こちら、ネタばらしです
「例のカズマさんをモチーフにした官能演劇ですが、王族の協力もあり差し押さえ出来ました。ただ、特に法は犯していないので慰謝料も取れず、残念ながら不敬を理由に公開禁止にするのが精一杯でした…」
「いえ…取り敢えず公演が止まれば十分です。お疲れさまです」
実に今更ではあるが、俺を題材にしたエロ演劇は規制されたらしい。既にゴッドハンドだの、股間の聖剣だとか言う話が広まってしまったが、まぁこれで変な逸話を広める奴は居なくなるだろう。少なくとも王家の圧力があったという事実があれば、ネタにするやつは減る。
「一応、全国公演の決定した所で公演停止にしたので、利益は生まれず、なおかつ違約金のダメージが一番大きい形にはしましたが…すみません。私にはこれが精一杯です…」
全国公演中止の違約金って…それ割とエグいんじゃ…
「セナさん…俺から変な影響を受けていませんか?」
「う、受けてません!私は正しき法の番人です!カズマさんのマッサージに変な気分にとかなってませんし!いくらカズマさんでも、合意なく私に手を出したら逮捕ですよ!」
「あ、なら大丈夫です…」
うん。ちゃんと拒絶はされてるし、その地味な嫌がらせは俺のせいじゃないな!関係者諸君、俺を恨むなよ!
「あっそれと…カズマさんの構想で学校を作った場合の見積りが出来ました。年間維持費もこちらです」
「ありがとうございます。やっぱり王様との約束は無下には出来ませんからね。少しずつでも俺の知る知識を…」ペラッ
あ、0の数が凄い…これヤバいやつだ…
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「なぁウィズ〜、俺の商品が流行る方法無いかな…高い広告とかは無しでさ…」スリスリ
「それ、私に言うのはもはや嫌味ですよ…私だって沢山売れて欲しいですし…それが分かったら貧乏してませんもん…と言うか、なんでここに…」モジモジ
「ここは定位置だから?」
学校作りに使う莫大な資金を見せられ、俺のやる気は地に落ちた。まだ貯金はあるのだが、継続して入ってくる収入は安定していない。大規模討伐クエストだって、原因がウィズの仕入れたアイテムだから報酬は辞退したし…
「あの、正式に商人になると言うのは…」
「やだ!この自由な生活は手放したくない!」
しかし、これでは学校を作っても延々と赤字経営になってしまうし、いつかは貯金も尽きてしまう。あぁどうしよう…ウィズの生脚膝枕で頭が冷えても、全然妙案は浮かばない…
「やっぱり、リスク覚悟で広告かな…」スンスン
「うぅ…太ももの匂いを嗅がないでください…せめて裏で…」
この街では一通り俺の商品は売り尽くしたし、この先は使い方が解りにくい道具の売り込みとか、売れ行き商品の顧客拡大をしていく必要があるのだが…広告料ってメチャ高い。街の景観だとか、街全体の管理が貴族の管轄だからと言う理由で、広告の表示は高価に設定してあるそうだ。ちなみに、安くすると街がアクアであふれるらしい。マジで自重しろよアクシズ教め…
「うぃーす…ちょっと調理器具見たいんすけどー?」
「お?ダストが調理器具って珍しいな!なんだなんだ?俺の製品ならこの棚だぞ?」
「ちょっと臨時収入があってな。野菜の皮を薄く向ける道具があるんだろ?それが欲しいんだけどよ…」
なるほど、これはリーンにだな…
「それにしても、よくダストが知ってたな…ピーラーって言うんだよ。これだろ?」
これが見ても用途が分からない商品群、売りたい商品第一位なのだが、まさかこれをダストが把握しているなんて…
「そうこれ!プレゼント用に包んでくれるか?」
「おう!ところで、これの存在をどこで知ったんだ?」
「えっと…いや、その…臨時収入で見た夢で、リーンが使ってて…」
好きな女の子へのプレゼントを、サキュバスの淫夢から選ぶってどうなんだろう。臨時収入はサキュバス店で使って、残った金でプレゼントってことか…あれ?そう言えば夢って…
「これだぁ!!」
「どうしたカズマ!なにがこれなんだ?!」
「ありがとうダスト、これ無料でやるよ!ウィズ、経営会議だ!最高の広告を用意できるぞ!」
「本当ですか?!直ぐにバニルさんを呼んできます!」
いける!いけるぞ!この方法はいける!
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「ふむ、よもやこんな方法で売上が伸びるとは…」
「えぇ、家具やキッチン用品の売上が即日こんなに伸びるなんて…カズマさん、凄いです…」
俺の目論見は当たった。その効果は即日現れ、俺の手元には20万エリスの臨時収入が舞い込んだ。ステマ作戦は成功だ!
「サキュバス達に小僧の商品を配布し、まさか夢のイメージにそれらを出現させるとは…」
「無意識下で商品のイメージを刷り込みつつ、わかりにくい調理器具も夢の中で理想の相手が使ってくれますから、ある意味では究極の実演販売にもなりますよ…」
そう!金持ち貴族なんて大抵がスケベ親父!淫夢サービスを使わない訳がない!そして、エロいお姉さんが使った商品は凄く良い印象が残る!さぁ、ここから俺の快進撃が始まるのだ!
「ふむ、スケベな金持ち代表が考えると説得力があるな…」
「はいそこ!変なところ見通さない!」
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「えぇっと…全国展開ですか…それは流石に、人員が足りませんね…」
「ですよねぇ…」
サキュバス店の談話室、この後の事業展開について受付さんと話す。この街の中でも利用客が多いサキュバス店は、やはり相応に忙しいらしい。しかし、それではこの街でしか広告が出来ないことになる。出来れば国中に展開して、広告に使いたかったんだけど…
「もっとサキュバスの仲間を集められないかな?福利厚生とかでさ…」
なお、既にサキュバス店の権利は俺が買い取り、皆さんにはセナさんと同じ待遇を与えてある。やはり、ホワイトな環境でこそ雇用主との信頼が築けると言うものだ。悪魔との契約が雇用契約で、しかも一気に20人と契約した男は俺くらいだろう。
「私達のような平和主義者からすれば、カズマさんの庇護下に入るのは凄く魅力的なのですが、サキュバスも根底は悪魔です。本来は堕落をもたらし、欲望のままに生きる種族ですので、いくら好条件でも人の下に就くかと言われれば…」
だよな…英雄とかチヤホヤされていても、それは人々での話。悪魔には関係が無いわけで…と言うか、俺この街でも全然ちやほやされてねぇけどな!
「バニルは乗り気じゃないし、女神の威光も逆効果だし…」
「そうですねぇ…カズマ様が私達の女王と契約でもしてくだされば、話は早いのですが…」
え?サキュバスって上位種居んの?!
「その話、もっと詳しく!」
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「普段なら絶対に上位種の悪魔になど絡もうとしない小僧が、サキュバスだとこうも積極的になるとは…これだから男と言う生き物は…」
「今回ばかりは悪くないだろ?これはお互いにwin-winのビジネスだし、と言うことで道案内頼むぜ?」
「まぁ…吾輩の条件を飲むと言うし断りはしないが、全く気乗りはせんな…」
お相手はまさかの地獄在住。しかも、過保護な父親にほぼ軟禁状態の箱入りお姫様らしい。これでは契約なんて出来ないということで、直接出向く事になった。そう…地獄の奥地までの大冒険である。
「個人クエストで、報酬がサキュバス店の割引券じゃあ流石にちょっと不安だけどさ。前は魔王の娘の進軍を止められた位だし、百人くらいは集まりそうじゃないか?今回は色んな街に支店を出す話まであるんだし!」
「…あぁ…そうだな…それなりに集まると思うぞ…うん…」
バニルはちょっと嫌そうな顔をしているが、道案内は引き受けてくれた。まぁ、条件付きではあるが…
「よしっ!それじゃあ行こうぜ!何人集まってるかなぁ♪」
___そして、地獄の入口へ___
「いやぁ…俺「あなたの街にもサキュバス店欲しくないです?共存共栄しちゃいません?」って聞いて回っただけなんだけどなぁ…集まったなぁ…バニルが嫌そうな顔してた理由ってこれかぁ…」
「あぁ…ここまで来ると流石の吾輩もドン引きである…人間の男とはこれ程に馬鹿なのか…」
集まった何万の同士たちが、俺の前で号令を待っている。いやね?手伝ってくれたら割引券あげるし、優先的に支店を出すとは言ったよ?言ったけどお前これ…総戦力じゃん!馬鹿なの?街の治安とかどうすんの?!この国の男は馬鹿しか居ないの?!あ、隣国の兵士もいる!
「すごい!これが英雄に集いし兵士たち!」
ほら、何か凄い勘違いしてる人いるよ!違うから、これサキュバス店欲しいだけだから!俺のカリスマとかじゃねぇから!上司に連れてこられた人とか、俺の為に来てくれた人が怒りそうだから、そこら辺はあえて言わねぇけどさ!
「まぁ、なにはともあれ、これで我々のビジネスも急成長間違いなしだ。ほら、さっさと気の利いた事でも言え」
「お、おう…嘘はつかずに程よく盛り上げるよ…」
と言うか、全部正直に言うと自己嫌悪になりそうだし。
「皆すまない。今回の件、大した報酬なんて用意できない。でも、俺と一緒に、囚われのお姫様を助けに行ってくれ!それが共存と共栄への第一歩だ!!」
「「「おおぉ!!!」」」
と言うことで、俺たちは早速地獄に攻め込んでいる。ちなみに、バニルが道案内をする条件は2つ。1つは地獄の番犬増えすぎ問題の解消。何でそんなの増えすぎるんだよ!って突っ込みたい気持ちはあるが、これはサキュバス店の全国展開を望む同志がいれば問題ない。むしろ素材の収益を皆に還元出来る。そして過保護な父親の説得は自分ですること。バニルが知る限り酷い頑固親父なので、力で屈服させるしかないそうだ。一応女神のアイテムは色々と用意した。そして、王女との交渉には手を貸してくれないそうだ。まぁ、これは仕方ない。一応経営者は俺だし…
「うん…我ながら身勝手な理由でここまでやると、流石に心が痛むな…」
「一人の女性を助けたいなんて、これほど美しい身勝手はありません。みんな誇りを持って賛同してくれたんです。自信を持ってください!」
うん。知らない子には、有志によるお姫様救出作戦にみえるよね?マジでごめんね?!これお姫様の家出の手助けだから!そんで、あいつら股間に脳みそついてるだけだから!協力理由は性欲だから!
「来たぞ!ケルベロスだ!!」
「さぁ小僧、野犬退治の時間だ!」
「いや、でけぇなおい!でも、なんだろう…今まで戦ってきた奴がもっとやばかったせいで、パーティーがまともなら負ける気しねぇ!よし、俺に続け!」
残念だが、ケルベロスなんて有名すぎる。俺はこれでも戦略のプロ!(ネトゲ)パーティーメンバーがこれだけ優秀なら、デカイだけの犬に遅れなんて取らない!
「よし!意外と攻撃パターン少ないぞ!これなら楽勝だ!陣形を組んで攻めるぞ!」
あぁ!久々にオンラインゲームがしたい!
………………………………………
「ふむ、これで500…十分だ。先に進むとしよう。しかし、ドレインタッチのレベルが随分と上がったな…」
「あぁ、ウィズがベッドで吸い過ぎるからな…」
「やかましいわ!理由は聞いとらん!」
やはり各国の歴戦の戦士は強い。そして、性欲に煽られた冒険者は、多様な職業を合わせることでもっと強い。これでバニルの道案内の条件は満たした。後は親父さんか……
「なぁ、すごく今更なんだけど…女王の親父さんって…」
「インキュバスの王だ。安心しろ。美人しか狙わん男故に、シルビアのような事にはならん」
「そっかぁ…それなら…いや待て!王って強いんじゃねぇのか?!」
「ふむ、生物の性欲など死ぬまで尽きぬからな…ほぼ無限の魔力と言えなくもない。まぁ、大丈夫であろう。小僧が死んでも、誰かしらが死体を持ち帰れば蘇生できるだろう?」
「それ全然安心できねぇよ?!」
これ準備足りたかな…でも、最悪温存してる紅魔族とかも居るし…ピリッ
「くっ!」「なんだこれ!」「身体が…あつい!」「喉が渇く…」「くそっ!立てねぇ…」
一瞬だけ電気が身体に走ったような感覚の直後、次々と倒れていく仲間達。そして、並ではないプレッシャーに、本能が警鐘を鳴らしている。
「なんだよこれ?!俺はなんとも無いのに、どうして皆が…」
「これは淫魔のフェロモンだ。本来の用途は催淫作用だが、多過ぎれば脳を狂わせる。小僧は淫魔のスキル持ちなので耐性があるが、並の人間なら抗うことなど出来まい。あ、あのチンピラは少し耐えているな…あいつ通い過ぎではないか?」
それじゃあ数の有利がなくなってんじゃん!なんでちょっと耐えてるのもよりによってダストだけなんだよ!
「バニル。貴様がその人間とどのような契約をしたかは知らぬ。しかし、悪魔として互いの不干渉の誓約は忘れてはいまいな?」
はい。なんか禍々しい鎧着た凄いの来た!ボスだよ!あれゲームジャンル的にラスボスのカテゴリーだよ!
「無論である。貴様がこの男を殺そうとも、吾輩は干渉しない。あくまで、ここへ連れてくるまでの道案内が契約だ」
期待はしてなかったけど、ここまではっきり言われると切ないな…
「あのー、俺として話し合いで…」
「家畜が口を開くなぁ!」
あ、交渉は無理そう…
「なんの力もない人間風情が我に交渉しようとは…丁度よい。最近なまっていたからな!軽い運動ついでに貴様に身の程を教えてやろう!」
「なら仕方ない!!『セイクリッド・ハイネス・エクソシズム』!(エリスバージョン)」カッ!!
「ひぎゃぁーー!!」ゴロゴロゴロ
あ、普通に勝てそう!マナタイト持ってきてよかった!
「くぅ!油断した!そんな格好してプリーストとは……」
あ、でも普通に立った。そう簡単には行かないか…
「にしてもだ!貴様は本当に人間か?!なんだその威力!」
「悪いな!信仰心が振り切れてるんだ!」
だって嫁だし!
「狂信者め!神の加護が薄れる地獄でこの威力とはな…しかし、分かっていれば回避は容易い!」
「じゃあ、今度はそこの城の3階角部屋に!」
千里眼で探したところ。あそこに人型の何かがいる。おそらく、目的の女王だろう。過保護な父親なら、それは絶対に困るはずだ。
「な、なにを言っているのだ…多少城なんて壊されても…」
「『セイクリッド・ハイネス・エクソシズム』!」
「ひぎゃぁぁ!!」ゴロゴロゴロ
良し!目的の人はあそこ!
「き、貴様マジで人間か?!人の愛娘を脅しに使うとか、人としてどうなんだ!」
「悪いな!人って言うのは弱いなりに知恵を使うのさ!」
さぁ、これでは降参するしかないだろう。さぁ、素直に話を…
「お前!後ろに何万と仲間がいるくせに、私が同じことやったらどうする!」
「…あんたが姑息な王だと広まって、あいつらは後でリザレクションするけど?」
「お前本当にクソ野郎だな!!」
悪魔にそれ言われちゃうの?
「ならば仕方ない…悪魔パンチ!」
「あっぶね!」スパッ
あ、不味い!ここ地獄だからエリスの幸運補正が少ない!あれだけ勝手に発動する自動回避が発動しなかった!しかも、こいつ思ったより強いぞ!掠めただけなのに頬が切れてる!
「弱体化させられたと言えど、我は淫魔の王!そう安々と敗北するわけにはいかんのでな!男相手は専門ではないが、肉弾戦でいかせてもらう!」
「なるほど…魔法を唱える暇を与えない訳かよ…なら、俺も近接戦闘で行くぜ!」
「ほう…即座に構え冷静になるとは、それなりの場数は踏んでいるようだな!いくぞ!」ダッ!
「見通す目で予見すれば、それくらいの攻撃…へぶぅ!」ゴスッ
駄目だ見通せねぇ!凝視しててモロに食らった!やっぱり上位の悪魔は無理か!
「はははは!やはり所詮はプリーストよ!寝技以外の肉弾戦は専門外だが、人間風情では相手にならんな!」ガッ!ゴッ!
くっ!致命傷になる威力はないけど、このまま食らい続ければやられる!しかし、このガチガチの鎧を破るには女神ポーションを使うしかないが、地獄と言う環境で威力が出るか…
「カズマ!くそっ!駄目だ!動けねぇ!」「せめてヒールが届けば…」「俺たちはなんて無力なんだ…」
くそっ!やっぱり俺しか動けないか…不味い!そろそろ意識が…
「残念だったな!これだけの人間が居ても、祈ることしか出来んとは、実に無様なものよ!」
…祈る…祈る…あれ?ひょっとして…行けるかも?!
「残念だけど‥そうでも無いと思うぜっ!」
ちゅんちゅん丸を抜き、相手の顔めがけて振り上げる。レベル差を考えれば掴んで折られるのが関の山だが、こいつは俺を警戒しているからそんなリスクは負わない筈だ!
ひょいっ
「おっと!残念だがもうそんな小細工は…なんだそれは?!」
俺の右手に掴まれたのは、サキュバス店の割引券。淫魔の王には分からないだろう。別にそれで十分だ。この紙を掴む意図は、俺の後ろにある!
「お前ら!絶望するのはまだだ!後少しだけ…俺のことを信じてくれ!」
「アレは!」「あぁ!信じるぜカズマ!」「お前ならやってくれるってな!」「俺たちは、お前を信じて付いてきたんだ!」「ここで終われねぇよな!」「信じてるぜ!英雄!」
「「「「カズマ!カズマ!」」」」
動けなくても良い。ただそこに居て、信じてくれればそれで良い。後は、それを……叩き込む!
「馬鹿な!なぜ動けもしない奴らが希望を!そしてなんだその力は!それではまるで!」
「祈りが…願いが…想いがそのまま力になるなら!今の俺は負ける気がしない!」
さぁ来い馬鹿な男共の汚い祈り!この右手に…灯れ!!
バシュッ!!
「馬鹿な!英雄といえど人の子に過ぎん筈だ!その力は…まるで!まるで!!」
あぁ、この光は俺の力じゃない。これは個人の力で撃てる技じゃない。でも、だからこそ!ここで俺が唯一お前を超える技だ!……とても不本意だけど!!
「俺の後ろに、こんな俺を信じてくれる人達が居るんだ…だから…ここで負ける訳にはいかないんだよ!」
「いけぇ!カズマ!」「お前に託すぜ!俺たちの願いを!」「俺達の希望を!願いを!お前に!」
うるさい!ちゃんと全国展開するよ!!
「喰らえ!これが…人の願いの力!『ゴッドブロー』!!」
右腕にまとった熱のない炎を、拳にのせて悪魔に放つ!アクアが無駄に解説したから、何故か習得条件満たしていたこのスキル!まさか役に立つなんて思わなかった!
ガキンッ!
「ぐおぉ!!まだだ!この鎧は悪魔の宝具!ここに我が魔力を集めれば、その切り札とて通りはしない!先に砕けるのは、貴様の右手だ!」
だろうな!そんな禍々しい鎧が普通のもんだなんて誰も思わねぇよ!でも、これが撃てるならこっちも撃てる!
「これで倒せるなんて思ってねぇよ!だから、本命はぁ!」
今なら届く!今のあいつらなら、ハンスの時のアクシズ教さえ超えているから!
「馬鹿な左手にも?!いや違う…これは、この技は先程のより更に!」
ゴッドブローはあくまで囮!こっちの光を隠すための!チャージ時間を稼ぐための!悟られず、この一撃必殺の範囲に相手を入れるための!
「これは!愛と悲しみの鎮魂歌!震えて眠れ!」
「くそぉ!人間風情がぁ!」
「『ゴッド…レクイエム』!!」
ズドン!!
顔面に鋭く刺さった一撃に、淫魔の王は地に伏せた。
「…こんなに汚い聖なる炎、吾輩見たことない」
「…それは今言わないで!」
………………………
「被害者は居ないな?じゃあ、俺は彼女に会ってくるよ」
「この先は小僧だけで進め。あちらもそれをその望むであろうからな…」
バニルに促されるまま、俺は一人で彼女の元へ。ここで必ず契約を結ぶ。それがあいつらとの約束を叶える第一歩だから…
「おい、動けるもので帰還用の魔法陣を描くぞ。魔法使い共は手伝え!」
あ、あいつやっぱり仲間ではねぇな…
…………………
「ふふふ、よく来たな…人の英雄よ…」
す、凄い美人が全裸だと?!やばい!これ完全に誘われている奴だ!俺だけってそういう事なのか!教えとけよバニル!
「ちょ、ちょっと待つのだ…今日ちょっと寝過ごしたから…私全裸で寝るタイプだから…すぐ服着るから…」テレテレ
違った!意外と抜けてる子だった!
……………
「それでだ…私と契約をしたいと?」
「は、はい…えっと、うちの街ではサキュバスと人の共存共栄の関係を結んでまして…そこで新たにサキュバスを雇うべく王女様の御威光をお借りしたく…」
やべぇ!服が胸と股を隠してねぇ!馬鹿だろ!さっきは何を恥じたんだこいつは!こんなの真面目な話をする空気じゃねぇよ!
「ふふっ。やはり英雄と言えど男だな…どうした?私に服従したくなったか?それなら時々抱いてやっても…」
「あ、それは間に合ってるんです結構です」
「あれ?なんかおかしくない?お前人間だろ?私サキュバスクイーンだぞ?めっちゃ美人でめっちゃエロくてめっちゃテクニシャンだぞ?即決ってある?」
「いや、もう身が持たねぇから良いですよ…こっちはサキュバス級のやつ複数人抱えてるんで…」
「嘘だろ?!私級の美人とか居るか普通?!」
それに関しては、エリスとアクア、ウォルバクは間違いなく女神級で勝ってるだろうし…ダクネスとセレナも美人と言うカテゴリーなら互角か…中身残念だけど…
「良くて4位かな…」
「おい嘘だろ?!こ、こんなエッチな顔とか出来るぞ…」ジー
うーん…これはやっぱゆんゆんの方が上なんだよなぁ…あと、ウィズも意外とエロい顔するし、エリスとめぐみんもベッドでは…
「良くて5位だな…」
「それはおかしい!なんで下がるんだ!どんな贔屓目に見ても…いや違うな!お前のところ娼婦でも抱えているな!ならば私の可愛さを見るが良い!美人なのに可愛いも出せるのがサキュバスの魅力だぞ!ほら!」ニッコリ
あーやっぱりエリスだわ。かわいい系美人はエリスだって!でも可愛さだとやっぱり紅魔の3人娘がシンプルに可愛いもんな。あと、実はウィズも可愛い系!
「6位です」
「嘘だろぉぉ!!じゃあ、この胸を見ろ!たわわであろう!」
胸はウォルバクとダクネスがチートだからなぁ…
「3位!」
「これでもかよぉ!お前妻何人いるんだよぉ!そろそろ魅了されろよ!私が自信無くすだろうが!」
「いや…そんなこと言われても…」
と言うか、何がしたいんだよ…コイツ…
「これが私の、種族の誓約なのだ!私に魅了されなかった男とは契約するしかないのだ!仕方ない!こうなれば最後の手段だ…」ドンッ!
「うぉ?!なんだいきなり…」
「黙れ!私の初めてをくれてやるから…私に溺れろ…」
あかん!これは不味い!マジでそれは色々と不味いやつ!
「駄目だって!自分を大切にしろ!と言うかしたらマジでヤバい!」
「ふん!こんなにそそり立たせて何を…」ジュー…
「あっつい!なんだこれ!」
ほらね!昨夜はエリスとアクアの連戦したからね!
________________
「うぅ…いつか手玉に取ってやるからな!」サラサラ
「なんでだよ…じゃ、これで契約成立な!」
雇用契約に来たつもりだったのだが、結んだのは使役の契約。まぁ、ようは敗北を認めさせた悪魔を配下に置いたと言うやつである。これでサキュバス達にも、俺は一目置かれる存在になったのだ。ついでに、上級淫魔スキルも使えるようになるらしい。
「で、貴女は着いてくるのね…」
「うむ!父も回復に時間を要するからな!今のうちに家出だ!」
親父さん…娘に全然心配されないの可哀想だな…
「では!帰るとしよう!吾輩たちは、これからが本番であるからな!」
と言うことで、俺の大冒険は終わった。今夜はゆっくり休んで、明日から本格的にビジネス開始だ!
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「えっと…なんで皆さん俺の部屋に?」
帰宅した夜。俺の部屋にはパーティーメンバー全員が集まっていた。その…随分と刺激的な格好で…
※例の鏡を見て、赤ちゃんが欲しくなった皆さん
「私達の間に、理由って必要ですか…」「カズマさん…今夜は悪いリッチーに…」「たまには、本名で呼ばれたくて…」「…しよ?」
あかん!吸い尽くしてくる奴が全員いる!これは流石に…いや待て?今は上級淫魔スキルがあるんだから、イケるんじゃないか?!
「良いだろう!今夜の俺は凄いってことを!全員まとめて教えてやるぜ!」
さぁ、今夜から毎晩酒池肉林だぁ!!
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その夜。サトウカズマ…久々の死亡!!
(腹上死)
最後までお付き合い頂きありがとうございます。
こういう2つの目線で書く物語とかやりたかったんです。そして、裏側はなるべく最低にしてやるつもりでこうしました。ごめんね!
また不定期に垂れ流すので、お暇な時にお付き合いお願いします。