遂にやっちまいましたクレアの件。カズマ視点だと微妙なヒロインですが、クレア視点だと可愛………いや、やっぱり私が書くので酷いかな……
そんな感じで不安が残りますが、またお暇な時にでもお付き合いください。
今思えば、アレが私の初恋だったのかも知れない。
「よぉ金持ち貴族…悪いな。そこの二人は、近々俺のもんになる予定だ!」
あの時の私は、間違いなく鼓動が高鳴るのを感じていた。例えそれが、ただ使用人としての関係で言ったのだとしても、私にはこの男しか居ないと思えるほどに………
…………………………………
「クレア。明日は早いんですから、早めに切り上げるんですよ?」
もうじき日付が変わろうかと言う頃、レインが厨房に顔を出した。天使様の要請により、明日はカズマの家へ家事手伝いに行く。料理の手際が悪い私では、事前準備をしなきゃ役に立てないのでこうしてカレーを仕込んでいるのだ。
「あぁ、仕込みが終わったらもう寝るさ。と言うか、2時間も風呂に入っていた奴がそれを言うのか……」
「奥方が全滅しているなら、溜まった性欲がアイリス様に向くかも知れないでしょう?そんな時、私が盾となればアイリス様の貞操は守られるのです。そう、まさに側近としてあるべき姿なのです!」
「そんなスケスケのネグリジェとエロ下着を付けて言うな!側近の存在意義が疑われるだろ!!」
レインのこの発言は、発言だけなら側近としては正しいのだろう。だが、そんな男の劣情を煽るような下着を付けておいて、囮でなく盾になると言うのも変な話だ。と言うか、そんなの何処に売っているんだ?!ブラの先端が穴じゃないか!
「クレア、これはチャンスなのですよ?カズマ様は欲求不満で、今なら私達にも付け入る隙があるかも知れません!振り向いて欲しいなら!愛して欲しいなら!子を成して毎日甘やかされて権力を振りかざして気ままに暮らしたいなら!この機を逃すなんてありえませんよ!」
「流石に最後のは欲望出し過ぎだろ?!どんだけ欲望に忠実なんだお前は!」
そんなだから警戒されるんだぞ!
「私のことは良いんです!今や何不自由ないカズマ様を落とすのなら、不自由している所を突くのが有効なのですよ!貴女も本当は分かっているでしょう?性欲こそカズマ様最大の弱点であると!」
「私にそんなもの求めるな!いや、そりゃあ望まれれば応えるし……実は少しずつ勉強もしているが……」
でも、あれだけの美少女達を前に、私など相手にもならないだろうし……
「はぁ……それをカズマ様の前で出せれば、間違いなく落とせる気がするんですけどね……」
「それとはなんのことだ?私がカズマを落とすなんて、何をしても無理だと思うんだが……」
だって、私には愛らしさの欠片も無いし、家事だって見せかけの金持ちレシピしか知らないし……
「はぁ………確かにこのまま行けば絶対に無理ですね。剣を抜いて襲ってくる暴力女なんて、一体誰が愛してくれると言うのでしょう。むしろ友人として扱ってくれるだけでも、心から感謝しなきゃいけないレベルですし……」
「そ、そんなの言われなくても自分が一番分かっている!それをあえて言うなんて、やはりレインは性格が悪いぞ!」
「自覚があるなら、クレアは大人しくしていてください。帯刀も禁止、暴力も禁止、当然威圧的な態度も禁止です。守れなかったら、そろそろ本気で嫌われると思ったほうがいいですよ!」
「そ、そんな?!それでは私は何の役にも立たないではないか!私がカズマにしてやれることなんて、もう武力をもって戦うこと位しか……」
むしろ、単体の戦闘力ではカズマに勝てるかも分からないのに……
「クレア、私達の本来の役目は剣ではありません。カズマ様にピッタリと寄り添い、その身を挺して盾となるのです!そう、常にピッタリと寄り添って!!」
「そうだ、私達の本懐はあくまで守ること……私は一番大切なことを忘れていた!平和な世を作ったカズマが、力による解決なんて望むはずがないものな!」
まぁ、それをまさかエロい下着で盾になろうとするレインに説かれるのは、流石に納得行かないが……
「カズマ様がクレアの暴力を嫌うのは、矛先がほぼご自身に向くからだと思いますが……まぁ、結果オーライと言う事にしておきましょうか……」
よし!待っていろカズマ!盾としても優秀な私を、きっちりその目に焼き付けてやるからな!
………………………
「いや、こんな平和なやつ守る必要あるのか……よく仲間たちが再起不能なのに寝ていられるな……」
翌日、カズマの元へやって来た私の最初の仕事は、この惰眠を貪る男を起こす事。アイリス様の貞操の安全のため、取り敢えず私達が起こしに来たのだが、よくもまぁこの状況で寝ていられるものだ。ある意味大物だな。
「この場合、再起不能にしたから起きられないと言うのが正しいんでしょうけど……さて、クレアはカズマ様を優しく起こせますか?」
「ば、馬鹿にするな!私でも人を起こすくらい出来る!」
普段なら頭でも叩いて起こしてやるが、流石にそんな事で嫌われたくはない。となれば、やはり基本は声かけだ。軍隊のラッパではうるさいだろうが、多少の呼び掛けなら迷惑にはならないだろう。と言うか、それだけの事さえ出来ないと思われているのか私は……
「ほら、起きろ馬鹿者!アイリス様がお待ちだぞ!」
「そうですよ〜。私とクレアも一緒ですよ〜」
……………うん、駄目だな。まったく起きる気配がない。
「昨晩はよほどお疲れだったようですね。こんなにしても起きないなんて。では、今度は私が……よいしょっ…」
「おい!なんでカズマの横に添い寝するんだ?!それでカズマが起きるのか?!」
声掛け作戦の失敗を見届けたレインは、そのままカズマのベットに潜り込む。突拍子もない事をすることは偶にあるが、流石にこのタイミングで色仕掛けはおかしいだろ?!
「やれやれ、クレアは本当に何も分かって無いのですね?布団への侵入者などあれば、どんなに警戒心のない人も目を覚ますもの……そして、目を覚ました時にそれが美女だと分かれば、漏れなく男子は嬉しいものなのです!」
「いや全く起きる気配がないんだが?!そもそも警戒心があれば声にだって反応する!それはただレインが潜り込みたかっただけだろう!」
「失礼な!これはカズマ様が私を信頼しているから失敗したのです!クレアが潜り込めば直ぐに起きます!」
「寝ている人間がそんなの判別できる筈が無いだろう!そこまで言うなら私も入ってやるがな!絶対にコイツは起きないからな!」
ぽふっ
「………本当に起きませんね?」
「ほれ見たことか!この男には警戒心なんて無いんだから、起こすなら多少は手荒な真似が必要なんだ。だから、このまま揺すって…やれば……」
あれ?流れでカズマに添い寝してしまったが、これ実はメチャクチャはずかしいことしてるのでは?いま目覚めたら、むしろ私達が恥ずかしい思いをするんじゃ……
「ん〜…」
ぐいっ!
「ちょっ!カズマ様?!」
「おい!なんだいきなり?!」
などと考えていた私達の身体を、突然カズマが抱き寄せた。見たところ目を覚ました様子もなく、恐らくは日頃の癖が出たのだろう。そうで無ければ、私達をこんなにも優しく抱き寄せるなんてありえない。それはそれで、少し寂しいが……
ふにゅっ
「あんっ……もう、駄目ですよカズマ様……私をお望みなら、ちゃんとお相手いたしま………はぁん!」
「お、おい…寝ぼけているにしても……流石にこれは……んんっ!」
私達を抱き寄せた手が、そのまま私達の胸を弄り始める。こいつの日常ではこれが普通の事らしく、余りにも手際が良くて私でも回避できなかった。そして、その絶妙な指使いにより、最初の一揉みだけで身体から力が抜けていく。なんだこの未知の快楽は、これが淫魔の力だとでも言うのか……
「いけませんカズマ様……こんなお戯れ……あぁん!」
「くぅ…寝ているのに何故そんな繊細な動きが……んんっ!」
徐々に熱量を増していく身体に、段々と甘くなる声。不本意な寵愛にも関わらず、私の身体はこの手を拒めない。このままでは、私はこの男の手で達してしまう。愛する男の手で、女の悦びを知ってしまう………
「あっ…もう……もう……カズマぁ!」
「はいはいカズマですよ」
「えっ?」
「えっ?」
いやおかしい!なんであと少しのタイミングで起きるんだお前は?!これじゃ完全に生殺しなんだが?!
「ふぅ……」スッキリ
あっ!レインだけズルいぞ!
………………………………
「なるほど、これがカレーの秘訣………」
扱き使いやすいからという不本意な理由ではあるが、カズマの仕事に同行できたのは有り難い。護衛としての優秀さに加え、仕事のできる側近としても私を売り込むことが出来る。あと、この仕事は個人的にも興味があるしな。
「いや、カレースパイスの配合に興味があるのはわかるんだけどさ……なんか距離近くない?」
「お前が香りが大切だと言ったんだぞ?離れていては香りが分からないからな……ほら、早く続きを見せてくれ……」
カズマの器用さはなんとなく知っていたが、実際に仕事をする姿はまさに職人だ。香辛料それぞれに見合った加工を次々と行う手際は、間違いなく王族お抱えの料理人にも匹敵するだろう。ただ、あの器用な指の動きを見ていると、嫌でも朝の光景が目に浮かんでしまう。下着の替えは、カバンの中にあっただろうか……
「クレア、そろそろ交代を……おい、クレア?」
「はっ?!な、なんだカズマ!私のパンツはやらんぞ!」
「いや何の話だよ?!俺そんなの求めてたっけ?そんな欲望漏れてたっけ?!」
「あぁ違うんだ!今のはお前の手を見て色々と思い出していたからで、カズマにセクハラをされたとかでは全く無くてだな!」
やってしまった!カズマの手を意識するあまり、何も悪くないのにまたカズマの印象を貶めてしまった。いや、今朝の件を思えば何も悪くないなんて無いんだが、それでも本人に悪気は無くて……
「カズマ様!食品触ってるときに女体触んの辞めてくださいよ!」「隠し味に女の子とか、変態向け製品の工場じゃないんですからね!」「まぁ、高く売れそうではありますが……」
「…………お前、街の何処に行ってもこんな扱いなのか?」
「………黙秘権を行使する!」
いやそれもう答えだろ?!なんか謝って損した気分だぞ!
……………………………
「やっぱり、これは何かがおかしい……」
「本当にお前は、さっきから何を言っているんだ……」
本日の予定は仕事の外回りのみ。なんてカズマの口からは聞いていたが、こいつの予定が予定通りに済むはずがない。サキュバスと検察官のフォローで少し仕事が減ったかと思えば、何故か王都で話題の犯罪集団に遭遇し、更には買い物の終わりに大雨が降った。しかし、どんな時でもブレないのがプロの護衛、戦闘時にも買い物のときでも、私は片時もカズマの側を離れなかった。だから、本当ならそろそろ褒められても良いはずなのに、何故か今は距離を置かれている。
「良いから、カズマも早くシャワーを浴びてこい……風邪をひいたら、皆にうつしてしまうぞ……」
「お、おぉ……それは確かに困るな……じゃあ、俺も風呂に行ってくるよ……」
しかし、ここで感情的になれば今日の行いも水の泡だ。カズマはきっと、普段と違う私に困惑しているのだろう。それならばきっと、風呂で落ち着けば私の頑張りにも気付く筈だ。そう思っていたのに………
………………
「今日は何なんだよこのチョロ騎士が!さっきから距離が近いわ良い匂いがするわ……こっちは色々と溜まっててもう限界なんだよ!お前は自分の可愛さを少しは自覚しろ!襲うぞ!」
全く予想していなかったのだが、カズマの余所余所しさの原因は、私を女として見ていたからだった。以前ならばふざけるなと暴力で一蹴していたであろうその言葉に、今はこんなにも鼓動が跳ね上がる。だが、こんな不意打ちでそんなこと言われても、私は乙女のような反応なんて出来ない。
「ふ、ふざけるな!以前はあんなに頑なに拒んだ癖に!手を出したいなら出せば良いだろう!私はお前になら捧げても良いと言ったはずだぞ!」
咄嗟に口から出てしまったのは、いつもの可愛くない私の言葉。この言葉は決して嘘ではないが、こんな空気でカズマに愛して貰えるはずがない。売り言葉に買い言葉では、また喧嘩をして終わってしまう。
「だから今は辞めろ!その面倒な感じも許せちゃうから!溜まってる男を誘惑するな!この流れで関係を持つとか、絶対に後悔して……んっ?!」
だから、もう言葉に頼ることはもう辞めた。余計なことしか言わない唇なら、いっそ塞いでしまう方が良い。ただ、ほんの少しだけ勇気を出した塞ぎ方で……
「ほ、本当に無理して誘惑してるんだからな……これ以上、私に恥をかかせないでくれ……」
「く、クレア!」
どさっ
何とか振り絞った可愛げのある言葉は、どうやらカズマに届いたらしい。普段の残念なモノを見るような目が、今だけは獣のように血走っている。あぁ、私はそれで構わない。お前が理性を持って愛する人は私ではない。だから、私のような女に向けるのは、その獣のような欲望だけで良い……
「本当に……良いんだな?」
「遠慮なんてしないでくれ……私が捧げたいのはお前だけだ……だから、欲望のままに奪ってくれて良い……」
するりっ
私の言葉に従ったのか、それともただ我慢の限界か……カズマの手が私のショーツをずりおろし、右手が湿った割れ目をなぞる。本音を言えば優しくされたい。繊細な女として、優しく甘く、時間をかけて愛して欲しい。でも、それはきっと高望みだ。私のような粗雑な女には、これくらいで丁度よい。そう自分に言い聞かせ、私は痛みに耐えようと歯を食いしばった。のだが……
ちゃぷっ…ぬるぬる……
「あっ……な、なんだこれは……なんでそんな血走った目で……こんなにも優しく………あぁんっ!」
予想に反した優しい愛撫に不意をつかれ、私の身体は大きく跳ねる。こんな不意打ちに耐えられるはずがない。何度も苦痛に耐えてきたこの身体は、甘い快楽への耐え方など知らないのだから……
「クレアは可愛い声で鳴くんだな……ほら、クレアの気持ちいい顔、もっと俺に見せてくれよ……」
「だ、駄目だカズマ…それは本当に駄目だ……今名前を呼ばれたら、そんなに見つめられたら私は……あぁんっ!」
ビクンッ!
自分でも予想出来なかった程に早く、私はカズマの指で達してしまった。カズマが正気じゃないのは解っている。でも、その声で名前を呼ばれたら、愛する人に見つめられながら、その手で触れてもらえたら、気持ち良くない筈が無いのだから……
「ごめんクレア……そんな姿見せられたら、もう本当に限界で……」
「ばか……似合わない我慢などするな……お前になら、良いと言ったろ…」
わずかに残っていたカズマの理性が、どうやら最後の一線を死守していたようだ。だが、ここまで来て手を出さないなんて、むしろそっちの方が女として傷付く。だから、私はカズマの首に手を回した。私の気持ちを、真っ直ぐ伝えるために……
「……良いんだな?」
「あぁ……お前になら……んっ」
ちゅぷっ……くちゅっ…
少し落ち着いたカズマの唇が、私の唇に重ねられる。それは触れるだけのキスから始まり、徐々に強く、そして深く、時間をかけて粘膜の中へ浸透していく。あぁ、唇だけでこんなにも幸福なら、この先はどれ程のものが待っているのか……まだ何も知らない私の女の部分は、それを思うだけで熱く蜜を溢れさせてしまう……
「ふぅ……痛かったら言ってくれよ……多分俺は、優しく出来ないからな……」
「気にするな……私はそれも受け入れる……」
私達の唇を繋ぐ唾液の糸が途切れると、カズマは私の服に手をかけた。あぁ、遂に私は愛される。このまま強引に服を剥かれ、私はこの男に組み伏せられて処女を……
しゅぱん!
「取り敢えず、脱がせた服はここに畳んでおくな?」
「えっ……うん、ありがとう……」
えっ?なんで私もう裸?何だその手際の良さと謎の気遣い?!今のは強引に脱がされるとかそういうのじゃ………
「じゃあ、いくぞ……」
「えっ?あ、あぁ……」
いや、今はカズマの謎スペックには目を瞑ろう。私はこれからカズマの女になる。今はそっちの方が重要だからな……
ぐちゅっ…
「ぐっ……」
「ごめん!痛むか?!」
「大丈夫だから気にするな……それに、お前なら痛み以上に悦ばせてくれるんだろう……」
カズマのモノに貫かれた感触は、計り知れない熱さと僅かな痛み。だが、変なところで優しいこの男は、私が破瓜の痛みに顔を歪めたのを見逃さない。しかし、これは決して苦痛な痛みではない。だから、少し恥ずかしいがこうして望めば、こいつはきっと最後まで愛してくれるはず。そう思って、私は代わりに快楽を要求した。
「よし任せろ!」
「あ、あまりやる気を出されるのも何か違っ……あぁん!」
ガクンッ!
カズマの両手が私の身体をなぞり、最後に軽く胸に触れた。たったそれだけの僅かな刺激で、私は破瓜の痛みを越えて逝かされてしまう。不味い、これは言葉を間違えた。こいつの我慢とか手加減というのは、多分私の知るレベルより桁が1つズレているのだ。我慢して獣になったカズマでも、私を堕とすなんて造作もない可能性もある……
「クレアって敏感なんだな。これなら、痛みなんて直ぐに忘れさせてやれそうだ……」
「まっ…待てカズマ……私は初めてだからそんな…あぁ〜!」
ビクッ!
まだ絶頂の余韻が抜けない身体が、今度は陰核の刺激で逝かされる。だが、さっきから与えられる絶頂はどれも浅く。全身が脱力するようなモノではない。つまりこれは、手加減により調整された愛撫なのだ。私をとことん楽しむための……
「じゃあ、そろそろ動かすからな……」
「まっ…待ってくれ……まだ余韻が……はぁん!!」
ぐぷんっ!
カズマのモノが私の中を一往復しただけで、私は情けなく身体を仰け反らせてしまう。先程までの苦痛はかき消され、今の私はただ快楽だけを享受しているのだ。これが淫魔の力なのか、それともカズマの技術なのかは分からない。ただ1つ確かなことは、愛する相手にこんなに気持ち良くされては、私にだって火が着いてしまうと言うことだ。
「どうだクレア、これなら痛くないか?」
「ばか……もう分かっているだろう……早く、思い切り愛してくれ…もう、カズマが欲しくて溜まらないんだ……」
「了解。思ったより早く堕ちたな……女騎士様?」
「そ、そんな言い方は辞め……はぁん!」
じゅぷっ!ぐぷっ!
私の合意……いや、もはや懇願と呼べるものを手にしたカズマは、遂にその欲望の片鱗を覗かせた。その容赦ないストロークは私の内蔵まで響き、感度を高められた身体は一突き毎に身体を強張らせてしまう。あぁ、これが愛する男との行為なのか……思ってたより気持ち良いのは有り難いのだが、感慨深さとか掻き消えるほど気持ち良いのは予想外だな……
「クレアの腟内、狭い上にスゲー締まる!こんなの、5分も保ちそうにないぞ!」
「ま、待て!この快楽を5分は十分に長っ……あぁっ!」
ほんの数十秒愛されただけで、この身体はもうカズマの与える快楽に抗えない。数往復で浅い絶頂を繰り返し、その絶頂は段々と深くなっていく。こんな凄いのを5分もされたら、私はきっとカズマに屈服してしまうだろう。でも、それもきっと悪くない。こいつはきっと、従順な女の方が好きだから……
「本当に良い声で鳴くなクレア……どうだ、いつも叱りつけてた男に抱かれてる感想は?」
「い、良いに決まっている……小言を言おうと叱りつけようと、それでも変わらず好きな男に抱かれているんだ…気持ち良くない筈がないだろう……」
自然と口から出た言葉は、やはり何時もの私の口調。しかし、カズマの腕に抱かれているからか、その内容は少しだけ素直な言葉になった。まぁ、これに関しては本当に今更なのだが……
「ほぅ……普段はキツイことばかり言う癖に、堕ちたクレアは可愛い事を言うじゃないか!折角の機会だ、今夜はとことん可愛く鳴かせてやるよ!」
「ひゃうん!そ、それはお前の素行が悪いからで…んんっ!……そ、そうやって誤魔化すのはズル……あぁん!」
最初は性欲処理のつもりで始めたこの行為に、今では私が本気になってしまっている。きっとコイツにとってはこれが雑な抱き方で、愛する妻たちへはもっと情熱的なのだろう。でも、今の私にはそんなのどうでも良い。今はただ、カズマの寵愛を最後まで受けたい。そんな願いが頭の中を埋め尽くしている……
「くっ……そんな締め付けられると、マジでもう保たないぞ……」
「良いから…我慢なんてするな……最後は私の膣内で……はぁん!」
繰り返した絶頂が浅かったからなのか、それとも女の身体とはそういうものなのか……十分過ぎる程の快楽の中で、腹の奥だけが満たされない感覚がある。あぁ、きっとこれが本能なのだろう。愛する者と子を成したいと、身体の奥が求めている。本当ならカズマとの子など許されない。許されないのだが……
「さ、流石にそれは不味いんじゃ……」
「良いんだ!お願いだから、今だけは最後まで私をお前のモノで居させてくれ!万が一の時も、お前には迷惑をかけないから!」
ガシッ!
完全に堕ちてしまった私には、禁忌を避けるなんて考えは浮かばない。ただ本能の望むままカズマを抱きしめ、恥も臆面もなく懇願してしまう。あぁ、これをカズマが覚えていたら、きっと一生の弱味になるんだろう。だが、それ以上に私は求めてしまったのだ。女として、カズマのモノになりたいと……
「馬鹿!流石に責任くらい取ってやる!クレアだって、ちゃんと大切に思ってるし、俺はそこまで外道じゃないぞ!」
「あぁ!もうその言葉だけ達してしまいそうだ!早く!意識があるうちに注いでくれ!カズマのを全部、私の中に!!」
「馬鹿!そんな締めたらもう……くぅ!」
「あっ……あぁー!!」
ぎゅ〜っ!……バキッ
深く達して脱力する身体に、じんわりと広がるカズマの熱。本当にカズマのモノになったと言う実感が、腹の奥底から多幸感となって湧き上がってくる。あぁ、こんな幸福は感じたことがない。私は本当に、心底この男に惚れていたらしい……
「ありがとうカズマ……お前に本気で愛して貰えて、私は本当に嬉しかった……でも、関係は本当に今のままで良いんだ……ほら、アイリス様のこともあるしな……」
自分の上に覆い被さる男に向かって、私はなんて馬鹿な話をするんだろう。でも、これは私の本心だ。今の距離感が心地よくて、アイリス様も諦めたくない。そんなズルい要求も、カズマならきっと受け入れて……
「あれ、どうしたカズマ?なんか首の方向が変な気が……お、おい!まさかさっきので首が?!おい待て死ぬな!そんな馬鹿な理由で死ぬな!確かここにエリクサーが……あぁ!待て逝くな!口から出てる魂を戻せ!!」
……………………
「…本当にごめん!こんな大切な事をうろ覚えで!」
あの後エリクサーにより一命を取り留めたカズマだが、どうやらその時の記憶が消えてしまっているらしい。まぁ、欲望に流されてとんでもない懇願をした挙げ句、最後は膣内射精に興奮してサバ折りをかましたなんて、いっそ忘れてくれたほうが良い。と言う事で、私はカズマに詳しい説明をするのを辞めた。いや、だって下手すれば国家転覆罪だぞ?無罪証明に大好きホールドで事故ったとか言うのか?どっちにしろ社会的に死んでしまうわ!
「いや良いんだ……本当に良いんだ……むしろ思い出さないでくれ……」
「流石にそれは俺の気がすまない!やっぱり全部説明を!」
「いや良いから!本当に勘弁してくれー!!」
最後までお付き合い頂きありがとうございます。
私の中ではチョロイン代表と勝手に認識してるクレアさんです。大好きホールドでサバ折りはダクネスにやらせようとしたものの、流石に可哀想だから辞めました。でもクレアではしちゃうのです。この距離感が好きだからです!
また不定期ですが、お暇な時にでもお付き合いください。