ユニオンのフラッグファイターであるグラハメ・エーカーは、同期のカタギリと共にAEUの新型モビルスーツのデモンストレーションを見に来ていた。グラハメとカタギリは客席に座り、新型イナクトの圧倒的な機体性能を目の当たりにしていた。
だが、そんな時である。別のモビルスーツがデモンストレーション会場に向かって飛んできた。あれもAEUの新型なのか? 観客はみな最初にそう感じただろう。しかし、その直感は間違いだった。
「我々はソレスタルビーイング。精液を使用する性行為を根絶するために作られた、私設武装組織だ」
会場にやってきたモビルスーツのスピーカーから、そんな声が流れた。
「AEUを性行為ほう助国と断定。武力介入を開始する」
そう言うと、謎のモビルスーツはAEUの新型のコックピットをこじ開けた。すると、なんということだろう。中で男女がセックスしているではないか。男のほうはパイロットスーツを着ていて、女の方は新宿駅東口から徒歩5分のところにある風俗店「にゃんにゃんパラダイス」に勤めていそうな服装をしている。性行為を邪魔されたパイロットは腹を立て、謎のモビルスーツに向かってこう怒鳴った。
「オレはAEUのエース、ハメ撮りック・コーラサワーだ! 人様のセックスに土足で踏み込みやがって、どうなるかわかってんだろうなぁ?」
だが、謎のモビルスーツはコーラサワーの怒りを無視し、そのまま彼にビームライフルを撃ち込んだ。
「うぎゃああ!!! オレはスペシャルで! 2000回で!! 模擬戦なんだよォ~!!」
遺言を残し、コーラサワーと女は消滅した。あっけない死である。
「目標の死亡を確認。エクシア、帰還する」
謎のモビルスーツはそう言って、どこかへ飛んで帰ってしまった。あの謎のモビルスーツの名前はエクシアと言うらしい。パイロットがスピーカーのスイッチを入れっぱなしにしているのか、パイロットの声は外に筒抜けであった。
「ほう……。圧倒的な差だったな。あんなモビルスーツを開発していたのは、一体どこの国なのだろう?」
関心したグラハメは、隣にいたカタギリにそう問いかけた。
「ユニオンでも人革連でもなさそうだね。とすると、アナルビーズ共和国じゃないかな?」
「アナルビーズ共和国? 初めて聞くが、どこの国だ?」
「アナル太平洋の中心に位置する孤島さ。アナルビーズを輸出することで外貨を獲得している、小さな国だよ」
「なるほど、覚えておこう。さすがカタギリ、地理にも詳しいとはな」
グラハムはそう言って、会話を締めくくった。