「プロデュエリストとのバトル?」
「あぁ、どうやら我が遊勝塾とぜひともデュエルしたいという依頼が舞い込んできたのだ!
これは我が塾の宣伝になる!」
そう言いながら、俺は疑問に思って首を傾げる。
「なんで急に?」
「さぁ、だがどうやら向こうは君を指名している事以外は分からないんだ?」
「まぁ良いですけど」
そう言いながら、俺はそのままデュエルディスクを用意する。
「プロとデュエルできるなんて、わくわくするじゃないですか!」
「その域ですすめ!
熱血だ!」
「もぅお父さんったら」
「けど、勝気さんとプロとのデュエルか!
確かに見てみたい!!」
そう言いながら、俺達はそのまま指定された場所まで向かって行く。
「あっそういえば、少し頼みたい事があるんだ」
「頼みたい事?」
「なに、デュエル中に俺のかけ声と共に一緒に叫んで欲しいんだ」
俺はそう言いながら、デュエル塾に入ったフトシ君に頼んだ。
「叫ぶ?」
「まぁデュエルをしてからのお楽しみだからね」
そう言いながら、会場へと辿り着いた。
会場に着き、そのまま俺はデュエル場に入ると、その対戦相手がその姿を現す。
「なっ」
「あら、そんなに私が出てきた事に驚きを隠せないようね」
その場に現れたのは俺の世界でも有名なデュエリストの一人である孔雀舞だった。
「えっと、まぁはい」
「なんだか少し変な反応のようだけど、まぁ良いわ。
それじゃあ、さっそく始めましょう」
その言葉と共に、俺もまた同時にデュエルディスクを構え
「戦いの殿堂に集いしデュエリスト達が!」
「モンスターと地を蹴り、宙を舞い!」
「フィールド内を駆け巡る!」
「見よ、これぞデュエルの最強進化形!」
「「アクショーン!!」」
「「デュエル!!」」
それを合図にフィールドは展開される。
このアクションデュエルというのは未だに慣れないが、それでもこのデュエルでしか味わえない事もあり、俺は意外と気に入っている。
「悪いけど、手加減するつもりはないわよ。
私のターン、私はハーピィ・パフューマーを召喚する。
その効果により、デッキから万華鏡-華麗なる分身-を手札に加えて、そのまま発動!
デッキからハーピィ・レディ三姉妹を特殊召喚する」
「1ターン目から連続召喚!」
「私はカードを1枚伏せて、ターンエンド」
「先行からいきなりやるな。
だけど、こっちも生活がかかっているからな。
最初から本気で行かせて貰うぜ、ドロー!」
「勝気さんのデッキ、今日はどんなんだろう」
「俺達の時は確か悪魔で」
「お父さんの時には魔法使い族だったよね」
「今日はどっちのデッキだろう?」
「あれ、でも確か勝気兄ちゃん、このデュエルが始まる前に確かなんか言っていたよな」
「あぁ、俺の声に合わせて、叫んでくれって?
あれは一体」
そう、観客から遊矢達の声が聞こえてきた。
「どうしたんだい?
何やら悪い手札が来たのか?」
「いいや、その反対だ。
これ程、良い手札はない。
さぁ、行くぜ、宇宙から来たヒーローの力を見せてやる!」
「ヒーロー?」
「俺はU・HERO ゼットを召喚する」
その言葉と共に、俺の後ろに現れたのは会場がぎりぎり入るだろう大きさのモンスターだった。
見た目は人型で、それを見た観客は驚きを隠せずに見上げる。
「これが、今日のデッキ」
「凄い大きさだけど」
「へぇ、なかなかのモンスターじゃない。
けど、そのモンスターの攻撃力じゃ、私のハーピィレディは倒せないわ。
何よりも、そいつ通常モンスターじゃない」
「まだまだ、ゼットさんの本気はこれからだぜ」
そう言いながら、俺はそのままカードを一枚デュエルディスクに差し込む。
「俺は魔法カード、宇宙拳法、神秘の神業を発動!」
「宇宙拳法?
聞いた事のない名前だけど」
そう言っている間にゼットさんの周りにメダルが集まり、そのまま俺は孔雀さんを真っ直ぐと見る。
「宇宙拳法、秘伝の神業!
ゼロ師匠!セブン師匠!レオ師匠!」
「何をしているんだい?」
その事に孔雀さんは首を傾げるが
「ご唱和ください!我の名を!U・HEROゼットッ!」
「えっと、ゼット」
それに対して、どう反応すれば良いのか遊矢達数名だけが反応するが、今はこれで良い!
「ゼットッ!!」
そのままデュエルディスクを構えると同時に俺の身体は光に包まれ、同時にゼットの姿も消える。
「えっ何がって、えぇ!?」
「勝気兄さんが!」
「ゼットになっている!?」
「どうなっているんだ!?」
会場は突然の出来事で驚きを隠せない様子だったが
「ちょっと、あんた、それはどういう事なんだい!?」
「宇宙拳法、神秘の神業。
それは自分の場にU・HEROゼットが存在する時に発動でき、このモンスター一体を素材にエクストラデッキからU・HERO ゼット アルファエッジを特殊召喚する」
「それって、つまりたった2枚のカードでできる融合!?」
それに対して、孔雀さんは驚きを隠せなかった。
「それって、この前のデッキと」
「あぁ、だが、まさかモンスターと本当に一体になるなんて!
どこまで予想外な事を起こすんだ!」
その事に会場の全員が驚きを隠せないようだったが
「アルファ・エッジの効果。
デッキから、デッキから「ゼットランスアロー」を1枚手札に加える。
俺はそのままゼットランスアローを装備」
その言葉と共に、俺はゼットランスアローを装備する。
「そしてゼットランスアローの効果!
自分メインフェイズ時に1ターンに1度、相手フィールド上のモンスター1体の攻撃力と守備力をターン終了時まで0にすることができる!
俺はハーピィレディ・三姉妹の攻撃力を0に変える」
その叫びと共にハーピィレディ・三姉妹に向けて放った氷がそのままハーピィレディ・三姉妹を炎の中へと閉じ込める。
「なっ」
「バトル!
ハーピィ・レディ三姉妹に攻撃!」
「くっ、だけどアクションマジックハイダイブ!
この効果でハーピィレディ・三姉妹の攻撃力は1000アップする!」
「くっ」
その攻撃はぎりぎりで受け止められたが、そのまま俺は突き破り、そのままハーピィレディ・三姉妹を撃破する。
「ちっ、だけど罠カードハーピィ・レディ-不死鳥の陣-!
その効果により、ハーピィレディ・三姉妹を特殊召喚して、その攻撃力分ダメージを与える!」
「なっぐぅ!」
そうして、倒したと思った次の瞬間、背後からハーピィ達の一斉攻撃が襲い掛かる。
「俺はカードを2枚伏せて、ターンエンド」
「私のターンドロー。
私は銀幕-輝き鏡鎧-を発動する。
その効果で手札の銀幕の鏡壁を墓地に送って、デッキからハーピィ・レディ 鏡鎧三銃士を特殊召喚する。
ハーピィ・レディ 鏡鎧三銃士の効果でゼットの攻撃力を半分にする」
「なっ」
それと同時に身体に襲い掛かるのは恐ろしい疲労感。
だが
「まだまだ終わらないわよ!
私はさらにハーピィズペット竜玉を手札から墓地に送り、デッキからハーピィ・ミラージュ、ハーピィ・レディ-雷鳥の陣-を手札に加えて、そのまま発動!」
その言葉と共に無数のハーピィレディ達が現れる。
「なっ」
「ハーピィ・ミラージュは自分の場のハーピィを選び、そのモンスターと同じ攻撃力と守備力を持つハーピィ・トークンを可能な限り召喚する。
そして」
「なっぐがぁあ!!」
俺の身体を襲い掛かる痺れ。
同時にゼットランスアローが破壊される。
「ハーピィ・レディ-雷鳥の陣-はこのカードを発動したターン、攻撃はできない。
手札を1枚墓地に送ることで『ハーピィ』と名のつくモンスターは破壊されず、相手の魔法・罠カードを全て破壊する。破壊した数×200ポイントのダメージを相手に与える」
「だけど、手札なんてもぅ」
「いいや、ある」
そう言いながら見つめた先には孔雀さんの手札にアクションマジックがあった。
「そういう事。
私は直前でアクションマジックを手札に加えた事で、そのカードを捨てて効果を発動させた。
手札を捨てる効果を効率良くできる。
それがアクションマジックの魅力よ」
「これがプロか。
確かにやばいな、けど、燃えてきたぜ!」
そう言いながら、俺は立ち上がる。
「あんた、まだやる気?
悪いけど、このハーピィ達がいる限り、逆転は不可能よ」
そう言いながら、俺達を囲むように無数のハーピィ達がいた。
「アクションマジックも、このハーピィ達によって奪われる。
逆転なんてできないわよ」
「いいや、ライフまだ尽きていない!
何よりも、俺はこの状況を逆転できる!」
「なんですって?」
そう言いながら、俺は笑みを浮かべる。
「例え、あんたがどんなに高い攻撃力を持ったモンスターを召喚しても、私の場にいるハーピィ・トークン達がいる限り、この子達を優先に攻撃しないといけない。
それにアクションマジックで十分「いいやっできる!」っ!
だったらやってみなさい、ターンエンド!」
そう言いながら、俺は構える。
「アルファ・エッジの効果!
このターン、ドローできない代わり、デッキからウルトラメダルを一枚手札に加える。
俺はウルトラメダル 闇を飲み込め!黄金の嵐!!を手札に加え、発動!」
そう言い、そのまま俺は構える。
「ゼロ師匠!ジード先輩!ベリアル!」
そう言い、俺はそのまま再び腕を上げる。
「ご唱和ください!我の名を!U・HEROゼット!」
その俺の叫びに答えるように、今度は会場が盛り上げるように叫ぶ。
『ゼット!!』
同時に紫の光が収束し、青いエネルギーの奔流と赤い雷が渦巻いて、緑色の光を背景にゼットが飛び出し、その姿を現す。
それは、先程までのアルファ・エッジに黄金の鎧を身に纏った姿へと変わっており、会場が息を呑んだ。
「たった一枚の魔法カードでまた融合をっ!」
「このカードの特殊召喚に成功したとき、デッキから「幻界魔剣 ベリアロク」を1枚手札に加える。
そして、俺は幻界魔剣 ベリアロクを装備」
そのまま目の前に現れたのは凶悪な顔をした存在から剣が生えた奇妙な剣だった。
「俺様を手にして、お前は何をする?」
そう言いながら、俺に問いかけてきた。
そんなの
「目の前の孔雀さんに勝ちたい!」
「まぁ良いだろ。
面白い奴らが切れそうだ」
それに合わせて、俺はそのままベリアロクを装備する。
「ベリアロクは俺のライフを800払う事で装備できる。
そして、ベリアロクを装備した事で、その攻撃力を800上げる!」
「それじゃあ、今の攻撃力は1800っ、
それでも」
「いいや、デルタイズクローはこのカードが攻撃する時、相手フィールド上のモンスター全てと戦闘を行うことができる。
そして、その時、攻撃力を700上げる事ができる」
「なっ」
「それはつまり」
「回避や奇跡で避けても、すぐに攻撃ができる!」
「くっだったら、アクションマジックで「させねぇ!」」
俺はそう言い、ベリアロクを構え、トリガーを2回押す。
「デスシウムファング!」
その一言と共に放たれた一撃はハーピィ・トークン達に向けて、ベリアロクの顔が巨大化して、全てを飲み込む。
同時に俺は飛び上がり、そのまま真っ直ぐとアクションマジックを取る。
「アクションマジック、エクストリームソード!
その効果で俺は攻撃力を1000上げる!」
「これで攻撃力は5350!
それを半分にしたら2675、十分に倒せる!」
「デスシウムクロー!」
それと同時にハーピィ・レディ 鏡鎧三銃士に向けて放った一撃によって、破壊。
そして、最後に残ったハーピィレディ・三姉妹に向かって行き
「デスシウムスラッシュ!」
Zの字を描きながら、光と闇のエネルギーを込めた斬撃を叩き込む。
それによって、今度こそ、孔雀さんのライフを完全に0へと変えた。
---
「結果はどうだった」
そう言いながら、先程のデュエルで行われた様子を見ている一人の青年は近くにいた男に尋ねる。
「えぇ、これまで観測したどの召喚反応エネルギーと比べものにならない程のエネルギーです。
まさか、これ程のエネルギーを出すデュエリストがいるとは」
「だが、事実だ」
「だとしたら、既に融合次元からの侵略は」
「それを決めるのは早計だ。
だが、状況証拠としては高いだろ」
そう言いながら、目に向けたのは勝気の改造制服だった。
「あの時は青しか見なかったが、多少だが確かに似ている。
だとしても、ここまで目立つような行動は普通は行わないはず」
「確かに、これではスパイという訳ではありませんが、どうするつもりですか?」
「しばらくは監視を続ける。
怪しい動きがあれば、すぐに報告を」
「はっ」
その言葉と共に男はその場から去って行った。
「さて、彼がこの次元での目的は何なのか、見極めさせて貰う」
ーーー
「やはり、この反応は」
そこは勝気と孔雀がデュエルを行っている会場。
先程まで行われていたデュエルの熱気に包まれ、会場が震える中で少女は真っ直ぐと見つめる。
「このカードがここまで反応するとは。
やはり、何か関係があるのか」
そう疑問に思いながら、そのカードを見つめる。
「確かめる為にも、近々接触する必要がありますね」
そう言いながら、その枠が赤く染められたカードをゆっくりと懐に仕舞う。