タイトルからお分かりの通り、前回の酷い続きです。前回は前菜でしたが今回は濃い目のぶち込みます。
またお暇な時にでもお付き合いください。
寝起きドッキリと言う企画を、皆は知っているだろうか?少し前にテレビで流行っていた企画であり、実はアイドルの登竜門としてリア憧れの企画でもある。なんて、そんな心躍るドッキリが今、俺に対してかけられている。いや、本当にこんな企画なのかは知らないのだが……
「い、良いのよね?キスしちゃっても……起きないのが悪いんだし……」
目の前で真っ赤になっているアクアの吐息が、俺の唇に微かに当たる。俺は敢えて目を覚まさず、その唇を受け入れるつもりだ。ちなみに、なんで状況が分かるかと問われれば……
『アクア。種族、女神。職業、芸人。カズマが最近してくれないから、昨晩1人で慰めてしまった。朝からエッチは無理だろうけど、せめてキスくらいは良いかなと狙っている』
なんて可愛いアクアの心が、千里眼を通しても見えるからである。ちなみにモーニング千里眼は俺の日課であり、ムラムラしたゆんゆんの夜這いならぬ朝這いとか、甘えたくなったあるえの添い寝とか、デレたダクネスの目覚めのチューとか、めぐみんの可愛いモーニングコールとか、アイリスの妹ダイブとか、定期的に実施されるエリスの朝立ちエッチとか、皆の愛情表現を自然に受け入れる為に必要な儀式なのだ。うん、なんか2人だけ凄いのが居る。
「んっ……しちゃった……」
チュッ
何だコイツ可愛い。今日のアクアはメッチャ可愛い。これなら直ぐにでも抱いてやりたいところではあるが……
『本当はもっとイチャイチャしたいけど、本日はアクシズ教の会合があるから、残念だけどこれで終わり』
と言うことらしいので、今日のところは許してやろう。
「おっ?今日はアクアが起こしに来たのか?珍しい事もあるもんだな?」
「へっ?!いやその……たまにはそれも良いかなって……」
『バレてないよね?でも、バレてて普段通りだったら、それはなんか悲しいな』
おいどうした?今のところ完璧に可愛いヒロインじゃないか?キスしてからの心の揺らぎまで、これは間違いなくメインヒロインだぞアクア。
「なんか、今日のアクアは一段と可愛いな……」
「へっ?!変なこと言わないでよ!私は女神なんだから、普段から完全無欠で可愛いの!……でも、ありがとね?」
『どうしよう、ニヤニヤしちゃう。カズマさんにからかわれちゃう』
何これ〜?!俺もなんかドキドキしてる!アクアの上目遣いにドキドキしてる!これもうアクシズ教の会合とかどうでもよくない?今から愛し合うべき空気じゃ……
『あれ?このいい雰囲気なら、カズマさんブランドのお酒を宣伝用って貰って半分くらい自分で飲んだのも許されるんじゃないかしら?あと、高級店のツケが溜まってる件も、今なら自然と許される気がするわ!』
「………やっぱり気の所為だったわ。このアホ女神が!」
「なんでよー?!」
そうだな。その理由は今からしっかり説明してやるから、取り敢えず正座して貰おうかな!
……………………
「成程。それはまた難儀な状態になってますね」
「あぁ、俺も対応に困っててな……」
めぐみんの用意した朝食を食べながら、俺は昨日までのあらましを話した。スキルの暴走は今も止まらず、なんなら情報は詳細になってきている。例えば……
『牛乳。牛の乳を煮沸殺菌して、濃度を飲みやすく調整したもの。酪農家の牛の獣人が、性的興奮を満たす為に自らの乳を混ぜている』
その内情はどうやって分かるんだよ!と言うか飲んだ後に知りたくなかったわ!
「ち、ちなみにその、私のステータスも見えるのですか?まぁ、見えずとも最強の魔法使いと書かれているのは明らかですが、少しだけ気になったりするのですが……」
「そんな都合の良い部分が見える訳じゃないからな。一応観察してみるが、多分些細なことしか書いてないぞ?」
『めぐみん。種族、紅魔族。職業、爆裂魔。最強の爆裂魔法使いを目指している。牛乳とマッサージは欠かせないが、それでも乳は育っていない』
いや後半!本人の一番きついところを突くんじゃない!俺もそれは察してるから!
『でも、カズマがこの身体を愛してくれるから、それでも良いかなって思い始めた』
「…………凄い可愛いこと書いてあったわ」
「な、なんですかそれ?!私はかっこいい事を書いて欲しいのですが……」
と言いつつ満更でもない顔してるのは、やはりめぐみんも女の子って事なんだろう。俺としては、嫁が可愛いのは嬉しい限りだ。
『最近はエッチの時に可愛いと言われて舞い上がっている自分がいる。耳元で囁かれると堪らなくなる』
いや本当に可愛いな。なんなら1番清純派じゃない?めぐみん、ずっとそのままで居てくれ。
「戦ってるときはかっこいいで良いが、俺の嫁の時は可愛くいてくれよ。俺はそっちの方が嬉しいぞ?」
「カズマが言うなら……考えなくもないです……」
うん、やっぱり可愛い。デレてるめぐみんは普通に可愛い女の子で……
『でも、それで爆裂道が疎かになるのは困るので、今日は初心を思い出すべく、ベルディアの城に爆裂しよう』
「…………ちなみにベルディアの城を爆裂したら、1週間ドレインタッチの刑な?あれが街の管理下にあるってこと忘れてないよな?」
「そんなことまで読めるのですか?!」
『やっぱり魔王城にしよう』
「城が変われば良いってもんでもねぇぞ!魔王との停戦を無駄にする気か!」
「くっ………わかりました。素直に農業用貯水池を作ってきます」
『お城は忘れた頃に再挑戦ですね』
あっ、やっぱりコイツも可愛くねぇわ。頼まれてんなら素直に地面掘っとけよ。
「凄いな。めぐみんをここまで手玉に取れるとは、制御出来れば相当優秀なスキルじゃないか?」
「そうだな。制御出来るならな……」
コーヒーを持って話に入って来たダクネスは、めぐみんと入れ替わって俺の前の席を陣取った。今度は自分が辱めを受けたいとか、多分そういう理由なのだろう。まぁ、取り敢えず見るだけ見てみるが……
『ララティーナ。タイプ、鋼、格闘。鉄壁バカモン。使える技、ガマン、かたくなる。カズマと痛いのが好き』
方向性の違う変なのが出てきた!俺に見やすいように配慮されてるんだろうけど、ちょっとその内容は色々とアウトだろ?!
「な、なんだその目は!まさか、私のあられもない性癖を知って……」
「お前の性癖は知ってるわ!アレな性癖を除けば、内容に変な所はなかったぞ」
「あ、アレとか言うな!」
いや、それについては皆さんご存知のアレだろ。お前に他の性癖が……
『本当は優しくララティーナ呼びで抱かれるのが好き。でも、こんなでかい女は可愛くないから、変態扱いで性欲の捌け口にされる方がお似合いだと思っている』
えっ、なにこれ知らない!本当はそんなに乙女だったのか?!意地悪のつもりでララティーナ呼びで抱いてたけど、あれマジで喜んでたの?!いや、喜んでいるのは良いんだけどね?
「………なぁララティーナ?」
「そ、そっちの名は……」
『本当はカズマにはそう呼んで欲しい。でも、まだ恥ずかしいから2人きりの時だけが良い』
いや可愛いな!もう名前より可愛いぞララティーナ!旦那として、嫁の可愛いワガママには応えなきゃな!
「2人きりの時はこれで良いだろ?それに、俺の愛したお前は間違いなく可愛いんだ。その名前に負けないくらいな?」
「……ばか……そういうのは抱いてる時だけにしろ……」
『嬉しい。カズマに可愛いと言われると、それだけで心が満たされる。きっと半分はからかっているのだろうが、それでも私には充分だ』
なにこれ凄い!ドM要素が無いダクネスって実はただのメインヒロインじゃん!今度からは常にこれでお願いします!からかい8割ですみませんでした!
「なら、これから抱けば言い放題だな?」
「ず、ズルいぞ……私が断れないって分かってる癖に……」
『本気で愛した男に抱かれるのに、断るなんて出来っこない。でも、はしたないって思わないで……』
はしたなくて良いです!その可愛いリアクションとエロい身体なら、はしたなくても誰も困りません!
「じゃあ、ダクネスの部屋に行こうか?」
「……ひゃい」
『あぁ駄目だ。カズマの甘い声に我慢出来ない。私はこれからカズマに愛され、きっとトロトロになるまで抱かれ続けて失禁させられるんだ。そして、注ぎきれなくなった女性器を見たカズマに「なら次はこっちの穴だな」と不浄な穴まで何度も犯され、最後は口で奉仕させられて身体の隅々まで白濁に染められてしまうに違いない。それでも良い。それでも私はカズマを愛しているし、なんならむしろそれが良い!さぁ来いカズマ!私にアヘ顔ダブルピースをさせてみろ!!』
「…………ごめん。ちょっと朝からその濃さはキツイわ。せめて夜にしてくれます?」
「お、お預けプレイだと?!くっ!それもそれで堪らん!!」
やっぱ駄目だ。うちの嫁達はがっかり成分が多過ぎて、相対的に見るとキツイ。これはもう、スキルが落ち着くまで大人しくしていよう。こういう時に何か行動すると、大抵はフラグを踏んでしまって……
「お兄様〜!お父様から良い茶葉を頂いたのでお裾分けに来ました〜!」
「あっ、うん。いらっしゃいアイリス……」
なんて逃避が許されるはずが無いことを、俺は経験から知っている。でも相手は素直で可愛いアイリスだし、不幸中の幸いと言うことにしておこう。
………………………
「お兄様に喜んで欲しくて、最近は和食の作り方も学んでいるんです。また、是非食べに来てくださいね?」
「それは楽しみだな。何なら今直ぐでも良いくらいだ」
『ベルゼルグ・スタイリッシュ・ソード・アイリス。職業、第1王女、ソードマスター。カズマの1番になる為、現在花嫁修業中』
アイリスの突然の訪問により、俺は逃亡チャンスを逃した。と言ってもそこは王道ヒロインのアイリス。俺のメンタルを削るような内容は見えず、精神へのダメージは今のところない。だが、今は可愛過ぎても困る。何故って、アイリスが座っているその場所は、俺のお膝の上なのだから………
「所でアイリス、今日はどうして俺のお膝に乗ってるのかな?」
「お兄様が「兄の膝は妹の特等席だぞ!」って言ってたので……駄目でしたか?」
「……大歓迎です」
畜生!過去の自分の発言が今は憎い!膝乗りアイリスは可愛いが、禁欲中(半日)の俺にこの体勢は危険過ぎる!ここで息子がアイリスのお尻を持ち上げようものなら、クレアにチョッキンされてしまう!
「あらあら、本当に微笑ましい光景ですね。カズマ様、こちらが例のお茶になります」
「あ、ありがとうレイン。いや〜良い香りで……はっ?!」
『ソティー。アクアが「粗茶ですが」と言いつつ玉露を出したことで、王様が負けじと用意した。王族に恥じぬ粗茶を求めた結果、今ある高級品種と比べても一番良いお茶が出来てしまった。粗茶の概念が覆る逸品。滋養強壮に良い』
へぇ〜、王様って案外負けず嫌いなんだな。と言うか粗茶とは?じゃなくて!滋養強壮に良いのは不味いだろ!とは言え飲まない訳にもいかないんだけどさ!
「ほぅ……どうやらカズマでも違いに気付いたようだな?まぁ、これ程のお茶なら当然だな……」
『ウーロン茶。皆さんご存知のあれ。クレアは違いなんて分からないと思って、レインがクレアにだけウーロン茶を淹れた。クレアは「やはり並の紅茶とは一味違う」と思っている』
えっ、何コイツ?ウーロン茶でドヤ顔してる貴族令嬢なんて居るんだ。やっぱりアホの子なんだろうか……
「……クレアのそれは、香りも色も違うお茶に見えるんだが?」
「ば、馬鹿にするな!私だって紅茶の違いくらい解る!まるでウーロン茶のような後味と香りは、間違いなく今までの紅茶とは違っ……」
「……ふふっ」
「謀ったなレイン?!」
どうやって謀られたのか不思議なくらいだが、レインのリアクションでクレアも気が付いたようだ。と言うかウーロン茶って言ってるし、気付かないほうがおかしいだろ。
「所でカズマ様。頑なに私達の顔を見ないのは、一応マナーのおつもりですか?私達の間柄であれば、そこまで気にする事は無いと思いますが……」
「そうだぞカズマ。もう親しい間柄なのだから、話す時は顔を見ろ。私は許す!」
見ちゃったら色々見えちゃうんだよ。色々見えてるってクレアにバレたら「見るなバカ者!」とか言って斬り掛かって来そうだし、このまま何事も無くスルーして欲しかった。しかし、これで見ないのも怪しまれるし……
「いや、別に他意はなくて……くっ!」
『クレア・フィールド・シンフォニア。種族、人間。職業、ソードマスター、カレーの妖精。カズマに構って貰えないと寂しい。部屋に置いてあるぬいぐるみの名前はカズマ』
駄目だ!カレーの妖精は不意打ち過ぎる!と言うかクレアって構ってちゃんなの?!意外な所にギャップ萌えが来たんだが?!
「お、おい!人の顔を見てニヤニヤするな!流石にそれは無礼だぞ!」
「ごめん……ちょっと予想外に可愛くてな……」
「…………んなっ?!」
しまった!つい構ってちゃんのクレアに本音が漏れてしまった。色々見えてるなんてバレたら不味い。何とかして可愛い理由を探しだせ俺。こんな時の為のスキルだろ!!
「か、からかうなカズマ!ウーロン茶の味が分からないからって、可愛いって言うのは馬鹿にし過ぎだぞ!」
『どうしよう嬉しくて顔がニヤけちゃう!化粧も変えたし髪も切ったけど、カズマは何が良くて可愛いって言ったの?!どうしたらカズマに可愛いって言って貰えるの?!やっぱり、馬鹿にされただけなのかな……』
あっ、どうしようクソ可愛い。アクアと同じで中身は可愛い。クレアも心の中を見たら完全にメインヒロインなんだが……
「これ以上ふざけた事を言うと、斬る!」
スチャ
そこでなんで剣を抜こうとするんだよ?!ツンデレのツンが強過ぎるだろ!これじゃどっちに転んでも危険だし、当たり障りのない褒める部分は………
『ピアスは新しく買った黒猫のピアス』
そうそう、そう言うのだよ。俺が欲しかったのはさ。
「からかってねぇよ。猫のピアスが可愛くて、つい口に出ただけだ」
「そ、そういう話か……まぁ、そう言うことなら剣は納めてやる……」
スチャ
『今度からずっとこれにしよ……』
うん。クレアって本当に分かりにくい。可愛いけど危うすぎるし、意志を読めても口説ける気がしない。これが照れ隠しなんだとしたら、どんだけ高度に隠すんだよ。
「ピアスにそこまで浮かれるなんて、クレアは本当に……ふふっ」
「べ、別に浮かれては居ない!」
「あらあら、お顔はニヤけてますよ?」
『コールスロー・スカイレイン。種族、人間。職業、王女の側近、アークウィザード。カズマとの子を身籠る為、最近は妊娠率を高める薬を飲んでいる。しかし、それが媚薬とは気付いておらず、ただ一人遊びの回数が増える一方である』
お前も大概アホの子だぞレイン?あとエッチなのは辞めてください。俺の息子がアイリスを背伸びさせちゃうから。
「あら、お客さんが来てると思ったら王女様じゃない。こんな格好でごめんなさいね?」
「い、いえ……お邪魔しております……」
「ウォルバク様。お着替えは脱衣所の方にご用意がありますので……」
「そうね。早く朝風呂を済ませましょう。ゆっくりしていってね?」
『ウォルバク。種族、女神。職業、アークウィザード、環境型性癖破壊装置。カズマに買って貰った可愛い靴がお気に入り。しかし、胸が大き過ぎて足元が見えない為、たまに左右で違う靴を履いている。周辺の人物も胸に視線を吸われる為、指摘して貰えない。年頃の男子の親が「見ちゃいけません」ってしてくるのに地味に傷付いているが、当人には懐かれていて不思議に思っている』
『アーネス。種族、悪魔。職業、用心棒、使用人。ウォルバクと色違いの靴を買って貰ってテンションが上がり、それ以来靴を汚さないためにずっと3ミリ浮いて歩くジェスチャーをしている。普通に飛んだほうが疲れない事に気付いていない。格好がエロいので「見ちゃいけません」される』
どうしよう。うちのまとも組もまぁまぁアホの子だった。と言うかもう朝風呂の時間じゃねぇだろ。そこも含めてアホの子じゃん。
「相変わらず凄いスタイルですね……私もいつかあんな風になれるでしょうか……」
『アイリスがウォルバクのスタイルに追いつく可能性は0.002%』
おい辞めてやれ。
「彼女を信奉すると胸が大きくなると言う噂が有りますが、敬虔なエリス教徒の私達には難しいですしね」
『レインは2ヶ月前にウォルバク教に入信し、胸が1センチ育った。お布施もしている』
ちょっとレインさん?
「胸は大きければ良いというものでもないですよ。剣を振るには邪魔ですし……」
『クレアはカズマに抱かれてから、胸の成長を助ける豊胸ブラを愛用していて胸が2センチ育った』
いやクレアもかよ!案外みんな気にしてるんだな?
『『『カズマ好みのサイズを模索している』』』
あっ、ありがとうございます。俺はそのままでも美味しく頂きますけど、頑張る女の子は応援します。
「ところでお兄様……あちらにゆんゆんさんが…」
「あっ、本当だ……」
正直、禁欲中には遭遇したくなかったが、ここまで来たら全員覗いてみたくもある。アイリスの癒やしパワーと相殺できることを祈りながら、俺はゆんゆんの方へ視線を移動した。
『ゆんゆん。種族、紅魔族。職業、アークウィザード、プロボッチ。皆が楽しそうにしていて参加したかったのだが、胸の話になって参加したらエッチな子と思われる事を危惧している。精通直後の男子中学生に匹敵する性欲を持つが、お年頃なのでそこは繊細』
「………おいでゆんゆん。こっちで一緒にお話しよう」
「お気持ちは嬉しいんですけど、その悟った顔は一体……」
予想に反してゆんゆんがまともだったお陰か、俺の精神は完全に落ち着きを取り戻した。やはり強調される内容と言うのは、俺の精神にも影響するのだろう。こうして心穏やかに居られれば、こんなの恐れるに足らない。何より、皆の俺を想う気持ちに嘘は無かったんだ。素晴らしい経験をしたと思うことにしよう。
「楽しそうにしているね。私も参加して良いかな?」
「あぁ、あるえもこっちに……」
『あるえ。種族、紅魔族。職業、アークウィザード、小説家。執筆中のエロ小説を盛り上げるべく、カズマの体液の味と自分を抱いてる時の顔をみたくて部屋から出てきた。アイリスが居るので抑えているが、帰ったら机の下に潜ってパイ○リフェ○する気満々のエッチな娘。でも、エッチになったのはカズマの抱き方が気持ち良すぎるからなので、本人に反省の意思はない。ついでに妄想で濡らしてしまった為、いま下着を着けていない』
……………マジかよ。
むくっ
「あっ……お、お兄様……お兄様のコレ…何か大きくなって……」
「いや違うんだアイリス。これは不慮の事故であって………説明はクレアから逃げてからするから!」
「待てこの不届き者がぁ!!」
激昂する厄介なツンデレから逃げつつ、俺はコミュニケーションの大切さを噛み締めた。人には知らない方が良いこともある。そして、それらを知っても嫌いになれないこいつらの事が、より一層愛しくも思えた。
……………………………
「それは間が悪かったね。ごめんよカズマさん」
「気にするなよ。あるえが悪いわけじゃない」
何とかクレアから逃れた俺は、そのままあるえの私室へと向かった。と言われたら期待する諸君も居るかも知れないが、残念ながらもう事後である。
「でも、凄いスキルだよ。私が望む通りに抱いて貰えるなんて、危うくクセになっちゃう所だったもん……」
「見くびらないで貰いたいな。俺はこんなスキル無しでも、相手のリアクションを読んで望み通り抱けるぜ?」
冷静なって思い返すと、嫁達については予想外のことは見えていない。お互いに深く分かり合っていれば、このスキルはそこまでの脅威ではないのだ。まぁ、ムードは壊れたりするのだが……
「それなら、普段からこれくらいで加減してくれないかな?壊れそうな位に抱かれると、翌日の朝が辛いんだ」
『何より、事後に甘えられないし……』
「……善処します」
しかし、これは思ったより素晴らしいスキルだ。愛し合っていればそれ関連の情報しか出ないし、地雷の回避にも役に立つ。何よりムラムラしてる嫁の判断が容易で、更に望むプレイが事前に分かるのは、要らん情報が見えてもお釣りが来るほどに有能だ。
「でも、ゆんゆんが発情してないなんてあり得るのかな?友達のことを悪く言うつもりは無いけど、あまり想像が付かないんだよね……」
「流石にインターバルがあるんじゃないか?ほら、食事も人には必要だけど、食べ続けることは出来ない訳で……」
ゾクッ
その時、俺は気付いてはいけないことに気付いてしまった。俺が読み取った全ての人間から、「呼吸をする」とか「心臓を動かす」なんてワードを見た事が無い。それは至極当たり前であるが故に、あえて出力されないのだ。と言う前提が存在する場合……
「カズマさん、そろそろ私の番で良いですよね?」
息をするように俺を貪る存在は、このスキルに一体どう写るのか………
「えっとなゆんゆん……明日も仕事がある訳なんで、出来たら早めの就寝を……」
「もう、私そんなにエッチな娘じゃないですよ?少しだけ、気の向くままに愛してくれたら充分ですから……」
『状態、発情。連戦可能回数21回』
あっ、ヤバい。徹夜で絞られる。
「おいカズマ……私のことも忘れてないだろうな……」
『状態、発情。連戦可能回数24回』
「あっはい、忘れてないです……」
目の前に迫る性欲の魔獣に、警鐘を鳴らすステータスウィンドウ。この先は危険だと本能も感じているが、それでも引くわけにはいかない。そう、男には負けると分かって居ても、ヤラねばならぬ時があるのだ。
「私にはステータスウィンドウは見えないけど、カズマさんにはきっと『性欲が絡むとアホ』って書いてあるんじゃ無いかな……」
「否定できないから辞めて!それについては自覚あるから!」
最後までお付き合い頂きありがとうございます。
本当はもう少し下ネタ多めで行こうかと思っていたのですが、次に続く為に抑えました。そうです。次は下ネタ回です。
また不定期ですが、お暇な時にでもお付き合いください。