「やっぱり、デュエルアカデミアの情報はないか」
そう言いながら、俺は図書館や様々な所を行き来しながら、情報を探っていた。
以前の孔雀さんとのデュエルで、授業や十代先輩と一緒に見たバトルシティでの映像が似ていた事もあり、俺は本当にここが別の世界なのか、どうか疑問に思い調べていた。
だが、それらしい情報はまるでなかった。
「探すのはやっぱり無茶だったか?」
そんな疑問を思っていると
「失礼ですが、あなたは切札勝気さんですか?」
「んっ?」
そんな遊勝塾への帰り道、俺に話しかけてきた人物がおり、振り返る。
そこにはこの辺りには珍しい褐色の人物だったが、俺には見覚えがあった。
「イシズさん?」
それは、バトルシティにおいて、あの伝説の海馬瀬戸と戦ったイシズさんと似た人物だった。
「私の名を知っているんですか」
「えっマジで」
俺は思わず驚いてしまうが
「だとすれば、あなたが予言で選ばれた者のようですね」
そう言いながら、イシズさんはそのまま手に持ったカードを一枚、こちらに渡す。
俺は疑問に思いながら、そのカードを受け取るが
「これって!?」
そのカードは俺が知っている限りでは、もう存在しないはずの伝説のカード「オシリスの天空竜」だった。
そのカードの存在が現れたのはバトルシティだけしか現れなかったが、その圧倒的な能力は今のデュエルモンスターズでも超えるモンスターは存在せず、まさに最強の3枚と呼ばれたカード。
その中でも武藤遊戯が使っていたカードとしても有名なカードだ。
「なんで、これを」
「分かりません。
ですが、予言でそのカードを渡すようにと」
「本当かよ」
まさか、これまで神からの特典を通してしか、手に入れる事ができなかったモンスターカードが、それも神のカードをなんで
「ほぅ、謎の召喚エネルギーがあると聞いたが、まさかそんなカードだとはな」
「あぁ?」
その言葉と共に振り返ると、そこには青い制服にオベリスクの巨神兵を意識した仮面姿の奴がいた。
「その格好、既にこの世界に潜入していたか。
丁度良い、プロフェッサーの命令だ。
そのカードをこちらに渡せ」
「プロフェッサー?
誰の事を言っているんだ」
「なに、貴様、頭可笑しくなったのか」
「可笑しいって、なんの話だ。
第一、なんで、そのコスプレみたいな格好は!」
「貴様っ、最下級のオシリス・レッドの癖に我らオベリスク・フォースに逆らうのか」
「はぁ?
オベリスク・ブルーじゃないのか」
そう疑問に思いながら、首を傾げるが
「まぁ良い。
貴様のような反逆者は、ここで倒す」
「良いぜ、デュエルだったら、受けて立つ!」
そう言いながら、俺達は互いに構える。
「「デュエル」」
「俺のターン。
俺は古代の機械馬を召喚する」
「古代だとっ」
その名と共に出てきたのは、トライホースを機械にしたようなモンスターだ。
だが、それよりも気になったのは、古代という単語だ。
「俺は古代の機械馬をリリースして、現れろ古代の機械巨人」
「っ!」
それと共に出てきたのは、俺にとってはなじみ深いクロノス先生のエースカードで幻のレアカードである古代の機械巨人だった。
「お前、そのカードは一体」
「ふふっ、さぁな。
俺はカードを一枚伏せて、ターンエンド」
「意地でも言わないつもりか。
だったら、吐かさせてやるよ。
俺のターン、まずは魔法カード、魔獣の懐柔を発動。
デッキからレベル2以下の名前が異なる獣族モンスターを3体特殊召喚する。
アラガミ天使を特殊召喚する。
さらに鬼神の娘 フィムを召喚する」
その言葉と共に出てきたのは女体と卵殻が融合したような形状に加え、巨大な瞳が備わっているモンスターと白髪に赤目の少女が現れた。
「何が出てくると思えば、雑魚か」
「さぁ、それはどうかな。
俺はレベル2のアラガミ天使にレベル3の鬼神の娘 フィムをチューニング」
「チューニング?!」
その言葉と共にフィムは手に持った巨大な武器でアラガミ天使を飲み込む。
「天の聖杯よ、炎と交わり、その力を現せ!シンクロ召喚!
天の聖杯 ホムラ!」
その言葉と共に俺の場に現れたのは赤髪ボブカットの少女はそのまま炎の中から取りだした剣を構えながら、現れる。
「シンクロだとっ」
「まさか、融合以外にも」
「まぁ色々とね。
さて、俺は魔法カード、収縮を発動。
その効果で古代の機械巨人の攻撃力を半分にして、ホムラで攻撃!」
「甘い!
俺は速攻魔法古代の機械暗黒歯車を発動する。
相手フィールドのモンスター一体を選択し、このカードを装備魔法扱いで装備してそのコントロールを得る。
俺はホムラを選択し、そのコントロールを得る」
「っ!」
俺の言葉と共に攻撃を仕掛けようとしたホムラだったが、その場で現れた歯車によって、その動きを止められてしまう。
そして、そのままホムラは相手のフィールドに吸い込まれてしまう。
「だったら、俺はシンクロキャンセルを発動する。
その効果でお前の場のホムラを選択し、俺のデッキに戻し、そして、シンクロ召喚に使われたモンスターをそのまま特殊召喚する」
同時に奴の場に捕らわれていたホムラの姿は消え、代わりにフィム達が俺の場に現れる。
「さらに、俺は再び俺はレベル2のアラガミ天使にレベル3の鬼神の娘 フィムをチューニング!」
その言葉を聞くと共に場に現れたフィムは手に持った神器でアラガミ天使を飲み込む。
「天の聖杯よ、光の速さで、敵を撃て!
シンクロ召喚!天の聖杯 ヒカリ!」
その言葉と共に現れたのはホムラと似た鎧を身に纏い、腰まで伸びた金髪の女性が現れる。
「俺はカードを1枚伏せて、ターンエンド」
「俺のターン。
まさか、そんな手段で取り返すとは。
だが、状況はこちらが有利なのは変わりない。
俺はトランスターンを発動し、古代の機械巨人をリリースし、古代の機械列車を特殊召喚する」
その言葉と共に古代の機械巨人が巨大なゲートとなって、巨大な歯車の列車が現れる。
「古代の機械列車の効果により、墓地から古代の機械巨人を特殊召喚!
さらに古代の機械修復者を召喚。
墓地から古代の機械馬を特殊召喚し、そして魔法カード融合。
俺の場の古代モンスターを4体融合!
融合召喚!現れろ!レベル10!古代の機械混沌巨人!!」
その言葉と共に奴の場にいた全てのモンスター達が奴の後ろから出てきた渦に吸い込まれそうになる。
だが
「ヒカリの効果!
手札を一枚捨てる事で、その魔法の発動を無効にする!」
「なっ」
その効果を発動させる直前、ヒカリがその手から生み出した光を融合に向けて放った。
それによって、融合は防がれてしまう。
「同時に俺は罠カード、裁きの天秤を発動する。
俺の場に存在する相手フィールドのカードの数が自分の手札・フィールドのカードの合計数より多い場合に発動できる。
俺の手札はさっきヒカリの効果で0枚、そしてヒカリとこのカード自体で2枚、対して
お前の場のモンスターは4体。
自分はその差の数だけデッキからドロー、つまりカードを2枚ドロー!」
「融合をっ、だがまだ古代の機械巨人の攻撃が残っている!」
その言葉と共に古代の機械巨人は真っ直ぐとヒカリに向かって襲い掛かる。
だが
「ヒカリの効果!
このカードは1ターンに1度だけ戦闘・効果では破壊されない。その際、自分が受ける全てのダメージは0になる」
「っ!」
ヒカリが生み出した光によって、その攻撃は防がれた。
「さぁ、どうする。
お前の場ではヒカリは破壊できないんぜ」
「ちっ、ターンエンド。
だが、次のターン、俺の手にそのモンスターを破壊できるカードが来れば、問題ない」
「来ればの話だろ、俺のターン、ドロー」
ドローしたカードを見た瞬間、俺は笑みを浮かべる。
「俺は魔法カード、死者蘇生を発動する!
その効果により墓地からフィムを特殊召喚する。
そして、レベル5のヒカリにレベル3のチューナーモンスターフィムをチューニング!
シンクロ召喚!現れろ、クリサンセマムの鬼神 ルカ・ペニーウォート!」
その言葉と共に現れたのは銀髪の少年であるゴッドイーターが現れる。
「ルカ・ペニーウォートの効果。
このモンスターがシンクロ召喚に成功した時、デッキからレベルの合計が8になるように特殊召喚できる。
現れろ、侵食の神喰らい 雨宮リンドウ」
その言葉と共に現れたのはアラガミ化していた部分は金色の籠手で覆った白い制服の人物であり、その手には巨大な剣を手に持っていた。
「さらに、墓地のフィムの効果により、このカードが「鬼神」と名の付くモンスターのシンクロ素材として墓地に送られた場合、このカードの攻撃力を1000アップして自分フィールドに特殊召喚できる」
同時にルカの背中に抱きつくように現れたフィムは笑みを浮かべながら、現れる。
「モンスターを一気に3体も」
「まだ終わっていないぜ。
俺は儀式の下準備を発動。
デッキから冥界双喰刃と冥双ネヴタジェセルを手札に加える。
そして、儀式魔法冥界双喰刃!」
「ここで来て、儀式だと!」
「あぁ、この場面だからこそだ。
冥界双喰刃は自分のフィールドのモンスターをレベル9以上にするようにリリースすれば手札の冥双ネヴタジェセルを儀式召喚できるが、このカードにはもう一つ効果がある。
自分の墓地に「灰域種アラガミ 喰皇アヌビス」と「アラガミ」モンスターを1体ずつ除外する事でも儀式召喚する事ができる」
「アヌビスだと?
そんなモンスター墓地になど」
「送っているよ。
ヒカリの効果の時から」
「なっ」
それと共に空から射出されたのは一つのケースだった。
ルカはそれを見ると同時に走り出す。
「儀式召喚!現れろ、冥双ネヴタジェセル!
そして、このカードは1ターンに1度、自分メインフェイズ時に装備カード扱いとして「神喰らい」または「ゴッドイーター」に装備する事ができる。
俺はルカに装備する!」
「なっ」
その言葉と共にルカの手には禍々しい闇の双つの刃を手に持った。
「ネヴタジェセルは装備したモンスターの攻撃力を1000にし、2回攻撃が可能になる」
「だが、攻撃力はそれでも2000!
俺の古代の機械巨人には勝てないぞっ」
「ルカの効果。
自分の場の神喰らいモンスターの攻撃力、守備力、効果を共有する事ができる。
俺はリンドウを選択し、共有する、エンゲージ!」
その言葉と共にリンドウとルカの身体が互いに光ると同時にその攻撃力は4400へと変わる。
「なっ」
「まだだ!
リンドウは戦闘する時、自分フィールドのモンスター数×300ポイント攻撃力を上げて戦闘を行う。
今、その効果を使う事ができるルカは場にいる3体のモンスターと装備しているネヴタジェセルも含めれば攻撃力を1200上げ、攻撃力は5600!!」
その言葉と共に古代の機械巨人は真っ直ぐとルカへと向かって襲い掛かるが、その拳の攻撃を避ける。
「バトル!
ルカで古代の機械巨人に攻撃!ファントムペイン!」
その言葉と共に双剣形態から、薙刃形態から地面に叩きつける斬撃を繰り出す。
それと共に無数の刃が古代の機械巨人を破壊する。
「俺の古代の機械巨人が」
「まだだ!
2回目の攻撃で、古代の機械列車を攻撃する!
スラスティングロード!」
そのまま、真っ直ぐと走る古代の機械列車に向けて、一直線で切り裂く。
それによって現れた白い斬撃によって、古代の機械列車は崩れ落ち、同時の奴のライフは完全に0へと変わる。
「さてっと!
お前には聞きたい事があるから」
「ぐっここはっ」
その言葉と共に、奴のデュエルディスクが光ると、その姿を消した。
「今のは」
「分かりません。
ですが、どうやら、次元を超えたようですね」
「次元?
それって、まさか」
同時に俺はここに来た現象を思い出す。
「奴らが何でアカデミアを名乗っていて、クロノス先生の古代モンスターを使っていたのか、分からないけど」
そう言いながら、手に持ったオシリスの天空竜を見る。
「このカードが奴らを引きつけるならば、そいつらから情報を得るだけ」