※この作品はR-18です。

裸ノ乙女達 ~魔力健康法実践の為にすっぽんぽん生活を強いられる御嬢様(ロリ)に執事として仕えることになりました~   作:室谷 竜司

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使用人たちのお話

「それと、もう一つ確認しておきたいことがあるのだけど……」

 

「何かしら?」

 

「ここに住むメンバーは今この場にいる人たちだけ?」

 

 リビングをぐるりと見まわしながら、ラトナータ様はシャルティーナ様にそう問う。今この場にいるのは、シャルティーナ様にラトナータ様、エルシャローゼ様、アルフィオーネ様、そして使用人のユーアさんと僕の計6人だ。いやまぁ、僕は学生じゃないので数に数えるのはどうかと思うけど。

 

 そういえば、ユーアさんは使用人だけど学生でもあるのかな?他の方同様に服を脱いでいるわけだし。それに、奴隷使用人の証(・)もつけているから、僕のように見た目は幼いけど成人している、なんてこともないだろう。ということはつまり、使用人でも学園には通えるということなのだろうか?うーん、よく分からないな。

 

 ちなみにだけど、奴隷使用人の証というのは腕輪のことだ。奴隷使用人は必ず左腕に黒い腕輪をはめている。契約使用人にはそのような証はない。奴隷使用人か契約使用人かは、腕輪の有無で見分けられる。

 

「いえ、もう二人ほどいるわ。それも、貴女たちと同じ、新入生よ。こんなに新入生が来てくれるなんて嬉しいわ」

 

「あら、そうなの。というか、貴女たちも新入生だったのね」

 

「はい、そうです」

 

「同じクラスになれると良いわね」

 

「ふふ、そうですね」

 

 なるほど、シャルティーナ様以外はみんな新入生なのか。でもそうなると、この場に上級生はシャルティーナ様しかいないということになるのか?あっ、ユーアさんもいるのか。けど、結局その二人だけ。しかも、ユーアさんは分からないけどシャルティーナ様は御嬢様方と一つしか年が変わらない。

 

 つまり、この場には元の世界で言えば小学生くらいの少女しか集まっていないということになる。……これ、僕に都合が良すぎではないか?まぁ、気持ち悪くなってここにいる人たちに心配をかけてしまうよりかはずっとマシだけど。

 

「せっかくだし、もう二人の新入生もここに連れてきましょう」

 

「あっ、もういらっしゃってるのですね」

 

「ええ。今は自室の片づけをしてると思うわ」

 

「そうなのね。でも、それだったら今は連れてこない方が良いんじゃないかしら。片付けの邪魔するのも申し訳ないわ」

 

「うーん、それもそうね」

 

「それに、アタシも一度部屋の整理がしたいわ」

 

「そう。なら、私たちも一度解散しましょうか。お話なら何時でもできるものね」

 

「はい、そうですね」

 

 というわけで、この場は一度解散の流れになった。僕は御嬢様方のお部屋の片づけを手伝いに行こうとしたが、その前にユーアさんと確認しておくことがあったのを思い出し、そのままリビングにとどまる。

 

 そして、この場に残っているのが僕とユーアさんだけになったことを確認してから、僕は彼女に話しかけた。

 

「ユーアさん、お話よろしいでしょうか?」

 

「はい、大丈夫です。それと、わたしは貴方と同じ仕様人ですので、そんなに畏まらないでください」

 

「わ、分かりました」

 

「敬語も要りません。もっと気楽に話しかけてください」

 

 僕が一度頷くと、彼女は僕の口調も訂正してくる。でも、正直なところ彼女のその申し出は非常にありがたかった。気楽に接することができる相手は欲しかったからね。

 

「え、えっと、そういうことなら、分かった。それじゃあ、ユーアさんも僕には敬語要らないよ」

 

 僕も彼女に同じように提案する。使用人仲間なのだし、僕だけじゃなくてお互い遠慮なく話せる関係の方がずっと良いだろう。

 

「うん、なら遠慮なく。それで、今後の業務に関する話……だよね?」

 

 僕の言葉に素直に頷いたユーアさんは、早速本題を切り出してくる。僕は彼女の言葉に一つ頷き、気になったことをいろいろと聞いていく。

 

「うん。業務は分担して行うってことで良いんだよね?」

 

「それで良いと思う。あっ、でも、学園がある日はナギサさんにいろいろお任せしちゃうかも」

 

「あ、それは構わないよ。やっぱり、ユーアさんも学生なんだね」

 

「そう。本来使用人は学園には通えないんだけど、主人の護衛のために特例で通わせてもらえてるの」

 

 そういうことだったのか。疑問を一つ解消できた。なら、ついでにもう一つ気になっていたことを聞いてみよう。

 

「なるほど。ちなみに学年は?シャルティーナ様と同学年?」

 

「ううん、姫様より一つ上。今は第3学年なの」

 

「あ、そうだったんだ。ってことは、この場では一番上級生なんだ」

 

「そういうことになる。まぁ、上級生の割には身体小さいんだけどね」

 

 そう言って苦笑を浮かべるユーアさん。確かに、ユーアさんはかなり小柄だ。恐らくそのことを少し気にしているのだろう。僕にはその気持ちがよく分かる。だから、彼女の見た目については特に何も言わない。

 

「っとと、それで、業務内容なんだけど、わたしたち使用人が担当するのは主に共有スペース……こことかトイレ、あとお風呂、そういったところの掃除が一つ。あとは炊事と洗濯ね。一般的な家事仕事と変わらないよ」

 

「ふむふむ。ちなみに、個室はどうするの?」

 

「各自の部屋は基本的に各自で管理することになってるから、使用人は手をつける必要はないよ。まぁ、何かしら手伝いが必要な場合はもちろん対応しなきゃだけどね」

 

「なるほどね。でも、洗濯を僕が担当するのはちょっとまずくない?僕は男なわけだし、着ていた衣服を僕に触られるのは抵抗あるんじゃないかなぁ」

 

「そうかな?別に皆さんも気にしないと思うけど」

 

 もしかして、心配のしすぎなのかな?使用人に脱いだ衣服を触れられるのは別に大したことじゃないのかもしれない。それがたとえ自分に仕える使用人でなく、またその使用人が異性だったとしても。

 

 御嬢様の世界の常識は分からないな。どうしても僕の常識で考えようとしてしまう。慣れるのは大変そうだ。

 

「皆さんも、ナギサさんには一定以上の好感を持ってるから、そこまで気にしなくて大丈夫だよ。そもそも、こうしてナギサさんに自分の裸を見られることを受け入れてるわけだしね」

 

「本当に嫌じゃないのかな?僕に裸見られて」

 

「あはは、心配しすぎだってば。現に、ナギサさんが時々わたしたちにチラチラ視線向けてても誰も咎めなかったでしょ?」

 

「うぐっ、そ、そりゃ気づかれてるよね……」

 

「まぁね。やっぱり男性は女の子の裸は気になっちゃうものなの?」

 

「多少はね」

 

「ふふっ、えっち」

 

「ご、ごめん……。で、でも、気になるとは言っても、性的に気になってるわけじゃないからその辺は安心してほしい」

 

 僕は必死で弁明する。確かに、今も全裸のユーアさんを前にして少しドキドキはしているけど、本当にそれだけなのだ。それ以上の感情は抱いていない。

 

「つまり、わたしたちにはそういう魅力はないと?」

 

 だが、僕の弁明はまた別の誤解を生んでしまった。

 

「い、いや、そういうわけでもないんだけど……」

 

「あはは、ごめんなさい。ちょっとからかいすぎたね。まぁ、とにかくナギサさんは何も気にしなくて良いんだよ。むしろ、堂々としてないと逆に怪しまれるかもよ」

 

「あー、それもそうだよね。それなら、あまり深く考えるのは止めようかな」

 

「うん、それで良いと思う。あっ、皆さんの中にはもしかしたらナギサさんに自分の裸をもっと見てほしいって思っている方がいるかも?」

 

 などと冗談めかしてそんなことを言ってくるユーアさん。そういうからかいは勘弁してほしいなぁ。

 

「いやいや、それはないでしょ。からかうのは止めてくれよ」

 

「ご、ごめんごめん。……あーあ、確かに鈍いなぁ。こりゃ苦労しそうだよ……。皆さん、頑張れ……」

 

「ん?何か言った?」

 

 何やら独り言をブツブツと呟くユーアさんに、僕は首をかしげてそう問いかける。けど、彼女は首を横に振って僕に答えた。

 

「あー、いや、何でもない何でもない。さてと、それじゃあそろそろお風呂掃除しないとね」

 

「あっ、それなら僕が」

 

 そう言って僕は手を上げる。場慣れする絶好の機会だろう。そう思って名乗り出たのだが、ユーアさんは少し遠慮がちな表情を浮かべてしまう。

 

「えっ、で、でも……」

 

「一度お風呂も見ておきたかったしね」

 

 僕は迷うユーアさんに対して、さらに言葉を重ねる。

 

「うーん、なら一緒にやる?ここのお風呂、結構広いし。二人の方が効率上がると思うんだ」

 

 それでも少し迷うようなそぶりを見せていたが、やがて良いことを思いついたとばかりにポンと手を打ち合わせ、僕にそんな提案をしてくる。

 

「そうだね。それじゃあよろしくお願いするよ」

 

 僕は迷わず頷いた。特に断る理由もなかったからね。

 

「うん、こちらこそ」

 

 ユーアさんも笑顔で頷き返してくれた。そんなわけで僕とユーアさんは、連れ立って浴室に向かうこととなった。

 

 その道中……

 

「あっ、そうそう、さっきの話なんだけど」

 

「さっきの話って?」

 

「ユーアさんも、もちろん他の皆さんも、とても魅力的だと思ってるから。そこは心配しなくて大丈夫だよ」

 

 先ほどはあいまいな返事しかできていなかったから、改めてフォローの言葉を入れておくことにした。決して彼女たちに魅力がないわけではないのだ。ただ、僕の中の常識が彼女たちを性的な眼で見ることを拒絶しているというだけなのだ。

 

「にゃっ!?そ、そんないきなり……!?ふ、不意打ちはずるいって……」

 

 彼女は一瞬ぴくりと身体を跳ねさせると、何やらブツブツ言いながら顔を俯かせてしまった。あ、あれ?なんかまずいこと言ったのかなぁ?

 

「え、えっと、何か気に障るようなこと言っちゃった……かな?」

 

「い、いや、そういうのじゃないから大丈夫……。……すごい破壊力だにゃ……。無自覚なんだろうけど、あんなこと言われたらわたしまで……」

 

 ほ、本当に大丈夫かな?でもまぁ、本人が平気と言うのだから、これ以上心配するのは止しておこう。彼女の頭頂部に生えた三角猫耳がぴょこぴょこ跳ねていることも気になったが、それが悪感情からくる反応でないことを信じて何も聞かないことにした。

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