※この作品はR-18です。

アウトキャスト日記- History of  Rampage   作:アンデッド

1 / 5
某世界で活躍する音楽プロデューサーさんとは
関係ありません、たぶん。  



Sの 回想録

 

あの事態はなんだったんだろう。

“青少年の育成を阻害する有害図書を一層”という

某北か、ナチスの皆さんが大好きな大義名分を

掲げた〈健全図書法案〉と20人の著名(元文科省など

お上の方々)な人たちが選定する有識者会議(笑)

 

ネットの生配信で有害図書を選んでる時だった。

 

『クールジャパンにエログロは必要ありません。

今どき、そんなものに頼らなければ作品を

描けない無能な漫画家は──』女衒みたいに

普通の少女を四十人以上、集めて競わせてる

漫画や小説を書いてる成金力士メガネさんが

自分を棚にあげた発言した瞬間。

 

黒ずくめフルアーマー、フルフェイスの男性が

軍・警察向け公的機関用サブ・マシンガンを

両手で乱射しながら乗り込んできた。

ちなみに右手はPDWという貫通力を重視した

それ専用の弾丸を用いる短機関銃と

アサルトライフルの中間、個人防御火器の

MP7A1を使ってた。左はウージー短機関銃より

小型、フォアグリップと伸縮式の

ショルダーストックによる射撃精度の向上などを

施した改良ウージーことスタームルガー MP9

だったりする。

 

かもなく不可もなく二挺拳銃であること以外は

アンビバレットな選択だった。ばらまかれた

9x19mmパラベラムと4.6x30mm弾が

脳漿や血噴沫などを壁に血なまぐさい

キャンパス・アートを作っていく。

 

『変態(どうし)たちよ』

 

『もう恐れる必要はありません。我々は自らの性癖(ほんのう)と欲望(たしなみ)を隠す必要はないのです』

 

『邪魔する者は“粛清”しなさい。力が欲しければ

私が力を与えましょう』 

 

『そして……私の愛する妻と娘よ』

 

『“生きたいと思う力が強い生命体が

生き残り、弱いものが淘汰されていく。

そうやって、生命は進化していくんだよ。

それがこの世の摂理”』

 

『生き物は何かを喰わなければ“生きられない”

それが世の摂理だ』

 

何言ってんだろう。意味のわからない言葉を

演説して自己満足的にフルアーマー変態マンは

立ち去った。

 

いくら顔を目だし帽やゴーグルを着けても

隠しきれてないよヴァレス。

 

 君には絶対わたさない。

 

ヒビキは──ボクの娘だ。必ず守ってみせる。

 

Yの 追憶

 

六月二十五日

 

私の初出演で主演の〈慚愧 -ZANKI〉が公開された。

 女子アメリカンフットボール部に所属していた時の

古傷が原因で両手関節捻挫による遠位橈尺関節痛に

なってしまったことから、センターを務めていた

アイドルグループを脱退することになったのが

一年前。

 

「激坂47としては終わっても

平田ユリアは終わっていないじゃん」

 

あの子はそう言って慰めてくれた。ヒビキと

会ってから、かなり経っている。中学時代に

道に迷ってたあの子を交番に連れて行ってから

お母さまのシンジさんと出逢い、そこから関係を

深まるつれてトントン拍子に

気づけばアイドル・グループのセンターとなった。

 

だが、もう違う。激坂47メンバーではなく

私自身で芸能界を生きてぬかなくてはならないのだ。

 そんなわたしを気づかってヒビキは

 

「北田カントク~」

 

「おうヒビキちゃん。隣が……アイドルグループから

脱走兵か?」

 

「違う違う~ポン引きが経営してる売春宿からの

生還者だよ」

 

「いやっそれもちがう」

 

ヒビキが「演技指導の先生」として呼び寄せた

日本映画の第一認者で〈オフィス極悪非道〉社長の

北田監督だった。どうゆう経緯で知り合ったのか

詳しくはわからないけど……かの有名な監督唯一の

スキャンダル『ブランデー襲撃事件』がらみで

二人は深い間柄になったそう。

 

「んじゃ、ムチャさせない程度によろしく

カントク」

 

「任せとけ」

 

そこわたしは一時的にオフィス極悪非道で

住み込みの演技訓練をおこなうハメに。

 

いろいろあった。今まで経験したことない

キツイこともやりぬいた。

 

だけど「天性の才能がある。心配すんな──

何かあっても、おれが面倒みてやる」

北田監督の言葉。

 

「お姉ちゃんなら、きっとクソ漫画を名作に

変えられるよ!!」ズレてるヒビキの激励などに

支えられて一ヶ月間。耐え抜くことができた。

 

ヒビキからナイフ格闘戦、銃器の使い方。北田監督から演技の心構えや基礎を叩きこまれた。

 

それから三ヶ月後。わたしは原作〈慚愧 -詩人になる方法〉実写版制作に参加。無事、クランクアップまで

撮影を続けることができた。

 

「ヒャッホー♪ お姉ちゃんスゴい!!」ヒビキに

予告編みせたから、小指で逆立ちするほど

誉めてくれた。

 

その後は約8億円(どうやらヒビキが私金から

根回したらしい)をかけた怒涛の宣伝活動など

していたが、一年後。

 

『今日、有識者会議が襲撃されました。参加していた

音楽プロデューサーの綾元清志さんの遺体が……』

 

 

ヒビキが『売春宿経営してるポン引き』と称した

わたしの元上司が死んだ。

 

なんというか……

 

『きみは気高い子だ。もっと、太ももを

出しなさい』

 

『へそがサイコーだよ。次はスクール水着を頼むよ』

 

『いっそのこと……胸を露出すればいい。大丈夫だ

ぼくが守ってあげよう』

 

胸がスッとしまった。今、わたしは病室にいる。

撮影中のアクション・シーンで腰部打撲と右

仙腸関節捻挫したことにより仙腸関節不安定症

なってしまった。それを知った〈鉄腕BACK〉の

撮影に参加してるヒビキが、

シンジさんに頼みこんだらしく、自衛隊病院で

治療を受けている。

 

今年はあの子と会えていない。理由はよく

わからないが「ゴメンね……あの娘をまもるために

必要なことだから許して」シンジさんが真剣な表情で

そう言ってた。

 

だがら、わたしは待つことに決めた。

 

 待っててねヒビキ。必ず──

(字が赤く霞んで読めない)

 

 

 

 

 

 

 

 




現実に置き換えたら脳内変換しやすいと思います。

でも、フィクションです。実在の人物・ 団体とは一切関係ありません、きっと。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。