※この作品はR-18です。

英雄特典のエリス様   作:熱心なエリス教

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いつも私の妄想にお付き合い頂きありがとうございます。

基本的にアホなことしかないこの作品ですが、正月特番をネタにしてるので普段より酷いです。でも、そろそろ産まれちゃうので、あまり投げっぱのネタは自重中です。

そんなこんなで特番の最終章、お暇な時にでもお付き合いください。


この新たな年に祝福を 後編

ジェスチャーゲーム。それは身振り手振りのみでお題を表現するゲームである。それだけ聴けば簡単そうだが、お題の内容は多岐に渡り、行動、競技、生物、特定の個人から感情に至るまで、あらゆるものを身体で表現するという、高い表現力を求められるゲームでもある。

 

「隊長殿!お願いですから早く当ててください!私達のメンタルが保っている間に!」

 

「く、くっころ……」

 

目の前で行われている地獄の光景は、『オムツ替え』という異世界でも伝わる育児関連のお題である。だとしてもM字開脚のヴァイスさんが可哀想過ぎるし、ヴァイスさんの股間を撫で回すノイマンさんに関しては、もはや悟りでも開きそうな顔だが………

 

「くっ!いかがわしい店には行かん故に、このプレイを何と言えば良いのか分からん!」

 

「普通のワードなんだけどな……」

 

「解答権が俺達にもあれば救えるんだけどな……」

 

「このままでは死が救いになりかねんな……」

 

知ってるワードに差異があると困る為、この問題は陣営毎に答えなければならない。つまり、あの赤ちゃんプレイを止めるには、ターニャが正解するかパスをするしかない。なら早くパスしろと思うだろうが、ターニャは変な所で負けず嫌いなのだ。

 

「隊長殿!無理ならパスが有効です!と言うか、もうパスで良くないですか?!」

 

「殺してくれ……殺…して…くれ…」

 

「待て待て!ここまで出かかっているんだ!えぇっと……ほらアレだアレ………オムツ替えだ!!」

 

「ハイ正解!次のお題は……こちら!!」

 

『座薬入れ』

 

「「もうリタイアさせてもらえませんか?!」」

 

残念だけど、神々の世界にそんなの無いです。

 

………………………

 

「ターニャ様チームは3ポイント獲得でした!新たなメンバーが2人加わります!」

 

「俺達の頑張りが3点って……くっ!」

 

「気にしたら負けだ……ここから真っ当に活躍するぞ…」

 

あれから数多くの赤ちゃんプレイを強いられた2人は、感情の無い顔で体育座りしている。戦場に生きる兵士をここまで追い込むとは、神々やはり容赦を知らない。人の心とか無いんだろうか?

 

「では、続きましてスバル様チームの挑戦です!ジェスチャーをするのは………エキドナ様とフレデリカ様です!」

 

「えっ、なにその組み合わせ?!あの白いの絶対にろくなことしないじゃん!」

 

「エキドナを白いのって言うのカズマだけだぞ……まぁ、白いけどさ……」

 

エキドナが仲間としてカウントされてるのも気になるが、それよりフレデリカとの関係性が問題だ。変な企画で接点を持たせたら、あの白いのが変な取引を持ち掛けるかも知れない。そしてフレデリカの身体でスバルを誘惑しようものなら、思春期男子に耐えられるとは思えない。あの耳、俺だってモフりたい。

 

「ふふふ。このゲームを勝利するには、お題となる言葉への幅広い知識と教養が必要な訳だ。分かるよねフレデリカ・バウマン?君がナツキ・スバルの為になりたいと言うなら、今回はボクに従う他無いと……」

 

「主の為に契約を迫るとは、流石は強欲の魔女ですね。スバル様の為に参加したと思わせ、このような取引を持ちかけるとは……」

 

俺の悪い予感が的中し、フレデリカの表情が露骨に曇る。あの貧相な身体でスバルは誘惑出来ないと踏んで、遂に3P路線で来たか……

 

「おいサトウカズマ!ボクは権能でそういうの分かるからね!君はボクをなんだと思っているんだい?!」

 

「契約対価にセッ◯スさせてくれる魔女?」

 

「権能とか何も触れずにそこかい?!」

 

あれ、他の契約特典なんだっけ?フェラが上手くてどんなプレイも可って話じゃ……

※上手いのは口です

 

「なお、お題はお互いに分かるものでないと成立しない為、大まかではありますがジャンルを絞ってお送りします。ターニャチームは家事育児でしたが、スバルチームのお題は………『プロレス技』です!」

 

「ぷ、プロレス技でございますか……」

 

「ふふふ。やはり覚えがないみたいだね?君は知らないだろうが、プロレスとはナツキ・スバルの好む格闘技の名前さ。その技は数百と存在すると言われ、素人では判断のつかない技も多くある。残念だが、この場はボクに従うしかないんじゃないかな?」

 

普通に考えれば、クイズ番組での活躍欲しさに魔女に魂など売るはずがない。だがその相手がエキドナである場合、きっとフレデリカの弱みに付け込んでくる筈だ。汚い。流石は強欲の魔女汚い。これだから知的ビッチは困る。

 

「あっちでボクへの勘違いが加速している気がするが……フレデリカ、君は聡明だから分かるだろう?こんな遊びでさえ活躍出来ないようじゃ、ナツキ・スバルは君に期待なんてしない。家事をするだけの小間使いと扱われ、きっと彼らの戦いには必要とされないだろう。それで君は満足かい?」

 

「私の行く末が、まさかこんな所で……」

 

どうだろう。少なくともこの場で行く末は決まらないと思うぞ。だってこれ本編に関係ないカルテットだし、エキドナだってそこまで重要キャラって感じでもないし……

 

「では、最初のお題は……」

 

『ジャーマン・スープレックス』ババン!

 

「いや、流石に素人にその技は無理だろ?!」

 

「有名どころではあるんだがなぁ……」

 

「だとしても素人に出来んだろう……」

 

天使の映したモニター画面には、多くの人が知るあの技が映し出されている。もしフレデリカにプロレスの知識があれば、きっと直ぐに分かる技だろう。しかし、今回の競技はジェスチャーゲーム。実際にあの技をかけるには、相当な筋力とか柔軟性が必要で、それっぽく演技をするのもなかなか難し………

 

「失礼します。ふんっ!」

ズドンッ!

「ごふっ!」

 

「おっ!それはジャーマン・スープレックスだな!」

 

「おっと!早速1問正解です!にしても美しいジャーマン・スープレックスが決まりましたよ!」

 

なんて俺の心配をかき消すかのように、マットに突き刺さるエキドナの頭。どうやらスバルの仲間にも、ダクネスみたいなパワーファイターの女性が含まれているようだ。と言うかエキドナは大丈夫なのか?黒レースの下着がこんにちわしているが、ここの床はまぁまぁ硬いし……[むくっ]あっ、生きてた。

 

「や、やってくれるじゃないかフレデリカ……いきなり容赦なくスープレックスとは、流石のボクも予想外だ……しかし、君は強欲の魔女に相手に……」

 

『ブレーンバスター』デデーン!

 

「すみません。取り敢えずこのくらいなら知っているので、お話は技をかけつつ聞きますね?」

ガシッ

 

「いや待ってくれたまえ!君等は本当に魔女相手でも容赦がなさ過ぎる!ボクの力は並大抵の……いったーい!!」

ズドーン!

 

「ブレーンバスター!」

 

涙目になりながら交渉しようとするエキドナに対し、フレデリカは容赦なくプロレス技をかけ続ける。そりゃ競技自体は始まっている訳だし、エキドナの長文芸に付き合っていては点数が低くなる。だからこの対応は正解と言えるのだが、どうしてフレデリカはプロレス技を知っているのだろうか……

 

「残念でしたね強欲の魔女さん?この程度の技でしたら、スバル様に教えていただいています。そう………夜のプロレスはメイドの嗜みなのですから!!」

 

「絶妙に間違った知識で追い詰められてるのかボクは?!」

 

夜のプロレスっていうのは本来アレの事だろう。それがマジのプロレスになってるのは、どうせスバルが馬鹿なこと口走って、誤魔化すために本当のプロレス技を教えたに違いない。全く、誤魔化すならもっと色気のある方法にしてくれよ……

 

『コブラツイスト』

 

ガシッ!

「や、やめ……これは……苦し……」

 

「はぁはぁ……まだまだ……こんなものでは御座いませんよ!」

 

いやアリだな。色気のある女が息を切らせながら絡み合う様は、もはやセッ◯スと言っても過言ではないのでは?

※過言です

 

『五所蹂躙絡み』

 

「いや待った待った!流石にこれは常人では耐えられな……」

 

「ふんっ!」

 

「ぴぎゃっ!」

 

あっ、これは流石のエキドナも死んだかも知れない……

 

…………………

 

「エキドナ様が失神した為、スバル様チームも5点で打ち止めです。さぁ、ここで大量得点なるか!アインズ様チーム、コキュートス様とエントマ・ヴァシリッサ・ゼータ様!お題は〜虫です!!」

 

「「いや流石にそれはズルいだろ?!」」

 

アインズチームへの露骨な贔屓に、スバルと俺のツッコミが入る。そりゃ確かに点差は開く一方だが、だからってこれは露骨が過ぎる。

 

「いや待て!これはむしろ不利ではないか?!コキュートスが地面に伏せてみろ!これはもう……」

 

「「あっ、尻尾のあるカナブンにしか見えない!!」」

 

ターニャの指摘を実際にイメージすると、その姿はまさにカナブンそのものだ。だって丸みがあってツヤがあって角がないんだもの。こんなのカナブンしかないじゃん!

 

「オマエラ、流石二好キ勝手言イ過ギダロ……」

 

「しかし、言われてみれば私も虫には詳しくない。この問題は、分かりやすい虫しか正解出来そうに無いな……」

 

………………

 

「コーカサスオオカブト!」

 

「アインズ様またまた正解!これで8問連続です!!」

 

なんて自信の無かった態度から一変し、アインズは凄い勢いで正解数を稼いでいる。それは決してアインズの知識が凄いとかではなく、ついでに言うとコキュートスも別に活躍していない。問題が分かり易いと言う事と、1人だけ飛び抜けて賢いのが居るからだ。

 

「エントマ様の蜘蛛の脚が、見事に虫の角の表現しています!これは実にわかりやすい!と言うかあの脚は何処に入っていたんでしょうか?!」

 

「あの子の中身も虫なのかよ……だからあんな……くっ!」

 

意外な伏兵と言うべきか、むしろメインメンバーが欠陥品と言うべきか……メイド服を着た昆虫少女が巨大な脚を出す事で、丸まったコキュートスに角を再現している。これが実に的確に表現されている為、そのまま正解に繋がっているのだ。ちなみに、スカートの中を覗いたスバルは、何かとんでもないものを見たらしい。悪いことはするものじゃない。

 

「いける!いけるぞ二人共!このまま一気に逆転だ!」

 

「オ任セクダサイ!」「お任せください!」

 

だが、あの神々がそんなチャンスを用意してくれるだろうか?こうやってチャンスを用意すると、大抵は酷い裏切りがあったりするのだが……

 

『タガメ』

 

「イケル!コノママアインズ様ニ勝利ヲ!」

 

「えっと……サソリ?」

 

「ナッ?!」「なっ?!」

 

「おぉっと?!ここに来てアインズ様の正解が止まりました!問題が難しくなって来たのでしょうか?!」

 

多分アレは、コキュートスの尻尾が邪魔になっているんだろう。エントマが蜘蛛の脚でハサミを再現しても、コキュートスの尻尾があることでサソリに見えてしまうのだ。流石にこれはどうしようも……

 

「いや駄目だ止めろ!アインズの部下はこういう時!!」

 

「………覚悟ハ決マッタ」

 

「分かりました……剣刀蟲!!」

 

突如として剣の形をした虫を振り上げたエントマを見る限り、俺の不安は的中したらしい。その剣の狙いはコキュートスの尻尾。恐らくはその付け根を狙って……

 

「リタイアだ!だから直ぐに剣を納め……」

 

「えっ?」

ザクッ

 

「「「「コキュートスー!!!」」」」

 

……………………………

 

「えぇ〜、さっきのは血は出てません!と言うか虫だからセーフです!放送的にもセーフです!良いですね皆さん!」

 

必死に言い訳する天使は置いておくとして、コキュートスの尻尾はアクアのヒールで繋がった。これに関しちゃアクアに感謝だが、アインズ陣営はもう少し落ち着いて貰いたい。あと、アインズもヤバいと思ったらもっと早く止めてくれ。俺なら競技開始前に止めたい位だぞ。

 

「さて、最後はめぐみん様&ゆんゆん様の仲良しコンビです!そしてお題は〜遊びです!」

 

「仲良しコンビかは疑問ですが、ゆんゆんに期待できるお題ですね!」

 

「そっちの信頼より先に仲良しを認めてよ!なんか私が惨めになるじゃない!」

 

チームワークは間違いないだろうし、このお題なら俺も得意だ。ここで大量得点を貰って、余裕を持って後半戦に挑もう。

 

「お題は〜こちら!!」

 

「「へっ?!」」

 

声を揃えて驚いているのは、何故かゆんゆんとスバルだけ。となれば俺でもわかると思うのだが、気になるのはめぐみんが平然としている事だ。この2人の温度差は一体……

 

「良かったですねゆんゆん。普段は空想の友達とやることでしょうけど、今回は私と出来ますよ。ごっこですが」

 

「く、空想でもしてないもん!と言うか、めぐみんは私とで良いの?」

 

「まぁ、フリなのは少し勿体ないですが、ゆんゆんとなら構いませんよ?」

 

「本当に?!」

 

やっぱりおかしい。明らかにゆんゆんの反応が大きく、めぐみんの反応は冷めている。こんな認識に差があるなんて、いくら何でもそんな競技が……

 

「じゃあ、するからねめぐみん……」

 

「へっ?!なんでそんな距離が近く……ってちょっとぉ?!」

グッ

 

「「おぉ!」」

 

めぐみんの脚を掴んだゆんゆんは、そのままめぐみんの身体を引き倒した。これはツイスターゲームとかの類だろうか?それとも足相撲とかそういう類いだったり……

 

「な、何をするのですゆんゆん!と言うかこの体勢はおかしい気が!」

 

「あくまでごっこだから……服はそのままで……んっ!」

ずりっ

 

「んんっ!な、何をゆんゆ……はぁん!」

 

「「おぉぉ!!」」

 

と言う俺の楽観視は砕かれ、唐突に始まった濃厚なレズプレイ。アインズとスバルが食い入るように前屈みになっているが、これで遊びに結び付くか?と言うか、このNTRはちょっと興奮する。

 

「流石は大人の階段を登り切った男の嫁達だな……これが遊びなのかよ……」

 

「そう考えるとカズマが最低すぎるだろ……いや、そういう所は最低だったか……」

 

「俺より酒池肉林してんなぁ……まぁ、俺骨だからどっちも楽しめないんだけど!」

 

「おい辞めろ。俺だって遊びであんなのしない。と言うか、それ松葉くずしか?」

 

「不正解です!というかゆんゆん様もなんかちょい違います!」

 

「えっ……それじゃ体勢を変えて……」

 

「あっ!そこは擦れ過ぎます!駄目です!布越しでも……んんっ!」

ぬちゅっ

 

俺としては嬉しい光景が続いているが、多分コレはエロいゆんゆんの勘違いから来ているプレイだと思う。なにせ推しがいる神様のやることだ。人選により自分の推しが大変な事になることもあるリスクは取らないだろう。そうなるとこれは……

 

「………貝合わせ?」

 

「正解!!絞り出しましたカズマ様!流石は遊びとエロの伝道師!見事な連想ゲームです!」

 

「勝手に伝道師にするな!」

 

一応説明しておくと、貝合わせとは二枚貝の貝殻の裏に一対となる絵を描いて、それを探す神経衰弱である。そして、女の子が割れ目を擦り合うプレイも同じ名前で呼ばれたりする。遊びでやっちゃ駄目なやつである。

 

「や、やったねめぐみん!取り敢えず1点よ!」

 

「こ、これは失うものが多過ぎた気がします……」

 

めぐみんがちょっとぐったりしているのは、多分思い切り逝ってしまったんだろう。親友と擦り合って逝くとか、こんなNTRなら悪くない。今度まとめて抱いてやろ!

 

「えぇ、表現方法について制限はしておりませんでしたが天界より「流石ゆんゆん」との指摘がありましたので解説します。貝合わせは二枚貝の裏側に一対の絵を描いて、それを当てる神経衰弱です。ゆんゆん様のご自宅にもあり、めぐみん様に惨敗した過去があるのですが……まさか大人の貝合わせでリベンジするとは……」

 

「…………えっ?」

 

そこでえって言えるのは、多分ゆんゆんだけじゃないかな。普通ならお題を見た段階で気付くだろうし、それだと思っても人前で貝合わせはしないと思う。

 

「カズマさんカズマさん!」

 

「はいカズマです」

 

「これ!リタイアしても良いですよね?!」

 

「駄目です」

 

「そんなぁ?!」

 

だって相手神様だよ?試合放棄とか後が怖いもん。

 

…………………………

 

「くそっ!これは一体なんて読むんだ?!」

 

ゆんゆんの涙と愛液を乗り越え、俺達は次の企画へと進んだ。ちなみにチャレンジャーであるセレナが何に頭を悩ませているかと言うと……

 

「あぁ〜もう!ガン◯ラってなんなんだよ!νってなんて読むんだよ?!これ全部同じものだろ?!」

 

スバルの用意した買い物メモである。

 

「何でも売ってるドン・キ◯ーテ!異世界の皆様は正しく買い物が出来るのか!敵チームの用意した買い物メモを読み解き、見事に勝利を納めてください!なお、カズマ様チームはセレスディナ様とあるえ様!スバル様チームはレム様とベアトリス様!アインズ様チームはアウラ様とマーレ様!ターニャ様チームはゼートゥーア様とルーデルドルフ様の参戦です!」

 

この企画、早い話が相手チームの買えそうにない物を選んでメモを渡す企画である。例えばスバルの用意したガンプラの名前など、興味のない人間には一切わからないアイテムなどが有効だったりする。と言っても、やり方はそれだけとは限らない。

 

「くっ!これはどう考えても店頭では買わんだろう!」

 

「老体にコレは辛いぞ!というか良く売っているなこれ!」

 

とボヤキながらマッサージチェアを運んでいるのは、ゼートゥーアさんとルーデルドルフさんだ。アインズのメモに書いてあったようだが、まさか物理的に辛いものを選ぶとは……流石は魔王、老人にも容赦無い。

 

「び、ビオフェルミンって何かしら?」

 

「アルデヒドとか言うのもよく意味が……」

 

そして、レムとベアトリスを悩ませているのが、ターニャの用意した薬局コーナー向けのメモだ。これは魔法世界に科学的なアイテムを買わせると言う高度なテクニック。実にターニャらしい頭脳プレイだ。

 

「敵チームの買い物メモ3枚をクリアしたら勝ち抜けですが、どこもまだ1枚目が終わっていません。やはり慣れない土地の買い物は難しいのでしょうか?」

 

「いや〜、でもこれはとても平和な企画だよな!後でカップ麺買えねぇかな?」

 

「他が明らかに芸人向けだったからな……私もコーヒーとチョコレートを買いたいところだ」

 

「ドン・◯ホーテなどいつぶりだろうか……必要ない身体ではあるが、眼の前にあると色々と欲しくなるな……」

 

「俺達からすれば、なんの危険もないただの店だしな」

 

本当、やるならこういう可愛い企画が有り難いよな。何せ俺達に危険がないし!

 

「これはマーレが買って!」

 

「お姉ちゃんが買うほうが自然だよ!」

 

「おっと!アインズ様チームがここで衝突!難しい買い物でもあったのでしょうか?!」

 

マーレとアウラの衝突は、恐らく俺が仕込んだものだろう。参加者が誰か分かっている状態で書いたアイテムなので、こうなることを見越して書いたのだ。まぁ、喧嘩になるとは思わなかったが……

 

「こ、こんなの私が買ったら変態じゃん!男の人のお尻をイジメる変態じゃん!!」

 

「僕が買ったら自分で使う変態になっちゃうよ!お姉ちゃんがご奉仕用に買うほうが自然だよ!」

 

「「良いからエネマグラはそっちで買って!!」」

 

「おいぃ!!カズマだな!マーレとアウラが押し付けあってるのは大人の玩具じゃないか!うちの可愛い子たちになんてものを買わせる気だ?!」

 

「エネマグラ」

 

エルフの双子が押し付け合うのは、前立腺を責める男性用バイブ。年齢的には何の問題もないし、なんならアインズと結ばれたい2人には持っていても悪くないアイテムだと思う。まぁ、アインズは骨だから使えないけど……

 

「羞恥心を利用する方法は誰かやると思っていたが、やはりカズマが使ってきたか……」

 

「せめてエロ本なら可愛いけど、流石にこれはエグいだろ……」

 

「ルール違反はしてないだろ。あいつら、実年齢はちゃんと大人だしな?」

 

それに、こんなの道具だと思えば難しい買い物じゃない。だからこそ、俺のメモは相手を選んで書いているのだ。

 

「ヤンヤンつけボーとたまごボーロは絶対に嫌かしら!これではベティがちっちゃい子みたいかしら!」

 

「では、これはレムが買って……」

 

「一緒に居たら買い与えてると思われるかしら!!」

 

「でも、1人にするとまた迷子の呼び出しが……」

 

「ムキーー!!」

 

子供向けのおやつを買えば、嫌でも幼児扱いされるベアトリス。見た目には別行動が危険な程に幼いあいつは、嫌でもちびっ子扱いを受けることになる訳だが、これがベアトリスには屈辱なのだ。そういう所は分かり易い。

 

「こんなもの買えるか!明確に男サイズなんて書きよって!店員の目がキツ過ぎるわ!」

 

「というか、メイド服に男サイズがあるのが凄いな……」

 

ゼートゥーアさんとルーデルドルフさんは、男性サイズのメイド服を前に固まっている。何であるのか俺にも疑問だが、これがドン・キホー◯の力だ。これを買えるのは余程の猛者かノリのやばい陽キャしか居ないと思う。

 

「くそっ!カズマの手口がエグすぎるだろ……」

 

「人の嫌がる事を考える天才だな。ここまでやる奴そうそう居ないぞ……」

 

「私より魔王だろお前……」

 

「おいマジトーンは辞めろ。これそういう企画だろ?」

 

でも、これだけ時間を稼いでやれば………

 

「ここでカズマ様チームが買い物終了!!流石は活字に強いあるえ様とセレナ様!困難なアイテムも見事に探し出しました!カズマ様の人としてどうかと思うチョイスについては、更に人気が下がりそうなのであえて触れません!」

 

「触れてるからそれ!お前本当にそういうところだぞ!」

 

と言っても、こいつらにはもうバレてるんだけどさ!

 

…………………………

 

「長かったようで一瞬だったこの戦いも、遂にこれで決着となります!最後は集めた仲間との総力戦!突き落とせローション闘技場です!」

 

「「「「もはやクイズ何処行った?!」」」」

 

マイクを高く掲げた天使の発言に、俺達4人は完璧なシンクロでツッコミを入れる。確かに特番では良くあるネタだが、こいつら俺達で遊び過ぎでは無かろうか?まぁ、何だかんだで俺達も水着着てるし、今更ではあるんだが……

 

「あっ、ちなみに勝ったチームには一億点あげます」

 

「じゃあ今までのポイントは何だったんだよ?!」

 

「仲間の数は勝率に影響するが、これではポイントに意味がないな」

 

「私としては有利になるが、これは企画として大丈夫なのか?」

 

大丈夫とか大丈夫じゃないとか、そんなの神々は考えて無いのではなかろうか……

 

「というか、そもそも仲間が知的な方向で一切役にたってないんだけど……」

 

「あっ、それに関しては世界が違うと常識が違うので仕方ないかなと……」

 

「「「「だったらなんでクイズにした?!」」」」

 

「おぉ……流石のシンクロ率……」

 

これだから天界の神々は適当で困る!本当に行き当たりばったりで企画しやがって!

 

「チョットイイカ?」

 

「はい!なんですかコキュートス様?」

 

「オレ、ナンデビキニ?」

 

「性別が分からなかったので、取り敢えずどっちも出しました!」

 

「ソウカ……上ハ着ナクテヨカッタノカ……」

 

「「「「「……ぷっ」」」」」

 

真っ赤なビキニを着たコキュートスは、ちょっと面白い事になっている。マーレとアウラがどっちもスク水なのもツッコミどころなのだろうけど、コキュートスのインパクトには勝てないな。エントマは普通に可愛い水着なのに、なんでこの身体にビキニなんだよ……

 

「皆さんの準備も出来たようなので、早速競技に参りましょう!これが最後の戦いで……おっと?!」

ドォン!

 

高らかに開戦を宣言する天使の声に、謎の破壊音が割って入った。この時、俺達はまだ本当の意味で理解していなかったのだ。神々が命懸けで挑まなきゃならない、神様による出産の意味を………

 

 




最後までお付き合い頂きありがとうございます。

マジでそろそろ産まれさせるので、投げっ放しのネタを自重した事で割と手こずってる今日この頃です。

また不定期更新ではありますが、またお暇な時にでもお付き合いください。
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