※この作品はR-18です。

英雄特典のエリス様   作:熱心なエリス教

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いつも私の妄想にお付き合い頂きありがとうございます。

このすば世界のスキルは、種類も用途も、幅広くて面白いものが多いです。と言うことで、それらの馬鹿な活用法をネタに1つ、勿論酷い話です。

またお暇な時にでもお付き合いください。


この地味なスキルに脚光を

スキルポイントが余った時、皆はどんなスキルを取るだろう。ステータスアップなら無駄にならないとか、専門スキルをどんどん高めるとか、きっと多くの冒険者はそう答えるだろう。しかし、もはや戦闘力など求めていない俺にそんな高尚な考えなどなく、よく使うものを適当に伸ばした訳なのだが、それがこんな結果を生むとは、流石に俺も予想出来なかった。

 

「カズマ様ぁ……もう、本当に許してください……」

 

「あっ、ごめん。流石にやり過ぎた。ほら、こっちに来てゆっくり休んでくれ……」

 

「もう、腕枕すれば何でも許すわけじゃないですからね?これは許しますけど……」

 

動けなくなったロリーサに腕枕をしながら、俺は冒険者カードを確認する。例えレベルが下がったとしても、何故かスキルポイントは残る。俺が魔王を倒すのに利用したこの法則は、最近では割と有名になり、真似をする奴も現れた。しかし、レベルリセットポーションは高級品なので、実施するハードルはそれなりに高い。そう、つい先日まではそう思っていた。

 

「レベルドレインでお互いにレベルのやり取りすれば、実質スキルポイント無限増殖だと思ったんだが……やっぱりそう簡単にはいかないか……」

 

「1回逝ったら1レベルなんて、カズマ様相手じゃ割に合いませんよ……なんで淫魔の私が先に潰されてるんですかぁ……」

 

エロゲーのサキュバスがよく使っている、絶頂に合わせたレベルドレイン。そんな背徳的でエロい技が、なんとこの世界には実在する。しかし、それを使えるサキュバスは高額賞金が掛けられるため、実際に習得している個体は数十年確認されて居なかった。と言うことで、今回はロリーサに覚えて貰って、それを俺が教わった。早い話がそういうことである。

 

「ありがとなロリーサ。今日だけでも結構スキルポイントが貯まったし、もう少し舌技と足技のレベルを上げ………」

 

「それはもう辞めてください!今やカズマ様のお口のテクニックはインキュバス……いえ、淫魔の王にさえ匹敵すると言われているんです!貴方がまず覚えるべきは、女の子に対する手加減です!」

 

「あっはい。すみませんでした……」

 

実際に淫魔の王のテクニックは知らないが、本物の淫魔に引かれるのは流石にちょっとヤバい。ここはロリーサの忠告を聞き、足でするテクニックだけ伸ばしておこう。

 

…………………………………………

 

「って事でスキルポイントが余ってるんだが、なんか良い使い道ないか?」

 

「小僧。お前はどこまで吾輩を便利に使う気だ?そんなもの友人にでも相談せんか!」

 

何か困った事があった時には、取り敢えずバニルに頼っておく。仕事の繋がりがあるが故に、こいつは俺の相談を無下にはしない。そして、何より利益を優先するので、俺の好みにも合致する。

 

「ミツルギやダクネスは俺の戦闘力を上げようとするんだが、ステータスが高いとギルドの危険任務に推薦されるだろ?俺は家庭を優先したいし、出来れば仕事向けが良いんだよ」

 

「ならば鑑定スキルをより高め、ついでに毒舌スキルでも上げてくれ。貧乏末席妻の奴が、これ以上余計なものを仕入れた時のためにな!」

バンッ!

 

そう言ってバニルがカウンターに置いたのは、透明な液体が入ったポーション瓶。これはまた、透明だと恐怖倍増だな……

 

「末席妻は辞めてください!それに、今回の商品はちゃんとしてます!何せ、特定のスキルにブーストをかける凄いポーションなのですから!」

 

「へぇ……副作用は?」

 

「多少の疲労感はありますが、本当にそれだけです!ですから、私を末席に追いやらないでください!」

 

「いや、俺は末席に追いやるつもりは無いけどさ……」

 

しかし、それなら何故バニルがこれを取り出したのか。スキルを強化するポーションなら、それなりに使い道はありそうだが……

 

「んっ?特定のって言ったけど、これどのスキルがブーストするか書いてないんだが……」

 

「そうなんです!なんとこれ、体質によりブーストするスキルが変わるので、実際飲まなきゃ分からないんです!でも、体質に合ったスキルがブーストするから、その分効果も絶大で……」

 

「喧しいわ!覚えてないスキルまで含んだギャンブルなんぞに、5万エリスも払えるか!」

 

成程。ランダムってマジのランダムなんだ。普通は取得してるスキルだけとかの補正がありそうだけど、使用者の体質に依存するマジのランダムはどうしようもないな。

 

「スキルポイントが余ってるから、取り敢えず鑑定スキルを少し上げるか。いや、それでも成分表とアレルギー物質しか出ないな……」

 

「鑑定スキルを上げると成分表が出るんですね……」

 

「まだアレルギー物質が解る方が使い道はありそうだが、それでもそこまでの需要はないな……」

 

しかし、成分が分かっても効果が不明では意味がない。売るとしても金持ちの娯楽くらいだろう。一応安全だけ保証したら、ネタ商品として広告を出そう。これ以上は鑑定スキルを上げても無駄そうだが、取り敢えず飲めば害が無いかの確認は出来る。

 

「取り敢えず1つは俺が買うよ。何が出るか分からないなら、習得スキルが多い俺のほうが効果は得やすいだろ?」

キュポッ

 

「それはその通りですが、これ以上夜の技術が上がるのは流石に……壊されちゃいます……」

 

微妙に期待してるような顔にも見えるが、もしそんな効果だったら直ぐに試してやろう。取り敢えずウィズが大人しくしていれば、返品処理も楽に終わ………

 

「ウィズ。この商品は流石に危険だ。俺が損失を補填するから、絶対に世の中に出しちゃ駄目だ」

 

「へっ?!カズマさんの身に一体何が?!一体何が起きているんですか?!」

 

目の前に映るステータスウィンドウは、間違いなく鑑定スキルによるものだ。本来なら発動しなければ見えないはずだし、内容についても色々おかしい。ただ……

 

「ごめん、それについては聞かないでくれ」

 

「本当に何が見えてるんですか?!」

『ウィズ。職業、アークウィザード。種族、リッチー。左乳首を優しく舐られながら、子宮を小突けば2分で逝く。連戦可能回数は6回。最近はお尻でのエッチに興味がある。好きな食べ物はカズマの精えk………』

 

これを本人に伝えるのは、流石の俺もはばかられるもん。

 

………………………

 

「成程。強化されたスキルが暴走してるって事か……デバフでもステータス異常でも無いってなると、こりゃ普通には直せないんじゃないか?」

 

「マジかよ……これ思ったよりキツイんだけどな……」

 

ステータスウィンドウが消えない事に気付いた俺は、エリス立ち会いの元セレナの診察を受けに来た。効果はあくまで強化である為、エリスの治癒も効果がない。しかし、流石にこのままでは困る。いや家にいるなら困らないのだが、外に出るには色々と困る。

 

「一応解毒方法は考えるが、あくまで効果はスキル強化だろ?別に辛い事はないと思うんだが……」

 

「なぁセレナ。街ゆくおっさん達の性癖を赤裸々に語られる日常を過ごしてみるか?お前は間違いなく美人だし、頼めばきっと話してくれるぞ?」

 

「ごめん、あたしが悪かった。コントロールが出来ねぇってことは、見える内容も選べねぇってことか……」

 

そう、この状態の1番の問題は、見たくないものが強制的に目に飛び込んでくるということである。汚いおっさんに汚される系のジャンルを好まない俺にとって、道行くおっさんの性癖を強制的に見せられるのは、もはや拷問でしかない。ゼスタを見かけた時なんて、エロワード辞典みたいなウィンドウが見えて、軽く吐きそうになった。

 

「一応、クリスちゃんかちょむすけに顔を埋めれば、無垢な情報しか見えなくなるので落ち着くみたいです……」

 

「それはそれで変な禁断症状みたいで嫌だが、見たいもので上書きするのは有効ってことか……それなら、当面それで乗り切るしか……」

 

「いや駄目だ!あまりやり過ぎるとクリスが『わーい、パパ好き〜』から『パパうざっ』になる知れないし、ちょむすけだって、『わ〜い、カズマ構って〜』から『カズマうっざ』ってなる可能性があるだろ?!」

 

「あたしにそう思われる事も想定しろよ!面倒くせぇなお前!」

 

なんて口では言ってるけど、『久々に頼られて嬉しい。今夜は自分から誘っちゃおうかな』って表示されているので、取り敢えずまだ大丈夫だ。こういう使い方が狙って出来るなら、かなり有用な気もする。

 

「あっ!良く考えたらあたしの事も見えてんだよな?!まさか、それで適当な態度取ってるとかじゃ……」

 

「そ、そんな訳ないだろ?最近淋しくさせたかなとかは思うけど……」

 

「いや何が見えてんだよ?!あたしのこと構ってちゃんみたいに言うな!」

『セレスディナ。職業、アークプリースト。カズマにいっぱい構って欲しいが、クールなイメージが崩れたらガッカリされることを懸念している。最近ご無沙汰のために、カズマの着てた服を洗濯しないで抱いて寝ている。最近、お尻のエッチでもイケるようになったが、カズマの赤ちゃんが欲しいので後ろをおねだりする機会が減った』

 

なんだコイツ可愛いな。さほどクールじゃないって自覚ないのも含めて可愛い。本人には言えないけど、そのエッチな身体も嫌いじゃないぞ。

 

「セレナがどうやって寝てるかとか、そう言う所が見えてるかな……」

 

「お、乙女の秘密に土足で踏み込むな!もう帰れよ!解毒方法は考えてやるから、もう夜まで帰ってくんなよ!!」

 

…………………

 

「追い出されてしまった」

 

「流石に今回は自業自得です。乙女の寝姿を暴くのは、やっぱり紳士的じゃないと思います」

 

寝姿とかそんなレベルでは無いのだが、結果的には似たようなもの。秘密を知られてしまうことも、知ってしまう事も、人間関係にはよろしくない。そこで上手く嘘をつければ良いのだが、生憎俺はそこまで器用でもない。

 

「でも、勝手に見えるんだからどうしようもないだろ?あんまり嘘も上手くないし、凄いの見ちゃったら隠し通せないぞ?」

 

「それなら、いっそ今日はお休みにして家で大人しく……は出来ないんですよね……」

 

「あぁ、流石に今日は無理だな……」

 

エリスも把握している通り、今日はサキュバス店の売上確認と税務書類の作成から始まり、アクセルハーツのライブツアーの各種契約と、ついでにギルドにポーションの納品と契約の更新まである。その全てに俺のサインがいるので、残念ながら大人しくは出来ない。自分の権利と利益を守る為にそうしているので、仕方ないと言えばその通りなのだが、こんな事になるなら書類を溜め込むんじゃ無かった。

 

「今日は私も天界で仕事ですし、くれぐれも気を付けてくださいね?カズマさんは余計なことまで言っちゃうタイプなので、言葉と行動は慎重にですよ?」

 

「それはそれでフラグに見えるが、今日は気を付けるようにするよ……」

 

ただ、気を付けてどうにかなるんだったら、そもそもこんな予定にはなってない筈だ。一応警戒はするのだが、きっと平和には終わらないんだろう。どうせ、俺が女の子に嫌われまくるとか、そんなオチが待っているのだ。

 

…………………

 

「えっと……今日はポーションの納品と契約の更新だった気がするんですが、何か祝事などありましたっけ?」

 

「お構いなく。たまにはギルドのお姉さんたちを労いたいと思っただけです」

 

ギルドに商談に来たはずの俺は、入店と同時に大量の酒を振る舞うことになる。俺が酒を振る舞うのは良くある光景に思うだろう。しかし、それは冒険者への振る舞いであり、ギルド職員に振る舞うことは殆どなかった。極稀にルナさんに奢るくらいである。

 

「カズマさんカズマさん!高級シュワシュワも良いんですか?!」

 

「おいおい………1人一樽までだぞ?」

 

「単位がおかしなことになってますよ?!」

 

普段でもここまでの大盤振る舞いはしないのだが、これは一種の罪滅ぼしである。なにせ……

『エリス様の前で胸を出すと謎の不幸に襲われる為、胸の露出を抑えた。しかし、その結果食堂の利益も半減し、今年は夏のボーナスが危うい』

なんて個人的過ぎるご迷惑をおかけしているので、それくらいはさせて頂きたい。

 

「それではその……今回の取引のお支払いと、次の契約についてですが……」

 

「はい。よろしくお願いします」

 

ギルドのお財布事情には驚かされたが、今回は我ながらナイス回避だ。ギルド職員には酒好きが多いので、これで少しは満たされた筈だ。さぁ、これで憂いなく交渉に……

 

「では、来期の予算についてですが……」

『ルナ。職業、ギルドの受付嬢。昨晩はサキュバス店でカズマのねっとり快楽攻めコースを依頼したので、実はちょっぴり気恥ずかしい』

 

「ぶふっ!」

 

「えっ?どうしたんですかカズマさん?!」

 

どうしたはこっちの台詞でしょ?!俺との商談前日になんてもん注文してんの?!それでそのポーカーフェイスって、ルナさんの表情筋一体どうなってんの?!

 

「いえ、ちょっとお茶にむせまして……大丈夫です。続けてください」

 

「そうですか?それでは、今後の入荷と運用について……」

『私のは全部飲み干すのに、お茶にはむせるんですね?』

 

いやそれディープなオプション!こんなのもう商談内容入って来ねぇよ!ルナさんがこんなにむっつりなんて、こんなの流石に予想外だって!

 

…………………………

 

「あの、なんか凄い疲労感を感じるのですが………」

 

「大丈夫ですから始めましょう。まだ次があるんで……」

 

ギルドとの商談は無事済んだが、その疲労感は尋常ではない。真面目な会話中の下ネタなんて、もはや禁じ手も禁じ手である。にしても、鑑定スキルとは一体どこまで分かるのか……これをメインに上げる事なんて無かったが、実はとんでもない可能性を秘めている気がする。

 

「収益はこちらの方にまとめてあります。それで、こっちがカズマさんのサインが必要な書類でして……」

『納税証明。事業の収益から正しい納税を実施した証明書。今回は下から2番目の枠にサインをする』

 

いや元から凄いスキルなのは間違いないのだ。ずっとチュートリアルが助けてくれるようなもんだし、書類の体裁とか法律とか、そういうのにしっかり対応しているし、コントロール出来れば凄く優秀なんだけど、不意打ちで下ネタ入れるのは辞めてくれ。二人きりのこの空気の中、俺に抱かれたいなんてワードを見つけてしまったら、気不味いどころか手を出してしまう。

 

「ありがとうございます。では、今度はこっちの書類ですが……」

 

「あっ、こっちですね……」チラッ

 

大変今更ではあるが、セナさんは物凄い美人だ。仕事も出来てスタイルも良いし、最近は表情も柔らかくなって、今なら間違いなくモテるだろう。それなのに俺に尽くし続けるなんて、イケナイ期待を抱いてしまうのも仕方ない。

チラッ

 

「サインはここで大丈夫ですが、この内容には……」

『今日は気合いの入ったセクシーな下着を着用している』

 

おっと!これはまさかの期待しても良いパターンなのでは?!うら若き男女が同室に居て、何も無い方がむしろ不健全!いや、流石にそれは雑食が過ぎるか?これで自意識過剰なら、恥ずかしさのあまり死にたくなる。

 

「セナさん、今日はこのあと予定とかありますか?」

 

「いえ、必要ならば空けられますよ。大した予定はありませんから……」

『今夜はイイコトする予定だけど、カズマさんを優先します』

 

仕事人間!いや、男いるんじゃないのこれ?!俺のせいでプライベートが蔑ろになってるじゃん!流石にこれは申し訳ない!

 

「別に何か用事があるわけではないのですが、仕事のせいでプライベートを蔑ろにしてないか不安で……」

 

「ご配慮はありがたいですが、人々の為になる仕事です。私もホコリを持ってやっていますから、気になさらないでください」

 

駄目だ直視できない!この人の聖人っぷりは直視できない!

『淫夢サービスでイイコトするよりカズマとイケナイ残業がしたい』

↑スルーなう

 

「でもほら、適度な息抜きは大切ですから……」

チラッ

 

「まぁ、それはそうなのですが……」

『出来れば、足腰たたなくなるまで激しく残業したい』

 

とんでもないワーカーホリックだ!どうしよう?!本人希望を聞いてあげるべきなのか?!でもイイコトする相手いるみたいだし、仕事漬けにするのも違うよな?と言うか、結婚して辞められたら困るじゃん!これは聞いても良いよな?ギリセクハラにはならないよな?!

 

「……ちなみに、結婚してもこの仕事は続けてくれますか?」

 

「も、勿論です!カズマさんが望んでくれるなら、そのご期待には全てお応えしたいと思ってます!」

『終身雇用を希望します!!』

 

何この凄い忠誠心!この人俺のために死にそうなんだけど?!流石にそこまで望んでないんだけど?!普通に幸せになって良いから!

 

「出来ればその……プライベートも充実させて欲しいなと、俺は思うのですが……」

 

「ま、任せてください!私はそちらにも全力を尽くすタイプです!」

『毎晩激しいプレイも大丈夫です!何時間でも御奉仕します!』

 

いや化け物じゃん!ワーカーホリックしながらその性欲?!その氷のマスクの下にとんでもないものを秘め過ぎじゃない?!

 

「……すみません。取り敢えず仕事を終わらせましょうか」

 

「あっ、そうですね。まずはお仕事しないとですね……」

 

どうしよう。マジで凄いこと知っちゃったよ。今度からセナさんの休みを増やして、この部屋も完全防音にしてあげよ。この人のプライベートの充実には、間違いなく防音が必要そうだし!

 

…………………………

 

「なぁカズマ、本当に大丈夫か?」

 

「あぁ、この疲れは精神的なもんだからな……」

 

普段ならなんてこと無い事務仕事でも、今日は普段の10倍は疲れた気がする。リアがここまで心配してくれるって事は、きっとそれは顔にも出ているのだろう。アイドルに気遣わせるなんて、俺もプロデューサーとしてまだまだだな。

 

「無理しちゃ駄目だよプロデューサー。私はこういうの苦手だけど、プロデューサーが倒れるくらいなら代わりに頑張るし……」

『倒れるギリギリまではやって欲しいけど……』

 

「そうですよカズマさん。ボクも出来るだけお手伝いしますから……」

『逆に仕事増やしそうですけど……』

 

「ありがとう。それについては気持ちだけ受け取っておくから、2人は自分の仕事に集中してくれ」

 

と言うか仕事増やさないでくれ。もうメンタル辛いから。

 

「あっ!そういえばライブの時の宿泊先何だけど……」

 

「あぁ、シエロの領地で顔が利くって言ってたな。会場の近くは取れたのか?」

 

「と、とれたんですけど……2人部屋が2部屋で……」

 

「「「………えっ?」」」

 

いやおかしくない?領地の管理者が宿を取れないって、普通に考えてそんな事ある?!

 

「ほ、他に宿は……」

 

「ボク達が行くって噂が広まって、近隣の宿は空きが無くて……」

『その人気はちょっぴり誇らしい』

 

こ、これは不味い!現役アイドルと同室なんて以ての外だし、普通に考えたら俺は野宿とかテレポート帰宅になるところだ。でも……

 

「なら、カズマと同室は私だな!リーダーとして、2人を守る必要があるし!」

『これは事故だから、カズマに襲われても仕方ない』

 

「だ、駄目だよリアちゃん!これはボクの責任だから、ボクがカズマさんと同室になるよ!ほら、ボクなら何があっても攻撃できるし!」

『反撃されて組み伏せられたら負けちゃうけど、むしろ望む所だし』

 

なんだこの回避したら駄目な感じ!いや本当は回避すべきなんだろうけど、心の中が見えると判断に困る!いっそ断ってくれた方が気楽なのに、このスキルが俺を狂わせる!

 

「あっ、なんなら私でも良いよ?カズマは私が本気で嫌がることしないもん」

『私はそんなカズマが好きだし、折角だから色々とお喋りしたいな?』

 

「…エーリカってやっぱり可愛いよな」

 

「へっ?!ちょっと、不意打ちはズルいよ!でも、嬉しいな……えへへ…」

 

信頼と言う部分に違いはないのだろうが、裏表のない性格とはそれだけで魅力だ。慕ってくれてるのに違いはないのだが、やはり真っ直ぐな好意は特に嬉しい。と言うことで、今日の1位はエーリカです。

 

「わ、私だって信頼はしている!しかし、やはり踊り子なのだから世間の目とかあるし、リーダーならビジネス上の関係に見えるかなと……」

『と言う体のプレイがしたい』

 

「ぼ、ボクだって信頼はしてるよ!それに、ボクはこの性格が認知されてるから、変な噂は立たないと思うもん!」

『カズマさんだけ特別だもん』

 

「皆の気持ちは嬉しいんだが、俺はテレポートで通えるし……」

 

「「「あ、そっか」」」

 

何だろうこの充実感。さっきまで人間関係に疲れていたのに、アクセルハーツを前にすると心が安らぐ。警戒して横目に見ていたが、やっぱり真っ直ぐ見つめよう。この3人なら何が来ても大丈夫。仲間として信頼しているからこそ、何が来ても乗り越えられる!

 

「では、早速全体の流れを決めよう。まず最初の挨拶だが……」

『リア。職業、踊り子。カズマに「素敵だよリア。君は芸能界と言う宝石箱で、誰より輝いている俺のダイヤモンドさ」と囁きながら抱いて欲しい。ちなみに部屋から腐臭が出始めた』

 

いや無理。それを言うの無理。と言うか、芸能界引退するまで禁止だろ!それといい加減部屋を掃除しろ!

 

「あっ、ボクの挨拶は地元用ので……」

『シエロ。職業、グラップラー。最近はエリスの前でカズマに抱かれながら、「悪い子には、お仕置きです!」ってエリスにビンタされる妄想でオナニーするのが日課に成りつつある。ちなみに、絶頂時の仰け反りで壁を破壊したことをカズマに言えないでいる』

 

目覚めちゃってる!エリスに怒られて目覚めちゃってるじゃん!大丈夫かよプリーストだろ?!あと、部屋壊したら直ぐに言え!

 

「ならシエロは大トリかな〜?」

『エーリカ。職業、かわいい職人。この数日で乳首を撫でるとゾクゾクする事を知る。最近は匂いまで可愛いを追求し、部屋の中で砂糖を焦がして甘い香りを纏うという力技にでた。ちなみに、その火で賃貸のカーテンを焼いてしまったことを秘密にしている』

 

いや職業!と言うかイケナイこと覚えないで、エーリカはそのままで居て!あと焦げ臭いと思ったわ!

 

「………うん、やっぱり契約書だけ書いたから俺は帰るよ。それと、お前ら明日は部屋の抜き打ちチェックな?」

 

「「「………えっ?!」」」

『『『それは困る!』』』

 

変なシンクロしてんじゃないよ!俺本当に疲れたからマジで帰るからな!

 

……………………

 

「と言いつつ仕事はちゃんとこなしたので、ここまで疲れ切っている訳ですね?」

 

「そうですね。その通りですね」

 

結局仕事を終わらせた俺は、自室でエリスの太ももに顔を埋めている。どれだけかったるいコミュニケーションを強要されようとも、やはり大切な仲間に違いはない。どんな一面を知ったとしても、やっぱりそこはブレなかった。

 

「そういえば、エリスは気にせず俺の前に居るよな?知られたくない事はないのか?」

 

「私だって知られたくない過去はありますよ?でも、私の秘密がバレることより、辛いカズマさんを放っておく方が辛いじゃないですか……」

 

えっ、何この子女神?いや実際に女神なんだけども。ここまで中身完璧なの?!俺の嫁最高過ぎない?!

 

「だから、そろそろ真っ直ぐ見てください。愛する人に目を逸らそれるのって、結構寂しいんですよ?」

 

「あぁ、ごめんなエリスぅ……」

『エリス。職業、カズマのお嫁さん。種族、女神。カズマが好き。大好き。好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好きすきすきすきすきすきすきすきすきスキスキスキスキスキスキスキスキ愛してる愛して誰より愛して………』

 

わぁ、うちの嫁かわいい。俺のこと心から大好きじゃん。って反応で良いよね?俺はなにも間違ってないよね?!

 

「取り敢えず、今日は疲れたからもう寝ることにするよ。じゃ、お休み!」

 

「あっはい。お休みなさい」

 

俺は自分の視界を閉ざすことで、視界を埋め尽くすエリスのステータスウィンドウから目を逸らした。言ってる事は愛の囁きなのだが、前が見えないので性活に困る。と言うことで、どうか明日には治ってますように!!

 

 




最後までお付き合い頂きありがとうございます。

短編集やろうとしてノリノリでこれです。そろそろアイリス編とエーリカ編も考えつつ、1話に満たないネタを消化します。

また、不定期ではありますが、お暇な時にでもお付き合いください。
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