裸ノ乙女達 ~魔力健康法実践の為にすっぽんぽん生活を強いられる御嬢様(ロリ)に執事として仕えることになりました~ 作:室谷 竜司
「あー、でも、ここで始めちゃうのは少しまずいですね」
リレイナ様のお部屋の扉に手を描けようとしたアルフィ様だったが、思い出したように周囲をきょろきょろと見回し始めた。
それから、一度ドアノブから手を放し、アルフィ様が悩んだ様子を見せる。先ほどまで乗り気だったアルフィ様の急な態度の変化に、僕は首をかしげてしまう。
ここに来て今更遠慮する……なんてこと、アルフィ様はするのかな……?そういう人には見えない。少なくとも僕はそう感じた。
「えっと、アルフィ様?どうかなさいました?」
態度が急変したアルフィ様に対し、僕と同じように不可解に思ったユーアさんがそう問いかける。
「もしかして、止める気になりました?」
「いえ、そういうわけではありません。そうではなく、夜遅くで皆さんも恐らく寝静まっているのに、こんな場所で行為を始めてしまったら迷惑かな……と」
続けざまに質問したユーアさんにアルフィ様は首を振って答え、そして自身が躊躇し出したその理由を語り出した。
まぁ知ってはいたけど、止めるつもりはないんだなぁ……。リレイナさんにも心の準備とかあるだろうに……。
「そういうことでしたか。でも……、確かにそうですね……。その……、こ、行為を始めたら、恐らくうるさくしてしまいますからね……。他の皆さんを起こしてしまいかねませんね」
アルフィ様の懸念に確かにと頷くユーアさん。その頬が朱色に染まっていたのが、暗闇の中にいるにもかかわらずはっきり分かった。先ほどの浴室での行為を思い出してしまったのだろう。か、可愛い……。
だが、二人の言うことは確かだろう。浴室での二人の様子から、静かに行為を行う……ということはできないだろう。しかし、アルフィ様は行為まで済ませないと気が済まなさそうだしなぁ……。
僕としては、別に行為まで至る必要はないと思うんだけど……。リレイナ様の気持ちを確かめることさえできれば、それだけで充分だと思っている。期待をしていないわけではないけどね。
「や、やはり今日は止めておきませんか?」
「それではリレイナさんが可哀そうです」
「では、気持ちを伝えるだけに留めるとか……」
ユーアさんも僕と同じような考えを持っているようだ。扉の前で腕を組み悩むアルフィ様に、横からいろいろと意見を言ってくれていた。
「でも、リレイナさんは今こうして自慰行為に励んでます。それって、もう抑えきれないってことだと思うんです。私もそうでしたから。ユーアさんだってそうでしょう?」
「にゃっ……!?そ、それは……、はい……」
アルフィ様に図星を突かれてしまったようで、ユーアさんは先ほどよりも赤みの増した顔をこちらにチラチラ向けながら遠慮がちに頷く。
やっぱりアルフィ様っていろいろとずれてる……。どうしてあんなに堂々と自分が自慰行為に励んだことを暴露できるのだろう……。
あれ?でも、そういえばアルフィ様から初めて告白を受けた時にも同じことカミングアウトされたけど、その時は恥ずかしがっていたような……。
一度僕に話してしまったことで吹っ切れたのかな?……恥は捨てるべきものではないと思うのだけど……。
「まぁ、そういうわけですから、リレイナさんもきっと我慢できなくなってしまいますよ。それに、私ももっとナギサさんと愛を深め合いたいですし♪」
それまで真面目な表情だったアルフィ様が、唐突に乙女の表情を浮かべだす。求めてくれるのは嬉しい限りなのだけど、アルフィ様は疲れたりしないのだろうか?正直、僕は既に結構疲れてしまっているのだけど……。
「そ、それは……、わたしも同じ気持ちですけど……。ナギサさんともっといっぱい触れ合いたい……♡♡」
「なら、やっぱり作戦は決行ですよ、ユーアさん」
「で、でも、ここでは周りの人に迷惑が……」
「うーん、そこが困りどころですねぇ……。あっ、そうだ」
結局アルフィ様に丸め込まれてしまったユーアさんだったが、周囲に迷惑がかかってしまうという問題は未だにクリアできておらず、二人は再び頭を抱え出す。
しかし、アルフィ様が何か良い案を思いついたのか、ポンと手を打ち合わせ声を上げた。とは言っても、周囲に配慮して小声だったが。
「別にここでする必要はないんですよ。リレイナさんを上手く誘導して別の場所に移動さえできれば、あとは……ムフフ……♪」
「な、なるほど。……ところでアルフィ様、その笑い方はどうにかなりませんか……?その……、御嬢様が発して良い声じゃないと思うのですが……」
「細かいことは気にしちゃダメですよ、ユーアさん。今は雰囲気を楽しまないと♪」
「そ、そういうものなのでしょうか……」
ユーアさん、半眼だ。まぁ確かに、今のアルフィ様は御令嬢らしからぬ下品さを醸し出しているからな。常にエッチなことばかり考えている思春期男子みたいな感じ……という表現が今の彼女にはぴったりかもしれない。
「そ、それはそうと、場所を変えると言っても、何処に移動するのでしょう?浴室に戻りますか?」
気を取り直してユーアさんがそう尋ねる。そんな彼女に対し、アルフィ様はちっちっちっと人差し指を左右に振ってみせる。あの仕草、久々に目にした気がする。
「浴室でも良いのですが、今回は雰囲気を大事にしてベッドのある所が良いと思うんです。なので、ナギサさんのお部屋にしましょう」
「えっ、ぼ、僕の部屋ですか……?」
指名されたのが自分の部屋だっただけに、それまで黙って話を聞いていた僕は思わずそう聞き返してしまった。
「た、確かに、ナギサさんのお部屋ならこの場所からは多少離れてますし、誰にも迷惑かけずにその……エ、エッチなこと……できますね。……欲を言えば、わたしも初めてはベッドの上が良かったなぁ……なんて」
「でもユーアさん、お風呂エッチに乗り気だったじゃないですか」
「うっ……、それを言われると弱いです……。ま、まぁ、とにかくわたしはアルフィ様の意見に賛成です。はぁ……、リレイナ様がうらにゃましい……」
ユーアさんがアルフィ様の意見に同調した。まぁ、別に僕の部屋に皆さんを招くことに抵抗はこれっぽっちもないから良いんだけどね。
そういうわけで、僕もユーアさんに続くように一つ頷いて賛成の意思をアルフィ様に表示した。
「僕も構いません」
「では、決まりですね。さて、あとはリレイナさんをどう誘導するかですね……。あくまで推測ですけど、リレイナさんの場合、ナギサさんがいると萎縮しちゃいそうですね。なので、ナギサさんには先にお部屋に戻っててもらいましょう。良いですか?ナギサさん」
僕からの返事を聞いたアルフィ様は、満足した様子で次の話に移った。と、そこで僕はアルフィ様から先に部屋に戻るよう指示を受けた。いやまぁ、指示というほど強制力の強い口調じゃなかったのだけど。
「分かりました、アルフィ様。それでは、先に戻って準備しております」
「お願いしますね」
「あっ、それならわたしも……」
僕が彼女たちに背を向けかけたところで、ユーアさんが僕についていくと手を挙げた。が、その提案はアルフィ様によってばっさりと切り落とされてしまう。
「いえ、ユーアさんには残ってもらいます。私一人よりも二人いた方がより確実にリレイナさんをナギサさんのもとまで誘導できると思うので」
「そ、そうですか……」
そんなアルフィ様の言葉に、ユーアさんは何処となく残念そうな表情を浮かべていた。頭頂部の三角猫耳はへにゃりと力なく垂れていた。
「それにユーアさん、ナギサさんと二人きりになって先にイチャイチャしたかっただけでしょう?魂胆丸見えでしたよ?貴女らしくない……」
「……お見通しでしたか、すみません。で、では、わたしもこちらに残りますね。ナギサさん、準備の方よろしくお願いね」
「うん、分かったよ」
先ほどからユーアさんがいろいろ可愛すぎる。僕はそんな彼女の頭をそっと撫でると、今度こそ二人に背を向けて自室……男性使用人用控室へと戻るのだった。
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「うん、分かったよ」
ナギサさんはそう言うと一度わたしの頭を撫で、それからわたしたちに背を向けて廊下の奥へと消えていった。
あ、頭……、撫でられちゃった……。それが嬉しくて、わたしの耳が頭の上でピコピコと跳ねまわる。
「ユーアさんだけずるいです」
「あっ、え、えっと……、あはは……」
しかし、横から飛んできたアルフィ様の嫉妬の視線を受け、わたしだけが美味しい思いをしてしまったことに少しだけ罪悪感を覚えてしまう。
け、けど、アルフィ様は昨日の夜ずっとナギサさんを独り占めしていたわけだし、これくらいのご褒美があっても別に良いよね、うん。
「はぁまぁ良いです。、私もあとでいっぱい可愛がってもらうので♡さてと、それではユーアさん、そろそろ突入しましょうか」
しばらく不機嫌そうな表情を浮かべていたアルフィ様だったが、深呼吸をして気持ちを落ち着かせると、改めてリレイナ様の住まう2号室の扉へと向き直った。
「はぁ……♡はぁ……♡はぁ……♡あっ……♡あああっ……♡ナ……ギサ……さぁん……♡♡んふぅ……♡んはぁ……♡んあぁ……♡」
中からは相変わらず彼女のエッチな声が聞こえてくる。この声だけで周りの方々に気づかれてしまうのでは?なんて考えてしまうが、この魔法学園の学生寮は細部までしっかりと創られており、壁などにもある程度の防音対策は仕込まれている。
なので、自慰行為で発する声くらいなら隣の部屋に漏れ聞こえてしまう心配はない。これで扉もしっかり防音対策が施されていれば尚良し……なんだけど、そこまで都合よくはいかないようだ。
結果として、扉のすぐ外にいるわたしたちには彼女の喘ぎ声が聞こえてしまっているわけである。まぁ、決して防音対策が一切なされていないというわけでもないので、こちらに漏れ聞こえてくる彼女の声はそれなりに小さいのだけど。
「あ、あれですね……。こうしてエッチな声を聞いていると……、身体がちょっとうずうずしてきちゃいます……♡」
アルフィ様がもじもじしながらそう言ってくる。興奮の所為か、彼女の顔は少しずつ火照りを見せていた。ある程度なら夜目が利くので、この暗さでも色彩の変化くらいなら認識できる。
なお、言葉として発することはしないが、わたしもアルフィ様同様少しエッチな気分になり始めていた。身体がむずむずする……。
「と、とにかく、早くリレイナさんをここから連れ出して、一緒にナギサさんに可愛がってもらいましょう。わたしもそうですが、ユーアさんももう限界のようですからね」
「ど、どうしてそれを……!?」
何も言っていないはずなのに、アルフィ様が今のわたしの状態をズバリ当ててきた。アルフィ様って、もしかしてこの暗さでも普通に見えているのだろうか……?
わたしと同じように夜目が利くのなら、確かに気づかれてしまっても無理はない。顔が赤くなっていることは自分でも理解しているし……。
「ユーアさんの乳首、勃ってます」
「にゃっ……!?こ、こんなとこ見にゃいでくださいよぉ!!」
アルフィ様からそう指摘され、わたしは慌てて自身の胸を腕で隠す。せ、せめて顔の赤さを指摘してほしかった……。
というか、この場にナギサさんがいなくて本当に良かった。身体の……、それも恥ずかしいところに起こる生理的反応を、あの人の前でこんな堂々と指摘されていたとしたら……。うぅ、考えるだけで死にそうなくらい恥ずかしい……。
「そこが一番分かりやすかったので。というか、もう既にもっと恥ずかしい姿を見せあった仲じゃないですか。今更乳首一つでそんなに恥ずかしがらないでくださいよ……。これじゃ、まるで私が痴女みたいじゃないですか……」
わたしの反応を見たアルフィ様が呆れ気味にそう溢す。い、いやいや、時と場合というものがあると思う……。
あと、アルフィ様は既に痴女一歩手前のような気が……。
「なんか、失礼なこと考えてません?」
「い、いえ、何も……」
危うく気付かれるところだった……。この人、鋭すぎ……。
「ふーん、まぁ良いです。それじゃ、突撃しますよ、ユーアさん」
「は、はい、畏まりました、アルフィ様」
話が大分横道にそれてしまったが、ようやく作戦決行に移るようだ。アルフィ様はリレイナ様のお部屋のドアノブに手をかけると、音をたてないようにそっと捻り、そしてできた隙間から中を覗き込む。
「はうぅ……♡はわぁ……♡指……止まらない……よぉ……♡んあぅ……♡んやぁ……♡ナギサさん……♡ナギサさん……♡ナギサさん……♡んんんぅぅ……♡♡」
扉が開いたことで、中の様子がよりはっきり聞こえてきた。リレイナ様の嬌声だけでなく、くちゅくちゅという聞いているだけで赤面しそうになるような恥ずかしい水音も漏れ聞こえてくる。
「わ、わぁ……、お部屋の中……すごいことに……♡」
中を覗きながら、アルフィ様がポツリとそう溢す。そんなアルフィ様だが、かなり大胆に太腿同士を擦り合わせている。あのまま放置していたら、すぐにでも自慰行為を始めてしまいそうだ。
「アルフィ様、覗くのも良いですが、用事を済ませてしまわないと」
「はっ、そ、そうでした。では、失礼して……」
後ろから声をかけると、アルフィ様ははっと我に返り、それからゆっくりと扉を押し開いていった。
そして、人一人分の隙間を作ると、そろりと身体を滑り込ませ、静かに中へと突入していった。わたしもその後に続く。
「失礼いたします」
突入に成功したわたしは、後ろ手にそっと扉を閉め、それから部屋の主であるリレイナ様の姿を探す。
「えっ、ええっ!?ど、どうして……お二人が……!?」
彼女の姿はすぐに見つかった。どうやら、扉の正面にしゃがみ込んでいたようだ。彼女はわたしとアルフィ様の姿を視界に捉えると、それまで懸命に動かしていた手を止め、慌てた様子でそんな言葉を発した。
「静かに。皆さんが起きてしまいます」
動揺するリレイナ様に対し、アルフィ様は唇に人差し指を当てながらそう注意を促す。いやまぁ、慌てるなという方が無理あるだろうけど、こんな状況じゃ……。
「は、はい……。で、ですが、お二人はどうしてここに……?」
「それはですね……」
リレイナ様に問われ、アルフィ様はここまでの経緯を一つずつ話し始めた。
浴室から出たら、脱衣所に奇妙な水溜りができていたこと。その水溜りの匂いを確かめたら、そこからリレイナ様の匂いがしたこと。確かめるためにリレイナ様のお部屋の前まで来たら、中から喘ぎ声が聞こえてきたこと……。
そんな風に事細かに説明を加えていくアルフィ様を前に、リレイナ様は真っ赤な顔で口をパクパクさせていた。
「で、今に至ります」
「あわわ……、ど、どうしよう……」
「ふふっ、とても気持ち良さそうでしたよ、リレイナさん」
その追い打ちは止めてあげてくださいっ、アルフィ様っ!!多分、恥ずかしさに押しつぶされてしまいますっ!!わ、わたしだって同じことされたら……、み、身震いが……。
「はうぅ……!!も、もしかして、ナギサさんにも……」
「ふふふ、それはどうでしょう?」
満面の笑みを見せるアルフィ様と、それとは正反対に青ざめた表情を見せるリレイナ様。ア、アルフィ様、ドSだ……。
「あっ、そ、そんなに顔を蒼くしないでくださいよ。別にリレイナさんは悪いことなんて一切してないんですから」
「で、ですが……」
「ナギサさんのこと、好きなんですよね?」
「……はい」
アルフィ様の問いかけに、リレイナ様はやや遠慮した様子で小さく頷く。あの様子から察するに、リレイナ様は自分がナギサさんに思いを寄せることがいけないことだと考えているみたい。
まぁ多分、相手がアルフィ様だからというのもあるだろうけど。これでもアルフィ様、一応第Ⅰ貴族であるローラント家のご息女だからね。
「なら決まりです。リレイナさん、今からナギサさんのところに行きましょう。そして、リレイナさんの気持ち、ぶつけちゃいましょう」
けど、アルフィ様は決してナギサさんを独り占め仕様だなんて考えない。現にわたしのことを受け入れてくれているわけだし。
「えっ……!?い、良いのですか……!?」
アルフィ様から差し出された手を驚きの表情で見つめながら、リレイナ様が申し訳なさそうな声でそう言ってくる。
「良いに決まってます。ダメなんて言いません。というか、私としてはむしろウェルカムです。リレイナさんも加われば、ナギサさんの周りがもっと賑やかになって、さらに楽しくなりそうですからね♪」
優しい笑みを浮かべながら、アルフィ様がリレイナ様に答える。
「で、でも……、ナギサさんは受け入れてくれるでしょうか……」
「ふふ、それは行ってみれば分かりますよ。ささ、早く向かいましょう」
「えっ、ええっ……!?ちょ、ちょっと待ってくださいよぉ……!!こ、心の準備が……!!ア、アルフィ様ぁ……」
やや強引にリレイナ様の手を取ったアルフィ様は、そのまますたすたと軽い歩調でリレイナ様のお部屋を出て行ってしまう。リレイナ様の抵抗など気にした様子もなく。さ、流石はアルフィ様……。
「……そういえば、これ……片付けなくて良いのかな……?す、すごいことになってるけど……」
アルフィ様とリレイナ様がお部屋から出ていった後、わたしは室内の惨状を見て思わずそんな言葉を漏らしてしまう。
かなり夢中になって自分を慰めていたらしく、先ほどまでリレイナ様がしゃがみ込んでいた床には大きな液溜りができていた。あ、あんなに出して……、脱水症状になったりしないのかな……?かなり不安だ。
「心配だし、お飲み物でも持って行ってあげようかな」
そう言って、わたしもリレイナ様のお部屋を後にする。お片付けは後ですればいい。い、今はとにかくナギサさんと……。
「って、わ、わたしってば、え、えっちなことばっか考えちゃってる……」
膨らみそうになった妄想を無理矢理振り払い、わたしは駆け足でその場を離れた。膨らみきってしまった胸と股間のお豆を手で隠しながら。