※この作品はR-18です。

英雄特典のエリス様   作:熱心なエリス教

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いつも私の妄想にお付き合い頂きありがとうございます。

フリーレンの試験編を見ていて思い付いたのに、ダンジョン飯のアレになってしまう私の作風。ご安心ください。ちゃんとダンジョン飯より酷くなります!

またお暇な時にでもお付き合いください。


この愛した仲間に信頼を

死者の間。それは死んだ人間が、一番最初に辿り着く場所である。思えば俺とエリスが出会ったのも、俺とアクアが出会ったのも、どちらも死者の間だった。そして、今まさに新たな出会いがここで始まろうとしていた。

 

「えっと……昨晩はお楽しみでしたね?」

 

「いや絶対にそれじゃないでしょ?!」

 

まぁ、始まって欲しい出会いだったかと問われれば、間違いなく遠慮したい出会いだったのだが………

 

………………

 

「と言うことで、闇の女神様に会ってきたんだ」

 

「あっ、そこはダイジェストなんですね……」

 

下層に落ちた俺とエリスは、引き続きダンジョンの深部を目指していた。別に闇の女神に会いたい訳では無かったのだが、今日のエリスの代理は彼女だったのだ。見た目は普通にグラマー美人だったが、なんか闇が見えた気がする。多分司る物とかではなく、個人的な闇の部分が……

 

「ちなみに俺は何で死んだの?着地は成功してたよな?」

 

「風魔法を使っての着地は完璧でしたが、その直後にアクア先輩が拾って来た綺麗な石が頭に当たって……」

 

「マジかよ……あいつ本当に余計なことしかしねぇな……」

 

なんか闇の女神様も余所余所しい気がしていたけど、そんな馬鹿な死に方をしていたら仕方がない。あの「大変ね……」の意味も分かった事だし、アクアのことは後々絞めよう。

 

「さて、そろそろ来るかなとは思っていたが、ここであるえは難易度高いな……」

 

ダンジョンの道の端っこの方に、体育座りする縦ロールの少女がいる。先程のやり取りを聞く限り、あるえが下層に居ても不思議はない。だが、当然それは向こうも把握しているだろうし、そう思わせて偽物もあり得る。

 

「あの偽物は、多分本人の記憶だけ模して人格は演技だ。だから、アクアのやりそうなミスを再現はするが、それでも俺達を襲うって所は揺らがない。ダクネスはまぁ、多分変態性を理解できなかったんだと思う」

 

「成程……つまり本人の自覚と客観性の違いが分かれば、判別は容易と言うわけですね……」

 

そう、確かにそれはその通りなのだが、問題はあるえの性格だ。あるえは分かった上でやらかすので、客観と主観に大きな差がない。となると、これは中々に難しい相手と……

 

「かっ、カズマさん?!やっと会えて……」

 

「『セイクリッド・ハイネス・エクソシズム』!」

 

「あぁ〜!!!」

ジュッ!

 

「ちょっとエリスさん?!」

 

俺に突っ込んできたあるえに向かって、エリスの魔法が炸裂する。確かにノリは普段と違うが、それでも二人っきりならこう言うリアクションもある。まさか、対悪魔魔法で様子を見るつもりだったとか?それはもはや普通にビームとかレーザーの類いだぞ!

 

「ぐっ!何故……バレ……た……」

ボロッ

 

「いつも見ている仲間のことです。分からないとでも思いましたか?」

 

「あれ、なにコレ格好いい……俺のやり方が情けなく見える……」

 

エリスの放った一撃を受けて、偽あるえの身体が砕けていく。まさかあの一瞬で見分けていたとは、やはり女神には人を見抜く力が……

 

「あんな……あんなに胸が小さい訳が無いでしょう!!全ての持たざる人への冒涜ですよ!それともなんですか?本人から見たらそう見えるとでも言いたいんですか!強者の余裕なんですか?!」

 

あっ、単なる妬みだこれ。全然かっこいい方法じゃ無かった。そういえば、あるえはブラのサイズがキツくならなきゃサイズを測り直さない。ということは、自覚的には常にワンサイズ下なんだろう。

 

「あっ、カズマ〜!」

 

「お、ウォルバ……」

 

「『セイクリッド・ハイネス・エクソシズム』!」

 

「あぁー!」

ボロッ

 

次に現れたウォルバクについては、胸がワンバウンドするより早くぶち抜かれた。確かに1カップくらい小さく見えたが、いくら何でも判断が早過ぎる。あの爆乳でワンカップなんて、実質誤差みたいなものだ。本当に、エリスの胸に対する執念は恐ろしい。

 

「はぁ、嫌ですよね。恵まれていることに無自覚な人って……それが当たり前だと思っているから、世界は平和にならないんですよ……」

 

「あっ、その話そこまで飛躍するんだ……」

 

流石にそれは言い過ぎな気もするが、今はそれに助けられているのも事実。また巨乳への当たりが強くなりそうだが、そのフォローはまた今度にしよう。アンチ巨乳が役に立つなら、今はそのままで居て欲しい。

 

……………………

 

「てな感じでここまで来たから、今は大人しく確認させてくれ。あるえ(仮)」

 

「いやいやいや!だとしてもこれは絶対におかしいよね?!それでなんで手足を縛るのさ?!」

 

エリスの乳選別は正確だが、残念ながら応用は利かない。つまり、偽物がそれに気付いて修正しても、ダクネスのように鎧で包まれていても、正しい判断は下せない。違うというのは判別が出来ても、正しいと言うには確信がないのだ。ということで、ここから先は俺の仕事。エリスチェックをパスしたこちらのあるえは、俺が確認をすることになる。

 

「偽物はクレイゴーレムだからな。肌の質感や感触を表現するのは難しい筈だ。と言うことで、早速合理的な調査を進めさせて貰います!」

 

「ひゃぁ!!」

ずるっ、ぽよんっ

 

俺はあるえの服を捲り上げ、その形の良い胸を露わにする。あるえが胸のサイズを間違えて記憶しているのなら、修正した所で胸に違和感がある筈だ。何より、おっぱいチェックの方が俺が嬉しい。

 

「この吸い付く様な若々しいもち肌と、ハリのある胸の凶悪な組み合わせ。この男を狂わせるポテンシャルは、間違いなくあるえのおっぱいな気がする!」

 

「どんな解析?!そもそもクレイゴーレムは粘土なんだから、もちもちの段階で私は本物でしょ?!」

 

思い切り生乳を揉みしだかれたあるえは、その羞恥に顔を真っ赤にしている。確かに粘土での再現は難しいだろうが、絶対に無理なんてことは無い。偽ウォルバクの乳が揺れていたのだから、何かしら柔らかさを出す方法はある筈なのだ。

 

「まだこれだけで確信は持てないな。一応味も見ておこうか……あむっ……ちゅぷっ」

 

「あっ!そんなにねっとり……舐めちゃ……んんっ!」

 

ぷっくりと自己主張する先端を舐れば、あるえの声が甘くなる。とは言えこれも再現かも知れないので、確認は念入りに実施しよう。別にあるえが可愛いからとかでなく、慎重になるのはダンジョン探索の基本である。

 

「えっと……味とか以前に、リアクションから判断出来るような……」

 

「甘いぞエリス。あるえは男心を分かっているから、狙ってリアクションしている可能性もある。じゃなきゃイきそうな時に「赤ちゃん欲しいから……一番奥で…」とか「一番奥まで……来て……」なんて可愛いこと言えないだろうしな!」

 

「なにこの罰ゲーム?!私別に狙ってないからね!むしろカズマさんに言わされてると思ってるから!」

 

なにそれ可愛い。俺に抱かれたら自然と赤ちゃんおねだりしちゃうなんて、いくら何でも可愛いが過ぎる。本当は程々で許すつもりだったが、ここまで来たらとことんやろう。ここまでやってお預けなんて、それはそれで不誠実だ。

 

「カズマさん、このあるえさんは本物な気がするのですが……」

 

「うん。俺もその可能性が高いと思っているんだが、やっぱりもう少し楽し……確信が欲しいなと思ってて……」

 

「いま楽しんでるって言った?!この状況でなんで楽しめるかな?!」

 

実は鑑定眼で見てもあるえだし、こっそり付けたキスマークも健在。ここまで証拠が揃っているし、なんなら千里眼で周囲の警戒もしている。そこに可愛いあるえが居たら、こんなの実質据え膳である。

 

「ここの具合は本人も知らないし、俺のがどう当たるかもあるえしか知らない。つまり、セックスすれば俺とあるえ、2人の判別が可能なんだ!分かるなあるえ!」

 

「そりゃそうかも知れないけど!だからってエリスさんの前でそんな……あっ……だめ……あっ…あぁん!」

 

あっ、これは本物確定だ。この病みつきになる具合は、まさにあるえの身体だし!

 

…………………

 

「うぅ……結局足腰立たなくなるまでするし……何ならエリスさんまで参加するし……」

 

足腰が立たなくなったあるえを背負い。俺達は再びダンジョンの奥を目指している。確認のつもりで初めたのに、ついつい盛り上がってしまった。結果的に戦力1名減だが仕方ない。2人とも可愛いから仕方ない。

 

「でも、あるえさんだって途中からノリノリだったような気が……」

 

「………そんなことないもん」

 

「おい可愛い反応は辞めろ。2回戦が始まる」

 

良く考えたらここは敵地。いくら2人が可愛いとはいえ、自ら戦力を下げるなんてあってはならない。と言うのにこんなに盛り上がってしまうなんて、なんて恐ろしい罠だろうか……

(自爆)

 

「ちなみに、あるえ以外に罠で落ちた奴は居るのか?」

 

「私以外って言うか、ほぼ全員が散り散りだよ。アクアさんの押したトラップは大きく床を崩壊させて、全員が何処に居るか分からないからね」

 

あいつ、本当に何処まで足を引っ張るんだろう。ここまで頭も間も悪い奴が、良くもまぁ女神なんてやってるもんだ。

 

「じゃあ、あそこにゆんゆんとめぐみんが2人で居ても不思議はないな?ゆんゆんは1人のほうが落ち着くって事も……」

 

「別にゆんゆんは好きで1人で居るわけじゃないから……最近のは、「あっ、偶然〜!いま暇だったりする〜?」って誘われ方に憧れて待ってるだけだよ。誘われてないけど……」

 

何それ面倒くさい。と言うかそれならギルドで待つなよ。暇な奴アピールならカフェとか行け。そこは実質職場だ。

 

「なら、取り敢えず話しかけないとだよな。ゆんゆん、めぐみん!」

 

「あっ、カズマさん!」

 

「カズ……」

 

「『セイクリッド・ハイネス・エクソシズム』!!」

 

「あぁー!!」

 

「めぐみーん!!」

 

2人がこっちに駆け寄ろうとした瞬間、エリスの魔法がめぐみんを貫いた。と言ってもそれも仕方ない。あんなに胸を揺らして走るめぐみんなんて、そんなの最早めぐみんではない。

 

「ふっ……どうやら、私はここまでのようですね……」

 

「駄目よめぐみん死なないで!私達ズッ友だって約束したじゃない!」

 

「いやその約束は本物としろよ……こんなの露骨に偽物だろ……」

 

と言うか、めぐみんの自認はこれくらいなのか?少なくともCカップはあるが、実際は間違いなくA以下だろ。

 

「ですが、ここまで露骨な偽物がゆんゆんさんを襲わなかったのも疑問です。まさか、めぐみんさんの心がゴーレムの意志を上回って……」

 

「そ、そうなのめぐみん(仮)?!」

 

直ぐに(仮)付けるって事は、多分ゆんゆんも薄々気が付いていたのだ。それでもここまで一緒に居たのは、多分友達とか言われて口説かれたんだろう。友達欲しさに悪魔を呼ぶくらいだし、多分意思疎通が出来れば何でも良いのだ。

 

「いや、この身体は爆裂魔法しか使えなくて……ここで撃つとダンジョンが崩壊するから何も出来なかったんだ……そしたらチョロそうなのが寄ってきたから、体よく使ってやろうかなと……」

 

「ぐふっ!」

 

あっ、それでもしっかり攻撃はしていくんだな。主にゆんゆんへのメンタルにだけど……

 

………………

 

「さて、と言うことでゆんゆんの本人確認なんだが……」

 

目の前でめぐみん(仮)に裏切られたゆんゆんは、完全に意気消沈していた。端から見ればそれが何よりの証拠だが、「チョロい上に裏切られてるから本物のゆんゆんです」なんて言える筈もなく、一応手は拘束しておいた。

 

「この流れで試されるのは複雑ですけど……こう言うので信頼関係が分かるのは、悪くないと思います!」

 

「あぁ、これは凄くゆんゆんっぽいな……」

 

ただ、今は変な期待を持たれても困る。あるえはおっぱいと膣内で判断したし、悪いが信頼関係で試す方法なんて考えていない。だからってあるえと同じ方法を傷心のゆんゆんにしたら、流石に人としてどうかと思う。どうしよう。なんかいい方法ないだろうか……

 

「記憶は複製されるようなので、私達が知っててゆんゆんさんが知らない事を確認出来れば良いんですけど……」

 

「へっ?こういうのって信頼とか友情とかで判明するものなんじゃ……」

 

その面倒くさい所がまさにゆんゆんなんだけど、それを言ったら間違いなくいじけてしまう。大変可愛く良い娘ではあるんだが、この性格はどうしようもない。

 

「ちなみに、私はあそこの具合で確かめられたよ……」

 

「ちょっとあるえ?!」

 

いやそりゃ確かにそうだけど!だからってそれを言うと!

 

「し、仕方ないですね!それなら私もそれで良いですよ!本当は信頼とか色々あると思うんですけど!カズマさんはエッチなのが好きですもんね?!」

 

目が血走ってる!これ間違いなくゆんゆんだよ!もう確かめなくて大丈夫だよ!この方法もどうかと思うけどさ!

 

「もう面倒なのでこれでいきましょう。どうせ他の子もそうなりますから……」

 

「そうだね。取り敢えず拘束を解いておくから、後はゆんゆんの好きにしたら良いよ……」

 

呆れ顔のあるえとエリスが、少し離れて警戒態勢を取る。こういう時は本当に頼もしいのだが、頼もしさを発揮する方法を間違えていると思う。まぁ、普段も割とこんな感じだけど……

 

「じゃあ……カズマさん……」

ぬちゅっ

 

「こ、この濡れやすさも、熱さもまさにゆんゆんで……あっ、あぁ〜!」

 

なんかいつもより凄い気がする〜!

 

………………………

 

「うん。この干乾び具合は、間違いなく本物だよね……」

 

「本当に、人の身でどうやったらこんな事に……」

 

「えっ、私の判断基準そこなんですか?!」

 

ゆんゆんの自己証明という事で盛り上がった俺達は、4人パーティーとなって再びダンジョンの奥を目指した。俺の身体が少し干乾びているのは、ゆんゆんの相手をしたから仕方ない。どんな原理かは知らないが、ゆんゆんとはそういう生物である。

 

「でも、正直この2人が先に来てくれて助かったよ。後はもう何ていうか……アレだし……」

 

「まぁ、アレですもんね……」

 

「「アレで通じちゃうのがなぁ……」」

 

だが、それより俺には気掛かりがある。偽物のめぐみんが「爆裂魔法しか使えない身体」と言っていたが、魔法が使えるなら何故魔法攻撃をして来ないのか……ダクネスのゴーレムは脆かったし、アクアのゴーレムも魔力量が少なかった。それなのに魔法を使えるって話だと……

 

「か、カズマさん!上!」

 

「見えてるよ!」

ガァン!

 

俺の後頭部へと振り下ろされたメイスの一撃を、俺はちゅんちゅん丸を抜いて受け止める。敵感知にギリギリで反応があったので反応が出来たが、これは恐らく………

 

「本物だな。セレナが本気で俺を殺すつもりだったら、敵意を出さずに殺せた筈だ」

 

「御名答。って事はカズマも本物だな。即時反撃すれば、あたしも致命傷を負っていた。ゴーレムなら復讐の加護も怖くねぇ筈だし、迎撃がないのは本物の証だ。まぁ当然、色々と仕込んじゃいたけどな?」

 

俺とセレナが本物であることは、この一瞬で判断が付く。少年漫画みたいな方法ではあるが、似た感性を持つ俺達にはこれが一番手っ取り早い。まぁ、自称聖女が使う方法ではないと思うが……

 

[推せる!親友ポジも甘トロセックスも出来るなんて、やはりセレナは最強ヒロイン!]

 

「レジーナ様!今それ辞めてください!」

 

女神が良いなら良いのだろう。と言うか、レジーナ最初から仕事しろよ。それで一発で分かっただろうに。

 

「いいなぁ……その信頼関係が見える方法……」

 

「私達だと手加減しても重症になるよ。攻撃は基本的に魔法だし……」

 

「うん、お前らは絶対にやるなよ?何ならさっきのでも手首逝ってて、メチャクチャ痛いから……」

 

「ごめん!」

 

「す、直ぐにヒールします!」

 

次は攻めて小刀とか使ってくれ。メイスは武器重量が重いから、普通に威力が高過ぎる。

 

……………

 

「成程。セレナの方には二人組で出てきたのか……通りで俺達を襲った訳だ……」

 

腕を直して貰った俺は、三度ダンジョンの奥を目指した。こういう時にセレナが居ると、攻略情報を得られて有り難い。本当はエリスもそっち側なのだが、今日は諸事情によりバーサーカーである。

 

「めぐみんとゆんゆんがキスしてたから、2人きりだったらそうなのかと思ったんだよ。でも、風呂場で見たバーコードの形が変だったから、こいつら偽物だって分かってな?」

 

「えっ、なんですかそのめぐみん!その私にメロメロなめぐみんは何処に?!」

 

「いやそれ偽物だから、本物のゆんゆんは攻撃されるだけだぞ……」

 

「ゆんゆんは本当にブレないよね……」

 

しかし、クレイゴーレムを複数出せるなら色々とヤバい。めぐみん(仮)の言うようにクレイゴーレムがスキルを使えるとした場合、こちらが先手を打っても反撃が出来る。今まで先手を打ってきたが、相手が2人ではそれも難しい。

 

「ちなみに、セレナはどうやって2人を倒したんだ?2人いたら、流石に片方は反撃しそうだが……」

 

「キスしてたから、2人まとめて炸薬付きダガーで頭を……」

 

「うん、ありがとう。もう大丈夫…」

 

こいつ、本当に聖女キャラで大丈夫か?何時になったらそれっぽくなんの?!

 

…………………

 

「そんな話をしちゃったからには、フラグ的にこうなるよな……」

 

ダンジョンの奥まで進んだ俺たちは、遂に本格的な危機に直面する事になる。少し開けた広間の中心には、杖を構えるウィズとウォルバク、そしてその前を陣取るセレナとダクネスという布陣。これはもはや騙すための布陣ではなく、完全に武力行使をする為の布陣だ。嫌な予感はしていたのだが、やはり前半のゴーレムは、これらを作るための時間稼ぎだったらしい。

 

「前半のクレイゴーレムは、多分時間稼ぎの簡易品だ。魔法戦が出来る程に魔力を込めるとなれば、当然それだけ時間がかかる。だから、俺達を翻弄して時間を稼ぎ………」

 

「本命の強力なコピーで殲滅するってか……こりゃマジで厄介な相手だな……」

 

神器を使って魔法を学んだ何者か、それともダンジョンの特性か。高純度な魔力を注がれたゴーレムと言うのは、魔導兵器としてはポピュラーな部類だ。ただ命令が単調になりがちで、パターンがバレれば対応が容易。それを補う為に歴戦の戦士の記憶を入れたりする訳だが、結局研究されれば対策される。それを防ぐ為の手段として、侵入者の記憶を使っているのだろう。

 

「なんて絶大な魔力……あんなの、人の身で出せるものじゃないです……」

 

「元々ウィズさんとウォルバクさんは、人間じゃないんですけど……」

 

「禍々しくドス黒い……まるで本質から違う何かだよ……」

 

「元邪神とアンデッドですし、むしろそれが普通のような気がしますよ?禍々しい胸のサイズも変わりませんし……」

 

「「「「……………ひょっとして、あそこに居るのって本物では?」」」」

 

何となく場の空気に飲まれかけたが、そもそも偽物が確定しているのはセレナだけ。そして、相手にセレナの偽物がいると言う事は、普通に言い包められていても不思議はない。あの爆乳3人組には、心理戦なんて出来ないだろうしな。

 

「おい皆!そこに居るセレナは偽も……」

 

「「『カースド・クリスタル・プリズン』!」

 

「って聞く耳なしかよ?!」

パァン!

 

せめて話くらいできると思って顔を出したら、ここでまさかの一斉攻撃。この状況でそんな判断をするとなれば、相応の理由がある筈だ。なら、こっちはもっと確実な理由を!

 

「ウィズ、ウォルバク!俺の腕の傷を見ろ!クレイゴーレムならこんな出血は……」

 

「『インフェルノ』!!」

 

「なんか火力上がってません?!」

 

なんか追撃がエグくなってるし!本物のほうへ殺意向いてないか?!

 

「ねぇ、カズマ……どうして私達の前に出て来られたのかしら?人のあれを緩いとか匂うとか、死んで償う覚悟が出来たのかしら?!」

 

「いや言ってないからそんなこと!!」

 

「えっ、でもあたしには消臭用の薬品を作れって………」

 

「セレナが誘導してんのよ?!」

 

なんて質の悪いやり方しやがる!まさかの本物の仲間に偽物がある事ない事言うなんて、いくら何でもやり方が陰湿過ぎる!と言うかなんでそっち信じちゃうかな?!日頃盛り上がっている事実を信じろよ!

 

「私達がカズマしか知らないからって適当な抱き方して!本当は精子2リットル出る癖に!!」

 

「私の事も遊びだったんですね!本当は40連戦も出来るって聞きましたよ!」

 

「いや先ずそっちを疑って?!俺そこまで化け物になってねぇから!と言うかそれ何処情報だよ!」

 

「わ、私にはするじゃないか……もう……」

 

このダクネスも偽物じゃねぇか!お前は連戦回数秘密にするだろ!一晩に6回も求めちゃうイヤらしい女だってバレたくないとか言ってた癖に!というか、前衛じゃなくて洗脳の為に2体用意したのかよ!このやり方はクズの発想だろ!

 

「ふ、2人は俺が引き受けるから、何とかして偽物を倒したくれ!なるべく可及的速やかにー!!」

 

 




背後までお付き合い頂きありがとうございます。

男の人って直ぐにそれですよね!って怒られそうですが、こうして偽物をあぶり出していきます。そして、次はダンジョン攻略です。

また不定期ですが、お暇な時にでもお付き合いください。
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