※この作品はR-18です。

カルデア甘やかしライフ、射精するだけで誉められたい   作:37級犬築士

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パイセンの甘やかしは舌が溶けるぐらい甘い


(2) 会話パート、回想、キス、ぱふぱふ

 

 

 

~数時間前~

 

 

 

 

 明日がハロウィン。だけど気が早いのか前日からもうハロウィンの夜が来た、トリック・オア・トリートを子供たちが叫ぶ中、マスターである自分もまた徐福ちゃんの後ろを追って虞美人パイセンのいる部屋へと

 

「ハッピーハロウィンですよ虞っさま!!どうか、この徐福めにトリック&トリートを!」

 

「はいはい、お菓子あげるから静かにしなさい」

 

 事前に用意していたのか、木網の籠に入った菓子を徐福ちゃんに手渡した。ドライだけどなんだかんだ徐福ちゃんを想ってくれている良いパイセンに口角が緩む。

 

「ねえ、何その顔……ドライな癖して甘いところがあるなぁとか思ってたら焼くわよ」

 

「そうだぞマスター!おまえなあ、わかってんだろうなぁ!?」

 

 見事な腰巾着感、同調してやいのやいの叫ぶ徐福ちゃんのテシテシ叩く攻撃が地味に痛い。ほんと、ほんと痛い

 

「ふん、それで用は終わり?さ、早く行きなさい……私、ここで本読んでるから」

 

「虞っさまも遊びましょうよ!食堂でパーティーですよ、陽キャですよ!とりあえずポンポン叫んでたらハイになれますよ!!」

 

「ちょっと、この子何か変なものでも食べた?いつも愉快だけど……なんか、興奮のタガが外れてないかしら?」

 

 元気いっぱい徐福ちゃん、わちゃわちゃ声高にはしゃぎまくって、その結果

 

「ひゃっほぉおお!?ハッピー虞っ様ラブフォーエバーハロウィーーーンッ!!?」

 

急に頭から湯気が噴く。ぽふん、と

 

 そして倒れた。鼻血出してる。

 

「甘いの食べ過ぎ?」

 

「イエス」

 

「そう、ならこれ手作りなのね……どれだけ試食したのよ、食べかす付いてるし」

 

 気絶する徐福ちゃんを抱えるパイセン、徐福ちゃんの手に握られた綺麗な包を受け取った。中はジャックオランタンのかぼちゃクッキー、そして虞美人草の花を模した模様のアイシングクッキーだ。

 

 手伝って試食もしたから、その甘ったるさやお茶も紅茶もコーヒーも進む進む。

 

「……甘いわね」

 

 一口かじったパイセンも思わずうなってしまった。しかし、不思議と尾を引く味。試食で余った奴をいっぱい食べてしまった徐福ちゃんも無理ないこと

 

「美味しいわね……あんたも手伝ったの。やるじゃない」

 

 誉められた。

 

 普段からあたりの強いパイセンの褒め言葉、これはうれしみ

 

「で、あんたは?」

 

「?」

 

「あんたは、何を用意したの?」

 

「??」

 

 

 質問の意図が分からず自然と視界を斜めにしてしまった。

 

 パイセンはそんな自分を見て、なにやら嬉しそうに口角を釣り上げる。美麗な顔で浮かべる笑み、蠱惑的でいじらしい。

 

 席を立ち、椅子に徐福ちゃんを置いてこちらに迫る。 

 

 圧を感じる。

 

 

「……トリック・オア・トリート」

 

 

「!」

 

 

 パイセンから問われて何も答えられない。自分の用意なんて完全に失念していた。

 

 というか、徐福ちゃんと共同ってことじゃあダメなのでしょうか

 

 

「ダメ、認めない♡……ほら、答えなさい。私はあんたに言ってんの……さあ、トリック・オア・トリート♡」

 

「!」

 

 顔の良い先輩が、自分の顔の良さと魅力的なスタイルを故意に使って迫ってきた。

 

 不思議といい匂いがする。近づくとさらに顕著、眼鏡の奥に瞳から指す視線が恥ずかしい

 

 どうする、どうするべきか

 

 悩み悩んで、その結果出した答え、それは直前にカルナとボクシング談義をしていたのが悪かったのだろう。今年のハロウィンに備えて減量中のカルナにクッキーを渡したついでつい話が載ってしまって、徐福ちゃんからは急ぐぞと背中をつねられて

 

「ねえ、はっきりしなさいよ……トリートが無いなら、後は前者だけね」

 

「……ト」

 

「ん?」

 

タイミングと、度胸。実践したのは良いが、きっと使うタイミングはここじゃなかった。

 

 

「トリック・オア・トリート!!」

 

 

「——ッ」

 

 

 返す刀の反撃、パイセンは一瞬面くらった顔をして、そして呆れたように。

 

「馬鹿ね、私には今お菓子があるのよ」

 

「あ、ずるい」

 

「……そうね、それもそうだわ」

 

 協同を否定した手前、貰ったお菓子でトリートも大概だと自己完結した模様、少し考える様子

 

 パイセンは、また何か悪さを思いついた様子で首を傾けた。

 

 

「いいわ、じゃあ許します」

 

「……ッ」

 

 安堵のため息、しかし吐いた息はすぐ戻ってきた。

 

 

「悪戯していいわ、無抵抗で待ってあげるから……ほら、イタズラしていいのよ、私のか・ら・だ・に」

 

 

「——ッ!?」

 

 無事戻ってきたマイ二酸化炭素、咽てひどく咳き込んでしまった。

 

「……ッ」

 

 にまりとほほ笑み、舌なめずり。蠱惑的に近づいて、パイセンのヒールの音がカツカツと強く打ち鳴り、そして止まる。

 

 背中には壁、ヒールで高くなった目線と適当な肉体の再生癖で今日は若干身長が大きめ。

 

 見下ろしてくる目線、背伸びしないと谷間に顔が埋まってしまう。パイセンが迫ってきたら、きっとその魅惑的な膨らみで自分の顔は埋まってしまっただろう。

 

「ち、近い」

 

「近づいてんのよ♡」

 

 でも、そうならなかった。ならなかったけど、近い。近くて、そして離れない。

 

 右には扉がある。でも、右を向けばその視線を塞ぐようにパイセンの手が遮った。

 

 

「な、なぜ壁ドン」

 

「逃がさないためよ……ほら、ほらほら♡悪戯していいって言ってるんだから、近づいてきた私は無抵抗で待ってあげる♡……ここまでしたのに、貴方は何もしないのかしら?」

 

「!」

 

「いいわよ、項羽様がいないココは退屈で暇しちゃうし……あんたじゃ童貞臭いけど、我慢してあげる。ほら、どうぞ」

 

「ど、どうぞって、言われても」

 

「あるじゃない、触る所……ほら、トリックしなさい。下手でも目をつぶってあげるわ♡」

 

……ぶるんッ

 

「!」

 

 揺れる空気、胸を揺らした圧がこっちにも伝わってきた。柔らかくて、張りのある豊かな果実を虞美人は自分に差し出しているこの状況、まずい、本当にまずいッ

 

「……」

 

 けど、本当に触れていいなら

 

「…………ッ」

 

 そこに、手を伸ばしてもいいのなら

 

「……虞美人、さんッ」

 

 綺麗な貴方の、触れざるべき他人のモノである貴方の体に手を伸ばしていいのなら。

 

 

「……ッッ」

 

 自分は、衆合地獄にだって身を落としても

 

「……はい、もう終わり」

 

「!?」

 

 伸ばそうとした、けど指先が微かに動き出したらもう目の前のソレは自分の前から離れてしまった。

 

 一歩、二歩、下がって貴方は悪戯に成功したとあどけない笑いを見せている。

 

「くす、あはは……この程度にしてあげるわ。ふふ、悪戯もたまには悪くないわね」

 

「————」

 

 

 悪戯、ほんとうに悪戯だった。

 

 あどけない、無垢な心で行った。そう、納得せざるを得ない。

 

 責められない。言い聞かせて、黙って

 

「ん、どうしたのよ……まさか、残念過ぎて悲しんでるのかしら?」

 

「!」

 

 

 

……ぽろ

 

 

 

「え、嘘……マジなの?」

 

「——ッ」

 

 

 ダメだ、抑えないと。でも、拭っても拭っても涙は治まらない。

 

 恥ずかしい、抑えないといけないのに。こんな、情けない姿パイセンに晒すなんて

 

「ちょっと、あんた……あぁもう、こっち顔見せなさい」

 

「!」

 

 嫌だ、こんな情けない顔見ないで欲しい。

 

 男として情けない顔を、けどサーヴァントであるパイセンの手にかかれば腕は簡単にもがれてしまう。

 

 顔を隠す簾は巻き上げられてしまった。熱くなった顔を、パイセンの真面目な顔がまっすぐ見つめてくる。

 

「……そうね、あんたも男なのよね」

 

「ぁ、これは……いえ、期待しすぎた俺が」

 

「馬鹿、期待させた私が悪いでしょうに……もう、ああもう……調子に乗り過ぎたわね。あんたが後輩だからって……って、泣き過ぎよアンタ、子供かッ!……ぁ、あぁまたじんわりしてきたじゃない。もう、泣き止みなさいよッ……男の子でしょあんた!……ほら、顔見せなさいッ……ああもう、ほんと何よ……あんた」

 

「……ッ」

 

 暖かい、手のひらが顔を包む。

 

 いや、違う。手のひらじゃない。手は、自分の背中と後頭部に置かれている。

 

「!」

 

「こら、動かないの…………ほら、息吸っていいから、落ち着きなさい」

 

「……ッ」

 

 聞こえる。心音が聞こえる。

 

 虞美人、想い続けた異性の柔らかさと熱を自分は今一番伝わりやすい場所で感じている。

 

「…………」

 

 背中と後頭部で感じる抱きしめ方、妙に手馴れている?

 

 普段の高圧的で独善的で怠惰な先輩とは思えない。

 

 今この瞬間、この感覚は間違いなく母性を感じ取っている。

 

 

「……ッ」

 

「落ち着いた?」

 

 事務的な問いかけ、けど顔には未だに乳房の温もりが張り付いたまま。

 

 起こした顔はパイセンのお腹を見ていた。気づけば、自分は今膝立ちすら叶わないほどに脱力していたのだと気付いた。

 

「ねえ、後輩……あんた、どれだけ弱いのよ。人がちょっとあやした程度で、蕩け過ぎよ」

 

「!」 

 

 

 視点が下がった。

 

 パイセンが膝立ちになって、自分の肩をつかみ支えている。支えられていないと背骨もまっすぐできないのか、しかし徐々にめぐる感覚で首から下に硬さが戻る。

 

 吸った息を何度も半数。唾液を飲み、乾いた喉を湿らせてようやく言葉を吐き出せるようになった。

 

「……手馴れてませんか?」

 

「まっさきにそれ?」

 

「す、すみません……意外で」

 

「長く生きてたらね、子供をあやした経験ぐらいあるものよ」

 

「……な、なるほど」

 

「まあ、それはいいの……というか、あんた弱すぎ。ちょっと子供みたいに扱っただけでこうも溶けるなんて、あんたどれだけ疲れて……いや、この先は野暮ね……ごめんなさい、もういいかしら?」

 

「?」

 

「悪戯ごっこは終わり……慣れないことはすることじゃないわね。ほら、もう終わりにしましょ」

 

「終わり」

 

「えぇ、終わり……だって」

 

 一呼吸、そして呆れるように貴方は告げた

 

 

 

「これ以上、アンタの童貞臭い反応みてたら気が乗っちゃうかもしれないでしょ……私、これでも人妻なのよ」

 

 

「ッ!」

 

 人妻、先輩の口から聞かされた言葉が脳内を反響してこびりついて消えない。

 

 人妻、目の前の魅惑の美と曲線を有した相手の属性を表す言葉。ただの言葉、だけど伝える情報にはインモラルな要素を含まずにはいられない。

 

……人妻

 

 虞美人、彼女は人妻。

 

 項羽という愛すべき夫がいる、だからこれ以上を望んではいけない。だから、ダメだ。

 

 この高鳴りはダメだ。

 

 聞かれてはダメだ。

 

「……何よ、またあんた」

 

「あ、待って」

 

「顔を背けて何……ちょっと、アンタまさか」

 

 離れない。

 

 まじめな顔で、整ったその容姿の奥にある深紅の目が心の奥までも覗き込む。

 

 息が出来ない。空気が甘く湿っている。

 

「……魅了、されてるじゃないッ」

 

「!?」

 

 魅了、状態異常。

 

 自分は正常じゃない。そう、貴方が証明してしまった。

 

 だから、これは本当に良くない。あまりにも下種な行い。気の迷いのふりをして、自分は今してはいけないことをした。もう、手遅れだ。

 

 

「……あんた、何をして」

 

「————ッ」

 

 自分は、パイセンの腰に手を回して抱きしめた。

 

 セーター越しに感じる女性の肌の柔らかな質感、虞美人という魅力的過ぎる人妻の柔腰に自分は今触れてしまった。

 

 だけど、はたく音も叱責の声もない。

 

 聞こえるのは、自分の息遣いだけ。

 

 見上げるパイセン、いや虞美人は

 

 

「……そう、あんた本気なのね」

 

「!」

 

 静かに一言、そしてその目がまっすぐ自分を見てくる。

 

 目線だけで人を殺せる、そんな圧すら感じる英霊の眼光に自分は今晒されている。生殺与奪の権利すら握られている。

 

 だけど、貴女は自分の手を取って、その手を徐々に背中へと回す。

 

 

「ハッピーハロウィン……ねえ、今日はそうよね。後輩、ねえ後輩」

 

「……ぁ」

 

熱い、温もりに妙な高ぶりを感じた

 

 無感情に思えたその瞳も、今はどこか楽し気に形を変えていた。目じりが下がり、口も開いたまま閉じない。

 

 吐息が降ってきて、引きつく呼吸をする自分の口と直線で繋がった。

 

 キスの弾道に、自分はむざむざと入ってしまった。

 

だけど、動かない。

 

動くことを許さない。

 

 

「……トリック・オア・トリート」

 

 

「!!」 

 

 

 少し大きな先輩は、上から覆いかぶさるキスをする。

 

 唇が熱い、舌がくすぐったい。粘膜が気持ちいい。

 

 

……にゅる、ぬるるッ

 

 

「!?」

 

 入ってくる、入ってきてしまった。

 

 人妻の虞美人先輩の口づけで、他人の舌と唾液が口の中を侵食してきた。

 

 神経がざわざわと逆波を起たせて、全身が敏感で一ミリたりとも動けない。何もしなくても気持ちいい、抱きしめられる圧だけで体が痺れる。

 

 

 

「……————ッ」

 

 

 

 痺れた体に入る刺激、優しくて丁寧な口の凌辱で体は力を抜いてしまう。

 

 抜ける力、弛緩していくから、耐える力も溶けていく。

 

 いけない、痺れてしまった体に注がれた快感は、いったいどこへと落ちていく?

 

 

 

……ビクン、ビクンッ

 

 

 

「!?」

 

 震えた、全身が電気に焼かれたかとすら思えた。

 

 

……コク、く

 

 

「……ん……ぁ、んぅ……ん、へたくそね。リードしてあげたわよ、感謝しなさい♡」

 

「———ッ」

 

 開いた口は閉じない。貝柱を切られた貝のように開いたまま、施錠できない口に貴方はなおも舌を入れる。

 

 たっぷり、注いだ唾液を倍にして取り立てられている。

 

 

「……後輩、ちょっとあんた無防備よ」

 

「!」

 

 

……くちゅ、ぬちゅ、つ

 

 

「——ん……ぅ、ん……ぁ、なによ♡……舌、動くじゃない♡」

 

 

……ぬりゅ、ぬるるッ

 

 

「……ッ……っく」

 

 全部奪われていく。まるで吸血行為を連想させる略奪、こっちに残るのは弄られたことで生じた快感と、消えない敏感な神経だけ。

 

 自分からは何もしていない。だけど、舌が動くのはきっと反射だ。

 

 キスをされている状況は変わらない。弱い弱い口の中で感じる場所を、貴女の口に捧げているだけ。

 

 舌を、舌でなめられて、扱かれるように舌を弄られる。舌裏、付け根、敏感な粘膜に触れる異物感がくすぐったくて神経がぞわぞわと逆立って、また熱いものが弾けてしまう。

 

 注がれた快感は、降りて行ってどこへ向かう。向かう場所は、出口しかない。

 

 

……ぬっちゅ………つつ、くちゅッ♡……ちゅるッ♡

 

 

「!」

 

 

「……ッ……ん、ふふ……ん♡」

 

 

……じゅる、ちゅぷく……じゅるるぅッ♡

 

 

「……ッ」

 

……っちゅ、っぷ……っぱ

 

 

「——ッ……ん、ご馳走様♡」

 

 糸を引く唾液、舌なめずり一回で糸は断たれて接続は消えた。だけど、まだ口内には浸食の名残がある。

 

 虞美人、彼女の口で貪るようなディープキスをされた名残が確かにここに残っている。嚥下していいのか、わからないまま口をずっと閉ざして自ら溺死しかねない。

 

 わからない。どうしてこうなったのか、どうしてそこまでするのか

 

 だけど、目の前の貴女は満たされた顔で、まだ何かをしようと企みほほ笑んでいる。

 

 

「……ッ」

 

 教えて欲しい、そう思い言葉を発せないまま見つめていた。

 

 

 すると、楽し気に笑いを吐き出しながら

 

 

「……ぁ、あはは……ぁ、もう蕩けすぎ。童貞臭さもここまで濃けりゃ上等ね。良い香りよ、嫌いじゃないわ」

 

「ど、どうてい……ちゃうわ」

 

「苦し紛れすぎでしょそれ……くす、ははは……悪戯よ、悪戯。言ったでしょ、ハッピーハロウィンなんでしょ、今夜は」

 

「……ぁ、それは」

 

「なら、もうそれでいいじゃない……今日はそういう日、悪戯と施しで楽しむ日なんでしょ。なら、そうすることの何が問題なのかしら?」

 

「……————ッ」

 

「そろそろ察しなさいよ……馬鹿後輩」

 

 

 キス、またキス。今度は額に、そして膝立ちになった貴方は自分を見降ろすようにして、その手が顔を固定した。

 

 視線が離れない。

 

 火照った顔は、天井の照明を逆光にしても十分すぎるほど見えてしまう。 

 

「……それは」

 

「トリック・オア・トリート……今度はあんたからで良いわ。ねえ、後輩」

 

 悪戯か施し、そのどちらかを選べという。

 

 悪戯か施しか、けどこの言葉はもうそのままの意味を持たない。人妻と同じ、発する言葉にはインモラルな意味を含んでしまう。そんな呪いが、今この場には成立している。

 

 気分が乗ってしまった貴方は、きっと狼藉を許すだろう。求めてしまっても、不遜な願いをかなえてしまうだろう。

 

 人妻であるはずの貴女が、虞美人が、今自分の為に淫靡な誘いをまずは施してきたのだ。

 

 

「退屈なのよ、項羽様のいないここは……だから、暇つぶしよ。それ以上にもならない、だから……あんたも気にしないでいい。気にしないで、欲に負けなさい」

 

「……ッ」

 

 震える口で言葉を発そうとした。けど被せるように

 

「でも、は聞きたくない……言わせないで、お願いだから」

 

「で……ぁ、あぁ……ん、っぁあッ……ぁ、本気、なんですか?」

 

「……知らない。でも、今は気がおかしくなってる……だから、いいのよ…………もう、ほら!早く言いなさいッ!言えば、良いのよッ!」

 

 あくまでも、様式を変えず。

 

 すべては今宵の行事が悪い。建前さえあればいい、そうあなたは暗に示している。

 

「言いなさいよ、後輩……じゃないと、可愛がってあげられないでしょ」 

 

「————ッ」

 

 

 もはや引く道はない。答える以外、もう選択はない。

 

 

 

「……トリック・オア・トリート」

 

 

「ん、良い子よ……褒めて上げる♡」

 

 

 

……くちゅ、ちゅッ

 

 

 優しいキスで、唇をまた塞がれた。

 

 先のことは覚えていない。ただ、夢遊病のように部屋に戻り、そして気が付いた時にはまた

 

 

 




次、本番イチャラブ浮気エッチ
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