※この作品はR-18です。

英雄特典のエリス様   作:熱心なエリス教

26 / 226
いつも私の駄文にお付き合い頂きありがとうございます。

ウォルバクさん、加入回になります。


邪神で女神で師匠…でやっば猫

バニルは歓喜した。必ず、かの色欲旺盛、優柔不断な英雄を見届けねばと決意した。バニルには恋愛がわからぬ。バニルは悪魔であり、街の商人である。甘言を吹き、馬鹿をおちょくり遊んで暮して来た。けれども悪感情に対しては、人一倍に敏感であった。きょう未明、バニルは仕入先の村を出発し、野を越え山越え、十里はなれたこの紅魔の里にやって来た。

とびきりの悪感情を食す為に!

引用、走れメロス※太宰先生ごめんなさい

 

「悪感情の気配を感じてきてみれば…また女絡みであるか…種馬小僧め!色欲の悪感情は吾輩の好みとは違うのだ!」

 

寝起きの俺と、俺の手を握り隣に眠っているウォルバク。そしてその布団の横に現れたバニル。

 

「この状況で寝起き1番にお前の顔を見るとは…」

 

「ははは、そう言うな。吾輩の朝食だ」

 

「確信犯じゃねぇか!」

 

もうやだコイツ

 

「いやなに、紅魔の里に仕入れに来たのだが、修羅場の香りがしたのでな。少しだけ予定を早めたのだ。ついでに、寝坊すると小僧が死ぬ未来が見えたので特別に忠告をだな…」

 

2日目、ウォルバク救出に昼まで費やし、俺が気絶してる間にウィズが皆に説明をした。その後安静にさせる為に別室に移され…目覚めたのが夜…そこにウォルバクが居て…

 

「そのまま、惚れられた邪神に流されて関係を持ったと…」

 

「回想まで見えてんのかよ…」

 

やっぱり本家の見通す力ってすげーわ。

 

「しかし、詳細は吾輩の目にも見通せぬ。其奴も今や女神の神格持ち故にな」

 

「…マジかよ…なんで?」

 

「何人もの人間が、命をかけて其奴を救ったからだろう。ヤツは心から願われ、望まれ、生き残った。やれやれ…邪神とは言え女神など増やしおって…清らかになれば吾輩達の天敵だぞ?」

 

「そっか…じゃあ、もう消えたりしないんだよな?」

 

「あぁ、それに関しては保証しよう。さぁ、そろそろ起きるが良い。でなければ、あと50秒で死ぬぞ?」

 

「そっちを早く言えよ!」

 

「なに、少しだけ朝食が少なかったのだ!ははは!」

 

窓から逃げるバニルを見届け、身支度を済ませて大部屋へ。理由は知らんが、バニルの死ぬ発言は無視できない!

 

スッ

ふすまを開けると、ちょうどアクアが居合わせた。

 

「…おはよう。アクア」

 

「おはよう。カズマさん…身体はもうなんともない?」

 

なるほど、廊下で出会うか、添い寝してる布団で出くわすかの差だな…さて…部屋を覗かれないように距離を詰めよう…

 

「あぁ、もうだいぶ良い。さぁ、皆のところに行こうぜ?」

 

「近いんですけど?なんかカズマさん近いんですけど?!」

 

「馬鹿…今のはお前が下がんなきゃ…唇が触れてただろ?」

 

「ちょっと…朝からなんて…困るわよ…」

 

ちょろい

 

「そうだな…流石にみんなに会うのに…赤面してたら不味いよな?」

 

「そ、そうね。邪神を助けた話…ちゃんと説明して貰うんだからね?」

 

流石はウィズ…ちゃんと手回ししていたか…

_______________________

 

「カズマ君…邪神の復活について、我々も話を聞いても構わないかな?」

 

アクアに案内されて大部屋に来てみると、そこには族長のひろぽんさんを初め、多くの紅魔の代表者が揃っていた。ゆいゆいさんとひょいざぶろーさんもいる。

 

「おい、ウィズ…ここまでやるのか?」

 

「従業員のみなさんが自慢して回ったんですよ…」

 

これだから、この一族は…

 

「カズマ…その邪神というのは…」

 

めぐみんが身を乗り出した。

 

「あぁ、ウォルバクだ」

 

「どこにいるんですか!私は彼女と話す必要があります!」

 

「落ち着け、カズマくんの事だ。野放しにするようなヘマはしていないだろう。嫌でも話す事にはなる」

 

ひょいざぶろーさんがめぐみんを制す。普通に部屋で寝てます。逃げてたらごめんなさい!

 

「この地に封じられた邪神…過去の文献では一族の生みの親であるマスターが存命であったにも関わらず、封じるのが限界であったとのこと…それほどの力が野放しとなれば、人類の脅威だ」

 

ひろぽんさんのこれは、駄目なフラグかも知れない…

 

「カズマさん…ウォルバクさん…また封印とかされませんよね?」

 

そんなの、俺は認めたくない…しかし、この状況は…

 

「では、話してくれるね?」

 

こういう時の嘘は駄目だ。だから俺は全てを素直に話した。抱いたところと、手で弄られたところ以外…

________________________

 

「つまり、ことの発端はうちの娘か…」

 

まぁ、そうです。

 

「適当な封印だな…5歳に解かれたのか…」

 

「うちの娘が天才なんだよ!」

 

そっちなんだ…いや、分かるけど

 

「で、我々としては、本人にお目にかかりたいのだが?」

 

「分かりました。連れてきます」

 

俺は抱き上げたちょむすけを皆の前へ。

 

「こっちが半身、ちょむすけです」

 

「猫じゃん!」「羽生えてるけど?!」「でもまぁ悪い感じはしないよな…」

 

うん。そうだよね。あとは…

 

「私が…邪神にして怠惰の女神…ウォルバクよ」

 

自分から出てくるとは…ちょむすけからのギャップに固まる紅魔の皆さん。

 

「貴女なのね!」

 

そこでゆいゆいさんがウォルバクの肩を掴んだ。

 

「うちの娘がネタ魔法しか撃たなくなった原因は!どうしてくれるのよ!完全にネタキャラじゃないの!」

 

「やめっ、やめてください!私は色々使えるんです!貴女の娘がちょっと特殊な趣味なだけなんです!」

 

一番最初にそれかぁ…しかし揺さぶられて胸が揺れるなぁ…

 

「もっと!」ペチンッ

 

「ひゃう!」プルンッ

 

あ、乳にビンタを…

 

「継ぐべき!」ペチンッ

 

「はぅ!」タユンッ

 

「ものが!」ペチンッ

 

「やぁん!」ポヨンッ

 

「ここにあるでしょうが!!」ガシッ、バルンッ

 

ゆいゆいさんが泣いている…なんだその怒りの矛先!そして、おっさんたち見すぎ。

 

「カズマ助けて!この人おかしい!」

 

うん、知ってる。でも無理です。

 

「母さん、落ち着いて!めぐみんはそれで英雄になったんだから、結果オーライだろ?」

 

ひょいざぶろーさんが引き離す。

 

「何言ってるの!ゆんゆんちゃんが仲間に居るのよ!どっちの方がカズマさんへのアピールが多いと思ってるのよ!しかもウィズさんも競争相手なのよ!もう勝ち目無いじゃない!これ貰わないと勝ち目ないじゃない!」

 

うん、あの夫婦は置いておこう…

 

「しかし、この温泉は彼女の封印の地と言うことになる…イメージキャラクターにエリス様起用は見直すべきでは?」

 

「確かに…こんな美人を使わない手はない…エリス様には他の温泉にも入って貰って…」

 

あの…紅魔の皆さん?

 

「私の危険性についての話は良いのかしら…それとも、今の紅魔族には、私を止められるこの娘がいるから?」

 

めぐみんを指すウォルバク、めぐみんは少しだけ複雑な顔をしている。

 

「あぁ、そんなこと…貴女はカズマさんを裏切らないから、そこは何も心配はしてないわ」

 

ゆいゆいさん?!

 

「ちょっと!貴女は何を言っているの?!」

 

ウォルバクも狼狽えている。話した覚えは無いし、触れ回ったやつが居るのだろうか…

 

「カズマさんを見る目が恋する乙女だもの。そんなに露骨で、バレないと思っているの?頭に行く栄養まで胸に行ってしまったの?」

 

遺伝か?巨乳嫌悪は遺伝なのか?

 

「あぁ…ちが…それは…うぅ…」

 

おおぅ、ウォルバク…顔真っ赤じゃん…

 

「ねぇカズマさん、後でお話がありますからね?」

 

「…はい」

 

エリスが怖いです。

 

「なんでゆいゆいさんってあんなに鋭いんでしょうか…私の話ってしましたっけ?」

 

「ウィズ、母には色々あったんです。ただの恋愛脳とも言えますけど…」

 

あの人の変な鋭さには引っ掻き回されたからな…

 

「やっぱり、損得勘定や苦痛で保険をかけるより、愛を信じたほうが良いじゃない?その方が、私達も信じがいがあるわ」

 

「まぁ、確かに…必ず最後に愛は勝つ、と紅魔に古くより伝わっているからな…」

 

あの転生者はKANのファンらしい。

 

「では、査問委員会は閉会!今後、この温泉は邪神女神の温泉として盛り上げていきます!」

 

「結局ただの経営会議じゃねぇか!」

 

まぁ、良かったけど…

 

「はい、じゃあ、続きまして…カズマさんとウォルバクさんの今後の扱いについてです」

 

やっぱりエリスの笑顔が怖いです

______________________

 

流石に今後の件に関する会議はパーティーメンバーのみで行われる。ちなみに、エリス饅頭とウォルバク団子が売られるらしい。今度買おう。

 

「ウォルバク、元魔王軍の幹部で高額賞金首。しかも邪神ですよ…良くもまぁ助けようと思いましたよね?流石に私もこれは…」

 

「ウィズの仲間だし…めぐみんとの関係もあったから…」

 

そうじゃなきゃ、流石に助けようとは思わない。

 

「そうですね…やっと聞けます。私を…覚えていますよね?」

 

「立派になったわね…めぐみん…本当に、あんな少女が私を超えるなんて…」

 

これだけの会話が、俺に頑張って良かったと思わせる。そう思えるくらい、二人は優しい顔で笑っている。

 

「あんな最期を選ぶなんてどうかしてますよ…師を倒すなんて…物語の中だけで良いんです」

 

「あら、貴女たちはそういうの好きでしょ?」

 

「好きですけど!…師匠より好きな訳ないじゃないですか…」

 

「…ごめんね」

 

「…帰ってきたから…許してあげます」

 

俺の胸につかえていたモノは取れた。後は二人が新しい関係を築いて行けばいい。

 

「まぁ、めぐみんとの件は良いわよ…私もなんとなくスッキリしたわ。問題は今後よ!相手は邪神よ?ヤバいやつよ!」

 

アクアには勧誘という選択肢はないようだ。俺としては、こんなのが敵なら恐ろしいが、仲間となれば力の意味は逆転する。可能なら仲間にしておきたい。…昨晩のこともあり、脈はあるような気がする。

 

「ちょむすけの半身ですよ?当然うちで面倒をみます!」

 

「え?ねぇ、逆よね?私の半身がその子よね?」

 

めぐみんは勧誘賛成派なのだろうか?

 

「そうだぞアクア。ゼル帝が子供を産んだら育てるだろ?動物を飼うのであれば、増えた後も責任を持たなければ駄目だ」

 

「それはそうだけど…」

 

「…まって?猫なの?私って扱い猫なの?」

 

ダクネスも責任持って飼うと…飼うでいいのか?

 

「そうですよ!ちょむすけちゃんが寂しがりますよ!せっかく遊び相手が出来たのに!」

 

「やっぱりちょむすけと同列なの?!」

 

あぁ、意図は分かった。つまりはエリスに文句を言わせない勧誘方法だな…

 

「もうわかったわよ!でも、こんな邪神の餌当番とか私は嫌よ!カズマさんがやってよ!」

 

「おう、ちょむすけの世話も基本的に俺だしな。構わないぞ?」

 

「私が構うんだけど?え?何されるの私?」

 

遊ばれてるだけです。

 

「では、新しい猫が増えただけなら…エリスから見ても問題はありませんよね?」

 

「はぁ…そういう事ですか…分かりました。邪神の復活と勧誘は私の立場からすれば問題ですが、飼い猫が増えただけなら文句は言えません。迷い猫にも救いの手は差し伸べられるべきです」

 

「え…主神の貴女も、それで良いの?」

 

「めぐみんさんの為に、皆で貴方を猫扱いしたんですよ?私だけ反対する訳にはいきませんよ…貴女も、問題を起こしたら餌抜きですからね?」

 

「気をつけるわ…信頼を裏切らないように…」

 

「はい、お願いします。あ、それとエリスでいいですよ?ウォルバクさん」

 

「分かったわエリス様。主神にさん付けって恐れ多いわね…」

 

「冒険者としては、貴女の方が戦力になりそうですから」

 

不器用な連中ではあるが、天涯孤独の女神を放り出す事はしないようだ。うん、やっぱり良い奴らだ。

 

「それじゃあ、部屋はどうしますか?」

 

「えぇー、猫に部屋なんて要らないでしょ?リビングに猫ベッド追加してあげるわ。それともダンボールかしら?」

 

アクア…ここぞとばかりに…嫌なやつだなー

 

「それだと、ちょむすけと同じ扱いと言う事ですか…」

 

「私はそれで良いわ…あなた達にこれ以上の迷惑はかけたくないもの…」

 

ウォルバク…

 

「あの…ちょむすけちゃんって普段どこで寝てるんですか?」

 

「猫ベッドですよね?」

 

「私は使っているのを見たことないぞ?」

 

あ…うん…あれは使ってないと思う。

 

「ねぇ?あんた何処で寝てたの?家からは出てないわよね?」

 

どうしよう…俺の布団の中に居たなんて言えねぇよな?

 

「リビングのソファーか?流石に気を使うぞ…」

 

「良いのよ!ねこだもん!」

 

いや待て、ちょむすけは猫なんだからセーフ?ウォルバクも今の流れからしたらセーフなのではないか?!

 

「まぁ、しょうがねぇよな!ウォルバクとちょむすけは、引き続き俺のベッドでいいぜ!」

 

「この姿でも…また眠るまで撫でてくれるのかしら?」

 

「まぁ、飼い主だし?それくらいは…」

 

どうだお前ら!流れ的に駄目とは言えまい!

 

「へぇ…美人には随分手が早いのね…」

 

「なんですか?邪神さえ性的に可愛がるんですか?一体どこを撫で回すんですか?」

 

「…カズマさんの裏切り者」

 

おっと…駄目ですか…そうですか

 

「すみません!調子乗りました!ちょむすけの話です!」

 

しかし、勝手に潜り込んでくるエリスはこれに文句を言えるのだろうか?

______________________

 

「あぁ平和だな…」

 

「なーう」

 

弾圧から開放された俺は、昼から露天風呂、なんて贅沢。ウォルバクの事もなんとかなったし、今は癒やされておこう。

 

「お前はあんな美人から産まれたんだな…きっと猫界ではスゲー美人なんだろなぁ…」ワシャワシャ

 

猫を撫でながらの温泉!こんな平和な日があったろうか?魔王を倒して良かった。ようこそほのぼのライフ!俺の平和な日々!

 

「温泉で何をガッツポーズしているの?」

 

「うぉ?!ウォルバク!いたのか?!」

 

「今来たのよ…なんでそんなに警戒するのかしら?」

 

危ない。昨晩から思っていたが、コイツは何かがおかしい。俺の理性を刈り取り、気付けば思考を支配されている。邪神のスキルか、怠惰のスキルに違いない。

 

「フッ…昨晩はお前の術中にハマったが…俺は学習する男!次はそうは行かない!」

 

「えっと…なんの話?」

 

「ほら…昨晩、俺に魔法かけたろ?」

 

「ちょっと、変なロマンチック発言やめてよ…夢見る少女じゃないんだから…」

 

真っ赤になって一歩下がった。迫ったのはそっちだろうに

 

「え?いや、俺の心を支配的なスキルを…」

 

「は?…持ってないわよ…そんなの…」

 

あれ?じゃああの時のは…

 

「ふーん…そんなに良かったんだ…私とのアレ…」

 

あ、ヤバイ。完全にマウント取られる奴だ。

 

「ちょっ!ちげーし?ちょっとスタイル良くて顔が良かったから流されただけで、そう簡単に俺は堕ちないし?別にときめいてないし!」

 

くそ!顔を赤らめんな!可愛いんだよお前!

 

「ねぇ、女神も人との行為で妊娠するのよ?知ってる?」

 

「それは…知ってる」

 

「じゃあ、私を孕ませるつもりだったんだ…ふふふ、出来ちゃったら…どうするつもりだったの?」

 

そんなに嬉しそうに笑うなよ!なんだコイツの攻撃力!

 

「貴方はエリス様が一番だと思ってたけど…私にもチャンスはありそうね?」 

 

やばい迫ってきた!積極的になるとコイツの破壊力は凄まじい!駄目だ!リトルカズマ、ステイ!

 

「愛されるチャンスは結構ありますが、独占は無理ですよ?」

 

「ひゃう?!」

 

突然のエリスの声に飛び上がるウォルバク。攻撃力に極振りし過ぎている。

 

「そ、それは、半身から見てたから知ってるわよ…私だってその中に入りたいだけだし…」

 

ウォルバクの攻撃力が下がりました。エリスのデバフです。

 

「本当に人以外にはモテますね…最初からこっちの世界に生まれていたら、充実した人生だったかも知れませんよ?」

 

「却下。エリスが居ないのは論外だ」

 

「…もう、そういうところ…ズルいです」

 

こういう時のテレ顔が凄く可愛いので、今後も続けます。

 

「本当に、エリス様が羨ましいですよね」

 

ウィズも入ってきた。おお、エリスが少し可哀想に見える配置に…

 

「知ってますか?ウィズさんの為にカズマさんがどれだけ勉強したか?」

 

「そうなんですか?!」

 

「知っていると、作り出せるは別なんです。答えにたどり着く為に、どれほどクラフト系スキルを取ったか…」

 

「バラすなよ…今までサボってたツケだし…」

 

「カズマさん…そうだったんですね…」

 

中学の理科とかちゃんとやらないと、簡単な物の構造だって意外と分からない。勉強って大切だ。しかし、そんなに嬉しそうな顔をされると悪い気はしない。

 

「ウォルバクさんの為には死にかけたんですよ?半分はウィズさんとめぐみんさんの為だとは思いますけどね?」

 

「分かってるわよ…分かってるから…好きなんだし…」

 

「間違いなく、カズマさんはお二人も愛してます。少し不満ですけど…」

 

そう言われると、なんか申し訳ない。

 

「バニルさんが言うには、独占しようとすると、めぐみんさんやアクア様が邪魔しに来るんですもんね…」

 

「天界の予測では、めぐみんさん、ダクネス、アクア先輩の選ばれなかった人の心が壊れた段階で、壊れた人を優先します。つまり、無事に最期まで二人きりで添い遂げるのは実質不可能なんですよ…」

 

「えぇ、俺の周りヤバくない?」

 

「…女神の首にあんなもの付けて結婚式に連れて行った人がそれを言うんですか?カズマさんも相当ヤバいですからね?」

 

それ、実行犯天使だし…

 

「じゃあ、エリス様は独占を諦めているんですか?」

 

「……皆さんが寿命を迎えたら…独占しちゃおうかなって…だから、私の真の敵はお二人かも知れません」

 

「凄いわね。死んだ後でって…貴方は良いの?死んだあとも一途に愛せる?」

 

「さぁ?でもなぁ…死んだ後で寂しい思いはさせたくないし…出来るなら側に居てあげたいとは思うよ?」

 

その先を深く考えては居ないが、嫌になる理由が思いつかない。うん、多分大丈夫だと思う。

 

「まぁ、カズマさんはこんな感じなので…皆さんで仲良く楽しく暮らしてください。それが実は一番平穏で、幸福なカズマさんの人生になるんで…」

 

「これ以外の選択肢で、漏れなく不幸になるって言うのも凄いですけどね…」

 

諦めた表情のエリスと苦笑いのウィズ。やだ、俺って愛され過ぎ?

 

「ねぇ?めぐみん達がカズマ君に惚れ込み過ぎて、欠けてしまうとおかしくなるのは分かったんだけど…貴方達はどうなのよ?」

 

あぁ、それは俺も気になる。

 

「私は、一時だけでも特別な関係で居られて幸せでした。私には愛や恋なんて無縁だと思ってましたから…でも、やっぱり考えちゃうと寂しいですね…」

 

「ウィズ…」

 

ギュッ

「えっ?!カズマさん?!」

 

「俺は永遠には生きられないけど…なるべく寂しい想いはさせないから…」

 

「カズマさん…あの…ここお風呂なので…裸なので!色々当たってます!」

 

「…すみません!」

 

「いえ…嬉しかったですから…」

 

信じられるか?このかわいい生物アンデッドなんだぜ?

 

「カズマさんが居なくなったら…私は主神に戻ります。また何年もこの世界の行く末を見守ります。ただ、消滅するその時まで…この指輪を外さないだけです」

 

「エリス様…」

 

凄いオーラだ…これが神様…あ、ウィズがオーラに当てられて透けてきてる。

 

「この指輪があるから…私は壊れたりしません。カズマさんの愛してくれた私は…ずっと貴方を思って、貴方の救った世界を見守るんです」

 

「エリス……それ、泣きながら言うことじゃないだろ…」

 

もう、涙がダバダバ流れてますよ。

 

「だってぇ!嫌ですよぉー!カズマさんが居ないなら神様辞めますー!私も転生して側に居ますー!」

 

えぇ、それ有りなの?有りならそれも良いな…

 

「世界の均衡とか色々壊れるから辞めなさいね?彼の救った世界が崩壊するわよ?」

 

「うぅ…アクア先輩に押し付けてやるぅ!」

 

最近のエリスは少しはっちゃけ過ぎだと思う。

 

「エリス様って、恋とか愛を知らなかったからここまで真面目に続いたのかしらね…」

 

「だって…私の愛は全ての信者のものでしたし…それを独占する相手なんて考えたこと無くって…」

 

「それで、同じ気持ちの皆から取り上げることも出来ないのね…実は意気地なしよね?」

 

「カズマさんも幸せなんですから…それに関しては良いんです!」

 

たまにハーレムなんて最低だと思うこともありますが、そういう事らしいので、ありがたく受け取ろう。

 

「あ、そう言えば…ウォルバクさんとの昨晩のアレはそんなに良かったんですか?」

 

おっと、聞かれてましたか…

 

「…独占はして無いから、私とのアレはセーフよね?!」

 

「人が増えたら競争率が上がるんです!やっぱりしちゃったんですね?!今回のは節操が無さすぎます!」

 

「違うんです!あれは魅了!いや、洗脳魔法が使われました!」

 

と、俺は疑っている。

 

「この泥棒猫!美人でイヤらしい身体して…もうご飯抜きです!」

 

「誤解よ?!そんなの使えないし!私の見た目は本件とは別でしよ?!」

 

騒ぐ女神二人。

 

「ウォルバクさん、もう馴染んでますね」

 

そして楽しそうに眺めるウィズ。いや、正しくは染まってるじゃない?

 

「イヤらしい邪神には天罰ですよ!福引で超絶要らない大型景品が当たる天罰を与えます!」

 

「それ同居してたら共倒れよね?!」

 

ウォルバク…あんなにクールだったのになぁ…うちに加わると誰もがこんな感じになるんだなぁ…

 

「なーう」

 

「お前の半身も、今日から愉快な仲間だよ。良かったな、ちょむすけ」

 

「なー♪」

 

さぁそろそろ考えよう。俺が女神の側に居続ける方法を、ついでに美人に流されない方法を!

___________________

 

「それにしても…ウォルバクさんが流されるなんて…カズマさんのどこに惹かれたんですか?」

 

「怠惰な部分に惹かれたのもあるけど…毎晩腕の中で「可愛い」って言われながら撫でられたら…意識くらいするし…寒いとずっと抱きしめてくれるし…ドキドキしたって良いじゃない…」

 

「あぁ、それはまた…ある意味では1番一途で熱烈な愛され方をしてますね…」

 




最後までお付き合い頂きありがとうございます。

ほのぼのした関係のままウォルバクを仲間にしたかっただけの回です。

作者は愛憎劇が苦手なので、ほのぼのやらせてください。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。