「なんだろう、こんな時間から……」
僕は校門の前に立っていた。もうすぐ約束の時間の20時だ。日中は人通りが多かった学校前の通りももうこの時間になると通りがかる人は誰一人いない。
夜空には雲一つない。真っ白に輝く月が不安げな僕を見下ろしている。
本当に来るのかな……。目的も分からないし怖いな。
そう、それは今日の午後の出来事だった。
「力が入り過ぎです、肩の力を抜いてもう少し水を包むように腕を振るうのです」
僕らと同じフラン先生の教え子だった魔女のイレイナ先生が昨日から特別授業と称して、僕らを指導してくれた。
「こうですか……?」
どちらかと言うと、覚えの悪い僕にイレイナ先生は丁寧に時間を割いて教えてくれた。
「違います。こう」
イレイナ先生は僕の手を掴んで見本を見せてくれた。嘘みたいに丸く浮き上がる水塊に僕は驚きが、隠せなかった。
「うわぁ……凄い」
「ただ見てるだけではダメですよ、ちゃんと見て覚えて下さい」
「は…はい」
語気が強いわけではないけど、イレイナ先生ははっきりと物を言うタイプなのだろう。
周りの男はデレデレとした様子だったが、僕は正直少し怖いと言った印象を感じた。
「あと、腰も引けてます。ちゃんと背筋を伸ばさないと魔法が安定しませんよ」
イレイナ先生が僕の腰に手を回し、腰が引けないように補助をする。
「えっ……?」
今、何かポケットの中に入った?
「ほら、背筋を伸ばして」
「はっはい!」
雑念がよぎった。
僕はイレイナ先生の言う通りに、背筋を伸ばし、杖を振るった。
すると、水塊は綺麗な円を描いて持ち上げられた。
「出来るじゃないですか」
「で……出来ましたイレイナ先生」
イレイナ先生は微笑んで、
「今の感覚を忘れないようにあと100回行って下さい」
そう言ったあと、イレイナ先生は他の生徒に呼ばれて行ってしまった。
そして授業後、僕は帰り支度を整えて、周りの生徒が往々にしてイレイナ先生の会話で花を咲かせる中、足早に教室を出た。
下駄箱に向かってる最中にポケットの違和感を思い出して、ポケットをあさくると、小さく折り畳みられた紙っぺらが出てきた。
折り目を広げていくと、そこには、
[今夜、20時に校門前にて待っていなさい]
とだけ、記されていたのだ。宛名も差出人もなく。
「もう、20時過ぎてるんじゃないのかなぁ……」
辺りには人一人として見かけない。
もしかするとクラスメイトの変な企みに乗せられてしまったのかも知れない。
僕はそう考えると、とてもカッコ悪く思えて来て、一刻も早くこの場を後にしようと思った。
その矢先だった。
「こんばんは」
背後からの声。
僕はすかさず振り返った。
「えっ、イレイナ先生」
そこには、イレイナ先生が立っていた。昼時と同じ灰の魔女の格好をして。
「よく来てくれましたね」
相変わらず、語気は柔らかいが隙のない話し方をする。
「なっなんでしょう……、流石に今日はもう……魔法は使えないですよ」
「使えなくて結構ですよ」
「え……、じゃあどうして呼び出されたんですか?」
「それは、後からわかる事です。今は私に着いて来て下さい」
イレイナ先生は屈託のない笑顔を私に向けた。
シミ一つない真っ白な肌は頭上の月よりも輝いている。
可愛い、けど、
「本当に大丈夫ですか?」
見たところ他の生徒もいないし、僕一人だ。
「怪しんでいるんですか、私を」
やや、呆れた感じでイレイナ先生が言う。
「すいません。失礼に感じたのなら謝ります。しかし、先生が僕個人に、なんの用事があるのかなって気になって……」
「悪いようにはしませんよ」
先生の灰色の髪が夜風になびいている。
先生は続けて言った。
「そうですね、強いて言うのならば私の趣味に付き合って下さい」
そう言ったあと、イレイナ先生は指をパチンと鳴らした。
「うっ……」
身体が言う事を聞かない……。
イレイナ先生は背後に立て掛けていたほうきを手にして言う。
「行きますよ」
「うぐぐ……」
身体が勝手にほうきを跨いでしまう。
イレイナ先生も同じほうきに乗った。
ほうきが浮き上がる。
「しっかり私の身体に掴まって下さいね」
そう言われると、手が勝手にイレイナ先生の腰へと伸びていき、先生の腰付きを掴んだ。
「…………」
すぐさまに地面が遠ざかる。
「なるべく人に見られない所を通りましょうか」
先生が何やら怪しい独り言を言っているが、なぜかだんだんとまぶたが重くなっていく。
「あれ……?」
僕は眠ってしまった。
「起きて下さい」
目を覚まし辺りを見渡すとどうやらここは、どこかのホテルの一室の様だった。
真っ白なシーツが敷かれたベッドに蝋燭の灯りがひとつ。
壁際の机には時計があり、時刻を確認すると、針は21時手前を示している。
思ったよりも時間は経っていなかった。
僕は身体を起こした。
「イレイナ……先生」
「声はあまり出さないで下さいね、どうやら隣の客室も今晩は人が入っているようですので」
「ここは?」
「私の部屋です」
「なんで、僕が?」
「勘が悪いのも考えものですよ。男女が夜に密室にいるこの状況を理解してください」
「いや……」
イレイナ先生は先程と一転して、キャミソールの様な肌着と青いリボンのついたパンツ一枚だった。
「理解出来ました?」
「はい……、でもイレイナ先生、どうしてこんな事を?」
「私も、フラン先生の教え子だった事はご存知ですよね?」
僕はうなづいた。
「私がまだ魔女になる前……フラン先生に教わった一番大事な事」
「大事な事……?」
「そう、我慢をし過ぎだと言われたのです」
話についていけず、僕は先生に怪訝な顔を向けてしまった。
「私は自分を犠牲にしすぎる事が多々あるようでして、フラン先生に叱られてしまいました」
イレイナ先生は屈託のない笑みを浮かべる。
それは蝋燭の灯りだけの部屋に合わさって、より儚げな表情に見えた。
「そこから、私は決めたのです。もう我慢はしないと」
先生はベッドにあがり、僕の顎を掴んで、
「したい男を見つけたら、抱いてしまおうと」
「…っぐむっ……ちゅ……ちゅぱ」
イレイナ先生がキスをして来た。それは思っていたよりもずっと強引で貪られるようなキスだった。
「はぁ〜最高です。思った通り、まだ私に警戒心を抱いてくれてますね」
イレイナ先生の息が顔にかかる。先生は止まらず再度唇が重なる。
「んちゅ……ちゅぱ……んちゅ」
イレイナ先生の唾液が口の中に入り込む。口の中にならされると、それはほんのり甘かった。
正直興奮して、このままキスし続けたいと感じたが、僕はそっと先生の肩に手を当てて、押し返した。
「ダメですよ……イレイナ先生……フラン先生もこんな事は望んではいないと思います」
「私、実のところ人一倍、性欲が強いのです」
「だからって……」
「分かりますか?私の気持ち……旅をする唯一の欠点……特定の相手を作れない辛さが……」
イレイナ先生は再度、僕とキスしようとしてくるが、僕は顔を背けた。
「イレイナ先生……ちょっと……」
「本当に稀なのですよ。あなたのような好みの男の子と接する出来事なんて、そんな好機私が逃すわけないではありませんか」
「先生ほどの容姿ならいくらでもお相手が見つかりそうです……」
「仰る通りですが、世の男性諸君の大半は私には取るに足らない存在にしか見えません」
先生は優しく微笑んでいる。
さらに先生は話した。
「加えて、私に好意を抱いている時点でそんな男と身体の関係を持ちたくもありません」
「変な私情を持たれ、付き纏われても面倒ですし、何より私は好意を持たれるのが気持ち悪く感じてしまうのです」
えっ?
「先生……申し訳ありませんが、僕も人並みには先生に好意を……」
先生は、僕の言葉を遮って、
「いえ、貴方は私を恐れていましたよ、最初っから」
先生は恍惚とした顔を僕に向け、背ける僕の顔を強引に向かせ、再度唇を重ねてくる。
「ん……ちゅっ……先生……」
先生の大きな瞳が僕を捉える。
「やっぱり貴方にして正解でした。いくばくかの正義感と私への恐怖心がないまぜになった可愛い表情ですね」
先生の熱い息が顔にかかる。
蝋燭に照らされた先生の顔は先程よりも赤くあっている。そしてキリッとしていた目元も少しだけとろんと垂れているように思えた。
「貴方も変な罪悪感など、感じなくても良いのですよ。そんな物なんの役にも立ちません。私を抱きたいと思っているのなら、その気持ちに素直に従うべきです」
「…………」
「その手で突っぱねてしまえるのに、貴方はそれを行わない。なぜなら私の身体が欲しいから」
先生の仰る通りだった。
先生の事は尊敬はしているが、何考えているか分からなくて、言葉じりからも高飛車な雰囲気も漂っており、正直あまり好きではない。
今現在も少し怖い所がある。
何より僕と同じフラン先生の教え子なのに、こんな事してしまって良いのかといった、罪悪感が喉奥に引っかかっている。
しかし、それ以上に先生は美しかった。
群を抜いて美しかった。
僕は先生の肩に向けていた腕を下ろした。
「物分かりが良くなりましたね。しかし何ヶ月ぶりでしょうか。今夜は存分にお相手になって貰いますからね」
先生は僕の顎を持ち上げた。
「フラン先生が見たら、悲しみますね」
「喜びますよ。私は私に素直になっているのですから。自分に我慢せず、今日えっちしたいと思った教え子と、えっち出来るのですから」
イレイナ先生……なんか違う気がする。
先生は立ち膝の格好で僕に迫り、僕の顔を持ち上げるようにキスをしてきた。
「ん…ぬ…んむ…ぷは…ちゅ」
舌が入り込んでくる。
先生の舌はスベスベしていた。
「ほら……身体触って下さい」
「はい……」
僕は、先生の背後に手を回し、背中とお尻を触った。華奢な先生の身体に似つかずお尻は思いの外、弾力があった。
「どうですか……私のお尻は……?」
イレイナ先生は見下ろしながら言った。
「凄いです……」
「教え子の中で貴方だけが、触れるのです」
耳元で先生がそんな事を言う。
急激に、股間が熱くなるのが、自分でも分かった。
部屋の壁にはイレイナ先生の影が浮かんでいる。
そして、僕の影もそこにはあった。
僕は、イレイナ先生のお尻を強く揉みしだく。そして、雪のように白い太ももも撫でる。
すると、先生は荒い息を吐きながら僕の唇を味わう。
「んちゅ……はぁ…ちゅぱ」
先生の灰色の髪の毛が顔に、肩に触れる。
甘いキンモクセイのような匂いがした。
先生はうっとりとした顔で僕を見下ろして、
「可愛いです本当に」
そう言って僕の顔、一面を舐め回す。
先生のスベスベとした舌先が僕の鼻を頬を眼球を巡る。
先生の背中越しにある、遮光されたカーテンの隙間からついさっき、見たばかりの月が見て取れた。
今夜はよく月を見る日だ。
先生の舌が口端から小鼻を滑りそのまま鼻筋に沿って立ち上がり、眉間も滑る。
「レロ…レロ…ピ…」
何度も何度も、先生の舌が僕の顔を犯す。
巡るたびに先生の呼吸の音も大きくなっていく。
「はぁ……久しぶり。興奮しますね……本当に……」
イレイナ先生は、高ぶるとそれを言葉にする癖がありそうだ。
「レロ…レロ…ピチュ……ピチュ…」
規則的で卑猥な水音が辺りに響く。水音に併せて、僕の顔が舐められていく。
もう痛いくらいに僕の股間はふくらんでいた。
顔中がすっかり先生の唾液まみれだ。
「私の物ですね……」
「先生、服脱いで良いですか?」
「良いですよ」
僕は着ていたワイシャツと、ズボンを脱いだ。
「もう、パンツも脱いでしまっては?」
横から先生に言われた為、パンツも脱いだ。
パンツを脱ぐと反動で勢い良く僕の物が反り立つ。
先生は顔色ひとつ変えずに僕のを眺めている。
僕は何だか居た堪れなくなり、
「すいません」
と口にしていた。
先生は僕を後ろから抱き締めて、
「何に興奮したんですか……?」
と、意地の悪い質問をしてきた。
「…………」
先生の優しい匂いと控えめな胸の感触が背中に当たる。
「キスですか? お尻を触った時ですか? それとも私に顔を舐められていた時ですか?」
先生は耳元で問い詰めてくる。
「いや……」
僕がはぐらかそうとすると先生は、
「教えてくれないと……ここ…、気持ち良くさせませんよ」
そう言って、先生は僕の膨らんだ棒を優しく握った。
「っあ……」
「ほら……教えて下さい」
「顔、舐められてる時です……」
「やっぱり」
先生はクスクスと笑って僕の頬にキスをした。
「変態さんですね。変態さんにはご褒美をあげます」
「えっ……」
先生は僕の首筋に吸い付いて、激しく吸引する。
「ちゅ…………」
「先生……?」
痛いくらいに吸引される。
そして、しれっと先生は僕の乳首を摘んでくる。
先生の細い指が、艶のある爪が乱暴に僕の乳首で遊んでいる。
「ちゅっっぱっ……」
先生が首筋から離れた。
「綺麗に出来ましたね……キスマーク」
僕からは見る事が出来ない。
「えっ、痕ついてますか?」
「はい、赤く変色していますよ」
「クラスメイトに何か言われたらどうしよう……」
「もちろん、今夜の事は他言無用ですよ」
イレイナ先生は真顔で言った。
やっぱり意地悪な人だ。
僕の直感は正しかった。
「ほら、続きをしましょ?」
イレイナ先生は座る僕と向かい合うように、座った。
「ここ……触れて下さい」
先生は、自分の胸を示した。
僕はキャミソールの上から胸を触る。
うっすら乳首が浮き出ていた。
イレイナ先生の小振りな胸は小振り故に想像していたよりも、固かった。揉む最中、乳首が引っ掛かり、びんびんに立っているのが伝わった。
「乳首、硬くなってますね先生」
先生は感じているのか、俯いて何も言わなくなった。
しかし、荒い息遣いだけは部屋中に広がる。
「はぁ……はぁ……もっと強く揉んでも良いですよ」
僕は言われた通り指先に力を入れて、やや鷲掴みするように乳房を揉みしだいた。
「あんっ……、あっ……は……」
先生の可愛い喘ぎ声が聞こえた。普段とは違い少し声色が高い。
僕は両手で先生の胸を揉みながら、左右の乳房を寄せて谷間がどれほど作れるか確認してみた。
とても股間は挟めそうにないが、ペン一本は挟めそうに感じた。
「暑い……」
先生は着ていたキャミソールを自ら脱ぎ捨てた。
華奢な上半身が露わになる。
先生は乱れた髪の毛を手櫛で整えている。
真っ白で控えめな胸にしては、大きい乳首だった。
乳輪の色も真っ白な肌と対比すると少し茶色い。
しかし、それは返って健康的な色合いに映り、人形のように見えるイレイナ先生の容姿にやっと人間的な部分を見つけた感じがした。
「先生、寝て下さい」
「うん……」
先生は素直に従い、仰向けになった。
青いリボンがついた可愛いパンツのクロッチが僕の方を覗いている。
僕はイレイナ先生に覆い被さり、その乳首に吸い付いた。
顔を近づけると、蒸れたような熱気が先生から伝わる。
「はぁん……あっ…気持ちいい」
先生は腰をくねらせ感じている。
イレイナ先生の胸に甘えている。
僕も、頭に血流が巡り息が上がる。
「ちゅぱ、レロ…ピチュ…」
僕は自分の性欲に任せて、先生の乳房をありったけなぶる。
部屋中にいやらしい吸引音が響く。
隣に聞こえないだろうか。そんな気持ちが一瞬よぎったがどうでも良く感じた。
「レロ……ピチュピチュ…」
先生は途中から僕の頭を抱えて、僕の吸い付く姿をずっと顔を赤らめて見ていた。
先端を甘噛みしたり、舌先で乳首を転がしたり、色んな事をする度に、先生の身体はびくんと反応する。
「あぁ〜凄いっ、本当に気持ち良いです……」
先生が喜んでいるのを聞くと、僕も何だか嬉しくなった。
僕は再度先端を甘噛みする。
「あっ……もう少しだけ強くても大丈夫ですよ……」
先程も同じ事を言われた。
イレイナ先生は強めな刺激が好きなのだろうか。
言われた通り、少しだけ顎の力を強めると、先生の身体がびくんと跳ねた。
先生の童顔で真っ白な顔が蝋燭の明かりと興奮で赤く染め上がる。
灰色の髪は乱れてベッドに不規則に広がっている。
可愛いかった。
先生は恍惚とした表情で僕を見る。
「男の子になってましたね……。私の胸に夢中になって……。少しカッコ良く感じましたよ」
「あ……ありがとうございます」
僕は顔を上げてそう言った。
先生が赤面してそんな事を言うから僕もなんだか恥ずかしくなった。
イレイナ先生は腰をモゾモゾと動かしながら
「それでなんですが……そろそろ……こちらを触って欲しくて……」
イレイナ先生は自身で自らの秘部に触れ、
「ほら……こんなになってしまいましたね……」
僕の目の前で乱れた髪を直しつつ、指に付いた愛液の系を見せてきた。
続く。