オバロやったらリゼロもやらなきゃなぁって謎の使命感を持つ私です。あ、例の魔女さんメインなので、それっぽい展開も少しだけあります。
またお暇なときにでもお付き合いください。
私の強欲には、ある程度の波がある。それは気になる存在が現れれば大きくなり、それを失えばまた小さくなる。そんな興味の波が、ここ最近は収まることがない。
「だから頼むよナツキスバル。サトウカズマは友達だろう?」
「またそれかよ……毎日毎日呼びだしやがって、俺は友達を売ったりしねぇの!」サクサク
「むぅ、その癖に毎回出されたものは全部食べるじゃないか?流石に意地汚いと思わないのかい?」
「思わねぇな。それに、コップに入れたコーラは炭酸抜けるし、皿に並べたポテチは湿気るんだ。食わないほうが勿体ない!つうか、これはもはやお茶会なのか?」
あの世界から戻って以来、ボクは再びナツキスバルに執心している。正しくはサトウカズマに執心しているんだが、彼はボクの誘いなんて全く受けてくれない。まぁ、神々が周りにいて何不自由なく生活していれば、ボクが差し出せるものに価値なんてないのだろう。そうなればもう、説得するしか方法はないんだ。一人で駄目なら、二人でね……
「それに、カズマに会えるのは本当に偶然が重なった時だけだぞ?それでどうやって説得するんだよ?」
「いや、君が早々に帰るから会えないだけで、会おうと思うば会えるんだよ?ほら、そろそろ……」
「おーい!荷物の受け取り頼む!」
うんうん、今回も時間通りだ。
「やぁカズマ!最近は支払いに身体を使うと言うのを学んだのだけど!君はそれを受け付けているかい?中出し4回払いとか!」
「いや取り扱ってねぇよ…どこの知識だよそれ……あとペイペイとか出されても普通に無理だからな。今回もこれで頼む」
日本の叡智というウスイホンに書かれた誘惑は、どうやらカズマには効きそうにない。でも、こうして日本の品を定期購入すると言う契約を結べたのは吉兆だ。定期的に交渉ができるからね。
「ちぇ……そうだね。それならこの会社の株は2週間で上がるよ?新薬を開発するそうだ」
「はい毎度あり……おっ?スバルも居るじゃん!元気?」
「いや元気?じゃねぇよ!なんでカズマがここに居るんだよ!普通に自分から入ってきたのか?!」
「えっ……ここって普通には入れないのか?」
「そのはずなんだけど、何故かカズマのテレポートは入れるんだ。天国にも行けると言うし、これも実に興味深いよね」
あぁ、知れば知るほど契約したくなる。カズマは本当にボクの興味を途切れさせないし、新しい刺激をどんどん持ってきてくれる。ボクの契約相手として、こんなに素晴らしい相手はいない。
「カズマぁ、私のは?」
「おっ、ちゃんとダフネの分もあるぞ。今回はいちごパフェだ。ほら、あ〜ん」
しかし、まさかあんな危険人物がここまで懐くとは、カズマも餌やりを楽しんでいるみたいだし、本当に暴食は意地汚いな…
「あぁ…甘くて美味しいぃ……飢えを最高のスパイスなんて言われた時はぁ、本気で捻り潰そうかと思ってましたけどぉ…こぉんなに美味しいものを食べさせられたらぁ、この権能も悪くないかなぁって……」
あそこで捻り潰しにかかってくれれば、君は女神の力で復讐されて消滅したというのに……ちっ!
「お、おい…ダフネってそんなキャラだっけ?お前もっとエグい苦しみを感じてるキャラだったよな?!」
よし!頑張れナツキスバル!ここでダフネとカズマを引き剥がせ!
「……肉体滅んでるんだろ?だったら飯は精神的な満足があればそれでいいんじゃね?ただ空腹を我慢するより、そっちの方が建設的だろ?」
「そうですよぉすばるん……よく考えたらぁ飢える肉体なんてもう滅んでますしぃ?もう食べなくても死なないわけじゃないですかぁ?だからぁ、これはなんの意味もない娯楽なんですぅ。最近はぁ美味しさにも目を向けてみようかなぁって……もし復活なんて出来たらぁ、美味しい魔獣も生もうかなぁって…」
「「魔獣は辞めろ。どうせろくでもない」」
「駄目ですかぁ?」
くっ!ダフネは丸くなりすぎだろう!そんな食べなくても結果が分かるものを…あっ、結果見たらすごく美味しいこれ!次はボクの分も頼もう!
「あれ?ってことは、ここの菓子もジュースもカズマの用意したものなのか?」
「おう。支払いは上がるって分かってる株を教えて貰っててな。それを父親に買ってもらってるんだ」
「あの女神様の権能を使うと、因果律まで曲げて儲けてしまうからね。流石に他人を押し退けて儲けるのは本意じゃないそうだ。全く、ビジネスに女神と悪魔だけでなく魔女も使うとは、図太いを超えて豪胆だよ」
「因果律ってのはなんだ?あの女神様は運が良くなるだけの力だろ?」
「いやいや、あれはパンドラ以上のご都合設定さ。運が良いってこじつけで、彼女における善人が得をして、彼女における悪人が損をするんだ。隕石の死者10万人が全員魔女教に置き換わることも、王選の候補者が全員遅刻して不戦勝することも、ボク達の権能が不発に終わることも、彼女に取っては「運が良かった」で片付けられてしまう究極の不条理なんだよ。なんと言っても、人なんて存在は運良く保てているんだからね……」
「うわぁ……ソレはガチのチートだろ…」
倒産間際の企業が上場したり、裏で操られている賭博で勝ったり、ボクにとっての0%からも勝ちに出来るってどんな原理なのか…それはそれで凄く気になるんだけどね…
「先生!こっちもお願いします!」
「お〜、早く頼むさね」
「お、随分やる気だな!よしよし任せろ!」
あぁ、セクメトとミネルヴァまで……
「なぁ…ミネルヴァはカズマに何を習ってんだ?」
「あぁ、アレは魔力を使わない癒やしの方法をカズマに習っているんだ。最近は指圧を始めたらしい。それでセクメトは実験台だそうだ」
「マジかよ……」
「あぁ〜!効くぅ〜〜!」
「マジじゃん…つうか反応がおばさ…」
「あぁん?!」
「なんでも無いですお姉様!」
1つの事柄に縛られた魔女のボク達に、カズマは信じられない数の選択肢を提示する。それは彼の生き様の体現であり、そしてボク達にとっての最大の魅力だ。まぁ、普通なら魔女に意見なんてしないんだが、ボク達以上に理解し難い人間があれだけいて、極めつけは神と悪魔まで側に置いているんだ。これくらいは余裕なんだろう。
「あの…カズマさん…今日もお話…してもいい?」
「おうカーミラ。お前は本当に欲がないな。俺と話して楽しいのか?」
「うん…畑の新鮮なサンマの話とか…飲んだくれる女神の話とか…カズマのことも…もっと教えて…」
その中でも、一番懐いてしまったのはあの子だろう。
「あれ、カズマにはカーミラはそのまま見えてんのか?!」
「あぁ、常に女神なんて存在に魅了された状態で、しかも淫魔のスキルまで持つカズマにとって、あの権能はなんの脅威でもない。しかも、カーミラは自分になびかない男が好みときているからね。とても魅力的に思うんだろう。あっ、ちなみに魅了もなびきもしないのはアクシズ教徒も同じなんだけど、アレはシンプルに嫌だそうだ」
「……その男の好みって、永遠に片想いにしかならないんじゃ…あと、アクシズ教徒は普通に嫌だろ……」
まぁ、それはそれでライバルになり得ないのはありがたいんだけどね。さて、そろそろ最後かな……
「ズマ、お前またセクハラしたな?なのに罪悪感もなくてアクニンでもないっておかしくないか?」
「ははは。テュフォンにはまだ分からないか。あれはプレイで、相手が悦んでいたから良いんだ。俺は悪くないんだぞ?」
「そうなのか?!前の逝ったら無罪、濡れたら合意と一緒か?!」
「いや、純粋なテュフォンに何教えてんの?!それは罪だと認識しろよ?!」
いや無理だろう。カズマだよ?
…………………
「まぁご覧の通り、サトウカズマは定期的にここに来て、しかも私達全員と良好な関係を築いているんだ。これはもう、契約するしかないだろう?」
「いだだだ!加減するさね!この馬鹿力!」
「それは話が飛躍し過ぎじゃありませんかねドナさん。つうか、それも他の魔女が止めるんじゃないのか?あと、セクメトが折れそうだぞ?」
「いや、それがサトウカズマが相手なら誰も止めないんだよ。そこは説明するより、見て貰った方が早そうだね。あ、折れても直せるから大丈夫さ。さぁ『ありうべからざる今を見よ』」
ベキッ
「いだぁ!!」
_________________
「んっ……カズマはまた、ボクの胸を枕にして…」
あぁ、今回は朝からか……ということは、これは契約三日目くらいかな?
「なぁ…お前はカズマと契約したら、一緒に寝るわけ?」
「いや、あれは二日目のカズマから提案されるんだ。この空間で寝れば、現実より数倍長く休めるからね」
「うわぁ…カズマすげぇ活用してんなぁ……」
そう、カズマはボクを利用することに遠慮がない。と言っても、痛いことや辛いことを強要しないし、全部ボクが契約により約束したことだ。だから、ボクはこれを反故には出来ないし、そんな気持ちさえ起こらない。まぁ、気持ちの面に関しては、カズマの手腕によるものなんだけど……
「さぁカズマ。そろそろ契約を果たしてくれないかな?先ずはスキルの組み合わせを……」
「なんだよエキドナ。まずは俺の欲望を受け止めるのが先だろ?一晩寝たから回復してるぞ?」
「き、君は本当にどれだけ強欲なんだ…分かったよ……今日も好きにすれば……あっ…」ビクッ
ほら始まった。この残弾なんてない世界では、カズマの欲望は精神的なモノだ。最初は直ぐに飽きると思っていたのになぁ……
「えっ?なにあれどちら様?!あんなメス顔するタイプだっけ?!」
「こ、これでも身体は間違いなく女なんだ!あんな良いところを知り尽くされてしまったら、ボクだって疼くことはあるよ……」
あぁ、今回は舐めてくれるんだ。あれは本当に何も考えられないくらい気持ちが良いからなぁ……
「ほら、権能を使って調べてみろよ?このまま口で逝くほうが良いか、抱かれて腕の中で逝くほうが良いか……」
「うぅ…そんなの……どっちも気になるに決まってるじゃないかぁ…」
「強欲だな。でも、それでこそエキドナだ。ほら、意識飛ばすのは我慢しろよ?」
「あぁ…もう、本当に君はぁ!」ビクンビクン
…………
「とまぁ、見ての通りボクはカズマを壊すことなんて出来ず、むしろ3日で快楽により堕とされてしまうのさ。今まで114514回の再現を行ったけど、プレイは違えど結果は同じなのさ。これは他の魔女たちも把握してるから、あえて反対する者も居なくて……おや?まさかボクに欲情したのかい?」
ボクの試練の映像を見たナツキスバルは、顔を赤くして前かがみになっている。まさかこの貧相な体に欲情するとは、あのハーフエルフは随分とお硬いようだ。
「うるせぇよ!主演女優の横で主演男優が友人の無修正AV見せられた青少年の気持ちなんて分かんないだろうな!お前やっぱり魔女だよ!これ全員にも見せたのか?!」
「見せたし見たよ。全員同じ結末になった」
「もうカズマが1番やばい奴じゃん!何あいつ淫魔なの?!」
うん、ソレも彼の一面だろうね。据え膳は残さず器まで食すから……
「それも仕方ないのさ。魂だけになったボクらに、娯楽と存在意義を与えてくれるような人間だよ?ボクらだって女の子なんだ。そこまでされた相手と長らく一緒にいたら、愛して欲しくなるものなのさ。まぁ、先が予想出来ないからって、ボクにドラッグオ○ドラグーンとか、スペックオ○スなんてゲームを勧めた時は、流石にぶん殴ってやろうかとは思ったけどね?」
「あ、お前にもそんな感情があるんだな……」
うん、あれは流石にね…なんだいマルチバッドエンディングって……
「でも、それならただ普通に身体を差し出せばいいんじゃないのかよ……結果は同じだし、体験したいのはそれだろ?まぁ、カズマがお前を抱いたとか考えたくねぇけど…」
「一度日本のトレンドを取り入れて「カ〜ズマ、セックスしよ?」ってやったんだけどね?普通にドン引きされて……」
「それきょうび聞かねぇしな……ってこれエミリア以外に初めて言ったわ」
だって、他にベッドに誘う流行りのワードなんて無かったし……
「そう言えば、カズマが「きょうび聞かねぇ」が1番きょうび聞かないって言ってたよ?」
「………うそ?」
あ、そこ自覚なかったんだ。
「でも、カズマは明確な据え膳や利害の一致なしでは手を出さないんだよ。女には全く不自由してないし、ボクとの契約後のアレだって、結局は実験みたいなものさ」
「へぇ……あれ?でもそれならミネルヴァ達は普通に契約してもこうはならないんじゃ……」
「あぁ、あれだって「契約者とは全てにおいて繋がりたいの……だから、お願い…」ってミネルヴァの殺し文句あってこそで……」
「あぁー!あぁー!!言ってない!私そんなの言ってない!!エキドナが見た未来の話だから!!実際にはそんなの言ってないから!!」
うん、でも契約したらほぼ確定で言うんだよ君は。若くて健康な身体を持て余しているからね。99.9994%は確実って呼んでいいよね?0.0006%だって、「抱いてよ…」とは言うじゃないか…
「なぁ、なんかセックスレスの旦那の相談受けてる気分になってきたんだけどさ。そもそも、これ協力しても俺にはなんの旨味もないよな?」
「それは違う!カズマとボクが契約すれば、今後君の所へカズマが送れるんだ!君の死に戻りを知った上でカズマを加えて再戦が出来るんだよ?!その意味が分かるだろう?」
「………いや、いまいち良く分かんねぇよ?カズマが凄いのは知ってるけど、アイツが本気で戦ってるの見たことねぇし?今じゃ割りと皆が俺のこと信じてくれるし?」
「はぁ……仕方ない。それならそこもプレゼンしよう!君の死に戻りとカズマの謀略!組み合わせればまさに無敵だと知るが良いさ!」
_____テイク1______
「こ、ここは一体どこなんだ!」
「異世界…だな。取り敢えず、日本に帰るか?」
「いや、そりゃ帰りたいだろ?!と言うかお前誰だよ?!」
「み、ミツルギキョウヤだ!取り敢えず日本にテレポートしよう!事件に巻き込まれたら困るから!」
___エンディング1、最速クリア(TAS)____
「………いや、流石にこれはねぇわ」
「いや、ごめん…悪かったからそんな目で見ないでくれ!本当にタイミングが悪かったのは謝るから!ほら、せめてスリにあった所から始めるから!」
_____テイク2_____
「待って!それは大切なモノで!」
「へぇそうなんだ。『スティール』はい、スバル。あとはよろしく!」
「へっ?!いやこれって!」
…………
「こ、これ返すからぁ……パンツとズボンを返してくれよぉ……」
「うわっ……スバルって、すごーく変態な人なんだ…」
「いや違うんだって!これはミツルギが……って居ねぇし!」
「おい、幼女のズボンとパンツを奪った犯罪者はお前か?!」
「いや、違っ!ちょっと!本当に違うんですぅ!!」
____エンディング2、塀の中のスバル____
「……………あいつ、マジで根底はクズなんだな…ずっと偽名だし…」
「えっと……え、エルザの所からなら大丈夫だよ!戦闘の手腕も発揮してくれるから!」
______テイク3_____
「いや、俺のほうが金あるし?買い戻しは俺の方でいいよな?」
「それじゃ仕方ないわね。雇い主がケチなのが悪いんだもの」
______エンディング3、世の中は金______
「………」ジトー
「悪かったってば!もうちょい先で、君がエルザに失言した辺りでいくから!」
「失言とか言うなよ!俺もミスった自覚はあるけどさ!」
_______テイク4_______
「そう。アナタの立場がそれなら、もう殺して奪うしかないわ。あなた達のはらわたをえぐり……」
「『フラッシュ』『バインド』!」
「目眩ましからの拘束?!でも、私はそう簡単には殺せな……ちょっと!どこ触って……あぁん!」
……
「わ、私のはらわたが、こんなに熱くされるなんてぇ……」ビクンビクン
「ふぅ、流石はスバルだ!皆が目を閉じてる間に凄いテクだったぜ!」テカテカ
「いや俺じゃないよね?!ちょっと、エミリアたん引かないで!パックもそんな目で見ないで!」
「えっと、僕はスバルを逮捕すれば良いのかな……」
「お前はもう少し早く来いよラインハルト!」
__エンディング4、ゴッドハンドスバル。再びの塀の中__
「………なぁ、ひょっとしてこれ。カズマ居るだけで一切シリアスにならないってこと無いか?あといつまで偽名なんだアイツ……」
「いやそんな馬鹿な話は……もうちょい先を見ようか…」
______テイク5_____
「なぁ、これステータスに魔獣って書いてるし、お嬢ちゃん魔獣使いじゃん?何しに来たの?」
「な、なんでバレるの?!」
「いや俺の活躍の場は?!」
__エンディング5、鑑定眼って実は万能__
_____テイク6_____
「これより王選の候補者を……」
「すみませーん!竜歴石の提示が出来たのエミリアだけみたいなんで、もう争う意味無いと思いまーす!」
「どこだ?!と言うかパンツは?!」「なんであらへんの?!いや下着も!」「いやそんな筈は…パンツまで?!」「嘘だろ?!と言うかなんでパンツも?!」
「うわぁ、本気でエグい…さっきスティールして堀に捨ててたのあれかよ……」
______エンディング6、先手必勝______
______テイク7_____
「ほら、参加資格の竜歴石は盗んできたし、王戦これでおわりだろ?もう平和にやろうぜ?」
「だからやり方ぁ!!」
__エンディング7、盗むタイミングは何時でも可__
______テイク8_____
「『エクスプロージョン』!」
ドォン!グサッ
「うわっ、返し付きの杭を地面に張り巡らせたのはこれが狙いかよ…白鯨もう飛べねぇじゃん……」
「まだ死んでねぇから近付くなよ?お前ら!眼球から順番に魔法と矢を打ち込め!毒も出し惜しみなく使え!横穴のついた矢は失血用のものだ、こいつはなるべく太い血管を狙え!クジラには矢なんて抜けねぇから、このまま無傷で討伐と行こうぜ!」
「「「おぉー!!」」」
「すまん白鯨……なんか本当にすまん!!」
__エンディング8、プロハン__
______テイク9ルートA_____
「見えざる手を……あれ?どこへ行ったのデ……ぐふぅ!」
「いや本体見えてんじゃん。それじゃ『光の屈折魔法』の方が有用だろ?」
「僕は何をしに来たんだろう……」
「ドレインタッチのタンク要員だな…」
___エンディング9、手は見えないが落ちは見える___
______テイク10ルートB_____
「ようこそ…僕は魔女教大罪司教、『暴食』担当ライ・バテンカイトス」
「僕は魔女教大罪司教、『強欲』担当レグルス・コルニアス。でも争いとかさ、嫌なんだよね、僕としては。僕はこう、平々凡々とただただひたすら穏やかで安寧とした日々を享受できればそれで十分、それ以上は……」
「うん、レム。魔女教の奴は流石に不味いんで、ちょっと不意打ちする。話し終わったらこれ質問してくれる?あ、クルシュさんはちゃんと聞いてて、ほどよく相槌うって?」
「「あっはい……」」
「平穏無事で変わらない時間と自分、それが最善。僕の手はちっぽけで力もない。僕には僕という個人、そんな私財を守るのが精いっぱいのか弱い存在なんだからね」
「あの!質問してもいいですか?」
「あぁ、君は人の話をちゃんと聞ける人みたいだからね。勿論いいとも」
「えっと、魔女教の方は不思議な力があると聞いているのですが、貴方はどんな力を持っているんですか?」
「ふ〜ん。まぁ知ったところでどうにも出来ないだろうから特別に教えてあげるよ。僕の権能は『獅子の心臓』自身や触れたものの時間を停止させたり……」
「お、お前どこから?!」
「『テレポート』」
ライ・バテンカイトス。光の屈折魔法からのテレポートにて火口行き。
「とまぁ、この無敵の能力がある以上、僕が負けるなんてことはないのさ。済まないね君たち」
「あ、沢山話して疲れたでしょうし、良かったらお茶を……」
「おや、君はなかなか気が利くじゃないか。君たちは弁えているようだし、なんなら僕の配下に入れてやっても……ごふぁ!」
レグルス・コルニアス。毒により死亡。
「ふぅ、こいつらが名乗り中は待つタイプの律儀な馬鹿で良かった…特にこの銀髪舐め過ぎだろ…」
「名乗りをバカ扱いして毒殺って……エミリアの陣営にはとんでもないのが居るな…」
「あっ…ミツルギさんはちょっと、別枠にしておいてください……」
__エンディング10、このクズには仲間達もドン引き__
「……………なぁエキドナ」
「なんだいスバル?」
「この流れで王になったエミリアって、なんて呼ばれると思う?しかもアイツ最後まで偽名だったぞ?」
「狡猾の魔女か、策謀の魔女か、まぁ良くても魔女かな!」
「なら絶対に説得しねぇよ?!下手すりゃ魔女教より要注意人物だろ!殺しを容認させちゃ絶対に駄目な人種だろ?!」
ちっ!なんとなく予想はしていたけど、やっぱり王選にクズがいるのは相応しくないか……そうなればもう、最後の手段しかない。
「……カズマの力があれば、君は愛しの両親にも会えるんだよ?」
「なっ?!そ、それは……」
本当なら使いたくなかったんだけどね。でも君が悪いんだよスバル?早く首を縦に振っていれば、こんな辛い葛藤はしなくて済んだのに……
「……いいや、それでも俺は会わない。ここで会っちまったら、俺はきっとまた泣きたくなる。帰りたくなる。でも、エミリアやレム、ベア子を置いて帰るわけには行かない。だから、会うのは全部終わってからだ!」
「そんな?!君はそんなに強いやつじゃなかった筈だ!試練の世界ではあんなにボロボロに泣いて、ボク達の前であんなに絶望していたじゃないか?!」
「あぁ、そうさ!以前の俺なら直ぐにカズマに頭を下げたよ!でも、そのカズマが世界救ってんだよ!日本の学生で、なんの取り柄もないアイツが、俺と似た境遇のあいつが、死に戻りもなしに必死こいて世界救ってんだよ!だったら、負けるわけにはいかねぇだろ!俺はエミリアの騎士で、あの英雄カズマのダチなんだからな!」
サトウカズマとの存在が、これほどまでにナツキスバルを奮い立たせるのか……これではボクの作戦が……
「なぁ、スバルを連れてくとそっちの世界へ戻せないから、代わりにご両親からビデオレターなんて貰ってきたんだけど……迷惑だった?」
「いや返してくれます?!度々言うけどほんっと俺のシリアスとか決意とか色々と返してくれます?!」
「いや、度々ってなんのこと?!」
さ、流石はカズマだ空気を読まない!今のスバルがそんなの見たら、絶対に帰りたくなるに決まっているじゃないか!いや、ボクには好都合なんだけどね!
「そ、それなら早速見ようじゃ無いか。友達がせっかく貰ってきてくれたんだ。まさか断るなんて事はしないよね?ほらほら、ペプシとポテチもちゃんとあるよ!」
「くそぅ!眼の前にあるならそりゃ見るだろ!これで帰りたくなったらカズマのせいだからな!」
「えぇ、そんなこと言われても……」
………………
「あー。昴、元気だそうで何よりだ!俺達は生きてるって信じてたぞ!なんてったって、お前は俺達の子だからな!」
「昴が行方不明になって、もう随分と経つけれど、和真さんの見せてくれた写真で、貴方が元気だって知りました。和真さんみたいな友人が居て、お母さんも鼻が高いです」
「あぁ、父ちゃん、母さん……」ウルウル
なるほど、これが本物か。今後はもっと再現率を上げられそうだ。参考にしよう。
「お前の置かれた状況は、和真くんから聞いたよ。魔法の存在も、それで殺し合いが起きていることも……そんな話を聞いてしまうと、親としてはやっぱり帰ってきて欲しい。お前が傷付く必要はないって、父親としてはそう思う」
「お母さんとしても、昴がそんな辛い思いをして、頑張る必要はないと思うわ」
おやおや?これは帰りたくなるんじゃないかな?カズマに居て欲しくなるんじゃないのかな!
「なんて……お前はそれじゃ納得しねぇよな。だってお前は、もう立派な男だもんな!」
「大切な人が出来たんでしょう!だったら、泣き言いってる暇なんて無いわよね!」
あれ、なんか流れが変わった?!
「だから全部終わらせて、胸を張れるようになったら帰ってこい!ちゃんと愛する人も連れて、俺たちの面倒をちゃんと見てくれよな!」
「投げ出すなんて男らしくないものね!お母さん、何年でもずっと待ってるからね!大切な人を、守っておいで!」
「あぁ……必ず、必ず全部終わらせて、胸を張って二人の元へ帰るよ……きっと、皆も連れてさ……」ポロポロ
こんな親がいるのか?!自分の子が死地にいるのに、それでも背中を押せるのか?!これでは、スバルの意志はより強固になってしまう!ボクの入る隙がなくなってしまう!
「いや、返事してもスマホのビデオだぞこれ?」
「いやそこでマジレス辞めて!分かってるから!」
こ、こんな奴が居るのか…流石に今そこに突っ込むのは、ボクでも違うってわかるのに……
「まぁ、それはそれとしてだ………」
「えぇ、ここまではまぁ良いのよね…‥」
あれ、なんかまた雰囲気が変わった?この状況を軽く言える程の問題なんて、そうそうないと思うんだけど……
「昴、このお人形さんみたいな娘との馴れ初めについては、帰って来たらちゃんと聞かせてちょうだいね…」
「あぁ、抱きしめて添い寝してイチャイチャしてるこの娘については、本当に詳しく話をして貰わないとな……」
あれ?なんか余所余所しくなったね……
「……お、おい和真?お前どんな写真渡したんだよ…この写真を撮ったのって……」
「あっちの学校に居たときにエミリアに……スマホ渡して……」
「そりゃベア子中心になるわ!エミリアが撮ったらエミリアが写らないじゃん!インカメラでさえ使えないんだぞ?!そんなの自然と、ベア子との写真が中心になるに決まってるじゃんか?!」
「いや、自撮り棒も渡したんだけど…Bluetooth通信の…」
「エミリアに使えるわけねぇだろ?!」
あれ?まさかこれは好機?!
「こ、これは大変だね!直ぐにスバルの実家に行って誤解を解こう!カズマがボクと契約すれば、そんなの直ぐにでも可能さ!ボクもベアトリスの生みの親として、一緒に弁明させてもらうよ!」
「いや行けねぇよ?!ほとぼりが冷めるまでマジで行けねぇよ!お前だって日本じゃ相当異質だぞ?!あぁもう、なんて言えば信じて貰えんだよこれぇ!!」
「ロリコンですって素直に言えば、信じてもらえるんじゃないか?」
「更生しろって通報されるわ!いや、プロレス技をガチでかけられるわ!」
あっ、駄目だこれ!カズマはボクの予想なんて軽々と超えていく!全然嬉しくない方向にも超えていく!
「でも、お母さんも幼顔って言われるし、きっとこの娘もそうなんだって思うようにするわね?」
「そ、そうだな!ちょっと幼過ぎるような気もするが、まぁ、きっと見た目より歳上なんだよな!」
「その余所余所しい感じやめて!それ正解だから!本当に凄い年齢だから!!」
「だから伝わらないって……電話する?」
「それもやめて!今の俺にそんな勇気ない!」
「やれやれ、スバルが英雄になるのは、どうやら当面先のようだ。やはりボクと契約したほうが良いよ!カズマも一緒に!」
「「いやお断りです!」」
あぁ、でもこれは本当に興味深い。人は友と一緒に歩むだけで、こんなにも成長する生き物だったんだ。契約は望めないとしても、当分近くで見せてもらおう…
……………
「なぁ、ドナは最近普通に笑ってることがちょくちょくあるな?」
「うん…きっと…二人に一番変えられているのはエキドナだから…」
「いま1番研究すべきは自分の心でしょうに」
「気付けないんですよぉ…自分を知らないなんてぇ、絶対に彼女は考えませんからぁ…」
「まぁ…気長に変わっていけば良いさね…私らの時間は今や無限にあるんだから…」
あぁ、離さない。ボクはこの二人を絶対に離さない。この満たされていく好奇心が尽きるまで、この離れたくない理由が分かるまで、ボクは君たちを諦めないよ。それが、どういうわけだか心地良いから……
最後までお付き合い頂きありがとうございます。
リゼロで一番好きなのはエキドナ、次点をスバルの母かセクメトで悩む私です。
実は幼女戦記の話はありません。なんでって主人公にラブコメ要素が無いからです。
ってことで、またカルテットしたりカズマが泣いたり死んだりしますが、またお暇なときにでもお付き合いください。