誤字誤用警報発令中です。
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誤字は後ほど修正予定です。
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★ 誤字誤用の修正:2021/01/15
自宅にて
■ 自宅にて
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リビングに降りると母さんが紅茶を入れてくれていた。どうやらケーキもあるみたいだ。
「お茶にしましょ...久しぶりの部屋はどうだった?何も変わらないでしょう。」
母は特に何も気に掛けるでもなくごく普通にケーキを箱から取り出し皿に乗せてこちらによこす。
「はい、どうぞ!好きだったモンブランにしたわよ。」
「あぁ、ありがとう」
俺自身、特にモンブランが好きな訳ではないがここは素直に受け取っておこう、少なくともいちごのショートケーキよりはましだ。
母親には少し話をしておこうと思った。無論、入れ替わった話をするつもりはない。これは誰にも話さない、死ぬまで持って行くつもりだ。
俺の目的に関してはいずれ必要になれば話して協力を得る日が来るかもしれないが、母さんの考えも分からないし、まだ、今は話すときじゃないと思っている。
「母さん、話があるんだけど...」
「あら、改まってなにかしら?もしかして母さんに惚れちゃった」
「...」
取り敢えず、スルーしておく。
「実は俺の事なんだけど、実は俺、事故で死んだんだ...」
「そうね、それは聞いてるわよ、一度、心肺停止の状態になったって」
「うん、そうなんだけど、そうじゃなくて、俺は夏目和人の訳なんだけど、前の和人じゃなくて別の和人になったって言うか、つまりだ、事故を契機に人格が変わったんだ。これ自体は自分で自覚している」
「う~ん、つまり和人は事故で人格が変ってしまったって事を自分で理解しているって事なのかしら?」
「うん、そういう事、その弊害もあって家族の事は忘れてないんだけど、それ以外の事は殆んど記憶がないんだ...部屋に入ってもまるで他人の部屋みたいに感じるし、社会の事なんて全然分かってないから常識はずれな事をして戸惑わせるかもしれない。」
(あぁ、私が感じた違和感はこれだったのね。どっか何か変だと思ってはいたけど、そう言われると納得できちゃうのよね。)
「母さん達の事は覚えてるの?」
「うん、最近の事は覚えてるよ。研修の前に母さんと怜奈とでお風呂に入ったし、それ以前の事も覚えているけど、幼稚園ぐらいまで遡られると印象的な事しか覚えてないな...」
「それは普通よ、人は忘れていく物だから...他に違和感はあるかしら...それに社会を知らないというのも困ったわね。あなたの場合、高校は自由ではなくて義務になってるから行かない訳には行かないし母さんとしても行って欲しいと思ってるからそれまでに何とか最低限の事は覚えなきゃだめよ。」
(事故で記憶を失ったとは言っても家族の事は覚えているって事はナギ君らしいと言えばらしいわね。)
「そうだね、一番の違いは女性に対する感覚かな。以前は興味がないっていうより気持ち悪いが近かったかな?家族は何とか我慢出来たけど、それ以外だと駄目だったかな。」
「ふーん、家族でも我慢の範囲内だったんだ、ちょっとショックだわ。でも、それがどう変わったのかしら?」
(あぁ、これも納得いくわぁ。ナギ君は優しいから口には出さないけど、他所では母親に気持ち悪いってハッキリ言う男性が多いしね。ナギ君は違うって思ってたけどそれは母親の都合のいい思い込みだったって訳ね。)
「そうだね、まるで真逆に変わったかな、昔はそんな感じだから性のあまり出てない小さい子が好きだったみたいだけど、今は全く興味がない...ある程度、女性として完成された人に惹かれるね、だからって同年齢がダメって訳ではないよ、ただ、精神的に支え合うには知らなすぎるというか頼りないよ。性欲も昔は無かったけど、今は有り余って理性で抑えるのが大変なくらい(笑)」
(これは石倉さんを選んだ理由ね。
こうやって話を聞くと判らない訳ではないけど、母親として同年齢に興味を持って欲しい。でも、それじゃ私も性的な対象って事かしらムフフッ...あっ、ダメダメ私はナギ君の母親なんだから...)
「そんなに、性欲が強くなったの?女性とセックスしたいって思うの?」
「まあ、母親に言う事じゃないかもしれないけど、ま、今回の特殊性から考えると正直な話したほうが良いと判断して言えば、したいね。よほど、対象から外れなければ誰でもOKって感じ」
(な、なに、私の大事なナギ君、ビッチになっちゃったの?世の中の女性は殆んどがビッチだからやり放題?いやいや、自由に選択できるならより選んで欲しいわ。)
「ナギ君の対象に入る人ってどんな感じ...」
「うん、まず、容姿はあまりこだわらないかな。胸は大きいのも小さいのも好きだけど、子供は要らない...上は40代ぐらいは全然OKでそれ以上でも相手次第ではOKって感じかな...」
(ひろっ、広すぎですってば、ナギ君...そんなんじゃあっちこっちから食われてしまうよ、いや、むしろ本人はそれを望んでいるのか...
まあ、どっちにしても本人が望む望まないに限らずA3Ωってランクはそうせざるを得なくなってくるわね。)
「分かったわ。とりあえず、相手の件は高校に入るまでは増やさない様に...簡単に社会の実情を説明するわ」
(これ以上、特定交際者におばさんを増やされたら母としてはたまらないわ...)
「ランクなんかついちゃってる事からもう、以前の事は覚えてなくても気づいてると思うけどこの世界、子供を作る能力を持った男性が物凄く少ないせいで女性が中心の世界になってるわよ。女性は管理職、労働は子供を作る能力のない男性の仕事として、ナギ君もいたように団体生活を送りながら働いてるの、以前は逆だったのよ。
子供を作る能力のある男性が地域ごとにまとめられて暮らしていたわ。でもそれだと子供を作る能力はあってもその行為自体に意欲的な男性は殆んど居ない、それを閉鎖的な空間に閉じ込めると能力のある男性でも出来なくなる事が頻発したのと、男性の出生率がさらに下がったの...酷い時は1%以下にまで下がったわ。
人工授精だと男は殆んど生まれないから自然交配に頼らざるを得ない。それでも男の子が生まれる確率はほんの数%しかないのが実情なの。
子供の作る能力のない男性は団体生活を送らせてもある程度のストレスは溜まるものの、それが原因で暴動になる事もない。だから表向きは管理の面や労働効率が良いから男性労働者は団体生活ってなってるけど実際は違うの...
街中に男性が溢れてたら世の女性たちはどうすると思う?
そう、拉致、誘拐が頻発するわ。そしてレイプ、でも、能力のない男性は立たないから無理やりでも立たせようとするでしょ。
男性の局部に薬を注射する事で暫くの間は勃起するの...だからって何度もやってると薬は効かなくなるし、注射を打つ場所を間違えると大変なことになるし、最悪、腐って落ちちゃうわ。
もちろん、女性が男性を攫ったりするのはもちろん、勝手に注射を打つのは違法よ。世の中は犯罪者が蔓延する事になるし、事態を恐れた子供を作る能力のある男性は家に引きこもってしまうは、ただでさえ滅亡の危機なのにそうなったら滅亡一直線でしょ。」
うーん、母さんの話を聞いて納得すると共にこりゃ大変だと思った。
まず、労働者の団体生活を止めさせることを第一の目標に考えていたけど、それを考えると簡単に実行には移せない。
よく考えてみればわかる事なのに俺も甘かったというしかないわ。つまり、現状を理解出来てないって事で現状を理解するのが先だな...まあ、その為には高校へ通うのも理解するうえで無駄ではないだろう。
「いや、はや、大変な世の中になってるね。男性の出生率はどうにかならないの?」
「研究はもちろんしてるけど、今の所、成果は上がっていないわね。でも、光明は出たのよ、自分の事は知ってるでしょう。あなたの持つ遺伝子が鍵って事ね。
今後、その遺伝子を持つ子供が増えれば世界を変える事が出来るかもしれないわ。」
「うん、知ってる。母さんも知ってるんだ...」
「もちろんよ、管理局の人間でも一部にしか知らされてないけど、母さんは保護者だから当然、知らされるわ。箝口令が引かれてたけど、和人君が退院したから、今日は発表されているはずよ。
もちろん、名前やランクは公表されないはずだけど。
国としては公表したくないのが本音だけど、世界有生殖者管理機構があるからね。ばれると厄介なの...そんな訳で和人君は重要人物になったから政府から護衛が派遣されるわ。
恐らく明日辺りには着任すると思うわ。」
「うふぇっ、護衛とか要らないよ、必要性も感じないし」
(仮に捕まっても転移で逃げられるし怪我しても死にさえしなければ直ぐに治るしって、それをたとえ母さんでも言う訳には行かないし、はぁ護衛かぁ...いや、何時でもやれる相手が増えると思えばまだマシか、でも護衛というぐらいだからごついのが来たら目も当てられないし。)
まだ見ぬ護衛に思いを馳せる和人だった。
その後も母さんからいわゆる一般常識を色々と教えてもらっていたら日が傾いてきた。母さんは夕食の支度をするって事でとりあえず話は打ち切りになった。
リビングで紅茶を飲みながらTVを見ていると俺のランクについて発表があった。
「政府発表:今までのランク制度に新しくランクを追加、ランク名はA3Ω」
説明を要約すると今までA+は国内に一人いましたが今回、命名されたA3Ωは世界に一人という希少性がある。A3はA+++の略であり最後のΩは特級のこれ以上ない精子的な意味合いもあり、今後の男性増加に期待が持たれている。という事だった。
「ただいま~」
如何やら妹が帰ってきたようだ。
「おかえり~...」
「あっ、あにぃ退院したんだね、おめでとう! あんまりお見舞に行けなくてごめんね」
「気にしなくていいよ。怜奈は部活で忙しいみたいだから」
「うん、ごめん。着替えて来るね」
怜奈はそう言うと部屋のある2階へと上がっていった。
下りて来た妹はノースリーブにホットパンツという軽装だった
ノーブラらしく乳首がキャミを押し上げているがふくらみは気持ち程度の様だった。
「おにぃ、おにぃは学校来るんでしょ。うちの学校に来るの?」
「あぁ、近いから怜奈と同じ学校にしようと思ってるよ。嫌なのか?」
妹はぶんぶんと首を振りながら否定している。
「まさかぁ、全然歓迎だよ。朝錬がない日は一緒に学校に行こうね。」
俺は私立の小中学校に通っていたが妹は私立の小中高の一貫校に通っていた。
妹は中等部、これは高等部と違うが学校自体は一緒だ。男子の場合、高校は自分で好きな所を選択が可能だ。ただ、あまり人が偏るような場合は認められない場合もあるが、殆んどの場合認められる。男子の場合、高校は義務となるので入試はないし学費もかからない。むしろ私立の場合はその他の費用、例えば学食などが無料となる場合が多く、入学時に祝い金が出るところさえある。
妹の所だと私立なので学費は無論、その他の雑費や学食も無料、さほど高額ではないものの入学祝い金も出るらしい。
「おにぃ、変わったね。」
「ん、何が?」
「色々...特になんか精悍になった気がする。猫だったのが西表山猫、ううん豹になった? 何か体も知らないうちに筋肉ついてるし、きゃしゃで細かったのが細マッチョになってるし。元からイケメンだったけどさらにイケメンになった?」
「なんだそりゃ?まあ、体は確かにな、筋肉は付くさ。それまで箸より重いものは持ったことがないような生活から、ツルハシ片手に朝から晩まで肉体労働やってたんだから...」
「そうなんだよねぇ、あにぃにそんな肉体労働が出来るとは今でも信じられないよ。」
あにぃはきゃしゃだったから立ってるだけの道路案内ですら倒れると思ってたのに、まさかの鉱山だもんねぇ...
「まあな、でも、出来なきゃ死ぬしかなかったんだよ。鉱山では疲れたとか具合が悪いですとかで休めるような場所ではなかったからね。実際俺が行っていた3カ月の間にも過労で死んでいった男もいるからね。」
「ん、あにぃは凄いよ。」
ん、確かになぁ、和人は凄かったと思うよ。強化された今の俺なら大した事ではなかったのかもしれないけど、以前の和人でよく耐えたと思うと感心する。
そう言えば彼奴はどうしてるのかなぁ...無事に天国?それとも輪廻転生?まあ、無事に逝ってくれたのならいいけどな、彼には死後位楽しくやって欲しい。
「俺、ちょっと部屋で休んで来るわ..」
「えぇっ、折角帰って来たのに...」
(折角ってなんだよ、相手しないと帰って来ないのかよ。)
「後で相手するから...」
「ん、じゃ、今日も一緒にお風呂入ろうね」
きた、来ると思ったんだ。まあ、日課だし突然入らないって選択はないよな。
「おうっ、分かった。後でな。」
「うん。」
こうして俺は2階の自分部屋に戻った。
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