとってやるんだから!」

 

「はいはい」

 

初日のテストは体育と世界史がメインだった。

どれも簡単過ぎてあくびが出る。

 

 

 

 

 

<YU SIDE 2011年5月10日TUE 曇 8:40>

 

中間テストニ日目。

登校時に雪子と一緒になる。

 

「おはよう。ご主人様。会いたかった」

 

「いつも一緒にいるじゃないか」

 

「だってもう五日もしてないんだもの!躰が疼いて仕方がないのよ。昨日だって絶対満足できないのわかってるのに一人で何度もっ」

 

「どうどう」

 

二日目のテストは数学と国語がメインだった。

どれも簡単過ぎて時間が余って寝る。

 

 

 

 

 

<YU SIDE 2011年5月11日WED 曇/晴 8:40>

 

中間テスト三日目。

登校時に花村と一緒になる。

 

「よう!鳴上」

 

「おはよう。調子はどうだ?」

 

「え、調子?快調快調!俺の腰のキレは自分史上最高だぜっ。昨晩は名付けて"先輩と二人きりのエロイチャ勉強会"で早紀を押し倒して散々」

 

「やれやれ」

 

三日目のテストは倫理と地理がメインだった。

どれも簡単過ぎて直ぐに回答を埋めて退席すると何故か花村がテストをサボってたので説教する。

 

 

 

 

 

<YU SIDE 2011年5月12日THU 曇 12:50>

 

中間テスト四日目。

無事全てのテストが終了した。

終業のチャイムと同時に雪子と千枝の二人に両腕を捕まれて連行される。

 

「ちょ、ちょっと待て。普通こういうときは答え合わせとかで盛り上がるんじゃ!?」

 

「いいから来る!」

 

「私達もう限界なの!」

 

そのまま家まで連行され、玄関の扉が閉じると同時に二人同時に絡みつかれる。

二人共金色に濡れた瞳をギラつかせ、怖いくらいの色気を放っていた。

その迫力に押され、シャワーも浴びる暇もなくそのまま二人を抱く。

 

ただまあ一週間ぶりのセックスに興奮したのは俺も同じだった。

二人の痴態に触発されてあいかちゃんに三回抜かれてからは厳重に封印していたマーラ様を一気に解き放つ。

俺の場合は律儀にオナ禁もしていたので二人に向けて射出する量も半端無いことになる。

 

スキンが尽きるまで二人を抱きまくった。

 

 

 

<YU SIDE 2011年5月12日THU 曇 18:40>

 

長時間ぶっ通しのマラソンセックスを一旦終える。

一人寝室を出てシャワーを浴びて汗を落とす。

髪を拭きながらキッチンに移動。

冷蔵庫の中からミネラルウォーターを取り出して一気に飲む。

 

「ごくごくっ。ふー」

 

汗とペルソナ液を散々放出しまくってたせいだろう。

ただの水がやたら美味い。

 

雪子と千枝の二人は俺に愛されすぎて気絶中である。

復活するまでまだしばらくかかる。

その間に夕飯の準備をしておこう。

 

冷蔵庫の中を見る。

そう言えば豚肉を大量に買い込んでたな。

そろそろ使い切らないと悪くなりそうだ。

 

野菜はキャベツしかない。

それと生姜が一欠片。

これは豚のしょうが焼きかな。

 

しょうが焼きは隠し包丁を入れるのがコツだ。

大まかな料理の段取りを決めて、料理に取り掛かる。

 

料理の最中、ふと気になってTVのリモコンのスイッチを入れてみた。

稲羽市の暴走族特集はやっているのだろうか。

例のTV局の番組にチャンネルを回す。

 

あれ?

やってないぞ。

他の局にチャンネルを変えてみる。

 

<こちらの写真のプロデューサー、あの局では非常に有名な方なんですが、これがなんと暴走族に暴走行為を依頼していたと>

 

<これが本当なら非常に由々しき話ですねー。まさしく言語道断です>

 

<この問題が発覚したのは巨大ネット掲示板に書き込みがあったからなんです。これがなんと依頼中の様子を撮影した動画も同時に投稿されていたと>

 

<あの局はまだ正式な会見とか全然していないんでしょ。それもどうなんでしょうねー>

 

<いやいやいや。この動画を見て頂ければわかります。これは言い訳できませんよ。御覧ください。こちらがその動画となります!>

 

あ、これ俺が撮った動画だ。

勝手に放送されてる。

権利とかどうなってるんだ?

 

<この動画、稲羽市の商店街にある神社で撮られたものなんですねー。そして動画をアップロードした人物は"赤いキツネ"と名乗っていたようです>

 

<ハッハッハッ、こりゃ面白い。この神社のお稲荷さんが彼に天罰を与えるために録画したのかもしれませんな。ハッハッハッ>

 

・・・まぁいいか。

これで雪子のセクハラインタビューの敵は取れたかな?

 

GWも終わり客足も大分落ち着いているようだ。

雪子は外泊が可能になっていた。

この日以降ほぼ毎日俺の部屋に泊って朝帰りするようになる。

当然千枝も一緒だ。

 

 

 

<SYSOP 2011年5月12日THU 曇 --:-->

 

悪徳プロデュサーを退治したキツネとして辰姫神社のお稲荷さん像が一躍有名になります。

全国から参拝者が訪れるようになり、賽銭が一気に増えます。

市当局の観光課がこの騒動に目を付けて観光スポット化を目論み、辰姫神社の社殿の整備に予算が付きます。

キツネは鳴上悠と絆を作る必要が無くなりました。

隠者のアルカナが消滅しました。




誘拐フラグ折るため番組ごと抹消。"@チャンネル"と"ニコニヤ動画"はシュタゲから。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。