※この作品はR-18です。

英雄特典のエリス様   作:熱心なエリス教

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いつもお付き合い頂きありがとうございます。

この人出したらなんかやるしか無いと思いまして…ゆいゆいさんファンの方はお付き合いください。


番外編、この計算高き母と女子会を

「カズマさんは料理も出来るのね。しかもここにいるどの女性よりも上手なんて、いい旦那さんだわ」

 

俺はめぐみんに頼まれてゆいゆいさんの手伝いをしている。なんと言うか、食材をあまり扱った事がない人って感じで、料理をあまり知らなかった。

 

「まぁ、料理スキルのお陰ですよ。あとは食い物の知識の多さですかね?」

 

「こんなに美味しいご飯が普段から食べられるなんて、娘はそれだけで幸せ者ね」

 

ちょっと味見をさせただけで、ゆいゆいさんの表情はまさしくご満悦といった感じだ。ほぼ水のお粥ばかり食べていたら、そりゃそうなるのかも知れない。

 

「喜んで貰えて良かったです。次来たときは、もっと色んなモノを作りますね」

 

「……えっとね?カズマさん」

 

どうしたのだろう。ゆいゆいさんは少しモジモジしている。味見のおかわりが欲しいのだろうか?

 

「人妻をあまりからかわないで…そんなに情熱的に口説かれたら、本当に困ってしまうの…私には旦那が…」

 

この人は本当に何を言っているんだろう。

 

「あの、ゆいゆいさんはご飯食べさせられたら口説かれた事になるんでしょうか…」

 

「だって、こんなに美味しいものを続けて贈られるなんて、私の体に覚えさせるつもりとしか…」

 

なるほど、この人はいま食事で調教されているのか…どんだけやべぇ食生活だったのだろう。

 

「そんなに気にしなくて良いですよ。俺は家族や友達の為に食事を作るのはいつもの事ですから」

 

「やっぱりハーレム作る人は違うのね…私もやっぱりその中に…」

 

この人はもう色々手遅れなような気がしてきた。

 

「ほら、料理が冷めますよ。お母さんは早く目を冷ましてください。夫婦関係も冷めますよ」

 

長女が容赦ない。

 

「カズマさん?めぐみんは差し上げますが、ゆいゆいは……」

 

「狙ってませんから!大丈夫ですから!」

 

あんた、酒欲しさに奥さん売ってなかった?とは考えなくもないが、この家ではひょいざぶろーさんが最後の希望だ。出来れば他にすがるものが欲しい。

 

「んっ!これは!…私もカズマさんちに住みたくなってきた」

 

ひょいざぶろーさんは俺の作った食事を一口食べたあと、そんな事を言い出した。マジで来られたら困ります。

 

「カズマさんがめぐみんだけの旦那だったら、二世帯でお願いしたいくらいだ。大変美味しゅうございます!」

 

「それはありがとうございます」

 

まだひょいざぶろーさんのネジは外れていないらしい。

 

「二世帯同居は私が嫌ですからね!」

 

めぐみんに拒否され、少し寂しそうなひょいざぶろーさん。仕方ない。こうやって娘は大きくなるんだろう。

 

「食事が終わったらお風呂にどうぞ。後でお酒でも飲み交わすのでしょう?貴方も、先に入ってしまっては?」

 

ゆいゆいさんに促されるまま、俺は風呂に行く。流石に風呂で何か仕掛けてこないだろう。多分。

 

__________________

 

「…こう来るとは思わなかった」

 

「良いじゃないか、私とカズマくんは義理の親子なんだぞ?」

 

「嫌な訳では無いんですよ?ゆいゆいさんが何か仕掛けているかと…」

 

まさかひょいざぶろーさんと入ることになるとは。

 

「めぐみんからそれとなく聞いたよ。焚き付けるような事をして悪かったね。妻はどうも色恋に関しては頭のねじが抜けていたようだ」

 

紅魔の人間はそもそもネジなんて抜けっぱなしだと思うのだが、今のひょいざぶろーさんが言うと説得力がある。本来のゆいゆいさんは貧乏をこじらせて居る以外は常識的らしい。

 

「金に困らず、一番好きな相手と一緒になるって言うのはそりゃ喜ばしいことさ。でも、まだまだ二人とも若いんだし、結婚を焦ることもないだろう?」

 

「そうなんですけど…もしも万が一と言うこともあるじゃないですか?」

 

主に理性を保てないとか。

 

「カズマくん?胸の感触を確かめたり、下着を取ったりしているのに、なんでそこはちゃんとして居るんだい?私はてっきり既に関係を持っているモノだとばかり…」

 

「もし出来ちゃったりしてから挨拶とかになると、イメージ悪いじゃないですか、ただでさえこんな関係性なんですし…」

 

ゆんゆんが妊娠してたらどうしようと、大変不安な夜を過ごしたものだ。ごく最近だけど。

 

「君はよく分からん所で律儀だな」

 

「ハーレム作る訳ですから、それくらいの事は…」

 

でないとマジで刺されるかも知れない。

 

「どうやら君は恋人より先に家族を持ったらしい。それでは、守るモノが多くて大変だろう?」

 

今まで深く考えて無かったが、ひょいざぶろーさんの言葉が俺の中で一番しっくり来た。

 

「気がついたら先に家族が出来てて、その後で子供とか将来の事を考えたんです。そうしたら、失いたくないモノが多くて」

 

「だったら私も仲間に入れてくれ。君にはまだ父が居ないようだ。嫁さんばっかりだと、男のロマンを理解する仲間が居ないだろ?」

 

「ひょいざぶろーさん…」

 

俺たちは、少しだけお互いを分かり合えたような気がした。

 

「まぁ、今は嫁のお義父さんで良いさ。家族には自然となるものだからな?まずは飲もうじゃないか!」

 

「そうしましょう」

 

俺たちは酒盛りを楽しみに浴室を後にした。ほんの少しだけ親父に会いたい気持ちが芽生えた。いつか、天国で嫁達を自慢してやろう。きっと驚くだろう。

 

_______________

 

「私もカズマさんを見習ってこう言うのを作ってみたんですが、どうでしょうか?」

 

「良いと思いますよ。おつまみならこの位の癖は気になりませんし、なんの肉ですか?」

 

「初めてで少し焦がしてしまったかしら…駄目ねカズマさんを見習わないと、次の討伐依頼で材料を沢山狩ってこなきゃ!」

 

「おい待て!なんの肉だ?!」

 

「大丈夫ですよ。大抵の生物は焼けば食えます」

 

「おいめぐみん!?それはフォローじゃないからな!」

 

俺達はゆいゆいさんの用意したおつまみ、と言ってもほとんどは市販品だが、それらを肴に酒盛りを始める事となった。沢山残しておいても、ひょいざぶろーさんが仕事しなくなるらしい。

 

「では、カズマ君の家族となった皆に」

 

「「「かんぱーい!」」」

 

ひょいざぶろーさんが音頭を取る。いや、それを祝って良いのだろうか父としては……

 

「いやー!本音を言うとただ羨ましいよねカズマくん!」

 

「え?もう酔ってるんですか?妻と娘の前ですよ?!」

 

ひょいざぶろーさんはさておき、ほんの少しだけ警戒して、俺にだけ出されたモノが無いかを確認する。今日はそんなこと無いらしい。グラスを並べたのはダクネスだったし、酒も開封したばかりだ。さっきの肉はこめっこも食べているし多分大丈夫なんだろう。

 

「カズマ、前回はゆいゆいさんが暴走したが、今回は大丈夫そうだぞ?」

 

ダクネスも同じことを警戒している。

 

「嫁ぐことが決まっていたら、今さら無茶はしないんじゃないか?」

 

「そうか?…まぁそう考えたらそうかも知れないな!」

 

俺達は警戒を解くと、素直に酒に手を伸ばす。どうせやり手アークウィザードのやることなんて、俺たちに防げるとも思えない。それに、この人数相手に魔法をかけるのは至難の技だろう。今は素直に、この場を楽しむことにした。

 

_______________

 

冒険者は続けるのか、今後はどんな仕事をするのか、冷やして混ぜる機械は何に使うのか。そんな話で盛り上がるうち、こめっこが眠そうな顔をするような時間になった。

 

「あなた、そろそろこめっこを寝かし付けてくださる?」

 

「ふむ、そうだな。こめっこ、皆と遊ぶのは明日にしよう。早く寝ないと大きくなれないぞ?」

 

「はーい!」

 

ひょいざぶろーさんとこめっこが席を外した。これで、対抗できるアークウィザードが居なくなった訳だ。何かするつもりなら今だろう。

 

「じゃあ、おじさんは居なくなりましたし、女子会らしくコイバナを始めましょうか」

 

別に悪くはないんだが…何か拍子抜けだな。

 

「はいはーい!じゃあ、一番付き合いが長い私からね!それは昨晩の事だったわ…」

 

アクアにコイバナとか、イメージ出来なかったのにな…ん?今お前昨晩っていった?!したよね?!モロにしちゃった件だよね?!

 

「おいアクア?!昨晩って一番ディープな話じゃねぇか!人前で言うことか?!」

 

最初に手を挙げて、初体験の話を積極的に話すのかコイツは!

 

「分かってないわね!これはコイバナを楽しむと同時に、カズマさんがいかに自分に夢中かをアピールする時間でもあるのよ!」

 

「そうですよ!相手の進捗を把握せずして、追い抜くことも出し抜くことも出来ませんからね!」

 

アクアとめぐみんの恋愛観はとても激しい。

 

「流石にそれは恥ずかしいから、もっとこう思い出に残る話とか可愛らしい話題にしない?」

 

ゆんゆんは流石に羞恥が勝るらしい。隣でクリスも頷いている。君らには色々やったもんな…

 

「いきなり赤ちゃん欲しいなんて言ったゆんゆんに今さら羞恥なんてあるんですか?」

 

「えー?ゆんゆんちゃん大胆!なになに?カズマさんにベタ惚れだったの?」

 

「あれは勘違いで!全部あるえが悪いのー!」

 

紅魔の皆さんも女子トークはそんな感じなんですね。でも、あれは本当に驚いた。あるえちゃんがサインを忘れたら、マジで手を出していたかも知れない。

 

「それなら、初対面でパンツ盗られたクリスさんはどうなんですか!」

 

「それアタシ悪くないじゃん!カズマの評判が下がるだけだよね?!」

 

「あれは事故だから!スティールの窃盗対象はランダムだから!」

 

俺だって初対面の女のパンツは取らんわ。

 

「え?……大当たりだーって振り回してたよね?」

 

え?クリスさんは僕の味方ではない?

 

「カズマさん?流石にそれは…」

 

ゆいゆいさんが少し退いてる。あなたも大概ですよね?その反応には若干不満があるぞ。言い返す言葉が無いだけで!

 

「そのパンツ盗られた相手とイチャイチャしてるクリスも凄いわよ?」

 

アクアの追撃。

 

「そう言われると……まともな精神状態なら、自分のパンツを盗った男と恋愛なんて……」

 

まともなんてゆいゆいさんに言われると納得いかない気持ちになるが、その通りなので反論はない。

 

「そりゃまぁ最初の印象はお互いに最悪だよね…お金盗られて、パンツ盗られてさ?」

 

「それがなんでそんなに仲良くなるのか分からないわ…え?まさかクリスもドMなの?」

 

「違うよ!」

 

アクアの言うことは納得だ。世の中とは不思議で仕方がない。まさか盗賊の中身が女神とは、そう言えばアクアも女神なのだが…

 

「それを言ったらお前は蛙にのまれるハズレ女神じゃねぇか!なんど返品を望んだか!」

 

「なによ!カズマさんだって引きニートだったくせに!」

 

思えば、俺と最初から好感触の女の子なんて居ただろうか?ウィズとゆんゆんくらいか?

 

「それで、そんな印象の女の子にさえやりたい放題のやり手のカズマさんは、うちの娘とはどこまで行ったのかしら?」

 

悪意しかない称号を頂きました。しかし、何て言えば…

 

「……してくれてません。カズマは大切なところでへたれます」

 

めぐみんが言っちゃうのか?そこで見栄は張らないのか?!

 

「あらあら、それは大変!これは先輩たちに指導して貰いながら実践あるのみね!今夜辺り!」

 

「なんでですか?!そこは皆が今夜は譲るとかの流れではないのですか!」

 

ゆいゆいさんの手口が地味にエグい。見せ付けるつもりだろうか…

 

「めぐみんはまだ若いのだし、そんなに焦らなくても良いのではないだろうか?」

 

ダクネスのフォロー。俺としては悪手だと思う。その話題に巻き込まれたら…

 

「ダクネスさん、そんな男を誘う身体をしている貴女はさぞ余裕でしょうけどね?うちの娘なんて若いうちに背徳感を味わう位しか武器がないのですよ?」

 

「ちょっとお母さん!自分の娘への認識がそれで良いんですか?!私もう結婚できますよ?!」

 

「よく考えてめぐみん、あんなイヤらしい身体つきのダクネスさんがカズマさんに迫ってみなさい。カズマさんのアレは一滴も残りませんよ!ダクネスさんはそれはもう凄いことをしますよ?!」

 

ゆいゆいさんもアルコールで出来上がっているらしい。

 

「な?!私とてまだ純潔だ!カズマは親への挨拶が済むまでは手を出さない変な所で義理堅い奴なんだ!」

 

「…え?カズマさんってそう言うタイプなの?」

 

「本気で意外そうな顔はやめてくれません?」

 

自業自得ですが!

 

「あら?でもゆんゆんちゃんは今日ご挨拶をしたのよね?………まさか挨拶直後にお昼から?!」

 

「なんで私は抱かれてる前提なんですか!」

 

ゆんゆんに手を出した事は話してない筈だか…

 

「だって、完全にメスの顔でカズマさんを見てるもの」

 

「メス?!」

 

ゆいゆいさんの容赦のない一撃。

 

「確かに、カズマに向ける視線に熱いものを感じますね」

 

めぐみんが乗っかる。

 

「カズマに抱き付くとき、カズマの腕をあえて谷間に入れてるしね」

 

クリスが裏切る。お前は服のなかに入れたよな?

 

「私なんて、事後に遭遇してるんですけど」

 

「ちょっとアクアさんまで?!」

 

おい、アクア。それはお前…

 

「良いですかアクア。そう言うのは確信があっても流石に他人の口から言うものではないですよ?」

 

めぐみんからお叱りを受けている。その一線はデリカシーとして必要だろう。

 

「一番愛する人に抱かれたなんて、幸せなことじゃないの?私は普通に自慢するけど?」

 

「羞恥心!お前は羞恥心を持てよ!」

 

アクセルに広まってないよな?

 

「流石に私だって素面で内容まで話すわけないでしょ!身も心もカズマさんのモノになったって言うだけよ!」

 

「それも普通に恥ずかしいだろ?あれ?恥ずかしいよな?」

 

こいつの羞恥は少しズレている。と思いたい。あれ?酔ってたら何を言うんだコイツ。

 

「あら、じゃあアクアさんはもうカズマさんと熱い一夜を過ごしたのね?」

 

ゆいゆいさんが嬉々として拾っていく。この人の目的はなんなんだ?コイバナが好きな女子なのか?

 

「そうか…私はカズマさんのモノ…カズマさんは私のモノ…」

 

ゆんゆんが混乱しているようだ。これはヤバイ予感がする。

 

「おい、ゆんゆん?ちょっと落ち着いてだな?」

 

「なら、私とクリスさんも既にカズマさんのモノです!アクアさんにも負けません!」

 

「アタシのことは伏せてよ!なんで道連れにしたのさ!」

 

アルコールにやられたゆんゆんは少しだけ暴走しているらしい。

 

「ゆんゆんちゃん!どんな感じなの?カズマさんの愛はどんな感じなの?!」

 

「ゆいゆいさん!もうやめて!俺の恋愛事情を晒すのはもうやめてー!」

 

「カズマさんは…私のことを一人ぼっちにしないって言ってくれて、初めは凄く優しくて…でも、奪われたあとはちょっと意地悪になって私をいじめるんです…私もそれが嫌じゃなくて…」

 

「カズマさんたら…意外と鬼畜なのね」

 

全員注目してゆんゆんの話を聞いている。これ、公開処刑ってやつだよな?思い返すと、俺もちょっとムラムラする。

 

「もうやめてゆんゆん!それ、こっちに凄いダメージ来てるから!と言うか酔いすぎだから!」

 

ゆんゆんのグラスに入っているのはウイスキーだ。さっきまでゆんゆんの前にはシュワシュワしかなかったはずだが、恥ずかしさを酔って誤魔化しているのか?それはひたすらに恥を重ねるだけではないのか?!

 

「そんなに激しい一夜を…カズマさんってばゆんゆんちゃんが大好きなのね」

 

「あんなに愛されてるって感じたの、人生で初めてでした…」

 

なんで焚き付けた?!俺のライフはほぼ無いですよ!でも、ゆんゆんがこの先を話さなくて良かった。流石に3人プレイは不味いよな…

 

「私だってカズマさんは優しくしてくれたもん!しかも2回よ!2回!男の人は賢者になるらしいけど、私が相手ならカズマさんのカズマさんは常に勇者なのよ!」

 

やめてください。瀕死状態から第2ラウンドやめてください!あと勇者に謝れ!なんだ勇者って?倒れても立ち上がるってか?上手いこと言ってんじゃねぇぞ?!

 

「わ、私だって!ちょっと間を置いて2回しました!」

 

「あらあら?私なんて間なんておかずに即座よ?嫌がる私を欲望のままに…カズマさんが我慢できないのも仕方ないわ。なにせ女神の体だもん」

 

「嫌がってるじゃないですか!優しくのくだりどこ行ったんですか?!」

 

「「ぐぬぬ!」」

 

「カズマさんって絶倫なのかしら?めぐみん、辛いときはちゃんと言うのよ?」

 

なんだアイツら、俺はそろそろ逃げていいだろうか…

 

「ねぇカズマ、最近アタシの事忘れてない?ちゃんとアタシも愛してる?」

 

「当たり前だろ?ところで、クリスは出来上がってないよな?」

 

「大丈夫、ダウンしたらカズマが介抱してくれるもん」

 

クリスはみんなの目線がアクアたちに集まっている隙をつき、俺の隣に移動してもたれ掛かる。どんどん彼女力が上がっている気がする。

 

「クリス!やっぱり油断なりませんね!アピールですか?どんな時でも常にアピールなんですか?!」

 

そして即座にめぐみんにバレた。そして、それを冷静に見つめるゆいゆいさん。

 

「めぐみん。今後は自然体でカズマさんに甘えなさい。彼女に勝つにはそれしか無いわ」

 

それは真面目な顔して言うことだろうか

 

「なんですかそれ!普段甘えて無いんですから、そんなの無理ですよ!」

 

「クリスさんは、普段甘えるタイプだったの?」

 

「そんなところは見たこと無かったですが…」

 

俺もこうなるまで無かったな。

 

「クリスさんは自然体と熱烈な恋愛感情をどちらも出しているわ!自然体だから違和感もないし、しかしカズマさんへの愛も自然と伝えている!」

 

「そんな馬鹿な!相反する2つの感情を同時にコントロールしていると言うのですか?!」

 

なんだバトル漫画か?暴走モードをコントロールみたいな話なのか?

 

「クールで一見そうは見えないクリスさんがこの彼女力!まるで女神の如し包容力!」

 

「女神?!」

 

「落ち着けクリス」

 

意外とポンコツなんだよなエリスとか女神の話題が出ると…

 

「ダクネスは付き合い長いんでしょ?クリスは本来甘えん坊だったりしないの?」

 

「いや、私もクリスがここまで変わったのには驚いている。恋とは人を変えるのだな」

 

女としての、俺しか知らない一面を引き出したと言うのであれば、それは誇らしいことだ。ただ、この空気を作り出したゆいゆいさんの思惑が不明なのが恐ろしい。

 

「クールキャラのクリスさんが、短期間にここまでの変貌を遂げた…しかも初めての彼氏で」

 

「勝手に初めての彼氏にされてる?!」

 

「違うの?」

 

「……違いません」

 

確かに、女神に元カレとかなんか嫌だな。イメージ的にも、俺的にも

 

「つまり、初彼氏で激変し、最初の悪かった印象も払拭し、更に他のメンバーに余裕まで見せている訳よね?これはもう、導かれる答えは1つよ!」

 

「なんだと言うのだ?まさか洗脳!?」

 

楽しそうだなゆいゆいさん。ダクネス、洗脳の件は後で抗議するぞ。

 

「すんごいエッチな事をしたのよ!」

 

「「ぶふっ!」」

 

俺とクリスが揃って吹き出してしまった。とんでもない理論だな。

 

「おいカズマ!クリスにしたのか?!すんごいことをしたのか?!」

 

「俺はそんなに特殊じゃねぇ!」

 

なんだよ。すんごいことって。

 

「もう私からは離れられない!そんな確信が、クリスさんの余裕を生み出しているのよ!根拠として、私の観測した一例の話をしましょう。それは私がまだ、ドラゴンを倒すのに二分以上かかっていた駆け出しの頃…」

 

「おい、駆け出しの話にドラゴンって聞こえたぞ?」

 

この界隈にいると感覚狂うな。

 

「その時、私は魔物討伐の依頼でサキュバスを狩りに向かって居ました」

 

サキュバスが出てきた。確かにアレを相手にしたら人生観変わるだろう。俺も色々な扉を開いてしまった。

 

「しかし、私よりも先に先輩冒険者がサキュバス狩りに向かって居た。彼は誠実で真面目、私と手が触れただけでおどおどする好青年でした。しかし、私は見てしまった…」

 

「おっと大丈夫ですか?その話、母親が娘にしても大丈夫ですか?!」

 

サキュバスと好青年?もう落ちが分かるだろうが、ゆいゆいさんはノリノリだ。

 

「先輩が三時間に渡り、膣、お尻、口、脇の下、足、胸、太もも、髪の毛で搾られ続けるおぞましい光景を!」

 

「そんな?!悪魔め!なんて恐ろしいことを!」

 

アクアが悪魔がおぞましいの部分に乗っかって居るが、この話には1つ大切な突っ込みどころがある……

 

「2週目の膣が迫る中、私が咄嗟に魔法でサキュバスを撃退しました。先輩は少しやつれていましたが、ベテランだけあって、体力的に致命傷にはならなかった。しかし!先輩は変わってしまった!」

 

そこは引っ張らなくて良いだろ。人格が変わった話って最初に言ってた訳だし

 

「私に向かって、「ゆいゆいは美人なのに色気がねぇな…ふっ」とか言うようになったんです!最低です!あのドスケベ野郎!」

 

テーブルをバンバンしながら文句を言っている。だだっ子のようだ…

 

「ゆいゆいさん?そもそも貴方は三時間も先輩とサキュバスのプレイを見てたんですよね?人のこと言えますかね?」

 

て言うか、今のプレイはそこまでアブノーマルだっただろうか?いや、日本人の感覚は宛にはならないだろうし、あえて言うのはやめよう。

 

「私とて先輩が一方的にやられていたら助けましたよ!先輩も自身の剣で必死に戦っていましたので、私はなるべく手を出さないでおこうとですね?」

 

「その先輩は剣士なの?」

 

おいアクア、余計な事を聞くな。

 

「いいえ?武闘家でした」

 

「武闘家なのに、剣なんて持っていたのか?」

 

ダクネスはピュア。

 

「嫌ですねぇ、わかってるくせに、下半身の剣ですよ?」

 

「それただ先輩とサキュバスがしっぽり楽しんでるの覗いてただけじゃないですか!お母さんは何が言いたいんですか?!」

 

めぐみんが少しだけお怒りだ。

 

「つまり!どんなに真面目な好青年だって!ドエロい事をしたら、性格が書き替わるのよ!」

 

「「「ドエロいこと?!」」」

 

アクアとダクネスとゆんゆんが反応した。目線の先にはクリスがいる。

 

「ちょっと!アタシが変わったのはそう言うのじゃないから!そもそも、そんな苦しくて大変なの相手が本気で好きじゃなかったら受け入れられる訳無いから!」

 

あ、地味に自爆したんじゃないか?

 

「あらあらクリスさん?どれが苦しくて大変なのかしら?」

 

「あ、いやイメージだよ?苦しそうだもんね?」

 

必死に言い訳するその口には、大変気持ちよくして頂きました。

 

「カズマさん…そのクリスさんの唇への熱い視線は…想像していたのね!上目遣いでアレを頬張るクリスさんを!」

 

目ざといなこの人…

 

「そ、そんなこと…アタシしてないし…」

 

なにこの子、誘ってんの?そんなエロい目で唇触るなよ。感触を思い出したのか?リトルカズマが立ち上がるぞ?!

 

「したわね」「したな」「したんですね」「若いっていいわね」

 

満場一致でクリスはお口でしちゃうエッチな娘となりました。して貰った俺が言うのも変な話ですが。

 

「そ、そんなの皆だってカズマが喜ぶならするでしょ!?」

 

クリスが反撃を試みるが、スマン…今のところ、クリスにだけ色々して貰ってます。真っ赤になったクリスは色々たまりません。

 

「うわぁ、認めたわよ…カズマさんはクリスには容赦ないのね…」

 

「なんでだ?!私だろ!容赦ないプレイをするなら私だろ!!」

 

「なんですか!そう言う積極性でカズマを夢中にしたんですか!?」

 

いつもの三人がめちゃくちゃ食い付く。ゆんゆんは3人プレイしたからなのか、少し赤面して会話には入ってこない。

 

「ねぇ、カズマもなんか言ってよ!このままだとアタシがエッチな娘みたいじゃん!」

 

俺は一向に構わないし、間違っては居ないと思う。少し目をそらして、成り行きを見守ることにした。

 

「あー!目を逸らした!裏切り者!スケベ!エッチ!」

 

罵倒が可愛い…どうしよう抱き締めたい。でもつねる力めっちゃ強い…

 

「私も男性目線の話には興味あります!ほらほらカズマさん!もっと飲んで話しちゃってください!」

 

ゆいゆいさんが露骨に酒を勧めてくる。既に何本空けたのか分からない。皆の目もこちらに集中してしまった。

 

「俺だって男ですし、そりゃそう言う行為に興味はありますよ?でもそれは合意の上でこそですから」

 

「だったら私にもっと凄いことをしろ!これは合意済みだろ?!」

 

もうダクネスが荒れ始めている。明らかにペースが早い。

 

「ほーらダクネスさんも、お酒のせいにしてカズマさんに色々言っちゃいましょうねー」

 

足すな足すな。しかも度数の高いやつ!

 

「っぷは!そもそも!カジュマはわらひをもっと女として!」

 

「おいダクネス?段々呂律が不味いことになってるぞ?」

 

こいつはそろそろ寝かせた方が…

 

「あらあら、こっちではゆんゆんちゃんとアクアさんが限界だわ。お布団行きましょうねー」

 

おっと、まさかゆいゆいさん…

 

「クリスさんとカズマさんはお酒強いのね?」

 

「俺はそこまで飲んでないだけですよ」

 

「アタシは結構辛いかも、動けるうちにダクネス寝かせてくるよ」

 

「わたしは酔ってないー!」

 

「はいはい、お決まりだね」

 

「あ、じゃあこっちの部屋に…」

 

気づいたら、俺とめぐみんだけになってしまった。

 

「なんかすみません。うちの母が暴走していたようでして…」

 

「いや、あれは暴走じゃないぞ…気付いたか?」

 

「何がですか?」

 

この状況で理解した。俺とめぐみんの近くには度数の低い酒が、他の皆には度数の高い酒が行くように配置されている。

 

「あの人は本当に…もっと役に立つ事に知恵を回せないのですかね」

 

「ここら辺の臭いがきついツマミは、臭いでバレない為か?」

 

「そこまでしますか?!」

 

するんだろうな、あの人は…

 

「それはもう、娘の幸せの為ですもの」

 

ゆいゆいさんが戻る。クリスが戻らないと言うことは

 

「クリスだけならスリープで寝かせられますか」

 

「カズマさんってば私を疑うの?」

 

「いや、二度目ですし」

 

そりゃバレるだろう。

 

「まぁ、クリスはゆいゆいさんの目的が分かってても邪魔はしないでしょうけどね」

 

「そうよね。クリスさんが容認してるからこの関係は成立するんでしょうし」

 

ならばゆいゆいさんの目的はなんだ?

 

「でもねカズマさん…折角ならめぐみんが一番であって欲しいの。でも、めぐみん一人でやれることは、もうクリスさんと散々してるようだし…もう私が一肌脱いで二人ですごいことするしかないの」

 

「二人ですごいこと?!」

 

「それに…私もカズマさんに抱かれたくなっちゃった…」

 

ヤバイ!ゆいゆいさんは心にサキュバスを飼っている!おい喜ぶなよ、リトルカズマ!お前今立ち上がろうとしたな?!勇者になるときは今じゃねぇぞ!

 

「お母さん待ってください!娘の旦那に手を出すつもりですか!」

 

「ねぇ今なら二人よ、めぐみん?いくらカズマさんでも女を二人同時に抱くなんて経験は無いはず…この一夜で、貴方がカズマさんのNO.1になるの。その為には、クリスさんが邪魔になるものね?」

 

「…な…NO.1…私が…NO.1?!」

 

「やめろめぐみん!お前はそっちに堕ちてはいけない!」

 

でも、流石に「あ、二人同時は経験済みです」とも言えない!

 

「カズマさんが悪いの!こんな人妻をその気にさせたんだから!」

 

「すみませんカズマ!私はカズマのNO.1になります!」

 

服をはだけたゆいゆいさんが俺の首に、めぐみんは俺の腰にしがみつく。これは仕方ない!これは向こうから来たので仕方ない。俺がモテてしまっただけなんだ…そう被害者なんだ!だから親子丼を楽しんでもこれは…あ、良い匂いがする…

 

「ねぇカズマさん、思い出した?皆としたエッチなこと沢山思い出したかしら?今から、それより凄いこと、私とめぐみんが沢山してあげるからね?他の皆との事は全部忘れて、私たちに溺れてね?」

 

「そう言うことなのか!最初から狙いは全員の退場と、俺のスタンバイなのか?!」

 

リトルカズマはクリスとゆいゆいさんの熱気にあてられて、既に半覚醒状態だ。不味い、こんな状態では無理矢理されたら理性が負けてしまう。いや、本当は抵抗したいけど?流石に本気で俺が好きになっちゃった女性を押し退けるなんて俺には出来ないし?人妻がここまでして抱かれようとしているなら、それに応えないのは男としてどうなんだ?(0.2秒思考)

 

「あぁ、カズマさんに触れるだけで身体が熱くなるの…まるでサキュバスの熱にあてられたようだわ…」

 

……あれ?この症状には覚えが…まさか

 

パンッ!

「あぁん!いきなりビンタなんて!凄くゾクゾクするわ!」

 

これ『魅了』が入ってないか?普通いきなりビンタして喜ばねぇだろ?!ダクネスくらいだろ?!

 

「ゆいゆいさん。魔法抵抗、思いっきり下げてくれますか?魔法で、それはそれはすんごいことしますから」

 

「良いわカズマさん!あぁ、何されちゃうのかしら!」

 

『スリープ』

 

「すやぁ」

 

よし、今のうちに周辺確認。

 

『鑑定眼』

 

各自のグラスを見渡す。酒、酒、酒、魅了薬、睡眠薬、酒、栄養ドリンク……

 

「あのカズマ?何か言ってください…私はこの後どうすれば良いのですか?というか今のビンタからスリープはどういうプレイなんですか?!」

 

めぐみんが混乱しているが、今はそんなことどうでもいい。俺はゆいゆいさんのポケットから明らかに怪しい薬を見つけた。

 

「この小瓶に見覚えは?」

 

「里の薬局で取り扱っているものです。お小遣い稼ぎに材料を納品して、貰った試供品を売ったことがあります。あの?出来ればこの後の流れとか…」

 

これは俺とめぐみんのグラスに入っているようだが、めぐみんはまだ飲んでない。俺はサキュバスに教えて貰って魅了を使えるから抵抗があるってことか。他のメンバーには睡眠薬、ひょいざぶろーさんのにも入ってるし…

 

「ゆいゆいさんは、俺とめぐみんに媚薬を盛ったあげく、俺に効果が出なかったので試しに自分で飲んだ。そして、俺に発情してこうなったと…」

 

「は?」

 

めぐみんがゴミを見る目でゆいゆいさんを見ている。

 

「この母親は、私とカズマをくっつけるつもりが、魅了薬でムラムラしたからって自分までカズマと一線を越えようとしたのですか?!」

 

「まぁ、俺に紅魔の魔法薬が効かないとは思わないよな…」

 

俺にはそれしか言えない。

 

「本当にこの人は…少し反省して貰いますか」

 

と言う事でめぐみんの発案の元、ゆいゆいさんにお仕置きすることとなった。

 

__________________

 

「んんっ、あれ?カズマさん、おはようございます」

 

俺の隣でゆいゆいさんが目を覚ます。その服ははだけたままだ。ちなみに、俺は上だけ裸、下半身はタオルケットの中なので見えないだろう。

 

「おはようゆいゆい、昨晩は素敵だったよ」(イケボ)

 

めぐみん発案。翌朝、マジでやってたら流石に焦る作戦である。枕元に丸めたティッシュとか置いてあるのは、俺の部屋を参考にしたらしい。死にたい。

 

「ふぇ?!あの私…カズマさんに抱かれ…え?!」

 

焦っている。これは流石に焦っている。

 

「何言ってんだよ?最初はゆいゆいからだったろ?」

 

「ええぇ!?私、娘の旦那に迫って…あのちなみに、どんな事を…」

 

赤面しつつ、恐る恐る核心に触れにくる。まだ乱心はしていないようだ。

 

「俺に跨がって、「カズマさんの赤ちゃん産ませて」って求めてくれたじゃないか」

 

「えっ?……あっ!」

 

咄嗟に自分の股に手を伸ばす。そこには俺の試作ローションをかけてあるので、ぬるぬるしているだろう。いつか大人のお店に並べてもらう予定の新製品だ。

 

「あ、あの…この事は内密に…なんでも言うこと聞きますから!旦那と子供にはどうかー!」

 

ん?今なんでもって…

 

「それは無理です」

 

無慈悲なタイミングでめぐみんが入ってくる。

 

「あんなに大きな声を出して、まさかバレてないとでも?とっくにお父さんとこめっこは出ていきましたよ」

 

なんて完璧な演技力。無慈悲!ちなみに、こめっことひょいざぶろーさんは、あの装置でアイスクリームを作ってみたいと、クリスとダクネスを連れて買い出しに向かった。

 

「え、そんな…私は…これからどうしたら……」

 

凄い絶望感だ。これ罪悪感がヤバイ。

 

「それは、自分で決めるんですね。自分でやったことを償い、元旦那と娘に頭を下げるのか、若い男にこのまま溺れるのか」

 

「ごめんなさいカズマさん!私、あなたの事は好きだけど、やっぱり旦那と娘を諦められないの!」

 

ゆいゆいさんはすぐに服を直し、滑り込むようにめぐみんの前に土下座した。

 

「私は最低な事をしてしまったわ!それでも、私にとって一番大切なのは家族なの!もう一度、私を母にしてください!」

 

「私から言えることは2つです」

 

「なに?私は何でも受け入れるわ!」

 

ゆいゆいさんの目には覚悟が見てとれる。

 

「まず、人の恋路に余計な事はしない」

 

「……約束します」

 

「自分のあそこに、何が注がれているか確認する」

 

「はい…はい?」

 

ゆいゆいさんはお風呂に走る。そして数分で顔を真っ赤にして戻ってきた。

 

「騙したのね!騙したのねぇー!」

 

「あと一歩で本当になるところでしたよ?カズマに感謝して、2度としないことですね」

 

完璧すぎる正論を前に、ゆいゆいさんは言い返す事が出来ない。

 

「ありがとうカズマさん…お詫びなら何でも言ってください。これだけの事をしたのだから、なんでも言うこと聞きますから…」

 

何でもとは言ったが、落ち着けリトルカズマ。ここでお前が出てくると未遂が有罪になるからな?

 

「ですってよカズマ?なんでもらしいので、赤ちゃんでも産んで貰いますか?」

 

「もう辞めてー!」

 

こうして、ゆいゆいさんの悪い癖は娘からの鉄槌により矯正された。今回はちゃんと理性が働いた自分を誉めてあげたい。正直、何でもって言われて、妊娠しないご奉仕が頭をよぎった事は墓場まで持っていこう。

 




長々とお付き合い頂きありがとうございます。

ゆいゆいさんが色々かき回すのが好きです。

地味にこの話が後々、変な方向に影響していきます。

今後ともよろしくお願いいたします。
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