青春しようとして、低次元バレーしか出来なかったカズマさんなので、青春しに行きましょう!
そう、彼らも居る学園に!
季節は夏。バレーボール騒動を終え、サキュバス店から出てきた父と気不味い別れを遂げた俺は、溢れる感情のまま呟いた。
「あぁ〜、青春がしたい!」
「あの…この前のバレーでは駄目だったのですか?そう言う謳い文句でやってたような気がするのですが……」
「母親同伴の青春なんてあってたまるか!俺はこう…トキメキ学園生活。みたいな甘酸っぱい感じのやつが良い。でも、マジ過ぎる学園生活は駄目だぞ?色々と思い出すから…」
「私にそんなこと言われましても…あ、反対向いてくださいね?」
「あぁ、はふぅ…」
くるっ
エリスの膝枕で耳掻きをして貰いながら、俺は思考を巡らせる。俺が作る予定の学校は小学校のイメージなので、少なくともエリスと通うのは違う。やはり可能なら高校生活。そして、出来れば既に知り合いの仲間達と過ごせたら尚の事良い。新しい友達を作るっていうのは、俺のようなシャイボーイには難しい。それにしても、エリスはお腹も良い匂いがする…すはー…
「この男は、女神に膝枕で耳掻きして貰いながらなんて事を要求するんですか…なんですかトキメキ学園生活って…」
「めふひぃんなふぁわふぁるふぁろ!」
「全然何言ってるか分かりませんよ!エリスのお腹から顔を離してから喋ってください!」
「えっと…めぐみんなら分かるだろ!って言ったんだと思いますよ?」
ぐっ!
流石はエリス。俺もサムズアップで肯定しておこう。
「あぁ、レッドプリズンの事を言っているのですか。あれは本当に幼き日の基礎教育ですから、そこに男女の青春なんてありません。と言うかですね……私の初恋はカズマなんですから…それでトキメイてくれても良いでは無いですか…」
「え?なに聞こえなかった。めぐみんの何が俺だって?」
くるっ
「何処だけ聞き逃してるんですか!それもう初恋って言わせたいだけですよね?!」
「当たり前だろ!嬉しいもん!」
出来たらもう1回お願いします!
「なんですか?!いきなり素直になるのは辞めてください!私だって恥ずかしいんですからね!」
「もうカズマさん。私も初恋ですから…いい子で耳掻きさせてくださいね?」
「…はい」
ぽふっカリカリ
あぁ、癒やし!
「しかし、私も学園生活には憧れるな。家では家庭教師だったし、誰かと手を取り合い、時にぶつかりながら学ぶと言うのは楽しそうだ」
「……ダクネスが望む展開は、学校ではイジメって言うんですよ?」
「わ、私だって友との日常を楽しいと感じる感性くらいあるぞ?!」
こいつらの喧騒も、学校の休み時間なら心地よく感じるのかも知れない。めぐみんはヤンチャな幼馴染で、ダクネスは面倒見が良いクラス委員、アクアはアホの子だとしたら、やっぱりクラスのマドンナはエリスか……
「ねぇカズマさん?青春な感じは微塵も無かったけど、変な連中と学園生活したことあったわよね?」
「あぁ、あったな……あいつら今何してるんだろうな?」
アクアより変なやつは居なかった気がするが、俺は変なボタンで学校に飛ばされ、そこで別の世界の人々と学園生活を送った事がある。気付いたら帰ってきてしまって、そもそも行き来が出来るのかさえわからない世界だが、確かに楽しい日々だった。
「今の私なら、アインズより多量の魔法陣を同時展開できます!あの頭蓋骨の顎を驚きで外してやりましょう!」
「いや撃つなよ?今の威力は学校どころか街が消し飛ぶからマジで撃つなよ?」
と言うか、それアインズも成長してたら……いやどうかな?骨だもんなアイツ……
「そう言えば、まだ例の軍人達に折檻して貰ってないな。プロの拷問技術を味わいたいのだが……」
「やめてやれよ…それ巻き込まれた側の人が別の意味で大怪我してたろ……」
名前は…覚えてないけど…
「でも、あのエミリアって子にぬか漬けについて色々と教えてあげてる最中だったから、会えたらまた話がしたいわね」
「年頃の女子に教えるレシピがぬか漬け?!」
漬ける機会もそうそうないだろ?!
「ちなみに、カズマは再会したらどうしますか?」
「そうだな。また皆に会ったら、取り敢えず結婚報告して……そんで本気で嫁自慢して、全力で惚気けてやるかな…」
「この男……自分が人にされたら本気で怒りそうなことを他人に……」
ははは、今ならされても怒らないけど?
「でも、みんな元気でやってると良いな。もう一度行くときは、やはり全員で行くのだろうか?」
あぁ、そうか。下手したら何人かは置いていくかも知れないのか…それはなんか寂しいな……
「あれ?でもこれ前回のメンバーで呼び出されるなら、私達抜け駆けできるんじゃない?」
「アクア…流石にそれは人としてどうなんだ?」
「そうですよ?確かに偶発的にこのメンバーはあっちに行きましたが、それで抜け駆けはちょっと…」
「えぇー…でもあのボタンまだ残してあるじゃない?確か薪小屋の奥の方に…」
「我が家はもはや魔導式エアコンですから、あそこはあるえが原稿置き場にするって言ってましたよ?今日清掃業者が来てる筈で…」
え?それヤバくね?
「お客さんすみません。なんか変なボタンが出てきたんですけど…」
「セーフ!あるえに見つかる前で良かった!あいつ絶対に押すだろうからな!」
「何がだい?」
あっ…
「あの…薪小屋からこれが…」
「へぇ…」
ぽちっ…ピンポーン
「だから……なんで確認しないで押すんだお前らは!!」
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「あぁ…クソッ!クソッ!クソッ!やってくれたな存在X!!」
何が細菌兵器だ!何が緊急機密作戦だ!ここには何も無いではないか!無能な諜報部門め!!
「中佐殿駄目です!全フロアの隔壁が閉鎖!これは恐らく、我々を狙った罠です!」
「分かっている!戦闘員の数に弾薬の数が合わん!これは最初から基地を我々ごと爆破するためのものだ!」
「そんな…では我々は…」
「あぁ…この爆弾が爆発すれば、我々は終わりだ…」
基地の中枢に厳重に梱包された時限爆弾。爆薬の量はこの建物を粉微塵にするには十分過ぎる量。そして……
「おい貴様!このコードはどうやって解除する!」
「し、知るわけが無いだろう!最初から死ぬつもりでここに来たんだ!お前らが死ねば自分など…」
パァン!…ゴトッ
「知らないなら黙っていろ。気が散る」
解除方法を知らない兵隊共だ。こいつらがどう見ても使い捨ての段階で気付くべきだった。ここにはなにも機密など無いと……
「セレブリャコーフ中尉。このタイプの爆弾解体の経験は?」
「……ありません」
「ヴァイス中尉は?」
「……ありません」
「ケーニッヒ中尉?」
「……ありません」
「グランツ中尉?」
「……ありません」
全く、これから死ぬというのにまだ私に怯えるのか。本当に、良くここまで着いてこれたものだな。
「……ならば、この状況は私の教育責任だ。すまなかったな。お前たちを死なせたのは私だ」
たとえそれでも、こいつらは最後まで付いてきた。ならば、責任は私が取るほかないな。
「私の魔力で防ぎきれるか分からんが、魔法壁を限界まで張る。それでもお前たちが全員無事で居られるとは思えんが、それくらいの責任は……」
「嫌です!中佐が居なければ、私達は初戦で野垂れ死んで終わりでした!」
「最期の最期までお供します!死ぬなら共に、生きるのも共にです!」
「あなたが必要なんですよ!残された部隊と、俺たちの国には!」
「そんなの今時流行りません!解体だって、運が良ければ出来るかも知れませんよ!」
こいつら……
「……ふっ、勝手にしろ」
少しでも自分の生きる可能性を上げれば良いものを、全く馬鹿な部下共だ。まぁ、嫌いではないがな。こいつらの、この真っ直ぐなところは……
「じゃあ、取り敢えずこのボタン押しません?なんか、ずっと気になってたんですよ!」
「あぁそれそれ!俺もずっと気になっていたんだ!」
「これ絶対に変な後付ですよね!緊急停止とか?」
「火薬に電線つながってないし、完全に上から置いただけでしょこれ!」
全く、震えながら必死に気丈に振る舞うなど、最後の最後にらしくないことを……ん?そのボタンは何処かで……
「…………こ、これだぁ!!」
「「「「中佐殿?!」」」」
ポチッ…ピンポーン
……ドォーーン!!
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「やぁナツキスバル、随分と思い詰めているようだね?」
「……んなことねぇよ。出口はこっちか?」
なんで今更エキドナのお茶会に呼ばれてんだ俺は?こいつ、俺のこと追い出したんだよな?
「おいおい、あんまり邪険にしないで欲しいな。今の私は、彼女を眠りから覚ます方法を知っているんだよ?」
「へぇ〜…それがマジなら超ありがたいけどさ。それで対価とか言って俺を騙して契約するんだろ?そんなの、こっちから願い下げだね!」
前回は魔女の皆が止めてくれたから助かったけど、こいつはマジで口が上手い。やり手の悪徳セールスには、そもそも最初から付き合っちゃ駄目だ。話術に載せられたら、間違いなく嫌な思いをする!
「いやいや、今回は私の知識欲を満たしつつ、君はあの少女と過ごせてWin-Winな取引を持ってきたんだ。だから、本当に邪険にされるのは心外なのさ」
「はいはい凄い凄い。じゃ、お帰りはこちらで良いのか?」
無視無視、そんな都合のいい話があるならさっさと持ってきてるだろ。お前は知識欲に我慢なんてしないんだから!
「全く聞く耳持たないなんてあんまりだけど、その道具は君の元にもう届いているんだ。残念だけど、これはただの宣伝だ。こうしておくと、参加券が与えられるらしいからね」
「な?!やりやがったなドナ公てめぇ!エミリア達は無事なんだろうな!なにかあったらタダじゃおかねぇからな!」
くそっ!やっぱりどんな手を使っても早く帰るべきだった!
「彼女らも鍵の1つなんだ。だから、安心してくれていい。さぁ、目覚めたまえナツキスバル……」
…………
「くっ!あのやろう!」
がばっ!
「あら、随分と乱暴なお目覚めかしら。ひょっとして、ベティーが暑かったかしら?」
状況確認!まずベッドに添い寝するベア子!可愛い!そして、昨日の飲みかけのジュース!後で捨てる!他、特に問題なし!
「いや、お前の温度は心地良いよ。それより、変な荷物とか来てないか?こう、怪しさが詰まった感じの…」
「せめて形くらい言うべきなのよ。それに、怪しいと言うなら、私を抱いて寝てるスバルは世間で見たら怪しすぎるかしら…」
「俺は誰がなんと言おうと、お前を選んで後悔してねぇよ。ベア子は、ロリコンな相棒じゃ不満か?」
「……別に良いかしら」プイッ
あぁー駄目だ。もう俺はロリコンって言われても否定できねぇ気がする!
「おはようロリコン。朝から仲睦まじくて何よりだわ。自首して」
「朝から情けも容赦もねぇなラム!身の危険感じたか?」
「…それは私のことをロリータボディと言いたいのかしら?死ねばいいわ」
「大丈夫だって!需要あるから!」
「やっぱり死ねばいいわ!」ガスッ!
「いってぇ!地獄突きはやめろよ!」
よーし、ラムもいつも通りだ。後はレムとエミリアが…
「あ、おはようスバル」
「おはようエミリアたん!うん、今日も可愛い……なにそれ?」
「ナスとキュウリ!久しぶりに仲の良い友達兼先生に会いに行くの!」
「え!エミリアたんがそんな笑顔になる友達?!手土産がそれなら……動物?」
「違うもん!ちゃんと人……人なのかな?」
「自信ねぇのかよ?!駄目だよそんな怪しい奴に付いていったら、魔女教の関係者だったら困るだろ?」
そうじゃなくても箱入りなんだからさぁ?
「それは大丈夫よ!アクシズ教だってことは間違いないもの!」
OK、行き先は予想できた。テーブルにある変なボタンは、前回のアレってことか……
「こんな大変な時にこれかよ。この装置、マジで空気読まねぇな…」
「でも、たまには良いと思うの。スバルも頑張りすぎだし、学校でなら羽を伸ばせるでしょ?」
「エミリアたん……じゃあ、俺もカズマに騎士になったって自慢しようかな!ちょっと諸々用意してくるから待っててくれ!今回は俺がボタンを押し……」
「やー!」
ポチッ!……ピンポーン!
「いやパックぅ?!」
「譲らないよ!」キリッ
「あぁズルい!私も押したかったのにぃ!」
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「あぁ嘆かわしい…人はどれだけ愚かなのか…」
折角日本人に会えても酷い人ばかりだ。せっかく同郷の人に会っても、これじゃ全然嬉しくないし。ただただ、精神がすり減るだけ…
「アインズ様、なにかお悩みのご様子。私でよろしければ相談にのりますが?」
「デミウルゴスか。そうだな。なぜ人とは力を手にしたらこんなにも身勝手に振る舞うのかと考えていた所だ」
頼む!お前の高い知能でこの状況を打開するアイデアをくれ!同じ常識を共有する強い仲間が出来れば、少しはこの血生臭い状況が改善出来るかもしれないんだ!
「左様ですか。しかし、本来生物とは身勝手なものでございます。そして、蹂躙が強者の権利である以上、それは実に自然なことかと……」
「ほう、ではお前たちも身勝手な存在ということか?」
「そうですね。身勝手にも自分の意志でアインズ様に仕えておりますので、出ていけと言われても居残るつもりです。それが駄目でも、アインズ様のためにこの命を使いましょう」
「ほう、それはまた身勝手なことだな。好きにするがいい」
「ありがとうございます!」
駄目だったかぁ…システム的に根底が悪役で忠誠心が強いから、俺の望む解決案は出そうにない。でも、なんだかんだあの世界では上手くやってたのにな…
「しかし、私1人では何かと限界がございます。それゆえに多くの同胞が存在し、各自がこの地下迷宮を分担して管理しているのです。その点を踏まえるのであれば、強者たる人間が身勝手なのは愚かしい事、同胞や配下を抱えたとしても、裏切られるのが関の山、決して士気も高くはなりません」
「そう!それを言いたかったのだ!なぜそこまで考えが至らないのか!横のつながりを軽んじるなど、軍隊の総合力を下げるだけではないかと!」
「流石でございます!」
良かった!こいつらにも信頼ってものが分かるみたいで本当に良かった!こんな世界にいると、なんか人として大切なものを失いそうだよ。でも、プレイヤー同士で手を取り合う強敵が、そもそも居ないんだけどさ…
「はっ?!なるほど!シャルティア!アルベド!お前達のお互いへの信頼が足らんことを、アインズ様は心より嘆いている!少しは改善しようと努力をせぬか!」
「「も、申し訳ございません!!」」
いや違うそうじゃない!そっちじゃない!
「いや、お前たちの関係はそれでも構わん。信頼の形とは人それぞれだ。戦闘時に背中を任せられる関係ならば、その形にまで文句は言わん」
「流石はアインズ様です!」
「懐がお広い!」
「当然であろう。配下のことを思えぬ者に、支配者たる資格はないのだからな!」
あぁ、でも普通に友達が欲しい。疲れない会話がしたい……
「そういえば、こちらのボタンがまた現れたのですが……」
「おぉ!それは例の世界の!」
「あぁ、あの平和ボケした世界のですか…アインズ様の魅力に気付けない輩ばかりの世界に、なんの価値があるのです?」
「……そうだな」シュン
いや有るよ?!カズマとスバルとターニャは普通に友達になれただろ?!俺だって友達トークしたいんだよ!馬鹿な話とかしたいんだよ!!
「いえ、しかし横の繋がりはそれぞれの形があると言うアインズ様のお言葉、彼らから学ぶことが多いのでは?なにせ、どう見ても普通ではないですからね?」
「ほう!勉強熱心だなデミウルゴス!では……今一度未知の世界に攻め込むとしよう!部下の成長を願わぬ支配者など、二流にも劣るからな!」
やった!みんなに愚痴とか聞いてもらおう!学ぶことは無さそうだけど!
「我らの大義のため……いざ異世界へ!」
「「「「はっ!!」」」」
ぽちっ!……ピンポーン!
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「おー!やっぱり教室スタートなのはデフォルトなんだな」
「でも、やっぱりあるえとエリスは居ないわね?入場制限でもあるのかしらね?」
久々に訪れた教室には、前と変わらない机と椅子。そうそう、これだよ青春の1ページってやつは……え?
「レルゲン!くそっ!タイミングが少し遅かったか!首と頭蓋骨に破片が!」
「さ、流石は中佐殿です…こんな逆転の一手を思いつくなんて…ごふっ!」びちゃぁ!
いや違うな。ここ青春とか言ってられる場所じゃないな。今まさに人が死にそうだもんな。
「しかし、私に刺さらねば中佐殿に向かっていました…コレは名誉の死です…」
「レルゲン中尉…中佐は普通に破片を避けてましたよ?」
え?それ今言っちゃうの?!
「……さらばだ友よ!」ごふぁ!
「どっちももう喋るな!直ぐに医者に連れて行って…」
「『ヒール』」
ぽろっ
「「「「おぉ!!」」」」
アクアの魔法により、細目の兄ちゃんに刺さっていた破片は抜け、そしてそこから血は一滴も流れず傷が塞がっていく。こうして他人が癒やされているところを見ると、やはりアクアの癒やしの力は凄いことが分かる。嫁に来てからは、スキルポイントを癒しの力にも少し使うようになって更に磨きがかかっている。流石はその癒やしによりフルピストンで一晩やれるだけの事はある。
「なんか……カズマさんから邪悪な視線を感じたんですけど…」
「気のせいだよ?」
そして、地味に女として鋭くなった気がする。
「アクア。以前お前のことを女神を自称する頭の悪い心底ガッカリな頭のおかしい人物と称したことを謝罪する。お前は本物の女神だったようだ。部下を救ってくれて、なんと礼をして良いのか…」
「うん…ちょっとヒドイ気もするけど、改めてくれたなら良いのよ。女神だって分かってくれれば…あと、あわよくば入信してくれれば…」ペラっ
「うん、入信書はしまえ?」
ターニャが勧誘に参加したら地獄だぞ?
「ようカズマ!久しぶりだな!」
「おうスバル!お前も元気そうで……」
え?ベアトリスが膝の上に居る?!
「なぁターニャ。そちらの軍人って、犯罪者の逮捕って可能?」
「あぁ、我々の部隊は治安維持活動も許可されている。特に幼女を手籠にするような奴は個人的にもいけ好かない。セレブリャコーフ中尉、ライフルを…」
「すみません!せめて逮捕にして貰えませんか?!取り調べだけして貰えれば無実が証明できますんで!」
「子供の発言など何とでも言わせられるからな。ほら、か弱き幼女を離せ。一発で楽にしてやるから」
あれ?アイリスはセーフだよな?
「ベティーは自分の意志でここに居るかしら!スバルは契約者なのよ!常に離れないのは当然かしら!」
「よく言ってくれたベアトリス!ほらな!精霊との契約なら文句ないだろ?」
はぁ、なるほどなるほど……
「スバル、お前そんなプレイが好きなんだな…変態め」
「リアルに傷付くぞその反応は!カズマなら分かってくれると思ったのに!」
いや、幼い感じの娘も嫌いじゃないが、流石にそんなプレイは…
「俺はほら、別にそんな特殊プレイはいらないかなって…」
「趣味趣向の話じゃねぇよ?!ベアトリスが精霊って話だよ!こんな幼女居ないって分かるだろ?」
あぁ、そういえばそうなんだっけ?いやターニャが実例としているからさ…
「安心しろ冗談だ。ここにはここのルールがあるからな。双方合意ならば、私は手出ししない………合意のうちはな?」
「俺への信用マジでねぇのな!」
そりゃな?
「あれ?そう言えばレムって娘はどうした?ベアトリスよりあっちがべったりだったろ?」
「あっ…それはさ…なんていうか…」
ん?なんだこの空気。まさか戦いの中で…
「スバルくん!何故かレムは保健室スタートでした!」
「「「レムゥ!!!」」」
がばっ!
少し遅れて来たレムを、何故か思い切り抱きしめているスバルと仲間たち。これはなんなの?マジで何事なの?!
「ただいま!皆さんの元に、今だけでも帰ってきました!」
「えっと、なに別居してたの?」
「それがさ!戦いの中で色々あってレムが目覚めなくてさ!やべぇよ!俺この世界のこと大好きになりそうだよ!」
「なんで忘れてたんだろう!大切な家族なのに!」
「ごめんなさい!たった一人の可愛い妹を忘れてごめんなさい!」
「べ、ベティーを乗せたままだから……く、苦しいのよ…」
あ、1人やばそう。
「ふむ、やはりここは騒がしいな。まぁ、皆が元気そうで何よりだが……」
「お、アインズも元気……元気?」
アンデッドに元気ってあるのかな…
「あぁ、変わりない。しかし、皆は随分とレベルが上がったようで………いやカズマどうしたお前?!」
「へ?なにが?」
「その加護とスキルの数だ!俺の視界が埋め尽くされてるぞ!しかも神代の加護がすごい数だぞ!!」
「嘘だろ?!カズマ、お前ラインハルトみたいな能力持ちだったのか?!なんだよそれチートじゃねぇか!」
「いや、決してチートではない…なんと言うか、これ必要か?!マッサージ系のスキル20個くらいあるぞ?!」
「いや魔王倒して平和になったからさ?実用的なのがいいじゃん?」
「お前魔王倒したのか?!」
「え?そうだけど別に今はそれどうでも良くない?」
それよりも結婚報告をだな……
「どうでも良い訳ねぇよ!スゲーじゃねぇかカズマ!」
「あぁ、反則的な能力を持った人間を手当り次第に送り込んでも駄目だった相手を、まさかハズレ女神を手にしたお前が倒すとは……」
「あれ?私凄いバカにされてる?さっきまでの感謝は?!」
いや、それはそれだろ。
「今後の参考になるやも知れん。倒した方法を聞いても良いか?」
えぇ…誘拐して自爆だよ?これ聞いたらまた引かれるやつじゃん…
「そ、それを俺から自慢するのも、なんか違うし…」
「しょうがないわね!なら、魔王討伐に導いた私が語ってあげるわ!ギターとかないの?」
弾き語りかよ!と言うか、あってたまるかそんなもん!あるとしてもせめて音楽室だろ!
「ギターをお持ちしましたアクア様ぁ!いって!思ったより窓小さっ!」
ガッ!ズザー!
「「「「なんか窓から天使が来た?!」」」」
あ、なにお前来んの?!何処にでも来るなお前は!
「こんな所にギターまで持ってくるなんて、なんて優秀なんだ私は!あの痴女みたいな悪魔とは違いますね!」ドヤッ!
「どこに対抗心燃やしてんだよ…」
いや、まぁ分かるけどさ…
「すげーよ!天使だよ天使!エミリアたん以外の天使始めてみたよ!」
「や、辞めてスバル……それ人前では本当に辞めて……」カアァァ
「人の肉体は羽では飛行できないはずだが、これはまた本物に会うとはな……」
「思ったよりアグレッシブなんですね?」
いや、こいつは多分例外だろ。
「しかし、これでギターは揃った。本人が語らぬならアクアに語ってもらおうでは無いか!サトウカズマの英雄譚を!」
あれ?これ実はちやほや展開なのでは?!アクアと天使ならいい感じに語ってくれるのでは?!
「では弾き語りましょう!勇者、サトウカズマの英雄譚をっ!!」
じゃ~ん!
「では、私も共に!」
カチャーン!
「「「「いやなんでカスタネット?!」」」」
あ、これやっぱ駄目かも……
最後までお付き合い頂きありがとうございます。
実は時系列がちょこちょこ進んでいますが、そんな真面目に内容に関係した話はしません。
そして、私が書くのでそもそも真面目な話にはなりません!
他作品の真面目な空気が好きな方、ごめんなさい。
寛容な方はお暇な時にでもお付き合いください。