アウトキャスト日記- History of Rampage 作:アンデッド
関係ありません、たぶん。
あの事態はなんだったんだろう。
“青少年の育成を阻害する有害図書を一層”という
某北か、ナチスの皆さんが大好きな大義名分を
掲げた〈健全図書法案〉と20人の著名(元文科省など
お上の方々)な人たちが選定する有識者会議(笑)
ネットの生配信で有害図書を選んでる時だった。
『クールジャパンにエログロは必要ありません。
今どき、そんなものに頼らなければ作品を
描けない無能な漫画家は──』女衒みたいに
普通の少女を四十人以上、集めて競わせてる
漫画や小説を書いてる成金力士メガネさんが
自分を棚にあげた発言した瞬間。
黒ずくめフルアーマー、フルフェイスの男性が
軍・警察向け公的機関用サブ・マシンガンを
両手で乱射しながら乗り込んできた。
ちなみに右手はPDWという貫通力を重視した
それ専用の弾丸を用いる短機関銃と
アサルトライフルの中間、個人防御火器の
MP7A1を使ってた。左はウージー短機関銃より
小型、フォアグリップと伸縮式の
ショルダーストックによる射撃精度の向上などを
施した改良ウージーことスタームルガー MP9
だったりする。
かもなく不可もなく二挺拳銃であること以外は
アンビバレットな選択だった。ばらまかれた
9x19mmパラベラムと4.6x30mm弾が
脳漿や血噴沫などを壁に血なまぐさい
キャンパス・アートを作っていく。
『
『もう恐れる必要はありません。我々は自らの
『邪魔する者は“粛清”しなさい。力が欲しければ
私が力を与えましょう』
『そして……私の愛する妻と娘よ』
『“生きたいと思う力が強い生命体が
生き残り、弱いものが淘汰されていく。
そうやって、生命は進化していくんだよ。
それがこの世の摂理”』
『生き物は何かを喰わなければ“生きられない”
それが世の摂理だ』
何言ってんだろう。意味のわからない言葉を
演説して自己満足的にフルアーマー変態マンは
立ち去った。
いくら顔を目だし帽やゴーグルを着けても
隠しきれてないよヴァレス。
君には絶対わたさない。
ヒビキは──ボクの娘だ。必ず守ってみせる。
Yの 追憶
六月二十五日
私の初出演で主演の〈慚愧 -ZANKI〉が公開された。
女子アメリカンフットボール部に所属していた時の
古傷が原因で両手関節捻挫による遠位橈尺関節痛に
なってしまったことから、センターを務めていた
アイドルグループを脱退することになったのが
一年前。
「激坂47としては終わっても
平田ユリアは終わっていないじゃん」
あの子はそう言って慰めてくれた。ヒビキと
会ってから、かなり経っている。中学時代に
道に迷ってたあの子を交番に連れて行ってから
お母さまのシンジさんと出逢い、そこから関係を
深まるつれてトントン拍子に
気づけばアイドル・グループのセンターとなった。
だが、もう違う。激坂47メンバーではなく
私自身で芸能界を生きてぬかなくてはならないのだ。
そんなわたしを気づかってヒビキは
「北田カントク~」
「おうヒビキちゃん。隣が……アイドルグループから
脱走兵か?」
「違う違う~ポン引きが経営してる売春宿からの
生還者だよ」
「いやっそれもちがう」
ヒビキが「演技指導の先生」として呼び寄せた
日本映画の第一認者で〈オフィス極悪非道〉社長の
北田監督だった。どうゆう経緯で知り合ったのか
詳しくはわからないけど……かの有名な監督唯一の
スキャンダル『ブランデー襲撃事件』がらみで
二人は深い間柄になったそう。
「んじゃ、ムチャさせない程度によろしく
カントク」
「任せとけ」
そこわたしは一時的にオフィス極悪非道で
住み込みの演技訓練をおこなうハメに。
いろいろあった。今まで経験したことない
キツイこともやりぬいた。
だけど「天性の才能がある。心配すんな──
何かあっても、おれが面倒みてやる」
北田監督の言葉。
「お姉ちゃんなら、きっとクソ漫画を名作に
変えられるよ!!」ズレてるヒビキの激励などに
支えられて一ヶ月間。耐え抜くことができた。
ヒビキからナイフ格闘戦、銃器の使い方。北田監督から演技の心構えや基礎を叩きこまれた。
それから三ヶ月後。わたしは原作〈慚愧 -詩人になる方法〉実写版制作に参加。無事、クランクアップまで
撮影を続けることができた。
「ヒャッホー♪ お姉ちゃんスゴい!!」ヒビキに
予告編みせたから、小指で逆立ちするほど
誉めてくれた。
その後は約8億円(どうやらヒビキが私金から
根回したらしい)をかけた怒涛の宣伝活動など
していたが、一年後。
『今日、有識者会議が襲撃されました。参加していた
音楽プロデューサーの綾元清志さんの遺体が……』
ヒビキが『売春宿経営してるポン引き』と称した
わたしの元上司が死んだ。
なんというか……
『きみは気高い子だ。もっと、太ももを
出しなさい』
『へそがサイコーだよ。次はスクール水着を頼むよ』
『いっそのこと……胸を露出すればいい。大丈夫だ
ぼくが守ってあげよう』
胸がスッとしまった。今、わたしは病室にいる。
撮影中のアクション・シーンで腰部打撲と右
仙腸関節捻挫したことにより仙腸関節不安定症
なってしまった。それを知った〈鉄腕BACK〉の
撮影に参加してるヒビキが、
シンジさんに頼みこんだらしく、自衛隊病院で
治療を受けている。
今年はあの子と会えていない。理由はよく
わからないが「ゴメンね……あの娘をまもるために
必要なことだから許して」シンジさんが真剣な表情で
そう言ってた。
だがら、わたしは待つことに決めた。
待っててねヒビキ。必ず──
(字が赤く霞んで読めない)
現実に置き換えたら脳内変換しやすいと思います。
でも、フィクションです。実在の人物・ 団体とは一切関係ありません、きっと。