ショタ主(しょたるじ)さまがプリンセスたちとコネクトしまくる話 作:古井京魚堂
最初に見つけたのはミソギだった。
「にいちゃんが知らないねえちゃんと手ぇつないで歩いてる!」
ミソギが言う「にいちゃん」とはユウキのことだ。
「どこです」
「あっちあっち」
キョウカはちょっとムっとなりながら親友が指差す方に視線を向けた。
ランドソルの商店街の雑踏の中を見知ったヒューマンの少年が、同じ年頃のエルフの少女と仲良く手をつないで歩いていた。
「あれはコッコロさん……!」
キョウカは驚いた。知り合いだ。あの特徴的な銀灰色の髪。後姿からも明らかだった。見間違えるはずもない。
何故と思ったがすぐに答えに辿りついた。
「そうか。そうするとコッコロさんが言っていた」
キョウカの中でそれまでバラバラだった二つの情報が結びついた。
頼りない年上の友人ユウキと憧れの人コッコロが探し求めていた主さま。つまりユウキこそが彼女の御主人様だったのだ。
「あっあの人のことだし、きっと迷子にならないようにああしてるんだよ」
「あははっ。言えてるー」
仲睦まじい様子に胸がチクリと痛んだ。
つい憎まれ口を叩いてしまう。
「おーいっ! にいちゃ……んぶっ。あにすんだよぅ」
二人に声を掛けようとしたミソギの口をキョウカは咄嗟にふさいでいた。そしてらしからぬ提案をする。
「追いかけよう!」
「おぉ! めっずらしーキョウカから言いだすなんて」
少女たちの尾行がはじまった。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
ユウキはコッコロと商店街に買い出しに来ていた。
十人並みならぬ十人前並みをペロリと平らげるお腹ペコペコペコリーヌを擁する美食殿の買い物は、こと食料品に関する限り、いつも宴会でも開くのかという量の仕入れとなる。
おのずと十一歳の子供ふたりが持ち運べる量ではないので、店員が後ほどまとめて配達してくれる。
だから手ぶらで歩いているし手をつなぐ余裕もある。
いみじくもキョウカが喝破した通り、ユウキがふらふらと蝶々なり大道芸人なりを追いかけて迷子にならないための対策である。
コッコロはそのつもりであったし、聞かれればそう答えるだろう。
ただし、その手のつながりが親が子の手を引く場合のそれではなく、指と指とを密接に絡ませる、いわゆる恋人つなぎである所に、本人も気づいていない、あるいは目をつぶっている願望が現れていた。
端的に言って買い出しの名を借りたデートである。
送り出したペコリーヌ、商店街の顔なじみの店主たち。みんなそろってニマニマしていた。年若い恋人たちを直接からかってくる者こそ少なかったが、接してくる態度でバレバレだった。
おのずから鈍感なユウキも気付くし意識させられる。
実際、従者のすべらかで柔らかい掌の感触と初夏の陽気に軽く汗ばんだ爽やかな匂いとで、ユウキはずっとドキドキしていた。
抱きしめてキスしたい。
「……主さま。お疲れではありませんか」
察しの良い従者が誘いをかける。
「……うん。ちょっと疲れたかも」
こくこくとうなずく。
「では。少し『休憩』をしてまいりましょう♥️」
そう口にしたコッコロの微笑は十一歳の少女がする物とは思えぬ妖艶な物だった。
ふたりは商店街の通りから足早に小路に入ると路地裏のとある建物まで歩いて来た。メルクリウス財団の
ここは普段財団の倉庫として使われている。
管理責任者の気質が窺い知れる極めて効率的に設計整理された倉庫の中を、勝手知ったる足取りでどんどん奥へと進んで行く。
庫内の最奥にそれは存在した。
キングサイズのベッドとシャワー付きのバスルーム。
主さまが懇意にするさる令嬢。大素封家ウィスタリア家の惣領娘アキノ・ウィスタリア提供のユウキ専用の休憩所。露骨な言い方をすれば『ヤリ部屋』である。
『健気に我慢される貴方様も素敵ですけれど、苦しまれるのは、わたくしとても耐えられませんわ』
行動力の化身とも称される暴走令嬢の面目躍如。ユウキの特異体質を知ったその日の内にこの施設を用意してみせた。
ちなみに財団所有の倉庫の一室を改造したのではなく、アキノがポケットマネーで用意したヤリ部屋のオマケの空間を効率的に活用すべしと番頭と金庫番とが提言し、出来上がったのが表の倉庫部分である。
なんでもこの職場、庫内作業者用のシャワールームと洗濯室とが好評だとか。
無論、休憩所の為に用意された水道設備を流用した物である。
余談だが、ここを利用する時、ユウキはいつもそわそわとして上の空になっているので、何も知らない一般の職員たちからは落ち着きのない子だと思われている。
物理的魔法的に施された最高水準の防音防諜対策が施された室内には、作り付けの棚の中にローションやコンドーム、替えの下着、小腹を満たす保存の利く軽食やソフトドリンク類が備蓄されている。
これらの消耗品は、特に口の堅い財団の職員が定期的に交換補充してくれるという至れり尽くせりの仕組みになっている。
もっとも。ユウキ少年を取り巻く女たちは揃いも揃って彼の子を孕みたがりのお姉さんだったので、特殊なプレイでの使用をのぞくとついぞ避妊具が使われた試しはなかったが。
ユウキが催した時すぐに彼がセックスできるよう、このような施設がひとつきりでなく、ランドソルの市内各所に複数確保されている。
中には、特にスキャンダルは大敵のカルミナの面々や貴族の令嬢などに配慮された、隣り合った二つの家が実は内部で繋がっているという風な物もあった。
王城の中にさえ用意されていると聞いた時は皆一様に驚いた。トドメに、ユウキがすでにそこを利用済みであるという補足情報には、コッコロも開いた口が塞がらなかった。
閑話休題。
室内に入るや否や、年端もいかない幼い主従はどちらからともなく抱き合って、唇を合わせた。舌を絡ませ合い、互いの火照りを交換し合う。
ユウキは腰を従者のお腹に押し当てながら、彼女のお尻を狂ったように揉んだ。
自身の尻たぶを揉みしだく主さまの手と、へその下を圧迫するガチガチに勃起した主さまの猛々しい肉の槍との感触に「あっ」とコッコロは腰砕けにへたりこんだ。
「コッコロちゃん!」
「はい。大丈夫です。主さま。申し訳ございません。わたくし軽く気をやってしまいました」
驚き案じる主人に詫びると、自身が早々と小さく絶頂にいたったことを告白する。涼しげな面貌とは裏腹に、コッコロもコッコロで道中ずっと期待と興奮とでいっぱいいっぱいになっていた。
「よかった。急に倒れるから心配しちゃった」
ユウキはホッと安堵して、よかったよかったとコッコロのさらさらの頭髪をなでなでする。
コッコロは心地よさそうに目を細めた。主から頭を撫でてもらうのは、とても嬉しいことだった。
それからコッコロはそのまま跪くと、うやうやしく主人のズボンに手を掛ける。
「ふふ。すっかりびしょぬれでございますね。これは新しいパンツに履き替えないとなりません」
まるでお漏らししたかのような、ユウキのパンツの惨状に言及する。そしてそのまま肌着も脱がせてしまった。
幾度も繰り返し食べて来た美食を前に期待の涎をだらだらと垂らす食いしん坊が姿を現す。
「おぉ……おチンポから精液の匂いともまた違った濃厚な雄の香りがいたします♥️」
うっとりと褒めたたえる。男性特有の精臭に股間がキュンキュンとする。
竿に頬ずりする。
少年の若々しい陰茎は精液まじりの先走りの液をコッコロの顔に塗りたくった。
「主さま♥️ 御奉仕させていただきます。どうかわたくしめの舌をお楽しみください♥️」
宣言し、口をぽっかり開いて舌を見せるコッコロの媚態に、ユウキの一物はますます力強くいきりたつのだった。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「わぁーわぁー! なにあれ! なにあれ!」
「こっ口淫……フェラチオっていう奴だと思う。すごい。お話じゃなくて本当にするんだ……!」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
コッコロは主さまの亀頭を躊躇なく咥えると激しく主人を攻め立てた。縦横無尽にベロを動かす。毎朝毎晩の御奉仕で鍛えられた彼女の舌は、主人の性感を知り尽くしていた。口を使った奉仕はコッコロの特に好む御奉仕である。
同時に左右の手でする竿と玉へのマッサージも忘れずに行う。
前戯ではなく、完全に精を搾り取ることに特化したフェラチオは激烈で、ただでさえ絶倫な分、早漏の傾向がある少年が、これに耐えられるはずがなかった。
「もう出る……! 射精するねコッコロちゃん……」
コッコロは目を細めると慈愛の表情で主にニッコリと「よくできました」とばかりに微笑みかける。
直後、少年の絞り出すような言葉と同時に、ザーメンも搾り出された。従者の小さなお口の中にドピュドピュと途切れる気配もなく大量の白濁の苦い水が注ぎこまれる。
コクコクと喉を鳴らしながら、あたかもそれが天来の甘露ででもあるかのように、恍惚然とした表情で全ての精液を一滴も余さずに飲み干してしまった。
「ちゅぱっ♥️ ふふ。主さまのおチンチンさんはまだまだお元気でいらっしゃいますね。カッチカチでございます」
強化の権能の副作用を抜きにしても生来絶倫の少年である。一度や二度の射精では腹八分目にも届かない。もっともっとやりたいし、なによりコッコロちゃんも気持ち良くしてあげたい。
ちらっちらっと少女の股間に視線を向けては慌てて目をそらす。がっつくのは嫌われるよとどこかで聞きかじったのだ。いまさらにもほどがある。
そんなバレバレの主さまも、おかわいらしいとコッコロは思うのだ。
「御覧ください主さま。わたくしの下着もすっかりびしょ濡れでございます。……まるで大雨の後のよう」
フェラチオの後。コッコロは膝立ちになってスカートの中からパンツを降ろしていく。
「うふ。こちらも……御覧になられますか♥️」
そう言って親指と人差し指でスカートの前垂れを摘まむと軽く捲る。見えそうで見えない絶妙な匙加減。
その誘いはあまりにも蠱惑的であった。
ユウキは脳が溶ける様な異常な興奮を覚えた。
犬のように四つん這いとなり、はあっはぁっと息を荒げながら、前垂れの中に頭を突っ込んでコッコロの股間にむしゃぶりついた。
「あんっ♥️」
自身は再びガチガチに勃起させたペニスから先走りの汁をだらだらと垂れ流しながら、眼前の愛液を垂れ流す肉の孔を一心不乱に舐め啜った。
「ふわあぁぁぁっ♥️」
あられもない悲鳴があがる。油断と言うべきだろう。陰核を甘噛みされた。
「あっ♥️ あるじさまぁっ♥️ もう、もう十分でございます♥️」
これ以上はまた一人勝手にイッてしまうとコッコロは訴えかけるのだが、主さまにはまるで聞き入れる様子はなかった。
猛犬と化した主さまの乱暴狼藉が終わったのは数分後のことだった。
「主さまは酷い方です♥️ どうか一刻も早くそのお槍でコッコロを刺し貫いてくださいまし♥️」
そこには中小無数の絶頂の波に翻弄されて、すっかりと蕩け切ったコッコロの姿があった。挿入し、トドメを刺してくれと懇願する。
「うん。挿れるね」
ユウキはコッコロを優しくベッドに押し倒すと、彼女の両膝で止まっていたパンツに気づいた。すっかり忘れていたが、これでは正常位でのセックスの邪魔になるのは明らかだった。
なので左足の方だけ脱がした。気が急いて両足分を脱がせるのも億劫だったからだが、右足首に纏わりついた白いパンツが、かえって視覚的にエッチだとユウキは思った。
コッコロの両足を八の字に開かせると、股の間に押し入り、そのまま一気にペニスを押し込んだ。ほぼ一本の線も同然の膣口を押し広げながら侵入する大きな男根。「あっ♥️」と上がった声がどちらの物だろうか。あるいはどちらもが発した物であったかもしれない。
コッコロはまたしても軽く気をやってしまったし、ユウキもまた差し込んだ瞬間に精を吐き出していた。
そして、そんなことお構いなしに、チンポの先から精を吐き出すままに、ひたすらもっと奥へもっと奥へと抜かずに掘削を続ける。
ユウキはコッコロを押し倒し、細い腰を鷲し掴みながら、がむしゃらに腰を叩きつける。
コッコロもまた、シーツをぎゅっと握りしめ、海老反りになって叩きつけられる性感を享受する。
少年と少女は獣のように叫びながら、いつまでもセックスを続けた。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
ごくりと生唾を飲み込んだ。
「これがにいちゃんねえちゃんの本物のエッチ」
ミソギは目の前の光景に圧倒されていた。にいちゃんの股間から精液を扱きだして悦に入っていたが、まるで比べ物にならない。
「高貴な人があんなことを」
キョウカもまた超俗のお姫様が見せた獣もかくやの狂態にショックを受けていた。胸に渦巻く焼き餅は、果たしてどちらに向けた物だろうか。彼女にも分からなかった。
と、そこへ、ふいにコッコロが妖艶な流し目で二人の覗き魔に微笑みかけた。
なんのことはない。ふたりの尾行は最初から見破られていたのだった。