流石に尻をシバカれるのは酷過ぎるのではと思いつつ、やり始めたら最後までやらかすのが私です。ということで、クソ企画の続きとなります。
またお暇な時にでもお付き合いください。
日本の皆、お元気ですか?年越しに見たあの番組は、今でも続いているでしょうか?僕は今、その番組に強制参加をさせられています。魔王討伐のレジェンドは、どうやらお笑い界のレジェンドと同じ扱いのようです。
「ほう、女以外も釣れるようだな……やはり竿……いやえっと……ぼ、棒状のものを扱い慣れているようだな!」
「今更方向転換は無理だろ……と言うか、もう下ネタはバレてるから無駄だぞ?」
「そ、それは困りま……じゃなくて……こっちの使えない新人のせいで、まだ薪の用意が出来ていない!お前らは魚焼き教官の元へ行き、その魚を焼いてこい!エーリカは残って火起こしを手伝え!」
「へいへい…」
「なんだその返事は!」
パァン!
「だからなんで僕?!」ビターン!
釣りから戻った俺達へ、また新たなミッションが与えられる。こうやって仕掛け人の元を行ったり来たりするのは本家の伝統なのだろうが、魚焼き教官は流石に聞いたことがない。まぁ、予想では9歳から犯罪ボディだったあの人だと思うんだが……
…………………………
「あら、予想より早かったわね」
『魚焼き教室』そう書かれた看板のある炊事エリアには、ウォルバクとちょむすけが待っていた。まぁ、魚料理限定と言ったら、確かにこいつらしか居ないだろう。
「ウォルバクは鬼教官じゃないんだな。ちょっと安心したわ……」
「私はそういうタイプじゃないもの。でも、それでも笑ったらオシオキよ……胸ばかり見てるクズさん♪」ポヨン
「なっ?!」ヒクッ
デデーン!カズマ、アウトー!
くそ!その9歳からの集大成を見せながらの可愛い罵倒は反則だろ!抗える男なんて居ないって!
「谷間を見せながら甘い声でクズと言うなんて……流石は師匠……魔性です…」
「そりゃ効くわよね。カズマさんが色仕掛けでニヤニヤしない筈無いもん…」
「べ、別に今のは普段のキャラと違うからで……痛い!!」スパァン!
くそう!本当は凄く効きますそれ!でも俺にだけ有効な攻撃方法はズルいから辞めて!
「………あっ…えっと…」チラチラッ
「んっ、どうしたダクネス?トイレか?」
「そ、そうではなくて……その……クズ」ふよんっ
「お前が言うなララティーナ」
「んな?!」
「「「ぶー!」」」
デデーン!アクア、めぐみん、アマツカ、アウトー!
「さ、流石にその反応は……痛いぃ!」スパァン!
「ダクネスが哀れすぎて……っくぅ!」スパァン!
「二番煎じだからって容赦なさすぎ……いったぁ!」スパァン!
そんな見え見えの手に俺が引っ掛かると思ったら大間違いだ。それに、今は反応しても楽しめないからな。今日は大人気なく反撃してやる!
「くそぅ!やはり私の頭脳ではカズマには勝てないのか!」
「ハハハ!当然だろダクネス!お前みたいなドMクルセイダーに、俺が硬さ以外で負ける筈が……はっ?!」
しまった!これも罠だ!
デデーン!カズマ、アウトー!
「おぉ!ダクネスがカズマさんから1本取ったわ!」
「これぞ相手を理解しているからこそ為せる技!流石はカズマの事をずっと見てきたダクネスです!」
「はーはっはっは!どうだカズマ!私だって硬いだけの女では……あっ」
「「「ぷっ」」」
デデーン!全員アウトー!
………………………
「それじゃあ、正しい魚の焼き方について説明します」
「「「「「はーい」」」」」
ウォルバクの色仕掛けとダクネスの裏切りは想定外だったが、それでも座って授業が受けられるのは有り難い。焼き魚の焼き方を今更説明されてもって感じはあるが、ウォルバクが必死に先生している姿を見て癒やされておこう。じゃないと先に心が折れそうだし。
「では先生。お願いします!」
「なー!」ピョコッ
「「……くすっ」」
いや先生お前かい!
デデーン!アクア、めぐみん、アウトー!
「ウォルバク!そんなドヤ顔でそのオチはズルいわよ………いったい!」スパァン!
「まさかちょむすけが先生とは……いっつう!」スパァン!
正直俺も危なかった。可愛い存在を前に、人は笑顔になるモノなのだ。その緩みきった顔にギャグで追撃なんて、いくらなんでも悪質が過ぎる。
「元は同一の存在なのだし、先生は実質私よね!」ドヤッ!
「なー?!」
「だからそのドヤ顔辞めなさいよ!」
まぁ、元々は同一人?物だからな……
「なーなー!」ピコピコ
おっ?これは一応授業をしているのか?必死に身振り手振りで何かを伝えようとしているのか?
「なっ!なー!」ぴょんぴょん!
あっ、これ不味い!これは……
「なー!」ビシッ!
可愛い!必死に何かを伝えようとして、耳と尻尾までピコピコ動いてて可愛い!
「「「「「ふふっ」」」」」ホッコリ
※既に笑いましたが、このままちょむすけ先生の熱弁をお楽しみください。
「なー、な!」ぴょこんっ!
「以上です。イノシン酸とグルタミン酸の所は旨味成分の基本ですから、ちゃんと復習を欠かさないように!」
「予想外に真面目な話だった!」
デデーン!全員アウトー!
…………………………
「それにしても、ちょむすけの焼いた魚は美味しいわね……」
「あぁ、正直人として自信無くすレベルで旨い……間違いなく私より旨い……」
授業の内容は伝わらなくとも、美味しいという感動は生物の枠も超える。そのあまりの旨さに女子たちがメッチャ落ち込んでいるが、これ俺より上だから。ある意味プロだからアイツ……
「お昼が済んだら、少し自由時間です。ここには大きなカブトムシが居るそうなので、探してみては如何でしょうか?」
「エリス、いきなり出てきて世迷言は辞めてください。今は冬真っ只中ですよ?」
冬将軍がマジの将軍になって襲ってくる以上の世迷言はそうそう無いと思うが、多分突っ込んだら負けなのだ。この世界はそう云う世界だからな……
「おいめぐみん!あそこの木に止まっているのはカブトムシなのでは無いか?!凄く大きいし、レアモンスターかもしれないぞ?!」
「なんですと?!あれは紅魔族的に凄く欲しいです!行きますよカズマ!あれで虫相撲してる子供たちを泣かせてやりましょう!」
「お前、さっきそんなの居ないって……うわっデカ?!」
ダクネスとめぐみんが走っていく先、大木の幹に人間くらいのカブトムシがくっついている。言われてみればカブトムシ型のヤバいモンスターもまぁまぁ居るし、冬に活動しても不思議では無いのかも知れないが……
「あっ!良いところに来たわね!皆もあのカブトムシの捕獲を手伝ってよ!」
真冬の虫取り少女 : リーン
こいつがここに居る事で、もう何となく察した。あれも仕掛けのひとつなんだと……
「おや、まさかリーンが先客とは思いませんでした。色々と道具も用意しているようですし、あのカブトムシとはただならぬ因縁がありそうですね?」
「そ、そうね……貸した金は返さないし、直ぐにセクハラしてくるし、間違いなく因縁はあるかな……」
あぁ〜そう言う……滅茶苦茶精巧に作られてて本物にしか見えないけど、あれの中身はダストか……
「じゃあ、先ずは甘い匂いでおびき寄せて見よっか!ここに人が入れる程の大ガマがあるから、中で樹液を煮詰めましょ?」
「えっと…流石にそれは落ちたダス…カブトムシが死んでしまうような気が……」
「大丈夫よ。殺しても死なないから……」
うわぁ、殺意がヤバい……ダストはリーンに何やったんだよ……
「おいカブトムシ!何を対価に呼ばれたか知らないが、このままだと本気のデスゲームが始まりかねないぞ!もう観念して降りてこいよ!」
「……み、ミーンミーン!」
「「くふっ!」」
誤魔化すにしてもセミってお前!しかも泣き真似下手か?!
デデーン!カズマ、アマツカ、アウトー!
「全く、仕掛け人と不用意に会話するとは、警戒心が足りませんね?」
「くっそ!心配して損した……いたっ!」スパァン!
「まぁ、カズマ様も同じような扱いを受けていますが……いっつぅ!」スパァン!
えっ?俺はそこまでじゃなくない?!
「そう言えば、ギルドは年末年始休みだから、ツケの回収って今日までだったような……」
「あぁ、そういうことか……」
それでリーンが建て替えて、金の使い道を聞いたら明日がサキュバス店のサービスデーだと知った。どうせそんな事だろう。
「……ところで、アクアのツケは?」
「………えへ」
うん、もうお年玉の使い道が決まったな……
「ほらカブトムシ!諦めて落ちなさい!そして有り金を差し出しなさい!」
「ちがっ!俺はか弱いミンミンゼミで!人生の延長戦を謳歌してて!」
「うるさい!良いから落ちろ!」
ゲシゲシ!
「虫取り少女が、毟り取り少女になってますよ……」
「まぁ、怒ったリーンは容赦ないからな……」
これで両想いがブレないんだから、あいつら裏じゃ毎晩愛し合ってるとしか思えねぇよな……
「おいダスト!サキュバス店の無料チケットを2枚やるから、この後の仕掛け人を教えてくれ!リーンに金も返せるし、悪くない取引だろ?」
「……それはつまり、3連戦可能ってことか?!」
「いや金は返せよ。2連戦で十分だろ……」
と言うか、1枚で一晩コース選べば良いじゃんか……
「そ、それは駄目!この先の事を話すのは駄目だって、女神様と約束したの!もし破ったら、きっと天罰があるからって……」
「マジかよ……ちなみにどんな天罰だって?」
「えっ…それはその…愛を司る女神様で、好きな人との仲がすれ違いまくるって言われてて…」
いや、もうお前らには今更だろそれ。これ以上すれ違えるもんなら、むしろそっちを見てみたいわ。
「まぁ気持ちは分かるし……それなら、このプラチナチケットをリーンに渡しておくから、これと交換でダストから金を受け取るといい。抵抗したら、チケットを開けて目録を読んでやれば言う事聞くからさ」
なにせ、中にはダストの依頼したリーンとイチャラブエッチ詰め合わせコースの目録が入ってるからな……
「おいカズマ!お前それだけは人としてやっちゃ駄目だろ?!おいリーン!それ絶対に開けんなよ!」
「開けて欲しくないならお金を渡しなさいよ!嫌ならこの場で開けて、その目録とやらを音読してやるわ!」
「おいふざけんな!読んで後悔するのはお前だからな!今降りるからちょっと待て!」
カサカサカサカサ
カブトムシの色と形状でカサカサ動くと、なんて言うかゴキ○リみたいだな……
つるっ
「「「「あっ」」」」
ぼちゃっ
「あっつぅ!おい笑えねぇぞ!樹液の粘性がめっちゃ絡んで超熱いぞ!」
「……なんか、ゴキ○リホイホイに捕まったみたいね」
「「ぶふっ!」」
デデーン!カズマ、アマツカ、アウトー!
「くっそ!アクアお前……いった!」スパァン!
「知ってる人にだけ効く攻撃は……痛いっ!」スパァン!
くそっ!なんか俺の叩かれる率が高い!
………………………
「林間学校の夕飯と言えば、やはりカレーです。材料は用意してありますので、各自分担して調理してくださいね」
俺のイメージが乏しいだけな気もするが、林間学校と言えばカレーと野外セッ○ス位しか思い付かないくらいカレー作りは重要だ。しかし、屋外の調理が特別なのは現代日本だからであり、俺達冒険者からすれば日常風景である。いったいここから、何を学べば良いのだろう……
「よく考えたら、カレーを美味しく作る方法なんて知らないよね?」
「そう言われるとそうだね……この各種スパイス、いつもカズマさんが混ぜて作っているからね……」
カレー作りに悩む少女 : あるえ、ゆんゆん
あぁ、そう言われたら確かにそうだ。ルーなんて持って来てないし、ここは俺がフォローを……
「お困りのようだな少女たち!」
「「「「「ぶふっ!!」」」」」
デデーン!全員、アウトー!
ティンカー○ルみたいな格好したクレアが現れたぞ?!
「「「「「痛い!」」」」」スパァン!
なんなら見た目も痛い!
「あ、貴女はいったい……何者なんですか…プフッ」プルプル
「私はカレーの妖精さんだ。日本に存在する精霊の一種で、最高に美味しいカレーを作るべく導く存在だ!」
日本にそんなもん居ねぇし、もうあるえとゆんゆんが気の毒なくらい笑いを堪えているし、後ろにピアノ持ってスタンバイしているレインから嫌な予感するし、これクレアは一生の傷にならないか?
「では、この歌を参考にカレー作りを始めるぞ!レイン、伴奏を!」
ズンチャッチャ、ズンチャッチャ♪
「全ては愛のターメリック♪ハラハラハラペーニョ♫」
「「「「「ぶふっ!!」」」」」
※あるえとゆんゆんも含み既に全滅ですが、このままクレアの美声をお楽しみください。
「泣かれちゃやだもん、シナモン、カルダモン。無理か?パプリカ?こりごりコリアンダー♪」
何故その歌詞を恥ずかしげもなく言えるんだよ?!どんなメンタルしてんのコイツ!あと無駄に歌うめぇな!
「錯乱してサフラン、ちょこっとチョコレート。今更ガラムマサラ♪でも明日があるもん!シナモン、カルダモン♫美味しいカレーの……できあ〜〜がり!」(こぶし)
チャンチャン♫
デデーン!全員、アウトー!
「「「「「いったぁー!」」」」」スパァン!
「凄い……使う調味料がこんなにハッキリ覚えられるなんて!」
「まぁ、忘れられそうには無いよね……このインパクトは……と言うか恥ずかしくないのかい?」
「確かに最初は正気を疑ったさ。しかし、こうして子供達に歌で伝えることで、日本のカレー文化は広まったそうだ。それならこれくらいの恥は受け入れよう。あの美味しさを知らない子供が居るなんて、人生の損失だからな……」キラキラ
メッチャ良い顔してるけども、それ騙されてるぞ……
「でも、妖精さんが居れば安心よね!あの歌じゃ分量は分からないから、ここは妖精さんの力で……」
「……はい」
すっ『カレールー』
「「「「「ぶふっ!」」」」」
デデーン!全員、アウトー!
「こんなこともあろうかと、最初に混ぜておきました」
「嘘つけ!それうちの商品だろ!」
「うるさい!歌を覚えるので精一杯だったんだ!便利なんだから使っても良いだろ!」
えぇ…マジで何のための妖精だよ……
「ねぇクレア、日本にカレーの妖精なんて居ないし、そもそもカレーって元は日本のモノじゃないのよ?」
あっ、アクア馬鹿!
「……へっ?いやいや!流石にそんな冗談は笑えませんよ!なぁカズマ!そんなことないよな?!」
すまん。目を逸らすから察してくれ!
「う、嘘だろ?じゃあ、この格好も歌も……」
「クレア様。嫁にいけなくなる程のダメージでしょうが、貴女はアイリス様に生涯尽くすのでまぁセーフと言う事で……」
いや天使も容赦ねぇな!
「あっ、あっ………うわぁーー!!!」ダッ!
「あぁ!待つのです妖精さん!大丈夫です!この世界では居ると言うことにしておけば!むしろ積極的に広めて市民権を得れば……」
「レインお前本当に性格悪いな!もう絶対にやらないからな!」
絶叫しながらかけていく二人を見送りながら、俺達は改めて調理に取り掛かる。クレアが置いていったカレールーからは、何故だが涙の味がした。
………………………
「皆さん。本日は一日お疲れ様でした。ペンションにお布団が敷いてありますので、お風呂に入って休んでください」
エリスに案内されてやってきたのは、来たときには間違いなく無かったお洒落なペンション。これが神の力だとしたら、本当に無駄な所に力を使いすぎだと思う。せめて魔王対策に、可能なら人々の生活を豊かにする為に使えないものだろうか……
「でも、休めってことはこれで企画は終わりかな?」
「どうかしら……少なくとも寝ちゃえば笑うことはないんだし、こういう時は早寝に限るわよ……」
あっ、でも風呂場の壁に盗撮防止の魔法陣がある辺り、そこは良心的なんだな。それなら、ゆっくり羽を伸ばすとしよう。
「おっ?遅かったなカズマ!」
「お前もこっちで、一杯やろうぜ?」
「キース、テイラー。なんだ、お前らも来てたのかよ」
いや、コイツラはまだ仕掛けてきていない。風呂で1杯なんて言って、罠にハメられる可能性も……
「……」にやり
……………セーフ!流石に風呂の中までは監視されてないな!
「よっしゃ!それなら飲もうぜ!今日はマジでやってられなかったからな!」
「おうおう!笑え笑え!今がそのチャンスだからな!」
あぁ、長らく忘れてた気がする。こうして男共と過ごす馬鹿な時間が、どれだけ俺の心を癒やしてきたのか!気兼ねなく話せる同性が、どれだけ俺を支えてきたか!
「いえーい!もう俺は、何も怖くないぜ!」
…………………………………
「お前ら正座!」
「「「「「ひゃい!」」」」」
すみません訂正します!武神様が蝶野ポジションなのめっちゃ怖いです!先生に呼び出される系のイベントは求めてません!と言うかそこのリアリティ別に要らないでしょ?!
「ええっと……皆さんの生活態度に問題があったと報告がありまして、予定外ですが集まって貰いました。身に覚えのある方は、素直に名乗り出てください……」
「おいアクア、お前は何をやった?」(小声)
「セナとルナがお酒持って来てたから、一緒に飲んで騒いだだけよ!別にちょっとくらい良いじゃない!」(小声)
あぁ、やっぱり風呂場で騒いだからか、つまりあいつらも仕掛け人だったって事だよな……くそぅ!もう誰も信じられねぇ!
「ここには日々の禊で呼ばれたと言うのに、そんな事でどうする!ちゃんと反省しているのか?!」
「も、申し訳ございません!お風呂で騒いでいたのは俺です!」
ここは仕方ない!せめてアクアより先手を打とう!アイツのほうがやらかしているだろうし、酒を零したくらい大目に見てくれる筈だ!アクアならきっと、嘔吐くらいしているだろうし!
「か、カズマさんの指導不足は私にも責任があるわ!だからここは私の顔に免じて、ビンタ1発で許してあげてくれないかしら?」
「おぉい?!お前なんでそっち側なんだよ!間違いなく俺よりやらかしてんだろ?!一緒に謝る側だろ!」
「ふふふ、私は水の女神よ!3度の嘔吐も5秒で浄化よ!」
あっ!なにそれズルい!いや、それセーフでいいのか?!
「……深く反省しているなら、騒いだくらい大目に見る。しかし!人の物を…俺があの太公望から譲られた釣り竿を盗んだ事に関しては、残念だが擁護できん!」
えっ、釣り竿って……シエロから渡されたアレか?!そう言えば気付いたら回収されてて、どこに行ったか俺も知らないぞ?!
「あ、アレは最後にカズマが持ってました」
「アレはカズマさんに渡しました」
「ちょっ!めぐみん?!シエロ?!」
俺を売るの早くない?!
「ま、待ってくれ!最後に触れたのは私だ!だから私にご褒…じゃなかった!私に罰を与えてくれ!」
「駄目よダクネス!このおっさんは武力の神よ!漫画ならコマとコマの間で敵を殲滅して、その余波で星まで破壊しかねない程ぶっ飛んだ強さと容赦なさを持っているわ!貴方の肉体だってチリも残らないわよ!」
この人そんなに強いの?!いやそうか、強さの概念そのものを司るから神なのか!くそぅ!これで死んだら、鳥山先生のファン辞めます!貴方はインフラを起こし過ぎました!
「仲間を守ろうという姿勢は、正しく騎士として素晴らしい。だが、罪に罰を与えないのでは、それは騎士の姿と言えるのか?」
「くっ!それを言われると……」
「いや、良いんだダクネス。この人にとってかけがえのないモノを無くしたのは俺の責任だ。それに、多分死ぬような一撃は加える人じゃない。俺が責任持って罰を受けるよ」
まぁ、加減が分からなくて死ぬ懸念はあるけど……
「ほぅ…自ら前に出るとはいい覚悟だ。よし!歯を食いしばれ!」
「待ってやっぱり怖いです!」
「「ぶふっ!」」
デデーン!アクア、めぐみん、アウトー!
「いやその流れでそれは……痛い!」スパァン!
「気持ちはわかりますが……いったぁ!」スパァン!
仕方ないだろ!普通に怖いもんは怖い!誰だって死にたくはない!
「ま、待ってくれ!カズマ様は無罪だ!」
「アーネス?!お前も呼ばれてたのか?!」
「えぇ、記録係と言うことで、皆様の行動をこのカメラに納めていたのです。そこで、偶然こんな映像を捉えたんです!」
ぴっ
_________
「おや?この竹竿、中々の職人技で作られていますね……どうせ神様が気まぐれて用意した小道具の1つでしょうし、その内アクセルで売ればそれなりの金額に……ふふふふふ」
_________
……いやこれ偶然とかじゃなくね?完璧な証拠映像出てきたんだけど?と言うか、天使がやらかしたら武神様が来る流れなんじゃ……
「やれやれ、また私か。参りましたね?」
デデーン!アマツカ、色々とアウトー!
「お前は……そんなんだから万年天使止まりなんだぞ!」
「仰るとおりです!」スパァン!
あっ、なんかス○ブラで300%くらいでぶっ飛ばされたくらい飛んでる。あのスポンジ棒で人って飛ぶんだな……
※ちなみにちゃんと手加減は出来た。
「いてっ!」ぺちっ!
加減するとめぐみんより弱かった。
……………………………
「えっと……皆さん、本当にお疲れ様でした。ちょっと予定外の事態はありましたが、これでお尻を叩かれるのは終わりです。後は朝の企画終了まで、ゆっくりと休んでくださいね」
「はぁ…これでやっと終わりですか……これが伝統だなんて、日本も相当イカれた国ですよ…流石はアクアが管理してた国ですね…」
「違うから!これ笑いを取ってお金を貰う人がやる伝統なの!一般人は絶対にやらないやつだから!」
「なら、次はアクアだけでお願いします!」
「なんでよぉー?!」
今までエリスの案内に嘘はなかったし、恐らく尻を叩かれないのは事実なのだろう。だが、俺にはまだ1つの引っ掛かりがある。そう、まだウィズとアイリスが出てきて居ないと言う点だ。これだけ皆が集まっているのに、なんであの二人が居ないのだろう?
「いや、考えても仕方ないか……早く寝てとっとと終わらせ……」
『プラ○ムショッピング!』
いや、なんでこのタイミングでテレビを着ける!と言うか映るのかよ!見た目用の小道具かと思ってたわ!
「えっ!これ誰がつけたの?!リモコンとかあった?!」
「知りませんよ!いま勝手に始まったんです!」
「尻は叩かないって話だったのに、なぜまだ仕掛けてくるんだ!」
あっ、なるほど。「尻は」叩かれないってことか……
「さぁ!本日ご紹介の製品はこちらです!」
通販の販売員:ウィズ、リアクション担当:シルビア
ババン!
「日本で大人気!低反発枕〜!」
「あら、それは確かに良い商品ね!今度から余計なことしないで日本のパクリ製品だけ売りなさいよ」
「シルビアさん酷い!これだって再現に手間をかけたんですよ?!」
あっ、でもこれでウィズは出てきたな。あとはアイリスだけか?夜遅い番組だから出演NGだったのかな?
「ねぇねぇ、私達の枕ってこれじゃない?」
「おぉ!言われてみれば良い使い心地です!これは安眠出来そうですよ!」
「そうか?俺はダクネスの太腿のが良いんだが?」ぽふっ
「その…それでは私はどう寝れば……」
「正座で」
「ひゃうん!」
寝られるだけ良いじゃんか。お前は寝かせてくれないだろ?
「ではシルビアさん。早速使ってみてください」
「よっと……あら、頭を包み込む感じが良いわね?」
「そうです!この反発具合にはかなり力を入れましたよ!」
へぇ、ウィズにしてはちゃんと頑張っているんだな。関心関心。
「本当に良いわねぇ…これ持って帰ろうかしら……」ぐで~
「そうですねぇ……お年玉に加えて欲しいですね……」とろ~ん
おぉ、こっちにもかなり効いているな。俺も乗り換えようかな……
「そして、これがこの枕の真骨頂です。ちょっと横向きに寝てくれますか?」
「「「ん?……ぷふっ!」」」
※既に笑いましたが、このまま通販をお楽しみください。
えっ?なんでこいつら今笑ったの?!
「いや!何よコレ!ちょっと!マイクで枕の音拾って!」
「………………寝ないで」(小声)
いやなにその機能?!
「どうですか!この程よい反発具合!これなら寂しい夜にさよならですね!」
「睡眠に反発してんじゃないわよ!低反発ってそうじゃないから!と言うか声も気持ち悪い!」
「そのリアリティが寂しさを吹き飛ばすんです!売れます!これは絶対に売れますよ!」
「売れてたまるかぁ!」
デデーン!アクア、めぐみん、アマツカ、枕投げー!
「えっ、なにそれ?一応そういう遊びもあるの?!」
「ま、まぁ不意打ちにはやられましたが、枕投げなら何も問題はないですね!」
「そうですね!むしろ投げ返して返り討ちにしてやりましょう!こっちは3人も居ますから!」
ガチャッ
「あっ、お邪魔します」
流浪の枕投げ師:アイリス
「「「あっ……」」」
うん、何というか、どんまい。
「えっと、普段ならこんなお行儀悪い遊びは禁止されてたんですが、今日は本気で楽しんで良いと言われたので………皆さん、よろしくお願いします!」
「さ、最後にこれは無理ぃー!ぶへっ!」スパァン!
「ネナイデ」
アイリスの枕にぶっ飛ばされるアクア達を眺めながら、俺は今年の一年を振り返る。何度も死にかけて町や国を救って、魔王を倒しても全然平和は訪れないし、こんな馬鹿な企画には付き合わされるし、よく考えたら散々な一年だった、
「やっぱ、この世界ってクソだよな……」
「ふふっ、そうだな。ソレは否定しようもないな。カズマが笑顔の部分も含めて……」
あぁ、たとえ不条理でクソだとしても、決して嫌いではないんだ。皆に出会えて、一緒になれたこの世界が……
「来年も、良い年になるかな?」
「なるさ。みんな一緒なのだからな……」
あぁ、これはきっと確信だ。これからも日常がクソだとしても、たとえ何度死んだとしても、皆がいれば乗り越えられる。俺は皆が居てくれれば、それだけで……
デデーン!カズマ、ダクネス、枕投げー!
うんゴメン。やっぱり今のなし!大っ嫌いだよこんな世界!バーカバーカ!!
最後までお付き合い頂きありがとうございます。
いや、流石に元ネタが酷すぎたので可哀想だったと反省してます。やるならカルテットでやるべきでした。……·やっちまおうかな?
まぁ、相変わらず不定期で次話も未定なのですが、今後ともお暇な時にでもお付き合いください。