※この作品はR-18です。

英雄特典のエリス様   作:熱心なエリス教

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いつも私の妄想にお付き合い頂きありがとうございます。

隙間商法専門の私ですが最近は元魔王軍組をネタにするのを忘れていました。割と好き勝手やってるだけですが、ウォルバク成分とセレナ成分が枯渇しないように時折ネタを出しておきます。

またお暇な時にでもお付き合いください。


ウォルバクの女神奮闘記(告解室編)

女神として返り咲いた私の前に、また新たな試練が立ちはだかった。それは端から見れば小さな小屋で、そのもの自体に危険はない。でも……

 

「私もう、告解室に入れません……」

 

あのエリスの心を圧し折るくらいなのだから、きっと恐ろしい何かが潜んでいるのだ。それでも私は女神として、その試練から逃げることは出来ない。

 

……………需要があるのかキャラ紹介…………

 

サトウカズマ

本作の主人公。心理戦が異様に上手く、運も強いのでゲームはメチャ強い。ただその性格が災いし、人狼とかやると問答無用で真っ先に吊られる。

 

エリス

本作のヒロイン。運の良さがチートなので、殆どのゲームで好成績を収める。ただその権能が災いし、人狼とかやると問答無用で真っ先に吊られる。

 

ウォルバク

本作のサブヒロイン。基本的には運がなく、根が素直なのでゲームは弱い。しかし、こいつが参戦すると全男性プレイヤーが乳を見てしまい、心理戦が盛り上がる。ついでにズボンも盛り上がる。敵にならないので人狼で吊られない。

 

セレナ

本作のサブヒロイン。狡猾で心理戦が上手く、勘も鋭いのでゲームは強い。ただその性根が災いし、人狼とかやると問答無用で吊られる。

 

アクア

本作のマスコット。器用で気配りもよく出来るが、心理戦と幸運はゴミカス。なんの理由も無しに人狼で吊られて、なんでよぉ!ってなる。

 

…………そして本編……………

 

「あたしは別に止めねぇけど、ここの相談はマジでエグいぞ?それでも告解室に入るのか?」

 

この街にある告解室には、実は難易度が存在する。信者がまともなエリス教会は、相談も当然まともになり、逆に頭のイカれたアクシズ教会は、相談も当然マトモじゃない。でも、それ以上に高難易度なのは、自身の神にさえ相談出来ない事を吐き出す場所……そう、この宗派を問わないレジーナ教会こそ、この街で一番危険な告解室と言うわけだ。

 

「覚悟の上よ。それに私も女神として、多くの人を導かなきゃならないの。こんな小さな街の悩みくらい、受け止められなきゃ話にならないわ」

 

「………豊胸の女神って何か導くのか?射精とか?」

 

「いやそれ非公式な奴だから!本当は怠惰と暴虐だから!あとプリーストが下ネタ言わないで!」

 

にしても、何でその告解室にセレナが居るの?基本的に身勝手で欲深い人種だし、どう考えても告解室で社会奉仕するタイプじゃないでしょ?!

 

「あっ、そうだ!こいつ公式設定の方がやべぇんだった!」

 

「公式がやばいとか言わないで!それ私も気にしてるんだから!」

 

そりゃ私だって権能については不満がある。でも、女神として頑張ることを諦めたら、カズマやあの子達に顔向けが出来ない。せめて国に公認される程度には、女神として名を挙げたい。

 

「しゃ〜ね〜な。今日はあたしも時間があるし、たまには家族の面倒くらい見てやるよ。ほら、狭いからちょっと詰めてくれ」

 

「あ、ありがとうセレナ。復讐と傀儡の信徒なのに、結構優しいところあるわね……」

 

「おい辞めろ。あたしもそれは地味に気にしてんだ」

 

なら、私をイジるのも辞めてくれないかしら。

 

……………………

 

「すみません。宜しいでしょうか?」

 

「来たぞウォルバク。先ずは歓迎の意思を示して、相手を安心させてやれ」(小声)

 

告解室にくる悩める子羊は、こちらの様子を知る事は出来ない。追い詰められた人間というのは、溜息や相槌にも過敏に反応してしまうので、この告解室はあえて音の通りを悪くしているらしい。でも大丈夫。私はしっかり予行練習をして、誰もが嬉しい歓迎の挨拶を覚えてきた。

 

「いらっしゃいませ!お好きな席へどうぞ!」

 

「えっ、好きな席ですか?!」

 

「いや選択の余地ねぇだろ。あとここ飲食店じゃねぇから、何なら食えねぇ奴がくる所だから」

 

「じゃ、じゃあ……左側に詰めて座りますね……」

 

「相談者も乗るのかよ……」

 

取り敢えず相手も乗ってくれたし、掴みは及第点としましょう。でも問題はこれから、悩みを聞いて解決に導くことこそ告解室に来た目的だもの!

 

「私はその……自分の過ちに許しを求めて……」

 

「成程。神は意味無く貴女を生み出しては居ません。貴方の行動も神の意思の1つですから、何も悩むことは……」

 

「いや早い早い。なんでもう締めに入ってんだ?せめて中身をちゃんと聞け。お前はここに何をしに来たんだ?」

 

「すっ、すみません!どうか続きを聞かせてください!」

 

危ない危ない。事前に万能ワードを用意してたけど、確かに今のは早計だったわ。もっとシンプルな解決策が出る可能性もある訳だし、ちゃんと話は聞かないと。

 

「私は……私は罪を犯してしまったんです!」

 

「へ?……えっ?」

 

「いやこっち見んな。そういうのざらだから告解室って」

 

だとしても初手で犯罪者くる?!そんなのセナさんの所へ行ってよ!告解室は警察じゃないの!過ちなんて紅茶の塩と砂糖を間違えるくらいで勘弁して!程よい感じの過ちにして!!

 

「えっと、その罪というのは……」

 

「私はプリーストの身でありながら、戒律を破ってしまいまして……」

 

「あぁ、宗教的な罪ですか……」

 

よかった〜。罪って宗教的な奴なんだ。それ別に司法的には罪じゃないし、気分的に許されたいってタイプの悩みね。それなら気分の問題だし、解決するのは簡単だわ!

※なお、ウォルバク教ではお風呂の入り方に戒律が定められている。他に思い付かなかったので、まだそれしかない。

 

「私はアクシズ教徒なのですが、10歳未満の子供に接近してしまって……」

 

「どういうことなの……特例的に司法もアウトなパターンだわ……」

※アクシズ教徒は児童の3m以内に接近すると逮捕されます。

 

いやでもこれはどうしましょう。別に悪さをしていないなら、それだけで断罪するのは可哀想な気がするわ。一応ミツルギって例も居るし、アクシズ教徒が完全に悪とも言えないわよね。

 

「ちなみにだけど、接近した理由は……」

 

「子供が転んで怪我をしていたので、その治癒の為に近付いたんです。ですが私達は警察に目を付けられているので、それでも逮捕は免れない……お願いです!どうか異教徒の貴方の口から、私の無罪を主張してくれませんか?!」

 

成程。この娘は懺悔に来たと同時に、私に救いを求めてるわけね。流石にそれで捕まるのは可哀想だし、助けてあげても良いような気がするわ。

 

「分かりました。その状況を教えてくれたら、私からも話を致します」

 

「ありがとうございます!えっと、確か私が傷口を舐めたのは………」

 

「お巡りさん!この人です!!」

 

………………

 

「告解室の前で待ち伏せてるとは、アクセルの憲兵は有能だな?」

 

「そうね。出来れば踏み込んで欲しかったけど……」

 

1人目の相談者の逮捕を見届けた私は、再び告解室の席に付いた。相談の解決にはならなかったけど、社会の問題を1つ解決したので、取り敢えずは良しとしよう。まぁ、私は何もしてないのだけど……

 

「すみません。懺悔をしたいのですが……」

 

「はい!どうぞお好きな席へ!」

 

「だから席は1つしかねぇんだって……」

 

「じゃ、じゃあ取り敢えず左詰めで……」

 

「えっ、なにその返し流行ってんの?!」

 

1人目の懺悔はアレだったけども、犯罪者が2人連続で現れるなんて事はない筈。最悪万能ワードも用意しているし、ここはスパッと解決して、今日は気持ち良く帰りましょう。

 

「私は公園の水飲み場で、水飲み用の蛇口に口を付けてしまって……」

 

「いや、流石にそれは気にし過ぎではないかと……」

 

それって近所の公園にカズマが設置したあれよね?強めに出した水を飲むって話だったけど、あの哺乳瓶みたいな先端を見てると、確かに咥えちゃう人が居ても不思議は………

 

「最初は本当に事故だったんです!しかし、私の唾液が子供達の口へ運ばれる事を考えてしまった瞬間、私はあの蛇口を舐め回していたのです!あぁ何と恐ろしい!あれは悪魔の蛇口です!!」

 

「私には貴方の方が恐ろしいんだけど?!」

 

さっきの変態もやばかったけど、今度の変態も筋金入りじゃない!まさかこの告解室って、自分のところで告解したら破門されるヤバい奴が集まってくるの?!

 

「こりゃまた難題が来たな……どうする、アタシに変わるか?」

 

「代わって……もう私、8割くらい魔力練ってるから……」

 

「おい爆裂は辞めろ、あたしも死ぬ」

 

「そうは言ってもこんなの殺すしか無いでしょ?!傀儡化して操った所で、イカれた性根は治らないでしょ?!」

 

「気持ちは分かるが、まぁ見てろって……」

 

とんでもない変態を目の前にしているのに、セレナは余裕を見せている。これが経験値の差と言うものなのか、それとも何か秘策が……

 

「確かに、その蛇口は呪われています」

 

ひょっとしてセレナもイカれてる?!

 

「おぉ、やはりですか!やはり私に罪は無いと!」

 

「えぇ、あれは恐ろしい蛇口です。被害者は貴方だけではありませんから……」

 

「えっ?ま、まさかあの蛇口を舐める変態が他にも?!」

 

「変態って言っちゃってるじゃない!」

 

思い掛けないセレナの言葉に、変態は自分が変態だと自白した。でも、それでこの変態が悔い改めるとは思えない。セレナは自信ありげだったけど、このやり方では駄目な気がする。

 

「いえ、私が今朝見かけたのは、蛇口で直腸洗浄するおっさんでした。なので、貴方とは違うパターンです」

 

「な、なんですと……」

 

「どういう……ことなの……」

 

えっ、なにその更に上を行く変態。私この街に住むの嫌になってきたんだけど……

 

「私が朝見かけた男性は、不浄の穴を清めると意気込みながらあの蛇口の上で不浄の穴を開きました。そして、大量の水を注ぎ込みながら、『おほぉ〜!この形状はやはり来るぅ〜!』と叫びながら何度も蛇口を出し入れし……」

 

「な、なんて事をしてるんだそいつは?!衛生概念ってものがないのか?!」

 

そりゃアンタが言えたことじゃないけど、確かにその変態は存在がヤバい。普通の思考回路じゃやらないっていうか、考え付くのもおかしいというか、もはや人類と認めたくない。

 

「最終的には妊婦のような体型となり、抑えていた全てをぶち撒けました。私はその恐ろしい光景を前に逃げてしまいましたが、今思えばアレは悪魔の手中だったのでしょう。貴方がこうして懺悔に来たことで、真実が明らかになりましたね」

 

「そ、そうですか……すみません……体調がすぐれないので、今日の懺悔はここまでにします……ありがとうございました……おえっ…」

 

「はい。ではそのまま嘔吐を抑えて詰め所へどうぞ……よし、これで2度と馬鹿な事はしねぇだろ」

 

セレナのやりきった顔をみる限り、恐らく今のは作り話。加害者に被害者の気持ちを分からせることで、何ならトラウマを植え付ける事で、変態を無理矢理改心させた。流石は元諜報員、相手の精神を揺さぶるのはお手の物というわけね。

 

「やるわねセレナ。まさかそんな作り話を使うだなんて、嘘も方便と言う奴かしら?」

 

「あぁ、あの手の輩は自分がやられる事を想定出来てねぇからな。こういうやり方で分からせる方が、色々と都合が良いんだよ」

 

私にはちょっと難しいけれど、確かに被害者の目線は大切だ。そういう話が出来るように、もっと色んなパターンを学んでおこう。まぁ、流石にこんな変態は居ないだろうけど……

 

「流石にゼスタも連日はしてねぇだろうけど、今朝してたって言った方がダメージ入るからな!それに、あの蛇口にはアクシズ教徒のマークが付いてるから、あれで水飲む奴は見たことねぇし!」

 

「えっ……いやどういうことなの?その言い方は何かおかしくない?それじゃまるで、嘘なのは発生時期だけって事じゃ……」

 

「…………はは」

 

えっ、なんでセレナは否定しないの?!やだ怖い怖い!ゼスタは本当にやりそうで怖い!

 

…………………………

 

「いや悪かったって!ゼスタも舐め回しただけだって!」

 

「笑えない冗談辞めてよ!と言うか舐め回すのも無理だから!何なのこの変態の集う告解室?!」

 

この街の嫌なリアルを知り、私の心は軽く挫けた。直腸洗浄が舐め回しに変わったとしても、結局ここが地獄である事に代わりはない。女神として成長する筈だったのに、こんなのただの罰ゲームだ。

 

「す、すみません……お話しを聞いて貰っても……」

 

「…………どうぞ」

 

「いや露骨に機嫌悪くなってるじゃん……」

 

だから、もう私は期待する事を辞めた。心を無にして対応をすれば、これ以上ダメージを負うことはない。あくまで無心で話を聞き、最善策を授ける事に集中すれば……

 

「えっと……実は恋愛の事で悩んでまして……」

 

「成程。詳しく聞いても良いかしら?」キリッ

 

「お前それは女神的に良いのか……いや、そりゃ気持ちは理解するがよ……」

 

クソみたいな話で消耗した私には、この話題はまさに天の救い。擦り減った精神を回復させるべく、この相談についてはじっくりやりましょう。それはもう根掘り葉掘りじっくりと!

 

「実は初めて彼の家に泊まりにいくんです。私達は付き合って3ヶ月ですし、そろそろ身体の関係を持つのかなって思ってまして……」

 

「ふ〜ん?それでそれで?!」

 

「だから落ち着け思春期女神!なんで告解室に来たのか思い出せ!」

 

セレナのツッコミは理解できるけど、可能なら相談だって楽しい方が良いに決まってる。あえて理想を語るのなら、私の告解室は恋バナ専用コーナーにしたいくらいだ。

 

「それでその、私なりに女を研いて居たんですけど……何故か乳首から果物の味がするようになったんです!」

 

「あらあら……あら?」

 

えっ、何その謎の急展開?私が望んでた流れと違うんだけど?

 

「えっと、具体的に教えて貰っても……」

 

「左の乳首がイチゴ味で、右の乳首がメロン味なんです……」

 

「いや味の話をされてもだな……」

 

「その2つは一年草だから、カテゴリー的には野菜よ!」

 

「そうなんですか?!」

 

「いや植物の分類も今じゃねぇだろ?!」

 

だってこんなの聞いたこと無いし、相談されても正直困る。要はそれが気にならなきゃ良い訳だし、解決するなら精神論よね。

 

「ちなみに、彼はイチゴとメロンは好きなのかしら?」

 

「えっ?イチゴは好きだけどメロンは苦手だった気が……」

 

「いや、だとして彼女の乳首から味わうもんじゃねぇだろ。お前は何処に向かってんだ?」

 

「それは不味いわね……左の胸ばかり愛され続けたら、そっちだけ育って胸のバランスが悪くなるわ……」

 

「そ、それは確かに困ります!」

 

「いやもっと困ること起きてるだろ!今はその胸を戻す方法を考えろよ!」

 

そりゃ私も治してあげたいけど、この子は告解室に来た相談者。身元を隠したいって分かっているのに、対面して調べるのはハードルが高い。

 

「そんなこと言っても、告解室じゃ触れないもの。触れなきゃ魔法の解析は困難だし、貴方も身元はバレたくないでしょ?」

 

「そ、そうですね。触られるのは良いんですけど、乳首がイチゴ味とメロン味の女だとバレたら、流石に立ち直れそうにないです……」

 

「いや、それは誰も信じねぇから安心しろ」

 

でも、確かにこのままじゃ解決はしない。せめて何かヒントがあれば……

 

「どうしましょう……折角ウィズ魔道具店で魅力的ボディになるボディソープを買ったのに、これじゃ魅力どころの騒ぎじゃ……」

 

「ちょっとごめん!今、なんて言ったの?」

 

「えっ?魅力的ボディになるボディソープですか?」

 

「いやもっと前!」

 

「右の乳首がメロン味です……」

 

「惜しい!前過ぎる!」

 

「お前らさては余裕だな?そんな馬鹿なやりとりしてないで、さっさと隣の店に行ってこい!」

 

………………

 

「ふぅ、また1人迷える子羊を救ってしまったわね……」

 

迷える子羊を救った私は、セレナの淹れたお茶で一息ついた。人々を導くのは簡単じゃないけど、これをこなしてこそ一流の女神。今日はこれだけの人々を導いたのだから、今日はもう帰っても大丈夫な気がする。

 

「何やりきった顔してんだ?まともな告解なんて数件だし、まだまだ相談者は来ると思うぞ?」

 

「もう嫌よ!まともじゃない告解が多過ぎるの!犯罪者と変態が8割占めるとか、いい加減豚箱以外に導かせて!」

 

アレから何人も告解に来たけれど、その殆どがまともな相談では無かった。犯罪の片棒を担がせようとする変態だったり、女の子の声が聞きたいだけの変態だったり、密室で私達の匂いを嗅ごうとする変態だったり……ほぼ変態しか記憶に残って無いし、導いた先も殆ど豚箱。これじゃ女神の仕事と言うより、もはやセナさんの仕事だと思う。

 

「うぅ……本当ならエリスが出来なかった事を私が完璧にこなして、同期の女神にドヤ顔するつもりだったのに……」

 

「お前は女神としてそれで良いのか……それに、告解室ってそんなもんだろ?」

 

「それは、確かにそうだけど……」

 

でも、セレナは普段からこの地獄をこなして居るのよね。街での評判も上々だし、本当に心まで聖女になっちゃったのかしら……

 

「ねぇセレナ。貴女はどうしてこんなに頑張れるの?殆どがアクシズ教の変態ばかりだし、むしろセレナの方が逃げたい筈なのに……」

 

「そりゃカズマに救われた命だし、あたしにはレジーナ様もいる。折角やり直せる機会を得たのに、無駄にする訳にはいかないだろ?」

 

「貴女……本当に立派に……」

 

まさかあの性悪がこんなにも真っ直ぐに生きていたなんて。ごめんねセレナ!私、貴女のことを誤解してたわ!これからは私も貴女を見習って、もっと世の為に……

 

「お取り込み中の所すみません。逮捕協力の謝礼金をお待ちしたのですが……」

 

「あっ、ありがとうございます。直ぐに受け取りサインしますね〜♫」

 

「えっ、何その明確な利益関係?ここの告解室って無償じゃないの?!しかも結構入ってるし!」

 

「いや、こんなの無償でやれねぇよ?犯罪者も変態も、金づるだから相手してんだ。ほら、これはウォルバクの取り分な?」

 

いや何これ納得いかないんだけど?!私の尊敬の念を返してよ!

 

………………………

 

「って事があったんだけど、やっぱり私って向いてないのかしら……」

 

あれから1日続けたけれど、結果は正直ボロボロだった。まともな悩みは一握りだけで、結局殆どが変態の相手。疲れ切った私はカズマを呼び出し、本日の愚痴を漏らしている。

 

「そりゃ告解室なんて話術の世界だ。ウォルバクに向いてる筈がないだろ」

 

「何よそれ?そこは慰める所じゃないの?」

 

と言ってもカズマに気遣いなんて出来る筈もなく、出てくる言葉は結構厳しい。まぁ、私を理解しての言葉だから、嫌な気分ではないのだけど……

 

「別に女神らしくする必要あるか?俺もめぐみんも、ウォルバクだから惹かれてんだ。無理して女神らしくしないで、お前らしくで良いんだよ。ほら」

 

「えっ、何これ?」

 

カズマはシュワシュワを傾けながら、私の前に手紙の束を差し出した。そこに書かれた不器用な文字は、恐らく子供の書いた字だ。

 

「交通安全教室のお礼だとさ。衛兵詰所に届いた中から、ウォルバク宛のを預かって来た」

 

「そうなんだ……なんか、こういうの嬉しいわね……」

 

カズマは素っ気なく話しているけれど、この手紙を集めたのは多分カズマだ。衛兵達はそんなマメじゃないし、カズマの指先が墨で汚れてる。別に言葉で慰めてくれても良いのに、こういう所はマメなのよね。

 

「見てる奴はちゃんと見てるんだし、自分らしく頑張りゃ良い。俺の魔王討伐だって、結局最後までそんな感じだったぞ?」

 

「ふふっ、それは自慢することなの?」

 

分かってる。カズマが私に言いたいことは、そのままの私で良いってことだ。それはカズマの優しさで、きっとめぐみんも同じ事を言うだろう。でも、だからこそ私は……

 

「ありがとカズマ。でも、もう少しだけ頑張ってみるわ。貴方のお陰で、頑張る理由が見付かった気がするから……」

 

「そっか。それなら程々に頑張れ」

 

「えぇ、そうする」

 

その信頼を向けてくれる2人のためにも、もう少しだけ頑張ってみようと思う。いつか信頼が尊敬になって、2人の自慢になる為に……

 

………………………

 

「成程。そのまま愛し合った彼の腕の中が幸せ過ぎて、ベッドから出られたのが昼過ぎだったと……」

 

「1回だけって約束だったの!なのに、気付けば4回もおねだりしてて、溢れんばかりの量が私の中に……間違いなくあれは悪魔の所業よ!」

 

「そうですか。取り敢えず湿布薬出しとくんで、チョロさはご自身で治してください。はい次の方〜?」

 

「ちょっ、見捨てないでよセレナぁ〜!」

 




最後までお付き合い頂きありがとうございます。

サブヒロインを適度に補給しつつ、アイリス編に向かってます。

また不定期ではありますがお暇な時にでもお付き合いください。
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