「俺のターン!」
それは何時かの記憶だった。
周りを見渡せば、そこは砂漠が広がっており、なぜかデュエルアデミアがあった。
そのデュエルアデミアを中心に多くのモンスター達が戦っていた。
「十代先輩!ヨハン先輩!」
そして、俺は手に持ったデュエルディスクを構えながら、目の前に見た事のない巨大なモンスターを相手に十代先輩と、見覚えのない先輩と共に戦っていた。
「君達は本当に邪魔だな」
その言葉と共に目の前に現れたモンスターを目の前に
「ここはなんとかしないと」
その言葉と共に、もう一人の先輩と見ると頷くと同時だった。
「レインボードラゴン!」
その叫び声を合図に、空間は光に包まれ
「痛っ!?」
ガサガサッと俺の身体に何かが刺さった。
思わず置き上げると、そこは木の上で
「あれ、俺なんでこんな所に?」
そう言いながら、なんとか木から下りると
「確か、ドラゴエディアとの戦いが終わって、それから十代先輩達と合流したはず。
だけど、どういう事だ」
先程の痛みで目覚める前の光景。
あれはとても夢だとは思えないようなリアルな感覚だった。
だが、記憶が曖昧で
「たく、なんだよ」
そう言いながら、立ち上がると、そこは見たことのない町並みだった。
だが、その光景は
「どうなっているんだ」
俺が知っている町並みに比べたら、明らかに技術が進化しており、信じられない光景だった。
以前、修学旅行で行ったドミノ町に比べても明らかに発展しており、驚きを隠せなかった。
「おい、返せよ」
「あぁ」
そう町の様子に驚いていると、聞こえてきたのは子供の叫び声だった。
俺は思わず向かってみると、そこには二人の子供がおり、一人の男が何かカードを奪っているが
「おいおい、何をしているんだ。
子供相手に」
「なんだ、お前は?」
「俺?
俺はただの通りすがりのデュエリストだ。
それよりも、子供からカードを奪うなよ、たく」
そう言いながら、俺はとりあえず男の手からカードを取っておく。
「なってめぇ」
「そんなにカードが欲しければ、やるよ。
ただし、俺にデュエルで勝てたらな」
「デュエル?
まぁ良いだろ」
そう言いながら、奴は笑みを浮かべながら、携帯電話を取りだし、そのまま腕に装着した。
何なのか分からない内に、それはなんと光を灯し、そのままデュエルディスクへと変わった。
「なんだ、それ!?
デュエルディスクなのか!?」
「あぁ、何を寝ぼけた事を言っているんだ?」
その反応が可笑しかったのか、男は言う。
それに合わせるように子供達も俺に対して、少し疑問に思って、首を傾げる。
「俺が可笑しいのか?
まぁ、って?」
そう俺もデュエルディスクを構えようとしたが、ふと、違和感を感じた。
見れば、それは俺が持っていたデュエルアデミア用のデュエルディスクではなかった。
「これって、確か」
聞いた事があるが、今のデュエルディスクへと変わる前に試作されたデュエルディスク。
今のデュエリスト達に普及しているタイプとは違い、コンパクトな形に纏められているが、その制作コストが高い為に、金持ちかプロしか持っていないデュエルディスク。
「なんで、これを俺が?
まぁ良い」
デュエルできるのに変わらない為、俺は構えると同時にデュエルディスクは展開し、制服の裏に隠してあるデッキケースから一つのデッキを取り出す。
「えっえぇ?!
デッキケースがあんなに!?」
「???」
「まぁ魔改造だからな」
普段からデュエルアカデミアの制服の下には信じられない程のカードを仕舞っており、正直言って、あり得ない量のカードを持ち歩いてる。
おかげで何時でもどんなデッキに入れ替える事もできる。
「なんだ、そのデュエルディスクは?
まぁ良い、俺が勝った場合、貴様は何を渡す」
「だったら、これはどうだ?」
そう言いながら、俺は一枚のカードを取り出す。
「なんだ、カオス-黒魔術の儀式?
そんなカードに何の価値があるんだ?」
「あれ?」
その反応に、俺は思わず首を傾げる。
正直言うと、俺自身もマジシャン・オブ・ブラックカオスを持っていないから意味はないが、それでもあの武藤遊戯がペガサスとの戦いで登場したカード。
十代先輩と共に当てた時は大盛り上がりしたのに、この淡泊な反応。
「まぁ良い。
その餓鬼がその服の下にあるカードが大量にあると言っていたからな。
それを全て貰うとするか」
「まぁ別に良いけど。
負ける気しないし」
「えっでも」
「良いから、待ってろ。
それじゃあ、行くぜ」
「「デュエル」」
「俺のターン。
俺は蛮族の狂宴LV5を発動する。
その効果により、手札からバーバリアン1号とバーバリアン2号を特殊召喚する」
「バーバリアン、なんだか懐かしいテーマだな」
「懐かしい?
何を言っているんだ、バーバリアンはチャンピオンが使ったデッキだぞ」
「?
チャンピオン?」
俺が覚えている限りでは確かチャンピオンはDDのはず。
だが、DDが最後に使ったデッキはバーバリアンではないのは確実なはずだが。
「まぁ、別に良いか」
「なんだ、田舎者か?
まぁ良い、俺はカードを一枚伏せて、ターンエンド」
「それじゃ、俺のターンドロー。
俺は儀式魔法HT パンケーキパーティーを発動する」
「パンケーキ?
なんだか美味しそうな名前の魔法だな」
「それに儀式?」
その名前に疑問に思っているが、俺はそのまま続ける。
「このカードはレベルの合計が儀式召喚するモンスターと同じになるように、自分の手札・フィールドのモンスター1体をリリース、またはリリースの代わりにデッキのモンスター1体を墓地へ送り、手札から「HT」儀式モンスターを任意の数だけ儀式召喚する。
俺はデッキからレベル8、HT 地獄CEOのルシファーを墓地に捨て、手札からレベル3、HT 三つ子悪魔のケルベロスとレベル6HT 性悪悪魔のズドラーダを儀式召喚」
その言葉に合わせるように現れたのは黒い服を身に纏った白髪の女性の二人だった。
片方は肩まで伸びている明るい子で、もう片方の手には煙草から煙を出しながら現れる。
「えっえぇ!?」
「儀式モンスターが儀式魔法一枚で儀式モンスターを2体も召喚した!?」
「まずはケルベロスの効果、自分の場にトークンがいない場合、俺の場にケルベロストークンを2体特殊召喚する」
その宣言と共に、ケルベロスを合図すると共にその後ろにケルベロスとよく似たケルベロストークンが現れる。
「たった1ターンで、しかもカード1枚でここまで展開するなんて」
「まぁ、ついでだ。
俺はサイクロンを発動。
とりあえず、伏せカードを破壊させてもらう」
「なっ」
破壊されたカードはどうやら聖なるバリアミラーフォースか。
「どっどういう事だ」
「悪いがさっさと終わらせる」
「だっだが、バーバリアン1号と2号は互いに攻撃力を高め、500上げる。
お前のケルベロストークンでは破壊など」
「性悪悪魔のズドラーダはこのカードが自分モンスターゾーンに存在する限り、フィールドの全ての儀式モンスター以外のモンスターの攻撃力・守備力は500ダウンする」
「それって、確かバーバリアン達の攻撃力と丁度同じだから」
「まぁそういう事だ。
という事で、ケルベロストークン二体でバーバリアン1号と2号を各々に攻撃」
その言葉と共にケルベロストークンはそのままバーバリアン達の左右に行くと同時に蹴り上げる。
その攻撃を食らい、バーバリアン達はそのまま消滅する。
「それじゃあ、ズドラーとケルベロスでそのまま直接攻撃!」
「なっ!」
その攻撃を行う事によって、瞬く間に奴のライフは0になる。
「1ターンキル!」
それに驚いているようだが
「まぁ最初のターンでカードが揃っていたおかげだがな」
ある程度ならば戦えるが、やはり儀式魔法がなければ戦う事ができないのが、このデッキの弱点でもある。
なんだって、全てが儀式モンスターなので、特殊召喚を封じる効果にも弱い。
「ちっ、覚えてろ」
「そんな台詞、結構久し振りに聞いたな」
そう言いながら、俺は呆れていると
「なぁなぁ!
兄ちゃんって、プロデュエリストなのか?」
「いや、そうなるかもしれないけど。
まぁ今はデュエルアカデミアに通っているけど」
「えっと、どこ学校?」
その言葉に疑問に思ったようだが
「えっ知らない?
あの有名な」
「「うん」」
その言葉に二人は正直に答えてくれた。
「えっと、それじゃあ、ここはどこなんだ?」
「どこって、ここは舞網町だよ」
「舞網町」
その聞いた事のない名に俺は驚きを隠せなかった。
今回の使用カードは
HT 三つ子悪魔のケルベロス
儀式・効果モンスター
レベル3 闇属性 悪魔族 攻2000 守300
効果
「HT」儀式魔法カードにより降臨。
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードを手札から捨て、「HT 三つ子悪魔のケルベロス」以外の自分の墓地の「HT」カード1枚を対象として発動できる。そのカードを手札に加える。
(2):自分フィールドにトークンが存在しない場合に発動できる。自分フィールドに「ケルベロストークン」(レベル3 闇 悪魔 攻2000 守300)2体を特殊召喚する。
HT 性悪悪魔のズドラーダ
儀式・効果モンスター
レベル5 闇属性 悪魔族 攻2400 守1800
効果
「HT」儀式魔法カードにより降臨。
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):相手モンスターの攻撃宣言時に自分の墓地の「HT」カード1枚を除外し、このカードを手札から捨てて発動できる。その攻撃を無効にし、その後バトルフェイズを終了する。
(2):このカードが自分モンスターゾーンに存在する限り、フィールドの全ての儀式モンスター以外のモンスターの攻撃力・守備力は500ダウンする。
HT 地獄CEOのルシファー
儀式・効果モンスター
レベル8 闇属性 悪魔族 攻3000 守0
「HT」儀式魔法カードにより降臨。
このカード名の(1)・(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドの「HT」モンスターを対象とする魔法・罠・モンスターの効果が発動した時、
このカードを手札から捨てて発動できる。その発動を無効にする。
(2):このカードが儀式召喚に成功した時に発動できる。フィールドのカードを2枚まで選び、持ち主のデッキの一番上に戻す。
HT パンケーキパーティー
儀式魔法
「HT」儀式モンスターの降臨に必要。
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):レベルの合計が儀式召喚するモンスターと同じになるように、
自分の手札・フィールドのモンスター1体をリリース、またはリリースの代わりにデッキのモンスター1体を墓地へ送り、手札から「HT」儀式モンスターを任意の数だけ儀式召喚する。