今回ですが、紅魔の二人に祝福が…あると良いな
「おはようカズマさん…よく眠れたかい?」
なんだろう。目の前にあるえがいる。まるで添い寝しているような距離で…
「まだ眠いのかな?でも、そろそろ起きてくれると…」
背景が旅館ではない…つまりこれは夢だろう。そう考えると、目の前の少女のたわわな胸と厚い唇に意識が持っていかれる。
モニュッ
「んっ!カズマさん…駄目だよ…ゆんゆんを裏切ったら…」
しかし抵抗はない。なるほど、自分の催眠スキルで夢のリアリティが増しているようだ。次はその唇を…
「あ、その初めてだから…キスも…その先も…」
良い!なんだよ可愛いじゃんあるえ!
「あぁ、大切にするよ」(イケボ)
「ほ、本当…ゆんゆんと同じくらい?」
おっと、演技的な喋りが無くなったな。しかし、こういう時に、ゆんゆんは比較に出しちゃだめだろう…俺の夢なのに分かってねぇな…
「おいおい、こう言う時に他の女の名前は…あれ?ちょっと待ってこれ夢じゃない?」
「…まだ寝ぼけていたのかい?」
俺なら絶対に組み込まないマジ回答を受けてしまう。なるほどなるほど、俺は布団から出る。そして両膝を折り
「申し訳ございませんでした!」
素直に土下座である。
「まぁ、私が添い寝までした悪ふざけが生んだ結果だ…胸を触られただけだし、今回の所は許してあげよう」
「ははー!ありがとうございます!」
「うむ、面をあげよ」
こいつ、話は分かるし意外と良いやつだよな。
「さて、ここは里の離れにある神社だ。この猫耳獣人の神様を祀っている」
「なんでそんなもん祀ってるんだよ…これ、日本の昔のアニメキャラだぞ…」
そんなもの神様認定したらエリスとかに悪いだろ…アクアよりはご利益ありそうだけど。
「日本が何処かは知らないけれど、神とは不思議な存在なのだね…」
「不思議が過ぎるわ!で、俺が誘拐された理由は、そろそろ話してもいいだろ?」
「あぁ、今日は紅魔の伝統行事を執り行う事になってね…その主役のカズマさんにご足労頂いたんだ。ちなみに、祭の名前はヒゲ亀祭りだ」
なんだよその祭り…
「創始者が初めた祭りでね?紅魔族の婚姻の祭りなんだ。カズマさんと、めぐみんとゆんゆん、折角だからこの期に祝ってしまおうと言う話さ」
「何だよ。名前は変だけど、俺達は祝って貰えるのか?」
「カズマさんがめぐみんとゆんゆんを助けられたらね?」
「……え?」
待て?助ける?亀とヒゲに助ける要素があるの?
「さて、オープニングだ」
あるえが取り出したのは映像投影用の水晶だ。俺もこういうの欲しい…
「族長、カズマさん起きたよ」
「こら!普通に呼ぶな!亀王と呼べ!」
あ、大丈夫です。声と服でバレてます。て言うかマスクがクッ○だ!分かった!亀ヒゲって、これマ○オだ!あのハゲ変な文化の伝え方しやがって!
「ははは!目覚めたかヒゲ!姫は頂いたぞ!」
そこには、ピンクのドレスを着せられためぐみんとゆんゆんが居た。
「助けてカズマさん!ここ思ったより高い!」
「カズマ、適当に付き合ってあげてください。地味に寒いので、早めだと助かります」
敵と言うより場所にビビるゆんゆんと、やる気無いめぐみん。うん、助け甲斐がない。
「我を倒すにはこの斧を使うしかない!ここにたどり着き、我を倒すのだ!……ねぇ、これハリボテ?鉄板でハリボテ?!中身はスカスカって、人なら斬れそうだよ?!」
うわぁ、流石にそんなもの人には向けたくないな…
「難易度変更!全参加者、魔法の使用制限解除!」
「おいふざけんな!俺が死ぬわ!」
馬鹿なのあの人達?!お前らの魔法はハリボテの斧よりヤバいからな!
「ふふふ、楽しくなってきたね!頑張れカズマさん!ここも索敵魔法を使われたら不味いよ?」
「くそがぁ!祝いと付けられると無下にしにくいだろうがぁ!」
俺の平穏は、こうして奇祭に潰されてしまったのだった。
________________________
「…来たか」
取り敢えずやってきた里の入口、ダクネスが待ち構えている。
「おいダクネス…お前も参加するのかよ…」
「結婚を邪魔するつもりは無い。しかし、本気で邪魔することが何よりの祝いとの事だ。折角だから…お前との決着はつけたくてな!」
「ほう…負けたら凄いことするぞ?」
「残念だが、今回に限りそれは無意味だ!」
なるほど本気か…しかし、相性と言うものがある。お前の弱点は俺みたいなタイプだ!
「来いよダクネス!その剣をへし折れば、バインドで終わりだぜ?」
「ほぅ!あの技を使うか!しかし、アレは即座に出せる技ではあるまい!バインドを剣で防ぎ、組み付けば私の勝ちだ!」
俺はポーションを取り出す…ところで落とした。
「待った!今のナシ!」
「バカめ!貰ったぁ!」
このチャンスを逃すまいと突っ込んでくるダクネス。魔法耐性は魔力を高めて身構える必要があるので、感情的になった馬鹿はそんなものなくなる。やっぱり馬鹿だなコイツ!
「『スリープ』」
ズサー
「Zzzz」
顔面からいったが、流石はダクネス…ダメージ0だから起きる気配もない。
「ついでに…『バインド』」
起きるの防止。
「あぁ…締まりゅぅー…Zzz」
へっ、寝てんのに幸せそうな顔しやがって…
「ダクネスは本当に…抵抗を知らないんだから」
「…そっちは懐かしいな」
「うん、久しぶりだね?」
「そうであり、そうでもないな…クリス…」
ある意味では一番やりにくい…正統派の戦闘能力があるソロ戦闘のスペシャリスト。
「エリスがカズマの結婚を邪魔するのはどうかと思うけどさ…アタシは先輩冒険者として、負けるわけにはいかないよね!」
ダガーを抜いて構える。そういえば、初めての真っ向勝負だな…
「分かったよ…スキルの集大成、見せてやる!」
『『スティール!』』
マズイ、ちゅんちゅん丸を奪われた!こっちは…
\ヤァ/
パンツ(レース付きでサイドは紐だよ)
「残念だったね!重ね履きしてるよ!」
なるほど、どうりで汗を吸った湿り気がある訳だ。ポッケに入れておこう。
『『バインド』』
絡み合うロープ、盗賊スキルで勝てるはずが無いか…
「そう言えば、俺達最近絡み合ってないな…」
「え?!ちょっと辞めてよ!ここ外だよ?!」
声は上げるが、精神的揺さぶりもさほど有効ではない…だよなぁ、散々したし……
『クリエイトウォーター』『フリーズ』
「残念!対策済み!」
華麗に氷の上を滑ってこっちへ…
「くそぅ!俺のすべてを知られている相手はやりにくい!」
「だよね!小細工は通用しないよ!」
「くっ!俺もベッドでなら全てを知り尽くして居るのに!」
「その一言要らなかったよね?!そろそろ怒るよ!」
しかし、俺の揺さぶりでも身のこなしは変わらない。なんて安定感!仲間だと最高なのに!
「ごめんねカズマ!接近戦なら勝ち目はないでしょ!」
短剣対素手!はい無理ゲー!
「なんて、以前の俺なら思ってたよな…」
目の前に迫るダガー、それでも慌てる必要はない。見通す目がルートを絞り込んでくれる。あとはエリスとクリスに見せてない技を使えばいい。殺し合いに馴れた俺には、殺すつもりの無い攻撃に恐怖なんてない!
『四方投げ』
俺は格闘技には詳しくないが、これは知っている。久々にあった幼馴染みの女の子の肩に手を伸ばしたら使われたからな!くそっ!嫌なこと思い出した!
「え?!」
何が起こったか分からないまま、空中に放り投げられるクリス。武神様ありがとう…貴方がくれたスキル、守るべき相手に使ってごめんなさい。あ、迎撃は痛くない方法でいきます。
『筋弛緩針』
アクセル鍼灸院…俺の宣伝で客が増え、主治医が腱鞘炎になって泣いてたな…お土産、買っていこう…
「よっと、まだやるか?あ、利尿作用のツボはここら辺かな…」
お姫様だっこで抱きとめ、戦意の確認をする。
「ちょっと?!負けたよ!降参!全然動けない。格闘スキルとその目、医療スキル…アタシの予想なんて簡単に超えちゃうんだから…」
「大切な身体に傷が付かなくて良かったよ…」
おヘソサワサワ。
「んんっ!…こら!めぐみんのところへ行くんでしょ!」
あぁ、そうだった。でも、こんなのが続くなら行きたくねぇな…
「頑張ってくださいね?『ブレッシング』『パワード』『ディフェンス』」
エリスに戻り、俺に支援をくれた。
「ありがとう、やっぱりクリスも可愛いって再実感したわ」
「もう…自分にやきもち焼きそうです…」
「どうやってだよ…」
ダクネスとエリスを木陰に寝かせ、紅魔の里に入る。愛する女の応援があったんだ。今の俺は負ける気なんてしないぜ!
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「あの、いきますね!カズマさん!」
「手加減しちゃ駄目らしいから…貴方なら死んだりしないわよね?カズマ…」
「タイム!これはルール的にオッケーだからタイム!」
手でTの字を作る。スタートボタンを押したら止まるのだから、これはセーフの筈だ。前言撤回しまーす。愛する女の応援で戦闘力が変わるのはな、俺の嫌いなキラキラ少女漫画だけだ!それでも、ウィズとウォルバク同時は無理です。勝てる気がしない!どんなイケメン主人公も消し炭か氷像になるわ!
「お前ら二人は一緒に来たら駄目だろ!」
「「?」」
首を傾げている。えぇー自分たちの強さを分かっているのだろうか?
「カズマさんは魔王さんも倒してるじゃないですか?私達なんて余裕では?」
「そうよね?本当なら総力戦や不意打ちも考えたわよ?」
そんな訳がない。魔王に勝ったのだって自爆だ。引き分けみたいなもんだろ?!しかし、タイムの効果はあった。あと一歩で効果範囲に…良し!
「分かったよ!卑怯とか言うの無しだからな!」
「ええ、じゃあいくわよ!『カースド・ライトニング』!」
「はい!『カースド・クリスタルプリズン』!」
自動回避でライトニングを避けるが、同時に周りに発生する冷気と氷。容赦なしかよ!回避範囲が丸ごと氷漬けになる魔法は流石に回避できない。でも、タイムで素直に止まったお前らの負けだぜ?
「『エンシェント・ディスペル』」
消失する冷気。そしてしまったと言う顔の二人。
「タイム!良いのよね!タイムは良いのよね?!」
手でTの字作ってる…ウォルバクがやると可愛いから不思議…
「うん、どうぞ?」
「ズルイ!それズルいわよ!それ神器か何かでしょ!」
「剣士が剣使うんだから、冒険者はなんでも使うだろ?」
という俺のスタンス。
「あの、でもカズマさんは武器を持ってませんし、魔法が使えないのはお互い様…私達に痛いことはしないでしょうから、二人で取り押さえてドレインタッチすれば…呪文のないドレインタッチは使えるはずですよ」
「それよ!流石になにも出来ずに負けは嫌だもの!」
そうだったー。ちゅんちゅん丸回収してねぇ…あっても向けられないけど…
「ほほぅ、良いのかな?スティールは使えないが…俺もドレインタッチは使えるぞ?」
「ふふ、それでビビると思わない事ね!2対1で、ステータスなら私達の方が上よ!」
「ですよね!行きますよカズマさん!」
「おい待て!ここでは土まみれになる可能性もあるし、虫や石で二人の顔にキズがついたりしたら俺が嫌だ!すぐそこに俺たちの泊まっていた旅館があるから室内でやろう!」
「確かに一理あるわね…どうするウィズ?」
「分かりました!そちらで決着を付けましょう!」
……やったぜ!
_______________________
「ウィズは、耳が弱いんだな…」
胸に指を這わせつつ、耳をハムハム…
「はぁん!…カズマさん…これは勝負なんですよね?」
「そうだよ?ウィズは勝負なのにイケない気持ちになっちゃったのかな?」
これが…俺の寝技だ!
「うぅ、腰トントンするのは卑怯よ…」
ウォルバクは腰トントンって猫の性感帯責めたら堕ちました。…2分で。防御力が致命的だな。
「ほらウィズ…勝負辞めちゃう?もう愛されちゃう?」
「はい…もう愛されたいです…我慢…できないです…」
涙目でおねだり…ふぅ、たまりません!
「じゃぁ、俺に身を委ねて?」
「…はい」
俺はその濡れた唇を奪って…
『ドレインタッチ』
「ひゃうぅ!」
よしダウン!
「ごめんな!続きは今度!」
「…うぅ…カズマさんの意地悪ぅ!」
ふぅ、魔王軍幹部二人を同時に倒した男になってしまったぜ。二人から吸った魔力で、それなりの魔法が撃てそうだ。そして心も満たされている!
「来たわねカズマさん!」
はーい。満たされた心を削る女神が来ましたよ。
「今度はアクアかよ…人間への通常攻撃がパンチしか無いお前に、今の俺が止められるか?」
「失礼ね!杖とキックと噛みつきもあるわよ!」
コイツは女神として、そんなダーティーな戦いで良いのだろうか?
「でも、支援魔法枠として、今回は紅魔の皆さんが相手よ!」
そしてゾロゾロあつまる紅魔の皆さん。
「汚いぞアクア!泥水の女神になってるぞ!」
「全力の妨害が心からの祝福らしいから、私は本気で祝福してるのよ?さぁ!先にアルカンレティアで挙式するか、ここで死ぬか選びなさい!」
「せめて形だけでも最後まで祝えよ!」
しかし、これは良い形だ。皆さんお揃いで…
「すかさず『エンシェント・ディスペル』」
「ちょ?!カズマさん?!」
二人から奪った魔力がたっぷりあるので、効果範囲は超広い。
「これはシルビアの?!」「魔法が使えないのはズルいだろ!」「俺はおりるぜ!」「俺もだ!支援があっても撃てなきゃ意味ねぇよ!」
「待ってよ!今だけは私の信徒として戦ってくれるんでしょ?!物理支援もあるから、私のために戦ってよ!」
「さっきの今はさっきまでです!」「ごめんなさい、アクア様!私、ウォルバク様派なの!」「エリス派なんです!」「カズマさんのほうが好きだし…」
おおぅ…哀れだなアイツ…一時的にも信者にはなって貰えないのか…
「なんでよぉ!うぇーん!」
ついに泣き出した…うん、少し位は慰めてやろう…
「よしよし、皆本当は結婚の邪魔なんてしたくないんだよ。アクアは悪くない。後で一緒に、シュワシュワ飲もうな?」
「…うん、やっぱりカズマさんが一番好き…アクシズ教に入って?」
「ん、絶対に嫌です」
「なんでよぉ!!」
流れで持っていけるレベルのお願いじゃねぇんだよ!
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里の中央に、少し大きめのやぐらが組まれている。殆どの紅魔族がさっきので魔法を封じられたので割と何事もなく来れた。と言うか、邪魔するつもりがない人が大半だった。
「来たなカズマくん!どうやら我々に力を示してくれたようだね!」
「魔法を無効化したら皆逃げましたけど?」
あ、気まずい顔してる。
「うちの義息子のお披露目だったんだけど?!なんかかっこいい技とか使ってよ!」
こっちは危うく葬式になるところだったんですが?!死体を披露するところだったんですが?!なんて義父だから言えないけど…心の中で言うね?バーカバーカ!
「えぇ、無いですよカッコいい技とか…冒険者ですよ?」
「じゃあ、蘇生芸でも……」
「芸じゃねぇから!マジで死んでるから!」
その発想はやばい!本当に言いたい!バーカバーカ!
「しかし、久々の祭!もう皆面倒だからこの時期に結婚とかしなくて忘れられた祭を、ここで廃らせる訳にはいかない!」
「結婚関係なく勝手にやればいいでしょ!」
馬鹿なのかな?高い知力は何のためなんだ?
「紅魔のモテない男性衆!体術の授業で培った物を思い出せ!」
ゾロゾロと集まる男性陣…お前ら、そこら辺を自覚してるの?それで来ちゃうの?!
「わりぃなカズマさん!エリス様みたいな美人を連れてる奴には負けられない!」「邪神様も超美人じゃねぇか!」「ダクネスさんのあの身体を好きにしてんだろ!」「ゆんゆんを汚しやがって!」「ウィズさんは譲ってくれよ!」
私怨じゃん?!俺も今の状況じゃなきゃ向こうの立場だろうけど…
「おい、アクアはともかく私への嫉妬がないのはどう言う事だ…この広場ごと吹き飛ばしてやろうか…」
めぐみんがヤベーことを言い出した。
「おいやめろ!お前は俺のもんなんだから良いだろ別に!」
「…その…大声で言われると…流石に照れるのですが…」
めぐみんは不意打ちすると可愛くなる。
「カズマさんカズマさん!私は?!」
「ゆんゆんも愛してるし俺のもんだろ!」
ちょっと面倒だなあいつ等。
「カズマ!私にはア・イ・シ・テ・ルが入ってませんでしたよ!」
「愛してるって!今更言わせんな恥ずかしい!」
「ふふーん…なる程、ゆんゆんには、まだ言わないといけない領域でしたか…」
「なんで勝ち誇ってるのよ!これは自然と溢れ出ちゃう領域にめぐみんが到達してないだけでしょ?!」
「なにをー!」
なんだろう。この不毛な喧嘩…
「「「やっぱりブッ飛ばす!」」」
いや、本当に余計な事を…紅魔のモテない皆さん…やる気じゃん…て言うか殺る気じゃん。
「カズマー!紅魔族は体術の授業でカラテを習っています!下手な接近技は…」
「そいっ!」
「ぐはぁ!」
どう見ても燃えよドラゴンの構えをしてる奴に正拳突きを叩き込む。あのハゲ…日本人の癖に空手を知らんのか…いや、俺もスキルに頼り切ってるけどさ…
「か、カズマがかっこいい?!」
「空手は、俺の国の文化だ…付け焼き刃の真似事が、俺に通じると思うなよ!」
「まとめてかかれー!」
それはやめてぇ!
「ほあちゃー!」
掛け声もまんまドラゴンじゃん!中国拳法にしとけよ!あ、駄目だ中国が通じねぇわ。
「おっと!」
しかし、エリスのブレッシングを受けた俺の自動回避の発動率はなんと99.5%、発動しなくても…
「いなし!」
「流された?!」
この武術スキルも確率発動。99.5%を2回突破して俺に当たることなどほぼ有り得ない。運だけで生きていけるムカつく奴?俺ですけどなにか?!
「意外です!カズマの体術がこれ程とは!」
「さぁ!貧弱なアークウィザードになら俺の武術スキルも効くぞ!」
「ふ、我々もレベル差で即決定打にはならない!そして数は負けてないぞ!」
お互いにカッコつけているが、つまり泥仕合になると言うことです。
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「カズマー!そろそろ飽きました!大技を使ってください!」
早くない?!分かるよ?決定打のない戦闘とか暇だよね!
「え?!そんなの有るの?!」
めぐみんとゆんゆんが勝手な事を言いますが、この数をどうにか出来る技なんてありません。
「さあ?しかし、ここで決めるのがカズマですよ!」
期待されては仕方ない…いつも通り、成り行きとハッタリでいくとしよう。
「さぁ族長!貴方を倒して、娘さんを貰います!」
「良いだろう!行くぞカズマ君!」
大技を使いリーダーを一撃で潰す事で、後はハッタリでなんとかする。俺らしく現実的に勝てそうな方法はこれだろう。まぁ、リーダーがこんなので乗ってくるのは紅魔だけだと思うけど…
「うぉー!」
分かりやすい飛び蹴り…女の子にドロップキックを放てる俺には見慣れた技だ。まぁやらかした仲間とか魔王軍にしかやらないけど…
「流す!そして!」
後ろに回り込む。大半の技は知らなくて使い方が分からなかったが、これはGT○で見たことがある!
「『ジャーマンスープレックス』!」
「うぉー?!」
ダァン!
土の地面に後頭部を叩きつける。いや、プロレスラーってこえぇ…こんなの他の格闘技でありえないだろ?!
「ぐふっ…」
「か、亀王がやられたぞ?!」
「ルール的にはどうなんだっけ?!」
良し、混乱している。ここで心を折ればいい。
「さぁ…次にマットに沈みたい奴は前に出な…ただ、地面に石や岩がないとは限らないぜ?」
来るなよ!今ので腰がビキっていったから!絶対に来るなよ?!
「……参りましたぁ!」「正直そこまで頑張るのもアホらしいんです!」「もう宴会したいです!」
良し!これで敵はいない。しかし、どうしたら終わりか分からない俺!などと、その場で困っているとゆいゆいさんが俺の前に現れた。スタッフって書かれた腕章を付けているので、多分敵ではないのだろう。
「カズマさん、あとはピンクの服の姫にキスをしたら終わりですよ」
ハシゴじゃん!ジャーマンスープレックスで腰やられてんだけど?!めぐみんとゆんゆんの所に行けるかこれ?!ヒールしとくか?
「あ、魔力がもうない…」
「あら、じゃあ急いだ方が良いかも。このやぐら、狙い撃ちされたらひとたまりもないから」
「腰がヤベーんですけど…」
「えっと…昨晩は誰がお相手だったの?」
「違いますよ!アンタ中学生か?!」
「そ、そうよね!大人のカズマさんは…もう女の子にさせておけば良いんだもんね…」
「おぉい!やめろ!周りに再び殺意が芽生えてるから!」
「大丈夫ですよ。降参して掌を返すなんて…そんなモテない事しませんよ?」
モテない人たちなんですよね?!
「いやね…ちょっとだけ技で無理したので…」
「あぁ、今の投げ技で…」
はしごは登れそうにないしなぁ…
「カズマさーん!」
あれ?アクアが走ってきた…ヒールを頼むには丁度良い
「ディスペル解けたからぶっ飛ばしに来たわー!」
後ろに紅魔の皆さんがいるー!
「皆さん!今こそ思いっきり魔法を撃って!」
「やっぱりお前は泥水の女神だよ!」
目の前に迫る上級魔法…あれ、ちょっと待て?魔法でかくない?!
「やばい!アクアさんの補助が予想より強い!」「カズマさん!止めて!やぐらごと壊しちゃう!」「あぁ!もうだめぇ!」
馬鹿ばっかりかよ!これで死ぬのか?!俺は良いけど!めぐみんは、ゆんゆんは?!ゆいゆいさんは蘇生させて貰えんのか?!
「息子と娘と一緒に死ぬの?!嫌よ!カズマさんなんとかしてぇ!」
抱きつかないでゆいゆいさん!邪魔だし柔らかいしいい匂いがするから!
「カズマさん!私もカズマさんの子供も産まずに死ぬのは嫌です!なんとかしてください!」
はい、ゆんゆんは可愛い。せめて育てよ?
「カズマ!ディスペルを!さっさと魔法を打ち消してください!」
やぐらから叫ぶめぐみん。出来るならやっとるわ!
「ディスペル発動の魔力が足りない!なんでも良いから魔力を!即座に魔力を回復出来れば!」
!即座に魔力を回復出来れば!」
吸うか?ゆんゆんとめぐみんはやぐらの上…この腰では間に合わない!なら……
「ゆいゆいさん!すみません!吸わせてください!」
「えぇ!この状況で?…あっ…この状況だからこそ…なの?」
うわぁ女の顔だ…いや、可愛いけどね?二人産んでるとは思えないけどね?!
「俺と同じ勘違いやめて!いや、勘違いでもないのか?!」
魔法はもう目の前で…手から吸ってたら間に合わない。確実なのは粘膜同士!
「母さん!抵抗しないで!生き残る唯一の道なんです!」
「でもでも!今日は突然のイベントで朝の準備も雑だったし、下着も上下違うの!カズマさんにガッカリされちゃうのよ?!」
「こらぁ!私の旦那と何処までいくつもりだ!!」
やばい!もう魔法がそこまで!このまま無理やり吸うしか…
「早く吸って!」
「んんっ!」
突然唇に柔らかな感触…閉じる間もなかった目に映るのは、顔を真っ赤にしているあるえ。
「『エンシェント・ディスペル』!」
流し込まれた魔力で放ったディスペルは、ギリギリの所で間に合い、魔法を打ち消した。あ、近くが焦げている…
「ふふ、今回は居るんだろ?って言ってくれなかったじゃないか」
「居ると分かってても、こんな役目頼めねぇよ…でも、ありがとな」
抱き止めたあるえは笑顔でいてくれるが、ファーストキス…結局こんな形で奪ってしまった。
「あるえちゃん!ズル…じゃなくてありがとう。カズマさんはドレインスキルを使いたかったのね…」
ゆいゆいさん…やっぱり、アホな勘違いを…て言うかズルいって言おうとしたの?!
「やっぱり増えたじゃない!ねぇエリス、やっぱりカズマさんは節操なしよ!」
「今のは先輩達の責任が大半ですよね?!むしろ、あんな魔法、遺体が残らない可能性さえありましたよ…」
あぁ、本当に余計な事しかしないよな。あの駄女神…
「あるえちゃん偉い!その勇気と機転、アクシズ教で役立てない?」
うわぁ、掌返した!
「活躍したのに罰ゲームを提案されるなんて…そんなこと、あるのかい…」
「なんでよぉ!」
なんでも何も、お前に殺されかけたんだよ!
「はーい終了です。お疲れさまでした」
そんな騒ぎの中、ぶっころりーが花束を持ってきた。
「まさか、紅魔黄金期のスリートップが全員英雄の妻になるなんてね…おめでとう、あるえ!」
「はぁ?!」
急いでやぐらから降りてくるめぐみんとゆんゆん。
「あるえは姫役ではありませんよね?!良いんですかこれ!」
「いやー、ルールにはピンクの服の姫にキスしか書いてないし…」
確かにあるえの服にはピンクが入っているが…ルールが雑だな…それ、下手すると略奪愛が発生するぞ?
「あれはキスではありません!人命救助の行動、つまり人工呼吸です!なので改めて!…ん」
めぐみん積極的!下唇ハムハムしてきた!
「ずるい!私も!…んっ」
ゆんゆんまで!
「お前ら…俺もちょっと恥ずかしいぞ?」
「カズマがちゃんと決めないからです!私達だって恥ずかしいんですよ!」
はい、ごめんなさい。
「カズマさん凄いですね。あの二人をこんなにするなんて…」
「それに関しては俺も驚いてる…」
学生の頃の友人達から見ても、ゆんゆんとめぐみんは変わったらしい。
「そうか、あれは人工呼吸でファーストキスには数えないか…」
「そうですよ!赤ん坊の時に親からされたのと同じです!ノーカウントです!カズマなんて発情した猫と同じなので、人間カウントさえしなくてオッケーです!犬に舐められたのと同じです!なので、あるえは綺麗な身体です」
「ねえ、言い過ぎじゃない?流石に俺も凹むよ?」
ところで俺は猫なの?犬なの?
「それでは、めぐみんとゆんゆんはキスもしてないのかな?」
「私達は……ちゃんと愛を伝えているのでセーフです!」
「そうか…ねぇカズマさん?」
「はいカズマですよ」
「…大好きだよ」
「はっ?…んっ!」
押し付けられる唇、頬に添えられた手、あるえの匂いと熱が俺に叩き込まれる。
「ちゅぷっ…ほら、めぐみん…コレなら良いよね?」
「良くないですよ?!なんでまたカズマなんですか?惚れる理由は何なんですか?!」
「やっぱりカズマさんってスゲーわ。ちょっと憧れる」
テンションの高いめぐみんと、唖然とするぶっころりー。
「そんなの…紅魔の里のために勝ち目のない相手と戦ったり、敵の為に命をかけたり…こんな格好いい人に惚れない理由なんてないよ…」
「あぁ、オーラが無いから分からないけど…そういやそうだった…この人スゲーんだった…」
ぶっころりー?お前は少し位俺に興味持って!そして、あるえ…分かってるじゃん!
「めぐみんはもっと俺の良い所を見ろよな!あるえを見習って!ほら好きな所いっぱいあるんでしょ?言って!順番にほら、言ってみて!」
「なんなんですか?!いきなり調子に乗って!…誰より見てきたから…誰にも渡したくないんじゃないですか…」
あれ?なんだろうこの雰囲気?!来てるの?!モテムーブメント来てるの?!
「そ、そうよね…カズマさんってお金あるし…実績は凄い人だし…お金あるし…英雄だし…お金あるし…」
あれ?ゆいゆいさんも褒めてきてる…お金多くない?
「だから、さっきの件は忘れてね?」
「あぁ、大丈夫です。雰囲気に流されかけた、上下揃ってないゆいゆいさん」
「忘れてよー!!」
あの女の顔はちょっと忘れられそうにないです。いま思い出すと…色々、ヤバいです。
「あるえ……本気なの?作家になる夢はどうするの?!」
ゆんゆんとあるえが真面目な顔して話している。この二人の友情は壊れて欲しくないな…
「あぁ、私はカズマさんに捧げただけだよ…この先は望まない…望んじゃいけない」
え?そんなに俺って魅力的なの?罪な男なの?
「どう言うこと?」
「私の夢は作家だよ?売れれば良いけど、大半は妄想の垂れ流しで終わってしまう仕事だ。でも、私は夢を諦めたくない。なら、愛する人の足手まといにはなりたく無い…」
あるえって、大人だな…俺なんて夢より金でしたよ?
「だから、カズマさんの返事はいらない。でも…たまに遊びに来て…抱き締めたり、撫でてくれたら嬉しいな…」
「分かったよ…また来る。あと、困ったことがあったら必ず頼れよ?」
「ありがとう…やっぱり、貴方を好きになって良かった…」
これが大人の関係!ヤバい、ドラマで見たことあるやつ!俺は今、大人の階段を一段抜かしで…
「ねぇ、これってつまり現地妻よね?なんかかっこいい感じ出してるけど…まぁまぁ、爛れた愛人関係よね?」
…アクア、雰囲気壊さないで?分かってるよ、見たのお昼のドラマだもん…
「まだ二人はプラトニックですし…このまま平和的に終わってくれる事を祈りましょう…流石に増え過ぎです…」
その文句は、独占率圧倒的1位と、増えなくてもあんまり相手にしたくない1位が話すことではないと思う。
「私はカズマさんの本も書きたい。英雄だっていつか忘れられてしまうから、いつまでも残しておきたいんだ。だから、相応しい作家になったら、その生涯を話してくれないかな」
おやおや?これは俺の活躍が製本されるのではないか?悪名のせいでイマイチ英雄扱いされてない俺だが…本が広まれば間違いなく英雄譚として語り継がれるんじゃないのか?!
「ねぇ、それだったら一緒に住んだら?」
「アクア?!」「アクア先輩?!」
俺より先に、お前がそれを言うのか?!今日は掌返しが冴え過ぎだぞ?!
「アクシズ教の女神アクアに導かれし勇者カズマ…これは売れるわ!付録にアクシズ教の入信書を付けましょう!私が何時でもインタビューに応じてあげる!部屋も私の隣ね!」
「あの…カズマさん?良いのかな?スポンサーが付きそうなんだけど…」
「そいつにはスポンサーになれる財力は無いぞ…」
「大丈夫よ!カズマさんが払うから!」
「先輩?!増やしてます!先輩が増やしてますよ?!」
慌てている…エリスが慌てている…
「私としてはですね!バニルとか師匠、デストロイヤーの話に重点をですね!」
おや?めぐみんが反対しない…
「過程の戦闘も大切よね!めぐみんは結局一発なんだし!」
ゆんゆんも…て言うか、あいつら伝説になりたいだけだろ!
「まぁ、私の為に、魔王を倒したカズマさんの活躍は本になっても良いとおもうんですけどね…私のために…」
エリスが落ちました。はい、もう居ませんよ?止める人…
「あの…カズマさん?これはその…」
あぁ、もうどうにでもなーれ!
「そういう事だよ…親御さんへの挨拶と、引越しの準備頼む…」
「あぁ、これからも…末永くよろしく頼むよ!」
最後までお付き合い頂きありがとうございます。
あぁ、祝った祝った!エリス教の挙式をエリスの旦那と挙げるなんてヤバ過ぎるし…紅魔族らしいお祝いと言うことで許してください!
ちなみに、マリオをネタにした理由は封印装置にファミコンのコントローラーが使われていたからです。