エリスとセラ、二人は揃ってテクテクと指し示された倉庫へと向かって歩いていく。
すると目の前に一人のぼろ布を纏った少女が蹲っていた。
「…………ぅぅ……、ぁぁ……。……して……、ゆる……。うぅっ、…………めんなさ……。…………っぁ」
二人が探しているシンシアではない事は、風体からして間違いない。
蹲って力なくうつむき、地面に向かって何事かぶつぶつと一人呟き続けている。
間違いなくこの街特有の何かの非道の被害者であろうその少女。
ぼろ布の隙間から見える肌は、傷だらけ痣だらけで血色は悪く、腕には無数の注射痕のようなものすらあった。
「うわ、だ、大丈夫……?」
「やめときなさいよ。珍しくもないわ。こんな事」
そのあまりにも可哀想なその様子に思わず声を掛けてしまう無垢なセラと、自身の過去を振り返ったのか苦々しげな様子でセラを止めようとするエリス。
「そんなこと言ってもエリスちゃん。可哀想だよ」
「だからって助けられるわけないでしょ。キリが無いわ」
「ぁ…………。お、女、の子…………? 白い、子と、……褐色の子……? あっ。あぁ、ぅぅぅっ、…………めんなさい、ごめんなさい…………。ごめんなさい……」
蹲っていた少女は声を掛けてきたセラに気付いたのか、顔を上げると痩せこけて焦点の合わなくなった瞳でぼんやりと二人を見上げる。
そして明らかに鈍っているであろう脳裏で何かに気付いたのか、セラを一度見た後にゆっくりとエリスの方へと視線を移した。
謝罪の言葉を口にしながら。
「ん? どうしたのよ?」
エリスが視線に気づく。
少女は緩慢な動きで這うようにして肘を使い、ゆっくりと、ゆっくりとエリスに近づいていく。
「あ、あの……。わた、し……。あ、ぁあ……。おね、お願い……。それ、それを……。ごめん、なさ……」
「大分末期ね。それ、ってさっきセラが貰ったクスリのことかしらね。それならそっちの白いのが持ってるわよ」
「あ、これのこと?」
襤褸切れの少女がエリスの前まで来たところで、セラは腰元から先程の白い錠剤を取り出す。
エリスもさすがに思う所があるのか、軽く溜息をつきながら、少女の前にしゃがみ込んで彼女を覗き込む。
「この手の症状ならクスリを飲めば一時的にはマシよね。飲む?」
「あ、ちが……。わた、私……。…………ょうの…………。……れ……み……」
「は?」
ちゃっ、という金属が地を擦れるような音が聞こえる。
少女がよろよろと身体を起こして手を伸ばし、エリスの両肩をその細く枯れ木のように痩せ細った手で必死に掴む。
ここに来て、エリスとセラは最も油断していたと言えるだろう。
さしたる障害も無く、シンシア探しは進行しており、罠とはいえ手がかりも向こうからやってきた。
哀れな少女は可哀想だが、出来る事などほとんどない。
少し慰めてからセラの持っている薬を飲ませ、薬が効いている内に先に行けばいいと、そんな風にエリスは考えていた。
だが、荒事に疎いエリスとセラは知らなかった。
常に身の危険に晒されている悪徳の街で、シンシアという極上の肉達磨を所有する事の出来るほどの人物が、いかに用心深く、狡猾で、邪知に富んでいるかということを。
エリスもセラもが想像できないほどの悪辣な罠が、この街では平然と行われることを、彼女達は、知らない。
ぶづりっ
「いたっ! えっ?」
「青の……蝶……っ。入れ墨……っ。ごめんなさい。ごめんなさいごめんなさいごめんなさいぃっっっ!!!」
ざりざりざりざりざりぃぃっ
「いづぅぅっっ!!? な、なに!? いだぁっ!? 肩っ!? いぎっ、なにこれっ、指先が、食い込んっ、痛い痛い痛い! はなっ、せっ! 爪!? いいぃぁあぁっ!!?」
「これをっ、消せばっ! 青の蝶を、潰せばっ! ごめんなさいっ! ごめんなさいごめんなさいっ! 許してくださいっ、ごめんなさいぃっ!」
痩せこけて襤褸切れをまとっただけの少女の指には、なぜか鉄の爪が縫い付けられていた。
その五指十本の鉄の爪が今、エリスの両肩を掴み、抉る様にその柔肌を削っている。
虚ろな瞳ながらも少女の目的は明確だ。
エリスの両肩に彫られた2匹の青い蝶の入れ墨。
少女は必至の形相だ。
間違いなく常軌を逸している。
肉体的には脆弱なエリスの細腕では振りほどけない程の気狂いの如き加減の無さで、エリスの両肩にある2匹の青い蝶を切り刻んでいく。
突然の事態にパニックに陥っていた僅かの間に、エリスの蝶は無惨に切り裂かれ血まみれにされていってしまう。
「い、いだぁっ! セ、セラっ! ぜらぁっ! あにしてるのよっ! 早く! 早くこいつ! どけて!!!」
「あっ……、はっ!! ご、ごめんエリスちゃん!!」
急に訪れた流血の混迷についていけていなかったセラが、エリスの叫びに我を取り戻す。
慌てて少女に取り付くと、その怪力でエリスから凶刃を引きはがす。
ぞりぞりぞりぃっ
「いだぁぁぁっっ!!」
剥される時も爪を立てていた少女によって、最後に一際深い爪痕がエリスの肩に刻まれる。
「あぁあああぁっ。うあぁぁあっっああっあああっ!!!」
「ちょ、ちょっと暴れないでって!」
「うぅぅっ、こ、こいつっ!!」
暴れる少女を抑えようとセラが手をまわすが、力はあっても不慣れなセラは上手に少女を取り押さえることが出来ず手を焼いている。
そこに突然の傷を負わされて怒ったエリスが、少女をギラッと睨みつける。
「移動」の力だ。
もはや危険をもたらす対象となった少女を害物とみなして、どこかへ飛ばしてしまおうと意思の力を込める。
「……………………あ」
だが、何も起こらない。
エリスは本来、ただの人間で、普通のひ弱で脆弱で弱者でしかない幼女である。
そんなエリスを絶対強者たらしめている「移動」の力の源泉は、彼女の身体に住みついた4匹の青い次元蝶によるものだ。
傷つけられれば当然のように力を喪う。
エリスは移動の力を使えない、無力な幼女へと堕ちてしまうのだ。
だがまだ、両肩の2匹を潰されただけだ。
左の外腿と右の内股に彫られた2匹は健在である。
しかし普段そうした異常事態に不慣れなエリスでは、残った二匹の蝶だけで異能を顕現させるには慣らしが必要であった。
その結果としての不発。
強力無比な異能に対し、弱すぎる肉体とそこに刻まれた彼女の弱点。
知っていれば対処出来るかもしれない、準備が出来るなら対応されることもあるかもしれない。
しかしこの街に来たのも、いやこの世界に来たのすら初めてだというのに最初から弱点がバレていたのは何故なのか。
なぜこれほど的確に狙われたのか、エリスはそれまでの余裕が吹き飛ぶほどの身の危険を感じてしまう。
だが、両肩に深く刻まれた傷は重く、痛みが彼女に思考の継続を許さない。
「うああぁぁっ、いたいっ、いたいっ。うぅぅぅっっ」
彼女は痛みに耐えるように唸るしかなかった。
そうしてエリスが移動の力を一時的に封じられ、肩の激痛に苦しんで膝を突き呻いている間に、状況は更に悪化していく。
そう。
ここからが悪辣さの真骨頂。
無敵の前衛と無比の後衛を一人ずつ確実に、無駄なく潰すための策略の仕上げ。
これから起こる非道の極みは全て計画づくのもの。
エリスとセラが、この街で暴れはじめてすぐに、シンシアを所有する悪玉がシンシアから聞き出した二人の特徴弱点を全て把握した上で行う、外道。
二人には分からぬことだが、今のシンシアはまともではない。
両腕、両足をゴブリンによって切り落とされ、彼らの孕み袋へ。
数か月の凌辱の果てに、ゴブリン達の体液に半ば溺れるような恥辱の極みの中で救出されるも、肉ダルマとなったシンシアを救いだしたのは無道の悪漢達。
すぐにシンシアは彼らの都合の良いオナホールとして慰み者にされ、孕まされ、心までもが穢されていく。
そして瞳になんの活力も映さなくなった後に、売られ、今の飼い主の所有物となった。
半女神ゆえか崩れることのない豊満な胸と肢体は、彼女の持ち主の股間を大いに悦ばせた。
そして彼が飽きる程にシンシアを啼かせた後には、様々なクスリの数々。
強制的に膣を締めるもの。
触れられただけで絶頂してしまうもの。
意に反して愛さえ持つ従順な雌奴隷になってしまうもの。
ありとあらゆる責め苦は、シンシアを壊した。
時折、その超常的な頑健さでもって正気に戻ってしまうことも最早不幸の一助となり、シンシアは所有者に逆らうことが出来なくなっていた。
結果として聞かれれば喋ってしまう。囀ってしまう。
エリスの「移動」の力。青い蝶の入れ墨が源であること。傷つければ失われること。
セラの「無知全能」の力。自己においては全能だが、無知ゆえに自身が「穢れなき神」であることを自覚することで発揮されるその力。穢してしまえば全てを失うというその事実までも。
だから所有者は算盤を弾いた。
無力で幼くも美しい極上の生きた肉人形が二つも手に入れられると確信を抱いて。
その手駒として、クスリに堕ちていた哀れな少女は選ばれ、指に鉄爪を縫い付けられて送り込まれた。
褐色の幼女に刻まれた青い蝶を傷つければ、より沢山のクスリがもらえると言い含められて。
哀れな少女は目的を達してしまった。
今やエリスは移動の力を使えない。
次はセラが無力になる番だった。
「ああああぁぁぁっ!!! うああああっ! 蝶っ! 蝶をっっ!! 蝶をヤれば、クスリっ、クスリもらえるのっ!! おくすりぃぃぃっ!!!」
「あー、もう! 暴れないでよ! クスリ、クスリだね! ほら! これ飲んで! 楽になるから!」
セラが暴れる少女を慣れない手つきでなんとか抑え付けながら、先程悪漢のリーダーからもらったクスリを少女の口に入れて、飲ませる。
悪漢が渡してきたクスリがどういった効果の媚薬かは分からないが、多少は大人しくなるはずだ。
少なくともエリスをこれ以上傷つけようと暴れまわる余裕はなくなるに違いない。
痛みによって明確な危機を感じ、少女を吹き飛ばそうとしたエリスとは違い、セラにはまだ余裕がある。
その為、目の前に見えた安易な解決法に手を伸ばしてしまう。
「んぐっ……っ。ごくっ」
「ほ、ほら。これで少しはマシだよね。そうだよねエリスちゃん?」
「ぅうぅっ、そ、そうね。応急処置に、過ぎる、けど……。暴れられるよりは、いいわね……。いつつっ。あぁぁ、痛い。本当に久しぶりね、こんな痛み……。ぐっ」
禁断症状で暴れる患者に一時的にクスリを投与する。
確かに緊急的な応急処置で、それ自体は今の状況を考えれば正しい判断であった。
「ぐっ!? うぐごごぉっ!!?」
「えっ、ど、どうしたの!? 大丈夫!?」
だが少女は苦しみだす。
さて、クスリは、果たして少女に飲ませたクスリは、本当に媚薬のようなただ気持ちよくなるだけのクスリだったのだろうか?
それは一体誰が保証したのだろうか。
敵に渡されたクスリが本当にその物であると、確認はしたのだろうか。
クスリは、一粒で少女を殺す、毒薬だったのでは、ないだろうか?
「おごおぉっぉぉぉっっ!!?」
「え、な、なんで!? どういうこと!?」
「うぐあああああっ、うぎぃぃぃいぃっっっ!!?」
少女が大量に吐血する。
とめどなく血を吐き続け、苦しみだす。
びちゃちゃっと、少女の股から何かが零れる。
とめどない血だ。
液体ばかりではない、内臓だったとおぼしき半固形物まで含まれている。
「あぐぇああああああっっ、えごぉぉおっっっ!!!」
「や、だ、だめっ! 待って! なんで!!?」
「う、嘘……」
少女の体内で胃液と急速に反応し、劇薬と化した毒薬は少女の内臓全てを瞬く間に腐食し、爛れさせ腐らせていった。
セラもエリスも呆然とそれを見ている事しか出来ない。
「ごぼっ、がぼっ。げぶっ……。がっ」
「あっ、あっ、あぁっ。う、嘘っ、なんで、いやだっ。し、死なない、でっ。だめ、あぁっ!?」
「なんなのよ、これ……」
エリスも目の前で全身を爛れさせながら死んでいく凄惨な少女を目の前に、肩の痛みも忘れてガクガクと恐ろしさに身を震わせてしまう。
べちゃっという音が辺りに響く。
セラの小さな手から少女だったものが崩れ落ちたのだ。
あっという間だった。
支える箇所も既に失われるほどに、少女は徹底的に死んでしまった。
セラが飲ませた、クスリによって。
セラの、手によって。
「うあっ、ああああっ、ああああっ!! わた、私っ、私ぃぃぃっ!!?」
事実に気がついて悲鳴を上げるセラ。
セラが殺してしまった。
少女を。
穢れなき神であるはずの、セラが。
殺すだろうか、少女を。
穢れなき者が殺すだろうか。
毒で、臓腑を腐らせて、血反吐を吐かせる様な残虐な行いをするだろうか。
「それ」を行った、セラは、もう、「穢れなき神」といえるのであろうか。
「うあぁぁあ………………」
セラの自我が揺らいでいく。
穢れなき神である自負が崩れていく。
エリスはセラの力の源泉までは知り得ていない。
ただ彼女が「無知全能」であるとシンシアから聞いていただけだ。
ゆえにエリスは今のセラに掛ける言葉を持たず、嘆くセラをただ見つめていた。
だが、セラは今急速にその神性を喪っていっていた。
自覚しているのだ、「自分が」「少女を」「殺した」ことを。
「私が……。殺した……」
少女だった残骸の血の海にまみれて、呆然と呟くセラ。
彼女はもうほとんど見た目通りだけの無力な白の幼女へと堕ちつつあった。
そこに突如、場違いな男の声が聞こえてくる。
「はー、全く。ほんとですね。こんな幼女が、クスリに堕ちた哀れな少女を毒薬で殺すなんて、世も末ですね。全く嘆かわしい」
「…………え?」
「どうしました? 元『穢れなき神様』? 無垢な善人を殺して穢れた気分はどうですか? スカっとでもしましたか?」
「ち、ちが、私は……。殺すつもりなんてっ」
場に表れた男の声は、愉悦に満ちて、慇懃無礼な軽薄さを持っていた。
反射的に否定しようとするセラに対して、言葉を返す。
「いぃーやっ。殺したのは貴女ですよ! 毒薬を、自らの手で、少女に飲ませた! 殺人以外のなんだと? 貴女はもう人殺しの穢れた存在なんですよ!」
「うああああああああ!!!!! う、嘘、嘘っ。いやだあああああ!!!!」
「汚らわしい殺人者め! 未だ貴様は神を名乗るつもりか! 殺した少女の血に浴しながら清き者を名乗るつもりか!!」
「ああああああ!!!! ごめんなさい! ごめんなさい! ごめんなさいいいいい!!!」
「……な、何が起こってるのよ……」
アルカイックな笑みを浮かべて、白い幼女セラに少しずつ近づいていき、彼女を次々と責めたてるその男。
彼は明らかに全てを知っていて、セラを攻撃していた。
エリスは自分が無力化されていることもあって、今は傍観者でいる事しか出来ない。
悲劇というドラマチックが過ぎる舞台を、見ている事しかできない。
やがてセラが嘆き疲れて、パタリ、と倒れる。
糸が切れたかのようだった。
「ふむ。ここまでやれば大丈夫でしょうか。思った以上に上手くいきましたね」
「あ、あんた……、誰なのよ……」
「あぁ、分かりませんか? 私は貴女達が探している物の所有者ですよ。名前は、アズラク、といいます」
「物……?」
「ふふ、事態についていけていないのですね? そんな姿は見た目どおりで大変愛らしい。いい玩具になりそうです。シンシアという名前がついているあの肉人形ですよ」
「っっ!!! シンシア! あんたがシンシアを!!」
探していた名前が出て、エリスは両肩を抑えながらも立ち上がる。
ここまで言われれば誰でも分かる。
全ての糸を引いていたのは目の前の、このアズラクという男だ。
「そうです。ま、今の所有者ですよ。しかし驚きましたね。人工女神に、概念さえ移動させるという異能者ですか」
「な、なんで私達の、ことを……」
「聞いたからですよ。シンシアから。性格も特徴も能力も弱点も。全部。ま、その途中で何回か彼女は辛い目にあいましたけど、その成果はあったようですね。こうして、二人とも、今から私の物だ。くくくくっ!」
「え……。あっ、う、嘘!? 私も!?」
今の今までその可能性に気付いていなかったのか、エリスがはっと気づいて大声を上げる。
なぜ狙われないと思っていたのか。
男を煽るその挑発的な衣装と、その身体で。
「当然でしょう? この後、たぁっぷりと犯して、責めて、苛んで、私の為の生きた肉人形にしてあげますから。楽しみにしててくださいね……?」
「ひっ。い、いやよ! そんなの! に、逃げ……っ」
男の狂気に晒されてエリスがその綺麗な顔を歪める。
怯えたエリスは後ずさりながら、なんとか移動の力を発動させようとするが、腿だけにいる二匹の蝶ではコントロールが利かず、逃げ出せない。
「あっ、くそっ! は、早くっ! うぅっ!」
「む、逃げるつもりですか、それは困りますね。ほら、抑え付けて早く焼きなさい」
「えっ、や、やだっ! 放せっ! 放しなさいよっ!!」
アズラクの合図ですぐにエリスの背後から男達が表れると、彼女を抑え付ける。
男達の手には赤く熱せられた焼き鏝が握られていた。
「え……。まさか、それ……っ」
「蝶を全て潰せば、移動はもう出来ない。私のシンシアはそう教えてくれましたよ」
「シ、シンシアっ……っ! い、いやいやいや!! やめてよっ! やっ……っ、づぅぅぅうぅううぅうっっっ!!!!?」
暴れた所で所詮は幼女の力。
軽々と男達の手によって焼き鏝が、左の太ももと、右の内股に押し付けられる。
「あづぅぅぅぅうぅっっっっ!!!? んぎぃぃぃっっっ!!!! い、いやだっ! わた、私はもう! あんな性奴隷は、いやよっ! 絶対にいやっ! あぐぅぅぅぅぅつっっっ!!?」
「あぁ、トラウマがあるんでしたね。それは愉しみ。精一杯過去の恥辱を思い出させてあげることと致しましょう」
「あぎっ、いぎっ、うっ。あっ…………っ」
焼き鏝の熱さ痛みに耐えかねて、エリスの意識が暗転する。
瞳を上に転がし、小さく呻いた後に力なく倒れる。
エリスの4つの次元蝶は切り裂かれ、焼き潰されて、全て消えてしまったのだった。
これで彼女はもう永遠にただの幼女だ。
「さ、これで完璧です。お前達、私の新しいオナホールが手に入りましたよ。部屋に運びなさい」
「「へいっ、親分っ」」
男達の野太い声が響く。
アズラクはこの街の支配者。
逆らう者はいない。
そんな男の搦め手に狙われ、エリスとセラは、持てる異能を全て失わされてしまう。
地に崩れ落ちた、エリスとセラは幼い幼い幼女然としている。
そしてこれから先は、それが正である。
もはや世界を次元をすら移動する能力者もいなければ、穢れなき不倒の神もいないのだ。
そこには二体の新しくも幼い幼女が、性的な目的で消費されていく生肉人形としてのこれからの運命を待つばかりであった。
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