イルアメ、マッサージ→合意済の睡姦→淫夢からの逆睡姦 作:エスの字
原作:魔入りました!入間くん
タグ:R-18 魔入りました!入間くん 睡眠姦 独自解釈 鈴木入間 アザゼル・アメリ イルアメ 魔入間
睡眠姦、淫夢(ネットミームではありません)、普通のセックスもします
※pixiv小説とハーメルンの両方に投稿しています
愛する人の指先が、肩甲骨をなぞる。翼の内側にあるそこは、「彼」以外の誰にも触れさせたことがない。
一糸まとわぬ姿でベッドに突っ伏したアザゼル・アメリの上半身を、鈴木入間は、満遍なくゆっくりと撫でていく。彼はアメリの肌にオイルを馴染ませると同時に、温めたオイルと人肌の温もりによって、彼女の肉体の緊張を和らげようと試みていた。
入間の手がアメリの、くすぐりに弱い部分を通過する度に、アメリはつい、深くて甘い吐息を漏らしてしまう。
「ちょっとアメリさん、変な声出さないでくださいよ」
入間は笑って軽口を叩いた、が、
「――そういうイルマこそ、変なことを考えてはいないだろうな?」
そう返して、にやりと笑った顔を入間に向けたアメリは、既に入間の平常心がすっかり揺らいでいることを見抜いていた。
「……もう、アメリさんったら」
入間はドキリとしながらも、手つきを本格的なマッサージに移行させ始めた。
日々の激務の積み重ねによって疲労のピークを迎えつつあったアメリを、今夜はマッサージで癒すと言い出したのは入間だった。
人間界での入間は、両親によって様々な業種の仕事をほぼ強制的に経験させられていた。そんな彼にとっては、マッサージ、按摩、指圧なんていうのもお手の物である。
彼は、今日は下心なしで彼女を癒すと自分で決めたのだ。
だから――だから、たとえ普段の情事で気づかなかった彼女の新しい性感帯を、いくつも見つけてしまったとしても、本当は興奮してはいけないはずなのだ。今日は。
入間はまず、アメリの首から肩にかけての肌の上に手を置いて、筋肉を傷めないよう細心の注意を払いながら、少しずつ力を加えていった。
肩もみは疲労回復マッサージの基本である。それと同時に、肩の凝りというのは、多くのマッサージを望む者が一番に思い当たる悩みの種でもあるわけで、肩もみは多くの場合、対象の身体で一番大きな問題を改善する取り組みにもなり得る。
アザゼル・アメリの肩こりもまた、よくある金属の塊に例える比喩表現でも全くおかしくないくらいの重症度合いであったことを、入間は、彼女の背に軽く触れただけで感じ取った。
アメリの肩の上で入間は、その手をゆっくり、ゆっくりと、愛おしそうに左右に動かしていった。少しずつ、丁寧に、凝り固まった彼女の肉体を、解きほぐしていく。
なるべく、その白いうなじを見ないようにしながら――。
ある段階で、大きな疲労の塊が彼女の中から一気に抜け出た。すると彼女の口から、
「――うぐぅぇっ……」
と、入間が今まで聞いたことも無いような声色が発せられた。
「っ……これは本当に変な声だな」
アメリは恥ずかしいといってばつが悪そうに笑った。入間もつられて、くすくすと笑った。
アメリの肩が十分に回復したことを確認すると、入間は次に、背中や首元のマッサージを開始した。
背骨の外側のラインを左右の手で、優しく上下にさすり続ける。凝った部分を見つけたら、指や手のひらの腹の部分で柔らかく圧迫し、丁寧に溜まった疲れを取り除いていく。
「ふうぅ……んんっ……とても心地よいぞ、イルマ」
「ふふっ、それは良かったです、アメリさん」
それから入間は、アメリの腕から手、指先までのマッサージへと移る。
入間はまずアメリの右腕に対し、その二の腕から前腕にかけてを余すところなく何度もさすった。
「んんっ……しかし何だな、イルマ……本当に、『変』な気分だな」
恍惚とした表情で語るアメリの言葉に耳を傾けながら、次に入間は彼女の手と指先を、自分の両の手指を使って揉みしだく。
彼女の手を、マッサージとは関係のない愛情表現として握るということを、何度か交えながら――
「変というか、奇妙というか……眠気と、性の衝動とが、同時に来ているような感じだ」
「アメリさん……」
入間はそのまごころを込めたマッサージを、彼女の左の腕にも施してゆく。
「心の中では、お前と交わりたい、この身体でお前に奉仕したいという意思が高まって行くのに――実際の体は、どんどん重く感じて、力が入らなくなっていくのだ。……すまないな」
「そんな、良いですよ、アメリさん。疲れてるんだから、しっかり休んでください」
上半身のマッサージが一通り終わると、入間は身体をアメリの脚の方へと向けた。
まずは足裏を全体的に押し込んでいって、ほぐしていく。
足の裏は、大体の人間や悪魔にとって「こしょばく」なりやすい箇所なので、入間も特に気を付けながら作業をしていた。が、そうはいっても、どうしたってある程度の刺激は送られてしまうものであるから、最終的には、アメリに、
「……はふぅっ……」
と、可愛い声を出させる結果となってしまった。
足裏の疲れが取れたら、一旦、足首から太股にかけてのマッサージが行われた。
手の位置やかける力を複雑に変更しながら、入間はアメリの脚のむくみ、凝り、疲れを、みるみる内に取り去っていった。
戦う女の強靭な脚が、緊張状態から解き放たれていくにつれ、男を惑わす、ぷるぷるとした淫らな柔らかさの太ももへ――。入間はその感触の変貌を、ダイレクトに手指から受け取っていた。
「なあ、イルマよ。本当に奇妙だ――私の体は動かなくなっていくというのに、だな」
アメリはそう言いつつも、残されていた体の自由を駆使して、その腰を上に突き出して、浮き上がらせるように動かした。
「私の蜜は、トロトロに止めどなく溢れて――お前を欲しがるのだ」
それはアメリの脚の辺りで作業をしている入間に、彼女の臀部を見せつけるような動きだった。左右にくねくねと、小さく動かす仕草も交えながら。
入間のまるで目と鼻の先に、白くて大きくて丸い、美しいラインが持ち上がり――
ねっとりと糸を引いて、ベッドへと雫が落ちる。何滴も、後から後から。
「あ、アメリさん……っ! だ、駄目ですっ、今日はちゃんと寝てくださいっ……!」
入間は慌てて、視線をよそに向けた。すっかり熱くなって、硬直している、自分の下半身の辺りからも、注意を逸らした。
その後も入間は何とか集中力を保って、アメリの脚の指先まで、しっかりとマッサージを済ませた。
これでようやく、最後の段階――ヘッドマッサージに移ることができる。
入間は、このまま情欲に負けることなく作業を終えられそうなことに、安堵した。
アメリの頭頂部から、こめかみ付近のような顔の側面にかけて、有効とされる部位(ツボ、ゾーン)が、次々と入間の手や指で刺激される。
完全なリラックス状態に陥った胴と手足に続き、最後に頭部の緊張と疲れが、きれいさっぱりと、溶けて無くなっていく。
「ああっ……! イルマ、これはいけないな……気持ち良すぎる……!」
アメリは自分の精神に対して、彼女の瞼の重さという物理的要素が、全力で襲い掛かってくるのを感じた。
「――イルマぁ……」
アメリは今日一番に甘えた声で、ささやく様に言った。
「……イルマ、――もうすぐ私は、泥のように眠るだろう」
「はい、お休みなさい、アメリさん」
入間は子どもを寝かしつけるように優しく返事をして、彼女の頭や顔の辺りに二、三回ほどの軽いキスをした。
「そうしたら――」
アメリはもそもそと呟いた後、入間の「おやすみ」の笑顔を見届けながら、満足そうに目を閉じた。
入間がアメリの身体のオイルや汗をタオルで拭いている内に、アメリはすう、すうと小さく寝息を立て始めた。
入間がアメリの「前」を拭こうとして、うつ伏せになった彼女を少し抱き起そうとすると、アメリの身体は反応して横向きの姿勢となるように動いたが、彼女は目覚めることは無い。
「アメリさん……」
入間はアメリが最後に言ったことを、心の中で反芻していた。
(――もうすぐ私は、泥のように眠るだろう。そうしたら――)
入間はアメリの身体を拭いていく中で、露わになった彼女の乳房を、ほんの少しだけ、たぷたぷとつついて遊んでみたが、彼女は目覚めることは無い。
「アメリさん、アメリさんっ……」
入間の口から、勝手に、アメリへの恋慕の情が零れ出た――アメリの睡眠を邪魔しないように、極力抑えた声ではあったが。
(――そうしたら、私の体は、好きにしても良いぞ)
入間はぎゅっと拳を握り締めた後、アメリに布団をかけて、自らもベッドの空いたスペースに潜り込んだ。
前を見ると、ベッドの外を向いて横になっているアメリの背中が視界に入ったが、すぐに目をつぶって、その景色を忘れることにした。
――アメリが許可しているとはいえ、いくら何でもそんなことをするのは憚られると、入間は思っていた。
このまま目を閉じてじっとしていれば、下半身への激しい血流もいつしか穏やかなものになって、いつかは平穏な朝を迎えるだろうと、入間は考えた。
……眠れない。
入間はどうしても落ち着いていられずに、一度、目を開いた。
背を向けているアメリの肩が、とてもゆっくりと上下していた。すぐに目を閉じた。
やはり眠れない。悶々とした気持ちが収まるどころか、むしろ高まっているような気がする。下半身の熱さも。
入間はつい、また目を開いてしまった。
ほぼ暗闇の中であるはずだが、一糸まとわぬアメリの後ろ姿が鮮明に見えた。駄目だ。目を閉じた。
マッサージ中のアメリの身体が冷えないように、二人が寝ている部屋は暖かめの室温が保たれていた。
入間は、体が熱くなっていくのを抑えることができなかった。
すぐにまた、我慢ができなくなった。目を開けた。
再び、はっきりと見た。
大好きな女(ひと)が、目と鼻の先で寝息を立てている。
うなじ、肩甲骨、くびれ。
背中と腕の間に垣間見える、柔らかくつぶれているような部分は、彼女のバストの後ろ側か。
尻、秘所、太股。
ついさっきまで、自分がその殆どを、存分にこねくり回していた。
――爆発した。
入間は寝間着と下着を脱ぎ捨て、アメリと同様に生まれたままの姿になると、もう彼女の名前も呼ばずに、後ろから強く抱き着いた。
白い首筋にキスをして、その周辺の空気を吸い込んだ。
両脇から手を回して、彼の手の中に全く収まらない、たいそう豊かなアメリの乳房を、思う存分に揉みしだいた。
彼女は目覚めない。
両手を彼女の乳房からあばら、腰へと移動し、彼女の尻肉を掴み、その割れ目を開いて、自分のところへ誘導しようとした。
アメリの肉体は反射的に、その臀部を入間の下半身に向けて突き出した。それでも彼女は目覚めはしない。
入間はアメリの背中に何度もキスをしながら、その鈴口を彼女の入口へと侵入させる。
アメリが話していた通り、入間のものはするすると彼女の中へと入っていった。
絶え間なく蜜を分泌する、暖かくて柔らかい肉が、一瞬にして、入間の陰茎でいっぱいに満たされた。
(アメリさん、アメリさん、アメリさんっ……!!)
入間はか細い声で囁きながらピストンを開始した。
普段ならば、夜は紳士的なセックスでアメリをメロメロにしている入間が、今は獣のように、相手のことなどお構いなしに全速力で腰を振っている。
膣肉と肉棒との、激しく深いキスの応酬。
愛する女性の、奥の方の吸い付きや、出し入れするごとに自身の下半身にぶつかってくる彼女の尻や太股の柔らかさを感じるたびに、入間のペニスはいっそう硬さと大きさを増していった。
そして、それに呼応するかのように、アメリの収縮と潤滑も、より強くなっていく。
それでも、眠り姫が目覚めることは無かった。
「アメリさん、好きです、好きですっ……」
入間は自身の昂ぶりが頂点に達しようとしているのを感じた。
しかし、イクことを事前に伝える必要は無い。相手は眠っているのだから。
「――アメリさんっ!!」
入間は、最後にはアメリの睡眠に遠慮することなく、思い切り彼女の名を叫んで、肉棒を根元まで一気に膣内へとねじ込んだ。
「くふぅン――っ!!」
アメリは目を閉じて、眠ったまま――最高に幸せな顔をして、絶頂した。
それと同時に、入間は溜まりに溜まった欲望のマグマを、全て彼女の中へと叩き込んだ。
瞬間、アメリの膣は入間の肉棒に激しく吸い付き、絡みつき、蠢いて、彼から放たれる夥しい濁流を、自身のより奥の方へと飲み込んでいった。
アメリの下半身は、そのまま入間の射精のリズムに完全にペースを合わせて、跳ね、脈動を続け、彼の精を最後の一滴まで吸引し、搾り尽くした。
――アザゼル・アメリは夢を見ていた。
彼氏と幸せな時間を過ごす夢だった。夢なので明確なディテールは決まっていない。
二人だけで、遊園地で色々なアトラクションを堪能しているような感覚でもあり、水族館で面白い生き物を見てはしゃいでいるような感覚でもあり、あまり混雑していない映画館でゆったりと座ってスクリーンを眺めているような感覚でもあった。
ある時、アメリは彼女の恋人――入間に後ろから抱きすくめられた。
その瞬間、夢の世界の場面が、身体で二人の愛を確かめ合うための空間へと変貌した。そこは秘密の宿泊所か、あるいはまだ同じデートスポットの中で、人気の無い(が、誰かに見られることもあるかもしれない)所へと移っただけかもしれない。
アザゼル・アメリは、自分と入間が二人とも、さっきまでの場面で着ていた衣服を一切身に着けていない状態になっていることに気がついた。
そしてアメリは裸になった入間が、後ろからのハグをしているだけではなく、彼女の中に彼自身を訪問させていることにも気づいていた。
下腹部の辺りが、上下と前後に動く愛情で満たされているのを感じながら、彼女は、自分の背後で好きな男(ひと)が、自分の名前を囁いて、何度も何度も、うなじや背筋にキスを繰り返すさまに、その身を委ねていた。
後ろから自分の乳房を揉みしだく手、背中に当たる彼の胸板、自分の脚と絡み合う彼の脚――
夢の中で、アメリは自分と入間との身体の境界線が、少しずつ曖昧になっていくような感覚を味わっていた。
現実の物理的な空間上ではまず発生しないことが、いとも簡単に起こり得るのが夢の世界である。
頭の中がふわふわしてくる。(夢だから当然なのだが)
身体もまた、ふわふわとした感覚に包まれる。夢の空間でアメリは、大好きな彼と、文字通り一つに溶け合っていく。局部だけではなく、全身が繋がり合う。
(イルマ、イルマ、私の大好きなイルマ……)
身も心も一つになっていく。それを感じていくにつれ、アメリの幸せは最高潮を迎えようとしていた。
(――アメリさんっ!!)
アメリの、ひときわ強く貫いて欲しくなったタイミングで、まさしく以心伝心、入間からの最大限の思いを込めた一突きの感触が、彼女の脳を直撃した。
一番気持ちの良いところで、彼女の幸せが弾けた。
アザゼル・アメリは、夢と現実の両方で同時に達した。
ベッドの上で、現実のアメリはぐるりと 180度、体の向きを変えた。その勢いで入間のペニスは、名残惜しそうな吸い付きと共に引き抜かれた。
入間は怒られるか、からかわれるのではないかと思った。
しかし向かい合ったアメリの表情は、なおも眠りに落ちている。彼女は寝返りをうっただけだった。
「イルマぁ……」
語尾にいくつものハートマークがつきそうな、甘えた声の寝言とともに、アメリはニコニコしながら、すぐ前方にあった入間の体を抱きしめた。
小柄な入間の頭部が、アメリの大きな大きな左右の乳房に包まれ、埋もれていく。
「ア、アメリふぁん」
少し息苦しい。だが、それが心地よい。
優しい、良い匂いがする。
入間はその安心感のある匂いに包まれ、アメリの抱き枕となって、眠りについていった。
……入間は夢を見た。
彼女とデートをする夢だった。
公園の長椅子に並んで座って日向ぼっこをしたり、小動物と触れ合えるところで、動物の可愛らしさに目を輝かせる彼女の横顔を眺めていたり、劇場で起伏の大きすぎない映画を二人でゆっくり観たり、なんてことをしていた。
夢なのだからどこへだって行ける。その時の入間は、しっとりとした落ち着いた空気に、二人で長く浸っていたい気分だった。
時が経つにつれ、やがて二人は、どちらからともなく、手を繋ぎ合ったり、おずおずと抱きしめ合ったりして――
そして、周囲からの視線の無いところで、唇同士のキスをした。
入間は愛する女性、アザゼル・アメリにキスした時、自分の股間にぴりっとした刺激が走ったのを感じた。
彼は平静を装ってキスを続けながら、自分はそんなにも下品な人間なのかと自己嫌悪した。
入間はアメリの唇とその少し内側や周辺の部分を優しくついばむようにキスしながら、今日の彼女が感じやすいキスの仕方を探る。
あくまで女性の側に奉仕するためのキス。
にもかかわらず、キスが続くにつれ、入間の下半身には、キュンキュンとした快感が蓄積されていく。
一方、アメリは、入間からのキスを受ける中で、段々と目をトロンとさせて、少しずつ口を開いていった。
二人は舌を絡め合うようになった。口の中でのキス。少しずつ動きが激しくなっていく。抱きしめ合う互いの手も、互いの身体を服の上から愛撫し始めている。
アメリの舌が自分の口の中に入ってから、入間は自分の陰茎に、「グチュグチュ」と形容されるような、湿り気を帯びた快感がダイレクトに伝わるようになったのを感じた。
キスをしているだけなのに。
腰が、溶けそうになる。
まだキスをしているだけの段階のはずで、何の準備もしていなかったはずの自分のオチンチンが、強制的に「男性自身」になろうとしている。
――変態だ。自分は親愛のためのキスを、下半身と直結させる変態だ……入間はそう思った。
それは絶望――あまりにも恥ずかしい絶望だった。
入間は必死に、自身の意識を唇の方だけに集中させようとした。けれど、まるで快楽から逃れようとすればするほど、陰茎への刺激はより強いものとなっていく。
入間は深く激しいキスで繰り返し、繰り返しアメリに自身からの強い愛情を示した。それは入間自身気が付いていなかったが、すっかりセックス中のキスへと変貌していた。
アメリは、入間の唇からの直接的な欲望を、素直に受け入れ続けていた。
いや、「彼女」はあくまで彼氏・鈴木入間の夢の中におけるアザゼル・アメリの像であるはずだが、もしかしたら……
――突然、入間の股間に、どくん、どくん、と脈打つような、開放的な快感がもたらされた。
夢の中で、入間は、全身の動きを止めた。
半勃ちどころか、勃ちかけの状態からの、不完全燃焼のような射精だった。
既に彼は、自分が夢の中にいることを、うっすら感じていた。
入間は夢精したのだ。
キスをする夢の、雰囲気だけに飲まれて――それは夢精の事例としては、あまりにも典型的なものであった。
絶望。情けなさ、羞恥心。様々なマイナスの感情が入間の中を巡った。
中でも、ひときわ大きな感情があった。
――後悔。
それは、性欲に由来する悔しさだった。
これからセックスをする雰囲気だったのに、キスで射精してしまったのが悔しい。
入間は、自身がそんな助平まる出しの感情を持ったことを恥じ、自己嫌悪の念を抱いたが、それはそれとして、冷めやらぬ熱は抑えきれない。
射精が中途半端なものであったため、その後にやってくるはずの虚脱感と、冷静さが、この時の入間に訪れることは無かった。
ふと、愛する女(ひと)の方を見る。
アメリは突然に愛撫の手を止めた小柄な彼氏に、少しだけ困惑の表情を見せながらも、優しく、慈愛に満ちた表情で、入間のことを見下ろしていた。
その頬の上気を隠さずに……
――ああ、ここで手を止めてしまったら、こんなに感じてくれているアメリさんが可愛そうだ。
そうだ、彼女を最後まで感じさせなければ。うん。
入間は、自分の性欲の責任を相手に転嫁するようなクズの発想が自身の内から出たことに愕然としたが、それでも衝動が止まることはない。
空間が歪み、セックスをするための場所へと変わる。夢の世界ならではの、都合の良い場面転換。
先ほどのアメリの夢の中と同様である。ベッドのような、でも何だか良く分からない、輪郭の曖昧な、ふわふわした空間。
入間は、そこでごく普通にアメリを愛するよう努めた。それはただの一般的なセックスか、あるいはそれよりもう少し「優等生」的なものだった。
二人にとっては「いつもの感じ」のセックスでもあった――女性側に喜んでもらうことを優先した、男性からの愛撫と奉仕を中心とした行為。
この期に及んで入間は、自分の中に残った理性で物事を進めようとした。
あくまで愛の行為。あくまで彼女への奉仕。あくまで、自分は紳士。
しかし実際のところこの夢は、キスしたらすぐにやりたくなったから押し倒したという、彼の友人である自称「変態紳士」の「悪魔」ですら、眉をひそめるような展開で進んでいる。
それでも夢の中のアメリは、汚らわしい欲望を胸の奥に隠した入間からの愛を、無条件に受け入れてくれていた。
入間は頃合いを見計らって、正常位で挿入した。
「うあぁっ……!!」
陰茎を深く差し込むごとに伝わってくる「極甘」の刺激に、思わず情けない声が漏れる。
彼女の中に入っているだけで、入間は自分の邪悪な欲望が、少しずつ溶かされていっているような気がした。
彼はアメリの太股を持ち上げると、自身の腰を前後に動かし始めた。
今、入間を突き動かすものはもはや黒い衝動ではなく、愛する人とついに繋がれたという至上の幸福感である。(と彼は感じている)
――さっきから夢の中だというのに、やたら性器に伝わる感触がリアルであるという、奇妙な感覚への疑問が彼の中に生じることは、ついぞ無かった。
薄々、これが夢であるとは気づいていたにも関わらず。ひょっとすると彼は意図的に無視しているのかもしれなかった。
はじめ入間は上半身を起こし、アメリの大柄で豊満な肉体を眺めるのを楽しみながらピストンを進めていたが、盛り上がっていくにつれ、彼女の背に手を回し、彼女のことを強く抱きしめながら、全身で彼女の身体を感じるようになっていった。
「アメリさん、アメリさん……!」
入間はアメリの巨乳に顔を埋めながら、へこへこと腰を振っていた。
一度、不完全ではあれど射精をした後なので、入間の身体は彼女との時間を長く、じっくりと愉しむことができた。
深く挿入すれば、カリと根元を中心に、あたたかく、ねばつくような圧迫感が伝わる。体を引けば、彼女の膣が反応してキュッと締まり、ペニスの先の方が淫靡な真空に吸い込まれていく。
(気持ちいいっ……!!)
外では彼女を抱きしめ、中では彼女に抱き締められている。
そうして彼の快感は、次第に頂点へと昇り詰めていく。
入間に、狂おしいほどの射精感が近づきつつあった。そういえば、一回前の射精は、半端な状態で終わっていたのだ。
彼の心を、再び野蛮な獣のごとき衝動が駆けめぐる。今度ばかりは理性で抑え込むことはできない。
(アメリさんっっ!!)
入間はアメリの胸の中で顔をぐりぐりと左右に振って、両の頬に伝わるむにゅむにゅとした彼女の双丘の触感を楽しんだり、少し顔を上げて、赤子のように、彼女の鮮やかなピンク色の乳首へと吸い付いたりした。
少しずつ入間の動きが、乱暴なものとなっていく。彼の身体を蝕んでいたドロドロとしたものが、下半身のある一点へと集中していく。
すると急に、アメリの身体が動いた。受け身一辺倒だった夢の世界の中での彼女が、彼の背中を抱きしめ返したのだ。
入間はアメリの顔を見上げた。
彼女は息を荒げ、頬を紅潮させ、
「イルマ、イルマぁ……!」
と、愛する人の名を小さく呼び続けていた。
自分は、きちんと彼女を感じさせることができていた――そんな、自信に似た小さな思いが入間に芽生えると、同時に、彼の中のずっと張りつめていた何かが、ふっと切れた。
「アメリさんっ、僕、もう、出っ……」
入間がそう言いかけた瞬間、アメリは両腕に力を込めて入間の上半身をがっちりと固定した。
彼は下半身の方も彼女の脚によって動けないようにさせられている気がしたが、そちらは一部分への刺激があまりにも強すぎて、詳しい状況を把握できない。
「イルマっ――!」
アメリがひときわ大きく、艶やかな声で、入間の名を叫んだ気がした。
――入間の股間の先で、最高に気持ちいい感覚が爆発した。
「ああああっ――!!」
愛する男性の全力の吐精に、アメリの身体はたまらず、びくんと大きく跳ねた。
入間は、アメリに膣内射精をして、目を覚ました。
――入間は、アメリに膣内射精をして、目を覚ました。
「うあっ……えっ……ええっ!?」
現実世界では、入間は仰向けになっていた。
甘く激しい射精感は、まだ続いている。トロトロでねっとりとした膣肉の中に、夥しい量の濃厚な精が、ドクドクと流れ出ていく感覚。
「んくぅっ……んんっ……んふ……」
アザゼル・アメリは入間にまたがり、彼の長い長い射精に反応して、身体をびくつかせていた。
「ふはぁ……んっ……おはよう、入間……」
射精の運動の勢いが、ようやく少しずつ収まってくると、アメリは潤んだ瞳を入間に向けて、挨拶をした。
「お、おはよう……ございます」
窓の方を見れば、魔界の太陽――と言うべきか、少なくとも朝を示す天体――からの光が、差し込まれているのが見える。
「昨夜はありがとうな、入間。お陰で、すっかり元気になった」
「あ、あはは、それは良かったです」
「だがな、入間よ――」
アメリは、入間に挑発的な笑みを向けた。その瞳には、ハートマークが浮かんでいるかのごとく、性的な喜びの色が溢れている。
「お前の方は、あんなに私に尽くしてくれたというのに、まだまだ全然、元気そうではないかぁ……っ」
アメリは騎乗位の体勢で腰をくねらせ、まだ脈動はしているもののようやく落ち着きを取り戻しつつあった入間の陰茎を、膣内でグチュグチュと扱いた。
「ひああっ、アメリさんっ……!」
「見ろ……っ、お前の剛直は、二度も果てたというのに、またすぐにその硬さを取り戻しつつあるぞ……んんっ!」
アメリは上半身を少し逸らして、少しの間、入間に二人の接合部を見せつけた。粘液が、入間の腹部の辺りまで溢れ出ている。
「全く、お前って奴は……」
その後アメリは入間の前方に覆いかぶさり、両の手で彼の顔を抱えた。
「どこまで私を堕とせば気が済むというのだ――」
そしてアメリは入間の耳元で、このスケベ、と囁くと、彼の額と、唇と、口の中へと、続けてキスをした。
アメリの長い舌がにゅるにゅると入間の舌に絡み付き、くぐもった喘ぎ声が、その間から漏れ出てくる。
入間は、彼女の唇とその内側から、つんと鼻をつく何かおかしな臭いが、わずかに漂ってくることに気がついた。
何というか、品の無い、決して好ましい香りとは言えない、でも、どこか懐かしいような臭い。
それは彼女の匂いではない。入間の、身体の中から出た臭いであった。
(“二度も”果てたというのに――)
入間は、自分が寝ている間に、アメリの口の中へと精を吐き出していたことを悟った。
「アメリさんっ……!!」
入間はアメリに強く抱き着き、そのまま彼女を押し倒して、逆の体勢となった。
彼女の中を、貫いたままで。
「ああんっ、イルマぁ……!」
アメリは悦びの声を上げ、入間の性欲に身を委ねる。
「アメリさん、アメリさんっ」
朝立ちをフェラチオで処理され、続けざまに膣内へ全力の夢精を放ってもなお、入間の身体中には燃えるような熱とエネルギーが漲り、目の前の淫らな女性をより深く愛したいという意思が、その身体を動かした。
「ああん、イルマ、イルマっ……いいっ、好いぞ、イルマ――んあああっ!」
お互いが覚醒した状態でのセックス。それは二人にとって、随分と久しぶりのことのように感じられた。奇妙な感覚だった。
連続で射精をした後だからだろうか、入間は激しく興奮しつつも、先ほどまでとは異なり、「いつも」と同じように自分の肉欲をコントロールしながら、アメリを感じさせることができるようになっていた。
アメリよりも頭二つ分も三つ分も小さいような体格の入間だが、その股間からアメリの内側を突いている「モノ」は、彼の背丈や華奢な身体つきからは想像できないくらいに大きく、硬い、凶悪なる逸品に仕上がっていた。
愛するアメリと肌を重ねる内に、彼の身体の中で最も深く彼女と繋がることができる部分が、より彼女を悦ばせるために、急成長を遂げていったのだった。
そして本来の、アメリを深く愛する時の入間は、その鍛え上げられた肉棒で、彼女の内に秘められた性感帯を的確に擦り上げ、そして彼女の奥に潜む、特別に感じる部分を、絶妙なタイミングで突いていく――そんな快感を、彼女に絶え間なく、与え続けるのである。
「イルマ、ああ、ああっ、イルマっ、凄い、すごい、気持ちいい、ああんっ!」
アメリは快楽のままに声を上げる。大きないやらしい声が部屋中に響きわたるが、もはや彼女の中から恥じらいの感情は消えている。
入間は愛を込めたピストンを繰り返しながら、直近のセックスが自分本位だったり、流されるままになってしまっていたりしたことを、心の中で謝罪した。
「アメリさん、大好きですっ、アメリさんっ……!」
「イルマ、イルマぁっ……!」
入間はその大きく、そして鋭く重い自分自身でアメリを深く愛しながら、彼女の上半身を抱え上げてその顔を自分の顔に近づけると、そのまま熱いキスを交わした。
二人はお互いの口の中で、主に水音で構成される、言葉の無い愛の言葉を、何度も囁き合う。
それから入間はアメリを再びベッドに寝かせると、その神経をピストンに集中させた。
「イルマっ、ああっ、イきそう――っ」
入間もまた、アメリの肉から返ってくる反応によって、その時が近いことを認識していた。
「良いですよ、アメリさん、イってください、僕も、一緒に……っ!」
入間はアメリに覆いかぶさると、左腕でベッドを押さえて身体を固定させながら、右手でアメリの乳房と乳首を弄り回す。
そして、アメリのオルガスムスの到来に合わせて、その肉棒で膣内全体に極めて強い快楽が行き渡るように、彼女の中をめちゃめちゃに描き回した。
「んああああっ!! イルマ、イク、いっ、くうっ――!!」
「アメリさんっ――!!」
その時になると、入間とアメリは、左右両方の手をぎゅっと繋いだ。二人とも、下半身はしっかりと繋げ合ったまま、上半身を大きく仰け反らせた。
アメリは、最高の絶頂を(今日もまた)体験した。彼が与えてくれるこの快楽からは、彼女はこれからもずっと、逃れることはできないだろう。
極上の心地よさに打ち震える身体の中に、容赦なく恋人からの深い愛が注がれる。多幸感が、全身から溢れて止まらない。
「――はあっ、はあっ、はあ、イルマっ……」
「アメリさん……っ」
肉棒と膣の筋肉の収縮が収まってくるまで、入間とアメリは互いに見つめ合い、熱い視線で愛を贈り合った。
絶頂の余韻が抜けてきた後、入間は肉棒を引き抜いてその顔をアメリの顔へと近づけ、長い長いキスをした。
アメリは入間の頭を、我が子のように、愛おしそうに撫でた。
昨夜のマッサージのおかげか、激しいセックスをした後だというのに、彼女の身体は、今日一日を過ごすための活力で満たされていた。
「――じゃあ僕、朝ご飯の準備をしてきますね」(※1)
入間はそう言って先にベッドから降りると、いそいそと衣服を着用し始めた。
アメリもそれに続いて、入間の様子を恋する瞳で眺めつつ、ゆっくりと服を着ていったが、ふとした拍子に、着替えを終えかけた入間と目が合った。
すると入間が明るく微笑んで、
「今日も一日、がんばりましょうね!」
なんてアメリに語りかけるものだから、彼女は、
「うむ!!」
と、元気いっぱいに返事をしたのだった。
* * *
おまけ
※1 「――じゃあ僕、朝ご飯の準備をしてきますね」
この小説は原作の料理回より前に書き始めました。
なので上記の台詞は、まあ皆々様の方で適切な感じに解釈していただけますと幸いです。
1.あの後もイルアメはオペラの元で料理修行を重ね、今では二人ともいっぱしの料理は作れるようになっている。
2.朝食なので、入間はシリアルと牛乳みたいな誰がやっても失敗しない簡単な食べ物を拵えた。
3.二人は料理センスが同じくらい且つ超ラブラブなので、お互いの手料理を普通においしくいただくことができる。
4.二人が料理する度にオペラが必死でフォローさせられる破目になる。現実は非常である。