そう言えば大してネタにしてないなぁと思い立ったサキュバス達。ロリーサがカズマに憧れていたり、フラグだけ立てて放置してました。数少ない強みがR-18であることを活かして、折角なのでそろそろネタにしてやります!
またお暇な時にでもお付き合いください。
その日、サキュバス店の中に激震が走りました。
「皆さん集まったようなので…………緊急会議を執り行います!」
誰もが見間違いだと心から思いました。しかし、何度見てもそれは事実であり、勘違いでない事は明白だったのです。まさか……まさかカズマ様が…………私達を相手に起つなんて!!
……………
「では、本件……カズマ様の店内勃起事件について意見がある方は居ますか?」
先輩(受付兼チーフ)の主催の元、私達は会議室に集められました。人間の皆様にはご理解いただけないと思いますが、今回の件、私達にとってそれほどの大問題なのです。
「はい」
「はい、アーネスさん!」
「あの、カズマ様が起つのはいつも通りなのでは……」
ザワッ……
あぁ、これだから勝ち組は……
「はぁ……貴女も愛してもらうために色々と頑張っていたではないですか。その間……つまりベッドに入る前に、一度でもカズマ様が勃っていたと思いますか?」
「へっ?別にそこを注視してないので分かりませんが……そりゃカズマ様も男性ですし、時にはそういうこともあるのでは?」
「ないわ」「ないです」「ないのよ」「貴女に対して半立ちさえ無かったわよ」
「そんなっ?!そ、それは普通に凹む…いっぱいアピールしたのに…」
いや、結局貴女はゴールしてるじゃないですか!それですか、その危険そうな顔で甘え上手なギャップが良いんですか?!カズマ様の好みはそれなんですか?!私が甘えても、見た目通りですよ畜生!!
「カズマ様は性交を愛を育む行為と捉えています。それ故『好き好きラブラブ子作りエッチ』の多幸感と快楽を覚えて以来、私達の生態にむしろ世界の不条理を感じているらしく、サキュバス相手に勃たなくなってしまったのです。私達だって、生の身体を許すのは愛する人だけだと、好きな人と「好き好きラブラブグチョグチョエッチしたい」と……人によっては言うのにですよ!」
「そうよね……人によっては言うわよね……」「まぁ、個性はそれぞれだしね……」
えぇ、ここで総意と言えないのがサキュバスの辛さです。基本的には「濃いの出してくれる男ならまぁ大抵オッケー!」なのがサキュバスなので、ここに居る我々のほうが、多分稀なケースですし……
「あぁ、確かにカズマ様ってそういう所は繊細でロマンチストですからね。ハーレム作っている割に、ベッドでは一途に愛してくれるし……」
「「「「ちっ!!」」」」
「ひっ?!そんな怒る話か?!」
いや、今のはアーネスさんが悪いです。カズマ様の性は極上のご馳走であり、性格も悪魔の理想のようなお方ですから、我々の人気は計り知れません。まぁ、セナさんがカズマ様を好きになった理由は、今でも謎のままですが……
「でもこのまま放置する訳には行きません!カズマ様の性欲を間近で受けてしまうと、下手な淫魔ではその場で絶頂してしまいます!」
「えっ…そんな馬鹿なこと……」
「えぇ、私達ベテランでも軽く逝くもんね……」「油断してたら3回は余裕かしら……」「もうイジる必要もないわよね……」
「……あるのかよ?!」
そう、あれは本当に危険です!アーネスさんはもっと我々の事を勉強しましょう。セナさんは理解して頷いてますよ。えぇ、それはそれで変な気もしますけど!
「えっと、それならあたしは淫魔じゃ無いわけだし、あたしが家臣としてスッキリさせれば……」
「ちょっ!何言ってるんですか?!アーネスさん不在時に勃ったんですよ?それなら、その権利は貴女にはないはずです!」
「いや、流石にそこに権利って……」
「あるでしょ」「あるわよ」「ないとでも?」「むしろ横抜きは最低じゃない?」
「えぇ……あたしら同じ悪魔だけど。そこらへんの感覚全然違うんだな……」
そりゃもう、私達にとって性はアイデンティティですからね!譲れるはずがありません!
「しかし、エリス様の妊娠で溜まってるのは間違い無いとして、問題は誰に対して勃ったのかよね……」
「そうですね。月次の現場報告の時なので、経理報告を用意してたセナさんとアーネスさんは違うと分かるんですが……」
「くっ…」ギリッ
あっ、セナさんも期待してたんだ……
「それなら、この先は私達の戦いじゃないかしら?オーナーの寵愛を受けるのは誰か、サキュバスらしく色仕掛けで決めようじゃない!」
「そうね!その方がサキュバスらしいわ!」
「なぁ、それならあたしとセナも別に……」
「「「「それは駄目!!」」」」
「くぅ!」ギリギリ!
なんか、セナさんは可哀想だから参戦させてあげたい気もしてきました。まぁ、色仕掛けなんて出来る人じゃないと思いますけど………
「奥さんが女神だろうと、年頃の男が溜まってるのならこれはもう事故よね?」
「あぁ…あの極上の精に手が出せるなんて……ても仕方ないの!だって事故だもんね!」
「うんうん!アーネスの前例があるんだから、もうエリス様も本気で私達を祓ったり出来ないはずよ!」
「あたしとカズマ様の関係は事故じゃないのに……」
何はともあれ、今日からカズマさんの争奪戦が始まるようです。多分食欲的な意味でのライバルは多いですが、私は負けません!ここで気持ちを伝え……出来れば子作りまで持ち込む勢いです!
「ふふっ、こうなってしまえば私も手加減しないですからね?恨みっこなしですよロリーサ?」
「わ、私だって負けません!今日は一日中アピールしてやりますから!」
「いや、お前ら仕事はしろよ……」
それは、嫌われたくないのでちゃんとします!
………………………………
「いらっしゃいませー!」「お客座はアンケートですか?お茶のご利用ですか?」「ご新規3名入ります!」
その日は営業開始直後からお客様が絶えませんでした。我々のやる気は性欲を呼び込むので、多分その影響でしょう。
「なんか今日は繁盛してるな〜」
その光景を見て、カズマ様はとても満足気です。しかし、視線の先に居る彼女らは「カズマ様は頑張り屋な女の子好きですよね?」組です。普段はあんなに頑張らないクセに、こういう時ばっかりいい顔をするのです。全く、サキュバスの鏡ですね!
「カズマ様ぁ…これ、夜の部の新しい衣装なんですが、似合いますぅ?」
ちょっ?!ニップレスがズレてる?!いや、これは間違いなく故意!ドジっ子アピールと露骨なセックスアピールの重ね技です!
「いや、そこは出しちゃ不味いだろ…」
「えぇ、何処ですか〜?カズマ様が直してくださいよぉ〜?」
な、なんという回避不能攻撃!直してくれなきゃこのまま人前に出ると言う遠回しな脅迫!これで剥がされたらエロい声を出すに決まってます!くぅ!その手があったかぁ!!
ピッ、ペタッ
「ほら、これなら良いだろ?」
「……へっ?あれ?いま貼り直しました?!」
「えっ?うん」
い、いまのは……淫魔スキルにより苦痛を最小限にしつつ、焦らす時の要領で快楽さえほぼ0にする高レベル技!視覚にはエッチな接触なのに全く気持ち良くないからと、淫魔でさえおねだり必須のあの技をカズマ様が?!まだ私も習得してないのに、何という敗北感!
「い、いえ……ありがとうございます…」
「どういたしまして。でも、まだ昼の部だから上に1枚羽織ってくれよ?」
「あっはい……そうします……」
これはキツイ!淫魔がハニートラップを普通に回避されるのはめっちゃキツイですよ!まぁ、今はザマァと思ってますけど!
「あ、あのオーナー!ご相談があるんですが……」
「はいはいオーナーですよ。どうしたんだ?」
「その…私のここ、えっと……女の子の穴が変じゃないかなって……」
「…………詳しく聞こうか」
こ、これは何という頭脳プレイ!相談してくる女の子が可愛く見える男性の心理に、更にドストレートなエロさを足しています!そして、カズマ様が困ってる美人を放っておく筈がないと言う部分に、気弱女子を演じて保護欲まで掻き立てるなんて……なんて頭脳プレイ!このクソビッチ!!(褒めています)
「お客さんが私の容姿をそのまま指名してくれたんです。でも、この身体をそのまま再現したら、ここの具合が微妙と言われてしまって……」
「あぁ、それは自信なくすよなぁ……」
いやそんなレベルじゃないですから!それ私達からしたら自殺モノですよ?!サキュバスの女性器が微妙扱いとか、そんな一万エリス落としたみたいなトーンで語れませんからね?!
「だからその…カズマ様にここの具合を確認して欲しくて……」
「分かったよ…お前らにとっては死活問題だもんな。ちょっと別室行くか…」
「はい!」
嘘ぉ!そんな雑な方法で良いんですか?!私の苦労は何だったんですかぁ!
………………
「あの、一応確認ですけど……何がありました?」
「聞かないで…床にぶち撒けたもので察してぇ……」ぐすんっ
私がことの顛末を確認しようと尾行した所、別室に向かった筈のカズマ様とすれ違いました。そして、その部屋に残されていたのは同僚と大きな水溜り………えぇ、察しましたよね。色々と……
「はぁ…それでも関係が持てたからいいじゃないですか…どうだったんですか?即イキとはいえ女にされて…」
「………されてないのよ」
「……は?」
この状況でされてないっていいました?!そりゃ、淫魔が数分で即イキもあり得ませんけど、この状態が事後じゃないってのもあり得ませんよね?!
「いやいや!いくらなんでもそんな……」
カッ、コロコロコロ……
驚愕する私の足に当たったモノは、カズマ様オリジナルの綿棒のケース。あれっ、濡れた使用済みのが2本ゴミ箱に……
「いや、まさかコレでなんて……」
「……そうよ……生身の処女は奪えないなんて紳士的に取り出したかと思ったら、処女膜を傷付けずに腟内を余すところなく蹂躙されたのよ……笑いなさいよ!普通に具合良さそうだぞ?って言われながら、綿棒で潮まで吹かされてアヘ顔ダブルピースした惨めな私を笑いなさいよ!」
「いや笑えませんよ!ただただカズマ様のヤバさに驚くばかりですよ?!」
それもう人類のレベルじゃないです!処女膜を傷付けず綿棒だけで淫魔をアヘ顔ダブルピースって、もはや淫魔超えてますよね?!あと、ピースしたのは貴女の勝手ですよね?!
「ロリーサもオーナーを狙うなら覚悟しなさい。オーナーは淫魔相手に加減などしないわ。でも、もう並の淫魔では相手に……はぁん!」ガクッ
「くっ!余韻で意識まで持っていかれるなんて……私達はどうやら、とんでもない化け物を生み出してしまったようですね……」
まぁ、ちょっとだけ期待もしちゃいますけど……
…………………………………
「オーナー、お茶が入りました」
「あぁ、ありがとう。頂くよ」
お店に人が増えてくると、カズマ様は社長室兼談話室で書類の確認を行います。私達の夢で自分の製品を広告してる成果の確認らしいですが、この時には常に先輩かセナさんを側に置きます。そして今日は先輩の日、つまり先輩が動くなら今という事です……
「そう言えば、エリス様の経過は順調だとか……悪魔の私が言うのもおかしな話ですが、大変喜ばしいことですね」
「ありがとうございます。ただ、好調過ぎて頻繁に教会に顔を出すもんだから、国中の信者が祝いに来て大変みたいですけどね?」
「あらあら、人気者も辛いですね」
普段のように和やかに話す先輩ですが、その目は獲物を狩る狩人のそれです。やはり先輩も狙っているのでしょう。カズマ様の持つ、淫魔さえ狂わせかねないその極上の精を!
「所でオーナー。全ての奥様を満足させるために習得したスキルですが、エリス様が不在では持て余してはいませんか?」
「あぁ、やっぱり分かります?若気の至りって感じで取りまくりましたけど、まだ手加減とか出来ないんですよ。やっぱり本能に訴えかける部分だからですかね?」
「そうですね。人には生物としての本能があるので、こればかりは抑え込めませんね。ただ……」
「えっ……ちょっと?!」
すっ……
熱っぽい視線をカズマ様に向けながら、先輩はカズマ様の膝に腰を降ろしました。コレは日常の中に非日常を演出する基本技術ですが、先輩の色気でやるとその効果は計り知れません。下手をすると、これだけで理性が消し飛ぶ事もあります。
「溜まったものを出してしまえば、そのスキルの効果は抑え込めます。カズマ様が相手であれば、この身で直接ご奉仕させて頂くこともやぶさかではありませんわ。い か が で す か ?」
「そ、それは……」
エッッッッッロい!サキュバスの私から見ても半端ない色気と、魅了魔法!これが先輩の全力!こんなのカズマ様に耐えられるはずが……
「えっと……流石にそういうのは違うと思うかなと……大切な仲間ですし、そうでなくてもいつも凄くお世話になってますし……」
まさか普通に回避した?!今のは一般男子なら発射してたシチュエーションと色気でしたよ!先輩の顔が完全に引きつってます!
「えぇ……まさかカズマ様、私の身体に魅力を感じないとか……」シュンッ
「いやいや、そんな事はまったく」
「では、以前の私の奉仕に拙い点など……」
「いえ、あの夢はマジで最高でした」
「そ、それならなんで……」
本当になんで?!
「俺のことを心配してくれるのは有り難いですし、身体を許してもいいって言うのは素直に嬉しいです。でも、やっぱり最後の一線を超えるなら、後悔のない相手に捧げるべきだと思って……ちゃんと、愛してるって言える相手に………」
「あ、愛って……」
あっ、これはとんでもないカウンターをかましましたね。
「サキュバスでも女の子じゃないですか?だから、生身を捧げるなら愛してる相手じゃなきゃ勿体無いですよ。俺が愛している相手だと言うなら、それはマジで嬉しいですけど……」
「……カズマ様……そんな、そんなの……流石に鬼畜過ぎます!」
ダッ!
「えっ?いやいや鬼畜はなんか違うと思うんだけど?!ちょっ受付さん?!意外にも足速っ!」
カズマ様の鬼畜発言を受け、流石の先輩もその場を走り去ってしまいました。まぁ、カズマ様には自覚なんて無いのでしょうが、愛してるって言葉は淫魔にとってとんでもない羞恥発言なのです。あえて人の価値観に治すなら……
「お願いです。このイヤラシく蜜を滴らせるだらし無く堪え性のないメ○穴を、どうか御主人様の太くて硬いので生ハ○ズボズボして熱いの注ぎ込んでください。前がいっぱいになったら、次は後ろの穴もお好きに使っていいですからぁ……」
って感じなのです。人とは価値観が違うと分かっていても、並のサキュバスにはこんなの言えません。まぁ、今だけはその価値観のズレで助かったんですが……
「おかしい……何故か俺の評判が下がった気配を感じる……」
あ、それに関しては否定できません。本当に気の毒だとは思いますが………
…………………………………
「はぁ……結局何のアピールも出来ず、ただただ仲間の分まで仕事をこなしてシフトが終わってしまいました……」
「あれだけの人数がカズマ様を追い回してたのに……実はロリーサって優秀だよな……あたしとはまた別方向に…」
時刻は夜7時、本日の淫夢受付は終了し、私達は夜の部に向けて各々の準備を進めます。と言っても、私はカズマ様の寵愛を受けるつもりで外回りの仕事を取らなかったので、何もすることなどないのですが……
「1週間くらい食べなくても大丈夫とは言え、このタイミングでの食事抜きは堪えますね……せっかく色々満たされるつもりでしたのに……」
「あれだけ客が居たって言うのに、振られた奴らがヤケ食い感覚でたくさん持っていったからな……絞り殺しとか起きなきゃ良いけど……」
先輩方はサキュバス的に深く傷付いている筈なので、コレに関しては強く責めることなど出来ません。ただ明日からの争奪戦に関しては、せめて迫る人を限定すべきです。じゃないと、本当にお客さんにミイラが出ます。
「はぁ……真面目に頑張っているだけでは、やはりチャンスなんて掴めないのでしょうか……この世の中、正直者が損をする気がします……」
「そんな拗ねんなって。カズマ様に尽くし続ける限りチャンスはあるさ。今日はあたしが奢ってやるから、ギルドに飯でも食いに行こうぜ?人間の食事も、気休め程度にはなるんだろ?」
「うぅ、アーネスさん優しいです……そう言うところが、カズマ様に愛されるポイントなのですか?」
「うん、いい加減そこから離れろ。あたしだって愛される理由なんて分からねぇよ……」
性欲を糧とする私達と、悲愛の悪感情を糧とするアーネスさん。人より敏感に恋愛を感じ取れる私達にも落とせないなんて、やはりカズマ様は只者ではありません。ここは冷静になって作戦を練る必要がありそうです。
「おや、お二人もまだ残っていたのですか?」
「あ、セナさん……お疲れ様です。私達はこの後食事に行くのですが、良ければセナさんもご一緒に……」
「申し訳ございません。実は先約が……えぇ、とても大切な先約が入っておりますので……」
えっ、ちょっと待ってください?何ですかこのあふれる程の充実した性欲!まるで意中の人とベッドに入ったかのような、甘く充実した性欲の香りがします!まさか……
「おっ?アーネスとロリーサも遅くまでお疲れ様。今日は大繁盛だったな」
「えっ、カズマ様……」
な、何故二人同時にオフィスから……まさかセナさん?!
「この後はカズマさんと予定がありまして……ちょっと個室のお店に……」モジッ
メス顔してる!このムッツリ眼鏡メス顔してますよ!と言うかコレ条約違反です!セナさんに参加権は無かったはずです!!
「んっ?これは女性の扱いに困惑する悪感情の味……カズマ様、まさかセナさんを誘ったのは……」
「えっ……まさか私が扱い難いからですか?!」
あっ、そういうことなら許します。むしろ空振りして可哀想なので、今度一杯奢ります。
「いや違いますって!ちょっと相談したい事があっただけで、そもそもセナさんに変な事するつもりはありませんよ?!」
「くっ!この厚い信頼ゆえに、悔しがれば良いのか喜べば良いのか分かりません!でも取り敢えず話は聞きます!」
安心してください。私が代わりに喜んでますよ!
……………………………
「サキュバスの好感度が分からないと?」
カズマ様の相談事とは、本日の私達の行動についてでした。突然あんなアピールを受けたら、確かに何かを疑いたくもなるでしょう。その理由が店で勃っていたからだなんて、そんなの分かるはずがありません。
「そうなんです。今日は皆の様子がおかしくて、実は絞り殺そうとされてるんじゃないかって……」
「そ、それは絶対にありませんよ!私達はカズマ様のことを信頼してここに居るんです!それを絞り殺すなんて……」
まぁ、確かに嫌いなオスを絞り殺すのもサキュバスの生態ですし、なんなら好き過ぎて絞り殺す事もあるんですけど………
「確かに彼女らの生態は人とは異なります。しかし、私は契約主義で誠実な悪魔族の皆様を信頼しています。価値観はことなれど、皆さんの日々の行動こそ信頼する根拠となるのではないでしょうか?」
「そうですよカズマ様!セナさんもカズマ様も、今では私達の仲間です!私達はお二人に、絶対的な信頼を寄せています!」
「ふふっ……そう熱心に説かれると恥ずかしいですが、やはり信頼とは嬉しいものですね。カズマさんもこのロリーサさんの反応を見れば、異種族でも分かり会えると実感しませんか?」
「そ、それはまぁ……」
流石はセナさん!理想的な交渉術でカズマ様の不信感を解いてくれました!さっき失敗を喜んでごめんなさい!
「セナさんは誠実で信用できる方ですから、サキュバスの中でも憧れる者が多いんです。仕事も真面目で美人ですし!」
「そ、そうやって真っ直ぐ褒められると照れますね……」
「一途で乙女な一面は可愛らしいですし!」
「も、もう…本当にこれ以上は……」テレテレ
「性欲も強めで、毎晩お口で3回は逝かせてあげたいってファンが多数いるんですよ!」ニコッ
「すみません。相互理解が遠退くので、今の話は無かったことにしてください」スンッ
あれ、なんか間違えました?!
「……性欲強いんだ」
「カズマさん、その発言はセクハラです」
「あ、すみません………」
そう言えば、人は性欲強いことを恥じるんでした。動物には変わりないので、それは良いことだと思うんですけどね……
「ま、まぁセナの異常なレズ受けの良さは置いておくとして……」
「異常な?!ちょっとアーネスさん!それは置いておくべき話題では無いと思うんですが?!」
大丈夫ですよ。レズセッ○スなら絞り殺すことはないので。
「カズマ様に向けられた感情は、どれも好意的なものばかりです。「やりたい」「抱かれたい」「注がれたい」「孕みたい」などの……ええっと……サキュバス的にはとても好意的な感情が向けられていまして……」
「これ、立場が逆なら俺は即逮捕なのでは?」
「私はそれより、我が国の法律に同性に対するセクハラの記載が無いことが怖いのですが……」
あっ、無いんだ……セナさんちょっと危ないかも……
「まぁ、そこは今後も歩み寄りということでお願いします。私達にも悪意はないので……」
「「あっはい」」
でも、こうして価値観について話すと、私達は人とは違うと実感します。カズマ様に気持ちが伝わらないのは、やっぱり異なる存在だからなのでしょうか……
「あれ?カズマ様がサキュバスを疑っていたなら、私がこの会話に参加するのはおかしいような気がするのですが……私だってサキュバスなのですし……」
「今更何いってんだよ。サキュバスだろうと人間だろうと、毎日真面目に頑張ってる娘を疑うわけ無いだろ?今日も皆のフォロー頑張ってたしな?」
「か、カズマ様……」
私のこと、ちゃんと見てくれて……
「そうなんですよカズマ様!ロリーサのやつ、カズマ様の為に食事も取らず働き詰めなんです!これは主として、その労をねぎらう必要があると思います!」
「アーネスさん?!」
「そうだな。何が原因かは分からないけど、それでロリーサが損な役回りをするのは話が違うよな。店の運営を支えてくれたご褒美に、何か要望があれば話を聞くぞ?」
「えっ?!いやその……でも、私は雇用契約を忠実に守っているだけで……」
でも、こんなチャンス二度と来ないかも知れない。カズマ様の精を狙っていると思われたとしても、今なら空腹だからって言い訳が出来る。それなら、今はほんの少しだけ踏み出してもいいのかな……
「………もし、カズマ様の精を頂きたいと言ったら、カズマ様は応えてくださいますか?」
「えっと……ただ空腹だからって理由なら、ドレインタッチじゃ駄目なのか?」
あっ……やっぱり私じゃ駄目なんだ……カズマ様は、私の性愛を愛とは思ってくれてない……私の絞り出した言葉の真意を、正しく汲み取ってはくれない……
「そ、そうですね!カズマ様はドレインタッチがありますもんね!ただその、好きな人の精はとても美味に感じると聞いたので、ちょっと言ってみただけです……」
「まぁ、確かに空腹なら美味いもん食いたいと思うよな。でも、流石にそれは勘弁してくれ。食事感覚で手を出せる程、まだサキュバスの性質を割り切れてないからさ?」
「わ、私こそすみません……ちょっとデリカシーが無かったですね……取り敢えず、今日は人のご飯で勘弁してあげます!でも、高いお店で奢ってくださいね!」
あぁ、やっぱり私はまだ遠い。こんなに近くに居るのに、まだまだカズマ様に気持ちは届かない。それは私がサキュバスだから……カズマ様とは違うから………
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チュンチュン…アサチュンチュン……
……………ふぅ……何故でしょう……あの状況からしちゃうなんて予想外です……まぁ、すごく良かったんですけど……
最後までお付き合い頂きありがとうございます。
まぁ、据え膳には割と簡単に食いついちゃう雑食獣のカズマさんなので、溜まっていればまぁまぁ流されます。なぜ食われたかと聞かれれば、流石にそろそろロリーサが可哀想だったからです。セナさんはまぁ………うん。
相変わらずの不定期ですがまたお暇な時にでもお付き合いください。