※この作品はR-18です。

裸ノ乙女達 ~魔力健康法実践の為にすっぽんぽん生活を強いられる御嬢様(ロリ)に執事として仕えることになりました~   作:室谷 竜司

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お風呂掃除with猫耳ロリメイド(全裸)

「よーし、それじゃあお風呂掃除始めよっか」

 

 浴室に辿り着くまでの間、僕たち二人の間には気まずい沈黙が流れていたのだが、浴室に到着するなりユーアさんは気持ちを切り替えるように元気よくそう宣言した。

 

「うん、そうだね。それで、掃除用具は何処にあるの?」

 

 僕も彼女に倣って一度気持ちをリセットする。そして、風呂掃除をするにあたって必要な掃除用具の在処について彼女に尋ねる。

 

「あっ、それはここにあるよ。はい」

 

「ありがとう」

 

 脱衣所の隅にあったロッカーから二本のブラシを取り出し、そのうちの一本を僕に手渡してくれるユーアさん。僕は彼女に一言礼を述べ、それからそのブラシを持って浴室に入ろうとした。

 

 だが、その前にユーアさんに止められてしまった。

 

「えっ、そのままやるの?」

 

「う、うん、そのつもりだけど……」

 

「濡れちゃうでしょ。そのままだと」

 

「うーん、大丈夫だと思うよ」

 

 彼女はどうやら僕の執事服が濡れてしまうことを心配してくれていたようだ。だが、転んだりしない限り、そう簡単に服が汚れるなんてことはないと思う。

 

「で、でも、もしものことがあるし……」

 

「まぁ、それもそうだね。それじゃあ、上着だけは脱いでおこうかな」

 

 ユーアさんの心配を無下にするのも悪いと思った僕は、執事服の上着だけ脱ぐことにした。流石に彼女の前で全裸になろうとは思わなかったけどね。というか、男の汚い身体を彼女の目に映してしまうのは躊躇われた。

 

「えっ、上着だけじゃあんまり意味ないと思うけど……」

 

 けど、ユーアさんは未だに僕の服が濡れてしまうのではないかと心配してくる。それならばと、僕はシャツの袖を捲り、ズボンの裾をロールアップした。あまり意味があるかは分からないが、やらないよりかはマシだろう。

 

「えっと、これでどうかな?」

 

「ま、まぁ、良いんじゃないかな……?……はぁ、これ以上脱いではくれないのね……。チャンスだと思ったのになぁ……」

 

「え、えっと、ユーアさん?何か?」

 

「う、ううん、何でもない。そ、それじゃあお風呂掃除始めちゃお」

 

 最後に何事かを呟いていたが、残念ながら僕の耳には届いてこなかった。だが、僕が聞き返しても、彼女が同じことを繰り返し言ってくれることはなかった。ブラシと洗剤を片手に抱え、彼女は脱衣所と浴室を隔てる引き戸をガラリと勢いよく開いた。

 

 僕は慌てて彼女の後を追う。必然的に彼女の剥き出しの白い背中やお尻が視界いっぱいに映って少しドキドキしてしまったが、今後ここで働くならばこの光景にも慣れていかなければならない。

 

 などと考えながら浴室に入る。浴室内はユーアさんの言っていた通りかなり広々としていた。共用だけあって、一度に複数人入れるような創りになっている。何というか、近所にあった銭湯を思い出す。

 

「えっと、浴槽と洗い場、どっちがどっちを受け持つ?」

 

 そんな風に元の世界を懐かしんでいると、先に浴室に入っていたユーアさんが僕にそう問いかけてくる。僕ははっと我に返り、改めて浴室内を見渡してみる。

 

 扉から見て手前側3分の2ほどが洗い場で、奥の3分の1ほどのスペースが浴槽となっている。

 

「それなら、ユーアさんには浴槽を任せても良いかな?僕は洗い場を担当するよ」

 

 僕は彼女にそう提案した。仮にも男だしね。こういう時はより広さのある洗い場を僕が担当すべきだろう。少しくらい格好つけさせてほしい。いやまぁ、別にモテたいとかそういうわけじゃない。彼女はまだ未成年なわけだし。

 

 ほら、でも……、男としてのプライド的な……ね。一応、僕にだってそういうプライドはあるのさ。まぁ、下心がないってことさえ分かってもらえれば良いです。

 

「えっ、洗い場の方が広いよ?」

 

 彼女は、あえて広い方を選んだ僕を不思議そうな眼で見てくる。良かった、くだらない男の見栄が見透かされていないようで安心した。

 

「まぁ、浴槽も洗い場もほとんど変わらないんだし大丈夫だよ」

 

「そ、そう?……ナギサさん、やっぱ優しい」

 

「ん?何のこと?」

 

 浴室内にいるということもあって、声はよく響く。だから、今の彼女の小声もはっきり聞こえてきた。

 

 けど、優しいなんて言われるのはとても照れくさくて、僕はあえて聞こえていないフリをした。単なるちっぽけなプライドで行動しただけだったので、彼女から好意的な言葉を向けられるのは非常に恥ずかしかった。

 

「あっ、な、何でもないの……、気にしないで。と、とにかく、ナギサさんがそれで良いなら、わたしも異論はないよ」

 

「良かったよ。それじゃあ、早速作業に入ろうか」

 

「うん、分かった」

 

 というわけで僕は洗い場の、そしてユーアさんは浴槽内の掃除をそれぞれ始める。軽く床をシャワーのお湯で濡らし、ブラシの毛先に洗剤を纏わせてごしごしと磨いていく。ローラント家の浴室よりも一回り広いので、かなり掃除のし甲斐がある。

 

 掃除は好きだ。掃除をすると心がスッキリする。一時でも嫌なことを忘れられるので、学校で常に虐げられてきた僕にとって掃除とは娯楽と言っても差し支えないくらいの安らぎの時間だった。

 

 幸い、こちらの世界にやってきてからは誰かに虐げられるなんてことはないけど、それでも掃除が好きという気持ちは変わらない。むしろ、自分のストレス発散をしながら誰かの役に立てるなんて最高ではないか。掃除がもっと好きになりそうだ。

 

「ふんっ♪ふんっ♪ふふんっ♪」

 

 僕は鼻歌を歌いながら手を動かしブラシを洗い場の床に擦りつける。どうやら、今の僕はいつも以上に機嫌が良くなっているみたいだ。

 

「ナギサさん、すごく楽しそうだね。鼻歌まで歌っちゃってるし。もしかして、掃除するの好きなの?」

 

 楽し気な僕の様子が気になったのか、浴槽内にブラシを走らせながらユーアさんが僕にそんなことを聞いてきた。

 

「あ、うん、実はね。ごめん、うるさかったかな」

 

「ううん、平気。むしろ、そんな楽しそうなナギサさんが見れて嬉しい。仕事上、他の皆さんには遠慮なく接するなんてできないでしょ?だから、ナギサさんのこういう姿を見られるのはわたしだけの特権何だなぁって思うと、それがすごく嬉しいんだ」

 

 そう言って小さく笑うユーアさん。言われてみれば、確かにそうかもしれない。立場上御嬢様方にはどうしても砕けた態度で接するなんてことはできない。それはつまり、御嬢様方には自分の素の部分はどうしても見せられないということだ。

 

 しかし、同じ使用人相手であれば、こうして自分の素を出して接することができる。ということは、今この場でユーアさんの素の姿を知っているのは僕だけということになる。それって、かなり役得なのではないだろうか?

 

「それならきっと、僕も役得なんだろうね。ユーアさんと遠慮せずに接することができるんだから」

 

 僕も彼女と同じように笑いながらそう言葉を返す。彼女が僕の素の部分を見れて嬉しいと言ってくれることも、そして僕が彼女の素の部分を見れているということも、どちらも僕にとって非常に嬉しいことのように思えた。その喜びの感情が自然と笑みとしてこぼれたのだ。

 

 しかし、今の発言は流石に恥ずかしすぎた。言った後でそんなことを考えてももう遅いのだけど。

 

「そ、そんなこと言われたらますます嬉しくなっちゃうよ、えへへ」

 

 しかし、僕の言葉を受け、ユーアさんはくすぐったそうに、けれども嬉しそうに可愛らしく微笑んだ。あ、良かった、気持ち悪いとか思われていなくて。

 

 それからしばらく、僕らはお互い無言のまま掃除に没頭していた。シュッシュという床とブラシが擦れる音だけが浴室内に響く。

 

 しかし、決して気まずい沈黙などではない。現に、ユーアさんの身体からは嬉しいという感情がオーラのように発せられていた。心無し彼女の黒く細い猫尻尾も少しだけ揺れているように見えた。あっ、あくまで見ていたのは尻尾で合って、ユーアさんの小さくて可愛らしいお尻を見ていたわけじゃないよ?本当だよ?

 

 なんて、誰に向けてかも分からない弁明をしていると、突然浴室の入り口の引き戸がガラガラと音を立てて開く。何事かと僕とユーアさんは同時に扉へと視線を向けた。

 

 すると、扉の奥から一人の少女が顔を覗かせた。僕は真っ先にその少女と目が合った。肩の辺りで切りそろえられた艶やかなエメラルドグリーンの毛髪と同色の瞳。目鼻立ちはまだまだ幼気だが、将来はきっと相当な美人になると予感させるほど整っていた。

 

 だが、それよりも僕の目を引いたのは彼女の耳だった。ユーアさんのように頭頂部に耳があるというわけではなかったが、その形状が僕のよく知るものとは違っていた。

 

 耳介は横に長く、その先端は尖っている。これは……、いわゆるエルフという種族ではないだろうか?元の世界でもファンタジーの定番として有名だったので、流石の僕でも知っていた。

 

 というか、この世界にもエルフは存在していたんだなぁ。まぁ、魔法もあって何処となくファンタジーっぽいなぁと思っていたから、いてもおかしくはないよねと納得はできる。むしろ、いて当然なのかもしれない。

 

 そんなエルフ少女だが、僕に視線を固定させたまま浴室の入り口で固まってしまっていた。当然、ここにいるということは彼女も全裸である。起伏のほとんどない白い身体が隠されることなくさらされている。

 

 恐らく彼女が、先ほどシャルティーナ様が言っていたもう二人の住人のうちの一人なのだろう。そして、僕を見て固まってしまっているということは、まだ僕の存在について誰からも説明を受けていないのだろう。

 

 やがて、少しずつ今の状況に思考が追いついてきたのか、エルフ少女の透き通るような白い頬が赤く色づき始め……

 

「お、男の人……!?男の人がどうして!?」

 

 そして、次の瞬間エルフ少女はあたふたと慌て始めてしまった。

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