修学旅行を終え、俺達は元の生活に戻った。
レッド寮には相変わらず人が少ないが、転校生が来ているが、特に気にしていなかった。
「なんだか、不気味なんだよな」
そう言いながら、俺は怪しいと思われるその転校生について調べ始める。
「くくっ、ようやく、こうやってデュエルする事ができるからな」
「っ」
その言葉と共に、見つめた先にいたのは男だった。
そして、そこから発する気配、それは俺がこれまで戦ってきたドラゴエディアのデュエリストに良く似た奴らだった。
「どういう事だ?」
「何、貴様と戦うのに、より強い闇の力が必要になったからな。
お前と一緒に戦ったら、厄介な奴を切り離す為にもな」
「なるほど」
どうやら、今、十代先輩が戦っている転校生。
彼女は目の前にいるドラゴエディアの刺客が、俺とデュエルする為に操られている訳か。
「だったら、さっさと終わらせるぞ?」
「そんなに余裕で良いのか?」
「別に?
ただどんなデュエルでも断るつもりはないからな」
「良いだろ」
そう言い、俺達は構える。
「「デュエル」」
「俺のターン、ドロー。
俺はカードを2枚伏せて、ターンエンド」
何もモンスターを召喚しない?
一体、何を企んでいるんだ?
だが、こちらから攻撃を仕掛ける事はできない以上、少し整えないと。
「俺のターン。
俺は隠密忍法帖を発動する。
効果で手札の最強の対魔忍 井河アサギを墓地に送り、デッキから忍法 空蝉の術をセットして、カードを1枚伏せて、ターンエンド」
「俺のターン。
くくっ、俺は永続罠 悪魔の依代、真実の眼を発動する。
まずは真実の眼の効果でお前の手札を全て公開させてもらう。
なるほどねぇ、お前の手札には上級モンスターがいたから、召喚できなかった訳か。
そして魔法カードもか」
「っ」
まさか、相手の手札を見るカードがあるとは。
だけど、なぜ俺の手札を見る必要が
「悪魔の依代の効果により、このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、自分はレベル5以上の悪魔族モンスターを召喚する場合に必要なリリースをなくす事ができる。
そして、現れろ、The suppression PLUTO!」
「っ!」
その言葉と共に現れたのはまさに悪魔だと思わせるモンスターだった。
「The suppression PLUTOの効果。
カード名を宣言し、そのカードが相手の手札にあった場合、相手のモンスター一体のコントロールか、相手の魔法・罠カードを一枚奪う事ができる。
そして宣言するのは若き対魔忍 井河さくら」
その言葉と共に俺の場にセットされているカードはそのまま向こうに奪われてしまう。
「セットしたカードも全て無くなった。
そして、手札から発動できるカードもない以上は遠慮無く攻撃ができる」
「ぐっ」
その一言と共に、俺の身体は奴の触手によって、貫かれる。
「ぐっ」
「カードを一枚伏せて、ターンエンド」
「俺のターン、ドロー!」
「この瞬間、真実の眼の効果によって、相手のスタンバイフェイズ時に相手の手札に魔法カードがある場合、相手は1000ライフポイント回復する」
「あぁ、そして、このターンで終わらせてやるよ」
「何?
確かにレベル4のモンスターを持っているようだが?」
「いいや、ここからだ。
俺は隠密忍法帖の効果で鋼鉄の対魔忍 甲河アスカを捨てて、デッキから機甲忍法ゴールド・コンバージョンをセットする。
そして」
「なに?」
「鋼鉄の対魔忍 甲河アスカの効果。
このカードが墓地に置かれた時、手札、墓地から対魔忍を一体特殊召喚する。
俺は最強の対魔忍 井河アサギを特殊召喚する」
「なっ」
その言葉と共に現れたのは紫色のボディスーツを身に纏った忍者、アサギだった。
「さらにセットしたゴールド・コンバージョンの効果を発動。
場の隠密忍法帖をリリースして、カードを2枚ドローして、手札にある若き対魔忍 井河さくらの効果。
このカードは自分フィールドに『アサギ』と名のつくモンスターがいる場合、手札から特殊召喚する。
召喚に成功した時、自分フィールドに影忍者トークンを自分フィールドにできる限り特殊召喚できる。
このカードはトークンの数×攻撃力分、攻撃力を上げる」
「どういう事なんだっ」
「まぁ、悪魔相手だったら、これぐらいしないとな。
さらに俺は忍法 影縫いの術を発動する。
その効果で影忍者トークンをリリースして、The suppression PLUTOを除外する」
「っ!」
それにより、完全に動きを止められてしまったThe suppression PLUTO。
「さて、行くぜ!
対魔忍アサギとさくらで直接攻撃!」
それにより、身動きが取れないThe suppression PLUTOは瞬く間に細切りにされ、ライフは0になった。
「ふぅ、今回は運が良かった」
今回のThe suppression PLUTOは、相手モンスターを奪う効果もあるのも考えると、これまで通りのデッキを使っていたら負けていた可能性があった。
それを踏まえても、今回は運が良かった。
「それにしても、これで4人目」
これまで戦ってきたドラゴエディアの刺客は4人出てきたが、あと、どれぐらいいるのか。
「早々に決着はつけたいけど、一体どこにいるのか」
俺はそんな疑問を思いながらも、十代先輩の元へと向かう事にした。