※この作品はR-18です。

煌めく花壇に注ぐ汚穢   作:虫饅頭

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悪堕ち
精神崩壊
人体改造
スカトロ
苗床


深林腐花

「ちゅっ♡ ちゅばっ♡ あは、はぁ、はぁ、わらひの、だんなひゃま♡ あいひてまひゅ♡ ちゅぶ、ちゅっ♡」

 

「んぐむっ、ぢゅっ、ん、む……ぐっ……や、め…………っ」

 

 凶悪な害虫の蔓延る森林の深奥で、不浄な容姿から放たれる穢れの気配を隠しもしない巨大な黄金虫型害虫とその眷属らの生殖器に、腹を異様に膨らませた二人の花騎士が奉仕していた。

 辺り一面には腐った糞便の汚臭と、害虫から発せられる毒素や体臭による異臭の混合した悪臭が充満しており、木々や草花はこの一帯だけ奇妙に捻れたような様態と病的な色彩を示す。

 異常極まる環境の中、心底愛おしそうに巨大黄金虫の陰茎を指で擦りながら舐めしゃぶっている、汚れきった黄色の髪にピンクのリボンを付けた全裸の花騎士。もう一人の方の、黄色の髪に大きな花飾りを付けた花騎士は、泥のような塊で手足を包まれ樹木の根本に仰向けで拘束されたまま、小型黄金虫共の男性器を口に突き入れられたり全身に擦り付けられたりしている。こちらは衣類と大きなマフラーを纏ったままだが、殆ど破けて全裸と大差無く、しかも大量の汚物がへばりつき、むしろ全裸の方がまだマシな有様だった。

 二人の人間の限界を突破しているとしか思えない位に膨らまされた腹を見ると、害虫の子を孕まされていると大半の者は思うだろうが、そのボテ腹の中に詰まっているのは子供ではない。大便だ。黄金虫型害虫によって腸内に注入された特殊な毒素が腸管に作用し、世界花の加護の力と魔力を糞へと絶え間無く変換していた。

 この花騎士達は生き別れていた実の姉妹であり、その名をキンセンカ、カレンデュラと言った。

 キンセンカがこの森の近くでの討伐任務中に敗北して連れ去られてから二月程。別の騎士団から姉の行方を辿って来たカレンデュラが、せめて遺留品だけでも見つからないかと捜索していた最中に絶望的な再会を果たし、動揺のあまり救出失敗して囚われてから一週間程になる。

 

「お、ね、ぶぐぐっ、おねえちゃ、う゛お゛ぶっ」

 

 大量に突き入れられた小型黄金虫の陰茎によって呼吸困難に陥り、反射的に姉に助けを求めてしまうカレンデュラの声に、大型害虫に口淫していたキンセンカが気付く。

 

「大丈夫、カレンデュラちゃん? 貴方達、カレンデュラおばさんが苦しいって言ってるよ。カレンデュラちゃんが大好きなのは分かるけど、順番にね」

 

 焦点の合っていない目をしたキンセンカの指示により、カレンデュラの顔に我先にと殺到していた子害虫共は、順番で少しもめるような仕草こそ見せたものの、大人しく一匹ずつ並んでカレンデュラに口淫を求めた。

 花騎士の言葉に害虫が従うというだけで驚きだが、発言しているのは害虫の群れの性奴隷に貶められている敗者の花騎士だ。もし外部からこの光景を見るものがいたら、更に驚愕していることだろう。

 だが、実際の所では、そこまで驚く理由は無かった。この場にいる子害虫の全て、カレンデュラに求愛している子害虫達全部が、キンセンカの子供達なのだ。

 母親の言いつけ通りに一列に並ぶ子害虫は、しかし性欲を我慢しているわけではなく、若く可愛く美しい叔母のほっそりした手足や妊婦を上回る程に膨らまされた蛙腹に陽物を熱心に擦り付けている。

 そして今まさにカレンデュラの口を独占している個体は、この女は自分のモノだと主張するように花騎士の頭を節足で押さえ込み、夢中で腰を降っている。

 さながら母親であるキンセンカが妹であるカレンデュラを追い求めてきた執着が、捻れた形で子供らに受け継がれたようだった。

 

「じゅぼっ、じゅ、ずっ、ずぢゅぶぅうぅ! ぶっ!? ぐっ、ごほっ、げぼぉっ!」

 

 抵抗の手段も害虫の陰茎を咬みきる顎の力も無く、ただただ姉同様の害虫陰茎奉仕装置として扱われるカレンデュラ。

 だが口内射精を果たし、子害虫が渋々次の相手に番を譲ろうとした時。

 

「はぁ……はぁ……ぅぐっ!? あ、あっ! これ……っ、おなか、があっ!?」

 

 カレンデュラは苦しげに呻き、同時にボテ腹の中から腸蠕動の異音が派手に響く。

 たちまち彼女に群がっていた子害虫達は離れていき、ひくついている肛門を凝視する。脱糞を待っているのだ。

 害虫達に見られながらの排泄は数日前にも経験しているとはいえ、人同士でも見せつけたりしない恥ずべき場所にまじまじと大勢の熱視線を送られ、カレンデュラは羞恥も露に赤面のまま俯いて歯を食い縛り、排泄を堪える。

 助かる手段など無いが、無抵抗のまま衆人環視ならぬ衆虫環視の中での屈辱的な排泄を何度も体験させられるなど勘弁であったし、その排泄の後の害虫の行為によって味わう悍ましさも二度と御免だった。

 しかし黄金虫害虫の注入した特殊な毒によって膓に施された魔力糞便化の仕組みにより、哀れな花騎士の腸内に蓄えられた糞便の量は数日排泄しなかったなんて程度のものではなくなっている。腹が破裂してもおかしくない膨張具合からして、普通ならば最低でも半年は溜め込んでいないと蓄えられない量だ。直腸ギリギリまで詰まった糞便は、意思の力で堪えきれるものではない。

 さらに腸全体に影響している害虫毒は、蠕動を抑制する成分こそ薄れて排泄活動を再開させたものの、催淫成分はまだ腸壁に宿便と共にこびりついている。彼女の感じている腹痛と便意は残留毒素によって快感へと置換され、意識が飛びそうなまでの激烈さで腸の持ち主を虐げる。

 長時間の我慢など不可能だった。

 

「嫌ぁぁ……はぁ、はぁ……ウンチして、気持ち良くなるなんてぇぇ……お姉ちゃぁん……」

 

 間近に迫る乙女として絶対に味わいたくない最悪の辱めの時を想像し、落涙するカレンデュラ。

 物事の最悪を想像することで失敗に備え、また失敗した際の精神の安寧を図るのが常となっている彼女でも、流石にこれから起こる一連の事象は数日前まで想像などしていなかった。そして実際経験させられてしまった今となっても思い出したくないだろう。

 だが残酷にも少女の膓は限界に至り、絶望の時を迎える。

 

「う、あ、や、だ、でる、でちゃう、おねがい、みないで……みないでぇぇぇえぇぇえっ!!」

 

 恥辱の嘆きと醜悪な排泄音。放出された汚物はかなりの硬さを誇っているが柔軟でもあり、割れたり千切れたりせず一本線のまま現に産出されていく。

 カレンデュラの口から迸る叫びは、最初こそ嫌悪や悲哀に満ちていたものの、毒による快楽変換でやがて甘い響きが混じりだし、遂には完全な喘ぎ声に成り果ててしまっていた。

 

「うああああああ! あお、おおおおおおっ! 嫌なのにっ、いやらろ、お゛、う゛あ゛お゛お゛お゛お゛っ♡ ん゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛♡ いぐっ♡ おにゃがのお゛ぐ♡ 奥がらぐるのしゅごいっ♡ みらりぇながらウンチしてっ♡ おじり゛イぎゅぅぅううぅぅ♡」

 

 限界以上に捲れ上がった肛門を硬質糞便棒が嬲り、力尽くで押し広げながら外界に産まれ堕ちる。

 強引に通過されているにも関わらず、カレンデュラの尻穴は傷一つ付く様子も無く、上の口から吐き散らされる変態悦楽の声に合わせて機嫌良く大便を吐き出していった。

 そしてカレンデュラの腹がからっぽになった頃には、糞で小さな山が出来上がってしまっていた。

 その糞山の大きさというと、カレンデュラ自身が蹲ればその中に入れてしまいそうな程に巨大だ。その威容を以って、花騎士にすらこのようなモノを作らせてしまう害虫の力の異質さ、不気味さをまざまざと見せつけていた。

 

「はーっ♡ はぁーっ♡ あぁっ、あ、ふぁ、ぁ……♡ また……害虫に見られながら、ウンチ、ぜんぶだして……あは……ぁ♡ きもちよく……な、ちゃ……たぁ……♡」

 

 恐ろしい程に敏感になった腸管から発信される排泄快楽で思考が濁り、うっとりした様子で悶えるカレンデュラ。

 暫く脱糞快楽を堪能していた彼女だったが、害虫達の歓喜に満ちた牙を鳴らす音が耳に届くと、数日前にも施された悪夢の仕打ちが想起されたらしく、瞳の焦点が戻り顔が引きつった。

 

「や、やめて……待って……そんな事しないで、お願い……」

 

 無駄と理解しながらもそう呼び掛けずにはいられないカレンデュラの目前で、彼女の排泄物は害虫に集られ、転がされて球状に整形されていく。

 弄くり回される自身の汚物から目を背けるが、汚ならしい粘着音で以て何をされているかを周囲に知らしめ、カレンデュラは耳まで真っ赤になって俯く。

 

「嫌ぁ……やめて……やめてぇ……」

 

 やがてカレンデュラの排泄した大きな汚物は丸く固まり、そこにキンセンカの子供達が次々と生殖器を突き刺して射精していく。

 汚物を構成する花騎士の老廃物と害虫の精子が結合して卵となり、魔力の流れを乱してカレンデュラ達に糞塊内の自身の存在を伝える。

 もはやカレンデュラの排泄物は害虫の卵そのもので、そこから産まれるのは害虫とカレンデュラの子供だ。キンセンカの孫であるとも付け加えておこう。

 自身の糞塊の中に形成されていく子供達を感知し、カレンデュラの脳が害虫毒素に捏造された母性本能でその者共を愛おしく思わされてしまっていく。

 数日前、ここに囚われてからの初脱糞後にもその異常感覚は味わわされていたが、二度目である今回は体内に流し込まれた害虫毒に含まれる精神汚染成分がより脳に浸透した為か、自身と害虫の間の子を愛おしく思う気持ちがより強くなっていた。

 

「お願い……いっそ殺して……」

 

 強要される母性愛の悲しみと地獄の羞恥で潤んだ瞳を害虫達に向けて懇願するが、父親害虫には無視され、子害虫達は叔母の産んだ糞卵を受精させるのに忙しく、キンセンカはその言葉を聞いてこそいるものの。

 

「苦しかったね、辛かったね、カレンデュラちゃん…でももうお姉ちゃんがいるから、大丈夫だよ。私の夫…頼りになるお義兄ちゃんもいるから心配しないでね」

 

 などと、記憶の時期系列が混濁しているような事を言いながら微笑むだけ。

 最初の内は姉を説得しようとしていたカレンデュラだったが、キンセンカの正気とはとても思えない行いと言動の数々を見た今となっては姉が発狂したという現実に向き合うしかなく、悲しげな視線を向けるしかなかった。今自分が感じている花騎士として最低最悪の屈辱を、キンセンカは一月以上もたった一人で味わい続けてきたのだから。

 そんな姉への悲哀を表明する妹の元へ、原因の一部である子害虫達が集まってきた。

 これから何をされるのかを知るカレンデュラはいやいやと首を振って拒絶するが、子虫達は特に忖度する事も無く、顎部内から触手状の舌を伸長させ、甚振るように肛門を舐りだした。

 

「あぅ……ぅ、は、ぁ…っ。んぎ…ひぃっ♡ お゛、お゛…っ♡」

 

 舌から分泌されている特殊毒液内の催淫成分が肛門粘膜から血中に侵入し、強い快感と疼きを齎す。

 数日前に初めてこれを受けた時は作業として強引かつ性急に腸全体に塗り込められ、途中で意識が飛んでしまっていたが、今回はカレンデュラの身体の負担を考慮したか、入口からじわじわと進めていくことにしたようだった。

 

「ふぅーっ、く、ぅ、ふぅーっ……! やめてぇぇ…! あついぃ…おしりあついぃ…!」

 

 カレンデュラの肛門の神経は信じられない位に鋭敏にされ、害虫の舌の一本一本がどんな風に動いているかすら精密に伝わっていく。

 ほんの僅かに動くだけでも生じさせる莫大な快楽と共に、触手舌にどんな風に自身が侵略されているか克明に知らしめられ、まだ堕ち果てていない花騎士の心を追い詰めていく。

 全身を肉悦に震えさせながらも堕落を拒絶する麗しき花騎士に、肛門への十分な毒素浸透を終えた虫達による直腸への侵攻が襲い掛かる。

 それでもまだ歯を食いしばるカレンデュラだったが、その先、結腸の領域にまで再汚染を広げられていくと、抵抗が弱まり、口から甘い声、陰唇から白みを帯びた雌汁を漏らした。

 

「あう、あうう♡ だめ、これだめっ♡ おねが、お、おおおおおおっ♡」

 

 排便によって腸壁から剥がされ効果を薄れさせた分の催淫毒が更新され、数日前と同じく生殖器以上の性感を再獲得していくカレンデュラの腸管。

 今度は意識の飛びによる逃げは許されず、最後まで余すところ無く悦楽地獄を味わう事になるだろう。

 

「あ゛っ♡ お゛おっ♡ ぉほ、ひい゛んっ♡ ぺりょぺりょ、ひゃめ…ん゛へあ゛ぁぁぁぁ♡」

 

 わざとやっているのかと思う程、大きくペチャペチャと音を立てて触手状舌で舐り込む子害虫共。

 舌触手は我先にとカレンデュラの最奥を目指し、小腸にまで侵入を果たす。

 そしてここでなんと、カレンデュラの尻にへばりつけず兄弟達が腸舐りするのを眺めていた余りの子害虫達までもが、カレンデュラの官能を刺激する声に興奮させられたか、彼女の尻穴を強引に押し広げ、触手舌を侵入させていった。

 

「奥ぅっ♡ 入りぐぢもおぐもやめ゛へぇ♡ じゅぼじゅぼさりぇちぇっ、めちゃくちゃに広げらりぇ……お゛へえ゛ぇ♡ ほぎぇげへぇぇぇぇ♡ ぷぎょぉぉぉお゛お゛♡ けちゅっ♡ けちゅあにゃっ♡ げぢゅあにゃあはぁぁぁっ♡」

 

 腸を満たす触手群が押し合い圧し合いする瞬間毎に、カレンデュラは先の排便絶頂に匹敵する境地に到り、動物の咆哮としか思えない叫喚で悦びを謳う。

 腹の表面にぼこぼこと腸内でのたうつ長舌の形が現れ、その都度彼女の口は家畜めいた無残な悲鳴を吐き、両目がくるりと上反った。

 

「お゛ーっ♡ も゛、ほ、おお゛ーっ♡ ぐぎょごぉぉおお゛おぉぉ゛おおーっ♡ んえ゛ぇぇー♡」

 

 悠然とそれを眺める父親害虫と、その陰茎から吐出された精を飲み下しつつ子供達と妹の交わりを微笑ましげに見ているキンセンカの前、カレンデュラは幾度となく肛門と腸で絶頂し、恍惚の笑みを浮かべた顔を涙と鼻水と涎でぐちょぐちょにした。

 やがて腸内への毒液塗布は終えられ、子害虫達がカレンデュラの尻から舌を抜き去る。

 

「あひゃはぁんっ♡ はぁーっ♡ はぁーっ♡ もぉ…おわりぃ…?」

 

 触手を抜かれてからっぽになった腸を満たす空虚感に、虚ろに蕩けたカレンデュラの視線は自然と舌を収めた子害虫達の口元に向かい、尻穴は再度の挿入を求めて彼らを誘惑するようにくぱくぱと淫らに開閉を繰り返す。

 だが子害虫達はその行為によって腹を減らしたらしく、堕ちかけの花騎士からの誘いにどことなく名残惜しげにしつつも、母親の元に向かい甘えるように鳴いた。

 

「お腹空いたんだね。待っててね、今ご飯用意するからね」

 

 言った途端、今度はキンセンカの腹から害虫の咆哮じみた奇怪な音が発せられた。

 苦痛など微塵も感じさせない笑顔を浮かべたキンセンカは、先程カレンデュラによって排泄物がぶちまけられた所にまで這い進むと、尻たぶに手をかけて割り広げつつ高く掲げる。

 下痢腹のような酷い音を放ちはじめた腹を圧し潰すように上半身を強引に下げ、いきんだ。

 

「ん゛ぁああっ♡ 出るっ♡ おな゛かゴロゴロしてぇっ♡ ウンコぉっ♡ 中身全部出りゅう゛♡ う゛おおっ♡ お゛お゛お゛お゛お゛お゛っ♡」

 

 下品な嬌声と下劣な排泄音。花騎士であるとはとても信じられない惨めな姿。

 ぶりゅぶりゅどぼどぼと派手な音を立てて排出され、弧を描いて地面に叩きつけられる大量の大便。絶え間無く狂った悦びを訴え続けるキンセンカの叫び。興奮して牙を打ち鳴らす子黄金虫共。

 恐ろしい勢いの汚物の噴流は数分に渡って続き、その量は苗床とされたカレンデュラの排泄物よりも遥かに多い。害虫毒による身体改造が充分でないカレンデュラの排泄物は数日貯蓄されたものだが、完全改造完了しているキンセンカの腸管は毎日この量の排泄物を作り出せる。その分毒の配合は代わり、キンセンカが腹の中に塗られる毒素には麻酔成分を差し引いた分だけ催淫成分が多くなっていた。

 腹を凹ませ、脱力してだらしなく地面に突っ伏したキンセンカは淫蕩な笑みを家族に向け。

 

「えへェ…♡ キンセンカのお腹の中で作ったウンコ…召し上がれ♡」

 

 言うが早いか、子供達は母親の供した食事に我先と群がり、悍ましい音と糞の欠片を撒き散らしながら貪っていく。

 父親である大型害虫は子孫達の元気な摂食を満足気に見つつ、汚物が無くなりかけると慌てて這い寄り、自分と嫁の分を確保した。

 そしてそんな身の毛もよだつ光景を、虚ろなままの目で見ていたカレンデュラは。

 

「おいし…そう…………っ」

 

 発言してから自分が何を言ったのか気付いたらしく、呆然と目を見開いて絶句した。

 捕らえられてからの一週間、カレンデュラの食事は全て、害虫達の精液で賄われていた。

 不味く屈辱的で不衛生ではあったが、姉の汚物を食わされるよりは遥かにマシだった。というより、人の汚物などまともな精神の人間が食せる訳が無かった。

 だが、今、カレンデュラの口から発せられた言葉は、食糞を受け入れる趣旨のもの。

 堕ちた証や心変わり…などではない。黄金虫達に注ぎ込まれた特殊毒素が世界花の加護で抑制出来る限界を超え、カレンデュラの脳や消化器官を作り変えてしまったのだ。もう普通の人間の食事を消化する事は出来ないし、なにより人の食べるものに対して食欲が湧かない体になってしまった。

 人間の世界に帰る資格を失ったと気付いて唖然としているカレンデュラの傍へ、一匹の害虫がよたよたと近寄ってきて、汚物の山から千切ったらしき糞塊を差し出した。

 カレンデュラに汚物を差し出す生物の顔と胴体は人間のものであり、その顔は、血縁であるカレンデュラとキンセンカに似ていた。

 卵から孵ったばかりの、害虫と花騎士の間の子、半人半虫の子供だった。

 

「わ、た、しの……こども……」

 

 目の前にいる化物が自分の血を受け継いだ子供と……それが如何に狂った手法とはいえ……認識した瞬間、汚された脳内で母性が爆発するように湧き立ち、カレンデュラの心は砕け散った。

 脱力したまま何事かをぶつぶつ呟き、虚ろな笑いを漏らす母親を心配そうに見る子に向けられたカレンデュラの瞳は膜が張ったように曇り、内で狂気や絶望が対流していた。

 

「こんなの……耐えきれないよね……負けても、仕方ないよね、お姉ちゃん」

 

 害虫の毒とキンセンカの汚物の混合体。まともな状態の人間が食せば、確実に食中毒や消化器系の病気を免れないであろう汚穢の塊。

 しかしカレンデュラは、諦めを籠めた溜息を吐くと、自分の子に差し出された糞塊に口を付けた。

 粘着質な音を立てて自分の渡した物を咀嚼する母に、子供は喜びを露にする。

 

「………………美味しいよ」

 

 自嘲するように歪んた口元から発せられた一言は、味覚を含む身体機構を黄金虫型害虫の生活に合わせて狂わされたカレンデュラの、嘘偽り無い感想だった。

 横たわって汚物を味わうカレンデュラの傍へ、脱糞給餌を終えたばかりの姉が這い進み、優しく抱き締める。妹も汚物塊で包まれたままの手でどうにか抱き締め返す。

 

「やっと、家族に戻れたね」

 

「……うん」

 

 穢れて堕ちた姉妹は昏く澱んだ瞳を互いに向け、嬉しそうに微笑む。

 花言葉に導かれたような暗い悲しみ、悲嘆、失望に包まれた再会を経たが、こうして姉妹は心からの再会を迎え、花騎士となった当初の志を果たす事が出来た。

 外から見れば絶望しか感じ取れないかもしれないが、彼女達は今、本当に幸福と感じていた。

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