※この作品はR-18です。

異世界ヒロインが召喚される世界で好き勝手する話   作:もう万体

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第六十四話(結羅)

 逆髪の結羅は、元の世界では日本の武蔵国を拠点に活動する妖怪であった。鬼の一種ではあるが、その成り立ちは櫛が化けたものともされる。人間の女の姿は仮の姿であり、彼女の魂は櫛に宿っているのだ。

 器物の怪、あるいは付喪神が本質であろうか。

 もちろん、そういった人間の分類に関心があるわけではない。むしろ、人間に対しては否定的ですらあった。人間に大切にされた道具は、付喪神となった後でも人間を守護するものだが、彼女は違う。見目麗しい女の綺麗な髪を梳るのではなく、死者の髪を整えることに使われ続けた櫛に、好意的な感情が芽生えるはずがない。

 長大な寿命と生物の枠を超えた力を持つ妖怪は、往々にして人間を自分の下位に位置づけるが、結羅の場合は生まれた時から否定的感情を抱えていたといってもいい。

 そんな結羅が、この世界にやって来たのは二月ほど前だ。

 何の前触れもなく、瞬きの後に世界が変わった。

 住処としていた広葉樹が生い茂る原生林は、見たことのない針葉樹の森になっていた。空気もがらりと変わり、まったく別の世界に飛ばされたのだと分かった。

 初めこそ困惑し、憤ったものの、結羅は人間の生娘のように泣きわめくこともなければ、絶望に打ちひしがれることもなかった。 

 結羅は人間と違い財産もなければ、土地に固執もしていない。

 自分が住みやすいと思えればどこでも生きていけるし、森の中に放置されたとしても生命維持に支障はない。他者との繋がりも不要という彼女にとって、異世界に飛ばされたことは何の問題もなかったのである。

 多種多様な能力を持つ妖怪の中には、異界を形成する者もいる。

 人間が神隠しと呼び、それが一般に伝わる程度には、異界というのは広く存在するのが結羅のいた世界だ。このときも、そうした能力を持つ妖怪なり法師なりに不意を突かれたのかと思ったが、妖怪の気配は感じない。

 見覚えのない植物ばかりの森を探索しながら、見つけた人間を襲って情報を集め、ここが元の世界とは根本的に異なる世界であると納得した。

 ここは妖怪の手で造られた異界ではないし、冥界や地獄のように一部の妖怪が行き来できる自然の中の異世界でもない。

 とはいえ、それが分かったからといって何が変わるわけでもない。もともとそんな気がしていたし、人間から集めた情報は、最初の勘の裏付けにしかならない。結羅が困ることなど何もなかった。いつも通り、人間を狩りながら、住みやすそうな場所を探して旅をする。そうして辿り着いたのが、レイヨンの廃墟だった。

 

 

 

 ■

 

 

 

 レイヨンにいたヒロインは、逆髪の結羅というらしい。

 ジャンヌらとの戦いの末に連行された彼女は、パラディクレールの収容所に収監された。

 地下深くに設けられたヒロイン専用の収容施設は、これまでにも多くのヒロインを教育してきた実績ある施設だ。

 マオの力の影響下にあるので、今となってはどれほど強大なヒロインであっても、一般の収容施設からも脱出は不可能だが、マオが現れる以前はそうもいかなかった。万が一を考えて、人里から離れたところにこの施設は設けられている。

 罪を犯したり、敵対したりするヒロイン自体、非常に少ないので、あまり活用されない収容所は、普段はシオンやマーリンといった魔術師系のヒロインが魔術を研究する研究施設として利用されている。

 曰く、地下という狭く閉鎖された環境が、神秘の漏洩を防ぐ上で好都合なのだそうだ。

 マオの力で能力を封じられたヒロインが、様々な魔術で固めた収容所を脱出することは不可能といっても過言ではない。

 一度、閉じ込められたら最後、マオに忠誠を誓うまで日の目を見ることは叶わない。

 結羅もまた、歴代のヒロインたちと同じ運命を辿ろうとしていた。

 マーリンの手によるメディカルチェックの結果を記載した書類にマオは目を通す。

 装束や名前の特徴等から、彼女は立香と同じ日本出身であろうということが推察し、他者の記憶を読み取る魔術を駆使して裏付けを取った結果、結羅は日本の戦国時代に生きたヒロインであることが分かった。また、彼女の日本と立香の日本の歴史が地続きではなく、同じ名前、文化を背景にした異世界であることも判明した。

 そして、彼女の世界の妖怪という種について、ノワールにはほとんど情報がない。ヒロイン生協には、同様の名称の種族の記載があるものの、どの世界の妖怪なのか特定できない。同じ名前の種族は、複数の異世界に共通して存在しているからだ。

 いずれにしても、初めて出会う種族だ。

 結羅の肉体は、研究者肌のヒロインにとっては、学術的興味の対象だ。

 結羅はサーヴァント調教用に開発された椅子に固定され、あらゆるデータを計測された。

 身長、体重はもとより、肉体と彼女の本体とされる櫛を魔術を用いて解析する。シオンとマーリンは嬉々として、彼女の秘密をつまびらかにした。

 

「この娘の身体は、仮初めのものなのか。俺には想像もできないが……魂が櫛に入っているから、肉体は不死も同然ってのは」

「似たようなことはボクの世界にもあったよ。ただ、ボクの世界じゃ肉体と精神と魂は強く結びついているから、普通は身体が壊されれば、結局死ぬんだけど、彼女は別の理屈で動いているみたいだね」

 

 白き魔術師の女は、すでに調べるだけ調べた後だからか、彼女への関心はずいぶんと低下しているように見えた。

 

「彼女の世界の人と妖怪の関わりは興味深いところもあったけれど、彼女自身は妖怪の一人だからね。人でない以上、ボクとしては深入りするつもりはないなぁ」

 

 マーリンは人間が大好き。見た目が人間でも、まったく別種の結羅は関心の対象外ということだ。マーリン自身が夢魔との混血で精神性が人間と異なるためか、こういう割り切りはマオの視点からすると冷淡にも思える。

 マーリンは普通の人間ほど、興味関心の幅が広くはないし、何にでも感情移入できるような精神構造をしていないということだろう。 

 

「シオンはどうした? 一緒に調べていたんじゃないのか?」

「シオンなら、データを持って工房(穴倉)に篭ったよ。錬金術師の血が騒いだのかな。彼女が元の世界で所属していたアトラス院は巨人の穴倉なんて呼ばれていてね。地下にいると研究意欲が湧いてくるのかもしれないね」

「それで、何か気をつけることは?」

「君なら何も心配いらないさ」

 

 マオの能力の絶対性は、すでに明らかだ。このマーリン自身、自分の得意とする環境を用意してマオに屈した。ヒロインである限りマオに抗うことは不可能である。それは、結羅の正体が鬼だろうが付喪神だろうが関係ない、厳然たる絶対法則だ。

 重厚な金属製の扉を開くと、真っ白な空間が広がっている。地下とは思えない明るい部屋の中には、機械的な印象を受ける白磁の椅子が置いてある。

 椅子は背もたれが斜めになっており、ゆったりと腰掛けられる。ベッドと椅子の中間とも思える構造でで、両足部分は左右に開き、座るとM字に足を折りたたんで固定される。

 結羅はこの椅子に拘束された状態で、様々なデータを取られたのだ。

 そして、今も彼女はこの椅子の上に美しい裸体を曝している。

 

「あんたがノワールの領主? 南蛮の貴族が、どんなヤツかと思ったら、こっちと大して変わらないわね。黒髪だし、聞いてたのと違うじゃない」

 

 結羅は拘束されているとは思えない態度で、マオを出迎えた。力が使えないことは十分に理解しているだろうが、脱出の機会を虎視眈々と狙っているのだろう。ついでに、この手の輩は決まって、逃げ出した暁にはマオの命を奪う算段でいるはずだ。

 

「南蛮とかいう言葉に聞き馴染みがないからな、お前が何を期待していたのか知らないが、俺のほうは期待以上だったよ。可愛い上に負けん気も強そうだ」

「……図々しいわね。初対面の女をこんな風に縛り付けていう台詞かしら。人間の男は、大概クズばかりだと常々思っていたけど、あんたはあたしが知ってるどんな男よりろくでなしね」

「酷い言われようだが、否定はしない。俺は女好きだし、手籠めにするのも好きだからな。クズで結構」

 

 などと、マオは嘯く。

 実際、無理矢理犯して手中に収めたヒロインは少なくない。

 女の敵のそしりは免れないし、その評価に異を唱えるつもりもない。

 

「マーリンにはずいぶんと鳴かされたらしいな」

「触るんじゃないわよ」

 

 悪態をつく結羅に構わず、マオは彼女の肢体を睨めつけ、太ももを撫でる。

 人間ではないと言うが、見た目だけでなく肌触りも人間と変わらない。

 まったく別の種族というのが信じられないくらいに、温もりも柔らかさも人間の乙女そのものだ。

 結羅の肌を愛撫しながら、彼女の反応を見る。

 悔しげに表情を歪め、唇を噛んでいる。

 彼女にとって人間は獲物であって、身体接触を許すようなことはありえない。為す術もなく、人間の男に身体を弄られることは、結羅のプライドを酷く傷付けることだ。

 だが、結羅は妖術を使うこともできないし、手足の拘束を力任せに引きちぎることもできない。

 今の彼女はマオの力ですべてのヒロインとしての能力を封じられ、マオに敵対することができなくなっている。

 こうなってしまえば、鬼だろうが神だろうが関係なく、マオに貪られるだけの小娘だ。

 

「人間風情が、あたしに触るな、く、このッ、あッ、ぐぅぅ!」

 

 結羅は身体を捩り、拘束から逃れようと全身に力を漲らせる。

 だが、無意味だ。

 手足の拘束はビクともせず、結羅を椅子に固定し続ける。

 そして、マオの指先が結羅の乳首を摘まむ。

 コリコリと固く尖った蕾を、くすぐるように愛撫する。

 

「ふぅッ、んくぅ、何、これ……ふう、うッ、変なところ、摘まむな、あッ」

 

 結羅は鋭敏に反応した。

 マーリンとシオンが彼女の身体を調べたときに、全身のデータを取得した。身体の反応も隅々まで調べた。そして、それだけに留まらず、彼女に肉体そのものにも手を加えた。身体の感覚はより鋭敏に研ぎ澄まされ、少しの刺激で快感をより強く発生させる。ただの人間ではない彼女の肉体が何にどのように反応するのか調べた時の副作用であり、サーヴァント調教用の椅子が持つ機能の一つでもあった。

 マオは結羅の乳首を指先で弾く。

 軽い痛みは快感となり、結羅の身体を貫く。

 

「はッ、ふッ、んくッ!」

 

 結羅は歯を食いしばって声を抑えた。

 普通の人間であれば、嬌声を上げていたところだが、さすがに妖怪としての意地があったのか、人間の前で快感に声を上げるなど、できるはずがないといったところだろうか。

 代わりに目を怒らせて、マオを結羅は睨み付けてくる。口を開けば、予期せぬ声が漏れ出るかもしれないから、目だけでマオを威嚇している。

 マオからすれば子猫の威嚇だ。むしろ可愛らしいとすら思える。だから、意地悪をしてみたくなる。どれくらい結羅の意地が保てるのか試してやろうと気持ちを新たにする。

 マオは結羅のマンコを徐に指でかき回し始める。

 事前に身体を弄られていたから、結羅のマンコは初めから濡れていた。柔らかくて温かい。湿った膣の収縮も、特に異質さは感じない。

 

「ここも人間の女と変わらないな」

「ぐ……くぅ……んふうーッ!」

 

 結羅にとっては最大限の屈辱だったのだろう。

 怒らせた表情をさらに怒らせ、今にも唇を噛み切りそうなくらいの険しい表情だ。

 だが、その一方で、マンコから流れ出る愛液は量を増している。

 結羅の意思とは無関係に身体が快感を覚えている。いつでも男を受け入れられるよう、着々と準備を進めているのだ。

 結羅は何も言わない。

 顔を紅くし、僅かに漏れ出る嬌声をかみ殺すのに躍起になっている。

 結羅は耐えることしかできず、マオは一方的に結羅に快感を与え続けることができる。

 マンコをじっくりと責め苛むマオの指技は、すでに鋭敏になっている結羅の性感帯を確実に蝕んでいる。

 指先に絡みつく粘液と媚肉の感触は、結羅が絶頂の手前にあることを伝えてくる。ほんの少しマオがその気になれば、いつでも高みに導くことができる。

 

「ふぅく、んぐ、く……ふう、ん、はあ、ふう」

「息が荒くなってきたぞ、結羅。気持ちイイのなら素直にそう言えば、すぐに楽になるぞ」

「馬鹿、言うんじゃないわよ。人間ごとき、あたしを好きにできると、ぉ、ふ、ほ、んきで思っているのかしら? はあ、ん、ふう……滑稽、ね」

「減らず口だな。まあ、こんなにマンコを濡らして凄まれても、怖くもなんともないけどな」

「んんッ!?」

 

 結羅が腰をびくんと跳ね上げる。椅子が大きく軋むほどの反応だ。マオは結羅のマンコに挿入した指をかぎ爪のように折りたたみ、探り当てたGスポットを引っ掻いた。どこまでも人間と変わりない構造だ。

 

「声を堪えたな。すごいぞ結羅」

「気安く、呼ばないでくれる? あんたなんかに……ふッ、ううッ」

 

 Gスポットを責めるのは、一回や二回ではない。タイミングを見計らって、何度も責める。同じ場所を繰り返し責めても刺激に慣れてしまうから、敢えて刺激に緩急を付ける。ここぞという時に、結羅の弱点を突く。

 くちゅくちゅと音を立てるマンコは、マオの指に自らしゃぶりついている。どう口で否定しようと、結羅の身体は女のそれだ。

 

「はあ、はあ、はあ、ふう……ふぐぅ♡ う、あ♡ はあ……ん、ふう……ぁ♡」

 

 しばらく責め続けていると結羅の声が徐々に甘く蕩けてくる。

 いつまでも我慢を続けられるはずがない。

 人間レベルにまで低下した彼女の能力では、マオの責めには耐えられない。どれほどマオを憎く思おうとも、それすらも上書きされていくのだ。

 

「どうした。もう限界か? 声がずいぶんと漏れているじゃないか」

「気のせいでしょ、ぉ、はあ、ふう、耳、どうかしたんじゃないの、んぉお♡」

「今のも俺の幻聴か?」

「お、くお♡ そこ、触るな、ああ♡」

「そこ? どこのことを言ってる?」

「あ、あ、くそ、ぉ、触るなって、んふ、あ、んあ、ああ、あ、やめ、なさい。これ、以上ぉ」

 

 結羅のマンコをぐちゅぐちゅに蕩かせる。手マンを繰り返し、快感を十分に蓄積した彼女の肉体は今にも弾けそうなくらいに悦楽に浸っている。

 声を我慢することも、もう無理そうだ。

 苦悶と快感が結羅の表情を塗りつぶしている。怒りを露わにすることすら、今の彼女には難しい。

 マオは、ここでスパートをかけた。Gスポットをここぞとばかりに連続で引っ掻いたのだ。激しく指を出し入れして、結羅に休憩の暇を与えない。

 

「なッ!? あッ!? そんな激しい、あ、ダメダメダメ、いきなりそんな! はあッ、あッ、あ、あ、あ、人間の男なんかにッ、このあたしがッ」

「素直に身を任せろ。イッてしまえ!」

「ひぎぃぃ♡ んあ――――ああああああああ♡」

 

 狙い澄ましたGスポットへの的確な責め。快感に慣れることもなく、強制的に登り詰めたまま、結羅は断崖から飛び降りるかのように快感の頂から飛んだ。

 腰が激しく反った。

 誕生してから初めて感じる性的快感の極地。結羅にとって、それは未知の法悦であり、極大の屈辱だ。

 

「かはッ、はあ、はあ、はあ」

 

 オーガズムの余韻が覚めやらぬ意識を明白に保とうとする結羅は呼吸を整えるために深呼吸を繰り返す。

 

「あんた、許さない、から……あたしにこんな、屈辱を」

「これで屈辱だったら、この先は憤死しかねないな」

「なん……ですって」

 

 マオはズボンを脱いで勃起したペニスを結羅に見せつける。

 

「まさか、あたしを犯すつもり?」

「言わずもがなだ。まさか、手マンで終わるなんて思っちゃいないだろう?」

「ふざけんな! そんなもの入れたら、どうなるか分かってるんでしょうね? 切り刻んで、蟻の餌にしてやる! あんたみたいな、ただの人間が、あたしの身体を汚すなんて、ありえないわ!」

「ここに囚われた時点で、お前は俺のものだぞ。今更、清いからだで外に出してもらえると思うなよ」

「離せ、この、そんなもの、擦り付けるな! 止め……止めなさい!」

 

 結羅の恐慌を無視して、マオはペニスをマンコに擦り付けて十分に愛液を纏わせる。結羅のマンコは手マン絶頂によりペニスを簡単に飲み込めるほどに解れているが、彼女の反応を見る限り初めてだ。丁寧に優しく犯してやろうという心意気である。

 結羅の制止は、逆にマオの嗜虐心を煽る結果になった。

 ずっぷりと結羅のマンコをペニスが蹂躙する。

 

「ああああああああああああああああああああああ!」

 

 結羅が目を見開き、仰け反った。

 人生初の挿入で膣内がびくびくと痙攣している。刺激が強かったのか、今の刺激でイッたようだ。

 

「こ、殺す、殺してやる、あんたなんか」

「そういって俺を殺せたヒロインはいないんだ」

 

 結羅のマンコを堪能するべく、マオは腰を前後する。

 巨根を受け入れたマンコはみっちりキツキツだ。少し動くだけで強い刺激がペニスを射精に導こうとする。

 この辺りはさすが妖怪と褒めるところだろうか。

 

「ふぐぅ、んぐ、あッ、あッ、うご、くな、はあ♡ あ、うあ、あああ♡」

 

 結羅の身体が震えている。

 パンパンと小気味よく腰を打ち付けると、呼応して結羅の膣がペニスを締め付ける。

 結羅の意思はすでに肉体の支配権を手放しているかのようで、初めのように声を我慢することができていない。

 

「ん、ん、ん、ん、ふぐ――――んあ♡ あ、ああぅ♡」

 

 角度を付けてペニスを押し込む。

 すると結羅は可愛らしい声で喘いだ。

 彼女の肉体はしっかりと人間のメスと同様の性感を得て、ペニスに貫かれる法悦を味わっているのだ。結羅にとっては認めがたいことだが、快感は厳然たる事実として彼女の肉体を蝕んでいる。

 意識すまいと頑張っても、マオが腰を振る度に膣肉が引っかかれ、甘いしびれが理性をとろとろに融かしていく。

 

(人間に犯されて、感じているなんて)

 

 考えるだけで屈辱で怒りが湧き上がってくる。目の前の男を殺してやると呪詛を念じる。どういう理屈かまったく妖術が使えないのが悔しい。妖術さえ使えれば、マオを八つ裂きにしてなお有り余る怒りを叩き付けて肉片は一つ残らず魚の餌にしてやっただろうに。

 

「んお、ほお♡」

 

 憎悪が快感で塗りつぶされる。

 ペニスが膣奥を突く。手マンでは届かなかったポルチオが壮絶な快感を吐き出している。頭が痺れて、目の前が真っ白になる。

 そんな結羅を責め立てながら、マオは結羅の唇を奪う。

 

「ふぅ、んふう♡」

 

 結羅は抵抗ができず、そのままマオの舌が口内に侵入するのを許した。ねっとりとしたディープキスが、また新たな快感となる。口の中を這い回る男の舌の感触が、マンコの快感と連動する。

 

「ちゅぱ、んはぁ、んあ……れろ、ちゅぱ……あたしの唇まで、ん、ちゅ、こんな男に、はふ、れろ……ん、んんん!」

 

 びくん、びくんとペニスが跳ねる。

 女の勘が、射精の気配を感じ取った。

 

(射精するな。あたしの膣内を人間に汚させるわけには)

「ん、んふ、んんぅ♡」

 

 抵抗する理性とは裏腹に肉体はマオの口付けを受け入れている。舌を絡ませて涎を交換し、マオの舌に進んでキスをする。どういうわけか、異様な安心感すら覚えてしまう。口を塞がれ、手足も縛られ、マンコはペニスを飲み込んで離さない。

 射精を止めることも逃げることも結羅にはできない。

 

(ダメ、射精される!)

 

 パンパンパンと激しく腰を打ち付けていたマオの動きが大きくなる。長いストローク。ギリギリまで腰を引いた後の膣奥を一気に抉る刺突は、結羅の意識を吹き飛ばす。

 その時の快感をマオと結羅は同時に味わった。

 昇天するかと思う気持ちよさ。

 絶頂と共にマオは射精し、結羅の膣内を人間の精液で満たす。そして、結羅は注ぎ込まれる精液から逃れることはできず、熱と快感、そして屈辱に塗れて果てた。

 

 

 

 ■

 

 

 

 揺蕩う意識がしっかりして、眠気で働かない頭を動かして覚醒する。

 

(あたしは……そうだ、人間に犯されたんだった。あの人間、後で絶対に首を刎ねてやる)

 

 相変わらず手足の自由はない。当面の問題は、ここからどうやって抜け出すかだ。自分を汚し屈辱を与えたマオを殺さないことには、この怒りは収まらない。もとより高いプライドを持つ妖怪だけに、人間にやられっぱなしではいられないのだ。

 

(何か、変ね。声が出ない。身体の感覚もない)

 

 椅子に固定され、陵辱の限りを味わった。身動きが取れないのは分かるが、身体の感覚すらないというのは不可思議だ。

 身動き一つ取れず声も出せない。唯一できることは外界を認識することだけだ。

 眠りから覚めたばかりの結羅の意識は、そこで初めて「外」に目を向けた。

 そして、想定していない衝撃的な光景を目の当たりにする。

 

「あッ、あ~~~~♡」

 

 聞き慣れた声がビリビリと響く。

 嬌声を上げ、マオの腰の上に跨がって激しくまぐわっているのは、他ならぬ結羅だった。

 

「あッ、んあッ、んあッ、んあああ♡」

 

 声も姿も知ったそれは、果たして本当に自分の肉体なのだろうかと結羅は目を疑った。

 すでに何度も射精されたのだろう。

 マンコとペニスの結合部から大量の白濁液が流れ出ている。肛門も犯されたらしく、同様の状態だ。そして、すっかり蕩けてメスそのものに成り果てた表情は、結羅と同じ造形をしているだけの、赤の他人だと思えるくらいに別物だ。

 

(な、何が起こっているの?)

 

 何より奇妙なのは、そんな自分の姿を客観視していることだ。

 結羅の意識が肉体の外にいて、あの身体はマオの言いように振る舞うだけのダッチワイフだ。

 

「結羅、舌出せ」

「あ、ああぁ」

 

 マオの命令に結羅の肉体は素直に従う。アヘ顔になりながら、舌を出して、マオとディープキスを楽しむ。理性どころか魂すらない抜け殻でも、メスとしての機能は十分に果たしている。

 

(まさか、あたしの魂と肉体を完全に分離した!? 巫山戯んじゃないわよ、あたしの身体を好き勝手に使って!)

 

 結羅は櫛に魂を宿し、肉体は遠隔制御とも言える状態だった。今、肉体に出力していた意識が消えて、櫛に魂と意識がある状態になった。そのため、結羅は部屋の片隅から、セックスに耽る自分の身体を見ることになったのだ。

 結羅の魂が入った本体の櫛は、ガラスの小瓶の中に入っている。

 普段なら、簡単にたたき割れるガラス瓶が、今は牢獄も同然になっている。

 

「気づいたかい?」

 

 声が真上から振ってくる。

 白髪の女魔術師だ。

 マオに仕え、結羅を犯す手助けをした女。

 

(あんた、あたしの声が聞こえるのね)

「まあね。魂を櫛に保管するというのは、なかなか面白い能力だ。いや、むしろ、櫛が本体だったかな。だとしても、肉体の状態の影響を受けない魂の保管というのは、わたしの世界では難しくてね。その点については興味深いと思っているよ」

(聞いてもいないことをべらべらと。あたしが元に戻れないのも、あんたの仕業ってわけ?)

「ご明察。君が意識を飛ばしたときに、櫛と肉体の接続を弄らせてもらったよ」

 

 マーリンの手によって、本来、櫛と接続して肉体に意識を宿らせるところが、それができず、櫛の中で意識が浮かび上がってしまったのだ。

 肉体には意識がなく、マオの好きなように犯されている。マオの指示に従順な、生きたオナホールである。

 

(ふざけんじゃないわ。今すぐ、あたしの身体を返しなさい!)

「返してもいいけど、いいのかい? 今の君の身体、さっきからイキまくってるよ? 君が眠っている間に、前も後ろも口も全部調教済みだからね。そんな身体に戻って、その調子がどこまで続くかな」

(他人の身体になんてことしてくれんのよ!)

 

 とはいうものの、状況を打開するには肉体が必要不可欠だ。櫛の姿では身動きができない。そのための肉体なのだ。決して、男の性欲処理のための人形ではない。

 

「まあ、マスターが君を抱き終わったら、元通りにしてあげるよ。魂と肉体、そして精神の分離を観察できたしね」

 

 マーリンの世界においては、肉体と精神と魂はそれぞれ別物であり、同時に強く結びついている。精神を切り離して別の物体に移し替えても、肉体に強い刺激が与えられればすぐに精神は肉体に戻る。

 結羅のように魂と精神を肉体とは別に管理するというのは、非常に困難な魔術なのだ。

 

「さて、せっかく剥き出しの魂なんて珍しいものに出会えたんだ。ちょっと実験に付き合ってもらおうかな」

 

 マーリンはそう言って、杖から小瓶を取り出した。

 彼女の杖は工房そのものであり、ここからあらゆる魔術の品を作り出せるのだ。

 

「わたしは夢魔だから、精神と性欲に干渉するのは得意分野なの。だからね、今の君にも媚薬が効くか、試してみたいじゃないか」

 

 怪しい笑みを浮かべて、マーリンは櫛が入った瓶の蓋を取った。

 そして、作成した媚薬をスポイトで取って、櫛に水滴を垂らした。

 変化は激烈だ。

 何も感じなかった結羅は、身体が燃えるような激痛を覚えた。それは、痛みと感じるほどの強い快感だ。

 

(あッ、ああああああああああッ)

 

 傍から見れば櫛に水滴が落ちただけだ。

 その叫びはマーリン以外には届かない。

 

(あ、熱い! 熱い! 身体が燃える、ひぃ、んひぃ、あああああ!)

 

 肉体があれば、床を転げ回っていただろう。快感で頭がおかしくなりそうだ。

 

「魂に直接媚薬をかけると、ずいぶんと敏感に反応するものなんだね」

 

 と、マーリンは興味深そうに観察している。さながら、昆虫研究を行う研究者のようだ。結羅を実験動物か何かとしか認識していないかのような、異質な視線である。

 夢魔の力は精神に強く干渉することを可能とする。

 媚薬の生成などお手の物だ。

 普通は身体に作用する薬品を精神と魂を蝕む毒に変えた。免疫もなく、血肉で薄まることもない、魂への直接投薬は、おそらく前代未聞のことだろう。

 

(早く、早く、ここから出しなさいよ。身体、身体に、あたしの身体に、ひ、いぎぃ♡)

 

 この媚薬責めの厄介なところは、櫛に付着した媚薬が薄まりもせず、消えもしないことだ。櫛の上に、ずっと水滴として残り続けている。蒸発するか拭き取るかしない限り、媚薬が魂に作用し続ける。

 だが、身体のほうがいいかというと、そうも言えないだろう。

 何せ、今の結羅の身体はマオと激しく交わっているところだ。

 だらしないアヘ顔を曝して、絶頂を堪能している。肉体に意識を戻したところで、継続してマオとセックスし続けることになるのだ。

 

「マスターの気が済んだら戻すって言っただろう? ま、それがいつになるか分からないけど」

(おッ、おッ、おほッ、んあッ、い、イイッ、ひい、と、取って、せめて、これだけはぁ)

 

 結羅は理性が吹き飛びそうな快感の波の中で生命の危機すら感じていた。このままでは、正気を失いかねない。

 プライドをかなぐり捨てての懇願は、残念ながらマーリンが相手では、ただの音の羅列にしかならない。彼女は人間ですらない妖怪の結羅に対しては学術的関心以上のものはないし、抱くこともない。

 

「まだしばらくかかりそうだし、この残りは君にあげよう」

(なッ!)

 

 結羅が絶句するのも当然だ。

 マーリンはこともあろうに、媚薬の小瓶を櫛が入った瓶の上でひっくり返したのだ。ほんの数滴で結羅を狂わせた媚薬が今度は大量に注ぎ込まれる。それは櫛が水没するほどの量であって、文字通り結羅の魂を隅から隅まで媚薬で包み込むことになった。

 

(いぃ、あがあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ♡)

 

 一瞬で意識が消し飛んだ。

 魂だけの姿で気絶ができるのかと思うが、とにかく凄まじい快感だ。膨大な熱量に結羅の人格は押し流されていく。

 

(イクッ、イグッ、終わる、あたしが、あ、あああああ! 出して、ここから出して! このままじゃ、狂う、狂うから! お願いはやぐ、イク、イギすぎて、おかしく、おがしくなるぅうううううう♡)

 

 結羅の絶叫は、マオの耳には届かない。

 肉体を弄び、唇を堪能するマオは結羅の人格が悲鳴を上げ、今にも連続絶頂を繰り返していることなど関心を持たない。

 

(んお、おああ、んへぇ♡ あ、あ、ぉお、んふぉおお♡ ぎもぢぃ♡ 全部、全部、気持ちイイぃいい♡)

 

 結羅の肉体と魂が同時に絶頂をした。

 完全に快楽の狂喜に飲まれた結羅は、それを訴えることすらできず、文字通り溺れ続ける他にない。

 マオが至高のダッチワイフを抱き続ける限り、結羅が解放されることはないのだ。

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