※この作品はR-18です。

もかたんは皆の嫁   作:三ノ輪巡

2 / 5
お待たせいたしました。
むしろ、お待たせしすぎたかもしれません。
第2話になります。
エッチはありません。


オフ会イきますわ。

 オフ会の当日の都内某所。

 オフ会の日程や場所について、色々な意見が飛び交い、難航した。

○○×『もしも、オフ会にもかたんが来たらどうする?』

△□▽『そりゃ、お持ち帰り一択だろ!』

×□□『ずりーぞ!俺のほうが先だ!』

△△○『僕はむしろ輪姦シチュのほうが好きかなぁ』

○××『もしオフ会に支配人来たらどうする?』

□□☆『そりゃ、☆◯□さんをお持ち帰りしてもろてw』

☆◯□『おいマジやめろ』

 

 

 意見を出しあっている最中に、もかや支配人が参加するシチュエーションを妄想しては脱線する。

 そんな妄想を眺めては自分が求められることに興奮し、自慰に耽る日々が続く。

 それでも、オフ会計画も何度も脱線して軌道修正して、を繰り返し、ついにその当日を迎えたのであった。

 自身のお給仕はなく、そして同僚である天使なのや常夏あいみが連続してお給仕がある為に支配人も動くことが出来ない、完全にフリーな日。

これで、『オフ会しながらもかたんのお給仕見ようぜ!』なんて計画にされていたら参加することなど出来なかっただろう。

 

 ともかく、もかはオフ会会場に向かうべく自室を出る。

 自分が萌々嫁(ももか)もかだとバレないように。

眼鏡は普段から使っているから問題ない。コスプレ用のウィッグで黒のロングヘアーを装い、萌々嫁もかのシンボルとも言えるピンク系ではなく、自身本来のパーソナルカラーとしている青系のワンピースを選んだ。

下着は……何があるか分からないので、勝負下着にする。

……何を期待しているんだろうか。

 

 

 

 オフ会会場となる居酒屋には少し遅れて到着する。

 あまり早く着きすぎては、じっくり確認されて自分がもかだとバレる可能性もあるのでは?と考えた末でのこと。

 居酒屋の入り口で幹事の名を告げ、案内してもらう。

 案内された座敷では、既に20名ほどが集まり、歓談を始めていた。

 顔こそ初対面とはいえ、お互い何度も会話して気心の知れない仲になっているのだ。打ち解けあうのも早いのだろう。

 もかは、自分を通して交流の輪が出来ている様子を実際に目のあたりにして、目頭が熱くなる。

 だが、それを堪えて座敷へと上がり込んだ。

 

もか『お、遅くなってごめんなさい、も、モモですぅ』

 出来るだけ声色を変える。

 イメージとしてはな(・)の(・)ちゃんのような甘ったるい声にして誤魔化したい。

 座敷にいた男達の視線が一斉にもか……もとい、モモへと向けられる。

 もかは途端に緊張してくる。

 緊張をほぐそうとして、無意識のうちに両手は自分の胸に行き、揉みしだき始める。

 

((((((も、もかたん!?!?))))))

 おまえもか達は一瞬で見破ってしまう。

 もかの変装も変えた声色さえも、全く無意味なものだった。

 だが、おまえもか達は同時に察する。

 もかが、お忍びで参加したのだ、ということに。

 そして、その健気な変装に気付かないフリをしてあげよう、と皆が言葉にせずとも一致団結した。

 こういう時の団結力は、おまえもかならではと言える。

 

『も、もk……モモさん、どうぞこちらに』

 幹事らしき男が席を促す。

幹事『唯一の乙女様なので、お誕生席で申し訳ないですが』

 嘘である。

 もかと気付いた上で、誰かと隣り合わせにならないように、公平性を期した席の配置にしただけである。

幹事『今から飲み物を注文するところでしたが、モモさんはどうしますか?』

もか『わ、私お酒弱くてぇ……烏龍茶でお願いしますぅ』

 もかだとバレない為の芝居。

 しかし、本音はめちゃくちゃ呑みたい。

幹事『烏龍茶ですか。……皆、生ビールを注文することで一致していたんで、モモさんももし良かったら、最初の一杯だけでもお付き合いして貰えませんか?もっとも、無理にとは言いませんが』

 さりげなくビールを勧めてくる。

 もかは『そ、そこまで勧められたら、呑まないわけにはいきませんよねぇ』と、仕方なくを装いながらビールを注文する。

 仕方ないの。

 これは、幹事さんが私に無理やり勧めてくるから仕方なく呑むの。

 ホントは私、お酒弱くて呑めないんです。

 そんな言い訳を羅列(られつ)する。

 おまえもか達は皆『ごめんねぇ』と申し訳なさそうに言うが、本心は(呑みたいのを我慢しなくてええんやで)と思っていた。

 

 やがて、お通しと人数分のビールが行き渡る。

幹事『それでは、僭越ながら乾杯の音頭を取らせていただきます!……も(・)か(・)た(・)ん(・)し(・)か(・)勝(・)た(・)ん(・)!(・)と言うので、それにも(・)か(・)た(・)ん(・)!(・)でいきましょう』

幹事『もかたんしか勝たん!』

皆『『『『『『『『も勝たん!!!!』』』』』』』』

 皆でジョッキを当てる。

 もかもそれに倣って『KP!KP!』と言いながらおまえもか全員とジョッキをかち合わせ、中ジョッキのビールをグッグッグッ!と、一気に呑み干した。

 

(もかたん、『お酒弱くて呑めない』設定どこ行った!?!?!?)

 おまえもか全員が同時に思い、苦笑いしてしまう。

幹事『も、モモさん…結構呑めるじゃないですかw もう一杯イきます?』

 促してくるのを今度は断らず、普通に頼んでいた。

 既に最初の設定などないなった。

 

おまえもかA『モモさん、この唐揚げ美味しいですよ』

おまえもかB『モモさん、こっちのサラダを取り分けましょうか?』

おまえもかC『モモさん、厚焼き玉子どうぞ!』

 何やらオタサーの姫の様相を呈(てい)してきたところで、もかも察する。

 もともと空気を読むのは上手いほうなのだ。

もか『お前ら、もう私がもかたんだって気づいてるやろwww』

 ウィッグをネットごと毟(むし)りとる。

 赤みがかった茶色い地毛を手櫛(てぐし)で解かしながら皆を恨しそうに睨む。

 そんな様子におまえもか達は『可愛い……』と尊死しそうになるのを必死で堪える。

 

幹事『……入ってきた瞬間に皆察してましたがなにか?』

おまえもかA『いきなり人前でおっぱい揉みはじめた時は、もかたん何やってんのwwwってなったわwww』

おまえもかB『むしろ、ホントに揉むんだなー、って思ったね』

おまえもかC『こんなに可愛いコが来て、もかたんだと思わないわけがないwww』

おまえもかD『もかたん、普段のパーソナルカラーが青って言ってたしね』

おまえもかE『どうしてこれで、バレないと思ったのか』

 

 

 散々な言われようである。

 しかし、今や隠す必要もなくなったところで、もかはオフ会を存分に楽しんだ。

 無論、しこたま呑んだ。




まぁ、オフ会に参加できない人のことを考えて、オフ会に参加しない、という選択肢を選ぶのがリアルのもかたんだと思いますが。

あと、『呑めない』って言ってる人に無理やり呑ませてはいけませんよ。
いいですか、これはフリではないですからね!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。