彼女の成長が著しいです。
彼女を電車(東上線は電車)に乗せると彼女は俺に聞いて来た、「次はいつ・・・。」
俺は「明日でもいいよ、でも・・・。」そこまで会話した時、電車がホームに入って来た。
彼女は車中の人となり下宿へ帰っていった。
翌日、俺は大家から呼ばれた「〇✕ 君、電話!」当時はまだ電電公社の黒電話が幅を利かせていた。
その重い受話器を取ると研究室からの電話だった。
指導教授が急用で来られないので今日は「休み」との連絡だった。
今日は金曜、土日は連休、三日間も続けて彼女との時間を持てるのだ。 幸い彼女の指導教官も同じ人だった。
俺は彼女の下宿に大急ぎで電話した。 通常だったら接続音の後に呼び出し音が鳴っている音が聞こえる、しかし今回は接続音の後に呼び出し音がしない、五秒位待ったろうか、
俺は試しに話し掛けてみた。
「もし、もし、」すると受話器から「えっ」と驚く声がした、彼女である、どうやら俺と彼女が同時にお互い同士電話を掛けあい天文学的な確率で同時に通話が繋がったようだ。
この偶然はお互いの繋がりの強さの証明だと二人とも思った。
一日目の昼間は川越の喜多院で過ごす事にした。
近くには川越の大通りもあり飲食店には事欠かないからだ。
本川越駅で待ち合わせ、喜多院までの道のりを徒歩で歩いた。 現在は市内循環のバスも走っており不便はないのだが当時はそんな物、影も形も無かった。
それでも恋人(?)同士の楽しい時間はかえってその長い道のりをも楽しいものにした。
喜多院へ後ちょっとで辿り着くと言う時、彼女が空腹を訴えた、俺は下宿の朝飯を食べていたが、彼女の下宿は食事無しなので何時も研究室の道すがらパン等を買い食いしていると言う、
そこまで神経の行き届かなかった自分に腹を立てたが、それでは問題は解決しない、俺は自慢の食リサーチを始めた。
まず、大通りをぐるっと見渡すとお土産屋が多く後は喫茶店ばかりだった。
今は喫茶店でも軽食位とれる所が多いが当時はビジネス街は除いて食事の出来る喫茶店はまず無かった。
仕方ない、飛び込みで聞いてみるか、俺が覚悟を決めて一歩踏み出そうとした時、一軒の土産・菓子屋の端っこにイーゼルに立掛けられたメニューが目に入った。
そのメニューの後ろに立派な門がありお客を誘う様に少し開けられていた。
門を潜り奥に進むと「いらっしゃい。」の掛け声と共に二人は迎え入れられた。
今までの店はどこも椅子とテーブルだったがこの店は畳敷きでしかも掘り炬燵仕様の席だった。
彼女はこうした店は初めてだったらしく子供の様にはしゃいでいた。
「わあ…すごい、これも和食・・・よね?」運ばれて来た食事を見て彼女は首を傾げた。
イワナの塩焼きと大きな具を刺した味噌田楽、飯はワッパ飯が並んでいた。
「あれ? 秩父にも同じ様な田舎料理、無かったの?」俺は素直に疑問を呈しただけだったが彼女の心は痛く傷ついた様だった。
雰囲気を変え様と「この料理、土地の物?」俺は傍に居た女給に質問した。
「さ~ぁ」たぶんアルバイトなのだろう、女給には答えられなかった。
俺は彼女の前でお手上げの仕草をすると彼女に料理を食べる様に勧めた。
シッポまで食べられる良く火の通ったイワナ、一口では食べられない程大きな焼き豆腐やコンニャクが刺さった田楽、そしてメインのワッパ飯、どれも彼女が知らない味だった。
「あれ、この串、丸く無い、平べったいわ、ねえ何故?」彼女が田楽の串に興味を持った様だ。
「君はもう気付いているんじゃないかい?」と俺。「これだけ大きい具を刺しているから回り止め!」彼女はさすが理系女観察眼は鋭く論理的思考をするのが得意だった。
食事を終えた俺達は真直ぐ喜多院に向かった。
江戸時代の建物を江戸から移築した喜多院は荘厳で歴史を感じさせる佇まいに満ちていたが逆を言えばそれだけだった、このまま夕方までここで過ごすのは詰まらない、そう感じていた
のは俺だけでは無かった。
彼女は俺の手を引いて物陰に導いた。
俺の頭の内は「???」だったが、次に彼女が言ったセリフ、「この前の埋め合わせをさせて」と言われたが更に「???」となるばかりだった。
彼女は奥まった社の濡縁(通路の陰)に俺を腰掛けさせると俺のコートの前を寛げ。更にジーンズのチャックに手を掛けた。
「な、何をするんだ、ここは公共の・・・。」俺はそこまでしか言えなかった、彼女の左掌で口を塞がれてしまったからである。
最初は世間の常識に囚われていたおれだが、今居る社の裏手はこちらからは人の接近を感知しやすく、反対に俺達、特に彼女が何をしているかは生垣の影になって判らない事に気付いた
のである。
彼女がチャックを降ろし俺の男根の竿だけを取出した。
「もうこんなにカチカチになっちゃって…ウフッ。」それはそうだろ俺も若かったし、こんなアバンチュールな場面に出会って興奮しない方がおかしい。
「ところでちゃんと練習したのかい?痛いのは思もう勘弁してくれよ。」とからかい気味に言うと彼女は思いもよらない応えを返した。
「あの時しくじって以来、今まで毎日練習してきたわ。」
俺は彼女の言葉に蒼くなった、練習台の男がいるのか?それも複数・・・、なんて事だ、俺は絶望に打ちひしがれた。
俺の狼狽ぶりを見て彼女は俺の亀頭に舌を這わせながら練習の内容を説明した。
彼女は野菜(根菜)を頬張る練習をした、最初はキュウリから始め、ニンジン、ナス、ダイコンと徐々に太くしていった。
歯を当てず表面を唇で愛撫する様に前後させ、頬の内側も使って愛撫する方法まで会得していたのには心底驚いた。
流石にディープ・スロートはしてくれなかったが、俺の方も喉の奥を使う愛撫があるなんて知りもしなかった。
彼女の口戯は巧みで直ぐに俺は精を放たざるを得なかったが、驚いた事に彼女は俺の精を吐き出すどころか、ゴクンと一息に嚥下した。
「いいの・・・、」驚いた俺はやっとの思いでそれだけを言った。
「愛する人の”命”の片割れよ。 『残さず受け入れなさい。』と書いてあったわ。」と彼女は言った。
俺は「はっ」とした何の事はない、”男のバイブル”の相当する”女のバイブル”が存在するのだ。
俺は彼女が”性”に詳しいのは元カレ二人に仕込まれたものと思っていたがどうやら耳学問が大半だという事が判ってある意味安心した。
夕方まで菓子屋横丁を散策したり、時の鐘に登ったり(今は登攀禁止)、氷川神社に参拝したり(二人の将来の祈願)と時間を潰し、夕方には川越市駅前でデザート付きのディナーを摂った。
食事が終わると二人は東上線で鶴ヶ島に出た。 そこで俺は「じゃぁ、これで、今日は楽しかっ・・・。」と言いかけたが、既に彼女もホームに降りていつも通り俺の左腕にしがみ付いていた。
「今日一日楽しかったわ、だからもっと楽しみたいの。」彼女は俺と離れたくないらしい。 しかし、俺の部屋にも布団は一組しかない。以前と立場が完全に入れ替わっていた。
しかし、悪い話ばかりでは無い、俺が彼女の部屋にこっそり泊まった時に彼女は音も無く階段を下りて玄関に脱いである俺の靴を隠すなどかなり危ない橋を渡って貰った。
だが、俺の下宿と言うか、俺の部屋は少し特殊な状況にあった。
俺の本来の部屋は一階の風呂場の隣である、その為、風呂場に面した壁が湿気でボロボロになり、左官が入って修理している状態だった。
勢いその部屋での生活は出来なくなる、大家は俺に二階の奥、管理人室から最も遠い部屋を与えてくれたのだ。
しかもこの下宿の管理人室は玄関の隣にあり、来訪者は必ずチェックを受ける事になっていたが、二階に上がる階段に裏口がありここを使えば管理人に見つからず彼女を連れ込む事が
可能になるのだ。
それでも俺は万全の注意を払いながら彼女を俺の部屋に誘い込んだ。
次回は自室本丸での決戦です。 お楽しみに!