※この作品はR-18です。

英雄特典のエリス様   作:熱心なエリス教

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いつも私の妄想にお付き合い頂きありがとうございます。

大抵は前回の話を投げっぱなしにする私の作品ですが、たまにはしっかり引き継いだりします。そして、たまにはラブコメ(ぽいもの)に返り咲きます。まぁ、ハーレムなのにラブコメって感じですが、またお暇な時にでもお付き合いください。


この宿無し英雄に苦難の時間を

いつもと変わらぬ眩しい日差しと、愛らしく小鳥が囀る声。そんないつもと変わらぬ目覚ましと………

 

「んっ……おはようカズマ……」

 

「あぁ、おはよう…………リア」

 

目覚めに見る、普段とはちょっと違う顔。崩壊した自宅を再建するまで、俺は仲間の所にお世話になっていたりする。

 

………定番にしたいキャラ紹介………

 

サトウカズマ

誰もが大好き?な主人公。何処かに宿を取る方法も考えたのだが、ハニトラとか暗殺を警戒して知り合いの所へ厄介になっている。本当は皆でダスティネス家にお世話になる予定だったが、嫁の数が多過ぎて空き部屋が足りなかった。本当なら外でつまみ食いしそうなものだが、とある事情により出来ないでいる。

 

エリス

本作のメインヒロイン。皆でダスティネス家にお邪魔する予定だったが、子供をダクネスに預けて自宅を再建する神々を監督している。既に隠しカメラを8台、盗聴器を4台見付け、犯行に及んだ神々の自宅でシロアリが繁殖を始めている。

 

めぐみん

自宅損壊の張本人。反省の意味を込めて、1人だけダスティネス家のメイドとして働かされている。

 

リア

現在のカズマの下宿先にして、エリス公認となりつつある愛人。クールな見た目と熱血キャラ、恋愛に関しては一途で不器用と、正統派ヒロインの素質がある。

 

アーネス

ウォルバクとカズマの使い魔にして、カズマにガチ恋するエチエチ悪魔。今回カズマが大人しい原因を作った犯人であり、それを理由に接近禁止中。

 

…………と言うわけで本編…………

 

「朝から一汁三菜の和食なんて、いっそずっと居てくれて良いんだぞ?」

 

「そう言われるのは嬉しいけど、飯が理由なのはどうなんだ…」

 

自宅の崩壊から3日後の朝。俺はアクセルハーツと生活を共にしている。本当は宿を取るつもりだったのだが、要人だとそうもいかない。2時間後にハニトラのお姉さんが押し掛けてきたので、信頼出来る此処へ来たのだ。

 

「エーリカちゃんは、カズマとだったら一緒に住んでも良いよ?でも、ちゃんと毎日可愛いって言ってね?」

 

「それはまた随分と軽い条件なことで……」

 

「ちなみにノルマは毎日10回増えるよ?」

 

「一瞬でクソみたいな条件になったな……」

 

「ボクの組手の相手でも……」

 

「お前ら本当は追い出そうとしてる?」

 

本当はサキュバス店の寮に空き部屋があったのだが、とある事情により滞在を諦めた。そこでセナさんでも頼ろうかと思っていた矢先、偶然リアに拾われたと言う訳だ。

 

「でもさ〜。ずっとリアの部屋に居るよね?エーリカちゃんの部屋には来ないの?」

 

「馬鹿言うなよ。こっちは自宅吹っ飛んで根無し草なんだ。そんなつもりで来たわけじゃ無いっての……」

 

「ふ〜ん。カズマも家が吹っ飛んだらナイーブになるんだ……」

 

「ボクも性欲は別腹な人かと思ってたなぁ……」

 

「よしお前ら表出ろ。アイドルがしちゃいけない顔させてやる!!」

 

…………………

 

「まったく。今朝は威勢が良かったのに、英雄がしちゃいけない顔してるぞ?」

 

「まさか日々のレッスンがここまでキツいなんて……お前ら本当はドラゴンスレイヤーだろ……」

 

それから1日レッスンに付き合い、とても健康的な1日を過ごした。他の仕事が無い今なら、こう言う日々も悪くない。本気で夢を追う仲間の為なら、多少の無茶は受け入れよう。とは言え身体は限界なので、早くベッドで眠りにつきたい。

 

「まだまだファンが応援してくれるからな。手抜きなんて絶対に出来ないだろ?」

 

「それでここまで頑張れるんだから、流石は国1番の踊り子だ」

 

アクセルハーツは国の代表として選ばれ、国1番になる夢を叶えた。今回俺がリアの手を取ったのは、その人柄を信頼していたからだ。リアは可愛い女の子である前に、真っ直ぐで信頼の置ける常識人である。部屋が汚いという欠点もあるが、余りある……多少あまる……プラマイで言うとギリプラスで常識人だと思う。

 

「それはカズマのお陰でもあるんだぞ?最後まで私達を信じてくれて、何度も私達の為に命を張ってくれた。カズマというプロデューサーが居なかったら、私達の夢は叶わなかったさ」

 

そして、この熱い友情って雰囲気を出せるのも、恐らくめぐみんとリアくらいだろう。何なら今はこっちの方が、女を出さずに付き合える方が、俺には重要だったりする。

 

「でも、だからって3日もお預けは意地悪だぞ?私だってその……カズマの女のつもりなんだから……」

 

おい辞めろ。それが駄目だと心の中で語った直後だぞ。心を読めとは言わないが、せめて空気を読んで友情パターンで寝かせてくれ。俺は絶対に応じないからな!

 

「そっか……じゃあ、今夜は頑張ったリアを撫でて寝ることにするよ……」

 

「誤魔化すな!!昨晩もそうやって寝かし付けただろ?!」

 

「嫌だったか?」

 

「そ、そりゃ良かったけど……カズマの腕枕で頭を撫でられて……いっぱい褒められたらそりゃ幸せに……って、そうじゃなくて!あっ……こら…やめろ……」

 

読者の皆様は濡れ場を求めているかも知れないが、愛とは性欲だけではない。俺はリアを優しく抱き寄せると、そっと頭を撫で始めた。

 

「大丈夫だリア。俺はちゃんとリアを大切に思ってるから……」

 

「ズルいぞカズマ……そんなに優しく言われたら、納得するしかできないだろ……」

 

リアはそう言いながら俺に身体を寄せて、俺の手を素直に受け入れ始めた。本当なら今すぐにでも手を出したい所だが、こっちにも都合というものがあって……

 

「なんて……これでもその気にならないか?」

 

「なっ?!」

 

完全に勝利を確信した俺の目に、飛び込んてきたのは柔らかな双丘。リアはナイトウェアを摺り上げて胸を露出し、その双丘を俺へ押し付けていた。普段なら嬉しい展開だが、今だけはちょっと勘弁願いたい。

 

「大切にしたいって思ってるなら、ちゃんと身体も満たしてくれ……私はもう、カズマの女なんだから……」

 

ビキッ

「あっ……いったぁぁぁ!!!」

 

「へっ?!何だカズマ!お前は一体どうしたんだ?!」

 

…………………

 

「ぷっ……くすっ……成程な…それは手を出してこない訳だ……くふっ」

 

「流石に笑い過ぎじゃない?!」

 

良い雰囲気など何処かへ立ち消え、俺の身体を見て笑うリア。その視線の先にあるのは、負傷したうちの息子である。ちなみに誤解なきように言っておくと、クリスちゃんは娘であり、セレナとダクネスの子はまだ産まれていない。早い話がチン◯である。

 

「飼い犬に手を噛まれると言うが、使い魔はそんな所を噛むのか……ぷふっ!」

 

「何も上手いこと言えてないからな?!」

 

何故こんな所に歯型があるのか……それはアーネスに奉仕をさせている際に、濡れた割れ目に不意打ちしたからだ。高感度のアーネスは身体を強張らせ、結果的に息子を噛まれてしまった。しかもスキルポイントを稼ぐ為に、レベルリセットした直後にこれである。

 

「でも、どうして怪我をそのままにしてるんだ?ヒーラーなら周りに沢山いるし、さっさと治せば良いと思うが……」

 

「傷口に悪魔の体液が染み付いてるんだぞ?染みるどころの騒ぎじゃ済まないんだよ……」

 

一応ヒールも試してみたが、聖属性魔法は悪魔の体液を蒸発させる。つまり傷口を内側から抉られ、更に焼かれる感覚まで味わう事になってしまうのだ。そんな激痛に晒されたら、マジで不能になる可能性がある。

 

「だから自然治癒するまで大人しくさせてくれ。出来ることなら、勃つと自己嫌悪するようなムードが良い」

 

「今した話を振り返ってから、ムードの注文つけてくれるか?そんな馬鹿な状況を聴いて、シリアスな空気なんて作れる訳ないだろう……」

 

「そこはほら!プロのアイドルとして演技をだな?!」

 

「演技と分かってちゃ意味ないだろ……」

 

でも、それじゃあ俺の息子に安息が来ない。安全の保証された場所がただでさえ少ないのに、そこの家主が危険要素になってしまう。他の場所を探す手もあるが、道具もレベルも心許ない状況では、流石にリスクが高すぎる。

 

「はぁ……仕方ないな。今夜はエーリカの所にいくから、カズマは私のベッドで寝てくれ」

 

「良いのか?」

 

「私だってカズマの事は大切なんだ。カズマが本気で苦しんでいるなら、それくらいの融通はするさ」

 

そう言ってベッドから降りたリアは、枕を持って自室を後にした。こんな馬鹿な理由に付き合ってくれるとは、本当にリアは良い子だ。

 

「でも、私の匂いがするベッドで、カズマは大人しく眠れるのか?」

 

「部屋の異臭で分からんから大丈夫」

 

「むぅ」

 

それでむくれるなら掃除しろよ。まぁ、今回はこれが好都合なんだけども!

 

………

 

「良くこの部屋で眠れるなぁ……えっと、起きてくださいカズマさん……」

 

「んっ……シエロか……って、なんでシレッと添い寝してんの?」

 

夜明け前の暗い部屋、気付けば腕のなかに収まるシエロ。傍目にはとても微笑ましく見えるが、この密着度は色々と不味い。

 

「誰かに見られていると恥ずかしさが出ちゃいますけど、2人っきりならその心配もないですから……こんなに深く触れ合っても、自然と手が出たりしませんよ?」

 

「それはまぁ……嬉しい変化だとは思うけどさ……」

 

少々荒療治だった気はするが、シエロの男性恐怖症は俺に限定して克服された。それにより異性に甘えられるようになった訳だが、それはまだ俺に限定した話だ。だからこうして甘えたくなるのは、仕方がないと受け入れている。

 

「それとあのダンジョンでされたこと、まだちゃんと謝って貰ってませんよ?」

 

「うっ……それについては悪かったよ……」

 

あれからゴタゴタして失念していたが、そう言えばETDの件は有耶無耶のままだ。犯人が俺なのはもうバレているので、もう少し落ち着いてから謝りにいこう。

 

「それだけですか?ボクのことあんなにメチャクチャにして、後ろで孕ませるくらいドロドロに出したのに……」

 

「本気で謝るからそれ辞めて!罪悪感と興奮でおかしくなるから!」

 

シエロは反省を促すつもりだろうが、年頃の男子にそれは完璧にプレイだ。甘い声でエロいシチュエーションを囁かれて、反省に到れるはずなどない。いや、これはむしろ狙っているのか?それならそれで耐えなきゃ不味い。

 

「嘘です。もう怒ってませんよ。だって、抱かれてるのはカズマさんだって、ボクは形で分かりましたから……」

 

「いや本当に辞めて!!」

 

「許してるのに?!!」

 

当人が許すつもりだとしても、そのセリフは結果的に俺を苦しめる。と言うと罪悪感とかの話に聞こえるだろうが、息子に来るので辞めて欲しいだけである。

 

「先日の件は深く反省しています。然るべき謝罪と補填を実施するので、どうかそれで手を打って頂けると……」

 

「未だかつてない丁寧な対応じゃないですか?!」

 

そりゃ息子の無事がかかっているので、丁寧な対応にもなるだろう。シエロこそ普段はこんな誘い方しないのに、今日に限って可愛さを出すな。

 

「分かりました。そこまで言うなら、素直に謝罪を受け取ります」

 

「良かった。なら今夜はもう……」

 

「だから、ボクに跡継ぎ、産ませてください……」

 

ビキッ

「不意打ちは駄目だってえぇ!!」

 

「何がですか?!」

 

…………………

 

「くそっ……あいつらマジで覚えとけよ……」

 

結局シエロにも屈してしまい、俺は2度目の地獄を味わった。リアに続きシエロにも笑われ、精神的にもキツい状態だ。

 

「だから何度も叫んでたんだ……カズマも大変だったんだね……」

 

「うぅ、エーリカの自然な優しさが染みる……」

 

それでなぜエーリカの部屋へ来たかと言うと、実はエーリカは女の子の日。更にベッド代わりになるふかふかのソファーを持っているので、異臭のする部屋から移動してきた。リア?異臭部屋に返却したよ。

 

「最初から素直に言えば良かったのに、そうしたら2人も気遣ったと思うよ?」

 

「言った結果があの大爆笑だよ……」

 

エーリカはエッチな知識が薄いこともあり、下ネタで笑う事が殆ど無い。アーネスに噛まれてしまった息子も、素直に気の毒だと受け入れてくれた。本当に良い子だなエーリカ。可愛い狂いじゃなきゃメインヒロインの素質がある。

 

「ねぇカズマ?聖属性で痛いんだったら、ポーションとか塗り薬は駄目なの?」

 

「祝福なしの薬なんて、この街で手に入ると思うか?」

 

「…………無いかも。最近はうがい薬にさえウォルバクさんの加護が宿ってたもん」

 

俺だって傷の治療を試みたのだが、困った事にこの街は聖属性の宿った回復アイテムしかない。パートの賃金で加護をくれる女神が居たら、普通のポーションなんて売るはずがない。

 

「放っておいても自然治癒するし、安静にさせてくれたらそれだけで良いんだよ。まぁ、朝は絶対に痛いんだけど……」

 

「でも、そんな深い傷は時間がかかるし……あっ、私なら少し癒せるんじゃない?」

 

「そうなの?!」

 

「レンジャーには応急処置とか救護系のスキルがあるから、聖属性なしでも回復出来るよ!」

 

これはなんという幸運!この街じゃ伝説となった医療スキル持ちが、まさかレンジャーとして生き残っていたなんて!ありがとうエリス!医療関係者を追い出しちゃったのもエリスだけど、今はその幸運に感謝します!!

 

「それじゃあカズマ……患部をだして?」

 

「へっ?」

 

「患部だよ。出さなきゃ治療出来ないでしょ?」

 

「そ、そうだよな…治療のためだもんな……」

 

ちょっとだけ舞い上がっていた俺の頭は、エーリカの言葉に冷静になる。そりゃスキルで治療を施すのなら、患部に触れるのは当然の流れだ。俺は自分にそう言い聞かせながら、傷付いた息子を露出した。

 

「結構思いっ切り噛まれちゃったんだ……この辺りとか、痛そうだよ?」

 

「くっ!触るのはちょっと!」

 

傷だらけの息子を見たエーリカは、中指で息子の傷跡をなぞる。そのタッチはとても繊細で、傷付いた身体への労りが見える。だが、そこに繊細なタッチをされると、ちょっと困ったことにもなる。

 

「触んなきゃ治癒できないでしょ?ほら、こうしてピンポイントに魔力を流して、止血と痛み止めをするのがレンジャー式の治癒なんだよ?」

 

「あっ……優しい吐息がかかるのも……ぐっ!」

 

エーリカの繊細なタッチに反応した息子が、状況を顧みず膨張を試みる。だがそれは傷口を開く行為であり、フルサイズとなれば再出血は免れない。これはもはや治療ではなく、エグい罰ゲーム付きの拷問ではなかろうか?

 

「くっ……思い出すんだ母親の水着を……風呂上がりにタオル巻いて歩き回ってた姿を……」

 

「なんか凄い顔してるけど、取り敢えず続けて良いんだよね?」

 

「お願いします……んっ!」

 

エーリカの優しい指が息子を這い回り、傷跡がほんのりと熱を帯びる。これは確かに治癒の反応。聖属性を含まないヒールを、ピンポイントに味わってる感覚だ。

 

「えっと、取り敢えずこれで終わりなんだけど……」

 

「えっ?まだ多少マシになっただけなのに?!」

 

「普通の回復魔法はそんなものだよ!レンジャーに女神レベルを期待しないで!!」

 

「あっ……そうだよな……ごめん……」

 

このまま楽になれると思っていたが、良く考えたらそんな訳が無い。俺の知るヒールは女神のもので、本来のヒールは何度も使って、やっと傷が塞がる程度。レンジャーのエーリカに完治を期待するなんて、そもそも前提が間違っている。

 

「えっと、私の知ってる民間療法があるんだけど……それも一応試してみる?」

 

「そんなのがあるのか?!それは是非お願いしたい!」

 

ガッカリした俺を見兼ねたエーリカは、意外にも民間療法を持ち出してきた。そんなの宛にならないと感じるかも知れないが、この世界の民間療法は意外と馬鹿に出来ない。何せ剣と魔法のファンタジーなのだ。特殊な魔法も民間療法に該当する。

 

「じゃあ動かないでよ……」

 

「お、おぉ……そんな精密なものなのか……」

 

俺は万全を期す為にベッドに寝転がり、そのまま仰向けに脱力する。止血魔法で血栓が出来たとか、手術魔法で胎児を殺しかけたなんて話もあるそうなので、こういう時は慎重になった方が良い。

 

「じゃあ……舐めるね?」

 

「えっ?ちょっとエーリカさん?それは治療になるんでしょうか?」

 

「こう言うのは唾付けとけば治るっていうでしょ?それに、アーネスさんの唾液がヒールに邪魔なら、私が舐め取れるかも知れないよ?」

 

「思ったより眉唾の民間療法だった!それは流石にしなくて良いから!」

 

エーリカの提案する民間療法は、確かに誰もが一度は聞くだろう。だが、それを息子にするとなったら、色々と話が変わってくる。無邪気にしてくれると言うなんて、本当にエーリカは純粋な娘だ。

 

「遠慮しなくても良いんだよ?カズマが辛い思いをするくらいなら、私のことは気にしなくても……」

 

「流石にそれは気にしてくれ。相手の性器を口で愛撫するなんて、普通にえっちな事なんだぞ?俺だから理性を持って止めてやるけど、他の男に言っちゃ駄目だからな?」

 

その純粋さを悪用されて、以前谷間を露出した事もあるしな。今のファン達は自制してくれているが、悪い奴が現れないとも限らない。

 

「しないよ!私がそんなことしてあげるの、カズマだけだもん!」

 

「それなら良いんだ。エーリカは純粋な娘だから、どうしても不安になっちゃってな……」

 

「安心して。エーリカちゃんの可愛さは皆のものだけど、この身体を好きにして良いのは、カズマだけって決めたんだから……」

 

「うん、だからそういうの全般駄目って……[ビキッ]いったぁ!!」

 

「カズマ?!」

 

くそっ!無知キャラの自覚デレ攻撃とは、こんなの抗える男子は居ないぞ!

 

………………

 

「成程。それで限界を感じたので、私の元を訪れたと……」

 

それから色々と策を講じたが、こういう時に限ってラッキースケベが止まらない。何故かセナさんは風呂上がりのバスタオルだし、掃除してたルナさんがポロリするし、メリッサがノーパンですっ転んだりと、もはやエロゲーのような展開が続いた。そう、こういう時に限ってである。

 

「まぁ、私はこれでも有能な天使ですから、呪いも傷もあっという間です。ただ、どうしても聖属性の影響は出るかと……」

 

「多少の苦痛は受け入れるから、天使のヒールで治療してくれ……俺のヒールじゃ染みるばかりだし、女神のヒールだと消し飛びそうだし……」

 

これ以上は機能に障害が出そうなので、俺は苦肉の策で天使を頼った。ヒールの実力は間違いないし、それでいて聖属性か怪しい存在だ。天使のヒールならひょっとしたら、苦痛なく息子が治せるかも知れない。

 

「そういうことなら引き受けますけど、私で大きくなっても知りませんからね?」

 

「まぁ、そうなったらその時に考えるよ……」

 

そして、コイツが居ると勃つものも勃たないので、リスクは最低限で治療が可能だ。

 

「では、『ヒール』」

 

「お、おぉ……」

 

息子に温かな光が宿り、徐々にキズ口が小さくなる。ギャンブル気分で始めた治療だったが、流石は悪い期待を裏切らない女だ。

 

「本当は直接触れたほうが確実なのですが、流石にそれは危険かなと……」

 

「そうだな。そのまま範囲で続けてくれ」

 

ちょっとメスっぽい顔をしているが、その危険の意味は正反対だ。天使は俺が大きくすると思っているのだろうが、俺は元気のない息子に天使が怒り出すパターンを危惧している。なんて、本人には絶対に言ってはいけない。

 

「そう言えば、この大荷物は何なんだ?」

 

「これは三女神様の新品の服です。アクア様の杖とかは投げ渡すんですけど、流石に洋服の入った段ボールは室内に魔法で届けてます。ほら、デストロイヤー戦の時とか」

 

「あの杖お前が投げてたのか?!」

 

あれはちょっとカッコいいので、今度俺にもやって貰おう!

 

「しかし、いつかもぎ取られるとは思ってましたが、悪魔に噛み千切られるのは想定外です。私ならそんなミスはしませんが?」

 

「天使とはそういう関係じゃないだろ。お前の好意は嬉しいけどさ……」

 

「ふむ、信頼があるなら良しとします。今のところはですけれど……」

 

息子を治癒していると言うのに、天使はいつもの調子を崩さない。それは慣れもあるのだろうが、恐らく心地良い距離を掴んだのだと思う。

 

「まったく、悪魔に噛まれたチ◯コを癒せなんて、私で無ければ天罰ものですよ?」

 

「分かってる。ちゃんと感謝してるって……」

 

別に俺達は険悪なのではない。それなりに修羅場を潜った仲だし、当然のように信頼もある。ただ男女の仲に向いてなかっただけで、俺達はきっと親友にはなれる。

 

「おや?雨が降ってきましたね。どうですカズマ様、雨宿りついてに、完治祝いで私を抱くのは?」

 

「完治したら検討するわ」

 

「それ、絶対にNOの回答ですよね?」

 

そんな軽口を叩きながら、天使の献身的な治療は続く。雨音と天使の息遣いだけが聞こえる空間は、思ったよりも悪く無い。これはひょっとして、俺が天使のことを……

 

「ちょっと天使〜。私達の服届いてるわよね?受け取りに来る途中雨に打たれちゃって、出来ればシャワーを借りたくて……」

 

「なっ?!ウォルバク様?!」

 

そんなフラグが勃つかと思った矢先、良く知る声が玄関から響く。その声は真っ直ぐにこの部屋へと向かっており、顔を合わせるのも時間の問題だ。だが、もし雨に濡れたあいつを見てしまったら、俺の息子は千切れるかも知れない。

 

「く!想像するだけで硬くなってきた!天使!済まないけど直接触れてくれ!引き千切れる前に!」(小声)

 

「こ、この状況でそんなアブノーマルな?!って、何ですかこの逞しいモノは?!」

 

俺は咄嗟に天使の手を取ると、そのままパンツの中へと押し込んだ。細い指が息子を撫でているが、やはり天使相手だと勃たないらしい。相性とか色々語ってみたが、やっぱり女子力を感じないからだろう。

 

「あら?なんでカズマが来てるの?」

 

「お、俺も天使に仕事を頼んでてさ……納期の相談に来てたんだ……」

 

「そうなの?なら、私はシャワー浴びてくるわね」

 

しっとりと雨に濡れたウォルバクの身体は、服が張り付き扇情的だ。谷間に出来た湖なんて、普段なら直ぐに飲み干していただろう。だが、今はそれが劇薬になってしまう。天使が息子に触れてなかったら、息子が弾け飛んでいただろう。

 

「ありがとう天使。お前が居なきゃ危なかった……」

 

「これでお礼言われるの複雑なんですけど?!本当はもう不能なのでは?!」

 

「馬鹿言うな。お前が触れてなきゃ弾け飛んでる」

 

「そっちのが馬鹿なこと言ってますよね?!」

 

そんな事いわれても、俺だって不思議に思っている。何故か天使に触れられていると、息子が萎えるのだから仕方がない。

 

「ほら、早くヒールを続けてくれ。弾け飛んだら困るだろ?」

 

「絶対にそんなこと無いですよ……私の性別を何だと思ってるんですか……」

 

と言いつつヒールを続けてくれるのだから、やっぱり良い奴なのは間違いない。聖属性が低くて時間はかかるが、長風呂のウォルバクが出て来るより先に治療を済ませればそれで……

 

「窓からごめん!あたしの着替えって届いてる?!」

 

「な、なんで窓から入ってくるんですか?!」

 

どうやら苦難は続くようで、今度はクリス状態のエリスが飛び込んできた。だがそれだけであれば問題はない。ウォルバクのようにエロを振りまく訳じゃないので、接近さえしなきゃ問題は………

 

「んぐっ?!」

 

「あっ、振り返ったカズマ様の顔に着地を……」

 

鼻に触れるデニム生地の硬さと、両耳に触れる柔らかな感触。状況を理解しようとする理性と、危険信号を発する本能。恐らくこれは本能が正しい。エロはエロと認識しなきゃ、まだこの危機は回避が出来る。

 

「あ、汗かいてるから……嗅いじゃ駄目だからね?」

 

「…………スンスンスンスンスンスンスンスンスン!!!!」

 

パァン!!

 

「カズマ様?!」

 

それからのことは、俺も良く覚えていない。俺が間違いを自覚したのは、あの部屋で愛の女神様が目を合わせてくれない時だった。

 

「あんまりこういう事は言わないんだけど、カズマさんって馬鹿なの?」

 

「本当に申し訳ございませんでした!!」

 




最後までお付き合い頂きありがとうございます。

エロを禁止にすると、逆にエロが寄ってくる不条理。良い事をあえてマイナスにするのが、このすばの醍醐味だと思っています。

また不定期ではございますが、お暇な時にでもお付き合いください。
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