人体改造
洗脳
ニプルファック
花騎士死亡
リリィウッド地下、妖精マニュ達の集落よりも尚深層。
守護神蟲ミズウォルムの動向を探るべく潜っていた騎士団長と花騎士達だったが、かの大害虫の本隊は世界花の力のみならぬ春庭全ての力の根源、原初の混沌の世界へ侵攻を進めていた。
その情報を地上に持ち帰るべく、ミズウォルムに寄生洗脳された大型害虫達を相手に奮戦する一同に、突如として地震と地盤沈下が襲いかかる。
ミズウォルムの分隊が密かに仕掛けた罠に、彼女らは嵌められてしまったのだ。
「あっ!?」
「ゼラニウム!」
そして砕けた地面が拡げた口の中に、ゼラニウムが飲み込まれていった。
咄嗟にクロユリが伸ばした手は、彼女に届かなかった。
「ひええ…ぜ、ゼラニウムさんが落ちて…」
「あの穴の中にも、害虫がいるかもしれません! すぐに」
ミントの叫びは、更なる震動によって遮られる。
一同が飛びのいた瞬間、直前までいた場所は瞬く間に降り注いだ大量の岩石と土砂で閉ざされる。
ミズウォルムの寄生していた大型害虫達も残らず潰され、恐らく全滅しただろうが、再生するミズウォルムには何の痛痒もないだろう。
こうしてゼラニウムだけが、部隊から引き離されてしまった。
「大変! 早く助けに行かないと!」
早々の救出を望む一同ではあったが、ゼラニウムの下へ向かう為の経路はセダムの星詠みを以ってしても詳細に分からず、しかも占いでも予見出来なかった害虫の襲撃が増えてきた事もあり、ナーエの安全の為にも一先ずマニュの村への帰還を優先し、改めてゼラニウムの救出準備を整える事とした。
闇雲に地下を彷徨うよりは、万全を期して救出に向かう方が、ゼラニウムの助かる確率も上がる筈だ。
ミントとカイコウズは何か言いたげであったものの。
「案ずるな。あいつはああ見えて、中々しぶとい奴なんだ」
一番の友であるクロユリにそう言われては、もうどうにも出来なかった。
その一言には、正直に言えない彼女の願いも籠っていただろう。
どうか無事でいてほしい、と。
だが、彼女はその選択を、後悔する事になる。
「くぅっ…ふ、ぅっ、ふぅーっ…」
クロユリ達が落ちたゼラニウムの救出について試行錯誤していた正にその時、崖の下では、ゼラニウムが簀巻きにされたような姿勢でミズウォルムらに身をくるまれ、呻いていた。
大害虫の分隊が作り上げた渓谷に落とされた彼女をまず出迎えたのが、柔らかな肉質を持つ芋虫型や軟体の蛞蝓型などによる緩衝材だった。
ミズウォルムの寄生で精神の死を迎えていた害虫らは、花騎士の落下の衝撃による肉体の死を迎えると同時に、等しく内部に蓄えていたガスをばらまく。人の神経伝達に作用して手足を麻痺させる、無色無臭の毒ガスだ。例え花騎士であっても、効果が出るまではその存在に気付くものはいないだろう。
ゼラニウムもリリィウッドの屈指の実力者ではあるが、毒ガスの海となっている事に気付ける筈も無く、芋虫共のクッションから降りると同時に駆け、生き残っていた害虫達と交戦してしまった。
全滅させて一息吐くとそのまま崖を登攀出来ないかと試みたが、手を岩場に掛けた所で毒が効力を発揮、そのまま崩れ落ちる。
毒を吸わされた事に気付くも、もはや抵抗の手段が無い彼女を隠れていたミズウォルム分隊が囲み、現状に到る。
「はぁっ、ふぅっ、な、にが、守護神虫、よ…この、変態共…っ」
絡みついたミズウォルム達に全身を這い回られ、呻きながらも忌々しげに呟くゼラニウム。
蚯蚓達は絡みついているだけではなく、蛇体から得体の知れない透明な液を分泌し、服の上から虜囚の全身へ塗り込んでいく。
どうにか動かせる部分で身じろぎするゼラニウムに、まるで更に興奮を誘われたかの如きしつこさと淫猥さで纏わりつき、嫌悪に満ちた声を上げさせる。
だが、しばらくすると、害虫の行為に不快感しか抱いていなかった筈のゼラニウムの口から、喘ぎを堪えているような甘い吐息が漏れ始める。
「くっ、あっ、ふっ、うぐっ、ふぅ、ふぅぅっ、くぅ!?」
ゼラニウムが呻く。苦痛ではなく、快楽によって。
世の男達の目を引く豊満な媚肉は、蠢く蚯蚓の群れに包まれて、淫猥に上気していた。
ミズウォルムが彼女に塗り込んだ物。それは花騎士を堕落させる為だけに生み出された、媚薬だった。
「なん、っで、こん、な……はぁっ、はぁっ、ひっ、ぃぃっ!?」
自分の身体はどうなっているのか。困惑しながら向けた視線の先に、服の上からでもはっきりと形が分かる程にしこり立った乳首があった。
呆然と自分の乳首を見るゼラニウムの上で、蚯蚓らはゆっくりと艶肉を戒めている衣服を、一枚一枚剥ぎ取っていく。
それはまるで処刑の場面を見せつけんとしているようだった。
露出させられた自らの胸の中央、息を荒くして怯える眼前にそそり立つ両乳首に、ミズウォルムがゆっくりと噛みついていくのを、ゼラニウムは見ていることしか出来なかった。
かぷり、と音がしたように思えた次の瞬間、今までの人生で味わった事の無い強烈な快感が、左右の乳首から同時に脳髄を貫く。
恋焦がれる騎士団長との性の交わりの中でも味わった事の無い、いや、味わってはならない悦びだった。
「はぐああぁぁあぁっ!?」
胴体が激しく仰け反り、振り回されるおっぱいの先に更に強く噛み付かれる。
媚毒が更に浸透し、乳首から乳房全体に疼きが感染していく。
炎症反応を起こしたのか、両乳は見る間にパンパンに張り詰めていく。
それが余計に乳房を性衝動の塊へと変貌させ、官能を誘う。
「ふぎゃあああああああっ!? ち、く、びぃひぃぃぃぃっ! おっぱあああああああ!? ほおおおおおおおっ! やめってっ、ごりゅごりゅすりゅの、やめえ゛え゛え゛え゛え゛え゛ぇぇっ! たすっ、け、え゛え゛え゛え゛っ! くろ、ゆりぃぃぃぃぃぃ! だ、んちょ、お、さあああぁぁぁぁ! だぢゅげれえええええええええ!!」
この場にいない者達に助けを求めてしまうほど、凶悪な刺激。
花騎士としての矜持を打ち砕き、魂までも屈服、隷従せしめんとする邪悪な肉悦に翻弄され、ゼラニウムは痙攣しながらひたすら嬌声を上げ続けた。
両目はくるくると白黒の反復を繰り返し、全身を包む衣類は股座も含めて噴き出た汗か媚薬液か判別がつかないほどぐっしょり濡れ、快楽と恐怖と絶望が綯い交ぜになった顔は涙と鼻水と涎で滅茶苦茶に汚れ。
十数分後に反応が収まった時には、彼女はもう無表情のまま膜が張ったように濁り曇った瞳から静かに涙を流し、微かな喘ぎを漏らす事しか出来なくなってしまっていた。
女陰こそ犯されていなくとも、もはや蹂躙の限りを尽くされたと言っても良い程度に惨い有様であったが、ミズウォルムはまだ何かをするつもりらしかった。
意識が朦朧としたままのゼラニウムの乳房を取り囲み、乳全体に一斉に噛み付いていったのだ。
「へひぇっ、はっぎゃあああああああっ!」
牝肉の訴える凶暴な衝動に抗えず、海老反りに身体を跳ね上げて喚くゼラニウム。
だが、一時に大量の衝撃を受けた脳はもう限界だったらしく、そのままぐったりと四肢を投げ出し、意識を途絶させてしまう。
しかし彼女の都合など大害虫には知った事ではなく、更に乳房に牙を喰い込ませ、精神を投げ出したままのゼラニウムを啼かせる。
獲物が気絶し、無駄な動きをしなくなった事で作業を進めやすくなったミズウォルムは、より苛烈に、より無情に少女の艶かしい姿態を弄んでいった。
そして数時間後、牝贄が意識を取り戻した時。
「な……に、これ………?」
ただでさえ大きかった彼女の胸は、人知を超えた巨大な肉塊と化していた。
片房の半径だけでも数メートルは下らない、恥辱の結晶。
元々爆乳だったゼラニウムではあるが、自身の胴体すら上回られてしまっては、絶句せざるを得ない。
何故か辺りにミズウォルムが見当たらなくなっていたが、ここまでのとんでもない人体改造されてしまっては、気にかける余裕は無いだろう。
「これ、が、わたしの、おっぱい?」
呆然としたまま呟くゼラニウムに、その通りだ、といわんばかりの奇怪な拍動が宣告する。
恐ろしいまでに肥大した、乳房の中から。
「え……」
わけも分からず、じっと自身の肥大乳房を眺めるゼラニウムの心拍に、別の鼓動のようなものが何重にも被さる。大きな乳全体にでたらめに分布したそれらが重なったのは一度だけで、以後はそれぞれの鼓動が好き勝手にゼラニウム乳を伝わり、不可思議な異物感と共に乳内移動を繰り返す。
目を疑う彼女の前、肥大乳房は全体をぼこぼこと蠢かせ、先の乳首責めにも匹敵する快感を産み出していく。
乳を内側から押し広げられていく異常な感覚に、ゼラニウムの口が自然と無様な鳴き声を吐き出す。
「な、に゛ぃっ!? なんな…の゛ほお゛ぉぉぉぉっ♡」
先の乳辱の際はただ快楽に押し流されるばかりだったが、今度の彼女の肉体は、極悦に翻弄されることなく、正面から全てを味わい飲み下していく。
身体が変化させられてしまった事を証明するように。
「に゛ゃぁぁにぃい゛ひひひひぃぃィッ♡ な゛んれぇぇ゛♡ ぎもぢよすぎィッ♡ わらひのかりゃだ、どぉなっちゃ、あがああああああああっ♡」
よがり狂うゼラニウムに真相を告げようとしているのか、乳房全体に蔓延っていた肉悦が乳首へと集まってゆく。
一際狂的な叫喚を喉から迸らせた瞬間、まるで食い破ったような勢いで乳首穴を大きく拡げ、大量のミズウォルムが顔を覗かせた。
乳首に点在する母乳を出す為の穴を拡張し、更にその先に存在する乳腺を拡げ尽くし、ゼラニウムの乳房はもはやゼラニウム本人のものではなく、ミズウォルム達の共有財産と言うべきものに貶められていた。
ミズウォルムは立ち去ったのではなく、ゼラニウムの超乳の内側を自分達の領域として改造していたのだった。
「はへ――――――あ、は」
僅かな間、きょとんとした顔をしたゼラニウムだったが、なにか合点がいった様子で口許を緩ませた。
「そっか……私、ミズウォルムに寄生されたんだ……もう、ミズウォルムのものになっちゃったんだ」
無意識にまで隷属の自覚を促すその一言を吐いた瞬間、ゼラニウムの内から、なにか大切なものが失われていった。
世界花の加護を、漠然とした力から自己を強化する力へと確立させる心の芯を打ち砕かれた彼女は、もうミズウォルムに抵抗出来なかった。
その変化を嗅ぎ取ったミズウォルムは再びゼラニウムの乳内へ潜り込み、最後の仕上げを開始した。
強力で優秀な花騎士を、完全に自分の手駒へと堕とす為に。
「おへえ゛え゛え゛え゛♡ おっぱいぃ♡ おっぱいがぁぁああぁああっ♡」
超乳全体に散らばったミズウォルムが、害虫に寄生し操る時と同じように、特殊な洗脳成分を放出してゆく。
乳の中から全身に洗脳汚染を広げられてゆくゼラニウムの口はだらしなく三日月に緩み、上反った瞳は白目を剥き、股座からは滾々と白濁汁が溢れ滴る。
涙と鼻水と涎と汗でぐちゃぐちゃになった顔は、人体改造をされる前と違い、ただ肉の快楽を貪る雌奴隷のものへと変わり果て。
そしてついに、世界花の加護でどうにか抑制されていた毒素を自らの意思で受け入れたゼラニウムの乳は、屈服の証として大量の母乳を噴き上げた。
天高く噴き上がった濃厚なそれは、敗北の白旗の代用品だと言わんばかりに盛大で、光の薄い地の底でも、辺り一面が真っ白に染め上げられてしまったのが分かった。
「ミルク、で、ぢゃ、だぁぁ♡ ほお゛お゛お゛♡ わらひのおっぱいのまけっ♡ みじゅぉりゅむにまけちゃ、あはあっ♡」
敗北宣言するゼラニウムに洗脳成分が完全に浸透し、まるでクロユリや団長といった大切な人々との思い出を母乳に変えて噴出させ、今までの彼女全てを廃棄させるかのように、脳内を真っ白に染め上げていく。
「おごべへえ゛え゛え゛え゛え゛っ♡ みじゅうぉるむしゃまにふくじゅーしたおっぱいっ、ミルクでっ……イッっぐう゛ゥゥゥゥッ♡」
一際凄まじい奔流が天に噴き上がり、最大級の乳絶頂を迎えたゼラニウムの意識が再び堕ちる。
こうして花騎士としてのゼラニウムは生涯を終え、ミズウォルムを崇拝し、自らが愛した人々すら平然と差し出す雌奴隷ゼラニウムが新生した。
『ごめんねクロユリ♡ 私、ミズウォルム様の奴隷になったんだ♡』
『クロユリ、ミズウォルム様を受け入れてよ♡ 私と一緒に、ミズウォルム様に忠誠を誓ってよ♡』
『ミズウォルム様の邪魔をする目障りな団長には、ここで死んでもらうね』
『ごめんねクロユリ…止めてくれて、ありがとう』
「う、わ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ァ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ!」
悍ましい記憶に心を掻き乱され、汗みずくで飛び起きたクロユリを迎えたのは、清潔な医療用テントの白い内壁、血臭と消毒液の混ざった不快な臭い、負傷した花騎士達の苦鳴、医師花騎士の痛ましげな視線。
ここはコダイバナの戦場最前線。
リリィウッドでミズウォルムを打破した後、クロユリは再びここに戻ってきた。
その傍らに、ゼラニウムはいなかった。
「はっ、はっ、はっ……」
半ば呆然としたまま項垂れて荒く呼吸をするクロユリに、医師花騎士は彼女が付近一帯の害虫を斃した後に倒れ、随伴していた花騎士達にここに連れてこられたのだと伝える。
「…………………余計な事を」
ぼそりと呟かれた投げ遣りな一言は、怪我人達の呻きをぬって医師に届いていた。
自分の死を望む言葉を吐く花騎士など、普通であれば怒りを買うばかりであったろうが、此度ばかりは話が違った。
害虫に寄生、洗脳された花騎士の相棒…ゼラニウムを、自分自身の手で殺す事になったのだから。
ゼラニウムの最期を夢に見てしまう為眠れず、食事もろくに摂らず、以前より痩せ細りながらしかし害虫への殺意に満ち満ちた目をした今のクロユリの姿は、死神というより、ベルガモットバレーの山深き地などで伝承として語られる鬼のようだった。
周りの全てを拒絶するクロユリに威圧されながらも、医師はブロッサムヒルの騎士団長、例の【太陽の剣の遣い手】である騎士団長からクロユリ宛に来ていた手紙を渡そうとする。
だが彼女は、受け取りを拒否した。もう、クロユリの精神は限界だったのだ。
ゼラニウムと会うより遥か前から、友誼を結んだ者達は害虫に殺し尽くされ。
ゼラニウムが一番長く傍にいてくれたのに、その彼女はよりにもよって自分で殺す事になった。
団長と共にいても、悲惨な結末を迎えるに決まっている。もうそれは、クロユリの中での決定事項だった。
そのまま出ていこうとする自分を力尽くでも止めようとする医師を強引に押し退け、枯れた世界花の方へ歩を進める。
コダイバナ復興拠点に近づいていた凶悪害虫達を、瞬く間に膾切りにして惨殺し、幽鬼じみた足取りのまま戦場へ向かう。
「殺せ…誰か私を殺せ」
生きる屍のようにふらふらと戦場を漂流しながら、全身に染みついた死神の呪力は、彼女を死に誘う事は無い。
限界を迎えた精神は死を望みながらも、相方を堕落せしめた害虫への憎悪が、自刃や無抵抗を許してくれない。
今日もまたクロユリは、害虫の牙が自身を引き裂く事を望みながら、死地を彷徨う。
「ゼラニウムの所へ逝かせてくれ」