※この作品はR-18です。

英雄特典のエリス様   作:熱心なエリス教

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いつも私の妄想にお付き合い頂きありがとうございます。

アイリスだけ粘り過ぎか?と感じていたら、ある方に「馬鹿なマジックアイテムとかでカズマに関係を迫る担当、ハー…天使が居るからアイリスはもういいのでは?」と言う素晴らしい発見を頂きました。(今更過ぎる)

じゃあ、アイリス解禁で良いのでは?ってことで、そろそろイチャイチャさせますか!


この染められた王女に好転を

〇〇しないと出られない部屋。お兄様との関係発展の為に用意したこちらの部屋は、先日の騒動により封印されてしまいました。と言っても爆裂魔法でも破壊できない強度を持つので、取り敢えず立ち入り禁止のロープを張っただけですが……

 

「ただお兄様とイチャイチャしたいだけなのです!ダクネスみたいな変態プレイは望んでません!」

 

「私だってそのようなプレイはしてません!カズマは夜だけは甘々で……いやそういう問題ではありません!カズマのやつとイチャイチャするなど、絶対に間違いが起こります!アイリス様の未発達な身体では、どんなことになってしまうか分かりません!」

 

「めぐみんさんだって無事じゃないですか!同じ未発達具合なら、私のほうが圧倒的に防御力も高いです!間違いが起きても壊されません!」

 

「駄目なものは駄目です!あれは防御力でどうにかなるモノじゃありません!」

 

「では、私が実験台に…」

 

「レイン殿は自重してください!」

 

なんてやり取りがあったのが昨晩のこと。仕方なく正攻法でお兄様をお誘いしようとしても、これらは全てダクネスとクレアに阻まれてしまいます。許可が降りるのは監視者同伴でのデートのみで、これでは全然発展など望めません。

 

「お困りのようであるな?お得意様よ」

 

「なんですかバニルさん。座薬は効きましたが、買う予定はないので、どうぞお引取りください」

 

それに私は、そもそも薬なんてほとんど使いませんし…

 

「ほう?吾輩の商品を使えば小僧との時間を作るくらい造作もないが、その機会を棒に振ると?」

 

スチャッ

「………私を惑わすつもりなら、相応の覚悟で来るべきです。これでも、国の王女を辞めたつもりはありませんよ……」

 

彼がお兄様と契約していようとも、それはあくまでビジネスの話。その根底が悪魔である以上、私はこの方を信頼する訳には……

 

「ふむ…そこで武器を抜けば流石と言えたのだが、財布を抜きながら言われてもな……」

 

「は、話だけ!話だけですから!」

 

そう!時には歩み寄りも大切ですからね!

 

………………………

 

「では、本日ご紹介するのはこちらの逸品。なんと!勇者候補の作ったアイテムである!」

 

バニルさんの取り出した酒瓶のようなモノには、日本語で蜜月と書かれています。なるほど、たしかにこれは日本が関わっているアイテムに違いないでしょう。この世界の人間には、こんなに美しい日本語は書けないでしょうからね。

 

「それで、その効果はどのようなものなのですか?」

 

「これは飲んだ者の理性と羞恥心を破壊し、思考を単純化するマジックアイテムである。薬品、アルコール、魔術のあらゆる分野からアプローチすることで、あらゆる抗体を持つ冒険者でも、ましてや女神でさえ抗うことは出来ないと言う優れものよ。王女であれば、黙秘もできず本音を垂れ流すということがどういうことか分かるであろう?」

 

「そ、それは使い方を間違えれば恐ろしいことに……」

 

使い方によっては自白剤にも、なんなら社会的な方便さえ使えなくするアイテム……そんなの、誰かを社会的に殺すのも容易じゃないですか……

 

「そう、使い方によっては国が傾く程の危険な代物である。封印が解けて放置されていたのだが、吾輩が見つけなければどうなっていたか……」

 

「転生者はこれを何のために……戦闘には向かないアイテムですし…」

 

むしろ、これで潰せるのは王族か貴族の方なのでは……

 

「それについてはこちらを確認するが良い。汝なら読めるであろう?封印に添えられたこの手記が……」

 

手渡された手記に書かれているのは、間違いなく日本語でした。転生者が私達をどう考えていたのか、そしてコレがどのように使われたのか、恐ろしくとも私は知らねばなりません。それが王家の責任なのです……

 

『○月☓日 国王のやつが俺への報酬に若い生娘を寄越してきた。分かっていない。俺はこんなもの望んでいない』

 

手記の最初の文面を見るに、どうやら転生者は望まぬ形で女性を充てがわれていたようです。お兄様やミツルギ様がそうであるように、このようなやり方は日本では受け入れられないのに……愚かな王の采配です。

 

『○月△日 まただ、突き返した女の代わりに、以前より若い女を寄越してきた。俺の王への不信感は募るばかりだ。この王を分からせるため、俺はアイテムの製作に取り掛かることにした』

 

王への不信感がそのような結果に……そうですよね。理性的だからこそ、女性をモノのように扱う王を許せなかったのですよね……

 

『○月□日 成功だ。上質な日本酒のような味わいからは想像も出来ない効果だ。早速王の前で飲んで言ってやった。「コミュ障の俺に可愛い処女とか良いから!テクニシャンな大人のお姉さんを寄越せ!初体験の相手とか何して良いかも分からねぇし!なんか責任感じて勃たねぇよ!」とな……』

 

……………んっ?

 

『□月☓日 王は話せば分かる奴だった。やはりご褒美はベテランテクニシャンのお姉さんに限る。何から何まで手解きしてくれるし、何より凄く気持ちが良い。経験人数も増えて徐々に慣れてきたし、お姉さんにも本音を漏らさせて辱めちゃおうかな!うへへ!』

 

いや、えっと………

 

『□月△日 くそっ!お姉さんに飲ませたら「あぁ!もっとぉ!」とか「そこ凄いのぉ!」とか言うと思ったのに「早くて小さくて楽な仕事だわ〜」とか言いやがった!くそう!許せない!こんなもん封印してやる!でも、なんかいつもより沢山出た!そういえば俺、ドMだったわ。今度からお願いして言ってもらおう……』

 

ぱぁん!

「……………お馬鹿なんですかこの人は!」

 

読み終えた手記を地面に叩き付けながら、私は王女として言っちゃ駄目なことを言ってしまいました。でも仕方ないと思います。こんな馬鹿な理由でこんな恐ろしいものを作る人が居たら、こういう反応が普通です。

 

「ふむ、実に芳醇で素晴らしい悪感情ではあるが、今回の目的を見失うでない。これを二人っきりの時に小僧に飲ませれば、欲望のままに汝を求めるのは間違いない。そして、今回はなんとアフターサービスまで吾輩がサポート、それでコミコミ200万エリスと、実にお得なご案内である!」

 

お、お兄様が欲望のままに私を……エリス様が週5で求め、めぐみんさんが許しを請い、ゆんゆんさんの理性がなくなり、あるえさんの口調が普通になり、ダクネスが余韻だけで絶頂し、アクアさんが1日素直になり、ウィズさんが少女のようにツヤツヤになり、アーネスさんが服従のポーズをとり、セレナさんが可愛い乙女になり、ウォルバクさんが上下関係を分からせられちゃうテクニックが私に向けられるなんて……

 

「………私が壊されてしまう可能性は?」

 

「安心するがいい。既に倫理観が壊れつつある娘よ。量を調整すれば暴走はしない。数滴飲み物に混ぜれば良いのだ」

 

持って来た量が、もはや数滴での運用前提とは思えないのですが……どんだけ作ってるんですか転生者の方は……

 

「し、しかしその…危ないお薬を人に使うのは……もし副作用とかあると困りますし……」

 

「ふむ、では試してみるとしよう!百聞は一見にしかずと言うからな!」

 

「はぁ…………へっ?!」

 

………………………

 

「あぁ、私はなんて罪深いことを……ごめんなさいリーンさん、ダストさん……」

 

「ふはは。もし本気で嫌なのなら飛び出して止めるが良い。まぁ、今の汝には不可能であろうがな?」

 

バニルさんの計画に乗せられ、私はギルドの隅っこに潜んでいます。まさかこの薬をお友達で試すことになるなんて、悪魔とは本当に恐ろしい存在です。しかも、私から見ても焦れったいあの二人を選ぶだなんて……

 

「自分達に出された訳でもない水を飲んでの事故……となれば、汝には罪はない。そして、二人が結ばれればそれも良し、むしろ感謝される行いだと、自分に言い聞かせているのだろう?小賢しい小娘よ」

 

「うぅ…やはり貴方は悪魔です…」

 

あぁ、これが悪魔の恐ろしさなのですね。人の一番脆いところを狙って抉ってくるなんて……でも、あの二人はどう見ても両思いで、この薬が本物ならリーンさんとダストさんは恋人になり、私とお兄様も同じ結末が期待できる。だから、今だけは本当にごめんなさい!どうか、お幸せになってください!

 

「ねぇ?いい加減お金を返してくれる?!私も今厳しいんだからね!と言うか、なんでクエスト報酬を全部ギャンブルに突っ込んでるわけ?!」

 

「仕方ねぇだろ!今回は来るって予感がしてたんだよ!」

 

「仕方ない要素が微塵もないけど?!」

 

「そうだぞダスト!」「彼女に迷惑かけんな!」「嫁を大切にしろー!」

 

「うれせぇ外野!大切には思ってるわ!」

 

「う、煩いバカども!ダストも乗るな!!」

 

もはやギルドの名物となっているお二人の痴話喧嘩は、今日も変わらず盛り上がっています。ただ流石にこのタイミングで素直になっても、喧嘩が加速するだけのような気も……

 

「はぁ…そろそろ報酬差し押さえだからね?」

 

「そ、それはマジで勘弁してくれよ…」

 

くぴっ

そして、話疲れた二人が同じタイミングで水を飲みました。その中には数滴のチートアイテムが含まれていると知らずに……

 

「大体ね!だらし無いのよダストは!貯金ゼロとか、将来の事とかも考えてよね!私だって、あんたの子を妊娠したら働けないのよ!」

 

「「「……………んっ?」」」

 

「馬鹿!今だから夢を買えるんじゃねぇか!お前を口説くなら、せめてそれなりの指輪くらい送りたいんだよ!」

 

「「「………んんっ?!」」」

 

あっこれ私、とんでもないアイテムを使ってしまったのでは……

 

「何よそれ?!そんなの良いから、せめてちゃんと口説きなさいよ!私が指輪を理由に拒むとでも思ってんの?!」

 

「おい待て!だったら、最初からリーンから求めて来れば俺だって悩むことはないんだよ!なんなら、今すぐにでも関係持ちたいわ!」

 

「そんな安い女じゃないのよ!関係持ちたいなら、そうなりたくなるような告白くらいしてみなさいよ!採点は甘々にしてあげるから!」

 

こ、これ流石に危険すぎます!数滴なのに効果バッチリ過ぎますよ!

 

「……これ、まさか俺達が煽ったからか?」「関係は持ってないみたいだが、こんな喧嘩は見たことないぞ…」「いやいや、流石にもうキスはしただろ?」

 

「「してない!こいつがビビって手を出さないから!!」」

 

「「「えぇ…」」」

 

あぁ、ごめんなさいお二人共!こんな効果があるとは思ってませんでした!でも……その………はやく結婚されては?

 

……………

 

「さ、さっきのは違うの!本当にこんな馬鹿大っ嫌いだから!」

 

「お、俺だってさっきのは何かの間違いでだな!」

 

「そうやって素直になれないんだろ?」

 

「「もう辞めて!!」」

 

薬品が効いて20分ほど経過した頃。お二人は正気に戻りました。キス直前でハッとしてからドンドン顔が赤くなっていく様を見ていると、流石に心が痛みます……

 

「さぁ、悪感情はもう十分である。吾輩と契約すれば、この状況になるまで、見通す悪魔の力が汝のモノとなるのだ。迷うことなどないであろう?」

 

「……分かりました契約します。ですが、1つだけお願いが……」

 

「あぁ勿論だ。小僧にこの件は黙っておいて……」

 

「いえ、出来れば時給制で、毎日の就寝前の4時間のみ連日契約とかの方が……」

 

「悪魔をお得に使おうとするな!まったく、本当に小僧の奴は余計なことしか教えんな!」

 

あぁ、ごめんなさいお父様!私は悪魔にお金を払います。でも、もはや私は悪魔にでも縋りたいのです!そう、お兄様とイチャイチャするために!

 

……………………………………

 

「えっと、お茶会に招待されたのはありがたいんだけどさ……なんでレインはミニスカメイドなの?」

 

バニルさんの発案により、私はお兄様をお茶会に呼びました。しかし、当然それで二人きりになれるはずもなく、私の両サイドには功を焦る二人も居るのです。流石にレインは、焦り過ぎだと思うのですが……

 

「カズマ様ほどの美食家に食べさせるパンケーキですから、配膳にも一切の手抜きなど出来ません。さぁ、目でも舌でも味わってください。なんなら、デザートに私も……」

 

「俺、最初からデザート食いに来てるんだけど……」

 

「まぁ!それでは直ぐにでも別室に!」

 

「いやパンケーキの方な?!パンケーキ主食なのレインだけだからな?!」

 

「なんならお兄様にとって女体は主食ですもんね?」

 

「アイリスにそう思われると凹むんだけど?!」

 

お父様の勅命で遠慮のなくなったレインは、婚期を逃した女騎士のような積極性を見せています。それを眺める婚期を逃した女騎士のクレアは……

 

「ご、ご一緒に…女騎士もいかがですか…」

 

「えっ?なにそれ言わされてんの?どんな罰ゲームそれ?!」

 

なにか、日本のバーガーショップのサイドメニューのような安売りを始めました。多分、もう万策尽きたのです。策が殆どないのが原因なのですが、と言うかウェディングドレスで迫るのは策とは呼べないと思いますし……

 

「お父様がお兄様を抱き込もうと必死なので、二人も色々と焦っているのです。無理に付き合わなくて良いですからね?」

 

「お、おぅ……お前らも大変だな……」

 

「アイリス様……身も蓋もないこと言わないでくださいよ…恥ずかしいのは変わらないのですから……」

 

バツが悪そうな顔で配膳を行うレインですが、その手にあるドリンクには、漏れ無く先程の薬が混ぜられています。バニルさんはこれでチャンスが来ると言うのですが、それでは全員が欲望垂れ流しになるだけのような気が……

 

「でも、私がカズマさんに選ばれたいのは本当ですよ。カズマさんはちょっとエッチですけど、仲間想いで倫理的で、私達のためにも身を挺してくれるお方です。アイリス様共々、大切にしてくれると信じられます」

 

「……そうかな?」

 

「は、はい…そこは疑う余地など無いかと…」

 

レイン?!まさか貴女がそんな甘い空気を作るのですか?!お兄様も満更ではない表情ですし、まさか私より先に取り入ろうなどと?!

 

「と、取り敢えずお茶を楽しんでください!今日はいい茶葉が入ったんですよ!」

 

「お、おう!そうだな!それが目的で来たんだもんな!」

 

ぐびっ

あっ!この流れで素直になられては不味いのでは?!レインに先を越されてしまうのでは?!

 

「それに、今やカズマさんはお金も権力も実績もあるお方です。私の実家も安泰ですし、家事も出来て、ご飯も美味しくて言うことありません。家族になってしまえば、例の薬品の件も追求されないと思いますし、今すぐにでも嫁にしてください!」

 

あっ、よかった大丈夫そうです。

 

「おい待て!流石にそんな理由で好かれても嬉しくないんだが?!しかもそれ、結婚したらレインは何すんの?!」

 

「それはもう、今では全然手のかからないアイリス様のお世話を続けます!」

 

「いやニートか?!」

 

これは完璧に墓穴!なるほど、これが本音が過ぎると失敗する良い例なのですね!

 

「良いじゃないですか…私、こう見えて夜は尽くすタイプなんですよ?貴族の嗜みとして沢山勉強したので、ご奉仕には自信がありますよ?」

 

「くっ!貴族のテクニックには凄く興味がある!でも、そんな理由で1人養うのは……」

 

おっと不味いです!お兄様の欲望まで垂れ流しです!このままではレインに先を越されてしまうかも……でも、貴族の猥談は気になりますし……

 

「いい加減にしないかレイン!それは茶会の場で話すことじゃないだろう!」

 

おぉ、流石はクレアです!そうですよね!ここは茶会の場ですもんね!でも、欲望垂れ流しでもそこはキッチリ派なんですね?猥談しても良いんですよ?

 

「なんですかクレア。貴方だってカズマ様の寵愛を受けたいと思っているのでしょう?王の勅命もありますし、今アピールしないでどうするのです?」

 

「バカを言うな!令嬢たるもの、そのような下品な迫り方をするものではない!身体を清め、あとはその……染められるままに、命じられるままに、従順に尽くせば良いじゃないか……」モジモジ

 

「えっ?クレアって夜はそんなに従順なタイプなの?!」

 

私から見ても意外です!普段はあんなに強気でグイグイ行くのに?!

 

「どうせクレアの事ですから、高感度過ぎて奉仕は無理とか言われたのでしょう?貴女、一人で慰めるときも2分と保ちませんしね?」

 

「うるさい!レインだって30分近く喘いでいるじゃないか!お前は性欲が強すぎるんだ!」

 

「そんなことありません!夫婦生活など、これが本番とも言える行為なのです!短いほうが問題です!」

 

「それは違う!夫婦生活の本番は、むしろ愛し合った後の時間だ!愛を囁きながらのキスとか、優しく頭を撫でてもらうとか、そのまま腕の中で眠りにつくとか……とにかく性欲ばかりではない!」

 

「えっ、なにそれ可愛い?!あのクレアが延々と甘えてくるとか凄い可愛いの想像しちゃう!」

 

私もそれには………あっ、襲われた記憶が邪魔で全然可愛い想像が出来ません!

 

「そう思うのなら、早く私のことも貰ってくれ……家事は得意ではないが、ちゃんと稼ぎは家に入れるから……」

 

「そうはさせませんよ!クレアは高感度でも何度もするじゃないですか!私の取り分が無くなりかねないので、貴女は私の後です!」

 

「勝手なこと言うな!張り子で口だの足だので奉仕する練習を続けているくせに!レインだって、カズマのモノを絞り尽くすつもりだろ!」

 

「それは奉仕だから良いのです!カズマ様の望むままに頂くだけですから!」

 

「それなら、受け身の私だってカズマの意志でしか注がれないだろ!」

 

本音による二人の口論は、もはや完全に品のない潰し合いに発展しています。多分バニルさんの狙いはこれなのでしょう。そろそろ効果が切れる頃ですし………

 

「それなら、カズマ様に抱いて頂いて決着をつけましょうか!」

 

「あぁ、それなら私も異論はない!私達の価値観より、カズマの判断が………」

 

あっ、クレアの顔が茹でダコみたいに……レインも何か落ち着かない顔を……

 

「いやしかしアレだな!その、流石にそれでも順序は大切だよな?!」

 

「そ、そうですよね!親しい仲にも礼儀と言いますか、流石にこんなその場のテンションでお誘いするのは、なんか違うと思いますよね!」

 

あぁ、やはりとんでも無い効果です。二人がお兄様の顔を見られなくなっています。あ、お兄様も真っ赤じゃないですか!

 

「えっと、俺もそう思うので……今日は解散って事で……」

 

「「……はい」」

 

す、凄いです!あの二人が自らこの場から去りました!完璧です!流石はバニルさんです!

 

「あの、私はもう少しだけお兄様と過ごしたいのですが……駄目でしょうか?」

 

こんな千載一遇のチャンス!逃すなんてありえませんし!

 

「えっと……そうだな。今日は偶然にもうちに誰もいないし、偶にはお泊まりにでも来るか?」

 

「は、はい!直ぐに準備させて頂きます!」

 

なんと優秀なんですかバニルさん!まさかここまで見通しての事だなんて、これは間違いなく破格ですよ!!

 

…………………

 

「手土産とか、別に良かったのに……」

 

「し、親しい仲にも礼儀ありですから!お兄様のお宅にお邪魔する以上、これくらいはさせてください!」

 

お泊りセットを用意した私は、例のアイテムを携えてお兄様の屋敷を訪ねています。普段ならそんなに緊張はしないのですが、初体験さえ可能なお膳立てをされては、緊張しないなんて無理な話です。

 

「なぁ、アイリスも王様に関係持てとか言われてんのか?」

 

「私は自ら望んでの事ですから…お父様からの指示はありません。お兄様が大好きなのは、ちゃんと私の本心ですよ」

 

「そうか。ありがとな?」

 

あぁ、凄くドキドキします!ただリビングのソファーに並んでいるだけなのに、お兄様に奪われるかと思うと顔が直視できません!いっそ、そのアイテムで本音を……

 

「おっと!駄目だぞアイリス。まだお酒を飲んでいい歳じゃないだろ?」

 

「そ、それは度数が低いから違反じゃありませんよ?それに、こんなガチガチでは楽しくお喋りも出来ませんし……」

 

「それでも駄目だ。酔ってたらきっと後悔するからな?」

 

「後悔って何ですか?私、こっそり飲んでもそんなに酔ったりは……ふぇ?!」

 

ぐいっ

緊張でガチガチになった私の肩を、お兄様は強引に抱き寄せました。そんな真剣な顔で見つめられると、流石に少し恥ずかしいです。

 

「アイリスが俺に愛されたくて無茶したって、セナさんから聞いてさ?不安にさせたのかなって心配してたんだ」

 

「そ、それはその…やはり言葉だけでは不安にもなりますよ…私より魅力的な奥様が沢山いるのですし……」

 

だって、女神様とかズルいですもん。可愛くて綺麗で不老不死なんて、そんなの反則じゃないですか……

 

「馬鹿だな。あいつらにも負けないくらいアイリスは魅力的だぞ?」

 

「そんなの、行動で示してくれなきゃ信じられません。今日は、そのつもりで来たんですからね?」

 

私はなんて悪い子なんでしょう。お兄様が一瞬尻込みしたのを見て、咄嗟に逃げ道を塞いでしまいました。きっと、これから私はお兄様のモノにされるのです。待ち望んだ日が、遂に今日訪れるのです。

 

「止まれなくなったら、ごめんな?」

 

「止まってしまう方が、私は悲しいです……んっ!」

 

ちゅっ

あぁ、唇がとても心地良い。お兄様と唇を重ねることが、こんなにも気持ちが良いだなんて……やっぱり皆さんはズルいです。私も、もっと早く捧げたかったです。

 

「えへへ……奪われちゃいました…」

 

「あぁ、遂に奪っちゃったな……クレアに殺されそうだ」

 

「大丈夫です。クレアは今後、お兄様にも仕える事になるんですから……んっ」

 

ちゅぅ

両手をお兄様の首に回して、今度は私からのキス。お兄様はそれを優しく受け止めてくれて、肩を抱き寄せた手で頭を撫でてくれました。キスだけでこんなに心地が良いのなら、この先はきっと…… 

 

「ただまー!あら?アイリスってばカズマさんに甘えに来たの?もう、いつまでも子供なんだから〜」

 

「あ、アクア?!」「アクアさん?!」

 

そんな!バニルさんが根回しをしている筈なのに、なんでアクアさんがこのタイミングで?!

 

「お前、今日は会食に呼ばれたとか何とか言ってなかったっけ?」

 

「そうなんだけど、なんかエリスの奴が30万人目のお客さんだからって最高級コースに変更になったのよ。でも、丁度材料を切らしているからって、明日改めてパーティー全員に最高級コースをご馳走してくれる事になって……」

 

これ絶対にエリス様の影響じゃないですか!バニルさんも読めないレベルで幸運が舞い込んで来るなんて、ある意味一番厄介な存在はあの人ですよね?!運悪く王政が終わりかねませんよ?!

 

「私は寛容だから良いけど、ダクネスが戻ったら色々言われるわよ?膝の上じゃなくて、せめて隣に座ったら?」

 

「そ、そうですね……ダクネスは過敏に反応しますからね…」

 

くっ!まさかこんな形で妨害が入るなんて!でも、今回はキスまでいけましたし、バニルさんの力とこのアイテムさえあれば……あれ?アイテムはどこに?!

 

「ぷはぁ!何これメッチャ美味しいじゃない!アイリスってばいいお土産持ってくるわね!」

 

「ちょっとアクアさん?!それをそんなに一気にいくと……」

 

あれ?でもアクアさんって日頃から欲望丸出しですし、有効でもあまり効果とか無いような?

 

「そうだぞアクア!アイリスが持ってきた良い酒なんだから、少しは味わって……アクアさん?なんか顔が近っ!……んっ?!」

 

ちゅう〜

………………へっ?

 

「……えへへ、カズマさん好き!」

 

「へっ?!いやいやいや!俺もお前のこと好きだけどさ!お前そんなキャラじゃ……あっ!まさかコレか?!」

 

「す、すみませんお兄様!それはその、素直になっちゃう成分が入ったお酒なんです。お兄様に迫りたくて、ついこのようなアイテムに頼ろうとバニルさんから……」

 

「くっ!そんなの無くてもアイリスなら大歓迎なの分かってる癖に!バニルめ、なんて余計なモノを!」

 

……えへへ。自然に出る愛の言葉って、やっぱり嬉しいですね!

 

「しかし!こんな未知のアイテムで暴走したアクアは危険だ!俺がなんとかするから、アイリスは客間に避難しててくれ!」

 

「えっと……別に私に危険は無いような気が……」

 

「あいつは街に洪水を起こすような女神だぞ!早く客間に逃げておくんだ!俺はアクアを自室に監禁してくるから!」

 

あ、これ完全にエッチなことする流れです!なんかアクアさんに取られたのは不服ですが、でも女神とのエッチは凄く気になります!

 

「わ、分かりましたお兄様!アクアさんをお願いします!」

 

直ぐに覗きに行きますので!

 

「おう!さぁアクア!直ぐに俺の部屋に行くぞ!」

 

「うん!カズマさんと一緒ならどこでもいくぅ!」

 

「かわっ……うん!いい心がけだな!」

 

お兄様はアクアさんを抱き上げると、そのまま寝室へと向かいました。今日のところはアクアさんに譲りましょう。このアイテムがあればチャンスはいくらでもあるのです。今日のところは、女神の本気エッチで手を打ちます!

 

「まぁ、キスだけでも限界でしたから……実は助けられたとも言えますし……でも、次は譲ってあげませんからね!」

 

さぁ、待っていてくださいお兄様!私はアクアさんからも吸収して、そのまま正妻の座にたどり着きますからね!




最後までお付き合い頂きありがとうございます。

アイリスとはそう簡単に関係は持たせません。何故かって、幸せ甘々エッチの設定が固まっていないからです!ごめんな!

ということで、当分は甘酸っぱい関係を継続します。
またお暇な時にでもお付き合いください。
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