ちょこっと日常です。
また遅い更新ですが、お付き合いお願いします。
「ねぇ、これは完全に言い逃れ出来ないとおもうんですけど?」
朝からそろそろ昼に差し掛かる頃、俺はパンツ1枚で床に正座させられている。そして、目の前には仁王立ちするアクアが居る。
「体力の限界とか言うから油断したら…なんで私が最初じゃないのよ!」
「あ、怒るところソコなのか…」
俺は我を忘れ、ちょっと張り切りすぎた。具体的に言うと、ゆんゆんとクリスの足腰を立たなくし、服を着る気力も残さず、体液もそのままに並んで眠りに落ちてしまったのだ。ちなみに、二人は色々と酷かったので風呂に行っている。多分、そのまま逃げるだろう。めぐみんとダクネスが爆裂散歩に行っている時に見つかったのが唯一の救いである。
「カズマさんは私が好きじゃないの?!」
「そんなことは無いぞ?俺は結局アクアを見捨てたりしないだろ?」
普段ならこれで満足するが、今日のアクアは一味違う。
「そんなんで誤魔化されないわ!私の目を見て、ちゃんと1人の女の子として見て!これで好きって言える?」
ついにこの時が来てしまった。仕方ない。嫌な予感しかしないが、やれるだけやろう。
「好きだよ。アクア」(精一杯のイケボ)
「プッ…ほ、本当かしら?」
「あれ?いま笑わなかった?」
プルプル
「わ、私がカズマさんの気持ちを…笑うなん……ぶふぅ!」
「おいこら!完全に笑ったな!もう2度と言わねぇからな!」
「カズマさんが似合わない事言うからじゃない!ちょっとは考えなさいよ!」
これだ。俺たちは長く身近過ぎた。そしてそれが心地よかった為に先に進む方法が全くイメージできない。
「今日の所はこれで勘弁してあげるけど!プフッ、ちゃんと私を含めた全員を大切にしないと駄目なんだからね!」
「思い出し笑いしてんじゃねぇよ!なんでだ?!そんなに駄目か?!」
空気が壊れたおかげで俺は解放されたが、俺はこの先の不安を残すこととなってしまった。
______________
「まぁ、そうよね。身近だからこそ、先に進めない事ってあると思うわ」
ゆんゆんとクリスを探して町に出たら、やはりウィズの店、シルビアの所に居た。こいつは無駄にカリスマあるな。多分人気オカマバーの店主的な意味の。
「でも、本当に大切に思うなら、誰かに取られる位なら、自分の普段を捨てて、ぶつかるべきじゃないかしら?」
「まぁ、言いたいことは何となく分かるんだけど…」
目をキラキラさせてるゆんゆん、何かを納得しながら聞いてるクリス。もうなんか仲良しだな。
「所で、なんでウィズは正座してるんだ?」
「あぁ、あれは…」
……………………………
「ついに完成です!唐揚げ風ソフトクリーム!」
「そもそも甘味に唐揚げってあんた…」
「これは甘いのが苦手だけど、人付き合いでここに来た壮年男性の方にお勧めの味なんです!」
「ふむ、コンセプトは考えているようであるな?貧乏店主の癖に」
「私の認識を改めて貰う必要がありますよバニルさん。味にもリアルを追求し、各種スパイス、カズマさん作の鶏ガラ、そして、あの名店で揚げるのに使用している豚の脂身(生)をたっぷりと!」
「豚肉の脂を生で混ぜてんじゃないよ!」
「食中毒を起こす気か!このバカ店主が!」
「えー?!新鮮なら大丈夫じゃないんですか?このまえカズマさんが生ハムって言うのを食べさせてくれたんですけど?」
「あれは発酵食品だよ!」
「生じゃないんですか?!」
……………………………
「って事があってね?反省中よ」
危うく営業停止になる所だったのか、バニルとシルビアには感謝しないとな。例のスキルの件も含めて。
「うぅ、私が味見した時はいい感じだったのに…」
なんだろう。またやりそうだなウィズ。
「良いのかシルビア?さっき外でバニルがソフトクリーム売ってたぞ?」
「昼下がりまではアイツの方が人気なのよ。奥様方が多いからね」
こいつ、店員歴数日で顧客層を把握している。
「で?坊やはあのヤバイ女神に気持ちを伝えたら笑われたと…ふーん、ちょっと女神を殴りに行こうかしら?」
「そこは穏便にしてくれ」
目がマジでしたよ?
「まぁ、100歩譲って坊やがやらかしたケースもあり得るから……試しにゆんゆんに同じこと言ってみなさいよ?」
笑われてダメージを食らったからあまりやりたくないが、乗り掛かった船だ。シルビアを信じてやってみよう。
「好きだよ。ゆんゆん」
「ええ?!えっと…はぃ、私も好きです」
はい可愛い。ゆんゆんは安定して初々しくて可愛いな。あんなことした翌日なのに初々しいって凄い才能だわ。
「はぁ…甘酸っぱい…少しイラッとしたわ」
なにその感想、不条理過ぎだろ。
「ゆんゆんはそんな感じね。ほら、次はクリス!」
なんだこれ、これで何が分かるんだ?まぁ、俺には分からん女(?)の判断基準があるんだろうし、取りあえず
「好きだよ。クリス」
「うん、ありがとうカズマ。えへへ、アタシも大好き」
うん。クリスの赤面して嬉しさを表現しつつも、ちゃんと自分の気持ちを伝えてくるスタイル。これもたまらない!
「あー、甘いわー。店の中が甘いわー。唐揚げソフト食おうかしら!」
「落ち着けシルビア!言い出したのお前だぞ!」
「そうだったわね…次は私ね!」
「なんでだよ……好きだぞ。シルビア」
駄目だ。感情がこもらない。
「嘗めんじゃないわよ!真面目にやりなさいよ!」
「無理言うな!お前のせいで長身美女が少しトラウマなんだぞ!」
「…美女かぁ……うん、今回は許してあげる」
あれれ?ちょっと頬が赤いですよ?怖いんですけど
「そもそもこれで何が分かるんだよ?」
「え?半分くらいは面白いからやっただけよ?」
何コイツぶん殴りたい。
「でも、少なくとも坊やが本気で愛を伝えたのは分かったわ。問題は女神との関係性の方ね」
「はい!はい!私も言って欲しいです!」
ウィズが正座しながら挙手してる。
「あんたは反省中だから駄目よ」
「そんなぁ」
露骨に凹むウィズ。そんなに期待されたら、俺は応えたい所だ。
「別に減るもんでもないし、ウィズも無関係じゃないんだ。それくらい良いだろ?」
「分かったわよ。私も適当とはいえ言って貰ったし?ウィズも良いわよ」
と言うことで、正座してるウィズの側に移動する。
「好きだよ。ウィズ」(狙撃ばりのイケボ)
「はうぅ!」
「おい!倒れたぞ?!」
どんだけ免疫ないんだウィズ
「あんた何年生きてんのよ…」
「何年生きても経験が0だから…」
シルビアはともかく、クリスが意外と容赦ない。
「はっ!ベルディアさんとハンスさん、シルビアさんが川の向こうで手を振ってました!」
「おいこらアンデッド!私は死んでないぞ!」
「むしろウィズが死んでる側だよね?」
追撃。いや、正論だけど
「なんでお二人は私に当たりが強いんですかぁ?!」
俺から見ても、意地悪されてるウィズはすごく可愛い。けど今は言わないでおこう。
「坊やのハーレム入ってるから」
「胸があるから」
「えぇ?!そんなぁ!」
なんだろう。この和気あいあいとした空気。お前ら女神と魔王軍幹部だぞ。それで良いのか?
「おいシルビア。そろそろお前目当ての男と子供が増える時間だ。吾輩と代われ」
「はいはい。ウィズ、そろそろマシンの乾燥終わったでしょ?余計なことしないで、ソフトクリーム追加で仕込みしなさいよ」
この元魔王軍幹部達はちゃんと店を回しているようだ。魔王が見たら卒倒しそうだけど。
「そうでした!次は豚骨味を…」
「「それはやめろ!」」
__________
「ほぅ、あの駄目な方の女神に気持ちを…伝える必要などあるのか?」
「アイツが変に孤立したら可哀想だろ?なにより、腹いせに何かやってきそうだ」
ウィズが裏に仕込みに行っている間に、バニルに事の発端を説明する。そう言えば悪魔のバニルに相談しに来てる俺も、シルビアと話してる人の事は言えない。
「ふむ、吾輩に女神は見通せないしな…それなら、小僧の記憶から奴を作り出す方が正確であろう?」
「あぁ、確かに専門家が居るな」
サキュバスの店は俺の記憶やイメージから夢を作る訳だ。つまり、それなりに完成度の高いアクアを生み出すことが可能と言うことになる。
「えぇー、カズマがエッチなお店行くのはやだなぁ…」
「え?何ですかそれ!私も嫌ですよ!」
察したクリスと、乗っかるゆんゆん。
「店はやらしいけど、やらしいことはしないから。なんなら一緒に行ってもいいから!」
「女連れでサキュバス店か、今までに無かった悪感情が食せる予感がするな」
どうしろと言うのか
カラーン
「バニル様、カズマさん印の保冷バックを買ってきました!お店の子達用にソフトクリームをください」
「おや、喜べ小僧、お前が望む相手が自ら出向いて来たぞ?」
俺が逃がしたサキュバスの少女がローブに身を包んで買い出しに来た。と言うかソフトクリーム食うんだ。サキュバスって
______________
「あの女神のイメージをですか?」
俺は取りあえず、サキュバスにソフトクリームを奢って話を聞いて貰っている。舐める舌がなんか異様にエロい。ヤバイ落ち着けリトルカズマ。
「そうなんだよ。なんかこう上手く誘い込むと言うかタラシ込むと言うかさ?」
「女神エリスが本命なのに、なんでそんなにあの女神に?」
サキュバスにまで疑問をもたれてしまった。
「この小僧はハーレムを作るそうだ。と言っても普段の連中を手放したくないと言うなんとも煮え切らない理由であるがな」
「カズマさんは恩人ですし、出来ることなら手を貸したいのですが…」
渋って居る。やはり女神は敵だからだろうか…
「あの人、何するか分からないって言うか…普通の枠に収まらないって言うか…変人過ぎてどうやっても再現できないって言うか」
「あーうん、分かった。納得もした」
俺も演じろって言われたら匙を投げる。アクアは何を考えているか分からん。と言うか考えていないんだと思う。
「小僧を駄女神の夢に出すのは可能ではないか?その翌朝に小僧が女神を観察すればいい」
「バニル様は、私にあの女神の部屋に行けと仰るのですか?!」
流石にラスボスに単独潜入は厳しいだろう。
「ならば、小僧に催眠スキルを教えるべきか?」
「それです!ではカズマさん、催眠スキルを貴方に教えますね!私はまだ死にたくありません!」
と言うことで催眠スキルのレクチャーが始まった。
______________
「私はソフトクリームの買い出しを終えてきます。カズマさん、くれぐれも私たちの仕事を奪わないでくださいね。奪ったら養って貰いますからね!」
「野郎に良い夢見せる趣味はないから安心しろよ」
俺はあの娘なら養うのも悪くない。サキュバスを養うための行為は浮気じゃないと思う。と思っていたらサキュバスの娘が俺に駆け寄り耳打ちしてきた。
「カズマさんが相手なら私は良いですよ?いっぱいしてあげちゃいます」
やだエッロい!なにこの娘!
「な、なんの事かな?」
「サキュバス相手に、エッチな目線を誤魔化せると思ってるんですか?」
「すみません。後ろからの目線が怖いので許してください」
「ふふ、続きは二人っきりの時ですね?」
悪戯っぽい笑みを浮かべて、サキュバスの少女は去っていった。どうしよう、ムラムラする。
「ねぇカズマ、何の話をしたの?それに、さっきのサキュバスをいやらしい目で見てなかった?」
「あぁ、お幸せにって言われたよ。あと、クリスとゆんゆんの方がエロいなって観察してた」
「それは褒めてるの?!ゆんゆんだけだよそんなにエッチなの!」
「クリスさん!?なんで私を売ったんですか?!」
俺の危機回避能力も上がったと思う。正しくは有耶無耶にする力だけど。
「小僧、お前はそれで良いのか?いずれ刺されないか?」
「俺の仲間はそんなことしないから大丈夫…多分」
この話題はさっさと切り上げ、取りあえずスキルを試すことにした。
「要約すると、寝てる奴と頭の中を共有して夢をコントロールするスキルって事らしい」
「それなら私、『スリープ』使えますよ!」
ゆんゆんは有能。取りあえず教えて貰う。
「では、誰にかけてみるか…」
ウィズ、バニル。魔法抵抗が高いと思われる。そもそも夢を見るのか不明。て言うか寝るのかも不明。
クリス、中身的に効きそうにない。
「よし、ゆんゆんの見たい夢を教えてくれ」
「え?!スリープ教えたのに私ですか?」
「良い夢を見せるから!ゆんゆんなら素直に魔法の完成度を伝えてくれるだろ?頼むよ」
消去法とは言わない。
「じゃあ、めぐみんに勝ちたいです…」
「……色々勝ってない?」
「めぐみんに負けを認めさせたいです!」
なんだろう。イメージが湧かない。
「取りあえず『スリープ』」
まずは適当に
「わぁ、ゆんゆんがめぐみんに勝ったー」
と言うイメージを送り込んで、夢の中を覗いてみる。
……………………………
「どうして、どうしてカズマはゆんゆんを選んだのですか!」
「ごめんね、めぐみん。私がエッチ過ぎるから…カズマさんが抑えきれなくて」
ゆんゆんのイメージに依存する場合、勝ち誇れたのはそこらしい。
「くぅ!やはり発育か!それとも性欲か!」
「ど、どっちもかしらね!」
赤面して震えている。勝ってる筈なのにゆんゆんの方がダメージが大きい……
「ゆんゆん」
誰だ?あの高身長イケメンキャラ…
「カズマさん!」
俺でしたか、理想と違ってごめんな。
「あんまりめぐみんを苛めちゃ駄目だぞ?めぐみんだって俺は大切に思ってるんだ」
良い事言うじゃん俺モドキ
「ただ、ゆんゆんがエッチ過ぎて、他の女を相手出来ないだけさ!」
「もう!カズマさんったら!」
駄目じゃん俺モドキ。干渉出来るなら、あの俺モドキを操れるのか?俺モドキ、ゆんゆんは可愛いって言え
「本当にゆんゆんは可愛いな!」
簡単にいける。俺モドキ、ゆんゆんの尻を掴め!
「ひゃっ!カズマさん?!」
「くぅ!二人が仲睦まじい!」
めぐみんの反応も少しおかしい。めぐみんなら
「しかし、人前で露骨にセクハラって…愛されていると言うか、ここまできたら捌け口みたいですね」
「めぐみん酷い!」
そうそうこんな感じ!あれ?意外と簡単になんでも出来るなこれ!
……………………………
「はっ!なんか釈然としない良い夢を見ました!」
「おはよう、ゆんゆん」
時間にして10分程度、なるほどこういうスキルなのか。
「ねぇねぇ、めぐみんには勝てた?」
「勝ちましたけど…なんか釈然としませんでした!」
クリスの質問に半ばヤケクソ気味に答えるゆんゆん。俺のイケメン化フィルターには触れないでおこう。
「どうやら、適当な設定を放り込むとゆんゆんのイメージで構成されるらしい」
「じゃあ、アクアに放り込むイメージはカズマに素敵な告白をされたってすれば良いんだ」
逆転の発想だが、さっきの流れ的にはそれが正解だと思う
「そこにはアクアの理想的な告白が?ヤバイまったく想像が出来ない」
「あの女神の頭の中か…吾輩も少し興味があるな…ヤツはそもそも何を考えているかさえ分からんしな」
しかし不安だ。俺にそんなものを求められても困るかも知れない。
「なぁ、クリスで試しても良いか?」
「良いけど、見たからには現実で夢を越えた告白をして貰うよ?」
おっと、何が出るんだ。でも、折角なら理想を超えた形で告白してみたい。
「分かった。俺がお前の夢をこえてやるぜ!『スリープ』」
………………………………
「……なるほど、つまり効かないんだな?」
「はい」
夢の中に入ると、2つの椅子の片方にエリスが座って俺を出迎えてくれた。
「なんだよ、理想的な告白なんて見られないじゃんか」
「私は、カズマさん本人からされる告白が理想的な告白なんですよ?本人が夢の中に来て告白してくれるなんて素敵じゃないですか」
なんだよ。余裕だなエリス。
「……ここでも抱けるのかな?」
「えっ?!それは…サキュバスの能力ですし、快楽を求めてなら可能だとは…でも、あの」
この可愛いを煮詰めた女神、やはりメインヒロイン。
「外でアイツら待ってるし、そんな時間はないか…」
「そうですよね」
ちょっぴり残念そうなのは気のせいではないと思う。
「あぁ、そうだ。エリス」
「はい?」
「ごめん。いまは気の利いた言葉が浮かばない」
「わかってますよ。甘い言葉なんてカズマさんらしくありませんから」
なんかそれはそれで悔しい。
「よーし分かった!女神って何年生きるんだ?」
「基本的に寿命では死なないのですが…」
なるほど、これは好都合だ。
「エリスの理想の告白が完成するまで、何度でも告白してやる。死んだ後も考えれば制限時間は無しだ。俺の甘い告白に悶えさせてやるからな!」
「…死んでもずっと私の側に?天国にも行かないで、転生もしないで?」
「え?転生とかって、しなきゃ駄目?」
ひょっとして、なにか規定でもあるんだろうか?
「別に構いませんが…期待して良いんですか?」
「…多分…この世界が滅ぶまでには何か浮かぶと思う」
なんともダサい回答だ
「ふふふ、カズマさんはずーっと私に告白するつもりですか?」
「この先、俺らには永遠に時間があるんだぞ?流石にいつかは浮かぶだろ?」
「…はい。あの、何て言うか…その、もう受けとりました」
何をだろう
「あれ、エリス泣いてない?泣かせたら色んな神様に怒られるんだけど?!」
「泣いてません…良いんです。この場合は!皆さんが待ってますよ!ほら、帰ってください!」
エリスに押し出される形で、俺は夢から追い出された。
………………………………
「あ、カズマさんどうでした?」
目が覚めると、目の前にゆんゆんがいる。
「クリスは?」
「さっき顔を真っ赤にして走り去って行きましたよ?凄い告白を見たんですよね?」
何故だろう。笑い転げたのだろうか
「浮かばないので、将来の課題となりました」
「え?なんでクリスさんはそんな情けない流れにあんな顔を?」
俺にも分からん。
「ちなみに、これは女神には効かないらしい」
取りあえずバニルには耳打ちしておく
「ふむ、サキュバスの技である以上バレる可能性は高いだろうと思っていたが……しかし、夢を覗くだけなら可能な可能性もある。その先は小僧の仕事だろう?」
「アイツがヒントになるような乙女チックな夢を見ていればな?」
「うぅむ、想像がつかん…これは失敗であったかも知れん」
結局、課題を残して帰る事になりましたとさ。
____________________
「全員が揃った所でハッキリさせたい事があるの!」
帰宅して全員が揃った夕食の席。アクアが嫌な話題を振ってきた。ちなみに、クリスは既に落ち着いている。
「カズマさんと関係を持ったのはクリスとゆんゆんだけかしら?」
アクアの中のオブラートは、口から言葉が出るときに儚くも溶け去ったようだ。
「………は?」
めぐみんが未だかつて無い顔をしてゆんゆんを見ている。
「ご、ごめんね?めぐみん」
ゆんゆんも気圧されて謝ってるし
「…そうか、ついにか。クリスが望む形であったなら私は祝福するさ」
ダクネスは何かを察していたらしい。少し寂しそうではあるがやはり大人の対応だ。
「ありがとうダクネス。カズマは露骨にダクネスをエロい目で見てるから、きっかけ1つで直ぐに手を出されるとおもうけどね?」
「本当か?!余計な遠慮など必要ないのに、まったくカズマは」
こいつら仲良いな。
「カズマは…性欲に任せてゆんゆんを襲ったんですか?それとも、ゆんゆんの望む形だったんですか?」
「…私が好きでカズマさんのモノになったの」
「…そうですか」
こっちは、静かではあるがゆんゆんとめぐみんの目の間に火花が見える。
「待って…カズマさんは長い付き合いの私達に手を出さないで、新参の二人に先に手を出したの?!」
アクアの顔が信じられない物を見る顔だ。
「アクアはヒロインに向かない性格ですから、進展が遅いのは分かります。ですが、私とあの夜のムードはなんだったんですか!あれ完全にイエスの流れだったじゃないですか!」
「そうだぞカズマ!アクアはともかく、私なんていつでも無理矢理奪えるだろ!」
「初めての事だぞ?!適当だと色々後悔するだろうが!」
「「……え?」」
何だろう、信じられないって顔をされている。
「ねぇ?なんで私は満場一致で仕方ないって扱いなの?むしろメインヒロインじゃないの?」
ちょっと可哀想だなアクア。フォローは出来ないけど
「…カズマがロマンチックに私を求めるなら…私としてはやぶさかではないと言いますか?まぁ、カズマの考えるロマンチックがどれ程のモノか見せて貰おうじゃないですか!」
「私も、カズマがそう言うのを気にするのであれば、最初くらいそう言う流れでも構わないぞ?」
取りあえず、めぐみんとダクネスは納得したらしい。俺に期待してなかっただけで、中身は乙女なのだろう。
「でもな、まずはお前らの親御さんに許可を取る必要があるだろ?」
そこもネックである。
「あれ?私の両親に挨拶なんてあったかな?」
ゆんゆんはその場の流れでやりました。本当にごめんなさい。
「私はもう大人です!自分で生き方くらい選べます!それに、金を握らせればうちの親は黙りますよ!」
「私の親なんて張り倒せば良い!」
「お前ら親に容赦ないな!」
知ってたけど…
「ねぇカズマさん?私女神なんですけど?親とかガン無視でいけるんですけど?むしろ皆が私をガン無視なんですけど。ねぇ、なんで?」
アクア、ついに目からハイライトが……
「凄いよね。このパーティーって、こんな状況でも関係は壊れないんだから」
クリスは心底楽しそうだ。
「俺達の帰る場所だ。そう簡単に壊れたら困る」
「ふふふ、そうだね」
全員で騒ぐ日常が続いているだけで幸福だ。そして愛する女性も出来た。俺は間違いなく果報者だろう。
「あれー?私ってメインヒロインよね?カズマさんと一緒にこの世界に来たのになー?」
アクアがそろそろマジでヤバイ。上手くフォローしなきゃ
「俺はアクアとの時間が好きだ。でも、今の関係が心地良いから、その先の進みかたが分からないんだよ」
「…カズマさんはちゃんと私が好き?」
「おう」
「わ、私もカズマさんが……好き」(セクシーボイス)
プルプル
「ありがとうアクア」
駄目だ、笑うな
「プフッ、ごめん…笑っちゃいけない時って笑いの沸点下がるわよね?」
お前は本当に…
「ったく…俺らの関係はこうやって笑いあってる方が性に合ってるんだろうな」
「笑った私が言うのもなんだけど、カズマさんがちゃんと良いムード作れば良いのよ!」
「なら、まずお前が可愛いムードを作れよ!」
「はぁ?!私は常にめっちゃ可愛いでしょ?女神よ?!マジ女神のアクア様よ!」
結局は俺はこんなアクアが好きなんだ。きっとこのままでも俺達はずっと側に居るだろう。焦らなくても良いのかも知れない。
「うん、やっぱエロい目で見れないわ」
「なんでよー!!」
お付き合い頂きましてありがとうございます。
次回は無理矢理アクア回です。
少しずつ関係を進めていきます。長くなるかと思いますが、今後もお付き合いください。