裸ノ乙女達 ~魔力健康法実践の為にすっぽんぽん生活を強いられる御嬢様(ロリ)に執事として仕えることになりました~ 作:室谷 竜司
僕はごく普通の日本人だ。会社勤めの父親と主婦業に勤しむ母親という特にこれといった特徴のない両親の間に生まれ、平凡ながらも平和な家庭で育ってきた。
しかし、僕の成長速度だけは普通ではなかった。元々日本人は世界的に見てあまり身長が高くないが、僕はその中でも特に身長が低かった。
この身体的特徴が如実に表れ始めたのは中学生の頃だっただろうか。小学校でも同学年の男子の中では身長が一番低かったが、その当時はまだ目立つというほどの周囲との身長差はなかったのでそこまで気にならなかった。
しかし、中学に上がり、周りの男子たちが成長期を迎えぐんぐんと慎重を伸ばしていく中で、何故か僕だけは身長の伸びが悪かった。とは言っても、全く伸びないというわけではなかったんだけど。
二次成長期には本来あるはずの声変わりもなく、僕の声はずっと高いままだった。だから、中学の時はよく周りの男子たちから"女の子みたいだな"とからかわれたりもした。
女子からも、可愛いだ何だと冷やかされたり女装を強要されたりなど、結構散々な目に合ってきた。正直、学校内ではかなり居心地が悪かった。
では、学校外ならそうではないのかと言われると、決してそういうわけでもない。僕が街中を歩けば周りの人たち……特に年上の女性たちから変な視線を向けられていた。当時はその視線の意味がよく分からなかったが、何か途轍もない寒気を感じてはいたと思う。
まぁ、こうして常に周囲からたくさんの視線を集めていたものだから、実家だけが僕の安息地帯だと思い込むようになり、自然と休みの日に外出する機会も減っていった。
だが、引きこもってばかりもいられないので時々気分転換に外に出かけることはあった。外の光を浴びないと成長しないという両親の言葉が大きかったかもしれない。
そんなある日のことだった。その日も僕は散歩がてら近所の書店に買い物に出かけていた。その書店にはいつも不思議な店員さんがいた。店内の片隅でやけに分厚い本を片手にいつもブツブツと何事かを呟いている若い女性店員だ。ちょっと……いや、かなり不気味で、僕はあまり近寄らないようにしていた。
確かその日僕が訪れた時間帯は、僕とその不気味な店員さん以外、店内に他に人はいなかったと思う。そのため、普段外に出ている時は必ずと言って良いほど感じる周囲からの視線を感じなかったので、僕はかなり気を緩ませてしまっていた。店員さんの存在も忘れ、僕は本選びに没頭してしまっていたのだ。きっと、それがいけなかったんだと思う。
「フフッ、可愛い子……」
「っ!?」
本棚と向かい合っていた僕の背中にそんな言葉がかけられ、次の瞬間には背中からがっちりと抱きしめられてしまっていた。恐怖のあまり、後頭部や背中に当たる柔らかな感触を気にする余裕もなく、僕は彼女の腕から逃れるべく藻掻いた。
しかし、どれだけ身じろいでも彼女の拘束から逃れることはできなかった。そしていつの間にか、僕は店の床の上に押し倒されてしまっていた。
「貴方はこれ以上成長しちゃダメよ」
そう言いながら、彼女はズボンの上から僕の男性器をさわさわと撫でまわしてきた。その店員さんはかなり美人で普通の男なら喜ぶべきシチュエーションなのだろうが、当時の僕は恐怖感しか覚えなかった。ただひたすら怖くて、僕は声すら出せずにいた。
そんな僕の様子などお構いなしと言うように彼女が僕の男性器を撫でたり握ったりしているうちに、僕の全身に何かよく分からない気持ちの悪い感覚が広がっていくのが理解できた。
「……こんなものかしらね」
などと呟きながら彼女はようやく僕を解放してくれたが、僕はしばらくの間身体に力が入らずそのまま地べたに仰向けに寝転がった状態で静かに涙を流していた。
その日から、僕は年上の女性……に限らず、僕より大きな女性に対して無条件に恐怖感を覚えるようになってしまった。そして何故か、その日から僕の身体の成長は完全に止まってしまった。ある一部を除いて……。