※この作品はR-18です。

遊戯王 異なるモンスター使い   作:ボルメテウスさん

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迷いし、三沢

「さて、こんな所か」

 

その日の夜、俺は新たなデッキの作成に取りかかっていた。

 

これまでの俺のデッキは集めたカードを一つのテーマとして纏めて作り上げたデッキだが、今回はあえて別々のデッキを一つに統合するデッキを作っていた。

 

こうする事で、本来のデッキの力は発揮されないが、その代わり、これまで見たことないような戦術や思わぬ戦い方など、意外と面白い事が分かるかもしれない。

 

「あれ、三沢先輩にエドじゃないか?」

 

「んっ、勝気か?」

 

「へぇ、珍しい、君がなんでこんな所に?」

 

俺の登場に驚きを隠せないのか、二人はこちらを見ていたが

 

「いやぁ、新デッキが完成したけど、十代先輩達は大物に夢中だからデュエルしてくれそうにないから、対戦相手を探している所。

適当に歩いていたら、光の結社の奴らが仕掛けてくると思ったからな」

 

「対戦相手探しか。

まぁ、確かにその気持ちは分からなくもないが」

 

「ふっ、そうか。

ならば、安心しろ、勝気」

 

「んっ、何をですか?」

 

何やら三沢先輩は強気な様子だったが

 

「俺はこれから、その光の結社に行き、斎王を倒す」

 

「先輩、何を言っているんですか」

 

俺はそう言いながら、呆れるように呟くが

 

「ふっ、何、俺は、自分の強さを証明するだけだ」

 

「ふぅん、だったら、先輩」

 

俺はそう言い、デュエルディスクを展開する。

 

「俺とデュエルしませんか」

 

「なに?」

 

その事に先輩は少し驚いた様子だが

 

「光の結社に乗り込むならば、とりあえず俺ぐらいは倒しておかないと」

 

「・・・良いだろう。

お前とは1度、戦ってみたかったからな」

 

そう言いながら、三沢先輩は構える。

 

俺もまた、それに合わせるように構える。

 

「「デュエル」」

 

「俺のターン、ドロー。

俺は手札のモンスターを一体リリースして、手札からKMF 紅蓮弐式を召喚する」

 

「機械族中心のデッキか」

 

「まぁ、そうですね。

俺はカードを一枚伏せて、ターンエンド」

 

「俺のターン。

俺は電磁石の戦士αを召喚する。

このモンスターに召喚成功した時、デッキからレベル8の「磁石の戦士」と名の付くモンスターを一体手札に加える。

俺が加えるのは電磁石の戦士マグネット・ベルセリオン」

 

「俺はカードを一枚伏せて、ターンエンド」

 

「攻めてこないんですか?」

 

「お前は一見、攻めに強いように見えるが、実は守りに入るのが一番得意だ。

だからこそ、万全な状態で一気に勝負をつける」

 

「それはどうも。

俺のターン、ドロー!

でも先輩、俺は攻める事も結構得意ですよ。

まずはKMF 紅蓮弐式の効果、手札を一枚捨てて、相手モンスターを一体破壊する」

 

「甘い、俺はこの時、電磁石の戦士αの効果で、このモンスターをリリースする事でデッキからマグネットウォリアーを特殊召喚する。

俺はデッキから磁石の戦士Σ+を特殊召喚する。

さらに罠カード、マグネット・フォース・プラスを発動。

この効果で、お前の場にあるKMF 紅蓮弐式を+モンスターに変更する」

 

「効果を回避させて、さらにはモンスターを召喚ですか」

 

「あぁ、お前には説明しておくが、Σ+は+モンスターからの攻撃は受けない」

 

「つまりは、KMF 紅蓮弐式では、攻撃できないと。

けど、それはあくまでも紅蓮弐式の場合はですよね」

 

「何?」

 

「俺は罠カード炎王炎環を発動。

自分フィールドの炎属性モンスター1体と自分の墓地の炎属性モンスター1体を対象として発動できる。

対象の自分フィールドのモンスターを破壊し、対象の墓地のモンスターを特殊召喚する。俺が選ぶのはKMF 紅蓮弐式、そして墓地から現れろ、リザードン!」

 

その言葉と共に紅蓮弐式は爆発すると共に代わりに現れたのは巨大な炎のドラゴンだった。

 

「なっ機械族のデッキじゃない!?」

 

「このデッキは燃えさかる炎デッキ!

悪いですが、防御させる暇は与えませんよ!

リザードンでΣ+に攻撃、火炎放射!」

 

「ぐっ!」

 

それにより、Σ+は瞬く間に破壊されてしまう。

 

「そして速攻魔法、メガ進化!

自分フィールドのモンスター1体をリリースして発動できる。そのモンスターのカード名が含まれる「メガ」モンスター1体を手札・デッキから攻撃表示で特殊召喚する。

俺はリザードンをリリースし、現れろメガリザードンX!」

 

それと共に場にいたリザードンはそのまま光の球に包まれると共に新たな姿へと生まれ変わると同時に雄叫びを上げる。

 

「まさか、一気に」

 

「えぇ、メガリザードンXの効果で墓地にあるドラゴン族・鳥獣族モンスターを装備し、そのモンスターの元々の攻撃力分上げる。

俺はリザードンを選択し、装備」

 

「攻撃力5600」

 

「メガリザードンXでダイレクトアタック」

 

「ぐっがぁあ!!」

 

そう、瞬く間に三沢先輩のライフは0へとなった。

 

「俺は負けてしまったのか」

 

そう言いながらあ、落ち込んでいる三沢先輩。

 

だが

 

「なんというか、三沢先輩は本来の強さを発揮していないような気がします」

 

「なに?」

 

そうこちらを睨んでいるが

 

「俺の本来の強さだと?」

 

「えぇ、俺、十代先輩から聞いた事があります。

三沢先輩はかつての万城目先輩を倒した事もあり、十代先輩をあと一歩の所まで追い詰めた実力者だって。

最近では影が薄かったりしますが、それでも最強のライバルと言ったら、三沢先輩だと言っていました」

 

「俺が最強」

 

それに少し驚きを隠せないようだったが

 

「当たり前です。

だけど、三沢先輩。

最近、生温くないですか」

 

「生温い、俺がか」

 

「えぇ、以前まではデュエルに勝つ事に全てをかけていました。

だけど、今は仲間はずれにされるのが嫌で、無理に構おうとしている。

デュエリストとしての成長が見えなくなったような気がします」

 

「それは、あぁ、確かにそうかもしれない」

 

そう言いながら、三沢はホワイト寮の方を見つめる。

 

「俺はこのデュエルで自分の強さを証明するつもりだった。

だけど、それは仲間外れされるのが、怖かっただけかもしれない」

 

そう言った、三沢はデッキを握り締める。

 

「感謝する勝気。

俺は眼が醒めた、今まで忘れていたデュエリストとしての情熱を、そして誓う。

俺は十代にも、そしてお前にも勝つデュエリストになる事を!」

 

「えぇ、待っていますよ」

 

そこに見えたのは、先程までの弱気な三沢大地ではなく、確かな強さを持った先輩だという事を。

 

「それじゃあ、俺はまた部屋の戻る。

今夜の事は本当に感謝する」

 

「気にしないでください」

 

そう言いながら、俺はそのまま三沢先輩を見届ける。

 

「デッキの調整ねぇ」

 

「なんだ、エド?」

 

「いや、なんでも。

ただ、本当にそれだけの為に、レッド寮から離れたこんな所まで来るか?」

 

「別に。

本当に対戦相手を探していたのは本音ですし、それに今日の様子が少し気になったのは嘘じゃないからな」

 

今日、釣りを行っていた時の三沢先輩は明らかに焦っていた。

 

だが、それが何なのか分からなかったので、デッキの調整と様子見に来た。

 

それが、本音だが

 

「そういう事にしておこう。

まぁ、今度のデッキは僕が相手をしよう」

 

「あぁ、楽しみにしておけ」

 

そう言いながら、俺達はそのまま自分達の帰るべき所へと向かって行った。

 

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