エロ回でも酷いボケをかます私ですが、シエロとリアの話はちょっとやり過ぎたかなと反省しています。
なので、ちょっと関係改善に動きましょう。またお暇なときにでもお付き合いください。
「プロデューサー!相談があるの!」
「なんだよアイ○ンガール。今度は誰をボコったんだ?」
「違うよ!もうそれでイジるの止めてよ!あれだって正当防衛だもん!」
俺がこっちの世界に帰ってきて即日。何故かエーリカが訪ねてきた。まぁ訪ねてくる事は良くあるのだが、問題はこの場所だ。普段なら絶対に足を運ばない場所に来たのだから、これはただ事では理由に違いない……よな?
「だとしても、サキュバス店に駆け込むって踊り子としてどうなんだとは思うけどな…」
「あ、そこはロリーサに裏口聞いたの。あと、アーネスさんにも用があって……」
「え?あたしに?」
アーネスに用事ってなんだ?こいつらに接点あったっけ?
「これ、タクシー代と平静の秘薬です!お返ししなきゃと思ってて」
「へぇ、そんなもん渡したのか?」
「えぇ、めぐみんの母がカズマ様の椅子に貼り付けた性欲増強の魔法陣を触った者が居たと聞いたので、お母様が来たとき用の薬を……」
「うん、それ知った段階で俺にも教えてくれる?!」
あの人本当に何やってんだ?!
「しかし、この平静の秘薬はあたしが用意したまんまだな。使わなかったのか?」
「………治ってたから」
「…………あれが?!」
珍しくアーネスが取り乱しているが、そんなにヤバい魔法陣なのだろうか?シエロが居るのだし、魔法による治療も可能なはずだが……
「ち、ちなみにですがカズマ様。こちらがその魔法陣です。封印を施して持ち帰ってあります……」
それをちゃんと回収しているあたり、流石はアーネス。うちの従業員は優秀だ。じゃ、『鑑定眼』っと……
「おいアーネス。その魔法陣は本当にこれか?」
「ま、間違いないはずです……他にそれらしいモノは、確認されてません…」
つまり、シエロかリア、またはその二人共が暴走状態だったって事になる。こんな紅魔族の魔力をパンパンに込めるだなんて、加減を知らないのかゆいゆいさんは……
「なら、相談っていうのはリアとシエロのことだな?」
「うん…あれから二人の様子がおかしくて……」
そりゃ間違いなくおかしな関係になったからだろう。この手の魔法はヤればスッキリする。でも、まさかリアとシエロがそんな事に……
「なぁエーリカ…そこまで分かってるなら、薄々予想も付いてるんじゃないか?あの二人がどうなったか……」
「うん、分かってると思う……でも、受け止められなくて……」
そうだよな。親友二人が事故とはいえそんな事になるなんて、どう受け止めて良いかわからないだろう。俺だって、もしゆんゆんとめぐみんがレズセッ○スなんてしてたら……いや、ありだな!そう考えると不思議な興奮がある!
「あ、あの二人…やっぱりキスしちゃったのかな?!」
「「……………は?」」
キス?いやその流れでキス?!
「おいアーネス。エーリカの悪感情はどんな感じだ?」
「疎外感と羞恥の悪感情しか感じないです…その、性的な嫌悪はなにもないので、その先を知らない可能性が……」
「嘘だろ?!」
あの下品な冒険者の中に居て、まさか性知識皆無とかあるのか?!
「なぁエーリカ。お前、子供はどこから来るか知ってるか?」
「え?結婚したら、時期を見てエリス様が宿してくれるんでしょ?」
おやおや、うちの妻は多忙だな。それがマジなら家に帰れねぇよ?!
「こ、これはマジで言ってんのか?」
「悪感情に虚偽の感情は感じません……心外の悪感情が出てますので、本人は至って真剣です……」
つ、つまりこれは伝説の無知シチュ!何も知らない無垢な女の身体に色々教え込めちゃうってあれが、まさか実在するなんて!
「何となく何を考えているかは分かりますが、何も知らない私に、女の悦びを教えただけでは足りないと仰るのでしょうか……」ムスッ
「……すみません。変なことを考えて、すみません」
最近、アーネスは女の武器も覚えたよね……
「もし二人が女の子同士でキスしちゃう関係だったとしても、私はまた3人で仲良くしたいの!だから、カズマに仲直りの為に手を貸して欲しくて……」
「そんなこと言われても、俺の恋愛観じゃなんの参考にもならないと思うし……なぁ、どうにかならないかアーネス?」
「知りません……もう勝手に好感度をあげて4人でお楽しめば良いんです……私はウォルバク様に言い付けてきます…」イジイジ
あぁ、完全にヘソを曲げてしまった。こんなキャラと格好してる癖に、主にはやたらベッタリだからな……
「わかったよ。アーネスはサキュバス店の指名依頼を受理しておいてくれ、俺はエーリカの相談に乗るからさ」
「わかりました。仕事だけはキッチリこなします。あたしは契約には忠実な……」
ペラッ
『依頼主:サトウカズマ、指名:アーネス、要望:女性主体のイチャラブエッチ』
「エーリカ!何をモタモタしてんだ!営業開始時間までにサクッと片付けんぞ!さぁ、カズマ様もお早く!仕事に遅れるなど論外ですよ!」
「え?!さっきアーネスさんはやる気じゃなかったような…」
「いや、実はあれでヤル気だったんだよ……色々と…」
ウォルバクへの忠義があるから、仕事ってことにしないと素直になれないだけでな…
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「「あ、あの!」」
「り、リアちゃんから、言ってよ…」
「いや、シエロから……」
ギルドの端っこの席、普段ならゆんゆんの指定席とか言われている殆ど死角にあるその席に、その問題の二人はいた。なんというか、まるで付き合いたてのカップルみたいな空気で……
「ありゃ確かになんかあったな…」
「そうでしょ?やっぱりキスしたんだよ……」
いやキスで済むかなあれ?もう肉体関係もありそうだぞ?でも、ここで変な勘違いで突っ込むのは危険だ。それで気不味くしたら意味がないからな。
「カズマ様、丁度良くバカが向かっていきました。経過を観察するチャンスです」
「いや、馬鹿って……あっ、馬鹿だわアレは…」
二人の席に向かっているのは、街のチンピラ代表のダストだ。確かに余計なことしか言わないアイツのことだ、何かしらの反応は引き出すだろう。
「なぁ、お前ら付き合いたてのカップルみたいだぞ?なんかあったのか?」
「な、何でもない!」
「や、やましいことはありません!」
うん、あったな。これ絶対になんかあったな。無かったらこんな反応しないな。
「いや、その反応が余計になぁ……キスでもした?」
「「してない(ません)!!」」
ガッ!!
「ぐふぁ!」
デリカシーの無いダストの発言に、二人の見事なストレートが決まる。チームワークの良さは健在なので、取り敢えず仲違いはしていないようだ。それにしても、アイツは本当に火に油を注ぐ天才だな……
「虚偽の悪感情はありませんが、羞恥と気まずさがありましたね…」
「視線が互いの唇に向いてた辺り、あながちキスもハズレじゃないな…」
「私、カズマとアーネスさんが味方で良かったなって、今心から思ってるよ…」
だが、そうなるとあいつら何したんだよ……
「仕方ない…あんまり使いたくなかったが…エーリカ、ちゃんとボイトレの腹筋してるよな?」
「へ?ま、まぁ…言われたからにはしてるけど…」
「じゃあ、力入れて……よっ!」
ふにっ
「んっ……ん?お腹を押したけど、それだけ?」
「おう、じゃあ二人にもやってくるわ」
まぁ、これでエーリカが該当したら困るんだが、取り敢えず保険として知っておきたい。引退するなんて事になったら、相応に準備も必要だしな……
「よう二人共。近々またイベントをやろうと思っているんだが、ボイトレと腹筋は欠かしてないよな?」
「い、いきなりだな…そりゃ当然日課にしているが…」
「よし、じゃあ…」
ふにっ
「んっ…な、なんだ?これでなにか分かるのか?」
「おう、サボってたらわかるぞ?シエロは剣のさやで……」
ふにっ
「あっ…えっと、サボってないけど…」
「おう、大丈夫そうだな。じゃ、またイベントは追って連絡するわ」
よし、取り敢えずセーフ!最悪のケースにはなってない!
「……何だったんだ?今の?」
「カズマさんって、実は結構熱心なのかな?」
すまん。そんな意図はないし、イベントも用意してない!
…………………
「うん、取り敢えず二人共処女だな」
「え?カズマ様…さっきのでどうやってそれを……」
「そいっ」
ふにゅっ
「んんっ!!」ビクンッ!
うん、アーネスに有効なら間違いないな。再現された子宮でも良いみたいだし。
「い、今…何をしたのですか?!」
「あぁ、子宮を腹越しに刺激した。身体がその快感を知らなきゃ、圧迫感しか感じないはずだ」
「えぇ…カズマ様って、そう言うスキルをどこまで極めているんですか…」
え?まだまだ道半ばだけど?
「あと、女同士でまさぐったにしては爪が長いし、そっち方向の宛はハズレっぽいな。でも、何故か男の影は感じないんだよなぁ……」
「悪感情的には、近いことをしていそうなのですが……」
うん、雰囲気的にもそうなんだけどな……
「ねぇカズマ。カズマの確認だと、二人はキスもしてきゃカズマの想像する事も、他の人が関係してる感じもしないんだよね?それなら、あの二人が気不味いのはおかしくない?」
「いやいや、取り敢えず最悪のケースは免れてるってだけで、何も下半身だけが行為じゃないからな?そこは多種多様な楽しみ方が……いてっ!」パァン!
「ちょっと!昼間っから何セクハラしてんのよ!カズマはアクセルハーツのプロデューサーでしょ?!」
おっと、まさかのここでリーンが……いや、ダストが居たんだからそりゃ居るか……
「なんだよリーン。これはエーリカに最低限必要な性教育だぞ?なんなら、お前が代わりに教えてくれるか?」
「は?!アンタのセクハラが性教育って……最低限の知識があれば、変なことは別に……」
「子供は?」
「エリス様が宿してくれる!」
「……………うそ」
うん、良い反応だ!よし、俺が教えるとセクハラになるから、ここはリーンに投げてやろう!
「いや〜、俺も正しい性教育なんてしたことないからな。ここはリーンにお願いしよう!エーリカもそれでいいよな?」
「うん!リーンなら変なことを教えないと思うし、信頼できるよね!」
「ふぇ?!わ、私もそんな大層な経験は……」
ないのだろうか?ダストの意気地なしめ……
「あぁ、妄想にはフケッてるけど実体験がない切なさと、意中の相手が全然手を出して来ない不満の悪感情って最高ですね……」(小声)
あ、リーンは乗り気なんだ……
「でも、私はリーンに教えて欲しいな!女の子の視点で色々聞きたいから!」
「そ、それは…えっと……」
露骨に視線を逸らすリーンではあるが、俺としても女性目線の講義はとても気になる。別にセクハラとか言うのではなく、ムード作りと言う意味でだ。なので、今はエーリカに乗っかっておこう。
「そうだよな。俺も女心の事なんて詳しく理解してないし、是非リーンに頼もうぜ!」
「う、うぅ…わ、分かった…カズマが変態チックなこと教えるより良いはずだし……」
「「やったー!」」
「か、カズマは喜ばないで!」
…………………………………………………
「ねぇ濡れるってなに?リーンもそうなの?」
「や、やめて…もう…殺して……」プルプル
清く正しいリーンの性教育は、終始甘々展開のまま幕を閉じた。いや、まだ質疑応答が残っているので、リーンの苦労は終わらない。今日の生徒は、とても学習意欲に溢れているようだ。
「まだだよリーン!キスしたら何が準備出来るの!足りなかったらいっぱいするって、それで何が変わるの!」
「だ、だから…き、気持ち的な…水分的な……その…うぅ……」
既に赤面というか肌色部分を探す方が難しくなったリーンに浴びせられる、純粋故に残酷な質問の数々。面倒見が良くて根が善人だからこそ、俺とダストの前で逃げるわけにはいかないらしい。だが、そのせいで状況は一刻と悪くなっていくことに、本人は思い至らなかったようだ。
「いやぁ、ダストのことだからシレッと手を出してると思ってたけど、なんか清くて良いな……」
「あぁ、幼い日の初恋を思い出すぜ……」
「甘酢っぺぇなぁ……」
エーリカの声が大き過ぎて、どんどん無関係な冒険者が集まって来てしまっているのだ。残念だが、もうリーンに逃げ場なんてない。周りを野次馬に取り囲まれてしまっては、今更逃げる道などないし、逃げたらこいつらが余計なことを教えるだろう。真面目なリーンとしては、ここで逃げるなど出来るはずがない。
「ごめ…ごめんなさい……本当に…もう許して……」プルプル
取り敢えずリーンの講義を要約しておくと、キスする→濡れる→する!という単純明快でピュアなものだった。しかし、それを口に出すとまた違う。それを詳細に尋ねられれば、それはもはや羞恥プレイでしかない。女の子にそんなの語らせるなんて、もう完全に嫌がらせである。ちなみに俺は好きである。
「この性的羞恥の悪感情で、あたし半年働けますよ?」
「だろうな……流石の俺から見ても、ちょっと可哀想になってきたしな……」
本当なら、リーンを巻き込んで一度出直す方が良いのだろう。だが、それはもう少しだけ先伸ばしにさせてもらう。問題の二人が参加しているのに、ここで逃す手はない。
「き、キスって…やはり気持ちが良いものなのだろうか……」
「ぼ、ボクもしたことないけど……リアちゃんの唇…柔らかそうだよね……」
「や、辞めろシエロ…い、意識させるな…」
……なにあれ?もうカップルなのでは?
「ふむ…憧れに渇望の味はしますが、キス未経験は本当のようですよ?」
「そっか……これ以上の詮索は難しいし、リーンが泣いたら一度出直すか?」
「……さっきと言ってること違いません?!」
ダストの女だと解っていても、やはり羞恥に染まる女の子は良い。それに、俺の予想ならそろそろ……
「お前ら!俺のリーンにイヤらしい目を向けんじゃねぇ!そしてエーリカ!そういうのが知りたいなら俺が実践方式で……」
「『ライトニング』!」
バチッ!
「いってぇ!おいリーン!人の助け舟に攻撃魔法とは常識を知らねぇな!」
「何が助け舟よ!エーリカにセクハラしたいだけじゃない!表に出なさい!その性根を叩き直してやるわ!」
「良いぜ!かかってこいよ!再起不能にして、その後たっぷりキスして……」
「『ライトニング』!」
「おいまだ室な…うぎゃあ!!」バチッ!
突然話に割って入ったダストに向かって、今日もリーンの魔法が冴える。お前ら本当に変わらないな……
「んだよ…いつものか…」
「夫婦喧嘩は外でやれよな…」
「はいはい、仲良し仲良し…」
「つまんねぇ…」
夫婦喧嘩と呼ばれるこの流れも、今やギルドでは定番になってしまった。ただ、最近はリーンが困ったときには必ず発動するので、本当に不器用な男なんだとつくづく思う。
「……ありがと」ボソッ
「……おぅ」ボソッ
いや、どうやら不器用なのはお互い様のようだ。早く結婚しろよお前ら……
……………………………
「でも、結局何があったか分からなかったな……」
「そうですね…私達は何かを見逃しているのでしょうか…」
ダストの作った混乱の中、リーンはまた次回と足早に帰っていった。次回がいつになるかはダスト次第な気もするが、それを実体験を元に語れる日は来るのだろうか……
「私は男女の営みについても全然だったよ?」
それはエーリカにも問題があるけどな?
「しかし、もうサキュバス店の営業時間ですし、そろそろ帰りませんと……」ソワソワ
「それはそうなんだが…」
このモヤッとする感じは何とかならないだろうか…このままでは気になってアーネスに手加減ができない…
「おやおやおやぁ?なにかお困りですかカズマ様!」
あっ、面倒だけど珍事には役立つ女が……
「てめぇに用はねぇから帰れよハーピー!」
「なんですと!ウォルバク様のサイドメニューの分際でイキってんじゃないですよ!このチキンナゲットが!」
「んだと!てめぇはエリス様の足手まといなサイドメニューだろ!この枝豆コーンが!なんならコーンが!」
「おい!少なくとも枝豆でしょ!ビールのお供に役立つでしょ!」
天使と悪魔って仲悪いって言うけどさ。お前らの反応はなんか違くない?あとコーンは馬鹿にすんな。ケンタッキーにもあるんだから!
「そのマックに迷惑な喧嘩はやめろ!と言うか、何か知らなきゃ天使は来ねぇだろ?無能なときは影から見てるだけだからな」
「おっと手厳しい!しかし、今の状況を改善したいのは神々も同じです。だからこそ私が来たのですから!」
「あぁ…また神様絡みかよ……今度は何したんだよ……」
あれか?愛の女神様がくっつけようとしてるとかそんな感じの話か?それとも百合の女神様とか出てくるのか?
「ちん○ん生える魔道具を渡したら、なんか異性として意識するようになっちゃいまして……」
「本当に何してんの?!」
予想のはるか上を行く頭の悪さだぞ?!あの魔道具は渡しちゃ駄目だろ!
「え?アレってそんなに困る道具なの?」
「いやエーリカ知ってたのかよ!そりゃ普通に困るだろ?!」
発情状態で息子が生えてるなんて、そんなのもう……絶対にエッチなことになるじゃん!
「シエロ様の男嫌いを治せないかとの事で用意したのですが……ちょっとエッチな方向で急接近しちゃって……」
「……ちなみに、具体的には?」(小声)
「お互いにフェ○の気持ち良さを覚えちゃってます」(小声)
処女なのに?!えっ、どうしよう!なんか興奮してきた!処女でそんなのアリなの?!
「わ、私の方が間違いなく上手いですから!そんな変な性癖を開発するのはやめてください!」
「はぁ?なんですかこの悪魔は、格好だけでなく遂に心まで淫魔ですか?それでカズマ様に取り入ろうなんて穢れ過ぎです!それに、私はさくらんぼのヘタ結べますが?!そっちでも負けてないと自負してますが?!」
「くっ!わ、私は結べない…」
「ははは!私の勝ちー!!」
お前ら本当に馬鹿な喧嘩好きだな。アクアとウォルバクと同レベルだわ。
「でも、そんな状態でまともなコミュニケーションは取れないよな。なぁ天使、出てきたって事はなんか策があるんだろ?」
「えぇ、それはもう完璧な策がありますとも!この無能な悪魔とは違いますよ!」
「くっ!このハーピーはぁ…」
アーネスがスゲー悔しそうにしてるけど、その対応策も多分天使の考えたものじゃない。でも、それ突っ込むとへそ曲げるし、今日は素直に感心しておこう。
「なら、その完璧な策を俺に授けてくれよ。あいつらが寿脱退すると、仕事としても困るんだ」
「何が理由かは分からないけど、二人が脱退するのは困るよ!天使様、解決策があるならお願いします!」
「………あれ?悪魔の声が聞こえませんねぇ?主が困っているのに、一緒に頭も下げられないんですかぁ?!」
「くっ……お願い…します…」
すまんアーネス…解決したら好きなだけコイツは殴って良いから…
「では、これがその解決方法です!」ドヤァ!
殴りたいドヤ顔で天使が取り出したのは、なんの変哲もないただの手鏡。しかし、こいつが持っていると言うことは、多分女神関係のマジックアイテムなのだろう。それなら、確かに期待できる気もしなくもない。
※例の鏡
「で?それの効果は?」
「……エッチな欲望の矛先を、上書き出来るマジックアイテムです」
「それ神が出すアイテムじゃなくね?!」
「その方法なら淫魔でも別に良さそうですが?!」
と言うか、そんなショック療法で大丈夫なのだろうか…
「ははは!淫魔ごときのエロい夢なんざ大して心に残りません!その点、このアイテムなら間違いなく心に残ります!えぇ、あらゆる意味で残りますとも!」
※ただし、彼女はトラウマしか残ってません
「……デメリットは?」
「……………これを使うことで、カズマ様との関係が気不味くなる可能性がありますが、まぁ元からナメクジくらいの好感度なので大丈夫かと」
「それ本当に大丈夫か?!」
元が低いのは認めるけど、それで俺に八つ当たりはおかしくない?!俺が淫魔スキル持ってるからか?!
「でも、それで3人の関係が改善されるのなら、俺が多少嫌われるくらい受け入れるよ。エーリカが仲間外れなんて、俺の好きなアクセルハーツじゃないからな」
「カズマ……」
「カズマ様……あっ、お金への悪感情が…」(小声)
なにより、うちの会社の広告塔が機能しないのは困る。こっそりオリジナルグッズを身に着けさせてたり、こいつらのグッズ販売もこっちでやってるんだ。何十人が露頭に迷ってしまう。あと、素直に収入も減るし!
「いい覚悟です!では、天界の力をお見せしましょう!」
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「ご、ごめんなエーリカ…私達が変な空気を作ってしまって…」
「エーリカちゃんのこと、全然気遣えなくてごめんね…」
「ううん…二人がこうして元に戻っただけで、私には十分だよ!」
あぁ、なんて美しい女の友情だろう。これならアクセルハーツは安泰だ。俺としても、犠牲になった甲斐が……
「なんて簡単には割り切れないんだが?なんで俺はアベ○ジャーズにボコられてんの?ヴィランなの?そのアイテムを使った反動が全部俺に来るシステムなの?!」
「登場する男性がカズマ様なので、彼女たちはカズマ様に穢されるイメージを見せられた訳ですから……まぁ、それくらいは仕方ないかと……」
「なにその魔道具?!誰に許可得て作ってんの?!」
「サキュバス店でも欲求不満のマダムにはカズマ様の再現が断トツなので、そこは否定できません……」
「そっちも勝手に出演させられてた?!」
くそぅ!手を出しても居ないのにボコられるんなら、手を出したほうが得だった気がする!いや、俺のほうが気不味くなるからやっぱ駄目だ!
「良いじゃないですか、これで天界の竿役どっちか戦争も止まりますし。カズマ様の怪我も、ちゃんとヒールしてあげますから」ぺかー
「……そろそろ神様の存在意義を疑いたくなってきたんだけど?」
ろくなことしないもん。いや、割とマジで……
「さぁて、どうですか痴女悪魔。無事カズマ様の憂いを取り除き、しかも怪我の治療までこなす私に、何か言うことがあるのでは?!」
え?何いってんのコイツ?殴られたのお前の解決案のせいなんだけど?
「くっ…ありがとう…ございます……」
「はっはっはー!今日は最高の気分で帰れますよ!どうですかカズマ様!なんなら祝いに一杯行きませんか!」
「あ、ごめん。俺この後アーネスと宿取ってあるから」
「………へ?」
あっ、石化した。
「か、カズマ様はお怪我をされてますし、無理はなさらない方が…」
「なら、今日はアーネスが上だな……」(イケボ)
「が、頑張らせて…頂きます…」ムギュッ
アーネスは俺の腕にしがみつくと、石化して固まる天使の方を見た。アイツが居なきゃ心に引っかかりもあったろうし、そういう意味では感謝しているのかも知れない。それが嫌味になると分かっているかは、悪魔の価値観によるのだろうが……
「天使…その…今日は素直に感謝する…これで一杯やってくれ…」
「あ、あっ…ど畜生が〜〜!!」ペシッ!
アーネスが差し出した一万エリスをぶん取った天使は、そのままギルドの方へ消えていった。取り敢えずスティールしたこの鏡は、そのうち封印か廃棄するとしよう。
最後までお付き合い頂きありがとうございます。
例の鏡の内容って需要あるんでしょうかね…一応次回はそんな流れの予定です。
また不定期更新ではありますが、お暇なときにでもお付き合いください。