更新遅くてごめんなさい。
またお付き合い下さい。
半裸の女の子二人を連れて、家にテレポート帰宅した俺。目の前に居たのは、謎の魔方陣を書くアクアでした。
「おいアクア!お前人の部屋でなにやってんだ!」
「こ、これはエリス避けの魔方陣よ!カズマこそ!その二人はどういうこと!!」
勢いで追い出す作戦は失敗した。
「ゆんゆんはあそこ丸出しだし、クリスは丸出しな上になんかどろどろしてるじゃない!」
さて、どうやって言い訳をするか…
「どうしたアクア?!…いやどうしたクリス?!!ゆんゆんも凄い事になってるじゃないか?!」
ダクネスが到着しました。
「ゆんゆん?なんですか、あの娘がなにか…やらかしてるじゃないですか?!!」
はい、全員集合です。
____________
「で?これは何があったの?」
リビングで会議が行われています。
「カズマさんは無事?なのよね?」
「おう、俺は何も被害はないぞ」
アクアの問いには簡単に答えられる。加害者だし。
「で?ゆんゆんはなんであんな事になっていたんですか?」
「と、トイレで盛大に転んで、頭を打った所をカズマさんに助けられました」
それは厳しくないか?
「転んだゆんゆんに服を捕まれてこの状態になりました」
おっとクリスのサポートが入った。ダクネスは何となくイメージがついたらしい。
「なるほど、まぁ二人ともそんな格好だしな…あり得なくも……無いのか?」
「なんでカズマさんがテレポートを?」
アクアの問いに俺はクリスのフォローに合わせて言い訳を作る。
「魔物の残党だと思って助けに入ったんだよ。そしたら色々見えちゃってたから、皆に見られる前にテレポートをな?」
よし!誤魔化せる!
「カズマ、ちょっと良いですか?」
めぐみんが俺の方に寄ってくる。
「おいおい、どうした?甘えたい気分か?」
「はい、少しだけ抱き締めて貰えませんか?」
なんだよ。魔物の残党とか言うから、俺の身が心配になっちゃったか?
「ほら、おいでめぐみん」
ギュッ
「うらあぁ!!」
ドスッ
「ぐふぅ!」
めぐみんがいきなり、ボディに膝を!
「なんですかその匂い!身体中からゆんゆんとクリスの匂いがするじゃないですか!」
「謀ったなロリッ娘!」
不味い!この状況で上手く逃げる手段は?!
「カズマ最低!アタシが欲しいならちゃんと言いなよ!責任取らないやり方で女の子の身体を楽しもうなんて最低だよ!」
あれ、クリスさん?俺を切り離す判断早くない?!
「私だって、カズマさんが望むなら良いです!でも、こんな方法は嫌ですよ!」
おっと、さすがゆんゆん、知能の高さ故か対応が早い。
「ちょっと、カズマさん?」
わお、皆さんゴミを見る目ですね。
「やっぱり、痛い目を見ないと分からないのかしらね?」
アクアが割とマジのトーンだ。
「待ってください!」
ゆんゆん!やっぱり俺を助けてくれるのはゆんゆんなんだね?!
「私はカズマさんに汚されました!これはもう、カズマさんに嫁ぐ他無いと思います!」
おい、なんで爆弾投下した?
「私の為にカズマさんには働いて貰わないと困るので、傷付けるのは待ってください!」
あ、それ俺の身を案じての事なんだ。
「ちょっとカズマにセクハラされたからって嫁気分ですか!そんなんだから友達居ないんですよ!」
「めぐみんが言っちゃ駄目なこと言ったぁ!カズマさんはちゃんと養ってくれるもん!」
「どうせ妊娠するような事をする勇気はありませんよ!いつものように一人で稼いできたらどうですか!」
「いつもと一人を強調しないで!」
紅魔の二人がやかましいお陰で、俺の処分は次回持ち越しになった。次回の予定も無いので、これは水に流せそうだ。
「で?なんだこの状況?」
「夜も遅いですし、私は部屋が無いので…」
ゆんゆんが俺の隣に
「アタシはカズマの監視かな?盗賊スキルがあるから夜這いなんで無理でしょ?」
クリスが反対側の隣に
「私はこう言うの憧れてたし、カズマの見張りも出来るだろ?」
そのクリスの隣にダクネス
「私の小柄さが、役に立つとは思いませんでしたよ」
めぐみんは俺の上に…少し苦しい
「ちょっと!なんで私がゆんゆんの隣なのよ!」
「アクアは今までずっと馬小屋でカズマの隣だったじゃないですか」
エリス避け?の結界とやらを張ってて出遅れたアクアはゆんゆんの横に
「なぁ、これは一応ハーレムなのか?」
「見た感じはそうだよね!」
クリスは能天気な事を言っている。
「所でアクア、エリス様避けってなんだ?」
「この魔方陣を女神が踏んだら、下着が脱げるわ」
「地味だしなんか嫌だな…」
「カズマさんの前でパッドを落とすが良いのよ!」
嫌な先輩だな。その女神なら俺の横で寝てるぜ?うん、これ一回言ってみたかったんだ。
「ほら、そろそろ寝ますよ?カズマが喋ると私に響くんですから、早く寝かせてくださいよ」
「俺の上からは退かないんだな…」
俺の少しズレたハーレム生活は、ここから始まるようだ。このままエリスだけの未来でも良かった気がするが、本人もこのパーティーが好きらしいので良しとしよう。
________________
「なぁ、これは不可抗力で良いよな?」
朝、目が覚めると、左手はクリスのシャツの中に収まっていて、右手はゆんゆんのおっぱいに挟まれていた。
「まぁ私も寝てたのは確認したが…なんでそうなった?」
ちなみに、アクアはベッドから落ちているらしい。
「俺が聞きたい。そう言えばめぐみんも居ないな?」
「めぐみんなら朝早くに「カズマに突き上げられました!」って飛び起きてたぞ。無意識にはね除けたのか?」
あ、多分朝の生理現象にびびったな。
「俺の日常は今後はこんな感じなのかね?」
「カズマが全員諦めないなんて言うからだろう…」
ダクネスは呆れ気味だが、嫌そうな顔はしない。
「とは言え、私はハーレムで良かったと思っている」
「真面目なお前が?」
「カズマの一番はクリスだろう?ハーレムでなきゃ、私は手を引いたさ」
親友を思うダクネス。きっとパーティーに残ってくれと言えば、残ってくれた気もするが、俺のモノになった方が幸せならそっちの方が良い。ダスティネス家の件はまぁ…後々考えよう。
「アタシが一番では無いと思うけどね?」
「起きてたのかよ…この腕の所在に言い訳はさせて貰えるか?」
「良いよ?アタシが暖かくて入れたから、カズマの言い訳とか何の意味があるか知らないけど?」
「じゃあしないわ!」
朝から活発だなクリスは
「なぁクリス。カズマの一番って誰なんだ?」
「エリス様だよ」
うわぁ…それお前が言うの?
「先日の対応を見るに、確かにエリス様がカズマに良い感情を持っているのは間違いないだろう。ただ、相手は女神様だぞ?」
「ダクネスは分かってないなー。女神を一人の女の子なんて言ったんだよ?これはもう心は完全支配されてるよ」
「なに?!カズマ本当なのか?!」
ほら面倒な事になった。
「そりゃ、エリス様は可愛いし、がんばり屋だし、問題は起こさないのに俺のために尽力してくれるし、物腰は柔らかいし、美人だし、声も癒されるし、甘いし、温かいし、良い香りもするし、髪も癖っ毛なのにさらさらだし、頼りになるし、良い女だとは思うけどな?」
「…おまえぇ…大好きじゃないか!」
クリスが真っ赤になっている。チョロい。
「おいカズマ!駄目なのか!私は駄目なのか?!!」
「お前なに言ってんだよ。攻撃は当たらない。すぐ暴走する。欲望に流される」
「うぅ、反論できない…」
「でも、誰かの為に自分を犠牲にして、背中に守るべき人が居たら一歩も引かない。気高いクルセイダーだろ?それに、まぁ美人でスタイルは良いしな…」
「カズマー!」
「こら抱き付くな!当たってるから!部屋着だと色々当たってるから!」
「私だって嫁候補なんだ!そのままものにして見せろ!」
「何人プレイだよ!」
朝から騒がしいが、悪くないと思える日常が帰ってきた。
____________
「店に入ったら、まず俺が話をしよう」
「うん、カズマが看取ったもんね」
クリスと俺はウィズの店に来ている。伝えるべきは1つ、シルビア討伐の連絡だ。
「街からの報告で知っているとは思うが、やっぱり俺から話すべきだよな。今回は戦闘に参加してなかった所を見ると、やはり魔王軍幹部同士で争いたくは無いんだろうし」
俺は覚悟を胸にドアを開けた。
「あら!いらっしゃい坊や!」
「あ、この感じ知ってる…」
_______________
「で?なんだ二号か?残機が減ったのか?」
「シルビアさんがスライムを取り込んでいた為、朽ちた身体の中からちっちゃいシルビアさんが出てきたんですよ。朽ちた身体からコアを切り離して逃げたそうで」
「安心しろ。吾輩の見立てでは、こやつに戦闘能力はない。作り上げた身体を失ってしまえば、キメラもただの小僧よ。ちなみに、カロリーを接種したらサイズくらいは変えられるようでな?いまは元のサイズだ」
「ちょっと!せめて小娘でしょ?」
「やかましいわ!」
街にどんどんヤバイのが増えるぞ。今回は危険が無いようで良かったけど
「もう無害なの。ね?仲良くしましょうよ?」
「分かったよ。もう敵でも無いしな。でも、深い関係にはならないからな!」
「今はそれで良いわよ?」
「「ずっとないから!」」
クリスが被った。
「…坊や女神が嫁っていってなかった?あなた女神が居るのにまさか浮気してるの?」
「違います!カズマの公認ハーレムです!」
おいクリス。余計なことを言うんじゃない…
「…お姉さん、ちょっと坊やのこと勘違いしてたかな?それ普通にクズじゃない?」
言い返せねぇ……取りあえず、俯く事しか出来ない。目を合わせたら色々バレそうだ。
「魔王から世界を救った英雄なのですから、多妻くらい良いと思いますよ?」
ウィズがさりげなくフォローしてくれてる。やっぱりウィズは良い娘だよなぁ…
「あんたが坊やの肩を持つの?」
「私も入ってますから」
あ、やべ。口止めとかしてなかったわ。
「だったらアタシも入れなさいよ!気持ち良いから!絶対に忘れられない一夜にするから!」
「お断りだ!俺はそんな誘惑には屈しないぞ!」
「私のこれは健在だから!私にしか出来ないことしてあげるから!」
ボッキーン
「それが嫌なんだよ!」
俺とシルビアの攻防は今後も続く。
_____________
「結局、このシルビアって人は行場がなくてウィズのお店でアルバイト?」
「そう、新しい看板娘(♂)としてよろしくね」
少なくとも、看板娘の下半身にそんな凶悪なものは付いてない。
「街の奴等に見られたらヤバイんじゃないのか?」
「もう見られたけど、「あぁ冒険者様!貴方達のおかげで、私は魔王軍の支配から解放されました!」って言ったら通せたわ」
「えぇー…大丈夫かよこの街」
過去に魔王軍に攻められてたよな?
「危険がないなら、取りあえず放置で良いんじゃない?」
クリスは意外と寛容だ。たぶんアンデッドとか悪魔じゃないからだろうけど
「そうそう。ウィズが仕入れに行ったり、バニルが返品に行ったりしてるときは私が店番してるから、気軽に遊びにいらっしゃいよ」
「あの?なんか私が仕入れたモノをバニルさんが返品する。みたいな言い方してませんか?」
「「「事実では?」」」
「うわーん!皆さんヒドイですぅ!」
少しだけ、この店も賑やかになったらしい。俺もこう言う空気は嫌いじゃない。
「で、俺の取り分を確認したいんだけど、ソフトクリームの売り上げは?」
「こっちにまとめてあるわよ?」
「他の商品の売り上げは?」
「今週は0だから書類は無いわ。返品で無駄にかかった経費はこっち」
シルビアさん仕事できるな。
「シルビアのこと、素直に見直したわ」
「まぁ、予算のやりくりして研究してたからね」
これは戦力としてはありがたい。
「ごめんください」
俺らが真面目に仕事をしているとゆんゆんが来た。
「いらっしゃいませー」
シルビアの営業スマイル。
「……か…カズマさん助けてー!」
「安心しろ。そいつは無害だ」
数秒間固まって涙目になったゆんゆんを抱き寄せる。
「あら坊や…まさかその娘も?」
「何の事ですか?」
「坊やのハーレムとか言うイケない関係について問い詰めていたの」
おい、イケないとか言うなよ。
「え?…カズマさん、この関係って他言して良いやつなんですか?」
「そう言う疑問を口にしたらぶち壊しだぞ?」
「もう、それ答えてるようなものよね?」
今後、俺はこの話題については黙秘する。会話したらボロしか出ない気がする。ウィズがソフトクリームの新商品の案を持ってきたので、黙々と仕事に専念しよう。
…………
「へぇ、坊やって意外と勇者してるのね」
「そうですよ!カズマさんは凄いんです!」
「魔王倒した男だからね!」
「二人とも、シルビアと打ち解けんの早くない?」
数分でゆんゆんとクリスとシルビアが和気あいあいとしている。
「特にゆんゆんが会話で盛り上がってる」
「え?カズマさんって私が会話も出来ないボッチだと思ってたんですか?」
違うのだろうか?
「このメンバーなら、カズマの事が話題になるからだよ。ゆんゆんは何だかんだでカズマを目で追ってるから」
「私はめぐみんを観察してるだけで、偶然近くにカズマさんが……」
「ハーレムに入ってるのに、ソコは照れるのね。あらあら、初恋なのかしら?」
自分の事を身内に話題にされるのは少し恥ずかしいので、ちょっと離れよう。
「ウィズ、ちょっと店の奥に行こうか」
「あっ……はい」
なんだろう。少ししおらしい。
「えっと、ここで良いですよね?」
「ここは、ウィズの私室か?」
「はい、そのベッドがあるのはここだけなので……」
おっと、これはまさか…
「こんなタイミングでなんて…その、凄く恥ずかしいんですけど、カズマさんが求めてくれて凄く嬉しくて…あの」
「えっと、ウィズ?悪いんだけ…」
「は、初めてなので、上手に出来ないと思いますが…めいっぱい愛してください!」
「愛せるか!このバカ店主が!」
スパーン
「いたい!」
バニルが突っ込みに現れた。
「仲間内の会話が恥ずかしくて逃げた小僧に対して、なんだこの発情店主は!昼間っから盛りよって!」
「えぇ…ち、違うんですか?」
「ごめん。ウィズの気持ちは嬉しいんだけどさ…今はちょっと…」
赤面して俯くウィズはとても可愛い。バニルが来なかったらこれは完全に手を出してただろう。
「ほら見ろエロ店主、小僧がその気になったぞ?仲間に聞かれそうな状況で始める気か?」
おいやめろ、そう言うデリケートな部分を拾うな。
「えっと、私がご奉仕すれば…良いんでしょうか?」
「いや大丈夫だから!勝手に収まるから!」
むしろ、その反応のせいで収まらない。なんだよ、潤んだ目で上目遣いしやがって…年上なのに可愛いじゃねぇか。
「仕方ない。吾輩に任せろ」
え?ヤダ。バニルさんってそう言う趣味の人?
「シルビア!小僧が手伝いを所望だぞ!」
「直ぐ行くわ!」
スン
「いや、悪いなシルビア。このレシピを作りたいんだが、材料の用意は出来るか?」
「任せて!私は料理も得意なの!」
なんだろう。こいつが男なのが惜しいような気が…いや、気の迷いだ。
「収まったであろう?ついでに悪感情も美味しく頂ける素晴らしいアイデアだ。ちなみにだが、吾輩に小僧を襲う趣味はないぞ」
「…仕事しよう」
こう言うのは深く考えたら敗けだ。
___________
「さて、じゃあ俺はこの辺で」
一通りの仕事を終え、帰宅準備をする。ちなみに、ウィズ発案のソフトクリームはマシンの中で冷却中だ。決して美味しそうには思えないが、万が一って事もある。
「随分と先の分までこなすとは思っていたが…行くのか」
「あぁ、生きて帰れるか分からないけどな」
各ご両親への挨拶。本来であればここまでの覚悟なんて必要ないだろうが、俺のやろうとしてる事は異常だ。認めて貰える筈がない。
「領主に紅魔さえも説得すると言うか…吾輩も陰ながら見守ろう」
「…バニル」
やっぱ、こいつ普通に良いやつだよな。
「大事な娘をハーレムに入れさせろなどと、普通なら食せん悪感情が待っているからな!」
「くそ!やっぱ悪魔じゃねぇか!」
「何を今さら。だが吾輩の夢も道半ば…まだ死ぬなよ小僧。本当に辛いときは冒険者カードを見ろ。そこには、お前が歩んできた結果が刻まれている」
「そうだな!魔王より手強い相手なんてそうそう居てたまるかよ!」
ちなみに、上手くいく作戦とかはありません。だってモテたこと無かったし。
「クリス、ゆんゆん。こっちは片付いたから飯でもいこうぜ!」
「わかったー。じゃあねシルビア。また色々教えてね!」
「任せなさい。でも、ゆんゆんはまず積極的になるところからね?」
「頑張ります!」
「めっちゃ仲良くなってる」
外堀を埋めに来たのだろうか……
「あ、カズマさん。私考案の唐揚げ風ソフトクリームなんてありますけど、お昼にどうですか?」
「坊や、早く逃げな!ここは私が食い止める!」
あ、ヤバイんだ_お言葉に甘えて今は逃げよう。
「え?シルビアさん?なんで邪魔するんですか?!」
俺はウィズに申し訳ないと思いつつ、唐揚げソフトから逃げ出した。
___________________
「あいつら居ないな」
昼食の為に街に出たものの、先日の戦闘で懐が潤っている冒険者たちでやたらと混んでいた為、取りあえず帰宅。アクア、めぐみん、ダクネスは不在だった。
「取りあえず、適当に俺が作るか」
「わーい!アタシ、カズマの料理好き!」
「え?そこはカズマさんに良妻アピールするために作るんじゃないんですか?!」
手放しに喜ぶクリスと、気を使うゆんゆん、どちらも大変可愛らしいと思います。はい。
「あ、カズマ。書き置きがあるよ」
クリスがテーブルに手紙を見つけたらしい。
「え?!これ脅迫文じゃないですか?!」
ゆんゆん、やめろよ物騒な話は。めぐみんのネタとかじゃないのか?
「あぁーカズマ……本気でヤバイかも」
「嘘だろ!」
[貴方のパーティーメンバーは預かりました。返して欲しければ、地図の所に来なさい。お兄様に仲間がいるなら連れてきても構いませんが、衛兵には連絡しないように。謎の少女より]
あぁ、これはやべーわ。
「ある意味では、ラスボス?」
「お二人は犯人に目星が?!」
「あぁ、俺を兄と呼ぶやつなんて1人しか居ねぇ」
察したクリスと、混乱するゆんゆん。俺達はこれから頂上決戦に向かうことになった。
_______________
「助けてーカズマさーん」
アクアの熱演が光る。ちなみに、めぐみんは食後のお茶を飲んでいる。
「せめて牢屋に不釣り合いな飯を隠してから言え!」
飯も食わずに来たのに、あいつら牢屋?の中で飯食ってやがる。あ、よく見たら鍵もかかってねぇ!
「カズマァ…助けて」
ダクネスはマジだ。多分助けて欲しいのは王族が絡んで来た事に関する事だろうけど、それは知らん。
「意外と早く来ましたねお兄様!」
「おうアイリス。元気そうで良かった」
「はい。あ、私は謎の少女です!」
なんだろう。お兄様って呼び方を辞めないでそれで通すつもりか?
「分かったよ謎の少女!お前の要求を聞こう!」
「話が早くて助かります。では、私と戦ってもらいます!」
予想の上を行きすぎている。
「待て!まずはなんとかカリバーをおろせ!て言うかなんでそうなった!」
「あなたがハーレムなんて始めるものですから、アイリス様が加わろうとし、国王が大反対。挙げ句「お兄様は私たちより強いです!私が本気で戦って敗北したら、ハーレム入りを認めて貰います!」なんて言い出して今に至ります」
「あ、レインさんは変装とか無くそのままなんですね。え?国王は止めないんですか?」
レインはどこから出てきたのか、要点だけをまとめて伝えてくる。
「カズマ様がアイリス様に負けた場合、敗者は勝者に従うと言うことで、ハーレムは禁止。カズマ様には、真剣にアイリス様と交際して頂きます」
「理不尽すぎるだろ!国家権力!」
「魔王を倒し、国教の女神と個人的関係が噂される英雄…王国としてもこちら側に抱き込みたいのでしょうね」
「うわぁ、知りたくなかった所まで……」
なんとかカリバーを構え直すアイリス。このままだと色々巻き込む!
「待て!やるなら正々堂々と決着をつけるぞ!家臣を下げろ!俺も仲間を下げる!」
「流石ですお兄様!私も全力で参ります!」
クリスとゆんゆんを下げるふりをして、少し作戦タイムをする。
「あれ神器だよね?カズマに勝算あるの?」
「全く思い付かん」
「カズマさんが負けたら私達、お別れなんですか?」
「それは俺も嫌だ」
考えろ!なんでも良い。バニルが言ってた、冒険者カードに俺のやって来た事が書かれて…あれ?ポケットに何か…カードにも
「あいつら、本当に……」
「カズマ、何か勝算が?」
「さぁ?通用するかは賭けだ」
「賭けなら大丈夫!だって、カズマにはエリス様がついてるんだから!」
本人がそう言うなら、俺は期待に応えるしかない。
「しょうがねぇなぁ!!」
ぶっつけ本番だが仕方ない。いつも通り、俺は仲間を信じるだけだ。
「私としては、お兄様を独り占めしたいので、勝ちにいきますよ!『セイクリッド・エクスプロード』!」
容赦のない一撃。いやー普通に死んじゃうよね。これが無かったら…
「『エンシェント・ディスペル』」
ポフッ
俺に当たったのは発動の余波だけ、あの距離から余波が届くのか、食らってたら終わってたな…
「え?いま…何をしました?!」
「さぁ?」
何が起こったか分かっていない様子のアイリスとレイン。後ろでゆんゆんは何かを察したらしい。呪文を知ってるとしたら伝わっただろう。
「『セイクリッド・ライトニングブレア』……なんで、なんで何も出ないんですか?!」
俺のポケットに忍ばされた魔術師殺しに使われてた魔石。犯人はシルビアだろう。冒険者カードにこの呪文が浮かんでいた。多分、焚き付けたのはバニルだろうな。
「仕方ありません!勝負は剣でつけましょう!」
「あぁ、兄ちゃんの偉大さを教えてやるよ!」
チュンチュン丸を構えた俺への素早い踏み込み。勇者の血と、純粋な高いステータス、王家で受けた教育の賜物。普通に戦っても俺には勝ち目なんてない。だが
「『見通す目』」
アイリスの動きがある程度絞り込める。バニルでも完璧に見えないのに、俺にハッキリ見える訳がない。でも十分だ。ある程度絞り込めるなら、やりようはある。
「打ち込む位置がここら辺なら、ここは間違いなく剣に触れる『封印』」
神器を封印するときにエリスが使っていたスキル。カードに現れたこのスキルを見たとき、俺にとっては使い道の無いスキルかと思ったが、まさか使うことがあるとは…
「えっ?!私の剣が!」
剣はその場から消え去り、アイリスの攻撃はただの拳だ。発動率99%越えの自動回避を持つ俺には届かない。
「『バインド』」
空振りしたアイリスを手早く拘束。
「こんなの!力ずくで!」
「いや、それはやめた方が…」
「痛い!なんですかこれ!?」
加治屋スキルを覚えたときに作ったワイヤー。太く作るのは大変だったので、細いものを長く作ったが、逃れようとすると皮膚に食い込むため、実は結構使い勝手がよい。それでも、それなりに高い加治屋スキルのおかげか、人間5人くらい吊るせる位の強度はある。しかも丁寧に作り込まなかった為、表面はざらざらのささくれだらけだ。
「じゃあ、『ドレインタッチ』」
「ひゃあぁぁ!」
こうして、女神と悪魔と魔王軍の協力の元、俺は勝利を納めた。
__________
レインが持ってきた食事を皆で囲み、俺はやっと昼飯にありつけた。もう既に空は夕焼けだ。
「ほら、見たでしょうレイン!お兄様は強いのです!稽古や武器、レベルで到達できない実戦の強さなのです!」
「えぇ、正直私の予想をはるかに越えていました」
さっきから俺のことを誇らしげに語るアイリス。見届けたレインも、渋々ながら認めてくれたらしい。
「アイリス様相手に正面切っての返り討ちとあっては、認めるほかありませんね。カズマ様は本当に強くなられたのですね」
「まぁな。そう言えば、今回クレアさんは?」
「クレアは「ハーレム野郎なんて処刑してしまえ」と申しておりましたので、アイリス様が置いていくと」
「では!私は英雄カズマ様に敗れたので、お兄様の命じるままにハーレムの一員ですね!」
「…カズマ様ってロリコン野郎でしたっけ?」
「いや、そもそも望んだっけ?」
俺らの会話を聞きつつ、隣でダクネスが震えている。
「なぁ、カズマ……私の家は取り潰しじゃないか?!」
「あぁ…それは、あり得るかも…」
「どうしてくれるんだ!なんとかしろ!」
「俺に言うなよ!アイリスに頼めよ!」
アイリスは全く気に止める様子もなく、簡単に言い放った。
「お兄様が王位につけば、懐刀のダスティネス家の令嬢が第二夫人でも何も問題ありませんよ?」
「ちょっと!王女だろうと第一夫人は譲らないわよ!」
アクアは自分が1番なのは譲らないらしい。
「待ってくれアクア!第一夫人の座を譲れば私達の将来が安泰なんだぞ?!順番なんてどうでも良いだろ?!」
「嫌よ!私はカズマさんと一緒にこの世界に来たの!私が1番なのは当たり前でしょ!」
「そもそも、アイリス王女は12歳、まだ結婚が許される年ではありません。つまり!二年以内に結婚してしまえば良いのです!」
めぐみんは自分がギリギリ結婚可能なのを武器に持ち出した。
「あ、ズルいですめぐみんさん!なら、私の王族権限で法律変えます!」
「アイリス様、バカ言わないでください」
なんだろう。こんな毎日が待ってるなら、アイリス含めても俺の選択は間違ってなかったって思える。
「でも、流石にあれはダメだよ。あの魔法はカズマが死んじゃうよ?」
そうだクリス。ちゃんと怒ってあげる大人は必要だぞ。
「大丈夫です!ちゃんと微妙にずらしましたし、各種回復アイテムと、お兄様を傷だらけにした責任で嫁に来る算段はつけてあります!」
「アイリス様、それは大丈夫とは言いません。本当にやめてくださいね?」
レインって大変そうだな。
「王様は認めてくれるかな…」
ゆんゆんの至極真っ当な発言に、アイリスの表情が少し曇る。
「レイン…お父様に伝えて?アイリスは道中、魔王軍の残党の手で死にましたって」
「何言ってるんですか?本当にやめてください。私が処刑されかねません!」
レインも困っているようだし、俺が助け船をだすか、サンドイッチ食い終わったし。
「よしアイリス。俺は仲間を諦めない。アイリスが本気で俺を諦めないのなら、お父さんの心を動かしてこい。俺が勝ったんだから、言うこと聞くんだろ?ちゃんとお前の本気を伝えてこい!俺はアイリスを拒んだりしないからさ!」
「お兄様がそう言うなら仕方ありません。一度帰って父の説得と荷造りです!またお会いしましょうお兄様!あ、どんなスキルか知りませんが、なるべく早く剣は返してくださいね!」
「アイリス様?!荷造りはあくまで説得後ですよね?!あ、目を反らした!もう、そんなところばかりカズマ様に似て!」
嵐は去った。そして、俺の新たな伝説がここから幕をあけー
バタッ
「なぁアクア、ちょっと頼んで言いか?」
「なによ?いきなり寝てどうしたの?」
「実は、魔力がほとんど尽きてて、ブースト系スキルで身体も酷使したから関節も筋肉もズタズタなんだ…ヒールかけてくれ」
「うわぁ、最後に締まらないわね…」
「うるせぇよ。冒険者が勇者の末裔に普通に戦って勝てるかってんだ」
必死に言い返すが、正直偶然と奇襲による勝利でしかない。
「でも、私達の為にボロボロになりながら戦ってくれたの、素直に嬉しかったわ」
アクアが素直だと、なんだかちょっぴり照れ臭い。
「言ったろ?俺は全員諦めないって」
一応少しくらい格好つけても良いだろ?
「ところでカズマさん?いま全然動けないの?」
「あぁ、実はアイリスが見えなくなるまで色んなスキルで頑張ってたんだ。もう魔力も体力もすっからかんだよ」
「ふーん…『ヒール』」
「すまん。ちょっと楽に……なぁ、すげぇちょっとなんだけど?!」
「今朝の件の制裁よ!ほら、ドレインタッチしなさいよ。テレポートで帰りたいから」
俺も歩きたくは無いので、まぁ今回は仕方ない。
「じゃあ、皆で帰るか!『テレポート』」
___________
俺は帰宅と同時にピュリフケーションで身体を綺麗にされ、そのままベッドに寝かされた。
「綺麗になったと思うんだけど、やっぱり風呂に入りたい…」
ベッドで頑張るとき用に用意したポーションがベッドの横の棚にある。それを取り出し一気に煽る。
「ふぅ、あいつら居ないみたいだし、さっさと風呂に行くか」
屋敷は静かだ、きっと皆出掛けているんだろ。
「王族に対する対応でも相談してるのかね」
ダクネス辺りがそう言うのは得意だろう。任せておくか。などと無責任に頼りきり、俺は風呂へ。あぁ、思い出させる懐かしき混浴の記憶。
「ふぇ?」
そうそう、こんな感じに……
「あれ?ゆんゆんだけ?」
「あ、えーと…皆さんギルドでお酒を飲みながら、カズマさんの第一夫人を決める会議をしてまして…」
「なるほど、順番なんて気にしないゆんゆんは先に帰って来たって事か?」
「そ、そうなんです。クリスさんも別に後で良いって…あの…そろそろ目線くらい反らして貰えると…」
肌が凄く綺麗だし、発育も良い。そして、恥じる顔も可愛らしい。
「なぁゆんゆん、折角だし一緒に入ろうぜ?」
「えぇ!……い、良いですけど、ちょっと見すぎですよ!」
何だかんだオッケーしてくれるゆんゆん、マジでか、言ってみたものの間違いが起こるぞ?!
「取りあえず、俺も身体を洗いたいから、隣座るな?」
「ひゃい!ど、どうぞ?」
あ、駄目だ。ゆんゆんの緊張が限界に、なんか可哀想になってきた。
「なんでそこで先に進まないの?好きなんでしょ?」
「クリスさん?!」
空気をぶち壊しにクリスが入ってきた。
「ねぇカズマ、アタシの事を気遣ってるなら大丈夫だよ。結婚したのに奪いに来られるより、最初から行き先が分かってるハーレムの方が安心だし…」
「あぁ、バニルが言ってたアクアとめぐみんの件か…そう言われると若干気分が楽ではあるけど…」
「アタシは先輩があんなんで困るけどね…」
とは言うものの、アクアの事が嫌いでは無いのだろう。だって嫌いなら逃げたら良い。身寄りがない俺なら、どこに行くのも自由だ。金もあるし。
「ゆんゆんは一人じゃ先に進めないみたいだし、3人でしよっか?」
なんて俺が二人目の事を考えていると、当事者が二人目を漁り始めた。
「えっ!あの、その…」
ゆんゆんは真っ赤になってもじもじ考え込んでいるが、何かを決心した表情になると
「分かりました。カズマさんと先に進むため、お願いします!」
3人プレイを承諾した。
「あ、でもお風呂場の床は固いから、ちゃんとベッドでね?」
「はい!…念入りに洗わないと」
ゆんゆんは謎の気合いが入った。俺はあとほんの数分で、決断を迫られるらしい。全然オッケーですはい。
「ほら、カズマは今のうちにさっぱりしちゃいなよ。体力が限界なら、アタシから吸っても良いよ?」
「大丈夫、なんか身近な少女が俺に抱かれるために一生懸命なの見てたら、少し元気になったわ」
「女神を抱いたときより?」
ちょっと拗ねたように訪ねるクリス。
「俺の人生でそれは越えるのは無理だろうな」
「うん。ならよろしい!」
結婚の順番がどうでも良いと言いつつ、俺に一番意識されたい。そんなクリスがとても愛しい。
「そう言う可愛いこと言うと、クリスを抱くことになるぞ?」
「何言ってるの?一緒にするんだから、ちゃんとアタシも抱いてよ」
「え?俺、二人相手にフルコース予定なの?」
おっと、体力が持つだろうか?
「当たり前でしょ?カズマの本命はアタシなんだから!」
「自分で言うのか?」
「あー、エリス様には勝てないかも?」
それ実質同じじゃん。
「私も負けませんから!女神様にも、クリスさんにも!」
ゆんゆんが湯船から立ち上がり、威勢が良い宣戦布告をしている。見えてる見えてる。発育良いな。
「まずは、ちゃんとカズマの女にならないとね?」
「カズマさんの……おんな…」
あ、固まった。
「数分後には、カズマの女にされるんだから、今さら固まってもねぇ?」
「その言い方です!そんなの意識するに決まってるじゃないですか!」
あ、復活した。
「えぇ…それ光の屈折魔法で覗いて一人でしてた子が言うの?そんな特殊プレイと比べたら言い方なんて些細な問題だよ」
「うぅ!クリスさん意地悪です!そもそも二人があんなところで…」
なんだろう。俺たちの関係っていつまでもこんな感じなんだろうな。
「と言うことで、次回ゆんゆん墜ちる。初めてなのに抗えない快楽、ってことで」
「えー、そこは、この素晴らしいぼっちに初体験を、じゃない?」
「やめてください!私の初体験に変なタイトル付けないでー!」
お付き合い頂きありがとうございます。
次回はゆんゆん回です。
多分……
あ、アイリスは一応ハーレムネタするなら出しとかないと駄目かなって出しました。
次回もお付き合いお願いします。