異種姦
洗脳
人体改造
ニプルファック
苗床
こちら側限定
「この跡が本物ならオレたちの世界の平行世界と言われているシルバー・レースからやってきた終焉の魔物シムレリの足跡だ。この世界の争いがいつまでもなくならないのはシルバー・レースの支配者がオレたちの世界を乱すことで裏表の関係にある自分たちの世界を平和にしようとしているのさ…そう、本に書いてあった」
正しい危機意識の啓蒙を標榜しながら、珍妙な妄想や陰鬱な放言を所構わず吹聴し、年少の花騎士らを悲しませたり騎士団長を呆れさせるといった日常を送っている花騎士ツルバキア。現在はホシクジャクのオトモであるパスコアが雨上がりの地面の泥濘につけた殻の跡を見て講釈を垂れ、アカバナスイレンを戦慄させワレモコウを呆れさせていた。
無論彼女とて、一切理由も無しに妄言をぶち上げている訳ではない。過去に物の弾みで母親に「害虫に襲われてしまえ」と言ってしまった後、本当に害虫に襲われて負傷するという口は災いの元の実体験を経験し、それと元々の悲観的な性格と妄想癖が悪い具合に組み合わさってしまった為に、周囲の者らに悲劇に対する覚悟を持てと啓蒙しようと善意で戯言を触れ回るようになったのだ。
尤も、実際には母親は軽傷であり、先の発言も騎士学校に入学するより前に言った事が卒業後に発生しただけで因果関係も何もなく、そもそも春庭の住人が害虫に襲われるのは日常茶飯事。結局の所、彼女の言葉の大半は単なる戯言に過ぎなかった。
彼女自身もこのような御伽話を本心から信じ込んでいる訳でもなく、偶々本屋で見かけて妙に心惹かれた魔導書系装幀を施された三文小説を気に入り、他者の妄想とシェアワールドした空想遊びをしていただけであった。
その筈であった。
「やっぱりこれは謎の生物の足跡だったんですね!? ごめんなさいごめんなさい私のせいで…!!」
「いや、問題ない。実はこれには解決法があってね…」
パスコアを抱いたままそんなやりとりを眺めていたワレモコウが目を疑う。ツルバキアらの背後の空間が奇妙に揺らぎ、大樹めいて虚ろな影のようなものが高く伸び上がったからだ。
よもや幻影などで身を晦ませる害虫の類ではと思い、二人に警告しようとして。
まるで硝子が割れるような音と共に空いた空間の穴に、そこから顔を覗かせた得体の知れない巨大な化け物に、絶句した。
基部となる緑色の肉塊から金属じみた質感の円筒を生やし、円筒同士を大量に肉泥で繋ぎ合わせ、更に血管か菌糸のような蔦で補強した化け物。全体像を見ると根を掘り起こされた樹木のようであり、根の部分……脚の先は全て球体を形作っていた。丁度パスコアが泥に付けた跡と同程度の足跡が残るであろう大きさのものだ。
真ん前で奇妙な儀式に移っていたツルバキアらも派手な登場を果たした妖異の存在に当然気付き、そちらに視線を送ったまま凍り付いたように動きを止める。
花騎士らの内で、春庭世界の健常なる生物としての生存本能と、世界花の加護により鋭敏になった第六感が最大級の警鐘を鳴らす。
ワレモコウとアカバナスイレンは、この異形存在はなんだか良く分からないが兎に角ヤバいと感じた程度であったが、ツルバキアはより酷く動揺していた。
「は……ぁ……? こいつ……あの本の絵の……シムレリ……?」
呟きへ返答するように、妖物のどこにあるかも判らない発声器官から、老若男女問わず無数の人間の声を混ぜ合わせたような声音で、しむれり、と鳴き声が発せられた。
瞬間、三者は各々の渾身の一撃を放っていた。
パスコアを放り出したワレモコウが魔力塊を放ち、ツルバキアの槌が振り下ろされる。臆病で卑屈なアカバナスイレンすら、本能の導くまま勇猛果敢に傘をかざして突撃していく。その表情は勇気や覚悟といったものとは程遠かったが。
だが恐慌した精神を抑え込んだ使命感と闘志は、攻撃が怪物に接触し、武器も魔力塊も体内に飲み込まれて無効化されると同時に霧散した。
普段の害虫との戦いの中でも、これと似たような事は起きる。極限指定害虫クラスならば、頑丈な外皮や異常な性質を帯びた鱗粉などで魔力攻撃を弾かれるなど珍しくもない。花騎士専用の武具の効力を著しく減衰させるアクセサ・ビィ系統に武具を噛み砕かれ、素手で戦わざるをえなくなる事態も偶にある。
だが、この奇異ななにかに挑んだ花騎士らは、今の一合だけで闘志を萎ませてしまった。
異様な雰囲気を放つ害虫ならざる化け物であるから、というだけでは勿論ない。ツルバキアは僅かな手傷を負っただけですぐに撤退しろと騒ぎ出す癖があり、アカバナスイレンは自己を過小評価する傾向があるが、今回はそれらの要素は全く関係無い。
花騎士が明確な害意、殺意を抱いて揮った世界花の力を、まるごとそのまま吸収できるような生物はスプリングガーデンにまず存在しない。吸収しやすいように装備を溶かしたり、弾かれたりして放散されるままに任せた指向性を持たない魔力を吸う害虫はごまんといるが、この異妖はそういった連中が用いる手法に頼らず、まるごと取り込んでしまっている。春庭に幻の生き物として伝わり、かの『太陽の剣』の騎士団長が出会ったという異世界生物スライム同様の能力だ。
花騎士としての経験を積んでいるからこそ感じられる危機感が、恐怖を後押しする。
「そんな、最悪だ……あれはただの与太話じゃなかったんだ……シムレリが本当にいたなら、他のシルバー・レースの生体兵器も実在するって事に……」
「ひいいいい! 嫌アアアアア!」
ズブズブと化け物に沈んでいく自身らの武器を見て呆然と呟くツルバキア、その隣でアカバナスイレンが腰を抜かして倒れる。ワレモコウは魔属性の花騎士故か、異界のものの内側に飲まれていく槌と傘、自身の魔力塊に含まれる世界花の加護が、ただ吸収されるだけでなく、検分されている事を感じ取ってしまっていた。なんの為かは不明だが、良からぬ企ての一端であろうとしか予測出来ない。
外部には見当たらない怪物の視覚が三人を捉える。先程とはどこか調子が違う声で、しむれり、の音が響く。
「さ……三十六計、逃げるに如かず、です……っ!?」
視線に感じる生理的嫌悪感に苛まれつつ振り絞った声が届いたか、ツルバキアが足の魔力稼働式車輪を急速稼働させ、アカバナスイレンとワレモコウを掴み逃走を図る。パスコアは放り出された勢いのまま、どこかへ転がっていってしまったようであった。
しかし直後、怪物の幹が左右に割れ開き、内からぬるついた粘液を垂らしつつ凄まじい勢いで伸長してきた極太の金属の管に追いつかれてしまい。
「ひっ、やめっ、お゛ぶっ!?」
三人纏めて飲み込まれ、渾身の抵抗も虚しくそのまま怪物の内側へと取り込まれていった。
事を済ませた化け物……シムレリは暫く辺りを睥睨するように枝を揺すっていたが、やがて出現した時と逆に、割れた空間を閉ざしながら自身の領域に帰っていった。
ツルバキアらがここにいたと示すものは、何も残さずに。
「うっ、ふ、く……あぅ……!」
環境音として無限に響く『しむれり』の中に、粘着質な水音、少女達の甘く悩ましい声が溶け込む。
何らかの手法で時空間に干渉しているのか、外観からは想像も出来ない程に広大なシムレリの体内に在る、有機物と無機物が混在した肉と鋼の檻の中。ナイドホグルの体内すら想起させる面積を有するそこに囚われたツルバキア達のものだ。
頭を包み込んだ触手が更に細い触手を内から伸ばし、耳から侵入して脳を弄くりまわしている。他にも身体各所に伸びた触手が針状に尖った先端を突き刺し、謎めいた妖液を哀れな被害者達に流し込んでいる。
ツルバキアが見た三文小説に描写されていた通り、繁殖の為の苗床へとされているのだ。異世界の怪物の子を産むに相応しいように、無惨な改造を施されて。
「ご、しゅじんの、所……! ふ、ぅっ、ふーっ……絶対、帰る、です……! モコウは、モコウはぁぁ……!」
「んう、ぐううぅぅ! 嫌です、もう、やだ、ああ! 団長さんに、もう顔向けできな、ひいいっ!?」
「ごめんっ、ごめんなさいっ、みんな、母ちゃん、団長っ、オレが、オレがよけいなこと、知ってたから、あがぁぁぁっ!」
端的に表現して、悲惨の一言に尽きた。
三人の改造された両乳房は身の丈とほぼ同じ……いや、僅かに上回るまで膨張させられ、大きく改造された乳首の内側、乳腺の一部は異形の子を宿す為に卵巣と子宮の機能を与えられていた。
腹もまともな人体では張り裂けているであろう程に内側から膨らまされている。臓器も滅茶苦茶に変質し、卵巣から放出される卵子は人間の精子と結合出来なくなっていた。腸管は既に分解された食物から栄養を吸収して排泄物に変える器官ではなく、化け物の幼体を産む臓器と成り果てている。
シムレリの内側に囚われているのは彼女ら三人だけではない。草鉢級にも至らない弱い世界花の加護を持った僅かな花騎士、花騎士ではない人間の女性達、カマニシさんやカミャコさんなどといった雌の害虫共も被害者となっていた。人間も害虫もなく、花騎士らと同様の改造により苗床とされたその身からは、黴の生えた金属円筒のようなものが絶え間無く産み落とされる。そして誰もかれも区別無く衰弱し、周辺には乳と腹の皮膚が惨たらしく伸びきった女性達の遺体が無数に転がっていた。
凄惨極まる地獄へと、また苗床になっている人間と害虫がシムレリ幼体を産み落とす。乳から、膣から、肛門から。断末魔に近い絶叫を迸らせながら。
花騎士ではない者達から産まれた幼体達は脆弱らしく、誕生直後に光の粒子となって死滅していた。世界花の力は春庭に通じる異空間にも影響を及ぼし、異界の侵略生物が増殖するのを防いでいるのだ。
これまでに攫われた無数の一般人と害虫との混血体は、こうしてくたばっていた為に増殖が抑制されていたのである。
では弱い加護の花騎士らの産んだ幼体シムレリはどうかと言えば、此方は産まれた直後の絶命こそしないものの、姿形の方が正常ではなかった。押し潰されたまま腐るまで放置された肉巻きおにぎりのような奇形幼体は、無駄に生命力と生き汚さを発揮しているものの、結局生命維持機構がまともに働かず、やがて全滅していた。
花騎士であろうがなかろうが、どちらにせよまともに苗床にならないのであれば、終焉の魔物などと御大層な二つ名を授けられたシムレリは永遠に無駄な子作りを繰り返し、攫われたツルバキア達も無益ではあるが春庭の害にはならずに生涯を終えられた筈である。
しかしそうはならなかった。三人共が、春庭全体の平均からするとかなり上位の加護を得ている事が仇となってしまったのだ。
実の所、このシムレリとの間に外界へと進出可能な強い子を儲けた花騎士は過去にいる。彼女自身は無理な子作りの末に大した数も産めぬまま衰弱死してしまっているのだが、大凡平均的な加護……銅鉢級以上の加護を得ている花騎士ならば、世界花の力に負けないシムレリを産めるという実績を遺してしまっていた。
三人の肥大化乳房が、内側から突き上げられるように隆起しつつ揺れる。極限まで膨れた臨月腹も同じように蠢く。
それを感知したシムレリの触手、ツルバキア達の脳を弄んでいた繊毛触手の動きが変わる。
途端。
「お゛、お゛ほ、ぉ♡ も、モコウの、モコウのあちゃまっ♡ ぶっこわれちぇ、まっちろににゃるぅ♡ いっぱい、いっぱいっ、ごしゅじんしゃまにイカしゃれちぇ♡ だんじちぇ、にゃにもっ、わかりゃにゃく、にゃあああぁあああ♡」
「らめっ♡ もぅらめれすぅっ♡ おっぱいも、おまんこも、おしりもぉっ♡ なかからっ、じゅぼじゅぼっていじめられてっ、ひっ、ひいいぃっ♡ げんかいれしゅぅっ♡」
「やっぱむりだっ♡ にんげんなんかじゃ、がんばってもかてないんだぁ♡ だんちょうごめんっ♡ オレもうかえらないっ♡ シムレリの、シムレリさまのどれいだからっ♡ いっしょうシムレリさまのあかちゃんうみまくっていきるぅっ♡」
苗床の運命を拒絶していた筈の花騎士達は、たちどころに肉悦に屈した雌奴隷へと変じる。ワレモコウの花言葉、『変化』を皮肉るように。そして魔力と世界花の加護を乳子宮、子宮、腸管内へと注ぎ込んでいく。
ワレモコウも、アカバナスイレンも、ツルバキアも。本当は、既に自我すら掌握されてしまっていた。先程の様子は、彼女らに抵抗の意思を現させる事により、世界花から更なる加護の力を供給させる為に強制された演技。脆弱な個体を全滅させる妨害要素ではあるが、幼体の滋養として、そして子供を産む装置である花騎士の身体を保つ為に、世界花の力は優れているからだ。
世界花の意思といっても、殆ど機械的なもので精査しないからこその荒業であった。
母親から魔力と加護を受け取った幼体は、次々と身を捩り、産道を潜り抜けて。
「あ゛、あ゛あ゛あ゛、から゛だ、あがぢゃん、どぐんどぐんでじて、う゛ばれ゛、ぢゃ、う゛ぅぅぅぅっ♡」
知性の無い獣同然の嬌声、汚物を排泄するような汚らしい音と共に、ワレモコウの改造増設された全身の子宮から大量の赤子がぶちまけられていく。なんらかの機械部品としか思えないもの共を。改造された臓器は出産と同時に莫大な快感をも生み、女体は母乳と愛液を噴出させつつ眼を上反らせる。
「くひぃぃぃっ♡ ぎぼじいい゛でしゅっ♡ わらひっ、あかちゃんう゛んでっ、しあわぜにっ、ひぎい゛いい゛いいい゛っ♡」
不気味に盛り上がった改造乳首に在る乳管が一斉に拡張し、乳肉内を外気に晒しながら母乳塗れの異物を吐き出していく。膣口から出てきたものは愛液に、肛門を抉じ開けて飛び出してきたもの共は腸液に塗れて産まれ、地に落着して自らを覆う母の体液を飛び散らせていく。異常な子供から跳ねた体液、あるいは乳から噴き出した母乳を浴びながら、アカバナスイレンの表情は幸福そのものに緩み果てる。
「で、でてくるうっ♡ おれのなかから、あかちゃんがぁっ♡ ばけもののかあちゃんにっ、お、あ゛、お、お゛っお゛お゛お゛お゛お゛お゛っ♡」
ツルバキアの中から産まれた赤ちゃん達は一層活きが良い。母親の乳、胎、腸から現れたばかりの赤ちゃんシムレリ達は、魔力で編まれた臍の緒……魔力過多な花騎士の持つ獣耳と同様の組成をした戒めに繋がれているが、ツルバキアの産んだ子らはもう触手を生やして自らそれを引き千切り、周囲で蠢く異母兄弟らの臍の緒も千切ってやっていた。
父親と比してかなり甲高い音色で産声を上げてのたうつ子供達。母親達は揃って淫蕩な笑みを被せられた触手の下で浮かべ、狂気じみた肉悦の残滓を堪能する。
頭の中で、再び触手が蠢きだすまでは。
「あひ……♡ ひ……♡ もこ……は……あ!? ぎ!? い゛い゛っ!」
「しあ、わしぇ、れしゅ……♡ あかちゃんうんで……こんにゃにしあわしぇれ、いいんれしょ、う、か……あえ?」
「へへ、ふひ、えへぇぇ……♡ これ……しんじつらから……♡ しかた、な、に……? あ、あ、あああ!?」
脳への凌辱により堕落した心を無理矢理矯正された花騎士らの穴へ、胤を付ける為の触手が伸びてゆく。出産と同時に噴出した母乳で出来た乳溜まりに殺到する子供達を放置し、新たな子を成す為に腐心する。
花騎士らの改造生殖器は陽物を容易く呑み込み、新たな命を宿そうと貪欲に舐めしゃぶる。身体の持ち主の今の意思に反して。
拡張乳首穴群に突き刺さる細い触手、膣を穿つ陰茎触手、肛門に深々と入り込んだ成人男性の腕並みの触手は容赦無く動き、一突き毎に精を少しずつ吐き出してゆく。
「もう、やめでっ、ほし、ですう゛うっ! 断じてっ、あなた、なんてぇっ、モコウは、受け入れな、あぎゃあああ!?」
「やだ! やだあああ! 頭がぐちゃぐちゃで、いくら私でも、こんな酷い事される、なん、ひぎっ、ぎゃああああっ!」
「こん、な、こんな、真実、なんてっ、望んでなんか……ひいっ! たすけて、だんちょ、団長、だんちょおぉぉぉぉ!?」
そのまま雌共は子宮を精に充たされ、放出していた卵子と結合させて受精卵を作る。感覚を拒絶する花騎士の魂が世界花に救援を求め、力を供給されていく。
全身に行き渡った加護の力は受精卵を育み、再び命を芽生えさせる。父親の意味不明な声と母親達の嘆きを子守唄に、祝福されざるもの共を。
このシムレリという化け物が本当に平行世界シルバー・レースから送り込まれた生体兵器かは解らない。ツルバキアが見た本の著者とシムレリの関係も解らない。ツルバキアが常々周囲に語って聞かせる陰謀論のような裏事情があるか、はたまたツルバキアの妄想遊びが偶然シムレリを引き寄せてしまったのか……何一つ定かではない。
ただ一つ確かなのは、ツルバキアらが永遠にこの地獄に囚われ、思考の自由すら許されず、かつて愛していた人や世界に害を為す化け物の子達を産み続ける事だけだった。