知ってました?これ100話目なんですよ?書いてるやつ暇なんですかね?
折角の100話目ですし、いつも可哀想なカズマの望みを叶えましょう。えぇ、あれです。
目が覚めると、目の前には蛍光灯があった。なるほど、どうやらまたアクアがやらかしたようだ。いや、場合によってはエリスの方かも知れない。まぁ、何はともあれ話を聞こう。少なくとも、ここは日本のどこかで……
「スキありです!」
がばっ
「うぉっ!なんだいきなり?!」
「おはようございますお兄様。今日もお寝坊さんですね?」
え?なんで布団の上にアイリスが?この流れって突っ込んだら終わり?突っ込んだら妹プレイ終わりな感じ?!なら、俺が取るべき選択肢は……
「おはようアイリス。可愛い妹が起こしてくれるんだから、そりゃ寝坊したくもなるさ…」
全力で乗っかるしかない!
「もう、血が繋がってなくても妹なんですよ?お兄様はシスコンが過ぎます……」
おっと、なんだこの設定は?日本にいる俺に、アイリスという天使が妹になってて?しかも血が繋がってないだと?!
「カズマ…あんたまたアイリスちゃんに迷惑かけてんの?妹を目覚ましに使うんじゃないわよ……」
「あれ?なんでセレナまでここに居るんだ?ここは俺とアイリスの愛の巣では?」
「おい…妹が出来たからって姉は要らねぇってか?随分とまぁ薄情じゃねぇか?今までの恩を忘れたのか?」
そもそもそんな記憶ないんですけど?!
「お姉様、お兄様。喧嘩してたら遅刻してしまいますよ。朝ごはんも出来てますから、早くリビングに来てくださいね?」
「あぁ……分かった。すぐに行くよ…」
不味い。まだちょっと状況が読み込めてない。なんだこれ、夢なのか?それともドッキリかなんかなのか?!
「おい、カズマ…ちょっと耳かせ」
「な、なんだよセレナ…別にさっきのは冗談で……」
「アイリスの前で呼び捨ては辞めろって言ったろ?そういうのは二人っきりの時だけって約束したのに……ちゃんと普段は姉ちゃんかセレ姉って呼べよ…」
あれ?何これ可愛い。セレナは血の繋がってない姉の配役なのか?!そうなると、この先は……母親は?!
___________
「ねぇカズマ。私の顔見て落ち込んだ理由を聞かせてくれるかしら?」
「別に……母さんが普通に母さんだからさ……」
「当たり前でしょ?なんで母さんが突然変異するのよ…」
畜生!この流れだとアニメみたいに美人しか居ない日常とかじゃないのかよ!母役は……駄目だ、ゆいゆいさん(やばめの母)しか浮かばねぇ!
「あれ?そう言えば弟は?」
「……は?全寮制の高校に受かってからは寮でしょ?あんたもう夏休み気分なの?」
あれ、弟は普通にいるのか?これ普通に俺の人生に知り合いの女の子が追加されている感じか?でも、なんか妙な違和感があると言うか……
[流石はカズマですね。まさか前世の記憶を呼び起こすなんて……]
レジーナ?この声はレジーナだよな?!前世って何だよ?!
[あら、どうやら死んだことも忘れてしまったようですね?]
え?確かに結構頻繁に死んでるけど、流石にこうなる流れの死に方は……
[いいですか?カズマは一度天寿を全うしました。しかし、カズマの功績は余りにも偉大。生まれ変わる先も自由に選ぶ権利を得たのです。その結果、貴方を待ち続けた家族と、最後まで添い遂げた妻達を連れて、また再び日本に降り立ったと言うわけなのです]
なにそれスゲー!あいつら全員連れて第三の人生ってありかよ?!記憶戻っちゃったら完全に続きじゃん!
[まぁ記憶は想定外ですが、貴方はこの世界を楽しむのに十分すぎるほど世界に貢献したのです。ですから、この日本の街で新たな人生を歩んでください。これが神々に出来るせめてもの恩返しなのですから……]
ありがとうございます!あ、ちなみにエリスは……
[ちゃんと居ますよ。まったく女神を降ろすなんて、あなたは本当に罪な男ですね?]
グッ!
よし!!
「ねぇ?ボーッとしてないでコーンフレーク食べてくれない?アイリスちゃんとセレナさん、先に行っちゃうわよ?」
「あ、そうだね母さん。ありがとう…」キラキラ
「え?いきなり何この子、なんか怖い……」
ははは!今はすべてが輝いて見えるからね!
……………………
「なぁ、全員同じ学校ってマジ?」
「何いってんだよ?進んだ少子化の影響で、今じゃ小学校から大学までのエスカレーター校も珍しくないぞ?」
「留学生の受け入れも盛んですもんね。おかげでお兄様の家に長らくホームステイさせて頂いてますし、私としては良い文化です!」
人生一周がどんなもんかわからないが、どうやら日本は随分と様変わりしたらしい。田舎にある大きな校舎にそれほどのカリキュラムが詰め込まれているなんて……
「まぁ、あたし達を受け入れたらカズマの家にそれなりに補助金も入るしな?」
「マジかよ……それで国の財政は大丈夫か?」
「大丈夫じゃないですか?私達は外交上の人質ですし、日本の国防力と財力は今や世界一ですからね」
マジかよ。スゲーところまで来てんな技術大国日本……
「まぁ、日本だけだしな。魔法使えるの…」
「はい待って!なんでそこで魔法が?!」
確か地球には伝わってないはずだよな?!
「セレナ姉さま、お兄様はまさか……」
「あぁ、試されてるんだろ?現代社会の教科書に載ってる『翼の生えた人が落としてったカードの束』について……」ペラっ
「あっ、ごめんやっぱり良い!なんかもう悟ったから良い!」
セレナの右手にあるのは、間違いなくあの世界の冒険者カードだ。いつかやらかすとは思ってたけど、まさか地球のパワーバランス変えるほどのミスをするとは、信じられないやらかしを……
「しかし、なんであたしらはカードが使えるんだろうな?」
「そうですね。魂に由来するとか何とか言ってましたが、選ばれる人がイマイチ分かりませんし……」
「カードが人を選ぶって言うのも胡散臭いよな?」
なるほど、冒険者カードを新規発行する技術はまだ無いのか…そりゃ向こうの世界に行ってた奴しか使えねぇよ。と言うか、生まれ変わっても使えるのかよ……死んで生き返ったようなもんなのか?
「おや、おはようございます。今日もハーレム通学とか良い御身分ですね?」
「おう、いいだろ?めぐみんも加わるか?」
「加わるもなにも、私達は行き先が同じではないですか……」
徒歩で学校に向かう途中、セーラー服のめぐみんに遭遇した。なかなかこれは悪くない。だが、この素っ気無い態度を見るに、どうやら好感度はまた1からスタートらしい。そうなるとハーレムルートは困難か……
「あっ、ところでダクネスは?」
「ダスティネスのお嬢様なら、適性があるのに魔法が使えないので、自身の投資した研究機関に籠もりっきりですよ?」
あ、いるには居るんだ…魔法使えないのは職業的に仕方ないか……
「私も早く魔法を習得しないと魔法科に入れないので、急いで修練を積んでいるところです!」
「ふふふ!どうせアイリスには無理な話です!諦めて普通科に行くんですね!」
「ま、まだわかりませんよ!私だって潜在魔力は高いんですから!」
なるほど、どうやら職業の概念は無いらしい。しかし、使えるのなら試したくなるものだ。よし、ここはいっちょ……
「『ティンダー』」シュボッ
あっ、普通に使えるじゃん。
「…お、お兄様?!」
「今のは…完璧に魔法だったぞ……」
「馬鹿な!魔法学の主席の私でも使えないのに?!」
「は?魔法研究してんだよな?これは普通に初級だろ?『クリエイトウォーター』と一緒でさ?」チョロチョロ
「て、天才だわ……」
「な、なんて事でしょう…媒体無しで魔法が使えるなんて……」
「カズマが私より天才……そんな…信じられません!」
あれ?何この空気?!
___________
「初級魔法だけで特別待遇になってしまった……」
「初級も何も、媒体もなしに魔法が使えるのは凄いことですから、そこは誇って良いと思います。貴方は学校の期待です」
俺は学校の偉い人達に呼び出され、そのままエリスにも再会してしまった。エリスがブレザー着てて生徒会長とか、似合い過ぎだし可愛過ぎる。ちなみに、先生や学生は殆どが知らない人だったが、理事長がウォルバクだったので多分マジの機関なんだろう。スカートスーツ、似合ってたしな!
「えっと…ちなみにエリスは…」
「エリス先輩です。生徒会長にそのような言葉遣いをするなんて、本校では貴方だけですからね?」
あっ、まだそんな感じの距離感なんだ。そうだよな…俺の記憶が蘇ったなんて知らないだろうし……
「すみません。エリス先輩って、彼氏います?」
「魔法の話ふっ飛ばしてそれですか?!い、居ませんけど…」
眼の前にいるけど、ありがとう神様!まだ俺にはチャンスがありそうです!
「エリス先輩好きです。多分前世から好きなんで付き合ってください。そしてそのまま結婚してください!」
「どうしたんですかイキナリ?!いつもヘラヘラしてた貴方がイキナリそんな男気を見せるんですか?!」
そりゃ嫁の為なら頑張るさ!
「今すぐにとは言いません!俺、もっと魔法の力を伸ばして先輩に相応しい男になります!それに、普段の俺を知ってるって事は、別に脈ナシってわけじゃないですよね?」
「そ…それはまぁ…目の離せない相手ではありますけど……」
なにこれ可愛い。もうこれ好きって言ってるようなもんじゃん!でも駄目だ!ここで付き合ったら釣り合ってないとか言われるだろうし?出来ればお似合いのカップルになりたい!
「見ててください!俺の伝説が、今日から始まりますから!」
「え?!いやその……あまり頑張りすぎるのはちょっと……」
優しい!エリスは生まれ変わっても女神だった!
_______________
「この問題は、こうです!」
「せ、正解だ……カズマは本気を出すとこんなに出来るやつなのか…」
「スゲーな…」「カズマさん憧れちゃう!」「あんなに出来る人だったんだな…」
どうやら、この世界で俺の学力は悪くないようだ。前世の記憶もあるし、まぁ最悪千里眼や見通す目を使えば、教師のテキストからカンニングも出来る。しかし、特出すべきはそっちではなく……
「馬鹿な…魔法を鍛冶や裁縫に使うというのか……」
「これは世界の産業を変えるぞ!」
「天才だ!世界に誇る天才だぞ!」
「あれぇ、また俺なんかやっちゃいましたぁ?」
平和な日本では、俺のクリエイタースキルが最高に重宝される!あぁ、やりたかったこの流れ!これが本当のチートって奴だろ!
「お兄様は随分と活躍されているようで、妹として鼻が高いです!」
「ははは!こんなのはまだまだ序の口さ!アイリスのお兄ちゃんは、世界一のお兄ちゃんだからな!」
「素敵すぎます!もうお兄様と結婚したいです!」
「あっこら!抜け駆けすんなアイリス!カズマはあたしんだ!」
「おいおい、愛されすぎて困っちゃうなぁ!」
やばい!この人生は超楽しい!神様ありがとう!そして、なんの苦労もなくこれを手にした転生者は呪われろ!!
_____________
「さぁ結婚してください!」
「えぇ……まさかの翌朝に、しかも交際を飛ばして結婚って……」
「あ、じゃあ交際を前提の結婚でも良いです!」
「順序が逆ですよ?!」
これは昨日一晩過ごして分かったことだが、恐らくあいつらは抱こうと思えば抱ける。魂の繋がりなのか、それともこの人生でも色々あったのかはわからないが、アイリスとセレナは添い寝してくるし、幼なじみを自称するゆんゆんはお隣だからとベランダ越しに夜にも薄いパジャマで遊びに来る。こんなのもはや据え膳でしかない。
「俺このままじゃ他の子にコロッと堕ちちゃいそうなんで、大慌てで先輩の所に来ちゃいました!というかここでオッケー貰えないと、俺もう我慢できるか分かりませんよ?」
「そ、そうなんですか?堕ちるって、具体的には…」
「このあと、体育倉庫にウィズ先生に呼び出されてます」
「露骨過ぎますよ!あの人社会科の教師でしょ?!」
そうだね。だがそれが良い!
「ほらほら、このままじゃ俺が取られちゃいますよ!あのドスケベボディを知っちゃいますよ!良いんですか?!」
「告白ですかそれ?!もう実質脅しですよね?!と言うかもう立場が逆ですよね?!」
それでも焦ってくれるのがエリスの可愛いところ。好き。
「じゃあ、言い直します。そんなドスケベボディより、俺は目の前の女の子が欲しいです。付き合ってください!」
「むぅ…そういうところは本当にズルいです……分かりました。よろしくおねがいしま…ひゃうん!」
ガバッ!
「良し!これでこの人生も勝ち組決定だ!」
「えぇ?!私を手に入れただけで勝ち組って…他にやりたいことは…」
「無いです!無いですが、強いて言うならドスケベボディも食べたいです!」
「告白3秒後に最低過ぎませんか?!」
仕方ないよ。そう言う展開に期待しない男子は居ないもん。
「なら、私の身体を育ててくださいよ…理想になるまで……」
え?なにこれいいの?!生徒会室で楽しんじゃうよ?!
「なら、今からでも……」グイッ
「えっと…流石にここでは……」
そうは言うが、顔は拒んでない。可愛い。どうせエリスしか居ないし、もうここで関係を…
バターン!
「おっとすみません!うちの弟がお世話になりましたぁ!」
「お兄様を返してもらいにきましたぁ!」
「ちょっ?!セレナさん?!アイリスさん?!」
あれ?!なにこれおかしい!3度目の人生はこんな邪魔なんて……
「カズマはとっくにあたしと爛れた関係なので!生徒会長には不釣り合いです!ご返却願います!」グイッ!
「私をお嫁さんにする約束なので!お兄様を返してください!」グイッ!
それは俺も知らなかったぞ!なんでこの時代の記憶がないんだ俺は?!
「そ、それなら!私とカズマさんは幼少期に結婚を誓いました!もう実質夫婦なんで返してください!」グイッ!
「都合のいい設定足してんじゃねぇよ!聞いてねぇからなそんなもん!」
「ありました!カズマさんのこの一途な愛がその証拠です!」
それも身に覚えがないんですが?!
ワーワーギャーギャー
やばい。俺を取り合って美女3人が争っている!これがモテ期なのか?!新しい人生はこんなにも薔薇色なのか?!
バターン!
「ちょっと、皆さん辞めてください!もう、カズマさんは私との約束を無視して何してるんですか?!」
「あ、ウィズごめん……ってなにこれ?」
すげーデカい跳び箱があるけど……
「あ、これは世界の山々の高さを体感できる跳び箱です!ほらほら、ヒマラヤだと24段もありますよ!」
「モンスターBOXかよ?!え?まさか、これしまう為に呼んだの?!」
「そうなんです。社会で跳び箱は跳ばないって怒られまして……体感したほうがわかりやすいのに…」
あぶねぇ…そうとは知らず、危うくその柔らかな双丘に手を伸ばすところだった…
「おや?今日はミステリアス転校生の私が転校してくるというのに、カズマさんはこんな所で何をしてるんだい?」
「おぉ、あるえも来たのか。そうか転校生…ん?…以前お会いしたことは?」
「私にはそんな設定ないよ?」
あれ?今俺間違いなく呼ばれたよね?ていうか設定って言ったよね?!
「おいカズマ!なんで隣のクラスにアイドルが居るのに覗きに来ないんだ!お前ミーハーだろ?!」
「あー。それは悪かったよリア。ちゃんとアクセルハーツは好きだぞ?」
「そ、そうか!それならまぁ許して…」
「ちなみに、アクセルってなんて意味?」
「は?町の名前に……あっ!」
うん。なんかもう分かったこれ!!
「良く考えてみれば、近未来なのに誰一人スマホ触ってねぇし、何故か家にはテレビも無かったし!アクセルの生活に慣れすぎて忘れてたけど、日本でそんなのありえねぇだろ!」
「くっ!機械は嘘がつけないと避けていたのが、むしろ裏目に!と言うか、それ今さらそれに気付きますか?!」
「まぁ、一日中あたしとアイリスの身体に触ってたしな……」
「一日中甘えさせてもらいましたから、私としては得しかしてません!」
まぁ、スマホに柔らかな感触と、癒やされる匂いは再現出来ないからな?
「ズルい!それなら、私も姉ポジを希望すれば良かったです!と言うか、過度な接触は悟られるからNGって約束でしたよね?!」
「エリス様も交際しちゃ駄目って約束忘れてるじゃないですか!1日でこれじゃ、引き伸ばしが……あっ…」
引き伸ばし?
「ふむ、見破られたミステリー小説を長々と語るのは美しくないね。なら、もう素直に話すとしようか……」
「そうですよね……これ以上は、むしろ怒りを買うだけでしょうから…」
いや怒りって何?!
_________________
「え?もうバレたの?!」
「はい…アクア様が用意した理想の転生先体験会ですが、早々に女の戦いが始まってしまいまして……」
大工作業中のアクア様に、私は残酷な真実を告げました。そう、半壊した屋敷を復興している。その犯人のアクア様に……
「やはり室内BBQで家を燃やしかけ、水を出したら洪水が起きて家が倒壊したと、素直に謝ったほうが良かったのでは……」
「駄目よ!そんな事したらお小遣いが本当に0になっちゃうもの!私のクエスト報酬、既にカズマさんに差し押さえられてるのに!」
むしろ、それで済んでるだけ有り難いレベルでは?
「仕方ないわ!もう魔王軍が復活したことにして……」
「ことにして、どうするつもりだ?」
「「あっ……」」
これは、もう言い逃れは無理です……カズマ様、目が笑ってませんし……
「待って!私を怒るのはしょうがないと思うわ!でも、あの世界は楽しかったでしょ?!少しは恩赦をくれてもいいと思うの!」
ここでまさかの恩赦要求?!さすがはアクア様です!やらかし慣れてます!
「ほう…あの山奥の廃校を使って、しかもアクシズ教徒や母親まで使って俺を騙したことに、どれほどの恩赦が要求できるとでも?」
「えっと……ほら!「また俺なんかやっちゃいましたぁ?」って別の意味でやらかしてる時とか凄く楽しそうだったじゃない?!」
「ぐふっ!」グサッ!
貴方は本当にどこまでもやらかす天才ですよアクア様……どんだけエグい煽り方ですか……
「あとほら!ちゃんと血の繋がらない姉と妹がいて、ステータスが高い的な気分も味わえて……」
「中学の問題で過剰に褒められても嬉しくねぇよ!事実を知ったら完全に煽られてるようなもんじゃねぇか!俺はむしろ恥を晒した気分だが?!」
「あんなドヤ顔して?」
「ぐふっ!」グサッ!
あの?わざとやってます?
「そんなことなら大丈夫よ!パンツ盗み魔なんだし、もう恥が上塗りされることはないから安心して!」
「ぐふっ!」グサグサっ!
あぁ、本当にこの人はもう…あるいみ天才…いえ、天災ですよ。もう作り笑いさえ消えましたし……
「なぁ天使?今回の話、アクアは連帯責任とか言ってアイツラを協力させたようだが、外が暑いからってバーベキューコンロを室内に持ち込んだのは誰だ?」
「……アクア様です」
「ちょっ?!」
すみません!もう庇う方法が見つかりません!お高い御肉のお礼は別の形でします!
「そして、火力不足だって炭を馬鹿みたいに放り込んで、そこにウォッカかけたのは?」
「…アクア様です」
「あ、あの……私、ちょっと材料が足りな……『ガシッ!』離してぇー!」
「そんで、バケツで解決できるレベルのボヤ騒ぎを、洪水レベルの水で流したのは?」
「アクア様です」
「よし!これで心置きなくお仕置きできるな!」
「えっ!ちょっ……なんでよぉーー!!」
泣き叫ぶアクア様が、カズマ様に引き摺られていきます。ごめんなさい。これで庇うのは逆転裁判シリーズでも無理です!
_______翌日_________
「それで、アクアは結局強制労働にしたんですか?」
「あぁ、アイツには汚水の浄化を言い渡してある。しかも、天界全面バックアップでな?」
流石に今回は天界も不味いと思ったらしく、館の復旧には神様達が手を貸してくれた。そうなればもう早いもので、家の復旧は2時間ちょい。まさに神業といったところだろうか。ついでに、アクアの禊も手伝って貰っている。
「神々から全力の支援を受けたアクア先輩は、もう近付くだけで浄化を発動しますからね。血の女神様の支援がなきゃ、街ゆく人の血液を水にしてしまう程ですよ」
「それ、実質大量殺戮兵器じゃないですか……しかし、アクアはその神格と神々しさを鼻にかけ、また調子に乗り始めたそうですよ?」
「良いんだよ。そろそろアレの辛さがわかる頃だからな?」
「辛さですか?」
「あぁ、辛さだ」
ギルドの外がガヤガヤしているし、そろそろアクアが戻ってくるのだろう。まぁ、メシを食うのは当然の権利だ。俺はそれを許さないほど鬼じゃない。
「あらあらあら?エリスってば随分と暇そうね!」
「先輩……まぁ、私が暇なのは平和の証ですし……」
「そうなの?!私ってば、それでも水の女神として忙しくて困っちゃうのよ!」
「そ、そうなんですか…それは大変ですね……」
日本の仕事はしてねぇだろお前……しかし、まだ本当のお仕置きに気付いてないようだ。せっかくだし、ちょっと実験してやるか……
「水の女神として大活躍だなアクア。ほら、俺がお前にオレンジジュースを奢ってやろう。外は暑かっただろうしな?」
「ふふふ、カズマさんもようやく私の素晴らしさに気付いたみたいね!こうして長所を活かしてくれれば、私も全然できる女で…………水なんですけど?」
「おやおや、浄化しちゃったのかい?まぁ、それでも水分が取れて良かったよ。それじゃ、夜は水道局の皆さんと打ち上げもあるし、午後も頑張ってくれよな?」
「え?ちょっと待ってよ……私これ、シュワシュワどころか味のついた飲み物さえ飲めないんですけど?眼の前で皆が楽しそうにしてるのに、私だけ延々とシラフでお水なんですけど?!」
「大丈夫さ。頑張ればひと月くらいで戻るように神様たちにお願いしといたから!」
「ひと月?!待ってよ!夏祭りは?!バーベキューは?!私ずっとお水で過ごすの?!お酒は飲めないの?!」
「なるほど……本当にこの男は嫌な所を突いてきますね……」
ははは!これくらいしないと反省しないからな!
「加護だって無限じゃありません!沢山浄化すれば、きっと加護が弱まります!だから、先輩が国中の汚水を浄化すれば、夏の終わりに少しくらいは…」
「国中なの?!国中やって夏ギリギリなの?!」
「まぁ、やらないと年越しまで持続するらしいから、頑張れよアクア!」
「ちなみに、浄化料金は格安で、既にカズマさんの口座に入ってます。アクアさんのご活躍、ギルド一同も大変感謝しておりますよ!」
「じゃ、頑張ってな?アクア様?」
「な、なんでよぉー!!」
最後までお付き合い頂きありがとうございます。
カズマさんに良い思いさせると最後に落としたくなるのは私だけじゃないはずです。
100話目であえて世界観を変えたネタをやることで、「新シリーズ?!」と思わせて騙そうとしました。反省してます。
また不定期に更新していきますので、お暇な時にでもお付き合いください。