※この作品はR-18です。

英雄特典のエリス様   作:熱心なエリス教

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いつも私の妄想にお付き合い頂きありがとうございます。

夜は無双キャラとなるうちのカズマさんですが、これによりとある弊害が発生します。そして、そこに付け入るのが例のあの方たち……という事で、一部の熱狂的ファンの居るクレア回です。需要があるらしいので、ヒロイン枠にinしてやりましょう。

またお暇な時にでもお付き合いください。


この巡りしチャンスにチョロ騎士を

ことの発端は、まず間違いなくあの翼人種だろう。どうせ、「家事が出来ないなら出来る人を派遣すれば良いのです!」なんて言って台所の片付けもしないで出ていったアイツのことだ。こんな事態を起こしても不思議はない。

 

「えっと……一応理由は聞かせてくれ。なんで俺の寝室に?」

 

「こ、困っていると聞いたから……その、恩を返すチャンスだと思って…」

 

「クレアはどうか知りませんが、私はカズマ様を支えたい気持ちでここへ来ました。だから、お望みならエリス様の代わりに抱いても良いですよ?」

 

「お、おいレイン?!お前それはエリス様への裏切りではないか?!」

 

久々にエリスが居ないベッドの上、代わりに添い寝していたのはクレアとレインだった。エリスは安定期に入るまで俺の部屋と肉体労働の禁止令が出ていて、その反動で少しやり過ぎて再起不能にした皆は各自室でダウンしている。だから、お手伝いは凄くありがたい。いや、本当に有り難いのだが……早く離れろ息子まで起きる。

 

「よいしょっ……しかし、スターバーストエクストリームとは何なのですか?そのスキルが暴走したとか天使様が漏らしていたのですが……」

 

※スターバーストエクストリーム。抱かれた女性はまるで新星爆発のようにお星様が見えちゃう程のエクストリーム(極限)セッ○ス。16連戦するまで止まらないが、一戦だけで相手は逝く。

 

「おい辞めろ。その名前は色々とアウトだ」

 

まったく、電撃のネタは辞めろとあれほど……

 

「しかし、このままではThe 逝くリプスと言う派生技に巻き込まれ、私達までただでは済まないと聞いているのだが……」

 

※The 逝くリプス。カズマの一定の禁欲により派生する上位技。何度逝っても性欲と快楽が途切れず、そのまま身体を蝕み(イクリプス)かねない禁断のセッ○ス。27連戦するまで止まらず、しかも前戯だけでも相手は逝く

 

「いやレベルアップすりゃ良いってもんじゃねぇから?!あと、そんなもんに巻き込まれるとか普通にあり得ないから安心しろ!」

 

「そ、そうか?」

 

なんなのアイツ?!怖いもの無さ過ぎだろ!あと俺の夜の性活に技名をつけんな!

 

「まぁ、助けに来てくれたのは有り難いよ?でも、それならなんでベッドに?」

 

「あ、アイリス様がお前を起こしに行くと言うので……襲われては困ると代わりに私達が……」

 

「そしてお部屋に来てみたら、まるで「ここに来い」と言わんばかりに脇にスペースが空いていまして、試しに二人で寝てみたんです。そうしたら、そのまま抱き寄せられちゃいまして……」

 

「いや何で寝るんだよ…抱き寄せた俺もどうかと思うけどさ……」

 

エリスが側に居てくれるようになってから、どうやら俺は随分と寂しがり屋になっていたらしい。無意識で誰かを抱き寄せるなんて、まるで親離れ出来ない子供のようだ。まったく、情けない話だな……

 

「でも、抱き寄せた片手だけであんなに凄い愛撫が出来るなんて流石です……私達、声を抑えるだけで精一杯でした……」

 

「へっ?いやいや!そんな馬鹿なこと……してないよな?!」

 

レインの突然の爆弾発言に、俺はとっさにクレアの顔を見る。レインは俺を惑わせるような事を多々言うし、流石にこれは質の悪い冗談だと思う。無意識下でセクハラって、子供じゃないが人としてどうなんだ……

 

「むぅ…」プイッ

 

あれ、クレアさん?そのマジ顔は冗談じゃないってこと?!なんでそんな赤くなって胸を抑えてんの?!

 

「……なんか……本当にすみませんでした!」

 

ガンッ!

取り敢えず、土下座は必要だと判断した。

 

………………………………

 

「おはようございます、カズマさん。アイリスさんがいらしてますよ?」

 

「おはようございますお兄様!本日は皆さんお寝坊さんなのですね?」

 

クレアの制裁を土下座で回避した俺は、朝から幸先の良いスタートを切った。朝から女神であり聖母となった嫁のエリスと、本物の天使アイリスのエプロン姿のツーショットが見られるなんて……ありがとう偽物天使、アイリスの派遣だけは心から褒めるぞ。まぁ、これでもまだお前への評価はマイナスだが……

 

「おはようエリス、アイリス。朝ごはんを作っているのか?」

 

「はい。エリス様に教わって、サラダのドレッシングを作っているんです」

 

「皆さんまだ起きて来られないので、少しのんびりさせてもらってます。それに、妊娠してもこれくらいは出来ますから……」

 

あぁ、なんて健気で可愛らしい嫁。俺なら大義名分さえあれば何時までもサボるのに、エリスは根底から良い子なんだな。きっと昨日の天変地異は魔王軍のせいだ。うん、そうに違いない!

※違います

 

「それなら、俺はスフレオムレツでも作るよ。レインとクレアは皆を起こしてくれないか?」

 

「おい待て!朝食ならカレーを持参していてだな!」

 

「匂いで分かってて言ってんだよ!カツと揚げ油まで用意しやがって!朝からそれは重いんだって!妖精さんの出番は昼までない!今は目覚ましの妖精さんとして働け!」

 

「そのネタでイジるな!妖精さんの件は忘れろ!」

 

いや無理だろ!アレはちょっと忘れられそうにねぇよ?!

 

「いけませんよクレア。今日の我々はあくまでお手伝いに来たのです。出過ぎた真似は迷惑になります」

 

「へぇ……そう言いながら、レインも生クリームのパンケーキ添えを用意してたり……」

 

「してませんよ。今日はお手伝いに来たのですから、不要な準備に時間は割けませんからね?」

 

おっ?最近は俺のことをからかってばかりだったが、やはりレインは根底が良識的だったようだ。本当に大変なときに頼りになるのは、こういうタイプの友人で……

 

「お、お前は下着の準備にばかり時間を費やしていたじゃないか!風呂にも念入りに入っていたし、なんの手伝いをするつもりなんだ!」

 

「何を言うのです!これはエリス様に行くはずの残弾がアイリス様にいかないように、私が残りを受け止めるというとても重要なお手伝いです!」

 

「それは頼まれてないだろう?!」

 

あっ、見直して損した奴だこれ……

 

……………………………

 

「う〜ん……認めたくないが優秀で悔しい……」

 

「王女の側近が無能な筈がないだろう……私達を何だと思っているのだ……」

 

「全くです。良妻賢母になるべく育て上げられた貴族令嬢の私達を、いったい何だと思っているんですか?」

 

「ガチロリと腹黒」

 

「「オブラートなし?!」」

 

方向性の違う地雷2人の能力は、認めたくないが優秀と言わざるを得ない。家事のスキルも平均値はあり、来客対応も丁寧で商談や納税などのセナさんに頼りがちな仕事も難なくこなす。戦闘でも普通に活躍する上級者だし、なんならずっと居て欲しい……別にやましい意味ではなく!

 

バターン!

「ただいまですお兄様!近隣のワイバーンを狩ってきました!」

 

「おぉ、お疲れ様。ギルドの相談を押し付けて悪かったな」

 

「いえいえ!お役に立てて何よりです!」

 

ギルドの緊急依頼、近隣のワイバーン討伐から帰ってきたアイリスは、まるで遠足から帰ってきたかのような笑顔だ。街の近隣では爆裂禁止なので、アイリスが居ると本当に心強い。めぐみんにやらせると、破壊の余波で赤字になるし……

 

「しかし、本当に誰も起きてこないのだな……全員立てないからと食事を部屋に置いてきたが、一体何があったと言うのだ?」

 

「で、出来れば深くは聞かないでくれ……」

 

このハーレム状態を維持すべく習得した淫魔のスキルだが、実はこれには落とし穴があった。淫魔のスキルは性欲により夜のステータスが変動し、不要な時には発動しない………と言うバランスで取得したのだが、思春期男子に性欲を抑え込む術などない。つまり、今のエリスが居ない状況は過剰供給であり、軽い暴走状態とも言えるのだ。天使のくれた抑制剤とか言うのも効いていないようだし、安物でも飲まされたのだろうか?

 

「クレアには話していませんが、カズマ様の欲望が限界だと言うのは天使様から聞いております。限界でしたら、いつでも私に申し付けてくださいね?」(小声)

 

「レインの目的は何だよ……と言うか天使もなんでレインに言うんだよ……」(小声)

 

「いえいえ、深い意味などありません。ただ私の一族に英雄だけでなく天使の血が交じるのも、決して悪くは無いのかと……まぁ、私達に男児が生まれるかと、それで彼女を選ぶかは別ですが……」

 

はい怖い!もうレインが凄く怖い!利己的で腹黒で凄く怖い!これが悪い大人か?!そんなに年上じゃなかったよな?!

 

「まぁそれでも、嫌いな殿方に身体を許すつもりなんて無いですから、損得を抜きにしてもカズマ様だけですよ?」

 

「そ、それって……」

 

「うふふ、分かってるくせに……」

 

こ、これは…………なにこれ輪をかけて怖い!素の部分は可愛いんだと騙す気か?!いや、それとも本当に素の部分は可愛いのか?!恋愛歴がクソ雑魚の俺には分からない!分からないけど笑顔が怖い!!

 

「と、取り敢えず!レインはアイリスと二人で企画会議に出てくれ!俺はクレアと外回りに行くから!」

 

「そ、そんな?!そういうのこそ私と二人で行くべきでは?!」

 

「そうですよお兄様!私と一緒にいきましょう!」

 

「いや大丈夫だから!本当に二人なら大丈夫だから!」

 

今の精神状態でレインやアイリスと一緒に居たら不味い!アイリスとレインは拒まないどころか、自分から来るから絶対に無理!俺も拒めそうにないもん!

 

「そんなの無理ですよ!と言うか企画会議にカズマ様不在とかおかしいです!外回りなんてそっちの二人の権力でゴリ推して貰って、私と一緒に居るべきです!」

 

「大丈夫だから!ウィズの企画だけちゃんと却下したら本当に大丈夫だから!ほら行くぞクレア!」

 

ガシッ!

「お、おい!企画会議の乗り切り方も気になるが、それより何故私なんだ?!」

 

「お前が一番扱き使いやすいからだ!」

 

「なんだと?!」

 

あと一番エロく感じないからだ!!

 

………………………………

 

「悔しいが、今はお前の手腕に感心している。仕事は出来る男だったのだな」

 

「俺もお前を勘違いしてたから、そりゃお互い様だな」

 

「ふふっ、そうだな……」

 

アクセルの街にある数少ない喫茶店。俺達は少しだけ休憩を挟んでいる。一通りギルドを回ったが、日本製品の再現は順調に進んでおり、どんどん快適な商品が生み出されていた。だが、今はそんなのどうでも良い……油断していたが、実はクレアもめっちゃエロい!いい匂いするし距離感近いし、仕事よりこっちの方が重要だ!

 

「さて、これで一通り回ったのだろう?店に戻るのか?それとも他にも仕事はあるのか?」

 

「お、俺は別件が……そう!サキュバスの店の仕事があるからな!取り敢えずクレアは先に帰ってくれ!」

 

「むっ……それならば私も一緒に行く!以前世話になったサキュバスも居るのだろう?折角だから礼の1つでも……」

 

いや来るなよ!今の溜まった状態でお前と居たら不味いんだよ!アーネス辺りにお願いするから、頼むから先に帰ってくれ!

 

「い、いやいや!今回は見送った方がいい!人気なプレイの取りまとめとか、女性にはお見せできない内容の業務が多数なんだ!だから……」

 

頼むから俺に平穏をくれ!

 

「カズマ様!ちょうど良い所でお会いしましたね!」

 

「おぉ、アーネス!本当に丁度良かった!今からサキュバス店の仕事を……」

 

「ご安心ください!エリス様のご懐妊をお聞きして、私めが事務業を、セナさんが会計業を完了させておきました!カズマ様はエリス様と、可能ならウォルバク様の為にお時間を使ってください!」

 

いや困る!優秀なのは良いのだが今は困る!片方はお預け中で片方はノックアウト済みなんだ!それなのに俺の息子はもう限界で!でもクレアの前でアーネスを誘うわけにも……

 

「まさか、悪魔が鬼の検察官と共にお前のために働くとはな……やはり、お前は偉大な英雄だったようだ……」

 

「当然だろう!カズマ様ほど偉大な主は他にいないぞ!」

 

「うん……じゃあ夕飯の買い物して帰ろうか……アーネスの努力を無駄にしないためにさ……」

 

ハイ無理。これもうそんなの頼める空気じゃない。何とか二人きりにならないように帰宅して、最悪ダクネスの乳で発散するしかない!

 

………………………

 

なんて、そういうのをフラグっていうんだよな。うん、知ってたよ畜生!

 

「もっと詰めろ!犯人に見つかる!」

 

「なんでこんな所に王都で悪名高い詐欺集団の親玉が居るんだよ?!というか何で尾行してんだよ?!」

 

「アジトを見つけて一網打尽にするために決まってるだろ!ほら、良いから詰めろ!」

 

鼻孔をくすぐるクレアの甘酸っぱい匂いに、俺の理性はガリガリと削られていく。運良くというか運悪くというか、こういう時に何故か俺達の前に賞金首が現れてしまうのだ。いや、確かにこれは幸運なのだろう。俺とクレアのコンビなら、死者0で全員を捕縛できるだろうし、しかも被害も未然に防いでいる訳だ。俺の性欲以外には、何も問題なんてないのだから……

 

「アジトの中には4人だが、近くの喫茶店から見てるやつも仲間だろうな。あと、あそこで大通りを眺めてる奴もグルだと思う」

 

「そうなのか?何故そんな事が分かる?」

 

「あの喫茶店はアクシズ教徒の巣窟だし、見張りの居る位置はアクシズ教徒のビラ撒きポイントだからな。よっぽどの理由がなきゃ、あんな所に人はいない」

 

「すごい説得力だ……でも、理由がイヤ過ぎる……」

 

だが、見つけてしまった以上無視するわけにはいかない。なるべく頭をフル回転させ、クレアの体臭と身体の感触から意識を遠ざけるしかない。不謹慎な考えは捨てろ。コイツに反応したら色々と終わる!剣を持ったクレアに見つかれば、息子とサヨナラする羽目になりかねないぞ!

 

「むっ?!そこに誰か居るのか?!」

 

「しまった!もう一人潜んでいた?!すまないカズマ!今はこれで!」

 

むにゅっ!

「ちょっ!クレア?!」

 

俺達のことに勘付いた見張りが、この路地裏に目を付けた。普段の俺なら光の屈折魔法などで回避するのだが、今回ばかりはクレアの方が行動が早かった。しかもカップル偽装作戦を選ぶとは……誘ってんのかコイツ?!

 

「う、動くな……あと、出来れば抱きしめ返してくれ…」

 

「わ、分かったよ…」

 

押し付けられる胸の柔らかさに、やたらと大きく響くお互いの鼓動。不安そうにこちらを見るクレアの目は、まるで何も知らない生娘のそれに見える。落ち着け俺!近くの宿とか確認するな!催淫スキルは絶対に発動させんな!くそぅ!近くで見ると可愛いなクレアのやつ!

 

「ちっ!なんだよカップルかよ……」

 

「ふぅ、何とか誤魔化せたようだ……さて、とりあえずメンバーは確認できたし、後は事前に連絡した衛兵が来るまでここで……あれ?どうしたカズマ?」

 

「『潜伏』からの……『スリープ』『ドレインタッチ』『サイレンス』『バインド』『麻酔針』!」

 

「ぐふっ!」「かはっ…」「あぅ…」

ドサドサドサ

 

「なっ?!何と言う手際!一言も発生させずに全員を確保だと?!」

 

見張りの男が後ろを見たところで、俺は使えるスキル全てを行使して最短で見張りを無効化した。すまないが増援なんて待って居られない。これ以上クレアに密着したら、間違いなく活発な息子の存在がバレてしまう!そうなるくらいなら、前傾姿勢のまま殲滅するほうがまだマシだ!

 

バターン!

「おらぁ詐欺集団共!大人しくお縄に付けや!抵抗したらテレポートでオークの里に送るぞ!!」

 

「ま、まさか英雄サトウカズマだと?!」

 

「くそっ!脅し方が酷い上に本当にやりかねん!」

 

「だが、こちらの方が数は……」

 

「はい!抵抗の意志を確認したからお前らは捕縛だ!『バインド』!」

 

「「「いや判断が早すぎる?!」」」

 

悪役にありがちな台詞なんて聴いてやる余裕はない。この場にクレアが参戦した場合、クレアは間違いなく汗をかくし、下手をすれば怪我をする。そんなアイツに再び接近してみろ!俺の理性は残らないぞ!

 

「おらぁ!感度三十倍スタンプを喰らえ!汚く喘げや犯罪者共!」

 

「んほおぉぉー!こんなやり方……本当に英雄には……ひぎぃぃー!」

 

よし、良いぞおっさん共!お前らの汚いアヘ顔のお陰で、俺の息子が半立ちにまで回復した!このまま殲滅して、取り調べついでにセレナに抜いて貰おう!あいつが復活してなくても、クレアからは離れられる!

 

「ま、待ってくれ!俺は弱みを握られて手伝わされてただけなんだ!なんでも話すからその陰湿な嫌がらせは辞めてくれ!」

 

「なっ?!………くそっ!!これで全員確保だ!」

 

「いや満点の制圧なんだが?!なんで悔しそうなんだお前は?!」

 

畜生!話せなきゃセレナの事を連れてくる言い訳が出来たのに!これじゃ普通に調書取って終わりじゃねぇか!いや、せめて引き渡しを理由にクレアと離れれば……

 

「衛兵です!遅くなりすみません!詐欺犯はどちらに!」

 

「いや来るの早いな!優秀かよチクショウ!!」

 

「いやいや!だからなんでそれで怒る?!良いことじゃないか?!」

 

「いやそうなんだけども!」

 

あぁもう!クレアの奴はどんなフラグ建築士だよ!なんで離れられないんだよ!!

 

…………………

 

「やっぱり、これは何かがおかしい……」

 

「本当にお前は、さっきから何を言っているんだ……」

 

事件も解決して買い出しに戻った俺達は、何故か二人で宿の一室にいる。そう、何故か小麦粉を買った直後に雨に降られ、そして犯人逮捕で魔力切れを起こしていてテレポートが出来ず、更には雨宿り先の宿の空き部屋が1つしか空いてなかったのだ。そんな馬鹿なことがあるか?!To L○VEるバリのご都合主義じゃねぇか!しかも……

 

「良いから、カズマも早くシャワーを浴びてこい……風邪をひいたら、皆にうつしてしまうぞ……」

 

「お、おぉ……それは確かに困るな……じゃあ、俺も風呂に行ってくるよ……」

 

ガチャ

風呂場のドアを後ろ手に閉めた俺は、取り敢えずいったん状況を整理する。そして、自分に向けて『沈黙』スキルを発動し、思い切り声をあげた。

 

「いやなんで今日に限ってクレアがしおらしいんだよ?!風呂上がりで俺の隣に座るとか有り得るか?!なんなら俺を部屋から叩き出す女だったろ?!何これフラグ?!それとも据え膳なのか?!」

 

駄目だ。ツッコミだけじゃ俺の精神は安定しない。最後の手段にはなるが、こういう時は母親の痴態を想像して萎えるしかない。心に深い傷を負うが、クレアを襲うよりはマシだ!

 

(あぁん!カズマさんの好きぃ……今だけは、ゆいゆいって呼んでぇ!)※結合中の映像

 

違うそっちじゃない!義理のは駄目!そっちは全然アリの方だから駄目!佐藤の母出てこい!

 

(もう……めぐみんだけじゃなくて私までサトウにしちゃうなんて……責任取って、毎晩愛してくださいね……)※事後映像

 

うん無理!今は思春期男子モードだから萎える想像とか出てこない!もう風呂でサッパリして全てを忘れよう!日本人の心を信じよう!!

 

…………

 

「お、おい……なんでそんな辛そうにしているんだ?私、カズマになにかしたのか?」

 

なんて、そんな簡単な話じゃないのは分かってたさ。風呂で落ち着いたとしても、部屋に戻れば湯上がりのクレアが居るんだぜ?買い物リストを確認してるだけでも、その鎖骨とか脹脛が俺を惑わすんだぜ?なにこの女騎士エロ過ぎ!

 

「いや、気にしないでくれ……これは俺の問題だから……クレアは何も悪くないんだ……」

 

「そ、そうは言うが!今日のお前は私とレインのことを露骨に避けているじゃないか!そりゃ、変な迫り方したり、過去に酷い目に合わせた事もあったが……それでも今日のお前は陰湿が過ぎる!!」

 

グイッ!

「おい近くに来んな!いまは目の毒だから!」

 

「えっ…」

 

あっ!しまったつい本音が!でも、これでキレてくれれば話は早い!その浴衣を脱がせて襲ってしまうくらいなら、殴られて萎えたほうがまだマシで……

 

「そ、そんな言い方……しなくても……」

 

しゅん……

だから、そこでなんでキレないんだよ?!お前はそんな女々しく落ち込むキャラか?!さてはこれは確信犯だな!俺に有効な攻撃方法を分かってやっているんだな!それなら、俺もセクハラで返してやる!

 

「ったく!今日は何なんだよこのチョロ騎士が!さっきから距離が近いわ良い匂いがするわ……こっちは色々と溜まっててもう限界なんだよ!お前は自分の可愛さを少しは自覚しろ!襲うぞ!」

 

「ふ、ふざけるな!以前はあんなに頑なに拒んだ癖に!手を出したいなら出せば良いだろう!私はお前になら捧げても良いと言ったはずだぞ!」

 

「だから今は辞めろ!その面倒な感じも許せちゃうから!溜まってる男を誘惑するな!この流れで関係を持つとか、絶対に後悔して……んっ?!」

 

ちゅぅっ

えっ?ちょっとクレアの顔近くない?と言うか唇触れてない?あれ?これまさかキスされてる?!セクハラから関係が進展するってあるの?!

 

「ほ、本当に無理して誘惑してるんだからな……これ以上、私に恥をかかせないでくれ……」

 

いやそれは不味いって……だってクレアにこんな真剣に来られたら、残った僅かな理性じゃ……

 

…………………

 

「本当に、すみませんでした!」

 

ガンッ!

それからの事は、残念だが良く覚えていない。ただ、トロ顔のクレアに中出しした所で我に返ったので、少なくとも有罪である事は間違いない。あと、何故か身体の弱い所は全部覚えている。なにこれ淫魔スキル怖い。

 

「あ、謝るな……どうせお前に捧げるつもりだったんだ。それにその……ベッドでは優しくしてくれたしな……」

 

「そ、そう言ってくれると、少しは気が楽になるが……」

 

だが、クレアがあんなにトロトロになるまで抱くなんて、俺は一体どれ程のプレイをクレアにしたのだろう。優しかったとは言うが、我を失ってたから内容が思い出せない。なんか、罪悪感より、凄く勿体無い気がしてきた!

 

「しかし、今日の事は二人だけの秘密だからな!アイリス様に根掘り葉掘り聞かれるのも、レインにチョロいとか言われるのも癪だ!帰ったらいつも通りに振る舞えよ!」

 

「お、俺はそれでも構わないが、流石に責任は取ったほうが……」

 

流石の俺も、ヤリ捨てなんて良心が痛む。いや、嫁が増えても良心は痛むのだが……エリス達には、後で全力で土下座しようかなと……

 

「いいや、私とはそんな関係になる必要はない。アイリス様の付き人を辞めない以上、主の旦那と対等になる訳にはいかないからな」

 

「あぁ……こんな関係になっても、アイリス優先なのは変わらないのな……」

 

「当たり前だろう!お前の好感度が100なら、アイリス様は3000だ!」

 

あっ、本当にブレない。このロリコンはいつだってブレない。

 

「だがその……私だって女として愛されたい事はある……気が向いた時でいいから……また良かったら……」

 

「お、おう……その誘われ方は背徳感がヤバいな……」

 

「う、うるさい!お前が女の悦びを教えたからだぞ!たまにで良いから責任取れ!」

 

「まぁ、それは俺も望むところではあるが……」

 

しかし、一体何でこんな事に?いつもならこんなTo L○VEるみたいな展開は、エリスとしか発生しない筈なのに……

 

「ほら!空も晴れたし早く帰るぞ!昼は作り置きのカレーがあったが、夕飯にはシチューを作らねばならないからな!」

 

「へいへい……ってそれルー変えただけじゃんか!」

 

「別料理に変わりはない!ほら、手を貸せ馬鹿者……秘密とは言えお前のモノに代わりは無いんだ。ちゃんと大切に扱え!」

 

「はいよ。まぁ反撃はするけどな」

 

「あぁ、それでいい…」

 

俺はほんの少しだけしおらしくなったクレアの手を取り、ベッドの上から引き起こす。まぁ、お互いに納得しているなら、取り敢えずこの場は良しとしよう。エリスにバレた時になんて言い訳するかは、これから考えるしかない。

 

……………………………………

 

「そんな馬鹿な?!嫁以外のメンバーの中で唯一安全日だったクレア様が墜ちた?!いや、クレア様にはカズマ様の性欲の件は伝えていません!伝えたレイン様は危険日で、しかもご子息との関係も約束していたのに……くっ!まさか天界印の勢力増強剤が無駄になるなんて……」

 

「へぇ……やっぱりカズマさんの暴走は貴女のせいでしたか……天使?」

 

「ひぇ」

 

私の後ろから響く透き通った冷たい声に、私は振り返ることも出来ませんでした。どうやら女神様は本当に我々を見ていて、悪いことは出来ないように監視しているようです。そして、翌日カズマ様とクレア様に吊るされたり聖水をかけられたりするのですが、それはまた別のお話です。

 




最後までお付き合い頂きありがとうございます。

勝ち気な女が乙女になるのが大好物な作者です。一応未来の話では関係を明確にしてなかったので、クレアとはイケない関係です。膣内ではイケちゃう関係ですが!(酷い)
あっはい……そうですね。夜回必要ですよね。頑張ります。

また不定期ですがお暇な時にでもお付き合いください。
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