光銃閃姫レイガンスリンガー! 〜爆乳生意気変身ヒロイン、わからせヴィランに屈服宣言!?〜 作:オリーブドラブ
――遡ること、約1時間前。西暦2121年、6月某日。
眠ることを知らぬ夜の東京は、日付が変わってもなお絶えず輝きを放ち、この街並みに彩りを添えている。その中で無数に聳え立つ摩天楼が、アスファルトの上を駆ける1台のバイクを見下ろしていた。
『ちょ、ちょっと待ってくれよ
「だったら
遥か後方から追走するパトカーを置き去りに、夜の東京を疾走する流線型のオートバイ。ピンクに塗装されたその愛車を乗りこなしていたのは――ベージュのブレザーに袖を通した、小柄な女子高生であった。
中学生と見紛うほどの短身に反して、足元が見えなくなるほどに実っているたわわな双丘。なだらかなラインを描くボディラインに、安産型の豊満な
その表情に小生意気な笑みを浮かべながら――
『そういうわけにはいかないよ! 君のスーツは特別なんだ、万一奴らに奪われてしまったら……!』
「はぁ? 私が万に一つでも私が負けるとでも思ってるわけ? ……ま、荻田さんには私の強さなんて分かるわけないかぁ、新人さんですもんねー」
『き、君ねぇっ……!』
「いーいですかぁ? このまま奴らに逃げられたりしたら、それこそ警察の面目丸潰れなんですよぉ? その前に、この
相変わらずのスタンドプレーで現場に急行しようとしている風花は、誠史の言葉にもまるで耳を貸さない。何を言われても小馬鹿にするような悪態をつくばかりで、スピードを落とすつもりは全くないようだった。
――1ヶ月前に壊滅したと言われていた、国際犯罪組織「
組織再興を目指している彼らをこのままを逃せば、どれほどの規模になって帰ってくるか分からない。悪の芽を未然に摘むためにも、素早く対応せねばならないという彼女の言い分は正論――なのだが。
「まぁ、見ていてください。ニューヨークでも大活躍だった、この私の力を目にすれば――2度とイキったりなんか出来なくなりますからぁっ!」
『ちょっ……!』
その点を差し引いてもなお、目に余るほどに自信過剰な彼女の振る舞いは。警視庁としても誠史個人としても、頭を抱えているところなのである。
そのスペックをフルに活かし、全世界を股に掛けてヒーロー活動を続けてきた彼女だが。実戦経験をいくら重ねても、協調性とは程遠いその性格の方は、相変わらずのようであった。
件の残党が潜伏しているという廃ビルを発見した彼女は、歳不相応に実った果実を上下に弾ませて――愛車を道路の外側へと滑らせていく。
ボブカットに切り揃えられた黒髪を揺らす、彼女の身体を乗せたピンクのオートバイは。高速道路のフェンスに乗り上げると、その勢いのまま東京の夜空へと駆け上がっていた。
「なぁっ……!?」
「おっ先〜!」
それはTURBO-SQUASHERの常軌を逸した加速と、風花自身のテクニックがあってこそ成し得る荒技。ただのパトカーに乗っているただの新米刑事では、後を追うことなど出来るはずがない。
決められた道を進むしかない誠史のパトカーを置き去りに、摩天楼の空を舞う風花。その大ジャンプによって、ただでさえ際どいミニスカートは挑発的にはためき――
だが、そこにあったのはただの下着ではない。
大きく白い巨尻を剥き出しにしている、ピンク色のTバック。の、ようにも見えるその物体は――薄く強靭な特殊合金によって構成されていた。
身長に対してあまりにも大きなサイズでありながら、巨尻によってはちきれんばかりに張り詰めているそれは、えげつないほどに
「んっ♥――
そこの
微かに甘い息を溢した彼女が、そう叫んだ瞬間。
見る者の欲望を刺激する、彼女の淫らな肢体を隠していた、ベージュのブレザーが。体格に見合わぬ、扇情的なレースのブラジャーが。雄を誘う香りを放つ、足先を守っていた靴が。ソックスが。
一つ残らず弾け飛び、女としての大切な場所を除く全ての柔肌が、露わにされてしまった。桃色の乳首を衆目から守るためのニプレスと、Tバック状の
だが、それから間もなく。粒子化されていた外骨格が、Tバック状の
やがて完成したのは、より扇情的にボディラインを強調した――レオタード状の装甲強化服だった。隙間なく彼女の肢体に張り付いているその鎧は、快活に弾むJカップの爆乳も、艶かしいラインを描く腰つきも、むっちりとした存在感を放つ巨尻も、まるで隠せていない。
肌色に近しいピンクを基調にしているデザインも相まって、装着前よりもさらに露出度が高まっているようにも見えるが。その外見に反して、非常に高い防御力を有しているのである。
そして、その細い腰に備えられたホルスターには、黄金に輝く
この鎧を纏い、背部に装備された
「ちょ、ちょっと待って……!」
「行っきますよぉッ!」
豪快に愛車を乗り捨てると、鋼鉄の翼に搭載されたスラスターの推力で、滑るように夜空を舞う風花。
「
「……あぁあっ、もぉっ!」
その絶景に思わず見惚れていた誠史を我に返らせたのは、地に墜ちゆくピンク色の特製オートバイだった。
翼をもがれたイカロスの如く、落下していく彼女の愛車を目にした彼は、苛立ちを露わにパトカーのアクセルを踏み込んでいく。けたたましく鳴り響くサイレン音が、周囲の車を次々に遠ざけていた。
――尊敬していた先輩刑事を殺されて以来、敵討ちを志してBLOOD-SPECTERを追い続けている彼だが。実際にしてきたことといえば、年端もいかない少女を戦わせ、その後ろでサポートに徹するばかり。
大人としても、刑事としても情けない限りだと、自分を責めない日はなかった。大学生の娘を遺して逝ってしまった彼の無念を背負っていながら、自分は一体何をしているのかと。
それでも。せめて、組織と対等に戦える彼女だけは、何としても守らねばならない。
それが警察官として、男として。荻田誠史に残された、最後の矜恃であった。
「手の掛かる……スーパーヒロインだよなぁッ!」
やがて高速道路を抜け、廃ビルの前に辿り着いた彼は、その目前に墜落していたTURBO-SQUASHERを発見する。
「
そして、亡き先輩の名を呼ぶ彼は。意を決してその車体を起こし、ハンドルを握り締めた――。