うっかり、前回の投稿予定日記述を間違えていました。
それと一話あたり、2500字以上が推奨されていたのに気がつきました。
モードレッドに呼ばれて、私達が休憩から戻ると席に手書きの冊子が置かれていた。
「君たちが回収してきてくれたフランケンシュタイン博士の残したレポートの解読と僕の調査結果を報告するよ。
ただ、君たちのところのメディアさんがこの家の周辺
既に伝えてあるモードレッドと行く、人員をカルデアからなるべく多く出して欲しい」
『戦闘させない前提なら追加で4人は召喚できるよ。なるべく多くの人員を運べるサーヴァントを選出しよう』
「俺は今回のことに心当たりがある。残らせてくれ」
「そんなもんがあるなら、早く言えよ。あれか、お前が内通者だったのか?」
「なんだと!四四八さんがそんなことするはず無いだろうっ」
「先輩っ、落ち着いてくださいっ」
「やめないか、モードレッド。内通者は敵の法螺話だと言ったのは君なんだろう」
『マシュ、静乃ちゃん。こっちの準備は出来たから召喚してくれ』
耐性と運搬力を基準に選ばれたサーヴァント達とマルタさんを引き合わせて救出を頼み、部屋に戻る。
「話が前後するかもしれないけれど、まずはみんなが気になっているだろう柊の心当たりを聞こうか」
「分かった、まだ確信まで至っているわけではないということは忘れないでくれ」
「もちろんだ」
「そいつが今回の霧に関係があると思った理由は、"阿片"の一つだけだ。そいつは中国の阿片窟で生まれた、生粋の重度の阿片中毒者。中国のマフィアの頂点にまで上り詰め、都市一つを阿片に沈めている。
イギリスに現れた切っ掛けも戦争になる程の阿片を清に輸出していたのだから無くも無い。他に阿片に結び付く奴がいれば別だが、俺はカルデアの計測器が見通せないほどの魔力を含む霧が麻薬成分ではなく、阿片であると確定できたことが引っ掛かっている」
「まどろっこしいなぁ、名前と弱点をさっさと言えよ」
「そうだな。人類史が燃え尽きようとしている今、隠す必要はないか。
そいつの名は
「なんだよ、きいて損したぜ。そのぐらいじゃ座に至れねぇよ」
「確かに、錦龍が聖杯戦争の座に座れるとは思えん。だが、聖杯戦争のような万能の願望機を作ろうと思い至るのが、冬木の3人だけだと思っているのか」
『何だって!いや、そんな大規模なもの、魔術協会が知らないなんてあり得ない』
「それがあり得るんだよ、柊聖十郎の邯鄲法なら。なんせ手に入れるまでは夢に過ぎないんだからな」
「てぇと、あれか。気に食わねえが、父上みたく聖杯を手に入れたことで座に至ってるんのか、そいつは」
「いいや、阿頼耶に選ばれたか、反英霊として呼ばれたんだろう」
邯鄲法なら私も知っていた。
だが、柊聖十郎が死んだことで、既に失伝したはず。
「邯鄲法の理論は解明されていないが、俺の知っている範囲で大まかな仕組みを話そう」
『つまり、こういうことかい?邯鄲術は小聖杯が選んだ
そして、マスターの資格は、人類を愛していて、人間賛歌を持っているものだけが持つ。
黄錦龍には、その盧生の資格があったから、阿頼耶に呼ばれる又はエミヤのようなパターンもありうると』
「そんなところだ。訂正すると黄錦龍は盧生だ。邯鄲法に挑み、最後の試練として俺と戦い、敗北して消滅した」
「待って欲しい。柊聖十郎なく、どうやって挑めるんだ」
「緋衣征志郎。俺の異母兄にあたり、父親と同じく邯鄲法に行き着いた男が選んだ、世界で四人目の盧生だ」
「けど、その盧生ってのは、夢の中でしか大したことないんだろ。黄錦龍がこんな大規模なことできるのか?」
「出来る、というより錦龍が原因だった場合、今起きていることは過程に過ぎない。最悪、どちらにせよ最悪だが、人理焼却の前に歴史とカルデアが阿片の夢に沈むだろう」
「へえ、で、黄錦龍を倒す方法は?」
「盧生としての黄錦龍は外界からの影響を一切受けない。サーヴァントである以上、マスターを狙うのが確実だろう。元凶ならロンドン市民が道連れになる前に人理を修復できる」
「成る程、黄錦龍個人への対策はない訳だ。僕らは、この状況で動けている人間の中からマスターを探しだす必要があるようだね」
「まっ、どうせ霧の中心に居るだろ。
けど、わざわざ確信もなく言う必要あったか?やること変わんねえし」
「ここまで今から言う本題の前提だ。黄錦龍の協力強制は"夢を見たい"、ただそれだけだ。単純故に本格発動すれば、盧生でも堕ちる可能性がある。
サーヴァントも同様だと思っておいた方が良い。霧の中心に向かうなら、勝利も人理修復もなるべく考えるな。黄錦龍でないと確信できないなら、夢に堕ちる危険は避けた方が良い」
「面倒くせえ敵だな」
その後、ジキルからレポートの解読結果を聞いて、ロンドン市民救出作戦に合流した。
「先輩っ、敵影発見!敵性体が海魔風の触手と生み出されたシャドウサーヴァントと交戦中です」
『うーん、とりあえず触手は柊四四八の言ってた名称の、廃神と呼ぼうか』
私達が様子を窺っていると、モードレッドが二勢力に割り込み、敵性体を薙ぎ払った。
「どうせ、両方敵なんだ。ちまちました戦闘の決着なんざ、待ってられっかよ」
『ん?待てよ。廃神は廃神を生まない...、協力強制......』
「おい、カルデア。生体反応は?」
『えっ、うん。東南方向に増えたよ』
「そんじゃ、市民の可能性もあるし、行くか」
「おっと、市民の方か。重症じゃあ仕方ねえ、俺が運ぶか」
「珍しいな。足手まといは嫌いだと思っていた」
「ちっ。っるせえ、ジキルに念押しされてんだよ」
「ん?団体のお出ましだな。ホムンクルスと廃神が徒党組んでるなんざ、録な事が起きてなさそうだな」
『ううん......。すぐそこまで出てきている感覚があるんだけど』
ロマニを放置して、片手で市民を背負うモードレッドと共にホムンクルスと廃神を地道に倒していく。
「なんとか、捌ききれそうだな」
『はっ。待ってくれ!倒さずに撤退出来ないかい!?嫌な可能性が浮かんだんだけど』
「なに思ってるか、大体予想つくぜ!そんなもん、とっくに気づいてるってのっ!」
廃神に何があるというんだ。
戦いの途中、モードレッドが背負っていた市民がどろりと堕ちる。
「そんな......!?」
「今まで、私たちが倒していたのはロンドン市民だったのかっ......」
口を手で塞ぎ、込み上げてくるものを抑える。
そうだ、廃神、タタリを生み出すのは人間じゃないかっ。
そんな当たり前のことを、どうして私は考えなかった?
「おい。カルデアにいる奴!元に戻せんのか、こいつら」
『構成物質は信じられないことに人間そのものだから可能性はあるけど、こっちは霧の所為で常に情報にノイズが掛かっているから、正直元を断つ方が早そうだ』
「そりゃ、分かりやすくていいなっ。石神っ、廃神と戦えねえなら、ホムンクルス全部倒しとけ」
次回、2/7 0:00投稿。
来週から加筆訂正を始めますが、大筋の展開に変更はありません
黄錦龍を混ぜられそうなら、イベント終了後に短編で書きたい(゚∀。)y─┛~~