※この作品はR-18です。

FGO 第四特異点 仙界魔霧都市ロンドン   作:吉貝 雷

23 / 25
今回含め残り三話予定です。

第一部終章及び第二部のネタバレを含みます


第十三節 そして、霧の彼方にて 1/2

「やりましたね、先輩っ!」

「ああ。これでこのロンドンは正しい歴史に戻るんだな......」

『二人ともお疲れさま。こっちの計測器が正常に作動し次第、レイシフトさせるよ』

 

地面に寝そべる黄錦龍(ファンジンロン)が霊子が光となって立ち昇る中、石神静乃に手を伸ばす。

両者の距離は離れており、その手が届くことはない。

 

「何故だ......。既に今を生きるのはお前たちだけだというのに、何故態々苦しもうとする。救ってやったところで、誰もお前たちを認めないというのに。取り戻したところで、異界に呑まれ、殺戒を犯し、己が心を自ら打ち砕くことになるというのに。

なあ、今からでも羽化登仙に至るのは遅くはないぞ。何、お前が望むなら俺の全てを以ってカルデアを桃源郷にしてやろう」

 

「くどいぞ、黄錦龍(ファンジンロン)。救いたければお前が言っているようにお前の中で勝手に救っていろ。私は如何なる困難にも立ち向かう覚悟はできている。共に戦ってくれる仲間も、未来を託してくれた友人もいる。お前のように現実に背を向ける気は毛頭ない!」

 

「なんだ、俺に手伝えというのか。まったく、困った奴だ。いいぞ、いいぞ、持っていけ。ここから出るのに足りんだろう。何、気にするな。俺とお前の仲だろう」

 

「何をする気だ!」

私は、さも良いことを思いついたといわんがばかりの顔をした黄錦龍(ファンジンロン)を反射的に止めようとした。

 

だが、最後まで使われることの無かった黄錦龍(ファンジンロン)の魔術師が見れば羨むだろう点対称の令呪が輝く。酔っ払いが描いたか犬のような曲がりくねったそれが七画、外側から回るように消費されていく。

 

変化が起こったのは、黄錦龍(ファンジンロン)ではなく、柊四四八だった。

「これは......。どういうつもりだ」

腰に現れた見覚えのある剣に、柊四四八が黄錦龍(ファンジンロン)に問いかける。

「なんだ、そんなにうれしかったのか。お前が俺にそんなこと言うなんてなあ。愛い愛い、いいぞ、抱きしめてやろう」

そう妄想に答えた黄錦龍(ファンジンロン)は寝そべったまま、座に還っていった。

 

「最期まで人の話を聞かん奴だ」

「全くだ。それで、なんとも無いですか?四四八さん」

「何を考えていたかは知らんが、あいつ、俺の霊基を強化していったぞ。いくつか盧生の俺(夢の俺)のスキルが使えそうだ」

 

『そんなバカな。ルーラーの令呪にそこまでの力はないはずだよ!?』

 

「盧生って連中が馬鹿だからにきまってるでしょ。令呪の補助で宝具が打てるのを、令呪で宝具を作ってるとでも思ってたんじゃないの。

盧生はどんなに馬鹿げたことでも無謀なことでも成し遂げられちゃう奴らなのよ。

黄錦龍(ファンジンロン)はその中でも飛びぬけて思い込みが激しいし、召喚者としては最上の能力を持ってるのよねえ。

そんな連中に成り代わろうとか、初代も先代も何考えてたんだか」

緋衣南天が呆れたように答えた。

 

「負けたとはいえ、何故、特異点のサーヴァントがそんなことを?」

「あいつ、人類史側に呼ばれたサーヴァントよ」

 

「「『はい?』」」

 

「人類代表が人類を滅ぼそうするはずないでしょう。結果が滅びであることはあるけど」

『盧生って一体......』

「最初の盧生も人類滅ぼしかけてるし、柊四四八の言う通りに馬鹿でいいんじゃない」

 

「それは......」

四四八さんに憧れている私としては否定したいが、他ならぬ四四八さん自身が言っているだけに私は何も言えなかった。




主役はじんたん(゚∀。)y─┛~~

次回、6/6 0:00予定です。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。